JPH07185486A - 超音波洗浄方法 - Google Patents

超音波洗浄方法

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JPH07185486A
JPH07185486A JP33174293A JP33174293A JPH07185486A JP H07185486 A JPH07185486 A JP H07185486A JP 33174293 A JP33174293 A JP 33174293A JP 33174293 A JP33174293 A JP 33174293A JP H07185486 A JPH07185486 A JP H07185486A
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ultrasonic
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Yoshihide Shibano
佳英 柴野
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  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】水系洗浄液の脱気による超音波洗浄の効果を減
殺することなく、成形加工品の表面に付着している油分
を水系洗浄液に乳化しやすい状態とすることができる超
音波洗浄方法を提供する。 【構成】本発明の超音波洗浄方法は、表面に油分が付着
しているワークWを溶存酸素量が0.07〜3ppmの
範囲なるように脱気された水系洗浄液1に浸漬し、洗浄
液1中に超音波を放射させて洗浄を行う。ワークWの洗
浄時にワークWを洗浄液1から取り出し、ワークW表面
にエアブローしてワーク表面Wの少なくとも一部を外気
に接触させたのち再び洗浄液1に浸漬する操作を少なく
とも1回行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波を用いてワーク
の洗浄を行う超音波洗浄方法に関し、とくに表面に油分
が付着しているワークの超音波洗浄方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】金属材料に切削加工、中ぐり加工、研磨
加工等を施したり、ガラス、セラミック等に切削加工等
を施したり、或はプラスチックの押出し成形、射出成形
等により製造されている成形加工品は、前記加工後には
その表面に加工に用いられた油分や該油分を介して切
粉、材料屑、塵埃等の固体の異物が付着しており、最終
製品とするためには、その表面から前記油分及び固体の
異物等を除去して洗浄しなければならない。従来、前記
用途のために、前記成形加工品を水系洗浄液に浸漬し、
該洗浄液中に超音波を放射させて、該ワークの洗浄を行
う超音波洗浄が知られている。
【0003】前記水系洗浄液を用いる超音波洗浄方法で
は、前記洗浄液を脱気して溶存気体を低減させると洗浄
効果が向上することが知られている。超音波洗浄は、洗
浄液に超音波を放射して該洗浄液中にキャビテーション
を生じさせ、該キャビテーションの崩壊に伴って生じる
衝撃波を前記成形加工品等の被洗浄物の表面に作用させ
ることにより、該被洗浄物の表面に付着している固体の
異物等を除去して洗浄する方法であるが、前記水系洗浄
液を脱気することにより、超音波を放射したときに該水
系洗浄液にキャビテーションが生じやすくなり、従って
強力な衝撃波が得られ、洗浄効果が向上するものと考え
られる。前記考察に基づくと、前記ワークの表面に付着
している固体の異物等を除去するためには、前記水系洗
浄液を高度に脱気した方が有利であり、溶存気体量を低
減することにより前記被洗浄物と一体的に形成されてい
る微小なバリの除去も可能なほど強力な衝撃波が得られ
るようになる。
【0004】ところが、本発明者の検討によれば、前記
ワークの表面に付着している油分については、前記水系
洗浄液が高度に脱気され、溶存気体量が少ないと、かえ
って除去されにくいことが判明した。そこで、本発明者
はさらに検討を重ね、前記油分が前記水系洗浄液に乳化
されやすく、しかも前記衝撃波による洗浄効果の有効性
