JPH0718649B2 - 熱処理装置 - Google Patents

熱処理装置

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JPH0718649B2
JPH0718649B2 JP15047286A JP15047286A JPH0718649B2 JP H0718649 B2 JPH0718649 B2 JP H0718649B2 JP 15047286 A JP15047286 A JP 15047286A JP 15047286 A JP15047286 A JP 15047286A JP H0718649 B2 JPH0718649 B2 JP H0718649B2
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【発明の詳細な説明】 {産業上の利用分野} 本発明は、熱処理時に有害な可燃性物質を発生する被処
理物を非酸化性雰囲気にて熱処理する装置に関する。さ
らに詳しくは、焼結物、セラミック、炭素、黒鉛、フエ
ルト等の基材もしくはその結合剤に可燃性熱分解物質が
多量に含有する被処理物を非酸化性雰囲気にて焼結、焼
成、乾燥等何らかの熱処理を施す装置に関するものであ
る。
{従来の技術} 例えば、燃料電池の電極板は、基材としての炭素繊維を
フエノール樹脂等の結合剤樹脂で固めて板状物とした
上、この被処理物を高純度の非酸化性雰囲気にて温度10
00〜3000℃で焼成することによって製造される。この
時、結合剤樹脂から発生する熱分解物質を処理室外に取
出してやる必要がある。この熱分解物質は、フエノール
樹脂の場合、クレゾール、キシレール、化水素、一酸化
炭素等の可燃性物質から成り、常温でガス状から液状に
至る種々の態様を示している。
このような被処理物を熱処理する際問題となることは、
第1に被処理物を含めて処理室内が予め高純度の非酸化
性雰囲気になっていること、第2にこの熱分解物質が自
然界に対して有害であること、第3にこの熱分解物質が
処理室内に滞留すれば製品の品質、物性を損うこと、第
4に可燃性物質を含むため酸化性のガスと混合されると
爆発の危険性を有すること、第5に雰囲気ガスとともに
系外に取出すと、配管中の冷部に高沸点分解性物質が付
着蓄積したり凝縮したりして、たちまち管やバルブを閉
塞し円滑なる操業の妨げとなることである。
上記第1の問題については、被処理物を処理室内へ装入
後、該処理室内を非酸化性雰囲気に置換する必要があ
り、特に処理室内容積が大きい、あるいは被処理物が空
気等の酸化成分を含有している場合、ガスの流気による
置換では十分な雰囲気純度を確保し得ないし、所定の純
度を得るのに長大な時間を要する。そのため、処理系を
真空排気した後、所定のガスに置換する方法が、例えば
特公昭61−19911号公報等で知られているように効率が
良い。
第2以降の問題は、熱分解物質の処理の仕方に伴う問題
であって、一般的には酸素の存在下で加熱分解処理する
か、コールドトラップもしくは水中バブリングしてター
ルとして回収する。
先ず、加熱分解する従来の方法において、例えば特公昭
50−40172号公報によって公知の如く、発生した熱分解
物質を200℃以下に冷却することなく熱処理装置外へ導
き、その後酸素存在下で加熱分解することが、肝要であ
る。そのため、例えば特開昭54−2643号公報、あるいは
特開昭57−31139号公報に示される如く、熱分解物質を
熱処理装置外へ導出後直ちに空気もしくは酸素を含むガ
スを添加して焼却せしめるのが一般的である。これらの
従来例は、もともと酸化性雰囲気下の熱処理であっても
可燃性熱分解物質の発生が少量で爆発限界以下である
か、非酸化性の雰囲気であっても同様な理由から熱分解
時の酸素添加によって爆発する可能性がない場合に限定
されるはずである。
{発明が解決しようとする問題点} すなわち、本発明の如き多量の可熱性分解物質を発生す
る被処理物を非酸化性雰囲気下で熱処理する装置におい
ては、上述の如き従来例では以下に述べるような不都合
を生ずる。
