JPH07190241A - 電磁式流体制御弁 - Google Patents

電磁式流体制御弁

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JPH07190241A
JPH07190241A JP33284693A JP33284693A JPH07190241A JP H07190241 A JPH07190241 A JP H07190241A JP 33284693 A JP33284693 A JP 33284693A JP 33284693 A JP33284693 A JP 33284693A JP H07190241 A JPH07190241 A JP H07190241A
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JP
Japan
Prior art keywords
iron core
valve body
valve
layer
fixed iron
Prior art date
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Pending
Application number
JP33284693A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotoshi Nakao
裕利 中尾
Takehiko Sato
毅彦 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokimec Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作動液中の異物の影響を受けにくくし、耐摩
耗性を向上させて寿命を大幅に延長させる。 【構成】 導線コイル13を内蔵した固定鉄心10と、
弁本体1内に摺動自在に設けた弁体2と、固定鉄心10
の磁化により吸着される可動鉄心12と、弁体12を可
動鉄心12に押圧するリターンスプリング3とからな
り、Cポート圧力が所望の圧力になるようにこのCポー
トをPポートまたはTポートに連通させるパイロット弁
において、弁体2を非磁性材であるオーステナイト系ス
テンレス鋼からなるようにし、その表面に最厚部の厚さ
10〜80μmのFe2 B層を溶融塩浸漬法により形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、流体制御弁の開閉あ
るいは開度の制御等を電磁力によって行う電磁式流体制
御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電磁式流体制御弁は、固定鉄心
及び可動鉄心のいずれか一方に設けられた導線コイルに
通電することにより上記両鉄心の間に発生する吸着力を
受け、可動鉄心と同動してその軸線方向に移動する弁体
(スプール)を有している。そして、この弁体を一般に
用いられている鋼材等の磁性材により構成した場合に
は、上記の導線コイルに発生する磁束が弁体内部にまで
及び、弁体とそれを支持する固定鉄心との間にも吸着力
が発生して弁体摺動時の摩擦力が増大する結果となる。
【0003】これにより、弁体の変位量が増加する時に
は所定の値より不足し、減少時には所定の値より過大と
なるヒステリシス現象を生じる。これを解決するには、
上記弁体を非磁性材により構成するのがよく、一般的に
はベリリウム銅を熱処理したものが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにベリリウム銅を熱処理した弁体を有する従来の電磁
式流体制御弁にあっては、弁体の表面硬度が低くて弁体
あるいは固定鉄心に摩耗を生じやすく、特に硅砂(Si
2 )等の硬度が高い異物が多く含まれている雰囲気中
で作動させると、弁体と固定鉄心との摺接部に異物が噛
み込んで摩耗速度がきわめて速くなり、流体制御弁の寿
命が短くなって信頼性に欠けるという問題点があった。
【0005】一般に、互いに摺接する弁体と固定鉄心と
の間に生じる摩耗は、一方の硬い方の材料が他方の軟ら
かい方の材料を削って生じる二元アブレシブ摩耗か、そ
れらの隙間に異物が噛み込んで生じる三元アブレシブ摩
耗か、一方の表層の一部が他方に転位する凝着摩耗かの
いずれかと考えられている。
【0006】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、耐摩耗性を向上させて寿命を大幅に延長させる
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、それぞれ磁性材料からなる固定鉄心及び
この固定鉄心に摺動自在に設けられた可動鉄心と、上記
固定鉄心及び上記可動鉄心のいずれか一方に設けられて
他方を吸着可能な磁束を発生する導線コイルと、上記固
定鉄心に摺動自在に支持され上記固定,可動両鉄心の間
に発生する吸着力を受け上記可動鉄心と同動してその軸
線方向に移動する弁体とからなり、この弁体により、上
記固定鉄心に形成した油路の開閉あるいは開度の調整を
行う電磁式流体制御弁において、上記弁体が非磁性材で
あるオーステナイト系ステンレス鋼からなり、その表面
に最厚部の厚さ10〜80μmのFe2 B層を形成した
電磁式流体制御弁を提供するものである。
【0008】
【作用】この発明による電磁式流体制御弁は上記のよう
に構成することにより、Fe2B層を形成したステンレ
ス鋼からなる弁体の硬度は例えばHv1300〜180
0にも達し、従来のベリリウム銅を熱処理した弁体の硬
度に比して著しく高く、前述した二元アブレシブ摩耗及
び三元アブレシブ摩耗が大幅に低減される。
【0009】また、弁体表面に形成したFe2 B層は不
活性であるので、凝着摩耗を生じるおそれもなく、その
層は母材であるステンレス鋼の内部にくさび状に入り込
んでいて層間剥離も起りにくくきわめて強固である。
【0010】そして、上記のFe2 B層は、弁体の円筒
度、表面粗さ及びボロン浸透度のばらつきを考慮する
と、その最厚部の厚さは最低10μmは必要となる。ま
た、Fe2 B層の形成に当っては、その処理層に存在す
る母材のFe(鉄)のみがB(硼素:ボロン)と反応
し、母材に含まれていた他の元素が不純物として処理層
と母材との境界層に析出し、処理層の厚さに比例して不
純物層が大きくなって層間剥離が発生しやすくなるの
で、Fe2 B層の最厚部の厚さは80μm以下とするの
がよい。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。図1は、この発明の一実施例に係る電
磁式比例減圧弁のパイロット弁を模式的に示す縦断面