が失われない溶存気体量の範囲になるように前記水系洗
浄液を脱気することにより、前記被洗浄物の表面に付着
している油分と固体の異物とを両方とも洗浄できること
を見い出し、このような技術については既に特許出願さ
れている(特願平4−239384号明細書参照)。
【0005】しかしながら、前記明細書記載の技術のよ
うに溶存気体量を調整すると、前記ワークの表面に付着
している油分は除去でき、ある程度の洗浄効果が期待さ
れる衝撃波が得られるものの、前記ワークに一体的に形
成されているバリなどが除去できるほど強力な衝撃波が
得られないとの不都合がある。また、前記強力な衝撃波
を得るために、前記水系洗浄液を高度に脱気して溶存気
体量を低減させると、前記油分が十分に除去できなくな
るとの不都合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水系洗浄液
の脱気による超音波洗浄の効果を減殺することなく、成
形加工品の表面に付着している油分を水系洗浄液に乳化
しやすい状態とすることができる超音波洗浄方法を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の超音波洗浄方法は、表面に油分が付着し
ているワークを溶存酸素量が0.07〜3ppmの範囲
なるように脱気された水系洗浄液に浸漬し、該洗浄液中
に超音波を放射させて、該ワークの洗浄を行う超音波洗
浄方法において、該ワークの洗浄時に該ワークを該洗浄
液から取り出し、該ワーク表面にエアブローして該ワー
ク表面の少なくとも一部を外気に接触させたのち再び該
洗浄液に浸漬する操作を少なくとも1回行うことを特徴
とする。
【0008】前記洗浄液に溶存している気体は実際には
空気であるが、空気中の気体の組成は略一定であるの
で、溶存酸素量を前記洗浄液中の溶存気体量の指標とし
て用いる。前記水系洗浄液の溶存酸素量が3ppmを超
えると、前記ワークに一体的に形成されているバリなど
が除去できるほど強力な衝撃波が得られなくなる。ま
た、前記洗浄液は液面から空気が溶解するので、該洗浄
液の溶存酸素量を0.07未満に維持することは実質的
に困難である。
【0009】
【作用】本発明によれば、表面に油分が付着しているワ
ークを溶存酸素量が0.07〜3ppmの範囲なるよう
に脱気された洗浄液に浸漬して超音波洗浄する際に、前
記ワークを前記洗浄液から取り出し、前記ワーク表面に
エアブローして該ワーク表面の少なくとも一部を外気に
接触させるので、前記ワーク表面の油分が空気を吸着す
る。この状態で前記ワークを再び前記洗浄液に浸漬する
と、該ワーク表面の油分に吸着されている空気が該洗浄
液中に引き込まれ、該ワークの表面近傍でだけ、部分的
に洗浄液の溶存気体量の多い状態が作られ、前記油分が
洗浄液に乳化分散しやすくなる。
【0010】一方、前記洗浄液は前記範囲に脱気されて
いるので、強力な衝撃波が得られ、前記ワーク表面に付
着している固体の異物ばかりでなく、該ワークに一体的
に形成されているバリも除去される。
【0011】
【実施例】次に、添付の図面を参照しながら本発明の超
音波洗浄方法についてさらに詳しく説明する。図1は本
実施例で用いる超音波洗浄装置の構成を示す説明的断面
図であり、図2は洗浄液の溶存酸素量とキャビテーショ
ンの衝撃力との関係及び溶存酸素量と油分除去量との関
係を示すグラフ、図3は本実施例の超音波洗浄方法のフ
ローチャートである。
【0012】本実施例の超音波洗浄装置は、図1に示す
ように、洗浄液1を収容する超音波洗浄槽2に隣接して
オーバーフロー槽3が設けられており、両槽は傾斜した
排液路4で接続されている。超音波洗浄槽2の底部には
超音波振動子5が設けられ、洗浄液1に超音波振動子5
から超音波を放射して洗浄を行うようになっている。超
音波洗浄槽2には、ワークWを収容する洗浄カゴ6が上
下動自在の昇降装置6aに支持されて設けられており、
所定時間毎にワークWを洗浄液1に浸漬したり、洗浄液
1から取り出したりできるようになっている。また、超
音波洗浄槽2の上方には、ワークWが昇降装置6aによ
り洗浄液1から取り出されたときにエアブローするエア
スプレー7が設けられている。
【0013】超音波洗浄槽2の側面には、洗浄液排出口
8及び洗浄液供給口9が相対向して設けられており、共
