JPH07178358A - 塗料ミスト捕集システムおよび該システム用湿式塗装 室 - Google Patents

塗料ミスト捕集システムおよび該システム用湿式塗装 室

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JPH07178358A
JPH07178358A JP5354789A JP35478993A JPH07178358A JP H07178358 A JPH07178358 A JP H07178358A JP 5354789 A JP5354789 A JP 5354789A JP 35478993 A JP35478993 A JP 35478993A JP H07178358 A JPH07178358 A JP H07178358A
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pipe
water tank
coating chamber
paint sludge
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Kunio Misu
国男 三須
Koichi Toikawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 危険場所である湿式塗装室の水槽からのスラ
ッジ含有水の汲み出しを安全に行い得るようにするとと
もに、湿式塗装室等のメンテナンスを容易に行い得るよ
うにする。 【構成】 塗装室外の安全場所に自吸式ポンプ54を配
設し、ここにポンプ54と水槽1とを連絡する配管55
を取り付ける。ここに、ポンプ54は安全場所に設置さ
れるため、普通電気仕様のものを用いることができる。
また、塗装室のメンテナンス作業時等に開放される水流
板との干渉を避けるべく、配管55のポンプ54への取
付部分すなわちジョイント57に関して、配管55の着
脱を容易とするものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料ミスト捕集システ
ムおよび該システム用湿式塗装室に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塗装作業所においては、スプレーガンか
ら噴射される塗料の余剰ミストを有効に捕集して作業環
境を保全することが強く望まれ、そのために塗装室と称
される装置が多用されている。その塗装室の一形態とし
て、ファン等により塗装室内部に向かう気流を形成して
余剰ミストを導入するとともに、気流に交差する方向に
シャワー状に水を落下させたり、あるいは水膜を形成す
る等して水中に塗料ミストを取り込むようにした湿式塗
装室と称されるものがある。かかる湿式塗装室では、水
質汚染防止の観点から、塗料を取り込んで貯留される水
の管理ないし処理が非常に問題となる。そこで、貯留水
より塗料スラッジを分離し、水を浄化するとともにこれ
を湿式塗装室において再利用できるようにした塗料スラ
ッジ捕集装置が提案されている。
【0003】図1は従来の塗料スラッジ捕集装置を含む
塗料ミスト捕集システムの一例を示す。ここで、1は湿
式塗装室において水を貯留する水槽であり、スラッジを
固形化させずにコロイド状に凝集分離させ、ゲル化させ
て水槽底部に沈降させるべく、適宜の塗料凝集剤が投入
される。3は水槽1の底部に配置され、沈降した塗料ス
ラッジを水とともに汲み出すための水中ポンプである。
10は水中ポンプ3から汲み出された水(塗料スラッジ
が分散された水)から塗料スラッジを分離捕集し、浄化
した水を水槽1に還流させるべく設けた塗料スラッジ捕
集装置であり、本例では遠心分離式循環水浄化装置形態
のものを用いている。かかる塗料スラッジ捕集装置10
において、11は高速回転駆動される遠心分離手段とし
ての遠心槽、13は遠心槽内に配された羽根であり、遠
心槽の蓋11Aと一体に設けられている。15は遠心槽
の取り付け部、17は遠心槽11や取り付け部15を収
納する筐体、19はベルト,プーリ等の伝動機構18を
介して取り付け部15に連結した軸に回転力を付与する
電動機である。
【0004】21は水中ポンプ3によって汲み出された
水を遠心槽11内に導入するための配管であり、その途
中には流量を調整するための絞りバルブ21Vが配設さ
れている。また、その水中ポンプ3との連結部分には分
岐口21Aを設け、ポンプ3によって圧送すべき水を一