図、図2及び図3はその具体的構成を示す縦断面図であ
り、図2のそのオフセット状態、図3は制御状態をそれ
ぞれ示している。
【0012】このパイロット弁は、図2及び図3に示す
ように、弁本体1の弁孔1aに弁体(スプール)2を摺
動自在に装着し、この弁体2をリターンスプリング3の
付勢力によって固定鉄心10側のコアチューブ11内を
摺動する可動鉄心12に圧接させ、固定鉄心10には導
線コイル13を設けてある。弁本体1にはP(圧力)ポ
ートを弁孔1aに連通させる油路1bと、C(制御)ポ
ートを弁孔1aに連通させる油路1cと、T(タンク)
ポートを弁孔1aに連通させる油路1dをそれぞれ形成
してある。
【0013】そして、弁体2が非磁性材であるオーステ
ナイト系ステンレス鋼からなるようにし、その表面に溶
融塩浸漬法により硼素(ボロン)を浸透させてFe2
層を形成する。図4は鉄系金属からなる母材100の表
面に溶融塩浸漬法によってFe2 B層200を形成した
組織状態の拡大断面図であり、母材に対してFe2 B層
がくさび状に形成されて剥離しにくくなっている状態を
示している。
【0014】このように形成したFe2 B層は、弁体2
の円柱度,表面粗さ及びボロンの浸透深さのばらつき等
を考慮して、最厚部の厚さtを少なくとも10μmとす
るのがよい。一方、最厚部の厚さtが80μmを超える
と母材との境界層に不純物が多くなって剥離が生じやす
くなる。したがって、Fe2 B層の最厚部の厚さtは1
0〜80μmとするのが好ましい。また、弁体2のボロ
ン処理と同時に、この弁体2が摺接する固定鉄心側の摺
動面も高周波焼入れ等によって表面硬度を高めるように
すれば、耐摩耗性をさらに向上させることができる。
【0015】次に、このような構成からなるパイロット
弁の作用を図1を用いて説明する。図1に示すオフセッ
ト状態から導線コイル13に通電すると、固定鉄心10
が磁化されて可動鉄心12との間に吸着力が生じ、可動
鉄心12がリターンスプリング3の付勢力に抗して弁体
2を左方へ移動させる。
【0016】この時、弁体2は、導線コイル13への入
力電流の大きさに比例する可動鉄心12の推力と弁体2
に加わるCポート圧力との釣合いによって制御され、C
ポート圧力が所望の圧力になるようにCポートをPポー
トまたはTポートに連通させる。
【0017】弁体2はその移動中高圧を受けて固定鉄心
10の摺接面との間にきわめて強い摩擦力が発生する
が、弁体2の表面の硬度はFe2 B層の形成により、例
えばHv1300〜1800ときわめて高いので、前述
した二元アブレシブ摩耗,三元アブレシブ摩耗が大幅に
軽減される。また、このFe2 B層は不活性であるの
で、凝着摩耗のおそれもない。なお、上記実施例では弁
体の表面にFe2 B層を形成したが、固定鉄心の弁体と
の摺接面にFe2 B層を形成してもほぼ同様の効果が得
られる。
【0018】また、上記実施例では、この発明を電磁比
例減圧弁に実施した場合について説明したが、この発明
はそれに限るものではなく、同様の構成で油路や弁体の
位置,形状等を変更することにより、例えば油路切換弁
等のような他の機能を有する弁にも何等支障なく実施す
ることができ、その場合にも同様の効果を得ることがで
きる。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、この発明による電磁
式流体制御弁は、弁体を非磁性材であるオーステナイト
系ステンレス鋼から構成してその表面にFe2 B層を形
成したので、弁体表面の硬度が大幅に向上して摩耗が軽
減され、特に異物が多く含まれる雰囲気中で使用される
電磁式流体制御弁の寿命を飛躍的に向上させることがで
きる。
【0020】また、Fe2 B層は鉄系金属の表面に溶融
塩法でボロンを浸透させることにより形成することがで
きるので、処理設備等が簡単で低コストですむと共に、
その厚さを10〜80μmとしたので、最薄部でも必要
にして充分な厚さのFe2 B層を確保することができ、
剥離等のおそれもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を模式的に示す縦断面図で
ある。
【図2】同じくその具体的構成を示すオフセット状態の
縦断面図である。
【図3】同じくその制御状態の縦断面図である。
【図4】母材表面に形成したFe2 B層の組織状態を拡
大して示す断面図である。
【符号の説明】
1:弁本体 2:弁体 3:リターンスプリング 10:固定鉄心 12:可動鉄心 13:導線コイル 100:母材 200:Fe2 B層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ磁性材料からなる固定鉄心及び
    該固定鉄心に摺動自在に設けられた可動鉄心と、前記固
    定鉄心及び前記可動鉄心のいずれか一方に設けられて他
    方を吸着可能な磁束を発生する導線コイルと、前記固定
    鉄心に摺動自在に支持され前記固定,可動両鉄心の間に
    発生する吸着力を受け前記可動鉄心と同動してその軸線
    方向に移動する弁体とからなり、該弁体により、前記固
    定鉄心に形成した油路の開閉あるいは開度の調整を行う
    電磁式流体制御弁において、 前記弁体が非磁性材であるオーステナイト系ステンレス
    鋼からなり、その表面に厚さ10〜80μmのFe2
    層を形成したことを特徴とする電磁式流体制御弁。
JP33284693A 1993-12-27 1993-12-27 電磁式流体制御弁 Pending JPH07190241A (ja)

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JP33284693A JPH07190241A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 電磁式流体制御弁

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JPH07190241A true JPH07190241A (ja) 1995-07-28

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001187979A (ja) * 1999-10-19 2001-07-10 Denso Corp 電磁弁

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001187979A (ja) * 1999-10-19 2001-07-10 Denso Corp 電磁弁

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