イ)発生した可燃性ガスを含む非酸化性雰囲気系(以
下、可燃性ガス雰囲気と記す)と排ガス処理部の酸化性
雰囲気系を分離する手段がないので、運転条件や、操作
ミス、誤動作、故障等のトラブルにより、両雰囲気系の
圧力関係が逆転して酸化性ガスが可燃性雰囲気系へ逆流
し、爆発限界を越える混合気を作ったり、酸化性ガスが
製品に損傷を与えたりする可能性があること。
ロ)処理温度の変化に伴う発生分解ガス量、および供給
ガスの熱膨脹の急激な変化に対して対処できるように構
成されていないので、処理圧を一定の範囲に維持するに
は限界があること、処理条件によっては処理室の耐圧以
上にガス圧が上昇する危険性があること。
ハ)処理温度を昇降温したり、停機する際に発生分解ガ
ス濃度が環境上安全とされる基準値以下の低濃度になっ
た場合でも、常に排気ガスが排ガス焼却装置を通過する
ため、排ガス焼却装置を運転する必要があること。運転
しないと低濃度の熱分解物質が排気系内通路の冷部にお
いて付着蓄積したり、凝縮したりすることになる。
本発明の目的は、上記したような点に鑑み、従来の可燃
性分解物質を含有する被処理物を非酸化性雰囲気にして
熱処理する装置の欠点を改善し、特に、前記の可燃性分
解物質の発生が多量であっても、安全に操業性良く処理
し得る熱処理装置を提供せんとするものである。
{問題点を解決するための手段} 上記目的を達成する本発明の熱処理装置は、次の構成か
らなる。
すなわち、熱処理時に可燃性熱分解物質を発生する被処
理物を非酸化性雰囲気にて熱処理する装置において、処
理室に、開閉手段を介して非酸化性ガスの供給孔を設け
るとともに、前記処理室と接続された非気管に、処理室
側から順に、耐熱開閉手段、空気の導入孔を有する排ガ
ス焼却装置を配置せしめ、かつ前記処理室と耐熱開閉手
段との間に排気装置を開閉弁を介して接続して、前記耐
熱開閉手段で可燃性ガス雰囲気系と酸化雰囲気系とを分
離せしめたことを特徴とする熱処理装置である。
本発明の更に好ましい態様例は、以下の説明に従って順
次明らかになる。
以下、本発明に係る熱処理装置を図面に基づいてさらに
詳しく説明する。
第1図は、本発明に係る熱処理装置の好ましい一実施態
様例を示す概略模式図である。
第1図において、可燃性物質を含有する被処理物4を加
熱処理する加熱炉1は、基本的には処理室5とヒータ6,
6′で構成され、開閉手段9,10、絞り弁13,14を介して非
酸化性ガス、例えば、N2、A、H、あるいはこれら
の混合気等の供給孔7が設けられている。また、図示し
てはいないが、異なる非酸化性ガスの吸引孔を各々開閉
手段を介して設け、非処理物4の性質、処理温度等の条
件により、前記開閉手段を適宜開閉することにより所望
の雰囲気を得ることもできる。
前記処理室5と接続された排気管20には、該処理室5側
から順に、耐熱開閉手段50、空気の導入孔63を有する排
ガス焼却装置3、更に場合によっては吸引フアン4を配
置せしめ、かつ前記処理室5と耐熱開閉手段50の間の排
気管に排気装置40を開閉手段42を介して接続して、前記
耐熱開閉手段50で可燃性ガス雰囲気系(第1図において
耐熱開閉手段50より左側の系)と、酸化性雰囲気系(第
1図において耐熱開閉手段50より右側の系)とを分離す
る構造となっている。
ここで、前記構成において安全に操業する上で肝要なこ
とは、少なくとも可燃性ガスが発生している運転条件下
においては、可燃性ガス雰囲気圧が酸化性雰囲気より高
く維持されることである。そのため、第1図に示す如く
排ガス焼却装置3後方に吸引ファン74を配置せしめて、
酸化性ガス雰囲気圧を下げてやるか、加熱炉1へ供給す
る非酸化性ガスの供給圧を高くするか、何れの処置を講
ずる。
また、前述したように、前記可燃性ガス雰囲気系は事前
に非酸化性ガスに置換する必要があるので、排気装置40
や前記開閉手段9,10,42,50は、必要とする雰囲気ガス純
度に応じて選択する。一般的には、排気装置40として真
空ポンプを用い、前記開閉手段9,10,42,50及び処理室5
は、必要な耐真空性を有するものが好ましい。
次に、排ガス焼却装置3は、直燃式あるいは触媒式の何
