JPH07187840A - チタン系基材とセラミックスとの接合剤および接合方法 - Google Patents

チタン系基材とセラミックスとの接合剤および接合方法

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JPH07187840A
JPH07187840A JP34881893A JP34881893A JPH07187840A JP H07187840 A JPH07187840 A JP H07187840A JP 34881893 A JP34881893 A JP 34881893A JP 34881893 A JP34881893 A JP 34881893A JP H07187840 A JPH07187840 A JP H07187840A
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JP
Japan
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titanium
ceramics
substrate
porcelain
ceramic
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JP34881893A
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English (en)
Inventor
Tadashi Shimizu
忠 清水
Tadao Nishina
匡生 仁科
Wataru Kagohashi
亘 籠橋
Satoshi Sugawara
智 菅原
Yasuaki Nishikawa
安明 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toho Titanium Co Ltd
Original Assignee
Toho Titanium Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属焼き付け陶材冠を形成する際に好適な、
安定かつ高い接合強度を付与することができるチタン系
基材とセラミックスとの接合剤および接合方法を提供す
る。 【構成】 (1) チタンまたはチタン基合金からなるチタ
ン系基材の表面にセラミックスを焼成固着する際に用い
られる接合剤であって、TiAlアモルファス合金粉末
を揮発性溶媒と混練してなる接合剤。(2) チタン系基材
の表面に、TiAlアモルファス合金粉末と揮発性溶媒
の混練物を塗布してTi−Al系被膜を形成し、ついで
セラミックスを築盛して焼成するチタン系基材とセラミ
ックスとの接合方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チタンまたはチタン基
合金からなるチタン系基材の表面に、セラミックスを焼
き付けて固着する際に用いられる接合剤と、該接合剤を
用いたチタン系基材とセラミックスとの接合方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、歯科医療の分野においては、う蝕
などによって欠損した歯牙を補綴治療する際に、金や金
合金の歯冠を帽着して歯牙に形整する方法がとられてい
た。ところが、金や金合金が高価であるため、近年はC
o−Cr合金やNi−Cr合金を用いた歯冠に、セラミ
ックス製の陶材を築盛して焼き付け、表面を陶器質とす
ることにより、天然歯牙に近似した外観に仕上げて審美
性を付与する金属焼き付け陶材冠(メタルボンド)が広
く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のCo−Cr合金
やNi−Cr合金は、歯牙の咬合圧に対する耐力等の機
械的強度には優れているものの、イオン化傾向の強い金
属であるため口腔内に金属イオンが溶出し易く、過敏性
の人がアレルギー症状にかかるということも報告されて
おり、その安全性が疑問視されている。
【0004】そこで、生体親和性に優れ、かつ充分な機
械的強度を有するチタンまたはチタン基合金からなるチ
タン系基材に、セラミックス製の陶材を築盛・固着した
人工歯、いわゆる金属焼き付け陶材冠が好んで用いられ
るようになった。しかし、チタン系基材とセラミックス
とを焼き付ける場合、市販されているチタン専用の陶材
(ポーセレン)を用いても充分な接合力が得られず、使
用中に人工歯の陶材に亀裂を生じたり、場合によっては
剥離するという問題が残されていた。
【0005】本発明者らは、かかる従来技術に残された
課題を解決すべく種々研究を重ねた結果、チタン系基材
の表面にTiAlアモルファス合金粉末を主成分とする
接合剤を用いてTi−Al系の被膜を形成し、該被膜に
陶材を築盛して焼成することにより、接合強度の高い安
定な金属焼き付け陶材冠を調製できるとの知見を得て、
本発明を完成した。
【0006】したがって、本発明の目的は、金属焼き付
け陶材冠を調製する際に好適な安定かつ高い接着強度を
付与することができるチタン系基材とセラミックスの接
合剤とその接合方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明によるチタン系基材とセラミックスとの接合
剤は、チタンまたはチタン基合金からなるチタン系基材
の表面に、セラミックスを焼成固着する際に用いられる
接合剤であって、TiAlアモルファス合金粉末を主成
分としてなることを構成上の特徴とする。
【0008】また、本発明に係る接合方法は、チタンま
たはチタン基合金からなるチタン系基材とセラミックス
との接合方法であって、チタン系基材の表面に、Ti−
Al系被膜を形成した後、セラミックスを築盛して焼成
することを構成上の特徴とするものである。
【0009】本発明による接合剤の原料主成分となるT
iAlアモルファス合金粉末は、一般にTiAl3 、T
iAl、Ti3 Alなどの組成を有するもので、融液や
気相からの超急冷凝固法またはメカニカルアロイング法
により製造された固相のTiAlアモルファス合金粉末
が用いられる。該粉末の粒径や粒子の形状は、バインダ
ーとなる揮発性溶媒との混練が充分に行われて、ペース
トを形成し得る程度であれば特に制限しないが、接合部
分に均一に塗布するために、可能な限り粒度分布の狭い
ものが好ましく、必要に応じて該粉末を篩別して整粒す
