JPH0718745U - マスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アレルギーに対するアレルゲンの侵入防止効
果だけでなく、アレルギー消炎効果をもたらす治療具と
しても使用できるマスクを提供することにある。 【構成】 マスクのシート本体4 に複数個の中空マクロ
球形粒子6 が混入された粒子含有体が重合され、該中空
マクロ球形粒子6 の中空部8 には、アレルギー消炎剤9
が封入させて構成され、また前記粒子含有体が印刷層5
であることや前記アレルギー消炎剤9 が香料であること
を特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、塵・病菌等を防止し、アレルギーに対する予防をするだけでなく、 該アレルギー症状を緩和させることができるマスクに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のマスクには、不織布や単なる布、使い捨て用の紙等で作成された塵・病 菌等が身体に侵入することを防止したり、悪臭を防止するためのものがあった。

【０００３】 上記通常のマスクは防塵や悪臭防止の効果があるので、各種花粉症（花粉が原 因で起こるアレルギー）やダニアレルギー等を発症しやすい人にとっては、必需 品であり、該アレルギーのアレルゲン（アレルギーの原因物質）が鼻や口を通っ て気管支へと侵入されていくのを防止するために、高密度フィルター付きのマス クなどが製品化され、特に食品や薬品等を取り扱う工場などにて、その作業者に おける使用が普及されてきた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記のように不織布や単なる布で作成されたマスクでは防塵等の効 果はあるが、一端、くしゃみや喘息等のアレルギー症状が起こると、その症状を 緩和させることはほとんど不可能で、作業中などに該症状が起きると全く対応す ることができなかった。

【０００５】 本考案は上記問題点に鑑みてなされたものであり、アレルギーに対するアレル ゲンの侵入防止効果だけでなく、アレルギー消炎効果をもたらす治療具としても 使用できるマスクを提供することを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は次の技術的手段を講じる。

【０００７】 即ち、マスクのシート本体4 に複数個の中空マクロ球形粒子6 が混入された粒 子含有体が重合され、該中空マクロ球形粒子6 の中空部8 には、アレルギー消炎 剤9 が封入させてなることを特徴とし、また前記粒子含有体が印刷層5 であるこ とや前記アレルギー消炎剤9 が香料であることを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】

マスクのシート本体4 に重合された粒子含有体には、複数個の中空マクロ球形 粒子6 が混入され、該中空マクロ球形粒子6 の中空部8 には、アレルギー消炎剤 9 が封入させているので、アレルギー症状が発生した時点で、該マスクに何ら衝 撃を与えて、前記中空マクロ球形粒子6 を破壊させるだけで、中空部8 に封入さ れていた前記アレルギー消炎剤9 が吐出し、該アレルギー消炎剤9 はシート本体 4 を介して鼻や口、或いは気管支等の消化器官系に吸入される。

【０００９】 従って、上記のように非常に簡単な手段にて、各種花粉症やダニアレルギー等 のアレルギーの症状を緩和させることが可能となる。

【００１０】 また、この際、前記粒子含有体はシート本体4 に重合されており、該シート本 体4 側を皮膚側にして使用すると、前記中空マクロ球形粒子2 から吐出されたア レルギー消炎剤9 が直接皮膚に接触することがないので、アレルギー体質の皮膚 が弱い人であっても、該皮膚に被れや炎症を起こす恐れがない。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案に係るマスクの実施例を図面に基づき説明する。

【００１２】 図１〜図３で示すように、本考案に係るマスクは通常公知の形状と何ら変わる ものではなく、鼻及び口を覆うシート部1 と耳に掛けるための紐部2 とを備えた ものである。

【００１３】 前記シート部1 は、図１及び図２で示すように、二重に設けられた合成繊維製 の不織布シート3 よりなるシート本体4 と、該シート本体4 の表面側に積層され た印刷層5 とから構成され、該印刷層5 に用いられる印刷インクの中には複数個 の中空マクロ球形粒子6 、即ちマイクロカプセルが混合され、粒子含有体を形成 させている。

【００１４】 前記中空マクロ球形粒子6 は、図３で示すように、壁部7 と中空部8 とからな り、該中空部8 には、アレルギー種鼻炎等を消炎させるのに有効とされ、且つ香 料としての使用効果も充分とされるシネオールやメントール等のアレルギー消炎 剤9 が充填されている。

【００１５】 また、前記中空マクロ球形粒子6 を構成する壁部7 は主にデキストリンが用い られ、該中空マクロ球形粒子6 が破壊されるまでは、決して前記中空部8 内のア レルギー消炎剤9 の成分が発散しないようになされている。

【００１６】 尚、本考案に係るアレルギー消炎剤9 として使用される香料の素材の具体例を 記すと、ゲラニオール，ローズマリー，メントール，ユーリカオイル，ピネン， カモミール，アニス，ローズオイル，ウイキョウ，クエンオイル，タチジャコウ ，ダイオウマツ，ドイツトウヒ，ラベンダーオイル，リモネン，ジャスミンオイ ルなど主にハーブや薬草等を挙げることができ、これらの単品、或いは組み合わ せによって、ミント系（ペパーミントやスペアミントなど）、オレンジ系、ジャ スミン系、レモン系、ローズ系等の香りを調合して使用する。

【００１７】 前記のように構成されたマスクを例えば、体質的にアレルギーを起こしやすい 人に使用してもらうと、アレルギーに対する外部からのアレルゲンの侵入を防止 することができると共に、くしゃみや喘息等のアレルギー症状が起きた時点で、 該マスクを一端外し、手で揉んだり、叩いたりすることにより、前記中空マクロ 球形粒子6 を破壊して中空部8 に封入されていたアレルギー消炎剤9 を吐出させ る。

