JPH0718098B2 - 延伸物の染色方法 - Google Patents

延伸物の染色方法

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JPH0718098B2
JPH0718098B2 JP61176720A JP17672086A JPH0718098B2 JP H0718098 B2 JPH0718098 B2 JP H0718098B2 JP 61176720 A JP61176720 A JP 61176720A JP 17672086 A JP17672086 A JP 17672086A JP H0718098 B2 JPH0718098 B2 JP H0718098B2
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卓 時田
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三井石油化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は超高分子量ポリオレフイン延伸物の染色方法に
関する。更に詳しくは超高分子量ポリオレフィン延伸物
に電子照射処理を行った後、該延伸物の表面に不飽和カ
ルボン酸樋をグラフト重合した後、該延伸物を染色する
方法に関する。
〔従来の技術〕 超高分子量ポリオレフインを繊維、テープ等に成形し、
これを延伸することにより、高弾性率、高引張強度を有
する延伸物とすることは既に公知であり、例えば、特開
昭56−15408号公報には、超高分子量ポリオレフインの
稀薄溶液を紡糸し、得られるフイラメントを延伸するこ
とが記載されている。また特開昭59−130313号公報に
は、超高分子量ポリエチレンとワツクスとを溶融混練
し、この混合物を押出し、冷却固化後延伸することが記
載され、更には特開昭59−187614号公報には、上記溶融
混練物を押出し、ドラフトをかけた後、冷却固化し、次
いで延伸することが記載されている。
一方、ポリオレフインの染色性を改良する方法としてポ
リオレフインを無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸で
変性することも既に知られており、特公昭39−6384号公
報には、ポリエチレンとマレイン酸化合物とを溶解混練
することが記載されている。又、特公昭46−13640号公
報には重合体成形品の表面を火花放電処理した後、アク
リル酸等をグラフトする方法が記載されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、特公昭39−6384号公報に記載の方法を超
高分子量ポリエチレンに適用しても、超高分子量ポリエ
チレンは汎用のポリエチレンと異なり極端に分子量が大
きいので溶融粘度が大きく押出機等を用いてグラフト変
性することは困難であり、又ポリエチレンはグラフト変
性時に架橋反応を起こすので、たとえかかる方法で変性
しても変性した超高分子量ポリエチレンは更に高分子量
化を起こすとともに一部ゲル化も起こすので、紡糸−延
伸して、他弾性率化及び他引張強度化することは殆ど不
可能である。又、特公昭46−13640号公報の方法では火
花放電処理により、延伸物の劣化の虞れがあり、且つ表
面の均一な処理が困難であるので、グラフト変性された
延伸物は機械的強度が低下するとともに、均一な染色が
出来ない虞れがある。
従つて、本発明の目的は、超高分子量ポリオレフイン延
伸物の機械的強度の低下を招くことなく染色性(均一染
色性)を改良することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、超高分子量ポリオレフィン延伸物を、加速電
圧:100〜1000KV、電子流:1〜20mA及び照射線量:0.1〜30
0Mradの条件下で電子線照射処理後、該超高分子量ポリ
オレフィン延伸物の表面に不飽和カルボン酸もしくはそ
の誘導体をグラフト重合した後、染色することを特徴と
する超高分子量ポリオレフィン延伸物の強度低下を招く
ことなく均一に染色する方法を提供するものである。
〔作用〕
本発明の方法に用いる超高分子量ポリオレフイン延伸物
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、
ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいは異なるα−オレ
フイン同志、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペ
ンテンなどを共重合した共重合体等で汎用の重合体に比
べ遥かに分子量が多く、且つ高結晶性のポリオレフイン
を種々公知の方法により延伸成形加工した材料である。
これら超高分子量ポリオレフイン延伸物の中では、押出
延伸することにより得られる弾性率が高いものフイラメ
ント、テープ等の配向物が好ましく、中でもデカリン溶
媒中135℃で測定した極限粘度〔η〕が5dl/g以上、さら
には7ないし30dl/gの範囲のエチレンを主体とする超高
分子量ポリエチレンを10倍以上の高倍率で延伸すること
によつて得られる超高分子量ポリエチレン延伸物が軽量
且つ高弾性、高引張強度の延伸物であるので好ましい。
かかる高弾性率、高引張強度を有する超高分子量ポリオ
レフイン延伸物を得る方法は、特開昭56−15408号公
報、特開昭58−5228号公報、特開昭59−130313号公報、
特開昭59−187614号公報等に詳述かれている如く、超高
分子量ポリエチレンを稀薄溶液にするかあるいは超高分
子量ポリエチレンに低分子量化合物を添加して超高分子
量ポリエチレンの延伸性を改良して高倍率に延伸する方
法を例示することができる。
前記超高分子量ポリオレフイン延伸物としては、引張弾
性率が20GPa以上、好ましくは50GPa以上、引張強度が1.
