JPH07188136A - N−アルキルベンゾイルギ酸アミドの製造方法 - Google Patents
N−アルキルベンゾイルギ酸アミドの製造方法Info
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- JPH07188136A JPH07188136A JP33646393A JP33646393A JPH07188136A JP H07188136 A JPH07188136 A JP H07188136A JP 33646393 A JP33646393 A JP 33646393A JP 33646393 A JP33646393 A JP 33646393A JP H07188136 A JPH07188136 A JP H07188136A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】農医薬や染料等の製造中間体であるN−アルキ
ルベンゾイルギ酸アミドの製造において、工業的に価値
の高い製造法を提供する。 【構成】ベンゾイルクロリド類をアルキルイソシアニド
と反応させてN−アルキルベンゾイルギ酸アミドを製造
する方法において、反応後得られた反応混合物を金属ア
ルカリ水溶液で処理することにより、収率を低下させる
ことなく、極めて高純度のN−アルキルベンゾイルギ酸
アミドを製造することができる。
ルベンゾイルギ酸アミドの製造において、工業的に価値
の高い製造法を提供する。 【構成】ベンゾイルクロリド類をアルキルイソシアニド
と反応させてN−アルキルベンゾイルギ酸アミドを製造
する方法において、反応後得られた反応混合物を金属ア
ルカリ水溶液で処理することにより、収率を低下させる
ことなく、極めて高純度のN−アルキルベンゾイルギ酸
アミドを製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、N−アルキルベンゾイ
ルギ酸アミドの製造法に関する。更に詳しくは、ベンゾ
イルクロリド類とアルキルイソシアニドからN−アルキ
ルベンゾイルギ酸アミドを製造する方法における改良さ
れた方法に関する。
ルギ酸アミドの製造法に関する。更に詳しくは、ベンゾ
イルクロリド類とアルキルイソシアニドからN−アルキ
ルベンゾイルギ酸アミドを製造する方法における改良さ
れた方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の目的化合物であるN−アルキル
ベンゾイルギ酸アミドは、農薬、医薬等の製造中間体と
して重要な化合物である。とくに、特開平3−2462
68号公報に示される農業用殺菌剤であるアルコキシイ
ミノ酢酸アミド化合物や特開昭63−30463号公報
に示される農業用殺菌剤であるアルコキシイミノ酢酸エ
ステル化合物を製造する際の中間体として重要な化合物
である。従来、このN−アルキルベンゾイルギ酸アミド
を製造する方法としてベンゾイルクロリド類をアルキル
イソシアニドと反応させN−アルキルベンゾイルギ酸ア
ミドを製造する方法が用いられる。一方、ベンゾイルク
ロリド類を金属シアン化物と反応させベンゾイルニトリ
ル類とした後加水分解、アルキル化を経てN−アルキル
ベンゾイルギ酸アミドを製造する方法も知られている
が、工程が比較的煩雑化するために前記のベンゾイルク
ロリド類とアルキルイソシアニドを用いる方法が多用さ
れる。
ベンゾイルギ酸アミドは、農薬、医薬等の製造中間体と
して重要な化合物である。とくに、特開平3−2462
68号公報に示される農業用殺菌剤であるアルコキシイ
ミノ酢酸アミド化合物や特開昭63−30463号公報
に示される農業用殺菌剤であるアルコキシイミノ酢酸エ
ステル化合物を製造する際の中間体として重要な化合物
である。従来、このN−アルキルベンゾイルギ酸アミド
を製造する方法としてベンゾイルクロリド類をアルキル
イソシアニドと反応させN−アルキルベンゾイルギ酸ア
ミドを製造する方法が用いられる。一方、ベンゾイルク
ロリド類を金属シアン化物と反応させベンゾイルニトリ
ル類とした後加水分解、アルキル化を経てN−アルキル
ベンゾイルギ酸アミドを製造する方法も知られている
が、工程が比較的煩雑化するために前記のベンゾイルク
ロリド類とアルキルイソシアニドを用いる方法が多用さ
れる。
【0003】しかし、ベンゾイルクロリド類をアルキル
イソシアニドと反応させN−アルキルベンゾイルギ酸ア
