JPH0718511A - 粘ちょうな物質から繊維を製造する方法および装置 - Google Patents

粘ちょうな物質から繊維を製造する方法および装置

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JPH0718511A
JPH0718511A JP25192091A JP25192091A JPH0718511A JP H0718511 A JPH0718511 A JP H0718511A JP 25192091 A JP25192091 A JP 25192091A JP 25192091 A JP25192091 A JP 25192091A JP H0718511 A JPH0718511 A JP H0718511A
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gas flow
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JP25192091A
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Kaoru Ikeda
薫 池田
Takahiro Iwai
孝宏 岩井
Narikazu Yoshii
成和 吉井
Masaaki Yamamoto
雅章 山本
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Isolite Insulating Products Co Ltd
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Isolite Insulating Products Co Ltd
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粘ちょうな物質を繊維化する過程におけるシ
ョットの発生を低減し、もってショット含有率の低い高
品質の繊維を製造すること。 【構成】 流下する粘ちょう物質流13は、まず、気体
流7が該物質流13に最も接近する点P付近で、点Pに
接近する複数本の気体流7の作用を同時に受けて細かく
分断される。分断された物質14は、点Pから徐々に離
れて行く気体流7の各々の進行方向に沿って中心軸線H
0の周囲に均等に分配され、気体流7に向かって噴出さ
れた気体流12の作用を受けて延伸され、繊維状物質1
5となる。気体流7と気体流12の噴出エネルギーの比
率は1:2以上であることが必要であり、1:2以下だ
と第2のノズル8内に気流の乱れが生じて、分配した物
質14の円滑な延伸が阻害され、気体流7自体にも乱れ
が生じて、均一な分断と均等な分配が達成できなくな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粘ちょうな物質から気
体流の作用によって該物質の細い繊維を製造する方法お
よび装置に係わり、詳しくは、粘ちょうな物質の中でも
特に、粘ちょうな物質、例えば、セラミックス、スラ
グ、岩石、ガラスなどの溶融物から、高速気体流の作用
によって、直径が数ミクロンの、細いウール状の短繊維
を製造する方法および装置に係わる。
【0002】
【従来技術】粘ちょうな物質を高速気体流の作用によっ
て繊維化する方法は、「ブローイング法」と総称され、
いわゆる無機人造繊維の工業的な製造法として、最も初
期に開発され、かつ現在もスラグウールやロックウー
ル、セラミックファイバーなどの生産に用いられてい
る。
【0003】このブローイング法によって、本発明で取
り扱うような粘ちょう物質を繊維化する場合には、ま
ず、溶融炉のような適当な容器中でガス加熱や電気溶融
などにより粘ちょうにした物質を、容器に設けられた流
出口から流下させる。そして、連続流のまま、もしくは
流下中に自然に分裂して滴状になった粘ちょう物質流
に、その進行方向ないしは直交する方向から、高圧蒸気
や圧縮空気などの高速気体流を衝突させ、気体流のせん
断作用により粘ちょう物質を細かく分ける(分断する)
とともに、概ね気体流の進行方向へ吹き飛ばし(飛散さ
せ)、延伸して繊維状に成形する。この方法では、直径
数ミクロンの細さを持つウール状の短繊維が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来法によって得られ
た繊維の中には十分に延伸を受けずに固化した、太短い
異形の、もしくは球形の「ショット」と呼ばれる非繊維
化物質が大量に含まれる。その割合も、本発明で取り扱
うような粘性が低かったり、大量供給が必須条件である
ような物質の場合、重量分率にして50%以上にもな
る。
【0005】いま、同一のかさ密度の繊維製品を比較し
た場合、ショット含有率が高いほど断熱性や強度、補強
効果などの諸特性が劣る。また、ショット含有率の高い
