JPH07180078A - 複極式電解槽 - Google Patents

複極式電解槽

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JPH07180078A
JPH07180078A JP5323852A JP32385293A JPH07180078A JP H07180078 A JPH07180078 A JP H07180078A JP 5323852 A JP5323852 A JP 5323852A JP 32385293 A JP32385293 A JP 32385293A JP H07180078 A JPH07180078 A JP H07180078A
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秀次 直原
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Yoshio Kawamata
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被電解液が導入される外筒内に、複数の複極
電極が組み合わされてなる組合せ電極が配設された複極
式電解槽において、配線距離を短くする。 【構成】 陽極端子27を有する給電モジュール24およ
び、陰極端子29を有する給電モジュール28をともに外筒
10の一端側に配し、上記給電モジュール24に接続して外
筒他端側に延びる一群の組合せ電極13Aと、上記給電モ
ジュール28に接続して外筒他端側に延びる別の一群の組
合せ電極13Bとを、互いに給電モジュール接続側と反対
側で別の組合せ電極13Cを介して接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海水や食塩水等を電気
分解する電解槽に関し、特に詳細には、複極式の電解槽
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば次亜塩素酸ソーダを生
成するために、海水あるいは食塩水を電気分解する電解
槽が広く実用に供されている。この電解槽は、1枚1枚
が個別に陽極あるいは陰極となる電極(単極電極)を用
いる単極式のものと、1枚のそれぞれに陽極部分と陰極
部分とを有する電極(複極電極あるいは双極電極)を用
いる複極式のものとに大別される。
【0003】そして上記の複極式電解槽としては、1枚
の複極電極の一表面側が陽極、他表面側が陰極になるタ
イプのものと、1枚の複極電極の長さ方向約半分部分が
陽極になり、残りの約半分部分が陰極になるタイプのも
のとが知られている。なお特開昭61-6288 号公報には、
この後者のタイプの複極式電解槽の一例が示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この後者のタイプの従
来の複極式電解槽においては、上記特開昭61-6288 号公
報にも示されている通り、複数の複極電極が、互いに陽
極部分と陰極部分とが対面する状態に組み合わされて組
合せ電極が構成され、被電解液が導入される外筒内にこ
の組合せ電極が配設され、組合せ電極の一端側、他端側
に(つまり外筒の一端側、他端側に)それぞれ陽極端
子、陰極端子が配されていた。
【0005】しかしこのように陽極端子、陰極端子が外
筒の一端側、他端側に配されていると、電解槽が大型に
なればなるほど配線距離が長くなり、配線費用がかさん
で経済的に不利となる。
【0006】配線距離を短くするために、電解槽外筒を
より短くかつ太くして、外筒幅方向に電極数を増やすこ
とも考えられるが、そのようにすると被電解液の流量を
増やさない限りその流速が小になり、不純物が電極に付
着しやすくなって電極性能が損なわれる恐れがある。ま
た、このような不都合を無くすために流速を大にしよう
とすると、被電解液の流量を大きく設定しなければなら
ず、いたずらに配管径やポンプ容量の増大を招き、これ
も不経済となる。
【0007】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たものであり、被電解液の流量を増大させることなく配
