JPH07181647A - スルホン基又はスルホキシド基を含有するバラストを有する写真カプラー - Google Patents

スルホン基又はスルホキシド基を含有するバラストを有する写真カプラー

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JPH07181647A
JPH07181647A JP6264772A JP26477294A JPH07181647A JP H07181647 A JPH07181647 A JP H07181647A JP 6264772 A JP6264772 A JP 6264772A JP 26477294 A JP26477294 A JP 26477294A JP H07181647 A JPH07181647 A JP H07181647A
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/32Colour coupling substances
    • G03C7/3212Couplers characterised by a group not in coupling site, e.g. ballast group, as far as the coupling rest is not specific

Abstract

(57)【要約】 【目的】 増大したカプラー反応性、改良されたコント
ラスト及び改良された現像速度を示し、更に、最大の色
素濃度を与え、十分な溶解性、分散性及び深色色相を示
す新規なカプラーを提供する。 【構成】 式(I): 【化1】 (式中、Kは、バラスト基が結合しているピラゾロン、
フェノール、ナフトール、エナミン又はアシルアセトア
ミドをベースとするカプラー単位である)により表わさ
れる色素形成性カプラーを含む新規な写真ハロゲン化銀
材料が写真材料及び処理で有用である。含有されるカプ
ラーは増大したカプラー活性を示し、改良された極大マ
ゼンタ画像色素濃度、コントラスト及び現像速度を提供
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ある種の色素形成性写
真カプラーを含有する新規な写真ハロゲン化銀材料、こ
のような材料を使用する方法並びにカプラー自体及びこ
れにより形成される色素に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、写真技術分野に於いてカラー画像
は、ハロゲン化銀現像主薬の酸化生成物と色素形成性カ
プラーとの間の反応により得られている。カプラーから
形成される色素は一般的に、可視スペクトルの赤、緑又
は青領域に主吸収を有している。酸化発色現像主薬との
反応でシアン色素、マゼンタ色素及びイエロー色素を形
成するカプラーはよく知られている。このようなカプラ
ーには典型的にカプラー核に結合しているバラスト基が
含まれている。一般的に、バラスト基はカプラー分子に
十分な嵩を与えてカプラーをそれが写真要素中に塗布さ
れている層から実質的に非拡散性であるようにするよう
なサイズ及び立体配置の有機基である。
【0003】このような色素形成性カプラーは写真ハロ
ゲン化銀材料及び方法に於いて有用であるが、このよう
なカプラーの多くのものは十分なカプラー反応性を有し
ていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、増大
したカプラー反応性、改良されたコントラスト及び改良
された現像速度を示す新規なカプラーを提供することに
ある。更に、本発明の目的は最大の色素濃度を与え、十
分な溶解性、分散性及び深色色相を示すカプラーを提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるカプラー
は、式(I):
【0006】
【化3】
【0007】(式中、nは1又は2であり、R2 は水素
又は置換基を表わし、R及びR1 は独立に置換基を表わ
し、Lは、O,S,Se,Te,Si(R5 2 ,NR
5 ,PR5 ,P(O)(R 5 2 及びNR5 SO2 (但
し、R5 は水素、アルキル又はアリールを表わす)から
なる群から選択され、そしてKは、バラスト基が結合し
ているピラゾロン、フェノール、ナフトール、エナミン
又はアシルアセトアミドをベースとするカプラー単位で
ある)により表わされる。
【0008】好ましいカプラーは、式(II):
【0009】
【化4】
【0010】(式中、n,R2 ,R1 及びKは前記定義
した通りであり、mは0〜5であり、そして各Ra は独
立に置換基である)により表わされる。
【0011】本発明の態様は、少なくとも1個の写真ハ
ロゲン化銀乳剤層及び式(I)又は(II)の色素形成性
カプラーを有する支持体を含んでなる写真要素である。
【0012】
【作用】理論に結び付けることを望むものではないが、
スルホン基又はスルホキシド基と置換基R基を第三級炭
素原子に結合させるL結合との組合せを含有するバラス
ト基は、カプラーの所望の改良された性質に寄与するも
のと信じられる。バラスト基が式(II)に於けるように
アリールオキシ基を含むとき特に有利な結果が得られ
る。
【0013】前記の式に於いて、Kはしばしばカプラー
親(coupler parent)又はカプラー核と
言われるカプラー単位を表わす。Kには、カプラーと酸
化発色現像主薬との反応に基づいて着色生成物を生じる
従来のカラー形成写真処理に使用されるカプラー単位が
含まれる。このカプラーは酸化発色現像主薬との反応で
無色の生成物を生じる単位であってもよい。このカプラ
ーはまた、不安定であり無色の生成物に分解する色素を
形成してもよい。更に、このカプラーは現像処理の間に
写真記録材料から洗出される色素を与えてもよい。この