繊維製品が、例えば自動車用ブレーキ材料として使用さ
れる場合には相手材を傷つけたり、成形品として加工さ
れる際に製品表面に筋状の傷をつける。このようにショ
ットは製品の品質を損なう働きをする。
【0006】そこで、このショットの形成を低減するた
めの繊維の製造方法や装置の改良と開発に対して、これ
まで多大な努力が払われてきたが、未だ満足する成果は
得られていない。このため現状では、繊維化する物質に
予め増粘作用のある物質を添加し、繊維化する際の物質
の粘性を増大せしめてショットの形成を抑制したり、繊
維化の後にショットを物理的に取り除くなどの方法が行
われている。しかし、前者の方法では物質の組成が変わ
るために、例えば耐熱性が低下するなど品質を損なう不
具合が、また後者の方法では歩留りが大きく低下すると
いう不具合が発生する。
【0007】低粘性、あるいは大量供給が必須である
か、もしくはその両方の性質を併せ持つような粘ちょう
物質を、高速気体流を用いて細かく分断し、細い繊維状
に延伸しようとする場合、粘ちょう物質が繊維よりもむ
しろショットになり易いことは容易に想像される。すな
わち、物質の粘性が低い場合、該物質が高速気体流によ
って細かく分断された後の延伸の場において、粘性の低
さのために引続き分断が生じたり、気体流の与える延伸
力よりも物質の表面張力の方が勝るために、物質は延伸
されず、分断されたままであったり、表面張力の作用に
よって球状に変形し易い。
【0008】一方、物質の大量供給が必須の場合、これ
を細かく分断した後の物質の大きさは均一にはならずに
広い分布を有する。この中で、大きな物はその大きさに
比して気体流の延伸エネルギーが不足であったり、分断
の際に受けた大きな慣性力によって気体流の延伸作用領
域の外へ飛び散るなどして細い繊維状にまでなり得な
い。
【0009】以上のようなショット発生理由を、従来公
知のブローイング法に於ける繊維化の過程に即して検討
することは、具体的な理解とともに、ショット低減の要
点を知る上にも役立つ。ここでは次の3つの方法につい
て検討してみる。
【0010】第1の方法は、流下する粘ちょう物質流に
対して概ね直交する方向から高速気体流を衝突させる方
法であり、第2の方法は、同じく流下する粘ちょう物質
流の周囲から、概ね物質流の進行方向に沿って、物質流
に向かってやや絞るように環状の高速気体流を吹き込む
方法であり、そして第3の方法は、第1の方法の改良法
であり、高速気体流と概ね並行し、かつ該気体流よりも
小さなエネルギーを有する別の気体流によって、予め粘
ちょう物質流を細かく分断し、その後、主たる高速気体
流で延伸を行う方法である。
【0011】第1の方法に於ける繊維化の状態を見る
と、用いる高速気体流のエネルギー量には適当な範囲が
存在することがわかる。すなわち、気体流のエネルギー
が過小な場合、分断が不十分であったり、分断後の物質
が気体流を突き抜けたりして全ての粘ちょう物質に十分
な延伸作用を及ぼすことができない。逆に気体流のエネ
ルギーが過大な場合、分断後の物質の一部が気体流の周
囲に飛び散り、これらの物質は延伸作用を受けることが
できない。しかしながら、適度なエネルギーを有する気
体流を用い、分断後のすべての物質を気体流の中で延伸
してもやはり大量のショットが発生する。この理由は概
ね次のように考えられる。
【0012】第1の方法は、単一方向に進行する1本の
気体流によって粘ちょう物質流の分断と延伸、そして延
伸に先立ち、分断後の物質を気体流の作用領域内に持ち
来すための、物質の飛散方向の制御(ここでは便宜上
「分配」と称する。)の3つの作用の全てを行うもので
ある。そこで、これらをバランスよく行うために、分
断、分配、延伸のいずれかの作用が不十分になることが
考えられるのである。例えば、分配を重視すれば、粘ち
ょう物質流の分断が不十分になったり、延伸エネルギー
が不足する。第3の方法は、この第1の方法の持つ欠点
に鑑みて改良された方法と考えられる。すなわち、第3
の方法では、主たる高速気体流に補助の気体流を加え、
まず、補助気体流で粘ちょう物質の分断と分配を行い、
次に主たる気体流で延伸を行うというようにして、2種
類の気体流を用いて役割分担を行っているのである。
【0013】この第3の方法によれば、主たる気体流の
エネルギーを延伸のみに用いることができるので物質の
表面張力に打ち勝つだけのエネルギー供給が可能とな
る。
【0014】しかしながら、本発明者らの検討によれ
ば、第3の方法は第1の方法よりショット量を低減でき
るが、なお、十分な低減とは言えないことが判明した。
この理由については概ね次のように考えられる。
【0015】ここで用いられる補助気体流は主たる気体
流に並行する1本の気体流である。従って、この補助気
体流が粘ちょう物質を分断し、分配する方法は第1の方
法と同じである。したがって、第1の方法の欠点であっ
た分断と分配をバランスよく行うためにどちらかが不十