に図示しない整流装置を内蔵している。また、超音波洗
浄槽2の外部には洗浄液1を脱気する脱気手段10が設
けられ、脱気手段10は排出用導管11により洗浄液排
出口8と、また供給用導管12により洗浄液供給口9と
それぞれ接続されている。脱気手段10は密封槽13と
真空ポンプ14とからなる。
【0014】排出用導管11の脱気手段10より上流に
は、洗浄液排出口8から取り出した洗浄液1を脱気手段
10に導入する排出ポンプ15が設けられ、脱気手段1
0と排出ポンプ15との間には、フィルター16が設け
られている。また、供給用導管12の脱気手段10と洗
浄液供給口9との間には、脱気された洗浄液1を脱気手
段10から取り出して超音波洗浄槽2に供給する供給ポ
ンプ17が設けられている。
【0015】また、超音波洗浄槽2及びオーバーフロー
槽3の底部には、それぞれ底部洗浄液排出用導管20及
びオーバーフロー液排出用導管21が設けられており、
共に排出用導管11に接続されている。尚、前記各導管
には適宜流量調整弁22が設けられている。
【0016】前記本実施例の超音波洗浄装置では、超音
波洗浄槽2に収容された洗浄液1は、排出ポンプ15に
より洗浄液排出口8から取り出され、排出用導管11を
通じてフィルター16を経由して脱気手段10に導入さ
れる。脱気手段10の密封槽13の内部は真空ポンプ1
4により減圧されているので、洗浄液1は排出用導管1
1により密封槽13内に導入されることにより、溶存し
ている気体が密封槽13内の減圧された空間に放出され
て脱気され、溶存酸素量が調整され、供給ポンプ17に
より供給用導管12を通じて洗浄液供給口9から超音波
洗浄槽2に供給される。
【0017】次に、洗浄液1の溶存酸素量とキャビテー
ションの衝撃力との関係をみるために、次のような実験
を行った。
【0018】まず、図1示の超音波洗浄槽2に洗浄液1
として水道水を供給し、ワークW及び洗浄カゴ6に変え
て100mm×100mm×10mmの純アルミニウム
板を超音波振動子5に垂直になるようして、洗浄液1中
に浸漬した。次いで、超音波振動子5から洗浄液1に超
音波を放射して、前記衝撃波により前記アルミニウム板
にエロージョンを発生させた。
【0019】洗浄液1の溶存酸素量は0.7〜8.3p
pmの間で変量し、各溶存酸素量について前記操作を6
0分ずつ行い、その後前記アルミニウム板を引き上げ
て、重量の減少を測定することにより、前記衝撃波の強
度の指標とした。即ち、前記アルミニウム板はエロージ
ョン量が多いほど重量の減少が多く、前記衝撃波の強度
が大きいことを示している。前記測定は各溶存酸素量に
ついて10回ずつ行い、その平均値をその溶存酸素量に
おける前記アルミニウム板のエロージョン量とした。結
果は表1示のとおりであった。また、表1の結果をグラ
フ化して図2に●のプロットで示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1及び図2から、前記洗浄液1の溶存酸
素量が約3ppm以下のときに最もアルミニウム板のエ
ロージョン量が多く、強力な衝撃波が発生していること
が明らかである。従って、前記洗浄液1の溶存酸素量が
約3ppm以下であれば、ワークW表面に付着している
固体の異物ばかりでなく、該ワークWに一体的に形成さ
れているバリも除去されるものと考えられる。
【0022】次に、洗浄液1の溶存酸素量と除去される
前記油分の量との関係をみるために、次のような実験を
行った。
【0023】まず、100mm×100mm×10mm
のSUS板の表裏両面を砥粒で粗面化し、鉱物性マシン
油10ccを付着させた試料を準備した。次に、前記試
料に付着しているマシン油を四塩化炭素で抽出し、赤外
線の吸収率を測定する操作を5回行い、その平均値をブ
ランクとした。前記ブランクは、超音波洗浄を行わない
状態で前記試料に付着している前記マシン油の量、即ち
前記試料に付着している前記マシン油の初期値を示すも
のであり、147.6mgであった。
【0024】次に、図1示の超音波洗浄槽2に洗浄液1
として水道水に非イオン性界面活性剤系洗剤を5%添加
したものを供給し、ワークW及び洗浄カゴ6に変えて前
記試料を超音波振動子5に垂直になるようして、洗浄液
1中に浸漬した。次いで、超音波振動子5から洗浄液1