【００１８】 前記のように中空マクロ球形粒子6 を破壊させた状態のマスクで再度鼻及び口 を覆うと、シネオールやメントール等の香りが漂うと共に、前記アレルギー消炎 剤9 が気化されて徐々に前記シート本体4 を通過し、該シート本体4 を介して鼻 や口、或いは気管支等の消化器官系に吸入される。

【００１９】 前記に記したようにアレルギー消炎剤9 が消化器官系に吸入されることで、ア レルギーの発症を防止すると同時に、該症状を緩和することが可能となる。

【００２０】 また、この際、例えアレルギー体質の皮膚が弱い人であっても、シート本体4 側を皮膚と接触する側として使用することによって、皮膚に前記アレルギー消炎 剤9 を有する印刷層5 が直接触れることがないので、該皮膚に被れや炎症を起こ す恐れがない。

【００２１】 更に、前記アレルギー消炎剤9 は香料を成分としたものであるので、使用時に 薬品等の独特な臭いがすることもなく、違和感なしに誰でも好きな香りのものを 選択して使用することができる。

【００２２】 尚、前記中空マクロ球形粒子6 の破壊は、マスクの揉み具合でその数をコント ロールすることが可能であるので、少しずつ破壊していき、何回かに分けて使用 してもよいし、また、症状の激しい人は一気に破壊して、使用後は捨ててしまう というように、使い捨て式に順次使用していけば良い。

【００２３】 前記のように、印刷層5 をマスクのシート本体4 の表面側に設けることにて、 前記中空マクロ球形粒子6 を極簡単にマスクに取付けることが可能となる上、前 記印刷層5 の施された印刷デザインによって非常にファッション性に富んだマス クともなり得る。

【００２４】 上述のように構成されたマスクを、例えば、食品や薬品等を取り扱う工場など にて、その作業者に使用させると、塵・病菌等を防止させる効果は勿論、例え、 くしゃみや喘息等のアレルギー症状が生じた作業者がいたとしても、その時点で マスクを揉むなどして前記中空マクロ球形粒子6 を破壊させるだけの極簡単な対 応にて、該アレルギー症状を緩和させることが可能となり、非常にスムースな作 業を執り行うことができる。

【００２５】 本考案のマスクは前記実施例に限定されることはなく、例えば図４で示すよう に、シート部1 と皺の発生を防止するためのチューブ10や針金等にて係止された 紐部2 とを備えたものであっても良い。

【００２６】 この際、前記シート部1 の印刷層5 を二重の不織布シート3 よりなるシート本 体4 の表面側に設けても良いし、また、図５で示すように、該シート3 間に挟持 した状態にて設けたものであっても良い。この場合印刷層5 における印刷デザイ ンが不織布シート3 から透けるように見ることができる。

【００２７】 更に、図６及び図７で示すように、少なくとも１層の不織布シート3 よりなる シート本体4 の表面側に繊維シート体11を積層させ、該繊維シート体11内に前記 中空マクロ球形粒子6 を同時に折り込んで構成させたマスクであっても良い。

【００２８】 その他、前記中空マクロ球形粒子6 が混入された粒子含有体は、どのような形 状、或いは素材のものであっても良く、要は該中空マクロ球形粒子6 が皮膚に直 接接することがない構成とすれば良い。

【００２９】 尚、本考案に係るアレルギー消炎剤9 は香料成分を兼ね備えたものを挙げたが 、香料に限定されることはなく、抗ヒスタミン剤や副腎皮質ホルモン等アレルギ ー消炎剤として効能な成分であればどのようなものであってもよい。

【００３０】

【考案の効果】

本考案に係るマスクのシート本体に重合された粒子含有体には、複数個の中空 マクロ球形粒子が混入され、該中空マクロ球形粒子の中空部には、アレルギー消 炎剤が封入させているので、アレルギー症状が発生した時点で、該マスクに何ら 衝撃を与えて、前記中空マクロ球形粒子を破壊させるだけで、中空部に封入され ていたアレルギー消炎剤が吐出し、該アレルギー消炎剤はシート本体を介して鼻 や口、或いは気管支等の消化器官系に吸入される。

【００３１】 従って、前記本考案のマスクは各種花粉症やダニアレルギー等のアレルギーに 対する予防効果だけでなく、該アレルギー症状を緩和させることも可能となった 。

【００３２】 また、この際、前記中空マクロ球形粒子から吐出されたアレルギー消炎剤が直 接皮膚に接触することがないので、アレルギー体質の皮膚が弱い人であっても、 該皮膚に被れや炎症を起こす恐れがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す斜視図。

【図２】同、一部断面説明図。

【図３】同、中空マクロ球形粒子を示す断面説明図。

【図４】本考案の他の実施例を示す示す斜視図。

【図５】同、一部断面説明図。

【図６】本考案の他の実施例を示す正面図。

【図７】同、一部断面説明図。

【符号の説明】

１ シート部 ４ シート本体 ５ 印刷層 ６ 中空マクロ球形粒子 ８ 中空部 ９ アレルギー消炎剤

Claims (3)

【整理番号】 ９３０９０９Ｕ８９２ 【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 マスクのシート本体(4) に複数個の中空
   マクロ球形粒子(6)が混入された粒子含有体が重合さ
   れ、且つ該中空マクロ球形粒子(6) の中空部(8) には、
   アレルギー消炎剤(9) が封入させてなることを特徴とす
   るマスク。
2. 【請求項２】 前記粒子含有体が印刷層(5) であること
   を特徴とする請求項１記載のマスク。
3. 【請求項３】 前記アレルギー消炎剤(9) が香料である
   ことを特徴とする請求項１記載のマスク。