れでも可能であるが、第1図においては触媒式の例で示
してある。燃焼に必要な空気は、空気導入孔63かダンパ
62で風量調整され、エアヒータ61で予熱された後、焼却
チャンバー64へ導入される。該チャンバー64内で排気管
20から導入された熱分解物質を含む排気ガスと混合さ
れ、触媒60にて焼却処理される。エアヒータ61は触媒60
の活性化温度を得るためのものである。
焼却処理された排気ガスは排気管20を通ってダンパ73流
量調節され、場合によっては吸引フアン74により大気に
放出される。その際、排気温度が高くて吸引フアン74が
耐熱上問題となる場合は、水冷したり、第1図に示す如
く空気導入孔72からダンパ71を介して大気を吸引したり
して排気温度を下げてやるのが有効である。
上記熱処理装置の実際の作動を以下に説明する。先ず、
被処理物4を処理室5内へ収納した後、開閉手段9,10、
耐熱開閉手段50を閉じ、排気弁42を開けて排気装置40で
処理室5内が所定の真空度になるまで排気する。
次に、排気弁42も閉じた上で非酸化性ガス供給孔7から
開閉手段9を開いて非酸化性ガスを処理室5内がほぼ常
圧になるまで供給する。その時、処理室5内の酸素濃度
が、被処理物4を加熱処理する際、酸化反応して損傷を
与えないレベルとするため、、必要なら上記真空置換の
操作を酸素濃度が所定の濃度以下となるまで繰返す。そ
の後、非酸化性ガス供給孔7から定常的に非酸化性ガス
を供給しつつ、所定の昇温パターンに従ってヒータ6で
被処理物4を加熱処理する。供給ガス量は絞り弁13で調
節できる。
被処理物4から熱分解して発生した可燃性ガスは、非酸
化性ガスとともに排気管20から耐熱開閉手段50を経て、
排ガス焼却装置3へ至り、ここで可燃成分を焼却した
後、吸引フアン74から大気に放出される。
ここで、熱分解ガスが前記排気管20から導出される際、
配管中の冷部に高沸点分解性物質が固体として付着蓄積
したり凝縮したりする場合は、保温手段あるいはヒータ
等の加熱手段21で排気管20の処理室5から排ガス焼却装
置3までの間、及び耐熱開閉手段50、絞り弁51を覆っ
て、これを防止することができる。
保温もしくは加熱する温度は、前記熱分解物質の沸点以
上とすることが肝要であって、通常200℃以上とするの
が好ましい。
あるいはまた、前記高沸点分解物質が冷却されると凝縮
してドレン化する場合は、第2図に示す態様例の様に構
成することもできる。
第2図は、本発明に係る熱処理装置の他の好ましい一実
施態様例を示す概略模式図である。処理室5と排気装置
への接続管41が接続する間の排気管20の途中に、冷却チ
ャンバー30とドレン回収容器32から成る排ガス冷却装置
2を具備せしめたものであって、熱分解物質の一部の凝
縮したドレンは底部の当該容器32へ溜めて、バルブ34を
開いて回収できる。本図で示す構成では、耐熱開閉手段
50へ至る排ガス温度を、当該冷却装置2により冷却でき
るので、該耐熱開閉手段50として耐熱真空弁を使用でき
る利点がある。そのため、第2図で示した構成におい
て、同時に、処理室5、開閉手段9,10,42,50を耐真空性
を有する構造のもので構成せしめるのが処理ガスの純度
の点から好ましい。この場合、排ガス冷却装置2は、排
ガス温度を耐真空性を有する耐熱開閉手段50の耐熱温度
以下にまで冷却することが目的であって、熱分解物質を
ドレン化することが目的ではない。その他の構成は第1
図を用いて説明した構成と同一で良い。
次に、制御系について例として第2図を用いて以下に説
明する。
加熱炉1の温度制御は、処理室5内の温度センサ、例え
ば熱電対あるいは放射温度計からの信号で、プログラム
温調計によって、ヒータ6を所定のヒートパターンで昇
降温できるように構成する。
処理室5を含む非酸化性ガス雰囲気系の圧力制御は、処
理圧の下限および上限を検知するスイッチ45,46と、非
酸化性ガス供給孔7の大流量供給用開閉弁9及び小流量
供給用開閉弁10をそれぞれ有する分岐配管とによって、
前記上限スイッチ46の設定圧以下で、該上限スイッチ46
の検知信号により、該大流量供給用開閉弁9が開いて非