ミドを製造する方法においては、N−ホルミル−N−ア
ルキルベンゾイルイミド及び安息香酸類を副生すること
が知られている。したがって、簡便に高収率および高品
質でN−アルキルベンゾイルギ酸アミドを製造すること
は難しく、シリカゲルカラムクロマトグラフィーまたは
再結晶等の精製工程を必要とし、操作的に煩雑にならざ
るを得なかった。即ち、ベンゾイルクロリド類をアルキ
ルイソシアニドと反応させN−アルキルベンゾイルギ酸
アミドを製造する方法に於いて、このN−ホルミル−N
−ベンゾイルイミド及び安息香酸類の副生を抑制しつつ
高収率でN−アルキルベンゾイルギ酸アミドを製造する
方法が望まれた。
イソシアニドと反応させN−アルキルベンゾイルギ酸ア
ミドを製造する方法においては、N−ホルミル−N−ア
ルキルベンゾイルイミド及び安息香酸類を副生すること
が知られている。したがって、簡便に高収率および高品
質でN−アルキルベンゾイルギ酸アミドを製造すること
は難しく、シリカゲルカラムクロマトグラフィーまたは
再結晶等の精製工程を必要とし、操作的に煩雑にならざ
るを得なかった。即ち、ベンゾイルクロリド類をアルキ
ルイソシアニドと反応させN−アルキルベンゾイルギ酸
アミドを製造する方法に於いて、このN−ホルミル−N
−ベンゾイルイミド及び安息香酸類の副生を抑制しつつ
高収率でN−アルキルベンゾイルギ酸アミドを製造する
方法が望まれた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本出願人等は、これら
の問題点を解決し、目的のN−アルキルベンゾイルギ酸
アミドを高収率および高品質で製造する従来技術の改良
製造法を見出している。しかし、極めて高純度のN−ア
ルキルベンゾイルギ酸アミドを得ようとすると更に再結
晶またはカラムクロマトグラフィー等の精製操作が必要
である。本発明の課題は、これらの事から従来技術以上
に工業的に効率的な高純度N−アルキルベンゾイルギ酸
アミド製造法を提供することである。
の問題点を解決し、目的のN−アルキルベンゾイルギ酸
アミドを高収率および高品質で製造する従来技術の改良
製造法を見出している。しかし、極めて高純度のN−ア
ルキルベンゾイルギ酸アミドを得ようとすると更に再結
晶またはカラムクロマトグラフィー等の精製操作が必要
である。本発明の課題は、これらの事から従来技術以上
に工業的に効率的な高純度N−アルキルベンゾイルギ酸
アミド製造法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ベンゾイル
クロリド類をアルキルイソシアニドと反応させN−アル
キルベンゾイルギ酸アミドを製造する方法において、更
に生産性の向上を計り且つ目的のN−アルキルベンゾイ
ルギ酸アミドを高収率および高品質で製造する方法につ
いて鋭意検討した結果、本課題を解決するN−アルキル
ベンゾイルギ酸アミドを製造する方法を見出し、本発明
を完成するに至った。
クロリド類をアルキルイソシアニドと反応させN−アル
キルベンゾイルギ酸アミドを製造する方法において、更
に生産性の向上を計り且つ目的のN−アルキルベンゾイ
ルギ酸アミドを高収率および高品質で製造する方法につ
いて鋭意検討した結果、本課題を解決するN−アルキル
ベンゾイルギ酸アミドを製造する方法を見出し、本発明
を完成するに至った。
【0006】即ち、ベンゾイルクロリド類をアルキルイ
ソシアニドと反応させてN−アルキルベンゾイルギ酸ア
ミドを製造する方法において、反応後、得られた反応混
合物を金属アルカリ水溶液で処理することで目的のN−
アルキルベンゾイルギ酸アミドを、収率を低下させるこ
となく高純度で製造できることを見出し、本発明を完成
した。
ソシアニドと反応させてN−アルキルベンゾイルギ酸ア
ミドを製造する方法において、反応後、得られた反応混
合物を金属アルカリ水溶液で処理することで目的のN−
アルキルベンゾイルギ酸アミドを、収率を低下させるこ
となく高純度で製造できることを見出し、本発明を完成
した。
【0007】すなわち、本発明の方法は、ベンゾイルク
ロリド類をアルキルイソシアニドと反応させN−アルキ
ルベンゾイルギ酸アミドを製造する方法において、高収
率および高品質でN−アルキルベンゾイルギ酸アミドを
製造することを目的とするN−アルキルベンゾイルギ酸
アミドの製造法である。詳しくは、本発明は、ベンゾイ
ルクロリド類をアルキルイソシアニドと反応させN−ア
ルキルベンゾイルギ酸アミドを製造する方法において、