線距離を短くすることができる複極式電解槽を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決しようとする手段】本発明による複極式電
解槽は、請求項1に記載の通り、被電解液が導入される
外筒内に、複数の複極電極が組み合わされてなる組合せ
電極が配設された複極式電解槽において、陽極端子を有
する給電モジュールおよび、陰極端子を有する給電モジ
ュールがともに外筒の一端側に配され、上記陽極端子を
有する給電モジュールに接続して外筒他端側に延びる一
群の組合せ電極と、上記陰極端子を有する給電モジュー
ルに接続して外筒他端側に延びる別の一群の組合せ電極
とが、互いに給電モジュール接続側と反対側で(つまり
外筒他端側で)接続されていることを特徴とするもので
ある。
【0009】なお上記一群の組合せ電極と別の一群の組
合せ電極とを、互いに給電モジュール接続側と反対側で
接続するためには、請求項2に記載の通り、それら両群
の組合せ電極間を橋渡しする複極電極からなるさらに別
の一群の組合せ電極を設けて、組合せ電極が全体的にU
字形をなすように構成するのが望ましい。
【0010】ここで、複極電極どうしを接続する、ある
いは複極電極と給電モジュールとを接続するということ
は、必ずしもそれらが直接接していることを意味するも
のではなく、被電解液に浸漬する部分におけるそれらの
「接続」は、基本的に被電解液を介して電気的に導通す
ることを意味するものである。
【0011】また、上記両群の組合せ電極をどのように
接続するにしても、これら両群の組合せ電極は互いに並
んで延びることになるから、これら両群の組合せ電極の
間には、請求項3に記載の通り電流漏洩防止板を介設し
て、電流の漏洩を防止するのが望ましい。
【0012】一方上述の給電モジュールは、好ましくは
請求項4に記載の通り、組合せ電極を保持する部材に対
して挿込み、引抜きにより着脱自在に構成される。
【0013】また本発明の複極式電解槽において、好ま
しくは請求項5に記載の通り、外筒の上蓋に大気開放口
が設けられる一方、電気分解を受けた液(電解液)の流
出口が、その液の液位が外筒上端まで屈かない高さの位
置に形成されて、電気分解により発生する水素ガスの昇
泡力を槽内被電解液の自己循環に利用可能とされる。
【0014】
【作用および発明の効果】上述のように組合せ電極が外
筒の他端側で折り返す形にして、陽極端子を有する給電
モジュールおよび陰極端子を有する給電モジュールをと
もに外筒の一端側に配置しておけば、電解槽がいかに長
くなっても配線距離は短くて済み、配線費用を低く抑え
て電解装置のコストダウンを達成できる。
【0015】また、上述のように2つの給電モジュール
を配置すれば、2つの給電モジュールをそれぞれ外筒の
一端側、他端側に配する場合と異なって、配線距離を短
くするために電解槽外筒を短くかつ太くすることも不要
となる。そこで、被電解液流量を特に大きく設定しなく
ても必要な被電解液流速を確保でき、電極への不純物付
着を防止するとともに、配管径やポンプ容量の増大によ
るコストアップを回避できる。
【0016】さらに、2つの給電モジュールがともに外
筒の一端側に配置されていれば、電解装置全体の小型化
も達成される。
【0017】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。図1と図2はそれぞれ本発明の第1実
施例による複極式電解槽の一部破断正面図、一部破断側
面図であり、また図3はその平面図(図2のA−A矢視
図)、図4は図2のB−B線に沿った部分の形状を示す
平断面図である。
【0018】図示されるようにこの複極式電解槽は、略
円筒形の外筒10と、この外筒10の上端を閉じる上蓋11
と、外筒10の下端を閉じる下蓋12と、外筒10内に配され
た組合せ電極13とを有している。また外筒10の下端に近
い位置には、仕切板9が取り付けられ、外筒10の内部は
この仕切板9によって2区画に仕切られている。
【0019】そして外筒10の下端に近い位置には、2つ