酸化性ガスを供給する構成とする。
絞り弁13,14と、流量計15,16を、例えば第2図に示す如
く構成した上で、定常運転時の処理圧を、上限スイッチ
46と下限スイッチ45の設定圧で検知し、絞り弁13,14,51
を調節することによって、非酸化性ガスを定常時には殆
んど小流量供給用開閉弁10からの流量で供給し、処理圧
が下限に低下した時のみ大流量供給用開閉弁9で供給す
るのが好ましい。
該処理圧が何らかのトラブル、例えば供給ガスの停止等
によって下限スイッチ45の設定圧より低下した時は、ガ
ス圧の前記下限スイッチ45の設定圧より更に低くかつ酸
化性雰囲気圧より高い設定圧を有する処理圧下限警告ス
イッチ47の検知信号により、処理室ヒータ6の運転をホ
ールドもしくは停止するとともに、耐熱真空開閉手段50
を閉じて、排ガス焼却装置3から可燃性ガス雰囲気系へ
空気が逆流するのを防止するよう構成する。同時に、供
給孔7とは別のガス源を有する非常用供給孔11から定常
時には閉状態の開閉弁12が前記スイッチ47の信号により
開いて非酸化性ガスを導入せしめて、可燃性ガス雰囲気
系の圧力を回復させ、大気の処理5への流入を防止す
る。
処理圧が下限警告スイッチ47の設定圧にまで回復すれば
元の定常運転状態に復帰する。逆に何らかの異常で処理
圧が前記上限スイッチの設定圧より更に上昇した時のた
め、リリーフ弁44で可燃性ガス雰囲気系の耐圧力以下に
維持される。
上記開閉弁9,10,12,42,50は、電磁式もしくは圧空式な
どで構成するのが好ましい。
排ガス焼却装置3は、熱分解ガスがある温度以上で発生
を開始し、ある温度以上では発生しなくなるというよう
なことが予め判っている場合には、熱処理室ヒータ6,
6′用の温度計の信号により、ある設定値以上の温度に
なってから運転を開始し、発生終了後停止するよう構成
するのが良い。もちろん運転中は触媒層60出口でのガス
温度を検知しつつ、予熱ヒータ61の温度制御を行ない、
所定の触媒活性化温度に維持できるように構成するのが
望ましい。
以上説明した制御系の構成は第1図を用いて説明した一
実施態様例においても有効である。
第3図および第4図は、本発明に係る熱処理装置の更に
好ましい一実施態様例を示す概略模式図である。
第1図および第2図に示した構成においては、排気側の
流量は、絞り弁51で一義的に決ってしまい、非酸化性ガ
スを少流量供給弁10で供給している場合でも急激な昇温
による熱膨脹とは分解ガス発生速度が大き過ぎて、排気
速度が追従できない恐れがある。
また、排ガス焼却装置3で可燃性ガス成分を焼却する際
発生した熱を、そのまま排気ガスとともに大気放出して
いる。
そのため、第1図に対応する構成として第3図、第2図
に対応する構成として第4図に示す如く、耐熱開閉手段
50直後の主排気管を分岐せしめて、定常排気弁56と絞り
弁57を有する配管と、小量排気絞り弁58を有する配管
と、バイパス排気弁55を有する配管とで構成する。更
に、排ガス焼却装置3の直前の排気管に耐熱弁54を設
け、耐熱開閉手段50との間の排気管20に直接排気孔53を
耐熱開閉弁52を介して構成する。
上記の様な構成を成すことによって、排気速度の追従範
囲が広がり、処理圧が非酸化性ガス雰囲気系の耐圧力以
上に上昇することがない。また逆に、熱分解ガスの発生
量が環境上問題にならない程微量ある場合とか降温中に
は、処理圧を大気圧より余り高くすることなく、排気側
は少流量排気絞り弁58のみを開いて直接排気弁52を開い
て直接排気するのが省ガス・省エネ上好ましい。
上記構成における好ましい処理圧制御方法の一例を第5
図に示す。
すなわち、排気側の弁の内、小量排気絞り弁58は常時開
状態にあり、第5図に示した処理圧制御範囲P1、P2の間
では、前記絞り弁58と定常排気弁56とで排気するよう予
め絞り弁57,58の絞り具合を調節しておく。熱分解ガス
発生量の変化等により炉圧がP3を越えた時は、非酸化性
ガスの小流量供給弁10が閉じると共に、排気側もバイパ
ス排気弁55が開く制御系を構成する。逆に炉圧がP2より
低下した時は、供給側の大流量弁9を開いて圧力回復せ