分になることが十分に予想されるのである。
【0016】第2の方法、すなわち、粘ちょう物質流の
周りから環状の高速気体流を吹き込む方法は、第1の方
法や第3の方法のような分配に対する考慮をしなくて
も、分断された物質は全て高速気体流の流れの中に入り
込む。しかも、粘ちょう物質流を気体流がつくる環状流
の中心に配すれば、分断後の粘ちょう物質は気体流の全
周にわたって均等に分配されるので、気体流のある部分
において延伸すべき物質が無いために気体流が無駄に流
れるといったような事がなく、効率的な延伸が行える。
【0017】しかしながら、この第2の方法によっても
大量のショットが発生することが判明した。その理由は
均一な分断がなされないためであると考えられる。すな
わち、第2の方法を行ったところ、環状の気体流が粘ち
ょう物質流に作用する直前に、粘ちょう物質流に乱れが
生じていることが観察されたのである。これは、粘ちょ
う物質流が通過する環状気体流の中心部に、この気体流
と周囲から流入する伴流によって、気流の乱れが生じる
ためと考えられる。粘ちょう物質の流れが乱れていれ
ば、環状気体流による均一な分断は期待できない。
【0018】以上の知見を要約すると、高速気体流を用
いた、低粘性あるいは大量供給が必須な、もしくは両方
を併せ持つ粘ちょう物質の繊維化においては、該物質の
細かな分断と分配および延伸という3つの過程がある。
そして、ショットの発生を抑制するためには、粘ちょ
う物質流の均一な大きさへの分断、分断された全ての
該物質の延伸領域への均等な分配、該物質の表面張力
に打ち勝つ延伸作用、の3つの要件を達成することが必
要である。
【0019】そこで、本発明の目的は、物質の組成を変
える事なく、粘ちょうな物質を繊維化する過程における
ショットの発生を低減し、もってショット含有率の低い
高品質の繊維を製造するための方法および装置を提供す
ることである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に前記した知見に基づいて、本発明者らが鋭意検討した
結果、2種類の高速気体流を用い、各々の気体流の進行
方向に工夫を加えることにより、上記の3つの要件の全
てを満たす手段を得たのである。
【0021】すなわち、本発明は次の構成からなる。粘
ちょうな物質に高速気体流を作用させて、該物質の細い
繊維を得る方法において、粘ちょうにされ、連続流状も
しくは滴状で流下する物質流に対し、周方向に間隔を置
いて配置した少なくとも3本の気体噴出ノズルの各々か
ら、前記粘ちょう物質流の中心軸線を横断する断面の外
周に沿う接線方向の成分と、該粘ちょう物質流の流出方
向に向かって、まず、前記粘ちょう物質流の中心軸線に
徐々に接近し、次に該中心軸線から徐々に離れて行く成
分とを有する第1の気体流を該物質流の中心軸線の周り
に直線状に吹き出させ、そして、前記粘ちょう物質流の
中心軸線の周りに、周方向に配置した、第2の気体噴出
ノズルから、第1の気体流が粘ちょう物質流の中心軸線
に最も接近する位置よりも、該物質流の下流側におい
て、前記第1の気体流と交差するように、加えて第1の
高速気体流の総噴出エネルギーの2倍以上となるような
噴出エネルギーを有する第2の気体流を吹き出させる粘
ちょうな物質から繊維を製造する方法である。
【0022】また、本発明の目的は次の構成によっても
達成される。有限の直径を有する仮想の円柱のまわり
に、周方向に間隔を置いて配置した、少なくとも3本の
第1の気体噴出ノズルを備え、これら第1の気体噴出ノ
ズルは、その噴出口が、前記仮想円柱の中心軸線を横断
する断面の外周に沿う接線方向の成分と、該仮想円柱に
向かって、まず、円柱の中心軸線に徐々に接近し、次に
該中心軸線から徐々に離れて行く成分とを有する方向を
指向して配置されており、これに加えて、前記仮想円柱
のまわりに周方向に配置した第2の気体噴出ノズルを備
え、この第2の気体噴出ノズルの噴出口は、その位置
が、いま、全ての第1の気体噴出ノズルの噴出口の中心
軸線を含む面から構成される概ね円錐形の面を境界と
し、仮想円柱を含む領域を内部領域とすれば、その外側
の領域にあって、かつ、第1の気体噴出ノズルの噴出口
の中心軸線の延長線上であって、該第1の気体噴出ノズ
ルから見て各々の第1の気体噴出ノズルの噴出口の中心
軸線が前記仮想円柱の中心軸線に最も接近する点を越え
た点を含み、仮想円柱に直交する面と第1の気体噴出ノ
ズルの噴出口との間の領域にあり、かつ、第2の気体噴
出ノズルの噴出口は、その開口面のなす平面が前記仮想
円柱の中心軸線に直交する横断面に概ね平行しており、
かつ該噴出口からの気体流の噴出方向が前記第1の気体
噴出ノズルの噴出口の中心軸線の延長線上であって、前
記仮想円柱の中心軸線に最も接近する点を越えた点を指
向するように配設されている粘ちょうな物質から繊維を
製造する装置である。
【0023】本発明は、粘ちょうな物質に高速気体流を