ようなカプラー単位は当業者に公知である。
【0014】多数のK単位が知られている。これから形
成される色素は一般に可視スペクトルの赤、緑又は青領
域にその主吸収を有している。例えば、酸化発色現像主
薬との反応でシアン色素を形成するカプラーは、米国特
許第2,772,162号、同第2,895,826
号、同第3,002,836号、同第3,034,89
2号、同第2,474,293号、同第2,423,7
30号、同第2,367,531号、同第3,041,
236号及び同第4,333,999号並びにAgfa Mit
teilungen で刊行された“Farbkuppler: Eine Literatu
ruebersicht ”、第III 巻、156〜175頁、(19
61年)のような代表的な特許及び刊行物に記載されて
いる。
【0015】適当にはこのようなカプラーは、カプリン
グ位、即ちフェノール又はナフトールの4−位の炭素原
子での酸化発色現像主薬との反応でシアン色素を形成す
るフェノール類又はナフトール類である。このような好
ましいシアンカプラー単位の構造は、
【0016】
【化5】
【0017】(式中、R9 はバラスト基又は置換若しく
は非置換のアルキル基若しくはアリール基を表わしてよ
く、Xはカプリング離脱基を表わし、そしてR11は1種
又はそれ以上のハロゲン(例えば、クロロ、フルオ
ロ)、炭素数1〜4のアルキル又は炭素数1〜4のアル
コキシを表わす)である。
【0018】酸化発色現像主薬との反応でマゼンタ色素
を形成するカプラーは、米国特許第2,600,788
号、同第2,369,489号、同第2,343,70
3号、同第2,311,082号、同第3,824,2
50号、同第3,615,502号、同第4,076,
533号、同第3,152,896号、同第3,51
9,429号、同第3,062,653号、同第2,9
08,573号及び同第4,540,654号並びにAg
fa Mitteilungen で刊行された“Farbkuppler: Eine Li
teraturuebersicht ”、第III 巻、126〜156頁、
(1961年)のような代表的な特許及び刊行物に記載
されている。
【0019】適当にはこのようなカプラーは、カプリン
グ位、即ち4−位の炭素原子での酸化発色現像主薬との
反応でマゼンタ色素を形成するピラゾロン類である。こ
のような好ましいマゼンタカプラー単位の構造は、
【0020】
【化6】
【0021】(式中、R10は前記定義した通りであり、
そしてArは芳香族基であり、ピラゾロン構造について
のR10の典型的に例えば、2,4,6−トリハロフェニ
ルのようなフェニル又は置換フェニルである)である。
【0022】酸化発色現像主薬との反応でイエロー色素
を形成するカプラーは、米国特許第2,875,057
号、同第2,407,210号、同第3,265,50
6号、同第2,298,443号、同第3,048,1
94号及び同第3,447,928号並びにAgfa Mitte
ilungen で刊行された“Farbkuppler: Eine Literaturu
ebersicht ”、第III 巻、112〜126頁、(196
1年)のような代表的な特許及び刊行物に記載されてい
る。
【0023】適当にはこのようなイエロー色素形成性カ
プラーは、ベンゾイルアセトアニリド類及びピバリルア
セトアニリド類のようなアシルアセトアミド類である。
このカプラーはカプリング位、即ち活性メチレン炭素原
子で酸化現像主薬と反応する。このような好ましいイエ
ローカプラー単位の構造は、
【0024】
【化7】
【0025】(式中、R9 及びR10は前記定義した通り
であり、R9 はまた水素、アルコキシ、アルコキシカル
ボニル、アルカンスルホニル、アレーンスルホニル、ア
リールオキシカルボニル、カルボンアミド、カルバモイ
ル、スルホンアミド又はスルファモイルであってよく、
11は水素又は1種若しくはそれ以上のハロゲン、低級
アルキル基(例えば、メチル、エチル)、低級アルコキ
シ基(例えば、メトキシ、エトキシ)若しくはバラスト
基(例えば、炭素数16〜20のアルコキシ)である)
である。
【0026】酸化発色現像主薬との反応で無色の生成物
を形成するカプラーは、英国特許第861,138号並
びに米国特許第3,362,345号、同第3,92
8,041号、同第3,958,993号及び同第3,
961,959号のような代表的な特許に記載されてい
る。好ましくは、このようなカプラーは、酸化発色現像
主薬との反応で無色の生成物を形成し、カルボニル基に
対してα−位の炭素原子に結合しているL基を有する環
式カルボニル含有化合物である。
【0027】このような好ましいカプラー単位の構造
は、
【0028】
【化8】
【0029】(式中、R9 は前記定義したとおりであ
り、そしてnは1又は2である)である。
【0030】米国特許第5,026,628号、同第
5,151,343号及び同第5,234,800号に
記載されているもののような「万能」又は「洗出」カプ
ラーも適している。
【0031】好ましいK基を下記に表わす。
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】
【化11】
【0035】
【化12】
【0036】
【化13】
【0037】
【化14】
【0038】
【化15】
【0039】
【化16】
【0040】幾つかの特に好ましいK基を下記に示す。
【0041】
【化17】
【0042】
【化18】
【0043】R=非置換又は置換アルキル、非置換又は
置換アリール。
【0044】
【化19】
【0045】幾つかの好ましいバラスト基を下記に表わ
す。
【0046】
【化20】
【0047】
【化21】
【0048】記載した有用なカプラーの代表例は下記の
