JPH0718792A - 屋 根 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】より大きな金属屋根の熱膨張、収縮問題を解決
することを目的とする。 【構成】屋根中央部の固定システムは、屋根の畝とのき
の間の中間線に沿って屋根構造に対し固定された一連の
アンカリングチャンネル４０を含むものである。下部構
造上に置かれた金属屋根のパネル２４は、アンカリング
チャンネルに対し装着されることを除けば、屋根上で畝
とひさし方向に移動する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、一般的には建築物の建
造に関する。特に、大きな金属屋根の屋根中央部の固定
システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】金属屋根をデザインするとき、熱膨張を
許容しなければならない。何故ならば屋根の温度は、四
季を通じて、場所により年間最低気温から年間最高気温
以上の温度まで（太陽による放射熱の結果）変化するか
らである。屋根の著しい直線的増加は全長に比例し、そ
れ故膨張の問題は屋根のサイズ増大においてより切実と
なる。ほどほどの大きさの金属屋根では、屋根覆は一つ
の端部に沿って、例えばひさしに沿って下部構造材に対
し固定され、端部以外のところで伸びたり、縮んだりす
ることが許される。屋根は、下部構造材に対して固定さ
れた上記端部以外のところで、覆いと下部構造材の間の
スライドを許すクリップによって固定することができ
る。例えば、Butler Manufacturing 会社のMR-24のクリ
ップは、中立位置から２.５インチの動き、いいかえれ
ばどちらの方向にも１.２５インチの動きを許容する。
屋根の上方の端部は、屋根の膨張、収縮によって、屋根
の畝線と関係なく動く。畝はリッジキャップに覆われ、
このリッジキャップは屋根の伸張を調節するために曲げ
ることのできるU形状の素子を構成する。フレキシブル
な雨漏り防止が継ぎ目に設けられる。

【０００３】大きな屋根に関し（即ち連続的なパネル
は、温度伸張ジョイントによって妨げられずに走る）、
２００から３００フィートのオーダーでは、地理的環境
に依存して、屋根の端部の自由な動きは、前記の固定ク
リップのデザイン限界を超えることがある。この問題を
克服するための一つの方法は、屋根の全体にわたってス
テップあるいはラップジョイントを持つ二つの屋根に分
割することである。上側の屋根は、このステップジョイ
ントに沿って固定され、屋根の畝線に向かって膨張す
る。そして下側の屋根は、ひさしに沿って固定される。
これらの屋根が重なるとき、下側の屋根は上側の屋根の
下にスライドし、あるいは浮き上がる。ステップされた
屋根の問題は耐候性であり、特にラップジョイントで漏
れることである。一方、優れた耐候シールが存在する。
それは、長い連続した屋根を持つ大きな屋根を供給する
ために、単純で、簡単で、よりよいもので、多くのステ
ップを必要としないものであろう。

【０００４】図１に見られるように、典型的な金属建造
物は一列の縦方向部材１０を含み、１０は水平方向ビー
ム（不図示）によって実質的に互いに連結され、屋根の
下部構造材１４を支持している。屋根の下部構造材は、
平行なメインフレームあるいはトラス１６、あるいはこ
れらの機能的に同等のものを含み、前記トラス１６は畝
１８からひさし２０まで走っている。前記メインフレー
ムは順々に、平行な桁２２、あるいはその同等物を支
え、それぞれは畝線とひさしに対し平行に走っている。
メインフレームと桁は、連続であっても分割してもよい
が、大きな屋根に関してはおそらく後者が可能である。

【０００５】桁２２は金属パネル２４に覆われ、それは
端部から端部まで、パネル２４の端部２６の周りに回転
させて閉じ合わされる。パネルは、図５のようにクリッ
プ３０によって屋根に従来のようにかけられ、これは下
部構造材に関しては膨張、収縮といった、パネルの長手
方向の動きを保証する。クリップ３０は、米国特許４５
４３７６０に見られ、引用により組み入れられている。
これらのクリップの各々は、シートメタルタブ２８を有
する摺動要素を持ち、このタブ２８が屋根を作るときに
屋根の継ぎ目の中で回転させられる。