作用させて、該物質の細い繊維を得る方法に於いて、粘
ちょうにされ、流下する物質流に対して、少なくとも3
本の第1の直線状高速気体流を作用させ、該物質を均一
な大きさに分断すること、かつ分断後の全ての該物質
を、第1の気体流の周囲に配した第2の高速気体流へ向
けて均等に分配すること、これらに第2の気体流を作用
させて、繊維状に延伸させることである。
【0024】本発明の粘ちょうな物質はいかなる種類の
粘ちょう物質でもよいが、特に、粘ちょうにされ、高速
気体流の作用を初めて受けるときの該物質の粘性が、1
0ポアズ以下であるような粘性の低い物質や、もしくは
粘ちょうにされ、高速気体流の作用を受ける領域に供給
されるまでの間に、実用的な方法や装置では該粘ちょう
物質をごく少量に分配できないような物質、もしくは前
記の両方の性質を併せ持つような物質、例えば、セラミ
ックス、スラグ、岩石、ガラスなどの溶融物を用いるも
のである。そして、この粘ちょう物質から、高速気体流
の作用によって、直径が数ミクロンの、細いウール状の
短繊維を製造することができる。
【0025】本発明の理解のために、以下に、本発明の
一例を示す装置の概念図に基づき、本発明の手段と作用
をさらに詳細に説明する。図1は本発明の一例を示す装
置全体を示す断面図である。本発明の装置は第1の複数
の直線状高速気体流(第1の気体流)7噴出用ノズル本
体(第1のノズル本体)2、第2の高速気体流(第2の
気体流)12噴出用ノズル(第2のノズル)8および各
々のノズル5、8へ気体を供給する装置(図示せず)か
ら構成されている。図2は図1のA1−A2−A3−A4
5−A6線に沿って、向かって下方向から見た横断面図
である。また、図3は第1図のB1−B2線に沿って、向
かって上方向から見た横断面図である。
【0026】図1、図2において、第1のノズル本体2
は、全体として中央部の無いドーナッツ形状を有してお
り、第1のノズル本体2には気体流導入管3が接続さ
れ、第1のノズル本体2の内部には気体流導入管3と連
通するマニホールド(気体分配管)4が設けられてい
る。そして第1のノズル本体2の内側下部には、マニホ
ールド4に連通した複数個の第1の気体流噴出ノズル
(第1のノズル)5とその噴出口6(図2では12個)
が設けられている。
【0027】本発明では、複数の第1のノズル5は、マ
ニホールド4を含め第1のノズル本体2に一体的に設け
られているが、各1本1本の独立のノズル5が円周方向
に配列されていてもよい。これら第1のノズル5は、そ
の噴出口6が、全ての噴出口6の中心を含む直径D
1(「吹き出し径」と称する。)の円の中心を通り、こ
の円に直交する中心軸線(D1の中心軸線)と同じ中心
軸線H0を有する有限な直径D0(但し、D0<D1)の仮
想の円柱1(中心軸線H0)の横断面の外周に沿う接線
方向の成分と、中心軸線H0に向かって、まず中心軸線
0に徐々に接近し、中心軸線H0上の点Pを含み中心軸
線H0に直交する面内に於いて中心軸線H0に最も接近
し、次に中心軸線H0から徐々に離れて行く成分とを有
する方向を指向して配設されている。
【0028】ここで便宜上、点Pを「焦点」とし、焦点
を含み中心軸線H0に直交する平面と第1のノズル5の
各々の噴出口6の断面の中心軸線H1との交点で形成さ
れる円の直径D1'(図2)を「絞り径」とする。
【0029】なお、第1のノズル5は図2では12個設
けられているが、その数は少なくとも3本以上であれば
よく、その数は限定的ではない。好適な態様については
後述する。
【0030】また、第1のノズル5の各々の噴出口6
は、図2に示したように、吹き出し径D1の円周に沿っ
て均等な間隔を置いて配置されるのが好適である。
【0031】一方、図1、図3において、第2のノズル
8は、仮想円柱1の周りにあって、全体として中空の円
筒形状を有しており、第1のノズル5側の端部には、第
2の気体導入管9と、これに連通するマニホールド10
が設けられている。そして、第2のノズル8内側に第2
の気体12を噴出するための環状のスリット形の噴出口
11が、マニホールド10に連通して設けられている。
【0032】この第2のノズル8の気体流噴出口11の
位置が、すべての第1の気体流噴出口6の中心軸線H1
を含む面から構成される概ね円錐形の面(図1では概ね
点P、Q、Q’と点P、R、R’を頂点とする三角形)
を境界とし、仮想円柱1を含む領域の外側の領域、すな
わち前記円錐形の外側にあって、かつ第1の気体流噴出
口6の中心軸線H1の延長線上であって、第1の気体流
噴出口6から見て、中心軸線H1が点Pに最も接近する
点(「絞り径」D1'の円周上の点)を越えた点R
(R’)を含み、仮想円柱1に直交する面(図1では点
RR’を含む直線)と第1の気体噴出口6との間の領域
(図4に示す斜線(イ)で示される領域)にある。
【0033】また、気体流噴出口11は、その開口面の
なす平面が本発明では仮想円柱1の中心軸線H0に直交