の海水流入口15と、2つの洗浄液流入口16が設けられ、
上蓋11には2つの電解液流出口17が設けられている。な
お図4から明らかな通り海水流入口15は、平面視状態で
仕切板9の両側に1つずつ位置するように配されてい
る。これは洗浄液流入口16および電解液流出口17も同様
である。
【0020】次に上記組合せ電極13について、その全体
形状を示す図5、一部破断形状を示す図6を参照して説
明する。図示されるようにこの組合せ電極13は、電気絶
縁体例えばPVC(ポリ塩化ビニル)製の保持体18内に
おいて、多数の複極電極20が組み合わされてなる。この
組合せ電極13を複極電極20の配列状態によって大別する
と、図7に概略形状を示すように、上下方向に延びる第
1群の組合せ電極13A、それと並んで同様に上下方向に
延びる第2群の組合せ電極13B、およびこれらの組合せ
電極13A、13Bを下端側で接続する第3群の組合せ電極
13Cに別けられる。第1群および第2群の組合せ電極13
A、13Bはともに、図7に示されるように適宜間隔を置
いて上下方向に1列に並べられた複極電極20が、複数列
横方向(図2の左右方向)に並設されてなる。また第1
群の組合せ電極13Aと第2群の組合せ電極13Bとの間に
は、電流漏洩防止板14が配設されている。なお図6と図
7においては、概略的に3列分の複極電極20のみを示し
てあるが、通常はそれよりも多数の列の複極電極20が設
けられる。
【0021】ここで各複極電極20は図6に示される通
り、上下方向略半分の部分が陽極部20a、残りの略半分
の部分が陰極部20bとされたものである。陽極部20a
は、例えばTi(チタン)からなる電極板母材の略半分
の領域に白金等の貴金属あるいは貴金属の合金、さらに
はそれらの酸化物をコーティングして形成され、残りの
母材部分が陰極部20bとされる。
【0022】第1群および第2群の組合せ電極13A、13
Bの各々において、上下方向に延びる各列の複極電極20
と隣の列の複極電極20とは、図6に示されるように、互
いに陽極部13aと陰極部13bとが向かい合うように配置
されている。そして複極電極20の各列の間には、PVC
製のスペーサ21が配されている。一方第3群の組合せ電
極13Cは、図7に示されるように、横方向に長く延びる
複数枚の複極電極20から構成され、それらの複極電極20
は各々、第1群の組合せ電極13Aの中で最低位にある複
極電極20の下半分部分(例えば陽極部20aとする)に対
面する略半分の陰極部20bと、第2群の組合せ電極13B
の中で最低位にある複極電極20の下半分部分(例えば陰
極部20bとする)に対面する略半分の陽極部20aを有し
ている。
【0023】以上説明の通り、本実施例において組合せ
電極13は、3つの群の組合せ電極13A、13B、13Cによ
り、全体的に略U字形に構成されている。そしてこの組
合せ電極13は、電流漏洩防止板14が前述の仕切板9と平
行となる向きにして、受座30および保持具31等により外
筒10内に固定される。なお保持体18から上に飛び出た電
流漏洩防止板14の部分は幅広に形成され、この部分によ
り外筒10の内部は2つつに仕切られている。この電流漏
洩防止板14の保持体18から上の部分と、保持体18内に入
り込んだ部分は、互いに一体的に形成されてもよいし、
あるいは別体とされてもよい。
【0024】次に上記組合せ電極13に給電するための構
成について説明する。第1群の組合せ電極13Aに対して
は、図5に示すような給電モジュール24が組み合わされ
る。この給電モジュール24は、適宜間隔を置いて配設さ
れた例えばTiからなる複数の給電板25と、これらの給
電板25を保持するTiからなる保持部材26と、この保持
部材26に固定された陽極端子27とから構成されている。
なお上記給電板25の先端部には、PVC等の電気絶縁材
料をコーティングしてなるプロテクター25aが形成され
ている。また保持部材26および陽極端子27は、例えば外
面を耐食材料で被覆したCu(銅)から形成されてい
る。
【0025】この給電モジュール24は、第1群の組合せ
電極13Aの上端部に上方から挿し込まれる。このように