通りである。
【0049】
【化22】
【0050】
【化23】
【0051】
【化24】
【0052】
【化25】
【0053】前記式(I)及び(II)に於いてnは1又
は2を表わす。好ましい態様に於いてnは2である。
【0054】R2 は水素又は置換基を表わす。更に詳細
には、R2 は水素、ハロゲン又は炭素数1〜32の直鎖
若しくは分枝のアルキル基若しくはアルケニル基若しく
はアルキニル基を含む脂肪族残基、複素環基、アラルキ
ル基、シクロアルキル基若しくはシクロアルケニル基を
表わす。脂肪族残基は、酸素原子、窒素原子又は硫黄原
子を介して結合されている置換基又はカルボニル基、ヒ
ドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、
アミド基、シアノ若しくはハロゲンで置換されていても
よい。
【0055】同じか又は異なっていてよいR及びR
1 は、それぞれR2 について定義されているような置換
基を表わす。好ましい態様に於いて、R1 はアルキル
基、置換アルキル基、アリール基又は置換アリール基を
表わす。
【0056】特に好ましい態様に於いて、R及びLは一
緒になって式(II)に示すようにアリールオキシ基を表
わす。同じか又は異なっていてよいRa 及びRb は水素
又はR2 について定義されたような置換基であってよ
い。
【0057】式(I)及び(II)に於いて、Kカプラー
単位に結合している単位はバラスト基を表わす。一般
に、バラスト基はカプラー分子に十分な嵩を与えてカプ
ラーをそれが写真要素中に塗布されている層から実質的
に非拡散性であるようにするようなサイズ及び立体配置
の有機基である。かくして、基R2 ,R1 ,R及びL並
びに式(II)のRa 及びRb の組合せは、当業者により
決定することができるようにこの規準に合致するように
選択される。
【0058】Kカプラー単位には、X3 〜X5 により表
わされるカプリング位に水素又は離脱基としても知られ
ているカプラー離脱基が含まれている。
【0059】カプリング離脱基は当業者に公知である。
このような基はカプラーの当量を決定することができ、
カプラーの反応性を変えることができ又はカプラーから
離脱した後に、現像抑制、現像加速、漂白抑制、漂白加
速、カラー補正等のような機能を発揮することによっ
て、要素中のカプラーが被覆された層又はその他の層に
有利な影響を与えることができる。カプリング離脱基の
代表的な種類には、ハロゲン、特に塩素、臭素又はフッ
素、アルコキシ、アリールオキシ、複素環式オキシ、ヒ
ダントイン及びピラゾロ基のような複素環、スルホニル
オキシ、アシルオキシ、カルボンアミド、イミド、アシ
ル、複素環式イミド、チオシアノ、アルキルチオ、アリ
ールチオ、複素環式チオ、スルホンアミド、ホスホニル
オキシ並びにアリールアゾが含まれる。
【0060】具体的な離脱基の例は下記のものである。
【0061】
【化26】
【0062】
【化27】
【0063】
【化28】
【0064】
【化29】
【0065】R10は写真技術分野で公知のバラスト基又
は置換若しくは非置換のアルキル基若しくはアリール基
を表わす。上記のバラスト基は、カプラー分子に十分な
嵩を与えてカプラーをそれが写真要素中に塗布されてい
る層から実質的に非拡散性であるようにするようなサイ
ズ及び立体配置の有機基である。本発明のカプラーはバ
ラスト基に又はカプラー核の1個又はそれ以上の基を介
してポリマー鎖に結合していてよい。例えば、1個又は
それ以上のカプラー単位が同じバラスト基に結合してい
てよい。代表的なバラスト基には炭素数8〜32の置換
又は非置換のアルキル基又はアリール基が含まれる。代
表的な置換基には、アルキル基、アリール基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、ヒドロキシル基、ハロゲン、アルコキシカルボニ
ル基、アリールオキシカルボニル基、カルボキシル基、
アシル基、アシルオキシ基、カルボンアミド基、カルバ
モイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル
基、スルホンアミド基及びスルファモイル基が含まれ
る。ここで、それぞれ炭素数1〜30及び炭素数6〜3
0の、アルキル置換基及びアリール置換基並びにアルコ
キシ置換基、アリールオキシ置換基、アルキルチオ置換
基、アリールチオ置換基、アルコキシカルボニル置換
基、アリールオキシカルボニル置換基、アシル置換基、
アシルオキシ置換基、カルボンアミド置換基、カルバモ
イル置換基、アルキルスルホニル置換基、アリールスル
ホニル置換基、スルホンアミド置換基及びスルファモイ
ル置換基のアルキル部分及びアリール部分は、このよう
な置換基で更に置換されていてもよい。
【0066】上記のカプラーは、カプラーが写真技術分
野で使用されてきた方法で及び目的のために使用するこ
とができる。
【0067】上記のカプラーは当該技術分野で記載され
ている一般的合成方法によって製造することができる。
しかしながら、酸(1)を直接スルホン化してバラスト
酸(2)を与える下記の合成系統式Iが好ましく、良好
な結果を与える。得られるバラスト酸(2)をその酸塩
化物に変え、次いでこれをカプラー−アミンと反応させ
る。酸(1)及びカプラー−アミンは当該技術分野で入
手できる。
【0068】上記のカプラーの例示的合成は下記の通り
である。この合成系統式は式(II)のカプラーの製造を
例示するが、式(I)のカプラーもこの反応系統式によ
り製造することができる。
【0069】
【化30】
【0070】
【化31】
【0071】
【化32】
【0072】2個の目盛り付き添加漏斗を取り付け、加
熱乾燥し、そしてアルゴンを流しながら冷却した磁気攪