する横断面に平行しており、かつ噴出口11からの第2
の気体流12の噴出方向が第1の気体流噴出口6の中心
軸線H1の延長線上であって、第1の気体流噴出口6か
ら見て、中心軸線H1が点Pに最も接近する点(「絞り
径」D1'の円周上の点)を越えた外側の点R(R’)を
指向するように、環状噴出口11の位置と開口面の向
き、内径D2および、第1の気体流噴出口6と第2の気
体流噴出口11との間隔Lが定められている。
【0034】なお、第2のノズル8は、その(円筒管
の)中心軸線H2(図示せず。)が、前記仮想円柱1と
第1のノズル5の「吹き出し径」D1との共通の中心軸
線H0とほぼ重なるように第1のノズル5との平行位置
が定められている。
【0035】このように配設された1組のノズル2、8
に於て、複数の(図2では12本の)第1のノズル5の
気体噴出口6より、第1の直線状高速気体流7が噴出
し、該気体流7は、各々がはじめは中心軸線H0に徐々
に接近し、点P付近で中心軸線H0に最も接近した後、
中心軸線H0から徐々に離れて行くように進行する。こ
の徐々に離れて行く第1の気体流7に向かって、第2の
ノズル8の気体流噴出口11より環状の第2の高速気体
流12が噴出される。
【0036】粘ちょうな物質からの繊維の形成は、これ
ら1組のノズルを、粘ちょうにされ、流下する物質の連
続流であればその中心軸線が、また滴状であればその中
心が先に説明した仮想円柱1の中心軸線H0と重なるよ
うに、すなわち、第1のノズル5の「吹き出し径」D1
の中心軸線H0と重なり、第2のノズル8の中心軸線H2
(図示せず。) とほぼ重なるように配置することによ
って行われる。
【0037】図4は、本発明による繊維化の模様を表し
た概念図である。流下する粘ちょう物質流13は、ま
ず、第1の気体流7が該物質流13に最も接近する点P
付近で、点Pに接近する複数本の第1の気体流7の作用
を同時に受けて細かく分断される。分断された物質14
は、今度は点Pから徐々に離れて行く第1の気体流7の
各々の進行方向に沿って中心軸線H0の周囲に均等に分
配され、次に第1の気体流7に向かって噴出された第2
の気体流12の作用を受けて延伸され、繊維状物質15
となって第2の気体流12の進行方向へ送られる。
【0038】第1の気体流7の本数は、粘ちょう物質流
13の均一な分断と均等な分配のために、少なくとも3
本以上が必要であることは容易に理解されよう。その数
が多ければ多いほど、分断後の物質の大きさを均一に
し、かつ円周方向へ均等に分配することができる。但
し、第1の気体流7によって粘ちょう物質流13の周囲
のほとんどを、もしくは完全に覆ってしまうと、さきに
述べた環状気体流による繊維形成にみられるように、粘
ちょう物質流13の乱れを生じ、均一な分断と均等な分
配が阻害されるので好ましくない。第1の気体流7の噴
出エネルギーは大きい方が好ましいが、大きすぎても分
断に用いられない部分が生じるので効率が低下する。
【0039】この噴出エネルギーと第1の気体流7の本
数によって第1の気体流7の噴出口6の断面積d1 が決
定される。
【0040】第1のノズル5の「吹き出し径」D1 は、
粘ちょう物質流13が第1のノズル5に接触しないだけ
の大きさがあれば、できるだけ小さいほうが噴出口6と
焦点Pとの距離を短くでき、第1の気体流7のエネルギ
ーを効率よく粘ちょう物質流13へ作用させることがで
きる。
【0041】粘ちょう物質流13の中心軸線H0と第1
の気体流7の中心軸線H1とのなす角α(図1)は0°
より大きくかつ50°以下であることが必要であり、好
ましくは30〜45°である。50°以上になると分断
した物質14の中に第1の気体流7の進行方向を外れ、
周囲に飛散するものが生じ、一方30°未満であれば噴
出口6と焦点Pとの距離が大きくなりすぎ、第1の気体
流7のエネルギーが減衰して粘ちょう物質へ及ぼす作用
が弱くなるのでどちらも好ましくない。
【0042】第1の気体流7と第2の気体流12の噴出
エネルギーの比率は1:2以上であることが必要であ
る。1:2以下であれば、第1の気体流7の作用によっ
て第2のノズル8内に気流の乱れが生じて、分配した物
質14の円滑な延伸が阻害されたり、第1の気体流7自
体にも乱れが生じて、均一な分断と均等な分配が達成で
きなくなり、いずれの場合でもショット量が増加するの
で好ましくない。
【0043】第2のノズル8の噴出口11の内径D
2は、第1の気体流7と分配された粘ちょう物質14の
全ての量、および第1の気体流7と第2の気体流12に
よって生じ、第2のノズル8内に流入しようとする伴流
17(図1)と共に第2のノズル8内部に安定に流入で
きるだけの大きさが必要である。
【0044】分配された細かな粘ちょう物質14が速や
かに延伸されるように、第1の気体流噴出口6と第2の
ノズル8との距離Lは短いほうがよく、こうすることに
より、第2のノズル8の内径D2を小さくできるため