して給電モジュール24が所定の装着位置にセットされる
と、各給電板25の下端部分が、最上位に位置する複極電
極20の略上半分部分(つまり陰極部20b)に対面する状
態となる(図6参照)。またこの状態のとき、各給電板
25の下端面は、最上位の複極電極20の略下半分部分と略
上半分部分が対面している複極電極20の上端面と適宜間
隔を置いて対向する。
【0026】第2群の組合せ電極13Bの方にも、以上説
明した給電モジュール24と同様の給電モジュール28が挿
し込み装着される。ただしこの給電モジュール28におい
ては、前記陽極端子27に相当する部分が陰極端子29とな
る。これらの陽極端子27および陰極端子29は、上蓋11に
形成された端子通過口を通して槽外に導かれ、それらに
は各々給電用ブスバー32、33が接続される(図1参
照)。
【0027】上記構成の複極式電解槽を使用する際に
は、図示しないポンプ等により圧送された海水35が、前
述した2つの海水流入口15から外筒10内に導入される。
そしてブスバー32、33を介して直流電流が組合せ電極13
に供給される。海水35は外筒10内を下側から上方に向か
って流れるが、組合せ電極13が設置されている部分を通
過する際に電気分解される。その際各複極電極20は海水
35を介して電気的に接続され、それらの極性は例えば給
電モジュール24側(つまり組合せ電極13Aの上端部分)
においては図6に示す通りであり、給電モジュール28側
においてはそれと逆である。
【0028】電気分解により生成された次亜塩素酸ソー
ダを含む海水35は、電解液流出口17から槽外に取り出さ
れる。またこの電気分解により生じた水素ガスも、上記
電解液流出口17を通って海水35とともに槽外に排出され
る。
【0029】なお第1群の組合せ電極13Aと第2群の組
合せ電極13Bとの間には、前述の通り電流漏洩防止板14
が配されているので、それら両群の組合せ電極13A、13
Bの間で電流が漏洩することが防止される。
【0030】ここで、本発明によるこの複極式電解槽に
おいては、組合せ電極13を略U字形として、2つの給電
モジュール24、28を(つまり陽極端子27、陰極端子29
を)ともに外筒10の上端側に配置しているので、従来装
置のように陽極端子、陰極端子をそれぞれ電解槽の一端
側、他端側に配置する場合と比べて配線距離が短くな
り、配線費用低減による電解装置のコストダウンが実現
される。
【0031】また、上述のようになっていれば、配線距
離を短くするために外筒10を短くかつ太くすることも不
要となる。そこで、被電解液流量を特に大きく設定しな
くても必要な被電解液流速を確保でき、複極電極20への
不純物付着を防止するとともに、配管径やポンプ容量の
増大によるコストアップを回避できる。
【0032】さらに、2つの給電モジュール24、28がと
もに外筒10の一端側に配置されていれば、電解装置全体
の小型化も達成される。
【0033】なお複極電極20は、電解槽運転を停止した
際に、洗浄液流入口16から外筒10内に酸を導入して酸洗
浄することができる。
【0034】次に図8、9および10を参照して、本発明
の第2実施例について説明する。なお図9は図8のC−
C矢視図、図10は図8のD−D線断面図である。なおこ
れらの図において、図1〜7中の要素と同等の要素には
同番号を付し、それらについての重複した説明は省略す
る(以下、同様)。
【0035】この第2実施例装置においては、外筒10の
ほぼ全長に亘って延びる長方形の仕切板9が設けられ、
この仕切板9により外筒10内が平面視状態で2つに区画
されている。そしてこれら2つの区画の一方(図10中で
上側の左右区画)に第1実施例で用いられたものと同様
の1組の組合せ電極13が配され、また別の区画(図10中
で下側の左右区画)にも同様の1組の組合せ電極13が配
されている。なお組合せ電極13よりも下側の部分には、
上記の仕切板9に加えてそれと断面十字形に組み合う比
較的短い仕切板9aが設けられ、外筒10の組合せ電極13
よりも下側の部分はこれらの仕切板9、9aによって4