しめる。少流量供給弁10はP2以下で開いたままでもよい
し、閉じてもよい。それでも炉圧が低下する時は、ガス
の供給が停止した時とか、ガスもれが発生した時とか、
何らかの異常を生じた時と考えられるので、P1まで低下
すると非酸化性ガスの定常時供給孔7とは別のガス源か
らの供給孔11の配管に配置された非常用供給弁12が開い
てガス供給を行なうと同時に、酸化雰囲気系からの酸素
を含むガスの逆流を遮断するため、耐熱開閉手段50、定
常排気弁56を閉じる制御系を構成するものである。
定常排気弁56はP2で閉じるように構成しても良い。(図
中に破線で示す) 排ガス焼却装置3を作動させている時は焼却導入弁54
を、直接排気している時は直接排気弁52を、図のように
制御させる。
また、第3図および第4図に示したように、排ガス焼却
装置3で発生した燃焼熱をそのまま大気放出せずに、焼
却に必要な空気を導入孔63から焼却チャンバ64内へ直接
導入し、触媒層60での燃焼熱で予熱できる構成とした
り、熱交換器を入れて導入エアを予熱すれば、排熱エネ
ルギを有効に利用できる。更にまた、空気導入孔63にオ
リフィス65を設け、差圧発信器66でオリフィス65前後の
差圧を検知し、該差圧が設定値以下になった時は、吸引
ファン74の停止とか触媒層60の目詰まり等のトラブルが
予想されるので、差圧発信器66の信号で焼却装置のヒー
タ61を停止するとともに、焼却導入弁54を閉じて直接排
気弁52を開いて直接排気に切り替えるのが、排ガス焼却
装置の保護上好ましい。
{効 果} 以上説明したように、本発明に係る熱処理装置は、特に
可燃性熱分解物質を多量に含有する被処理物を非酸化性
雰囲気にて熱処理する上で有効な熱処理装置であって、
以下に述べる効果を奏する。
すなわち、処理室を含む可燃性ガス雰囲気系と排ガス焼
却装置を含む酸化性雰囲気系とを耐熱開閉手段で分離し
て構成したので、運転条件や操作ミス、誤動作、故障等
のトラブルにより、可燃性分解ガスと酸化性雰囲気が接
触して爆発限界を越える混合気を作ったり、製品に損傷
を与えたりすることを、前記耐熱開閉手段を閉じること
によって未然に防止できる。
また、前記処理室から排ガス焼却装置に至るまでの排気
管に、熱分解物質の沸点以上の温度に維持し得る保温手
段もしくは加熱手段を具備せしめたので、該排気管途中
の冷却で高沸点分解性物質が付着蓄積したり凝縮したり
して管やバルブを閉塞させることがない。
また、前記高沸点分解性物質が冷却されると凝縮してド
レン化する場合は、逆に排気管の排ガス焼却装置に至る
での経路途中にドレン回収容器を有する排ガス冷却装置
を具備せしめるので、一部の熱分解物質をドレンとして
回収でき、同様に管やバルブを閉塞させることがない。
更にまた、この場合は前記耐熱開閉手段へ至る排ガスが
冷却されているので、該開閉手段として耐熱真空開閉弁
が使用可能となり、前記処理室を含む可燃性ガス雰囲気
系全体を耐真空構造で構成するとともに、排気装置とし
て真空排気装置を用いることによって、ガス置換後によ
り高純度の非酸化性雰囲気を得ることができる。
また、その場合、本来なら排ガス焼却装置も含む系の殆
んど全体を耐真空構造にせざるを得ないところ、前記耐
熱真空開閉手段を排気管の前述した個所へ挿入すること
によって、耐熱真空開閉手段の上流側のみを耐真空構造
に構成することで済む。
更にまた、非酸化性ガス供給孔を大流量弁と小流量弁と
に分岐し、各々非酸化性ガス圧力の下限および上限スイ
ッチで検知してその信号で開閉するように構成したの
で、処理温度の変化に伴う発生分解ガス量および供給ガ
スの熱膨脹の急激な変化に対して、高級な制御手段を用
いることなく、安全に処理圧の制御ができる上、省ガス
・省エネ上も有効である。
更にまた、焼却装置の直前に耐熱弁を設け、直接排気孔
を設けて、不要な場合、熱分解ガスが焼却炉を通過する
ことなく排出できるように構成したので、熱分解物質の
凝縮物で焼却装置内を汚すことがないし、エネルギの節
約にもなる。
以上、本装置を用いることによって、有害な可燃性熱分
解物質を多量に含有する被処理物を、非酸化性雰囲気に