ベンゾイルクロリド類とアルキルイソシアニドを反応さ
せ、反応後、得られた反応混合物を金属アルカリ水溶液
で処理することを特徴とするN−アルキルベンゾイルギ
酸アミドの製造方法である。
ロリド類をアルキルイソシアニドと反応させN−アルキ
ルベンゾイルギ酸アミドを製造する方法において、高収
率および高品質でN−アルキルベンゾイルギ酸アミドを
製造することを目的とするN−アルキルベンゾイルギ酸
アミドの製造法である。詳しくは、本発明は、ベンゾイ
ルクロリド類をアルキルイソシアニドと反応させN−ア
ルキルベンゾイルギ酸アミドを製造する方法において、
ベンゾイルクロリド類とアルキルイソシアニドを反応さ
せ、反応後、得られた反応混合物を金属アルカリ水溶液
で処理することを特徴とするN−アルキルベンゾイルギ
酸アミドの製造方法である。
【0008】以下、本発明の方法を説明する。本発明の
方法で使用されるベンゾイルクロリド類は、ベンゼン核
が無置換または置換されても良いベンゾイルクロリド類
である。具体的には、2−フェノキシベンゾイルクロリ
ド、2−(4−メチルフェノキシ)ベンゾイルクロリ
ド、2−(3−メチルフェノキシ)ベンゾイルクロリ
ド、2−(3,4−ジメチルフェノキシ)ベンゾイルク
ロリド、2−(4−エチルフェノキシ)ベンゾイルクロ
リド、2−(3−エチルフェノキシ)ベンゾイルクロリ
ド、2−(4−メトキシフェノキシ)ベンゾイルクロリ
ド、2−(3−メトキシフェノキシ)ベンゾイルクロリ
ド、2−(4−クロロフェノキシ)ベンゾイルクロリ
ド、2−(3−クロロフェノキシ)ベンゾイルクロリ
ド、2−(フエノキシメチル)ベンゾイルクロリド、2
−(2−クロロフェノキシメチル)ベンゾイルクロリ
ド、2−(2,5−ジクロロフェノキシメチル)ベンゾ
イルクロリド等を挙げることができる。しかしながら、
ベンゾイルクロリド類であればここに挙げた化合物によ
って、なんら制限されるものではない。
方法で使用されるベンゾイルクロリド類は、ベンゼン核
が無置換または置換されても良いベンゾイルクロリド類
である。具体的には、2−フェノキシベンゾイルクロリ
ド、2−(4−メチルフェノキシ)ベンゾイルクロリ
ド、2−(3−メチルフェノキシ)ベンゾイルクロリ
ド、2−(3,4−ジメチルフェノキシ)ベンゾイルク
ロリド、2−(4−エチルフェノキシ)ベンゾイルクロ
リド、2−(3−エチルフェノキシ)ベンゾイルクロリ
ド、2−(4−メトキシフェノキシ)ベンゾイルクロリ
ド、2−(3−メトキシフェノキシ)ベンゾイルクロリ
ド、2−(4−クロロフェノキシ)ベンゾイルクロリ
ド、2−(3−クロロフェノキシ)ベンゾイルクロリ
ド、2−(フエノキシメチル)ベンゾイルクロリド、2
−(2−クロロフェノキシメチル)ベンゾイルクロリ
ド、2−(2,5−ジクロロフェノキシメチル)ベンゾ
イルクロリド等を挙げることができる。しかしながら、
ベンゾイルクロリド類であればここに挙げた化合物によ
って、なんら制限されるものではない。
【0009】また、本発明の方法で使用されるアルキル
イソシアニドは、アルキル基が炭素数1〜3のメチルイ
ソシアニド、エチルイソシアニド、n−プロピルイソシ
アニド、イソプロピルイソシアニド等である。ベンゾイ
ルクロリド類及びアルキルイソシアニドの使用量は、ベ
ンゾイルクロリド類に対して、アルキルイソシアニド
が、通常、0.5モル当量以上10モル当量以下の範囲
であり、好ましくは、1モル当量から5モル当量の範囲
である。
イソシアニドは、アルキル基が炭素数1〜3のメチルイ
ソシアニド、エチルイソシアニド、n−プロピルイソシ
アニド、イソプロピルイソシアニド等である。ベンゾイ
ルクロリド類及びアルキルイソシアニドの使用量は、ベ
ンゾイルクロリド類に対して、アルキルイソシアニド
が、通常、0.5モル当量以上10モル当量以下の範囲
であり、好ましくは、1モル当量から5モル当量の範囲
である。
【0010】本発明の方法は、原料及び生成物に不活性
な有機溶媒存在下または無溶媒下、アルキルイソシアニ
ドにベンゾイルクロリド類を所定量装入して反応させ
る。原料の装入順序はこれに限定されるものではなく、
如何順序でもよい。反応温度は、通常、0℃から有機溶
媒の沸点までの範囲であり、好ましくは0℃から80℃
の範囲である。反応時間は、反応温度及び濃度によって
一義的に決まるものではないが、通常、5時間以内で反
応は完結する。次いで、塩酸水溶液およびアセトン等の