拌した2リットルの三ツ口フラスコに、新しく蒸留した
ジイソプロピルアミン(40.9g、404ミリモル)
及びモレキュラーシーブで乾燥したテトラヒドロフラン
(185mL)を添加した。この溶液をn−ブチルリチウ
ム(n−ヘキサン中2.5M、161mL、404ミリモ
ル)で−20℃(氷−アセトン浴)で45分間に亘って
滴加することによって処理した。得られた混合物を0℃
に平衡化させた。0℃で45分後に、この溶液を−78
℃にまで冷却し、THF(185mL)中に溶解したバラ
スト酸(MW390.61、71.7g、184ミリ
モル)の溶液を添加した。−78℃で30分後に、この
混合物を0℃で更に30分間攪拌した。混合物を再び−
78℃に冷却し、THF(100mL)中のp−トルエン
スルホニルフルオライド(67.2g、386ミリモ
ル)の溶液を添加した。よく攪拌した混合物を一夜室温
にまで暖めた。反応が完結した(TLC、CH2
2 :MeOH=9:1)。反応物を冷水(約2L)中
に注ぐことによって冷却し、次いでpHが1になるまで酸
性化した。混合物をエチルエーテルで抽出し、一緒にし
た有機抽出物を水及び食塩水で洗浄し、乾燥し(MgS
4 )、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマト
グラフィーにより精製して、黄色油として所望のバラス
ト酸()41gを得た。
【0073】
【化33】
【0074】0℃に維持したジクロロメタン中のバラス
ト酸(7.25g、13.3ミリモル)のよく攪拌した
溶液に、塩化オキサリル(1.97g、14ミリモル)
を滴下により添加し、次いで触媒として機能させるため
にDMF4滴を添加した。反応混合物をよく攪拌して、
室温に平衡化させた。反応は1時間以内に完結した(メ
タノリシス後TLC)。溶媒を除去し、残渣をジクロロ
メタン25mLで繰り返し(3回)処理し、次いで真空下
に除去して金色油としてバラスト酸クロライド()を
得た。
【0075】本発明のカプラー(M−1)の製造
【0076】
【化34】
【0077】THF(25mL)中のカプラーキャリヤー
(8.5g、12ミリモル)及びN,N−ジメチルアニ
リン(18.2ミリモル)のよく攪拌した混合物に、0
℃でTHF中に溶解した上記の酸クロライドを添加漏斗
を通して滴下して添加した。次いでこのよく攪拌した混
合物を室温に平衡化させ一夜攪拌した。反応が完結した
(TLC、リグロイン950:EtOAc=10:
1)。反応物を攪拌した氷水中に注いで急冷し、pH2ま
で酸性化し、得られた油をエーテルで(3回)抽出し
た。一緒にした有機抽出物を水及び食塩水で洗浄し、乾
燥し(MgSO4 )、真空下に溶媒を留去した。赤褐色
油として得られた粗カプラー(M−1)をフラッシュク
ロマトグラフィーにより更に精製して、白色結晶固体
(融点83〜84℃、HPLC≧98%純度)として得
た。
【0078】本発明のカプラーはハロゲン化銀乳剤に含
有させることができ、この乳剤は支持体上に塗布して写
真要素を形成することができる。また、このカプラーは
ハロゲン化銀乳剤に隣接する写真要素に含有させること
ができ、この場合現像の間にカプラーは酸化発色現像主
薬のような現像生成物と反応的会合になるであろう。
【0079】写真要素は単色又は多色要素の何れであっ
てもよい。多色要素にはスペクトルの三原色領域のそれ
ぞれに感光性の色素画像形成性ユニットが含まれてい
る。各ユニットはスペクトルの所定の領域に感光性であ
る単一の乳剤層又は複数の乳剤層からなっていてよい。
画像形成性ユニットの層を含む要素の層は、当該技術分
野で公知の種々の順序で配置できる。
【0080】典型的な多色写真要素は、それに付随して
少なくとも1種のシアン色素形成性カプラーを有する少
なくとも1個の赤感光性ハロゲン化銀乳剤層からなるシ
アン色素画像形成性ユニット、それに付随して少なくと
も1種のマゼンタ色素形成性カプラーを有する少なくと
も1個の緑感性ハロゲン化銀乳剤層からなるマゼンタ色
素画像形成性ユニット及びそれに付随して少なくとも1
種のイエロー色素形成性カプラーを有する少なくとも1
個の青感性ハロゲン化銀乳剤層からなるイエロー色素画
像形成性ユニットを有する支持体からなる。この要素に
は、フィルター層、中間層、オーバーコート層、下塗層
等のような追加の層が含まれていてもよい。
【0081】本発明の要素で使用するための適当な物質
についての下記の記載に於いて、参照がKenneth Mason
Publications, Ltd., The Old Harbourmaster's, 8 Nor
th Street, Emsworth, Hampshire PO10 7DD,英国により
刊行されたResearchDisclosure,1
978年12月、Item 17643及びResea
rch Disclosure,1989年12月、I
tem 308119(その開示をこの引用によって本
明細書に含める)についてなされる。この後者の刊行物
は、以下用語「Research Disclosur
e」により同定する。
【0082】本発明の要素に使用するハロゲン化銀乳剤
は、臭化銀、塩化銀、沃化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、臭
沃化銀、塩臭沃化銀又はそれらの混合物からなっていて
よい。この乳剤には任意の従来の形状及びサイズのハロ
ゲン化銀粒子が含まれていてもよい。特にこの乳剤に
は、粗、中間又は微細ハロゲン化銀粒子が含まれていて
よい。Wilgus他の米国特許第4,434,226号、Da
ubendiek他の米国特許第4,414,310号、Wey の
米国特許第4,399,215号、Solberg 他の米国特
許第4,433,048号、Mignotの米国特許第4,3