部水槽内に噴出させることにより水槽1内に水流を生じ
させ、塗料凝集剤を含んだ水と水面に落下してくる塗料
ミストとを撹拌混合し、もって塗料スラッジの分散効果
を高めるようにしている。23は遠心槽11の回転に伴
ってスラッジが分離され、浄化された水を水槽1に還流
させるための配管であり、遠心槽11の回転に伴って生
ずる水流を効果的に受容できる方向に開口23Aを有し
ている。25は遠心槽11からオーバフローした水を捕
集して水槽1に戻すための配管であり、オーバフロー水
を受容可能に筐体17内部の遠心槽11の側面部分に沿
って設けた樋状部材17Aに接続されている。27はこ
れによっても捕集しきれずに遠心槽11と樋状部材17
Aとの間隙部分から溢出する水が筐体17の底部に貯ま
り、これが取り付け部15の軸受け部分に至るのを防止
すべく、筐体17の底部と水槽1とを連絡するように設
けた配管である。
【0005】かかる構成において、塗装室の作動時に塗
装作業に伴ってシャワー状の水または水膜に塗料ミスト
が取り込まれ、これが水槽1に貯留されると、凝集剤の
作用により塗料スラッジは固形化せずにコロイド状に凝
集分離し、ゲル化して水槽1の底部に沈降する。これは
水中ポンプ3によって汲み出され、配管21を介して遠
心槽11内に導入される。また、汲み出された塗料スラ
ッジを含む水の一部は分岐口21Aより水槽内に戻さ
れ、これによって水槽1内に水流が生ずる。遠心槽1内
に導入されたスラッジを含む水は、高速回転する遠心槽
1の作用によりスラッジと水とが分離され、スラッジは
羽根13や遠心槽11の内壁に付着する。一方、浄化さ
れた水は開口23Aより配管23に導入され、水槽1内
に還流する。また、遠心槽11からオーバフローした水
は配管25を介して水槽1に戻され、これによっても捕
集しきれずに遠心槽11と樋状部材17Aとの間隙部分
より溢出し、筐体17の底部に至った水は、筐体17の
底部と水槽1とを連絡するように設けた配管27を介し
て水槽1に戻される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる装置において
は、塗装室ないしは水中ポンプのメンテナンス時には水
中ポンプ3を水槽から引き上げれば所要の作業を実施で
きる利点はあるものの、塗料の溶剤として有機溶剤を用
いる際には消防法条第2種の危険場所となる塗装室内
に、普通電気仕様のポンプを設置することは好ましいこ
とではない。そこで、耐圧防爆型の水中ポンプを用いる
ことも考えられるが、一般にかかるポンプは外形寸法が
大きく、また重量もあるため、容積の限られた水槽内に
設置するのは不利であり、またメンテナンス時の引き上
げ、再設置にも不利となる。
【0007】本発明は、これら問題点に鑑みてなされた
もので、危険場所である湿式塗装室の水槽からのスラッ
ジ含有水の汲み出しを安全に行い得るようにすることを
目的とする。また、本発明の他の目的は、メンテナンス
を容易に行い得るようにすることにある。本発明のさら
に他の目的は、水槽内での撹拌効率を向上することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明塗料
スラッジ捕集システムは、湿式塗装室の水槽に貯留され
る塗料スラッジを含んだ水を、前記塗装室の外部に配置
され前記水より前記塗料スラッジを分離する塗料スラッ
ジ捕集装置に移送するために、前記湿式塗装室の外部に
自吸式のポンプを配設してなることを特徴とする。
【0009】また、本発明は、当該構成において、前記
自吸式ポンプと前記水槽とを連絡するための配管は、こ
れを着脱自在とするジョイントを用いて前記自吸式ポン
プに接続される。
【0010】さらに、本発明は、これらいずれかの構成
において、前記塗料スラッジ捕集装置によって塗料スラ
ッジが分離されて浄化された水を前記水槽に還流するべ
く前記水槽と前記塗料スラッジ捕集装置とを連絡する配
管を具え、当該還流する水を前記水槽に貯留された水の
水面に向けて噴射するように、前記配管の前記水槽に面
した端部を構成配置した。
【0011】さらに、本発明は、上記いずれかの構成に
おいて、前記ポンプと前記塗料スラッジ捕集装置とを連
絡する配管から分岐して、前記塗料スラッジ捕集装置に
移送する水の一部を前記水槽に還流させる分岐配管を有
し、該分岐配管の端部を、前記水槽に貯留された水を撹
拌するように構成配置した。
【0012】さらに、本発明は、それらの塗料ミスト捕