に、第2の気体流12の流量を少なくすることができ
る。但し、距離Lが短すぎると周囲からの伴流17の流
入が妨害されるため、第2のノズル8内に気流の乱れが
生じるので好ましくない。
【0045】第2の気体流噴出口11は、図3に示した
ように、本発明では円形のスリット状になっているが、
第1の気体流7の合計エネルギー量の2倍以上であっ
て、粘ちょう物質の延伸に必要なだけの気体エネルギー
量の供給が可能であるならば、第2の気体流12がいわ
ゆる「のこぎり歯」状に噴出するような、直径D2の円
周上に小孔が並んだ形状であっても良い。
【0046】第2のノズル8の円筒形の外壁に相当する
噴出口11の下方の筒の長さl1は、第2の気体流12
と第2のノズル8内に流入する第1の気体流7と粘ちょ
う物質14および伴流17を安定して流れ方向に進行さ
せる役割を担っており、少なくとも第1の気体流7の中
心軸線H1の延長線が噴出口11の下方の筒壁に交差す
るだけの長さが必要である。
【0047】
【作用】本発明に於ける繊維形成の機構と、これがもた
らすショット発生低減の理由、および、その機構を実現
するために欠くことのできない要件と好ましい実施態様
について、繊維形成過程に沿って詳細に説明する。
【0048】本発明に於いては繊維形成の最初のステッ
プである粘ちょう物質流13の分断は、第1の気体流7
が粘ちょう物質流13に最も接近する焦点P付近におい
て該気体流の作用によって行われる。
【0049】ここに於いて、該気体流7の一本一本は、
仮想円柱1、すなわち粘ちょう物質流13の断面の外周
に沿う接線方向の成分を有するため、粘ちょう物質流1
3に対し、その一部を「そぎ取る」ように作用する。こ
こで重要なことは、焦点P付近に集合した各々の第1の
気体流7が同時に同じ量のせん断作用を粘ちょう物質流
13の一部に対して及ぼすことである。そして複数本の
第1の気体流7の全部の作用の結果として粘ちょう物質
流13全体を細かく分断するのである。このため粘ちょ
う物質流13の均一な分断が達成される。本発明におけ
る粘ちょう物質流13の分断が単一方向からの単一気体
流による分断に比べて分断後の粘ちょう物質14の大き
さのばらつきを著しく小さくできる事が理解されよう。
【0050】また本発明においては、第1の気体流7が
粘ちょう物質流13に直接作用するために、気流の乱れ
による分断が生じる環状気体流を用いる場合よりもやは
り均一な分断が達成できることも容易に理解されよう。
【0051】分断に続く分配に於いては、第1の気体流
7の各々によって分断された粘ちょう物質が、該気体流
7の進行方向に沿って飛散する。ここに於いて、該気体
流7が中心軸線H0から徐々に離れて行く成分を有する
ため、分断された粘ちょう物質14は全体として中心軸
線H0から放射状に分配されることになる。しかも第1
気体流7は、その噴出口6が「吹き出し径」D1の円周
上に均等に配置されていることから、この分配の領域に
於いて中心軸線H0から徐々に離れて行く際にも円周方
向に均等な間隔を保っていると考えてよい。従ってその
気体流7に沿って進行する分断された粘ちょう物質14
も全体として円周方向に均等に分配されるのである。
【0052】本発明による分断と分配のプロセスに於い
てさらに重要なことは、第1の気体流7の各々は、分断
を行う焦点P付近に於いて第1の気体流7の中心軸線H
1が互いに交差する事なく、有限の間隔(「絞り径」
1')を有していることである。この間隔が粘ちょう物
質の大量供給、すなわち大量の物質の繊維形成を可能な
らしめるのである。
【0053】すなわち、この間隔D1'が無いと、第1の
気体流7の各々は前述したように粘ちょう物質流13の
一部を「そぎ取る」のではなく、単一の気体流を用いた
場合のように粘ちょう物質流13に衝突し、これをはね
飛ばす。従って単一の気体流による分断と分配で説明し
たように、分断と分配をバランスよく行うためには、第
1の気体流7のエネルギーを小さくするか、もしくは供
給する粘ちょう物質流13の量を少なくしなければなら
ないのである。
【0054】前記間隔D1'の大きさは、第1の気体流7
の噴出エネルギーと気体流噴出口6と焦点Pとの距離、
および粘ちょう物質流13の断面径すなわち流量によっ
て定まる適当な範囲がある。これは噴出後の第1の気体
流7の断面方向の広がりと、粘ちょう物質流13がせん
断作用を受ける面積、いわば「そぎ取られる」厚みを考
慮する必要があるからである。
【0055】間隔D1'が小さすぎると第1の気体流7同
士のぶつかりが生じ、気流の乱れが生じるために、粘ち
ょう物質流13の均一な分断と均等な分配が阻害される
ので好ましくない。逆に間隔D1'が大きすぎると粘ちょ
う物質に対するせん断作用が不十分となり、該物質流1
3の中に分断されない部分が生じるなど、均一な分断が
達成されず、また分断されない部分が第1の気体流7に
乗って運ばれず、分配も不十分になるため好ましくな