86,156号、Evans 他の米国特許第4,504,5
70号、Maskaskyの米国特許第4,400,463号、
Wey 他の米国特許第4,414,306号、Maskaskyの
米国特許第4,435,501号及び同第4,643,
966号並びにDaubendiek他の米国特許第4,672,
027号及び同第4,693,964号により開示され
ているもののような、高アスペクト比平板状粒子乳剤が
特に意図される。また、英国特許第1,027,146
号、特開昭54−48,521号公報、米国特許第4,
379,837号、米国特許第4,444,877号、
米国特許第4,665,012号、米国特許第4,68
6,178号、米国特許第4,565,778号、米国
特許第4,728,602号、米国特許第4,668,
614号、米国特許第4,636,461号、EP第2
64,954号に記載されているもののような、粒子の
外周中よりも粒子のコア中に沃化物のより高いモル比を
有するこれらの臭沃化銀粒子が特に考慮される。ハロゲ
ン化銀乳剤は沈澱したとき単分散であっても多分散であ
ってもよい。乳剤の粒子サイズ分布は、ハロゲン化銀粒
子分離技術により又は異なった粒子サイズのハロゲン化
銀乳剤をブレンドすることにより制御することができ
る。
【0083】銅、タリウム、鉛、ビスマス、カドミウム
及びVIII族貴金属の化合物のような増感化合物が、ハロ
ゲン化銀乳剤の沈澱の間に存在していてもよい。
【0084】この乳剤は表面感光性の乳剤、即ち、主と
してハロゲン化銀粒子の表面に潜像を形成する乳剤又は
内部潜像形成性乳剤、即ち、主としてハロゲン化銀粒子
の内部に内部潜像を形成する乳剤であってよい。この乳
剤は、表面感光性乳剤若しくはかぶらせない内部潜像形
成性乳剤のようなネガ型乳剤又は現像を均一光露光で若
しくは核生成剤の存在下で行うときポジ型であるかぶら
せない内部潜像形成型の直接ポジ乳剤であってよい。
【0085】ハロゲン化銀乳剤は表面増感することがで
きる。個々に又は組み合わせて使用される、貴金属(例
えば、金)、中間カルコゲン(例えば、硫黄、セレン又
はテルル)及び還元増感剤が、特に考慮される。
【0086】典型的な化学増感剤は、上記引用したRe
search Disclosure,Item 17
643及びItem 308119,Section
IIIに記載されている。
【0087】ハロゲン化銀乳剤は、シアニン類、メロシ
アニン類、錯体シアニン類及びメロシアニン類(即ち、
トリ−、テトラ−及びポリ−核シアニン類及びメロシア
ニン類)、オキソノール類、ヘミオキソノール類、スチ
リル類、メロスチリル類及びストレプトシアニン類を含
む、ポリメチン色素種類を含む種々の種類からの色素で
分光的に増感することができる。実例的な分光増感色素
は、上記引用したResearch Disclosu
re,Item 17643及びItem 30811
9,Section IVに記載されている。
【0088】本発明の要素の乳剤層及びその他の層のた
めの適当なベヒクルは、Research Discl
osure,Item 17643及びItem 30
8119,Section IX並びにそれらに引用され
た刊行物に記載されている。
【0089】本明細書に記載したカプラーに加えて、本
発明の要素にはResearchDisclosur
,Item 17643及びItem 30811
9,Section VII 並びにそれらに引用された刊
行物に記載されているような追加のカプラーが含まれて
いてもよい。これらの追加のカプラーは、上記のRes
earch Disclosure及びそれに引用され
た刊行物に記載されているようにして含有させることが
できる。
【0090】前記のような写真記録材料には、蛍光増白
剤(Research Disclosure Ite
m 17643及びItem 308119 Sect
ion V)、カブリ防止剤及び安定剤(Resear
ch DisclosureItem 17643及び
Item 308119 Section VI)、ステ
イン防止剤及び画像色素安定剤(Research D
isclosureItem 17643及びItem
308119 Section VII ,paragr
aphI及びJ)、光吸収散乱剤(Research
Disclosure Item 17643及びIt
em 308119 Section VIII)、硬膜剤
Research Disclosure Item
17643及びItem 308119 Secti
on X)、塗布助剤(Research Discl
osure Item 17643及びItem 30
8119 Section XI)、可塑剤及び滑剤(
esearch Disclosure Item 1
7643及びItem 308119 Section
XII)、帯電防止剤(Research Disclo
sure Item 17643及びItem 308
119 Section XIII) 、艶消し剤(Rese
arch Disclosure Item 1764
3及びItem 308119 Section XVI)
及び現像変性剤(Research Disclosu
re Item 17643及びItem 30811
9Section XXI)が含有されていてもよい。
【0091】写真要素は、Research Disc
losure Item 17643及びItem 3
08119 Section XVII及びそれに記載され
た文献に記載されているような種々の支持体上に塗布す
ることができる。写真要素はResearch Dis
closure Item 17643及びItem
308119 Section XVIII に記載されてい
るように潜像を形成するために典型的にスペクトルの可