2GPa以上、好ましくは1.5GPa以上のものが軽量且つ高剛
性、高引張強度であるので、本発明の超高分子量ポリオ
レフイン延伸物として最も好適である。
本発明に用いる超高分子量ポリオレフイン延伸物の例と
しては、具体的にはフイラメント、テープ、フイルム、
クロス、不織布等を挙げることができる。
本発明における超高分子量ポリオレフイン延伸物の電子
線照射処理は加速電圧100ないし1000KV、好ましくは200
ないし40KV、電子流1ないし20mA、好ましくは2ないし
15mA、とくに好ましくは3ないし10mA、照射線量0.1な
いし30Mrad、好ましくは0.5ないし10Mradの条件下で行
う。処理後は後処理時までそのまま放置しておいてもよ
いが、好ましくは−50℃程度の低温でサンプルを保持す
ることが好ましい。処理物を不飽和カルボン酸もしくは
その誘導体溶液及び分散液に含浸してグラフトする際、
通常、空気に触れさせても良いが、特には窒素等不活性
ガス雰囲気下で、全ての操作を行うことが好ましい。
照射線量が0.1Mrad未満だと効果はなく、一方30Mradを
越えると照射時に温度が上昇し、生成した活性ラジカル
が失活する虞れがある。
本発明の方法に用い得る電子線照射装置の例としては、
日新ハイボルテージ株式会社製のエリアビーム形電子線
照射装置キユアトロン を例示出来る。
本発明の方法に用いる不飽和カルボン酸もしくはその誘
導体としては、具体的には、例えばアクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、フマール酸、テトラヒドロフタル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロ
トン酸、ナジツク酸 (エンドシス−ビシクロ〔2,2,
1〕ヘプト−1−エン−2,3−ジカルボン酸)など不飽和
モノおよびジカルボン酸、またはその誘導体、例えば酸
ハライド、アミド、イミド、無水物、エステルなどが挙
げられ、具体的には塩化マレニン、マレイミド、無水マ
レイン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、
マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエートなどが例示
される。
これらの中では、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸などの不飽和モノおよびジカルボン酸が好ましい。な
お、これらは二種以上を混合して用いてもよい。
グラフト重合させる方法としては、前述の電子線照射処
理した超高分子量ポリオレフィン延伸物を、前述の如く
窒素等の不活性ガス雰囲気下で不飽和カルボン酸もしく
はその誘導体と接触させればよい。接触させる方法とし
ては、通常不飽和カルボン酸等を適当な溶媒、たとえば
水、アルコール等の溶液とするかあるいは炭化水素系溶
媒などの分散液とし、該溶液あるいは分散液と接触させ
る方法が好ましいが、これに限られない。前記溶媒とし
ては水を用いた場合が好ましい。反応条件は前段の処理
および用いるモノマー程度にもよるが、通常、0℃ない
し80℃、好ましくは室温ないし60℃にて1ないし120
分、好ましくは5ないし60分間反応させる。
反応後は処理延伸物を通常水洗し、未反応モノマー及
び、生成するホモポリマーを除去する。
不飽和カルボン酸もしくはその誘導体のグラフト量は、
通常0.1重量%以上、好ましくは1〜10重量%の範囲で
ある。グラフト量が0.1重量%未満では超高分子量ポリ
オレフイン延伸物の染色性が改良される迄に至らず、均
一な染色が出来ない虞れがある。
又、グラフト量の上限は特に限定はされないか、10重量
%を越えると、染色性の改良効果は飽和してしまうの
で、通常は10重量%以下のグラフト量で充分である。
不飽和カルボン酸もしくはその誘導体をグラフト重合し
た超高分子量ポリオレフイン延伸物の染色方法として
は、種々公知の方法、例えば染料濃度0.1〜3重量%の
水溶液に必要に応じて界面活性剤を添加し、延伸物を浸
漬し、加熱浸染する方法を採り得る。
本発明の方法に用いられる染料としては、グラフトする
ものに対して、それぞれ塩基性染料、酸性染料が挙げら
れる。塩基性染料としては、例えば、カラーインデック
ス(Colour Index,以下C.I.と略す)ネームでは、C.I.