集システムに適用される湿式塗装室であって、前記還流
する水を前記水槽に導入するための配管の導入口を、メ
ンテナンスに際し移動される可動部と干渉が生じない位
置に設けたことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明によれば、塗装室外の安全場所に自吸式
ポンプを配設しとことにより、スラッジ含有水の汲み出
しを安全に行い得るようになる。また、本発明によれ
ば、自吸式ポンプと水槽とを連絡するための配管を着脱
自在なジョイントを用いて接続したことにより、および
/または水槽に還流する水を移送するための配管が挿通
される湿式塗装室の挿通口を、メンテナンスに際し移動
される湿式塗装室内の可動部と干渉が生じない位置に設
けたことにより、メンテナンスを容易に行い得るように
なる。さらに、本発明によれば、前記還流水移送用配管
の端部を、水槽に貯留された水を撹拌するように構成配
置したことにより、水槽内での撹拌効率を高め、塗料ス
ラッジの固形化を有効に防ぎ、もって塗料スラッジの捕
集効率を高めることができる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。図1は本発明の第1の実施例として、塗料スラッジ
捕集装置を含む塗料ミスト捕集システムの一例を示す。
ここで、図1と同様に構成できる部分については対応箇
所に同一の符号を付し、原則としてその説明は省略す
る。
【0015】本実施例が図1の構成と異なるのは、主と
して、 1)ポンプを塗装室外に設置し、安全性を向上したこ
と、 2)そのポンプと水槽とを連絡する配管に関して、メン
テナンス作業の容易化を図ったこと、 3)配管25の取付部分の構成に関して泡による配管2
5の排水能力の低下を極力抑制し得る構成を採用したこ
と、 4)配管25の排水能力の低下をいちはやく検知し得る
構成を採用したこと、 5)水槽内でのスラッジの分散効率を向上するように構
成したこと、 6)遠心槽11と樋状部材17Aとの間隙を介して筐体
17の底部に至る溢水を水槽1に戻すことなくむしろこ
れを積極的に利用し、塗料スラッジ捕集装置10の安全
システムとして用いるように構成したこと、および 7)これに伴って配管27を省略したこと である。以下これら構成について詳述する。
【0016】まず、安全性を向上するための構成として
は、塗装室外の安全場所に自吸式ポンプ54を配設し、
ここにポンプ54と水槽1とを連絡する配管55を取り
付けた。ここに、ポンプ54は安全場所に設置されるた
め、普通電気仕様のものを用いることができる。
【0017】次に、連絡配管55に関してメンテナンス
作業の容易化を図るための構成について述べる。ファン
等により塗装室内部に向かう気流を形成して余剰ミスト
を導入するとともに、気流に交差する方向に水膜を形成
する等して水中に塗料ミストを取り込むようにした湿式
塗装室には、下方に向かう水膜を形成すべく水流板など
と称されるものを塗装室前面に備えたものがあるが、通
常これは塗装室上方に軸支され、塗装室のメンテナンス
作業時等には軸部分を中心に前方に大きく開放されるよ
うになっている。従って、配管55は当該開放時に水流
板と干渉するおそれがあるので、本例ではこれを避ける
べく、配管55のポンプ54への取付部分すなわちジョ
イント57に関して、配管55の着脱を容易とするもの
を採用した。そして、工具を用いることなく当該着脱を
行い得るものであれば一層好ましく、そのためには、例
えばTUKIJIWA−KU社製のカムロックやクラン
プタイプ継手を用いることができる。
【0018】そのような構成を採用することは、塗装室
のメンテナンスは勿論、水槽1から引き上げて行う配管
55やストレーナ59Sの清掃作業にも有利な構成であ
るが、さらに本例では配管55の屈曲部分に関してT型
の流体継手(所謂”チー”と称されるもの)58を用い
ている。屈曲させたい2本の配管部分59Aおよび59
Bに対するT型継手58の接続口は適宜選ぶことができ
るが、一対の対向する接続口の一方には、相対的に清掃
頻度の高い方の配管部分を接続するのがよい。対向する
他方の接続口から目詰まりを点検したり、また清掃部材
をそのまま挿入し、あるいは適宜の洗浄剤を損失なく導
入して、容易かつ確実な清掃を行い得るからである。な
お本例では当該配管部分を、水槽内に位置するストレー
ナ59Sを有した配管部分59Aとしている。なお、使
用に際しては対向する他方の接続口をプラグ58P等に
よって閉塞しておけばよい。