視領域中の化学放射線に露光し、次いで、Resear
ch Disclosure Item 17643及
びItem 308119 Section XIX に記
載されているように可視色素画像を形成するために現像
処理することができる。可視色素画像を形成するための
現像処理には、要素を発色現像主薬と接触させ、現像可
能なハロゲン化銀を還元し、そして発色現像主薬を酸化
する工程が含まれる。酸化された発色現像主薬は次いで
カプラーと反応して色素を生成する。
【0092】好ましい発色現像主薬はp−フェニレンジ
アミンである。4−アミノ−3−メチル−N,N−ジエ
チルアニリン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル−N−エ
チル−N−β−(メタンスルホンアミド)−エチルアニ
リン硫酸塩水和物、4−アミノ−3−メチル−N−エチ
ル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン硫酸塩、4−ア
ミノ−3−β−(メタンスルホンアミド)エチル−N,
N−ジエチルアニリン塩酸塩及び4−アミノ−N−エチ
ル−N−(2−メトキシエチル)−m−トルイジン ジ
−p−トルエンスルホン酸が特に好ましい。
【0093】ネガ型ハロゲン化銀で、上記の処理工程は
ネガ画像を与える。上記の要素は、例えば、1982年
のthe British Journal of Photography Annual, 209〜
211頁及び1988年のこの文献の191〜198頁に
記載されているような公知のC−41カラー処理で又は
イーストマンコダック社の公知のRA−4のようなカラ
ー写真印画紙を現像処理するための公知の方法で処理す
ることができる。上記の要素は任意に1988年のthe
British Journal of Photography Annual, 198〜199 頁
に記載されている方法のようなカラープリント印画紙を
現像処理するための公知の発色現像処理で現像処理され
る。ポジ(又は反転)画像を与えるために、発色現像工
程は、露光したハロゲン化銀を現像するが色素を形成し
ない非発色現像主薬での現像を先に行い、次いで要素を
均一にかぶらせて未露光のハロゲン化銀を現像可能にす
ることにより行うことができる。また、ポジ画像を得る
ために直接ポジ乳剤を使用することができる。
【0094】現像に続いて、銀又はハロゲン化銀を除去
するための漂白、定着又は漂白定着、洗浄及び乾燥を行
う。
【0095】
【実施例】下記の例は本発明を更に示す。下記の方法で
カプラーの分散液を製造した。各成分の量を表Iに示
す。一つの容器で、カプラー、安定剤(2,2′,3,
3′−テトラヒドロ−3,3,3′,3′−テトラメチ
ル−5,5′,6,6′−テトラプロポキシ−1,1′
−スピロビ〔1H−インデン〕)、カプラー溶媒(トリ
トリルホスフェート)及び酢酸エチルを一緒にし、加温
して溶解した。第二の容器内で、ゼラチン、界面活性剤
(Alkanol XC、イー・アイ・デュポン社(米
国)の商標)及び水を一緒にし、約40℃に加温した。
この二つの溶液を一緒に混合し、ゴーリン(Gauli
n)コロイドミルに3回通した。酢酸エチルを蒸発によ
り除去し、体積を水で再調整した。比較カプラーを後の
追加態様の項に記載する。分散液を表Iに示す二つのパ
ートで製造した。パート1はカプラーを溶解するために
加温し、パート2は約40℃に加温した。次いでパート
1及びパート2を一緒にし、混合物をゴーリンコロイド
ミルに3回通すことによって乳化した。
【0096】 表I 分散液番号 パート1 パート2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ D−1 1.500gM−1+ 6.153g溶液A 12.02g溶液D+ 19.08g水 D−2 1.255gCM−1+ 5.148g溶液A 12.02g溶液D+ 2.033g水 D−3 1.026gCM−2+ 4.209g溶液A 12.02g溶液D+ 21.50g水 D−4 1.411gM−2+ 7.237g溶液B 12.02g溶液D+ 18.08g水 D−5 1.019gCM−3+ 5.226g溶液B 12.02g溶液D+ 20.49g水 D−6 1.414gCM−4+ 7.252g溶液B 12.02g溶液D+ 18.06g水 D−7 1.759gC−1+ 6.276g溶液C 12.02g溶液D+ 18.70g水 D−8 1.216gCC−1+ 4.349g溶液C 12.02g溶液D+ 21.16g水 D−9 1.387gCC−2+ 4.949g溶液C 12.02g溶液D+ 20.39g水
【0097】溶液A,B,C及びDは下記のようにして
製造し、固体を溶解するために必要なとき加温した。
【0098】 溶液A: 安定剤ST−1 2.1g 酸化防止剤A−1 0.5g 溶媒S−1 2.5g 溶媒S−4 15.0g 溶液B: 安定剤ST−2 3.0g 安定剤ST−3 3.3g 酸化防止剤A−2 1.7g 溶媒S−2 10.0g 溶媒S−3 5.0g 溶媒S−4 9.3g 溶液C: 酸化防止剤A−1 0.08g 溶媒S−1 5.5g 溶媒S−4 30.0g 溶液D: 24%ゼラチン 145.35g 10% Alkanol XC(C)(イー・アイ・デュポン社) 34.95g
【0099】溶液A,B及びC中の溶媒、安定剤及び酸
化防止剤を下記に示す。 溶媒: S−1 フタル酸ジブチル S−2 トリトリルホスフェート S−3 トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート S−4 酢酸エチル 安定剤:
【0100】
【化35】
【0101】
【化36】
【0102】
【化37】
【0103】酸化防止剤:A−1 2,5−ビス(1,