る。
【0010】上記のTiAlアモルファス合金粉末は、
芳香族炭化水素、アルコールなどの揮発性溶媒と混練す
ることにより本発明の接合剤を形成する。両者の混合比
は、前記の粉末と溶媒とでペーストを形成し、接合部分
に塗布した際に流下しない程度の粘度を有し得る量比で
あれば任意である。
【0011】本発明方法は、基体となるチタン製歯冠の
陶材接合部位に、上記のTiAlアモルファス合金粉末
と揮発性溶媒とを混練した接合剤を均一に塗布し、真空
雰囲気下に加熱焼成することによりTi−Al系の被膜
を形成し、ついで該被膜の上にセラミックス製陶材(ポ
ーセレン)を築盛して真空雰囲気下に焼き付けることに
より所望の金属焼き付け陶材冠を形整する。
【0012】Ti−Al系被膜を形成する際の焼成温度
は、真空雰囲気下700〜1000℃であり、所定温度
域での保持時間は特に限定されないが、通常は1〜30
分である。焼成温度が700℃未満であると、Ti−A
l系被膜の形成が不充分となり、1000℃を越えると
TiとAlの合金化が進行して本来の目的を失うことと
なる。なお、真空度は高い方が好ましいが、本発明の目
的を達成するためには1×10-3Torr以上であれば良
い。
【0013】以上のようにして形成されたTi−Al系
被膜に、Ti専用のセラミックス製陶材を築盛し、真空
雰囲気下、750〜850℃の温度で1〜30分焼成し
たのち放冷することにより焼き付けを完了する。焼成時
間が750℃を下廻る場合は焼き付けが不充分となり、
850℃を越えるとTiそのものが酸素を激しく吸収す
るため、安定した酸化膜を介在させることが不可能とな
り、結果として焼き付けが不調に終わる。なお、真空度
は1×10-3Torr程度が好ましい。
【0014】
【作用】本発明に従えば、チタンまたはチタン基合金か
らなるチタン系基材の表面に、TiAlアモルファス合
金粉末を主成分とする接合剤を塗布して焼成することに
より、Ti−Al系被膜を形成させ、該被膜を介して陶
材を築盛して焼き付けることにより、チタン系基材の表
面に強固なセラミックス層が安定的に固着され、生体為
外性のない親和性に優れた審美性金属焼き付け陶材冠を
提供することができる。
【0015】
【実施例】
(1) Ti−Al系被膜の形成 粒径45μm 以下に整粒されたTiAlアモルファス合
金粉末5gと、エタノール5mlとを混練してペースト状
の接合剤を調製した。試料として東邦チタニウム(株)
製人工歯根タイルート用の純チタン板(10×45×1
mm)を用意し、その表面をアルミナショットで研磨した
後、エタノールで拭きとり清浄化した。ついで、前記の
接合剤を塗布し、真空焼成炉に装入して1×10-3Torr
まで真空引きをしながら55℃/分の昇温速度で昇温し
た。炉内温度が950℃に達した時点で10分間保持し
た後、加熱を停止して真空中で徐冷し、炉内が室温にな
った時点で真空解除し、試料を取り出した。試料の接合
剤塗布面にはTi−Al系被膜が形成されていることが
確認された。
【0016】(2) 陶材の焼き付け チタン専用陶材〔ビタ(株)製ポーセレン〕を試料のT
i−Al系被膜の上に築盛し、真空焼成炉に装入して1
×10-3Torrまで真空引きをしながら55℃/分の昇温
速度で昇温した。炉内温度が830℃に達した時点で1
分間保持し、放冷した。焼成した試料を室温まで冷却
後、取り出して観察したところ、陶材は試料のチタン板
に完全に固着しており、ハンマーによる打撃程度では剥
離しなかった。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、チタンの変態点である
882℃以下では充分な固着が難しいとされていたチタ
ンとセラミックスとの接合を比較的簡易な手段で容易に
実施することが可能となる。したがって、高価な貴金属
や、生体為害性の危惧があるNi−Cr合金、Co−C
r合金などに代えて、生体親和性に優れたチタン系基材
を用いた金属焼き付け陶材冠の巾広い用途が期待でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅原 智 神奈川県茅ヶ崎市茅ヶ崎3−3−5 東邦 チタニウム株式会社茅ヶ崎工場内 (72)発明者 西川 安明 神奈川県茅ヶ崎市茅ヶ崎3−3−5 東邦 チタニウム株式会社茅ヶ崎工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタンまたはチタン基合金からなるチタ
    ン系基材の表面に、セラミックスを焼成固着する際に用
    いられる接合剤であって、TiAlアモルファス合金粉
    末を主成分としてなることを特徴とするチタン系基材と
    セラミックスとの接合剤。
  2. 【請求項2】 TiAlアモルファス合金粉末と、揮発
    性溶媒とを混練してなる請求項1記載のチタン系基材と
    セラミックスとの接合剤。
  3. 【請求項3】 チタンまたはチタン基合金からなるチタ
    ン系基材とセラミックスとの接合方法であって、チタン
    系基材の表面にTi−Al系被膜を形成した後、セラミ
    ックスを築盛して焼成することを特徴とするチタン系基
    材とセラミックスとの接合方法。
  4. 【請求項4】 チタン系基材の表面に、TiAlアモル
    ファス合金粉末と揮発性溶媒との混練物を塗布して焼成
    することにより、Ti−Al系被膜を形成し、ついで該
    被膜にセラミックスを築成し、焼成する請求項3記載の
    チタン系基材とセラミックスとの接合方法。
JP34881893A 1993-12-27 1993-12-27 チタン系基材とセラミックスとの接合剤および接合方法 Pending JPH07187840A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101823188A (zh) * 2010-05-10 2010-09-08 江苏科技大学 一种钎焊Si3N4陶瓷的高温非晶钎料
CN101991468A (zh) * 2010-11-09 2011-03-30 镇江恒生涓恩医疗器械有限公司 在钛基材料表面形成高强度烤瓷的方法
CN108856943B (zh) * 2018-06-27 2021-01-01 衢州学院 一种TiAl和氮化硅的钎焊方法

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