つに区画されている。また各組の組合せ電極13において
は、第1実施例におけるのと同様に、第1群の組合せ電
極13Aと第2群の組合せ電極13Bが電流漏洩防止板14に
よって隔てられている。
【0036】また外筒10の下端に近い位置には、2つの
海水流入口40、2つの電解液流入口41、および4つの洗
浄液流入口16が設けられている。2つの海水流入口40
は、外筒10の上記4つの区画のうち、仕切板9を挟んで
隣り合う2つの区画の一方、他方に各々連通する位置に
設けられている。2つの電解液流入口41は、それぞれ残
りの2つの区画の一方、他方に各々連通する位置に設け
られている。
【0037】一方上蓋11には、2つの電解液流出口42
と、2つの電解液流出口43とが設けられている。電解液
流出口42はそれぞれ第2群の組合せ電極13Bの上方に近
い位置に、また電解液流出口43はそれぞれ第1群の組合
せ電極13Aの上方に近い位置に設けられている。そして
上記2つの電解液流出口42の一方は、図示しない配管に
より一方の電解液流入口41に接続され、他方の電解液流
出口42も図示しない配管により他方の電解液流入口41に
接続されている。
【0038】上述した2組の組合せ電極13への給電は、
第1実施例におけるのと同様にしてなされる。そして海
水35は2つの海水流入口40から外筒10内に導入され、ま
ず2組の第2群の組合せ電極13Bによりこの海水35が電
気分解される。この電気分解により生成された次亜塩素
酸ソーダを含む海水35は電解液流出口42から一たん槽外
に流出し、前述の配管を経て電解液流入口41から再度外
筒10内に流入し、2組の第1群の組合せ電極13Aによっ
てさらに電気分解される。以上の電気分解処理により、
高濃度の次亜塩素酸ソーダを含むようになった海水35
は、電解液流出口43から槽外に取り出される。
【0039】以上説明した第2実施例装置においても、
組合せ電極13を略U字形として、2つの給電モジュール
24、28を(つまり陽極端子27、陰極端子29を)ともに外
筒10の上端側に配置していることにより、第1実施例に
おけるのと同様の効果が得られる。
【0040】次に図11および図12を参照して、本発明の
第3実施例について説明する。この第3実施例の複極式
電解槽は、組合せ電極13の配置状態等は基本的に第1実
施例装置と同様であるが、海水流入口15は外筒10の上端
に近い位置に設けられ、また電解液流出口17も海水流入
口15より若干低い位置において外筒10に設けられてい
る。また上蓋11には、大気開放口50が設けられている。
なお上記海水流入口15および電解液流出口17は、海水流
量との兼合いを考慮した上で、外筒10内の海水液面が組
合せ電極13の複極電極20よりも上で、かつ上蓋11までは
達しない状態となる高さの位置に設けられている。
【0041】上記の構成においては、外筒10内の海水液
面よりも上側に空間が生じ、そしてこの空間が大気開放
口50を介して大気と連通している。そこで、海水35の電
気分解により発生した水素ガスの昇泡力により、海水35
は外筒10内で図中矢印で示すように自己循環する。その
ため、海水35は組合せ電極13の部分を複数回通過するよ
うになり、次亜塩素酸ソーダの濃度が高められるように
なる。
【0042】なお、外筒10内の海水液面を上述のように
設定するためには、電解液流出口17を外筒10のかなり低
い位置に取り付けた上で、そこからサイフォン管を立ち
上がらせ、このサイフォン管を設定希望の海水液面と同
じ高さの位置において下方に折り返すように構成しても
よい。
【0043】以上説明した第3実施例装置においても、
組合せ電極13を略U字形として、2つの給電モジュール
24、28を(つまり陽極端子27、陰極端子29を)ともに外
筒10の上端側に配置していることにより、第1実施例に
おけるのと同様の効果が得られる。
【0044】なお以上説明した各実施例においては、組
合せ電極13が3群の組合せ電極13A、13B、13Cを組み
合わせて略U字形に形成されているが、第3群の組合せ
電極13Cは省き、第1群の組合せ電極13Aと第2群の組
合せ電極13Bの各下端部(つまり給電モジュール24、28