い。
【0056】粘ちょう物質流13の分断と分配に引き続
く延伸は第2の高速気体流12の作用によって行われ
る。第2の気体流12は、第1の気体流7によって予め
分断と分配を受けた粘ちょう物質14に作用するので、
単一の気体流や環状気体流での繊維化におけるように分
断と分配にエネルギーを消費する必要がなく、延伸のみ
にエネルギーを集中して使用できる。しかも第2の気体
流12を本発明のように吹き出させることにより、第1
の気体流7によって均一に分断され、均等に分配された
粘ちょう物質14の全ての量に第2の気体流12の作用
を均等に及ぼすことが可能となる。従って高速気体流1
2を無駄に使用することがなく効率がよい。
【0057】本発明によりショットの発生が低減できる
のであるが、本発明者らは、本発明によってショット量
低減以外の効果も得られることを見出したのである。
【0058】それは、粘ちょう物質流の横ぶれや流量の
変動、ないしは気体流の脈動といった繊維成形操業条件
の変動に対して従来法よりも安定性が高いということで
ある。
【0059】すなわち、従来法で上記の変動が生じる
と、分断が不十分となったり、分断後の物質が周囲に飛
散するために、粘ちょう物質13や気体流7、12の流
量を減少したり、気体流7、12の噴出位置を調整する
などの操作が必要であった。
【0060】本発明によれば、多少の変動であれば安定
な繊維化が維持できるのである。ここで、得られた繊維
中のショット量が大きく増加するようであれば、従来法
と同じように粘ちょう物質流13の流量や気体流7、1
2の噴出流量、噴出位置を調整する必要があるが、繊維
化が安定している状態での操作であるため安全である。
【0061】本発明によって上記のように安定な繊維化
条件の範囲が従来法よりも広い理由は不明であるが、お
そらく、粘ちょう物質流13の分断と分配を複数の第1
の気体流7で行わせているために、第1の気体流7の各
々は粘ちょう物質流13の一部に作用すれば良いので、
単一の気体流によって粘ちょう物質流13の全ての量の
分断と分配を行なう従来法よりも上記の変動による影響
が少なくて済むものと思われる。
【0062】最後に、本発明に用いるノズル本体2、ノ
ズル8の材質の際だった特徴を述べると、本発明で用い
る気体噴出ノズルは、粘ちょう物質とは非接触であるた
め、ガラス繊維製造時の場合における白金のように高価
な材料を用いる必要がなく、通常の炭素鋼で十分であ
る。
【0063】また、同じ低粘性物質から繊維を製造する
方法であるホイール法や円盤法によるスラグウールやセ
ラミックファイバー製造装置のように、冷却のための複
雑な構造を必要とせず、しかも装置の耐久性が大きいの
である。すなわち、ホイール法や円盤法は粘ちょう物質
との接触を伴う方法であるため、粘ちょう物質と接触す
る装置部分の冷却が必要であり、しかも、この部分は消
耗が大きく、定期的なメンテナンスや部品交換が必要で
ある。
【0064】なお、本発明に用いる気体の種類として
は、通常のブローイング法において公知の高圧蒸気、圧
縮空気などが使用でき、限定的でない。また、粘ちょう
物質の性質上、加熱したり、空気以外の気体によって反
応させたりして、繊維形成中の物質の粘性調整や固化を
行うことが有効な場合があるが、そのために用いられる
加熱空気やその他の気体が、本発明の手段と作用と同等
な働きをするならば本発明の範囲に含まれる。
【0065】なお、図1〜図4は本発明を分かり易く説
明するために用いた図であり、本発明は上記図面に示し
た構造に限定されるものではない。
【0066】
【実施例】
実施例1 第1〜3図に示す装置を用い、粘ちょう物質として、約
2000℃で溶融したアルミナ:シリカ=50:50wt
%の組成の融液(粘性約5 poise)を用い、これを流量
50Kg/Hで流下させた。次に、第1と第2の気体流
として常温の圧縮空気を用い、第1のノズル本体2のマ
ニホールド4の内圧を4Kg/cm2G、第1の気体流
量の合計を200Nm3/Hとし、第2のノズル8のマ
ニホールド10の内圧を4Kg/cm2G、第2の気体
流量を600Nm/H(第1と第2の気体流の噴出エ
ネルギー比 約1:3)として繊維形成を行った。これ
により得られた繊維とショットの全量に占めるショット
量は重量分率で55%であった。
【0067】比較例1 従来公知である、流下する粘ちょう物質流に対して概ね
直交する方向から、主気体流と補助気体流の2本の高速
気体流を衝突させるブローイング法を用い、実施例1と
同一の組成と温度の融液を、同一流量で流下させ、実施
例1と同じく常温の圧縮空気を用いて、主気体流と補助
気体流ノズルの共通のマニホールドの内圧を4Kg/c
2G、主気体流と補助気体流の総流量を800Nm3
Hとして繊維形成を行った。これにより得られた繊維と
ショットの全量に占めるショット量は重量分率で65%
であった。
【0068】