【0019】次に、泡による配管25の排水能力の低下
を抑制するための構成としては、配管25を遠心槽筐体
17のオーバフロー水を受容可能な位置に直接取り付け
るのではなく、オーバフロー水を受容して一時貯留する
貯留槽50を設け、その下部の排出口に取り付けたこと
である。これにより遠心槽11よりオーバフローした水
に発泡が生じていたとしても、これを貯留槽50に一時
貯留させて泡をその上部に効果的に集め、下部に位置す
る水が配管25に導かれるようになる。従って、配管2
5に導入される泡の量を低減し、すなわち配管25内部
の泡の滞留を低減して、排水能力の低下を抑制すること
ができる。
【0020】さらに、かかる構成によっても配管25の
排水能力が低下した場合には、水が遠心槽11と樋状部
材17Aとの間隙部分を介して筐体17の底部に至るお
それがあるので、本例ではその排水能力の低下をいちは
やく検知し、適切な処置を取るようにしている。このた
めの構成としては、まず、配管25の排水能力が低下し
たとき貯留槽50内部の水位が上昇するので、貯留槽5
0の適切な部位に導出口を設け、その導出口から水が溢
れ出るようにする。また、その導出口に導管53を取り
付け、これを容器33に至らしめる。さらに、容器33
をりミットスイッチ形態のセンサ35のアクチュエータ
37に吊下させ、一定量以上の水が容器33に貯留され
たときにアクチュエータ37が変位もしくは変形してセ
ンサ35を作動せしめ、当該作動に応じて制御部40が
ポンプ3ないしスラッジ捕集装置10の運転を停止し、
かつ所定の警報を発生するようにする。これにより、筐
体底部に位置する遠心槽軸受け部やその他装置各部が溢
水から保護され、かつ装置外に漏水が生じることもなく
なるとともに、オペレータは配管の清掃等を含むメンテ
ナンスを行ってシステムを良好な状態に保持することが
できるようになる。
【0021】なお、図2では、溢水を検知するための手
段の構成として、容器33をリミットスイッチ形態のセ
ンサ35のアクチュエータ37に吊下させ、一定量以上
の水が容器33に貯留されたときにアクチュエータ37
が変位もしくは変形してセンサ35を作動せしめるよう
にしたが、かかる検知手段にはその他種々の構成を採用
できるのは勿論である。例えば、容器33内にフロート
を設けるとともにその変位を機械的、光学的あるいは電
気的(電気接点もしくは静電容量によるものなど)に検
知するセンサを配設してもよい。
【0022】次に、水槽内でのスラッジの分散効率を向
上するための構成としては、まずリターン用配管23の
塗装室側端部23Eに関し、その端部を水槽1に貯留さ
れる水の水面付近に位置させるとともに、図3(A)お
よび(B)にその詳細を示す拡散部材23Kを端部23
Eに取り付け、端部より排出される水がその表面に衝突
し、ないしはそれに案内されて、水面1Aに向かって拡
散しつつ衝突するようにしてある。また、ポンプ54か
ら塗料スラッジ捕集装置10に向かう配管21を分岐さ
せ、汲み出された水の一部を当該分岐配管21Bによっ
て還流するようにするとともに、分岐配管端部に関して
もリターン用配管23の端部と同様に構成する。
【0023】このようにリターン水や還流水を広げて水
面1Aに叩きつけるように構成したことによって、水槽
1内での撹拌効率を高め、水面に浮上したスラッジ等の
固形化を有効に防いで水中への分散を促進し、もってポ
ンプ3の吸込み効率ないしはスラッジ捕集装置10によ
る塗料スラッジの捕集効率を高めることができる。
【0024】なお、撹拌効率の向上が達成できるのであ
れば配管端部の構成や位置はいかなるものであってもよ
く、例えば、図4に示すように、端部にノズル23Nを
取り付け、扇状等にリターン水が噴射されるようにして
もよい。また、例えば配管23および21Bを少なくと
もそれらの端部付近において可撓性のチューブで構成
し、そこを適宜の金具等ではさんで適切に押しつぶし、
水面に向かう水流の勢いを強めるようにしてもよい。ま
た、図5に示すように、分岐配管21Bの端部を水中に
位置させ、水槽1内での撹拌効率を高めるようにしても
よい。
【0025】上述したように、本例装置は配管25の排
水能力の低下を抑制でき、またその低下が生じた場合に
あっても重大な事態を未然に防止できるが、遠心槽11
からのオーバフローの過程で、配管25の排水能力とは
無関係に、遠心槽外壁と樋状部材17Aの内壁との間の
間隙に水滴が至り、当該間隙部分を介して筐体17の底