水溶性有機溶媒を所定量加え、1〜5時間、0〜100
℃で反応させて反応混合物を得る。
な有機溶媒存在下または無溶媒下、アルキルイソシアニ
ドにベンゾイルクロリド類を所定量装入して反応させ
る。原料の装入順序はこれに限定されるものではなく、
如何順序でもよい。反応温度は、通常、0℃から有機溶
媒の沸点までの範囲であり、好ましくは0℃から80℃
の範囲である。反応時間は、反応温度及び濃度によって
一義的に決まるものではないが、通常、5時間以内で反
応は完結する。次いで、塩酸水溶液およびアセトン等の
水溶性有機溶媒を所定量加え、1〜5時間、0〜100
℃で反応させて反応混合物を得る。
【0011】以上の反応により得られる反応混合物を金
属アルカリ水溶液で処理する。この処理は、反応混合物
に、反応溶媒として水に可溶な有機溶媒を用いた場合ま
たは無溶媒の場合は水に難溶な有機溶媒を新たに加え、
反応混合物を金属アルカリ水溶液で洗浄し、分液操作
後、水洗浄し溶媒を留去する。反応混合物を金属アルカ
リ水溶液で処理しないと、得られるN−アルキルベンゾ
イルギ酸アミドの品質は低下するが、この処理を行うこ
とにより品質は向上する。特に反応系中に水分が含まれ
ている場合には、著しく純度が低下し好ましくない。
属アルカリ水溶液で処理する。この処理は、反応混合物
に、反応溶媒として水に可溶な有機溶媒を用いた場合ま
たは無溶媒の場合は水に難溶な有機溶媒を新たに加え、
反応混合物を金属アルカリ水溶液で洗浄し、分液操作
後、水洗浄し溶媒を留去する。反応混合物を金属アルカ
リ水溶液で処理しないと、得られるN−アルキルベンゾ
イルギ酸アミドの品質は低下するが、この処理を行うこ
とにより品質は向上する。特に反応系中に水分が含まれ
ている場合には、著しく純度が低下し好ましくない。
【0012】本発明の方法において用いられる金属アル
カリは、水に対して高い溶解度を有するものであれば特
に限定されるものではない。経済的な面を考慮して工業
的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸水
素カリウムが多用される。金属アルカリ水溶液の濃度は
0.1〜20重量%の範囲で使用される。この金属アル
カリ水溶液の濃度が0.1重量%未満では洗浄効果が少
なく、得られる生成物中のN−アルキルベンゾイルギ酸
アミドの純度は低くなる。また、20重量%を越える
と、洗浄後有機溶液中にアルカリ分が残存し更に過剰の
水洗浄を行う必要があり操作が煩雑化するので工業的に
好ましくない。
カリは、水に対して高い溶解度を有するものであれば特
に限定されるものではない。経済的な面を考慮して工業
的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸水
素カリウムが多用される。金属アルカリ水溶液の濃度は
0.1〜20重量%の範囲で使用される。この金属アル
カリ水溶液の濃度が0.1重量%未満では洗浄効果が少
なく、得られる生成物中のN−アルキルベンゾイルギ酸
アミドの純度は低くなる。また、20重量%を越える
と、洗浄後有機溶液中にアルカリ分が残存し更に過剰の
水洗浄を行う必要があり操作が煩雑化するので工業的に
好ましくない。
【0013】本発明の方法においては、処理温度が80
℃以下でN−アルキルベンゾイルギ酸アミドの加水分解
反応を抑制でき、収率を低下させること無く高純度化を
行うことができる。しかし、処理温度が80℃を越える
と、N−アルキルベンゾイルギ酸アミドの加水分解反応
が進行し、収率低下を招くので好ましくない。
℃以下でN−アルキルベンゾイルギ酸アミドの加水分解
反応を抑制でき、収率を低下させること無く高純度化を
行うことができる。しかし、処理温度が80℃を越える
と、N−アルキルベンゾイルギ酸アミドの加水分解反応
が進行し、収率低下を招くので好ましくない。
【0014】このように本発明の方法によれば、農薬、
医薬等の製造中間体として重要な化合物であるN−アル
キルベンゾイルギ酸アミドを煩雑な精製操作を行うこと
なく、反応混合液を有機溶媒で抽出し金属アルカリ水溶
液で処理後溶媒留去するだけで高収率および高品質で単
離することができる。それ故、本発明の方法は工業上極
めて価値の高いN−アルキルベンゾイルギ酸アミドを製
造する方法である。
医薬等の製造中間体として重要な化合物であるN−アル
キルベンゾイルギ酸アミドを煩雑な精製操作を行うこと
なく、反応混合液を有機溶媒で抽出し金属アルカリ水溶