1,3,3−テトラメチルブチル)ヒドロキノンA−2
【0104】
【化38】
【0105】樹脂被覆紙支持体の上に下記の層を記載し
た順に塗布することによって写真要素を製造した。
【0106】第1層 ゼラチン 3.23g/m2 第2層 ゼラチン 1.61g/m2 カプラー分散液(表II参照) 4.3×10-7モルカプラー/m2 緑増感AgClゼラチン乳剤 0.17mg Ag/m2 第3層 ゼラチン 1.33g/m2 2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6 −ビス(1,1−ジメチルプロピル)フェノール 0.73g/m2 Tinuvin 326(UV吸収剤、チバ・ガイギー社、米国 の商標) 0.13g/m2 第4層 ゼラチン 1.40g/m2 ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテル 0.14g/m2
【0107】 表II 例番号 分散液 ミリモルカプラー/m2 乳剤増感 mg Ag/m2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 D−1 5.6 緑 0.29 2 D−2 5.6 緑 0.29 3 D−3 5.6 緑 0.29 4 D−4 4.3 緑 0.17 5 D−5 4.3 緑 0.17 6 D−6 4.3 緑 0.17 7 D−7 8.3 赤 0.20 8 D−8 8.3 赤 0.20 9 D−9 8.3 赤 0.20
【0108】写真要素に緑光への段階露光を与え、35
℃で下記のようにして現像処理した。 現像液 45秒 漂白定着液 45秒 洗浄(流水) 1分30秒
【0109】現像液及び漂白定着液は下記の組成のもの
であった。現像液 水 700.00mL トリエタノールアミン 12.41g Blankophor REUTM(Mobay Corp.) 2.30g ポリスチレンスルホン酸リチウム(30%) 0.30g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン(85%) 5.40g 硫酸リチウム 2.70g N−{2−〔(4−アミノ−3−メチルフェニル) エチルアミノ〕エチル}−メタンスルホンアミド、 セスキ硫酸塩 5.00g 1−ヒドロキシエチル−1,1−ジホスホン酸(60%) 0.81g 炭酸カリウム、無水 21.16g 塩化カリウム 1.60g 臭化カリウム 7.00mg 水を加えて 1.00Lに 26.7℃でのpHを10.4±0.05に調節した。
【0110】漂白定着液 水 700.00mL チオ硫酸アンモニウム(56.4%)+ 亜硫酸アンモニウム(4%)の溶液 127.40g 氷酢酸 10.20g エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム(44%) +エチレンジアミン四酢酸(3.5%)の溶液 110.40g 水を加えて 1.00Lに
【0111】26.7℃でのpHを6.7に調節した。マ
ゼンタ色素又はシアン色素が現像処理で形成された。
【0112】下記の写真特性を測定した。D−max
(極大濃度)、感光度(1.0の濃度を生じるために必
要な相対対数露光(logE)及びコントラスト(lo
gEが、1.0の濃度を生じるlogEよりも夫々0.
3小さい及び0.3大きい、濃度対logE曲線上の2
点を結ぶ直線の勾配)。各例についてのこれらの値を表
III に示す。
【0113】 表III 例番号 カプラー D−max コントラスト 感光度 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 M−1 2.58 2.84 146 2 CM−1 2.43 2.62 145 3 CM−2 2.54 3.26 154 ─────────────────────────── 4 M−2 2.52 2.61 149 5 CM−3 2.43 2.56 147 6 CM−4 2.52 2.53 142 ─────────────────────────── 7 C−1 2.36 2.74 150 8 CC−1 2.38 2.78 152 9 CC−2 2.31 2.76 152 ───────────────────────────
【0114】色素色相を、極大吸収での波長(λma
x)及び50%ピーク高さでのバンド幅(共にナノメー
ターで測定した)により特徴付けた。これらの値を表IV
に示す。
【0115】
【0116】色素安定性を、現像処理した片を50キロ
ルクスの強度で模擬昼光に当て、1.00の最初の濃度
から濃度損失が30%になるまでに必要な週数での時間
を測定することによって測定した。その結果を表IVに示
す。
【0117】
【0118】上記表の横線によって分けたグループの化
合物は同じ方法で試験した構造的に関連のある化合物で
あるので、下記のグループ内で比較を行うべきである。
本発明のカプラーは優れたカプリング活性を有してい
た。これらの色素は比較色素に対して僅かに深色化する
傾向にあり、より狭いバンド幅を有していた。このこと
はマゼンタ色素の場合にしばしば特に有利である。マゼ
ンタ色素、特に2当量カプラーM−2は光に対して優れ
た安定性を有していた。
【0119】
【化39】
【0120】
【化40】
【0121】
【化41】
【0122】
【化42】
【0123】
【化43】
【0124】
【化44】
【0125】本発明をその好ましい態様を特に参照して
詳細に記載したが、その変形及び修正が本発明の精神及
び範囲内でなしうることはいうまでもない。
【0126】
【発明の効果】本発明のカプラーは、増大したカプラー
反応性、改良されたコントラスト及び改良された現像速