【０００６】パネルの端部２６は、図4のように十分に
持ち上げられ、そのため完成した屋根は波型の感じとな
る。このパネルのより詳しい説明に関しては、米国特許
４５５９７５３を、内部での留めの形成に関する器具の
詳細は、米国特許４９８９３０８を参照のこと。二つの
パテントは、参照によってここに組み入れられている。

【０００７】任意に、碍子層３２は、桁の上にハーフパ
ネルが置かれる前に据え付けられている。もし、そのよ
うな構築が大きな建造物に使われたなら、屋根の膨張
は、上述のアタッチメントクリップの設計限界を超える
動きを発生してしまい、階段状の、あるいは重ねられた
分割パネルのアッセンブリ（図２参照）が通常必要とな
る。しかし、そのような処置は、余分なパーツのコス
ト、長い期間後の漏れ、雪を捉えたり、蒸気をより完全
に防ぐ必要を含み問題がある。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来例に
鑑みてなされたもので、温度変化による、より大きな屋
根の膨張、収縮の問題解決を提供することを目的とす
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の屋根は、以下の様な構成からなる。この発明
の対象は、大きな連続した幅を持つ屋根の構築を可能と
することである。関連する対象は、それぞれの屋根にお
いて熱膨張を調節しるものである。これら、そして他の
対象は、一列の構成部材から作られた下部構造材と、互
いに連結された金属パネルから作られた金属屋根覆を具
備する屋根を供給することにより、また屋根の二つの端
部の中間の狭いゾーンの範囲内のみで、下部構造材に対
し屋根覆を不動的に繋ぎ留める手段と共に達成された。

【００１０】本発明はまた、屋根の熱的に誘起される動
きを最小限にする、つまり屋根板の端部の動きを最大に
調節することについて、それぞれのやり方で屋根の下部
構造材に対し金属の屋根覆を固定する方法も供給した。
この目的は、屋根の二つの端部の中間のゾーンの範囲内
においてのみ、下部構造材に対し屋根覆を不動的に繋ぎ
留めるにより完成された。畝において、屋根板は従来的
なキャップによって覆われている。

【００１１】

【作用】以上の構成により本発明は、畝線とひさしの間
の線若しくはゾーンに沿って、下部構造材に対し屋根を
固定することで、とても大きな屋根に生じる熱膨張問題
を解決した。この屋根板は、畝とひさしの両方に向かっ
て、中線から縦に拡張することが可能である。

【００１２】

【実施例】本発明を実施している屋根覆は、大きな建造
物の下部構造材上に組み上げられている。好ましい屋根
覆は、図３に示されるように、一列のとじ合わせること
によって互いに連結された、通常の形成済みの金属パネ
ルから組み立てられている。下部構造材に対し屋根を固
定するために、一連のアンカリングチャンネル４０（図
４−７）が下部構造材に固定されている。このアンカリ
ングチャンネルは、それぞれアーム４２、４４からな
り、屋根板の持ち上げられたパネルエッジ４６により規
定された波形に従うように内側に曲げられているＵ断面
形状を持つ。これらのチャンネルは、好ましくは屋根の
中間で、それぞれが平行に、屋根の畝とひさしを仲介す
る線”Ｌ”に対し伝って、そして横切るように整列して
いる。各々のチャンネルは、セルフスレッジングボルト
４８あるいは、屋根上の側方負荷に耐えるに足る十分な
長さを持つべつの止め具によって、下部構造材に対し注
意深く取付けられている。前記チャンネルは、ひとたび
取付けられると、線Ｌの領域においてのみセルフタッピ
ングスクリューやボルト５０といった止め具が、波板と
チャンネル縁に予め開けられた穴の両方に通される。以
下の請求の範囲において、”不動的固定”とは、固定部
品の間の相対的な動きを防ぐボルト、リベット、溶接、
あるいは他の止め具を含むものである。