液で処理後溶媒留去するだけで高収率および高品質で単
離することができる。それ故、本発明の方法は工業上極
めて価値の高いN−アルキルベンゾイルギ酸アミドを製
造する方法である。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。 [実施例1]メチルイソシアニド0.43g(10.5
mmol)に2−フェノキシベンゾイルクロリド2.3
2g(10.0mmol)を15℃で加え60℃まで昇
温し3時間攪拌した。そのまま減圧濃縮し、アセトン5
g及び18%塩酸3gを加え60℃で2時間攪拌した。
クロロホルム20gで抽出し、10%炭酸ナトリウム水
溶液20gで洗浄後水洗浄し溶媒留去すると目的化合物
であるN−メチル−2−フェノキシベンゾイルギ酸アミ
ドが2.29g得られた。その組成は以下のようであ
り、純度換算収率89.0%であった。 N−メチル−2−フェノキシベンゾイルギ酸アミド 99.0% N−ホルミル−N−メチル−2−フェノキシベンゾイルイミド 0.1%
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。 [実施例1]メチルイソシアニド0.43g(10.5
mmol)に2−フェノキシベンゾイルクロリド2.3
2g(10.0mmol)を15℃で加え60℃まで昇
温し3時間攪拌した。そのまま減圧濃縮し、アセトン5
g及び18%塩酸3gを加え60℃で2時間攪拌した。
クロロホルム20gで抽出し、10%炭酸ナトリウム水
溶液20gで洗浄後水洗浄し溶媒留去すると目的化合物
であるN−メチル−2−フェノキシベンゾイルギ酸アミ
ドが2.29g得られた。その組成は以下のようであ
り、純度換算収率89.0%であった。 N−メチル−2−フェノキシベンゾイルギ酸アミド 99.0% N−ホルミル−N−メチル−2−フェノキシベンゾイルイミド 0.1%
【0016】[実施例2]金属アルカリ水溶液として1
0%炭酸カリウム水溶液を用いて実施例1と同様に行う
と、目的化合物のN−メチル−2−フェノキシベンゾイ
ルギ酸アミドが2.27g得られた。純度換算収率は8
8.1%であった。 N−メチル−2−フェノキシベンゾイルギ酸アミド 99.1% N−ホルミル−N−メチル−2−フェノキシベンゾイルイミド 0.1%
0%炭酸カリウム水溶液を用いて実施例1と同様に行う
と、目的化合物のN−メチル−2−フェノキシベンゾイ
ルギ酸アミドが2.27g得られた。純度換算収率は8
8.1%であった。 N−メチル−2−フェノキシベンゾイルギ酸アミド 99.1% N−ホルミル−N−メチル−2−フェノキシベンゾイルイミド 0.1%
【0017】[実施例3]金属アルカリ水溶液として2
%水酸化カリウム水溶液を用いて実施例1と同様に行う
と、目的化合物のN−メチル−2−フェノキシベンゾイ
ルギ酸アミドが2.17g得られた。2−フェノキシベ
ンゾイルクロリドに対する純度換算収率は84.4%で
あった。 N−メチル−2−フェノキシベンゾイルギ酸アミド 99.3% N−ホルミル−N−メチル−2−フェノキシベンゾイルイミド 0.1%
%水酸化カリウム水溶液を用いて実施例1と同様に行う
と、目的化合物のN−メチル−2−フェノキシベンゾイ
ルギ酸アミドが2.17g得られた。2−フェノキシベ
ンゾイルクロリドに対する純度換算収率は84.4%で
あった。 N−メチル−2−フェノキシベンゾイルギ酸アミド 99.3% N−ホルミル−N−メチル−2−フェノキシベンゾイルイミド 0.1%
【0018】[実施例4]エチルイソシアニド0.58
g(10.5mmol)を用いて実施例1と同様に行う
と、目的化合物のN−エチル−2−フェノキシベンゾイ
ルギ酸アミドが2.49g得られた。2−フェノキシベ
ンゾイルクロリドに対する純度換算収率は90.7%で
あった。 N−エチル−2−フェノキシベンゾイルギ酸アミド 97.9% N−ホルミル−N−エチル−2−フェノキシベンゾイルイミド 0.3%
g(10.5mmol)を用いて実施例1と同様に行う
と、目的化合物のN−エチル−2−フェノキシベンゾイ
ルギ酸アミドが2.49g得られた。2−フェノキシベ
ンゾイルクロリドに対する純度換算収率は90.7%で
あった。 N−エチル−2−フェノキシベンゾイルギ酸アミド 97.9% N−ホルミル−N−エチル−2−フェノキシベンゾイルイミド 0.3%
【0019】[実施例5]2−(2,5−ジクロロフェ
ノキシメチル)ベンゾイルクロリド3.16g(10.