度を示す。更に、本発明のカプラーは、最大の色素濃度
を与え、十分な溶解性、分散性及び深色色相を示す。
【0127】追加の態様 1)カプラーが、式(II):
【0128】
【化45】
【0129】(式中、n,R2 ,R1 及びKは前記定義
した通りであり、mは0〜5であり、そして各Ra は独
立に置換基である)により表わされる請求項1記載の写
真要素。
【0130】2)nが2である請求項1記載の写真要
素。
【0131】3)Lが0である請求項1記載の写真要
素。
【0132】4)少なくとも1個のRa がアルキルであ
る請求項1記載の写真要素。
【0133】5)nが2であり、R1 がアラルキルであ
り、R2 がアルキルである請求項1記載の写真要素。
【0134】6)Kが
【0135】
【化46】
【0136】(式中、X3 ,X4 及びX5 の夫々はH又
はカプリング離脱基であり、R10はバラスト基又は置換
若しくは非置換のアルキル基若しくはアリール基を表わ
し、そしてR11は1種又はそれ以上のハロゲン原子、炭
素数1〜4のアルキル又は炭素数1〜4のアルコキシを
表わす)及び
【0137】
【化47】
【0138】(式中、X及びR10は上記定義の通りであ
り、そしてArは芳香族基である)からなる群から選択
される請求項1記載の写真要素。
【0139】7)Lが0であり、Rがアリール基又は置
換アリール基である請求項1記載の写真要素。
【0140】8)式(II):
【0141】
【化48】
【0142】(式中、n,R2 ,R1 及びKは前記定義
した通りであり、mは0〜5であり、そして各Ra は独
立に置換基である)により表わされる請求項2記載のカ
プラー。
【0143】9)nが2である請求項2記載のカプラ
ー。
【0144】10)Lが0である請求項2記載のカプラ
ー。
【0145】11)少なくとも1個のRa がアルキルであ
る請求項2記載のカプラー。
【0146】12)nが2であり、R1 がアラルキルであ
り、R2 がアルキルである請求項2記載のカプラー。
【0147】13)Kが
【0148】
【化49】
【0149】
【化50】
【0150】(式中、X3 ,X4 及びX5 の夫々はH又
はカプリング離脱基であり、R10はバラスト基又は置換
若しくは非置換のアルキル基若しくはアリール基を表わ
し、そしてR11は1種又はそれ以上のハロゲン原子、炭
素数1〜4のアルキル又は炭素数1〜4のアルコキシを
表わす)及び
【0151】
【化51】
【0152】(式中、X及びR10は上記定義の通りであ
り、そしてArは芳香族基である)からなる群から選択
される請求項2記載のカプラー。
【0153】14)Lが0であり、Rがアリール基又は置
換アリール基である請求項2記載のカプラー。
【0154】15)少なくとも1個の写真ハロゲン化銀乳
剤層を有する支持体からなる露光した写真要素に色素画
像を形成する方法であって、写真要素を発色ハロゲン化
銀現像主薬で請求項2に記載のカラーカプラーの存在下
に現像することからなる方法。
【0155】16)カプラーが、式(II):
【0156】
【化52】
【0157】(式中、n,R2 ,R1 及びKは前記定義
した通りであり、mは0〜5であり、そして各Ra は独
立に置換基である)により表わされる上記の方法。
【0158】17)酸化写真発色現像主薬と色素形成性カ
プラーとのカプリング反応生成物である色素であって、
色素形成性カプラーが、式(I):
【0159】
【化53】
【0160】(式中、nは1又は2であり、R2 は水素
又は置換基であり、R及びR1 は同じでも異なっていて
もよく、置換基であり、Lは、O,S,Se,Te,S
i(R5 2 ,NR5 ,PR5 ,P(O)(R 5 2
びNR5 SO2 (但し、R5 は水素、アルキル又はアリ
ールを表わす)からなる群から選択され、そしてKは、
ピラゾロン、フェノール、ナフトール及びエナミンから
なる群から選択されるカプラー単位である)により表わ
される色素。
【0161】18)カプラーが、式(II):
【0162】
【化54】
【0163】(式中、n,R2 ,R1 及びKは前記定義
した通りであり、mは0〜5であり、そして各Ra は独
立に置換基である)により表わされる上記の色素。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色素形成性カプラーが、式(I): 【化1】 (式中、nは1又は2であり、 R2 は水素又は置換基であり、 R及びR1 は同じでも異なっていてもよい、置換基であ
    り、 Lは、O,S,Se,Te,Si(R5 2 ,NR5
    PR5 ,P(O)(R 5 2 及びNR5 SO2 (但し、
    5 は水素、アルキル又はアリールを表わす)からなる
    群から選択され、そしてKは、ピラゾロン、フェノー
    ル、ナフトール及びエナミンからなる群から選択される
    カプラー単位である)により表わされる、少なくとも1
    個の写真ハロゲン化銀乳剤層及び色素形成性カプラーを
    有する支持体を含んでなる写真要素。
  2. 【請求項2】 式(I): 【化2】 (式中、nは1又は2であり、 R2 は水素又は置換基であり、 R及びR1 は同じでも異なっていてもよい、置換基であ
    り、 Lは、O,S,Se,Te,Si(R5 2 ,NR5
    PR5 ,P(O)(R 5 2 及びNR5 SO2 (但し、
    5 は水素、アルキル又はアリールを表わす)からなる
    群から選択され、そしてKは、ピラゾロン、フェノー
    ル、ナフトール及びエナミンからなる群から選択される
    カプラー単位である)により表わされる色素形成性カプ
    ラー。
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