【発明の効果】本発明により、従来のブローイング法に
比して、同等の気体エネルギー消費量でショット量の少
ない高品質の繊維を得ることができる。
【0069】また、従来の方法より生産における安定条
件の範囲が広いため、、ショット量の変動が少なく、ま
たより安全に生産が実施でき、しかも、安価な材質のノ
ズルを耐久性良く用いることができるので、生産性と経
済性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の概念を説明するための一例となる装
置全体を示す断面図である。
【図2】 図1のA1−A2−A3−A4−A5−A6線に沿
って、向かって下方向から見た横断面図である。
【図3】 図1のB1−B2線に沿って、向かって上方向
から見た横断面図である。
【図4】 本発明の概念を説明するための一例となる繊
維化の模様を表した概念図である。
【符号の説明】
1 仮想円柱、2 第1の直線状高速気体流噴出ノズル
本体(第1のノズル本体)、3 第1の気体流導入管、
4 第1の気体流マニホールド、5 第1の気体流噴
出ノズル(第1のノズル)、6 第1の気体流噴出口、
7 第1の気体流、8 第2の高速気体流噴出ノズル
(第2のノズル)、9 第2の気体流導入管、 10
第2の気体流マニホールド、11 第2の気体流噴出
口、 12 第2の気体流、13 粘ちょう物質流、
14 細かく分断された粘ちょう物質、15 繊維、
17 伴流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉井 成和 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 山本 雅章 愛知県豊川市小田淵町2−89

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘ちょうな物質に高速気体流を作用させ
    て、該物質の細い繊維を得る方法において、 粘ちょうにされ、連続流状もしくは滴状で流下する物質
    流に対し、周方向に間隔を置いて配置した少なくとも3
    本の気体噴出ノズルの各々から、前記粘ちょう物質流の
    中心軸線を横断する断面の外周に沿う接線方向の成分
    と、該粘ちょう物質流の流出方向に向かって、まず、前
    記粘ちょう物質流の中心軸線に徐々に接近し、次に該中
    心軸線から徐々に離れて行く成分とを有する第1の気体
    流を該物質流の中心軸線の周りに直線状に吹き出させ、 そして、前記粘ちょう物質流の中心軸線の周りに、周方
    向に配置した、第2の気体噴出ノズルから、第1の気体
    流が粘ちょう物質流の中心軸線に最も接近する位置より
    も、該物質流の下流側において、前記第1の気体流と交
    差するように、加えて第1の高速気体流の総噴出エネル
    ギーの2倍以上となるような噴出エネルギーを有する第
    2の気体流を吹き出させることを特徴とする粘ちょうな
    物質から繊維を製造する方法。
  2. 【請求項2】 有限の直径を有する仮想の円柱のまわり
    に、周方向に間隔を置いて配置した、少なくとも3本の
    第1の気体噴出ノズルを備え、これら第1の気体噴出ノ
    ズルは、その噴出口が、前記仮想円柱の中心軸線を横断
    する断面の外周に沿う接線方向の成分と、該仮想円柱に
    向かって、まず、円柱の中心軸線に徐々に接近し、次に
    該中心軸線から徐々に離れて行く成分とを有する方向を
    指向して配置されており、 これに加えて、前記仮想円柱のまわりに周方向に配置し
    た第2の気体噴出ノズルを備え、この第2の気体噴出ノ
    ズルの噴出口は、その位置が、いま、全ての第1の気体
    噴出ノズルの噴出口の中心軸線を含む面から構成される
    概ね円錐形の面を境界とし、仮想円柱を含む領域を内部
    領域とすれば、その外側の領域にあって、かつ、第1の
    気体噴出ノズルの噴出口の中心軸線の延長線上であっ
    て、該第1の気体噴出ノズルから見て各々の第1の気体
    噴出ノズルの噴出口の中心軸線が前記仮想円柱の中心軸
    線に最も接近する点を越えた点を含み、仮想円柱に直交
    する面と第1の気体噴出ノズルの噴出口との間の領域に
    あり、かつ、第2の気体噴出ノズルの噴出口は、その開
    口面のなす平面が前記仮想円柱の中心軸線に直交する横
    断面に概ね平行しており、かつ該噴出口からの気体流の
    噴出方向が前記第1の気体噴出ノズルの噴出口の中心軸
    線の延長線上であって、前記仮想円柱の中心軸線に最も
    接近する点を越えた点を指向するように配設されている
    ことを特徴とする粘ちょうな物質から繊維を製造する装
    置。
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