に超音波を放射して、前記試料表面を洗浄し、前記マシ
ン油を除去した。
【0025】洗浄液1の溶存酸素量は0.2〜8.2p
pmの間で変量し、各溶存酸素量について前記操作を6
0分ずつ行い、その後前記試料を引き上げて、前記試料
に直接熱風を当てて80℃で60秒間乾燥させた。乾燥
後、前記試料に付着している前記マシン油を四塩化炭素
で抽出し、赤外線の吸収率を測定した。前記測定は、各
溶存酸素量について5回ずつ行い、その平均値を超音波
洗浄後の油分付着量とした。そして、前記ブランクの測
定値と前記超音波洗浄後の油分付着量との差を求めるこ
とにより、超音波洗浄後の油分除去量を算出した。
【0026】結果を表2に示す。また、表2の結果をグ
ラフ化して、前記表1の結果と共に図2に○のプロット
で示す。
【0027】
【表2】
【0028】表2及び図2から、油分除去量は洗浄液1
の溶存酸素量が多くなるにつれて増加するが、溶存酸素
量が3ppm以下の範囲では極く少ないことが明らかで
ある。
【0029】そこで、本実施例の超音波洗浄方法は、ワ
ークW表面に付着している固体の異物及びワークWに一
体的に形成されているバリの除去には有効な前記溶存酸
素量が3ppm以下の範囲で、油分の除去も同時に行う
方法である。次に、図1示の前記超音波洗浄装置を用い
る本実施例の超音波洗浄方法について説明する。
【0030】本実施例では、洗浄液1として弱アルカリ
系洗剤の3%−水溶液を、その溶存酸素量が約2.2p
pmになるように脱気して、表面に油分及び砥粒を付着
させたワークWの洗浄を行った。前記ワークWは、直径
35mm、厚さ3mmのアルミニウム板を2枚ラップ加
工機によりすり合わせることにより作成した。ラップ加
工機による加工は、平均粒子径1.2〜8.0μm程度
(GC#1500〜8000相当)の砥粒を、0.5〜
10ccのテラス油等に0.1〜5.0g分散させたも
のを加工液として、前記アルミニウム板同士が0.1〜
2kg/cm2の荷重で押圧されるようにし、回転数3
0〜600rpmで、2〜5分間すり合わせることによ
り行った。前記ラップ加工機による加工直後の全く洗浄
を行わないワークWに付着している油分を、フロン系溶
剤25ccで抽出し、油分濃度計((株)堀場製作所
製、堀場油分濃度計OCMA−220)を用いて該溶剤
中の油分濃度を赤外線吸収法により測定したところ、平
均で235ppm(試料数=7)であった。
【0031】次に、前記ワークWを洗浄カゴ6に収容し
て洗浄液1に浸漬し、超音波振動子5から洗浄液1に超
音波を放射して、ワークWの洗浄を行った。前記洗浄
は、図3示のように、ワークWを洗浄液1に10秒間浸
漬したのち、昇降装置6aにより洗浄液1から取り出
し、エアスプレー7からワークW表面に2秒間エアブロ
ーしてワークWの表面の少なくとも一部の水分を乾燥さ
せ、該部分を外気に接触させた後、再び洗浄液1に10
秒間浸漬する操作を2回繰り返して行った。
【0032】そして、ワークWの表面に残存している油
分を、前記油分濃度計を用いて前記と同様にして測定し
た。この結果、残存している油分は、平均で1.15p
pm(試料数=7)であった。
【0033】次に、比較のために、前記ワークWを洗浄
液1から1度も取り出さず、30秒間浸漬したままにし
て洗浄を行い、ワークWの表面に残存している油分を、
前記油分濃度計を用いて前記と同様にして測定した。残
存している油分は、平均で2.1ppm(試料数=7)
であった。
【0034】次に、洗浄液1の溶存酸素量が1.3〜
1.7ppmになるように脱気した以外は、前記と同様
にして、超音波洗浄を行った。前記ラップ加工機による
加工直後の全く洗浄を行わないワークWに付着している
油分は、平均で200ppm(試料数=7)であり、図
3示のように、ワークWを洗浄液1に10秒間浸漬した
のち、昇降装置6aにより洗浄液1から取り出し、エア
スプレー7からワークW表面に2秒間エアブローしてワ
ークWの表面の少なくとも一部の水分を乾燥させ、該部
分を外気に接触させた後、再び洗浄液1に10秒間浸漬
する操作を2回繰り返して超音波洗浄を行った結果、ワ
ークWに残存している油分は、平均で1.2ppm(試
料数=7)であった。また、比較のために、前記ワーク