て安全に効率良く熱処理可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る一実施態様例を示す概略模式
図、第2図は、本発明に係る他の一実施態様例を示す概
略模式図である。第3図および第4図は、それぞれ第1
図、第2図に対応する本発明に係る他の好ましい一実施
態様例を示す概略模式図である。第5図は、第3図およ
び第4図に示される装置の処理圧制御方法の一例を示す
各要素の作動図である。 図面中の符号の説明 1:加熱炉 2:排ガス冷却装置 3:排ガス焼却装置 4:被処理物 5:処理室 6:ヒータ 7:非酸化性ガス供給孔 11:非常用ガス供給孔 13,14,57,58:絞り弁 15,16:流量計 20:排気管 30:冷却チャンバー 31:冷却パイプ 32:ドレン回収容器 33:ドレン抜き 34:バルブ 40:排気装置 41:配管 42:開閉弁 43:排気孔 60:触媒層 61:エアヒータ 62,71,73:ダンパー 63,72:空気導入孔 64:チャンバー 65:オリフィス 66:差圧発信器 74:吸引フアン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱処理時に可燃性熱分解物質を発生する被
    処理物を非酸化性雰囲気にて熱処理する装置において、
    処理室に、開閉手段を介して非酸化性ガスの供給孔を設
    けるとともに、前記処理室と接続された排気管に、処理
    室側から順に、耐熱開閉手段、空気の導入孔を有する排
    ガス焼却装置を配置せしめ、かつ前記処理室と耐熱開閉
    手段との間の排気管に排気装置を開閉弁を介して接続し
    て、前記耐熱開閉手段で前記処理室側の可燃性ガス雰囲
    気系と前記排ガス焼却装置側の酸化雰囲気系とを分離せ
    しめたことを特徴とする熱処理装置。
  2. 【請求項2】前記処理室から排ガス焼却置に至るまでの
    排気管に、前記熱分解物質の沸点以上の温度に維持し得
    る保温手段もしくは加熱手段を具備して成ることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の熱処理装置。
  3. 【請求項3】前記処理室と可燃性ガス雰囲気系を構成す
    る全ての開閉手段が耐真空構造であって、前記排気装置
    が真空排気装置であるとともに、前記処理室と該真空排
    気装置の接続部との間の排気管途中にドレン回収容器を
    有する排ガス冷却装置を具備して成ることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の熱処理装置。
  4. 【請求項4】前記処理室を含む可燃性ガス雰囲気系内
    に、処理圧の下限および上限を検知するスイッチを有す
    るとともに、前記非酸化性ガス供給孔が大流量供給用開
    閉弁を有する配管と小流量供給用開閉弁を有する配管と
    に分岐されて成り、前記下限スイッチの設定圧以下で、
    前記大流量弁が開き、上限スイッチの設定圧以下で小流
    量弁が開いて非酸化性ガスを供給する制御系を構成して
    成ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の熱処
    理装置。
  5. 【請求項5】前記処理室を含む可燃性ガス雰囲気系内
    に、前記処理圧下限スイッチの設定圧より更に低く、か
    つ前記酸化性雰囲気圧より高い設定圧を有するガス圧下
    限警報スイッチを設けるとともに、前記可燃性ガス雰囲
    気系に開閉弁を介して非常用非酸化性ガス供給孔を付設
    し、当該下限警報スイッチの設定圧以下で、当該処理室
    ヒータの運転をホールドもしくは停止せしめとともに、
    前記耐熱開閉手段が閉じ、前記非常用供給弁が開く制御
    系を構成して成ることを特徴とする特許請求の範囲第4
    項記載の熱処理装置。
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