【００１３】屋根覆”Ｃ”は、アンカリングチャンネル
を含む”Ｚ”ゾーンにおいてのみ、下部構造材にたいし
不動的に固定されている。本発明の好ましい建築におい
ては、このゾーンは、およそ５フィート幅、（それぞれ
のアンカリングチャンネルの長さ）で、切り妻から切り
妻まで、屋根の幅に渡って広がっている。このゾーン
は、大きくも小さくも、更には線にでさえ変えられる。
とはいえ、ある場合には、屋根に比較して大変狭い。以
下の請求の範囲における”狭い”の意味は、当業者にと
っては自明であろう。明らかに、この覆いは、とても大
きなゾーンについて下部構造材に対し不動的に固定する
ことはできない。屋根の捩れ、下部構造材の高負荷、接
続の不足などが、起こるのである。

【００１４】熱膨張は一つの方向においてのみ、波形
の、あるいはとじ合わせ屋根に関し、即ち波型あるいは
留め跡のところで問題である。波形は、横の（波形の向
きの）膨張を解消するのに十分である。水はけに関し、
ある傾斜を持つ典型的なとじ合わせ金属屋根において
は、そのとじ合わせは、屋根の傾斜と共に通常走ってい
る。それゆえ、畝”Ｒ”、ひさし”Ｅ”の方向における
膨張のみが問題となってくる。こうした膨張を逃がすた
めに、このアンカリングチャンネルは波型に対して垂直
に、狭い領域を横切って、好ましくは屋根の畝とのきの
間の中央路に装着される。こうすることで、アンカリン
グチャンネル上で働く反対向きの力が釣り合うようにな
る。このアンカリングチャンネルの長さは、特に限定さ
れるものではない。殆どの建築物では、畝とひさしは屋
根の上端部や下端部に平行に設けられる。そして、この
ゾーンはこの端部の両方に平行である。しかしながら、
いくつかの屋根では平行でなく、交差しない端部を持っ
ている。こうした場合には、ゾーンは端部の間を走って
いる。

【００１５】このチャンネルは下部構造材上に、初め一
つの切り妻に沿って、金属パネルの装着と同時に取付け
られる。このアンカリングチャンネルを装着するための
好ましい方法は、図７において描かれている。図５は、
ラップ接続の雄側として機能する垂直フランジ２６を持
つパネルの露出側を示している。隣接しているパネルの
雌側２９は、図４にて示される。いくつかのアッタチメ
ントクリップが、桁２２の空間に相当する間隔で、垂直
フランジにかけられている。図は、この二つのクリップ
を示し、その距離はおよそ４フィートである。前記した
クリップはおよそ位置決めされ、アンカリングチャンネ
ルがクリップにわたって縦に（畝とひさし方向）スライ
ドされる。見てのとおり、クリップはこのスライドを容
易にするため垂直面から大きく傾けられる。

【００１６】上述のチャンネルは、ふたつのクリップに
わたって位置し、そしてそれは図６における曲げ矢によ
って示されるように、パネル端部の傾斜した部分の内面
１００に、横からずっと当接させられる。今、このクリ
ップは、アンカリングチャンネルの対称の垂直面に存在
している。最後に、クリップの底穴はアンカリングチャ
ンネルと桁（好ましくは先に目内済みのもの）において
穴と合わせられ、一列にさせられる。そしてセルフタッ
ピングボルト４８はこの並んだ穴を通してはめ込まれ
る。

【００１７】上述した手法は目下好ましいが、しかし別
の合体手続きがこの発明で使われるかもしれない。上に
述べたことは、リッジされたルーフの関連における発明
を意図している。この発明の本質が、畝を一つ欠いてい
るシングルスロープルーフに対し適用できることは明ら
かであろう。この発明は、本件や他の変形あるいはヴァ
リエーションに対し適用でき、先の説明と図は、この発
明の単なる一例として示した。この発明の範囲は、特許
請求の範囲により規定される。