Wを洗浄液1から1度も取り出さず、30秒間浸漬した
ままにして超音波洗浄を行ったところ、ワークWの表面
に残存している油分は、平均で2.0ppm(試料数=
7)であった。
【0035】次に、洗浄液1の溶存酸素量が約0.1p
pmになるように脱気した以外は、前記と同様にして、
超音波洗浄を行った。前記ラップ加工機による加工直後
の全く洗浄を行わないワークWに付着している油分は、
平均で220ppm(試料数=7)であり、図3示のよ
うに、ワークWを洗浄液1に10秒間浸漬したのち、昇
降装置6aにより洗浄液1から取り出し、エアスプレー
7からワークW表面に2秒間エアブローしてワークWの
表面の少なくとも一部の水分を乾燥させ、該部分を外気
に接触させた後、再び洗浄液1に10秒間浸漬する操作
を2回繰り返して超音波洗浄を行った結果、ワークWに
残存している油分は、平均で1.25ppm(試料数=
7)であった。また、比較のために、前記ワークWを洗
浄液1から1度も取り出さず、30秒間浸漬したままに
して超音波洗浄を行ったところ、ワークWの表面に残存
している油分は、平均で3.2ppm(試料数=7)で
あった。
【0036】結果をまとめて下記の表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】表3から、本実施例の方法によれば、ワー
クWを洗浄液1から1度も取り出さず浸漬したままで超
音波洗浄を行なう場合に比べて、ワークWの表面に残存
している油分の量が少なく、ワークW表面に付着してい
る固体の異物及びワークWに一体的に形成されているバ
リの除去に有効な前記溶存酸素量になるように脱気され
た洗浄液1により油分除去についても優れた洗浄効果が
得られることが明らかである。
【0039】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
の超音波洗浄方法によれば、水系洗浄液においてキャビ
テーションの崩壊による衝撃力が最も強くなる溶存気体
量の範囲で、成形加工品の表面に付着している油分を水
系洗浄液に乳化しやすい状態とすることができるので、
前記成形加工品の表面に付着している油分及び固形の異
物のみならず、前記成形加工品と一体的に形成されてい
るバリをも除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる超音波洗浄装置の構成を示す説
明的断面図。
【図2】洗浄液の溶存酸素量とキャビテーションの衝撃
力との関係及び洗浄液の溶存酸素量と油分除去量との関
係を示すグラフ。
【図3】本発明に係わる超音波洗浄方法のフローチャー
ト。
【符号の説明】
1…洗浄液、 2…超音波洗浄槽、 5…超音波振動
子、 6…昇降装置、10…脱気手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に油分が付着しているワークを溶存酸
    素量が0.07〜3ppmの範囲なるように脱気された
    水系洗浄液に浸漬し、該洗浄液中に超音波を放射させ
    て、該ワークの洗浄を行う超音波洗浄方法において、該
    ワークの洗浄時に該ワークを該洗浄液から取り出し、該
    ワーク表面にエアブローして該ワーク表面の少なくとも
    一部を外気に接触させたのち再び該洗浄液に浸漬する操
    作を少なくとも1回行うことを特徴とする超音波洗浄方
    法。
JP33174293A 1993-12-27 1993-12-27 超音波洗浄方法 Pending JPH07185486A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040016516A (ko) * 2002-08-17 2004-02-25 주식회사 한국큐빅 유분 세척공정을 포함하는 자동차용 스티어링휠 림의제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040016516A (ko) * 2002-08-17 2004-02-25 주식회사 한국큐빅 유분 세척공정을 포함하는 자동차용 스티어링휠 림의제조방법

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