に接続する側と反対側の端部)を、一部外筒10外に配し
た導通部材によって接続するようにしてもよい。
【0045】また、給電モジュール24、28を組合せ電極
13に対して挿込み、引抜きによって着脱自在とすること
は必ずしも必要ではなく、給電モジュール24、28と組合
せ電極13とを(より具体的には給電板25と、組合せ電極
13A、13Bの一部とを)ボルト締結等によって組み合わ
せるようにしても構わない。しかし、上記実施例のよう
に構成すれば、電解槽の組立ておよび、保守等に際して
の分解、組立ての作業性が良好になるので特に好まし
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例装置の一部破断正面図
【図2】上記第1実施例装置の一部破断側面図
【図3】上記第1実施例装置の平面図
【図4】上記第1実施例装置の平断面図
【図5】上記第1実施例装置に用いられた組合せ電極お
よび給電モジュールを示す斜視図
【図6】上記組合せ電極を示す一部破断斜視図
【図7】上記組合せ電極の電極配列を示す概略図
【図8】本発明の第2実施例装置の一部破断正面図
【図9】上記第2実施例装置の平面図
【図10】上記第2実施例装置の平断面図
【図11】本発明の第3実施例装置の一部破断正面図
【図12】上記第3実施例装置の一部破断側面図
【符号の説明】
9、9a 仕切板 10 外筒 11 上蓋 12 下蓋 13 組合せ電極 13A 第1群の組合せ電極 13B 第2群の組合せ電極 13C 第3群の組合せ電極 14 電流漏洩防止板 15、40 海水流入口 16 洗浄液流入口 17、42、43 電解液流出口 18 複極電極保持体 20 複極電極 20a 複極電極の陽極部 20b 複極電極の陰極部 24 陽極側の給電モジュール 25 給電板 26 給電板保持部材 27 陽極端子 28 陰極側の給電モジュール 29 陰極端子 32、33 給電用ブスバー 35 海水 41 電解液流入口 50 大気開放口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被電解液が導入される外筒内に、複数の
    複極電極が組み合わされてなる組合せ電極が配設された
    複極式電解槽において、 陽極端子を有する給電モジュールおよび、陰極端子を有
    する給電モジュールがともに前記外筒の一端側に配さ
    れ、 前記陽極端子を有する給電モジュールに接続して外筒他
    端側に延びる一群の組合せ電極と、前記陰極端子を有す
    る給電モジュールに接続して外筒他端側に延びる別の一
    群の組合せ電極とが、互いに給電モジュール接続側と反
    対側で接続されていることを特徴とする複極式電解槽。
  2. 【請求項2】 前記一群の組合せ電極と別の一群の組合
    せ電極とが、外筒内で、複極電極が組み合わされてなる
    さらに別の一群の組合せ電極を介して接続され、これら
    の組合せ電極が全体的に略U字形をなしていることを特
    徴とする請求項1記載の複極式電解槽。
  3. 【請求項3】 前記一群の組合せ電極と、別の一群の組
    合せ電極との間に、電流漏洩防止板が介設されているこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の複極式電解槽。
  4. 【請求項4】 前記給電モジュールが、前記組合せ電極
    を保持する部材に対して挿込み、引抜きにより着脱自在
    とされていることを特徴とする請求項1から3いずれか
    1項記載の複極式電解槽。
  5. 【請求項5】 前記外筒の上蓋に大気開放口が設けられ
    る一方、電気分解を受けた液の流出口が、該液の液位が
    外筒上端まで屈かない高さの位置に設けられて、電気分
    解により発生する水素ガスの昇泡力を槽内被電解液の自
    己循環に利用可能としたことを特徴とする請求項1から
    4いずれか1項記載の複極式電解槽。
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