ベーシツクイエロー2、C.I.ベーシツクイエロー13、C.
I.ベーシツクイエロー32、C.I.ベーシツクレツド1、C.
I.ベーシツクレツド14、C.I.ベーシツクレツド38、C.I.
ベーシツクブルー1、C.I.ベーシツブルー9、C.I.ベー
シツクブルー25、C.I.ベーシツクグリーン4等を挙げる
ことができるが、この限りではない。又、酸性染料とし
てはC.I.アシツドイエロー17、C.I.アシツドイエロー1
9、C.I.アシツドレツド8、C.I.アシツドレツド18、C.
I.アシツドブルー43、C.I.アシツドブルー78、C.I.アシ
ツドグリーン9等を挙げることができるが、これも又こ
の限りではない。
〔発明の効果〕
本発明の方法は超高分子量ポリオレフイン延伸物の引張
強度、弾性率等の機械的性質を損うことなく該延伸物の
表面に不飽和カルボン酸もしくはその誘導体をグラフト
出来、且つ得られる延伸物の染色も均一に出来るので、
かかる特徴を活かして、単材として用いる用途であるロ
ーブ、防弾チヨツキ等、又複合材として用いる用途であ
るスポーツ、レジヤー用品等を初め種々の用途に適用で
きる。
〔実施例〕
次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本
発明はその要旨を越えない限りこれらの例に何ら制約さ
れるものではない。
実施例1 日新ハイボルテージ株式会社製の電子線照射装置を用い
て、引張強度2.2GPa、引張弾性率85GPa、繊度1000d/100
本の超高分子量ポリエチレンマルチフィラメントを、加
圧電子200KV、電子流6mAで照射線量5メガラッドの条件
で電子線照射処理した。これを、空気に触れさせること
なく、窒素バブリングによって十分脱気した50(重量)
%のアクリル酸水溶液に浸漬し、これを50℃に加熱し
て、30分間放置した。後処理(重合)後、約3時間水洗
いして、生成したホモポリマー及び未反応モノマーを洗
浄し、終了後、約24時間減圧乾燥し、これを試料とし
た。尚、アクリル酸のグラフト量は酸素分析で測定した
ところ4重量%であった。別途1重量%のC.I.ベーシッ
クグリーン4(Malachite Green(和光純薬))水溶液
を調整し、70℃に加熱し、これに試料を入れ30分間放置
し染色した。終了後、洗剤洗い−水洗いを10回くりかえ
し減圧乾燥したところ、試料は均一な緑色に着色した。
比較例1 実施例1に用いたものと同様のフイラメントに何の処理
も施さず、試料とし、実施例1と同様の条件で染色した
が全く染まらなかつた。
比較例2 実施例1において用いたものと同様のフィラメントに実
施例1と同様の電子線処理のみを行ったものを試料と
し、実施例1と同様の条件で染色をしたが、ほとんど染
まらなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 14/28 D06P 5/00 DBE 9356−4H 104 9356−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超高分子量ポリオレフィン延伸物を、加速
    電圧:100〜1000KV、電子流:1〜20mA及び照射線量:0.1〜
    300Mradの条件下で電子線照射処理後、該超高分子量ポ
    リオレフィン延伸物の表面に不飽和カルボン酸もしくは
    その誘導体をグラフトした後、染色することを特徴とす
    る超高分子量ポリオレフィン延伸物の染色方法。
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