【００１８】

【発明の効果】以上述べた様に本発明によれば、熱膨
張、収縮による大きな屋根の熱問題の解決を図ることが
できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】屋根の下部構造材を含んだ、建造物の斜視図。

【図２】ステップルーフを持つ、建造物を示す図。

【図３】図１に対応する図。

【図４】この発明を実現した屋根を持つ建造物の、図３
での４ー４面に沿った断面図。

【図５】パネルアタッチメントクリップについてスライ
ドできるアンカリングチャンネルの部分的な斜視図。

【図６】ここで回転して位置する板の斜視図。

【図７】下部構造材に対し固定されているパネルの部分
的な斜視図。

【符号の説明】

１０ 縦方向部材；１４ 屋根の下部構造材；１６ トラ
ス；１８ 畝；２０ひさし；２２ 桁；４６ パネルエ
ッジ；２４ 金属パネル； ３０ クリップフック；３１
クリップユニット；３３ クリップフック３０を支持
し、摺動させる支持棒；２８ シートメタルタブ；４０
アンカリングチャンネル；C 屋根覆；Z アンカリングチ
ャンネルを含むゾーン；R 畝；E ひさし；４２、４４
U断面形状のアーム；１００ パネル端部の傾斜した部
分の内面；２６ 垂直フランジ；２９ 隣接しているパ
ネルの雌側；３２ 碍子層

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一列の構成部材からなる下部構造材材
   と、互いに連結された金属パネルからなる金属屋根覆と
   を具備し、前記屋根覆いが少なくとも一つの方向におい
   て熱膨張する屋根であって、 屋根の交わらない二つの端部の中間のゾーンにおいて前
   記二つの端部を除き、前記下部構造材に対し前記屋根覆
   を不動的に固定する手段を具備し、 前記屋根覆いは、屋根面において屋根が伸縮するとき
   に、前記のゾーンの外において、端部から端部の方向に
   自由に移動することを特徴とする屋根。
2. 【請求項２】 前記のゾーンが、前記の二つの端部の中
   間に互いに伸びた線の、いずれかの側の狭い領域にある
   ことを特徴とする請求項１に記載の屋根。
3. 【請求項３】 前記の線は、少なくとも屋根の一つの端
   部に対して、平行であることを特徴とする請求項２に記
   載の屋根。
4. 【請求項４】 前記の線は、屋根の二つの端部に対し平
   行であることを特徴とする請求項２に記載の屋根。
5. 【請求項５】 前記の線は、前記の二つの端部の間の、
   およそ中間に位置することを特徴とする請求項４に記載
   の屋根。
6. 【請求項６】 屋根は傾きと畝を有し、前記の端部の一
   つは屋根のひさしであり、そして前記の端部の他の一つ
   は前記の畝に沿って走ることを特徴とする請求項５に記
   載の屋根。
7. 【請求項７】 前記の畝を覆い、屋根覆の一つの端部と
   重なるルーフキャップを具備していることを特徴とする
   請求項６に記載の屋根。
8. 【請求項８】 前記固定手段は、前記のゾーンの範囲内
   で下部構造材に対し、堅く固定された一連のアンカリン
   グチャンネルを有し、更に前記のアンカリングチャンネ
   ルに対して屋根覆を装着する手段を構成することを特徴
   とする請求項１に記載の屋根。
9. 【請求項９】 前記の屋根覆は、前記の二つの端部の間
   を走る波を有する波型にされ、そして前記のアンカリン
   グチャンネルのそれぞれは、前記の波のそれぞれ一つの
   下に、その範囲内に位置している請求項８に記載の屋
   根。
10. 【請求項１０】 前記のアンカリングチャンネルの各々
    が、各々の波に対して装着されている、請求項９に記載
    の屋根。
11. 【請求項１１】 前記のゾーンの外部で、屋根覆は下部
    構造材と覆いの間のスライドする動きを可能とするクリ
    ップにより下部構造材に対し確保され、風により上下す
    ることから前記覆いを保護している請求項10に記載の屋
    根。