0mmol)を用いて実施例1と同様に行うと、目的化
合物のN−メチル−2−(2,5−ジクロロフェノキシ
メチル)ベンゾイルギ酸アミドが2.93g得られた。
2−(2,5−ジクロロフェノキシメチル)ベンゾイル
クロリドに対する純度換算収率は86.7%であった。 N−メチル−2−(2,5−ジクロロフェノキシメチル)ベンゾイルギ酸アミ ド 99.8% N−ホルミル−N−メチル−2−(2,5−ジクロロフェノキシメチル)ベン ゾイルイミド 0.1%
ノキシメチル)ベンゾイルクロリド3.16g(10.
0mmol)を用いて実施例1と同様に行うと、目的化
合物のN−メチル−2−(2,5−ジクロロフェノキシ
メチル)ベンゾイルギ酸アミドが2.93g得られた。
2−(2,5−ジクロロフェノキシメチル)ベンゾイル
クロリドに対する純度換算収率は86.7%であった。 N−メチル−2−(2,5−ジクロロフェノキシメチル)ベンゾイルギ酸アミ ド 99.8% N−ホルミル−N−メチル−2−(2,5−ジクロロフェノキシメチル)ベン ゾイルイミド 0.1%
【0020】[比較例]金属アルカリ水溶液処理を行わ
ず水洗浄のみで実施例1と同様に行うと、目的化合物の
N−メチル−2−フェノキシベンゾイルギ酸アミドが
2.40g得られた。純度換算収率は89.4%であっ
た。 N−メチル−2−フェノキシベンゾイルギ酸アミド 95.1% N−ホルミル−N−メチル−2−フェノキシベンゾイルイミド 0.3%
ず水洗浄のみで実施例1と同様に行うと、目的化合物の
N−メチル−2−フェノキシベンゾイルギ酸アミドが
2.40g得られた。純度換算収率は89.4%であっ
た。 N−メチル−2−フェノキシベンゾイルギ酸アミド 95.1% N−ホルミル−N−メチル−2−フェノキシベンゾイルイミド 0.3%
【0021】
【発明の効果】本発明の方法により、収率を低下させる
ことなく、極めて高純度のN−アルキルベンゾイルギ酸
アミドを製造することができる。したがって、本発明は
工業的に効率のよい方法である。
ことなく、極めて高純度のN−アルキルベンゾイルギ酸
アミドを製造することができる。したがって、本発明は
工業的に効率のよい方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三 田 隆 一 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東圧 化学株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 ベンゾイルクロリド類をアルキルイソシ
アニドと反応させてN−アルキルベンゾイルギ酸アミド
を製造する方法において、反応後得られた反応混合物を
金属アルカリ水溶液で処理することを特徴とするN−ア
ルキルベンゾイルギ酸アミドの製造法。 - 【請求項2】 金属アルカリ水溶液が、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸水素ナトリウムまたは炭酸水素カリウム水溶液であ
る請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33646393A JPH07188136A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | N−アルキルベンゾイルギ酸アミドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33646393A JPH07188136A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | N−アルキルベンゾイルギ酸アミドの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07188136A true JPH07188136A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=18299404
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33646393A Pending JPH07188136A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | N−アルキルベンゾイルギ酸アミドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07188136A (ja) |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP33646393A patent/JPH07188136A/ja active Pending
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