部に侵入することが考えられる(図1参照)。これを考
慮するとともに、筐体17の底部に至る溢水を利用すべ
く、本例では筐体底部より導管31を設け、これらを容
器33に至らしめるようにしている。これにより、筐体
底部に位置する遠心槽軸受け部やその他装置各部が溢水
から一層確実に保護され、かつ装置外に漏水が生じるこ
ともなくなる。
【0026】またこの構成は、塗装室とスラッジ捕集装
置との間の配管数を低減し、かつ配管として径の大なる
ものを用いるべき制約を排除できる効果がある。すなわ
ち、図1と図2との比較から明らかなように、図2の構
成では配管27が省略されており、これはシステム構築
上あるいはメンテナンス上有利なものである。また、図
1に示した従来例においては、配管25の排水能力が低
下しまたはこれを喪失した場合筐体底部に溢水が生じ、
その量が配管27の排水能力を超過した場合には種々の
不都合が生じるため、配管25として径の大なるものを
選定する必要があったが、本例装置では必ずしもその必
要が生じず、これはシステム設計,製造上有利であり、
またシステムの低廉化にも資することができる。
【0027】なお、遠心槽を用いた塗料スラッジ捕集装
置の形態として、配管23を有さず、遠心槽からオーバ
フローした水のみを受容し、これを水槽1に還流させる
ものも考えられるが、そのような構成に対しても本例の
ごとき貯留槽や検知手段の配設は有効である。さらに、
遠心槽外壁と樋状部材内壁との間隙部分を伝って筐体底
部に水が至ることがなければ、あるいはその量が問題と
ならなければ、導管31の配設は必ずしも必要ではな
い。
【0028】ところで、図2または図5の構成において
は、塗装室側面より内部に向けて4本の配管が挿通され
る。すなわち、自吸式ポンプ54によって吸い込みを行
うための配管55と、スラッジ捕集装置からのリターン
水を導入するための配管23と、オーバフロー水を導入
するための配管25と、ポンプ54からの分岐配管21
Bとである。これらのうち、配管55については、前述
したように着脱を容易とした構成を採用しており、塗装
室のメンテナンスに際してはこれを簡単に取り外して水
流板等の可動部分との干渉を避けることができる。ま
た、本例では、配管23、25および21Bについて
も、塗装室側の挿通口の位置を適切に定め、可動部分と
の干渉が生じないようにする。
【0029】図6は本発明を適用可能な湿式塗装室の一
例におけるメンテナンス時の動作を説明するための側面
図である。この塗装室は、ファン101により塗装室内
部に向かう気流を形成して余剰ミストを導入するととも
に、ポンプ(このポンプは自吸式ポンプと兼用してもよ
い)によって汲み上げた水を伝わらせて気流に交差する
下向きの方向に水膜を形成し、水中に塗料ミストを取り
込むようにした水流板103を塗装室前面に備えてい
る。水流板103は塗装室上方に軸支されており、塗装
室のメンテナンス作業時等には、図中Dで示す動作時の
位置から図中Mで示す位置に向けて、軸部分を中心に前
方に大きく開放されるようになっている。
【0030】従って、配管23、25および21Bの挿
通口の位置によってはそれら配管が水流板開放時に干渉
するおそれがあるので、本例ではこれを避けるべく、図
示のように配管23、25および21Bのそれぞれの挿
通口123、125および121の位置を適切に定め、
水流板103との干渉が生じないようにしている。な
お、配管55が水流板と干渉しない位置に設けられてい
るのであれば、塗装室のメンテナンス時に配管55を取
り外さなくてもよい。
【0031】図7は本発明を適用可能な湿式塗装室の他
の例におけるメンテナンス時の動作を説明するための側
面図である。この塗装室は、前面板153により塗料ミ
スト捕集処理室が区画されており、該処理室に連通して
ファン101が設けられるとともに渦巻形成用のユニッ
ト155が配置され、ファン101の駆動により処理室
内部に向かう気流を形成して水面1A部分の水をユニッ
ト155上に導入し、これによってユニット155に形
成される水膜および水滴で塗料の余剰ミストを捕集する
ものである。ユニット155は、塗装室のメンテナンス
作業時等には、図中Dで示す動作時の位置から図中Mで
示す位置に向けて、前方に移動できるようになってい
る。
【0032】従って、配管23、25および21Bの挿
通口の位置によってはそれら配管がユニット155の前
方への移動時に干渉するおそれがあるので、本例ではこ
れを避けるぺく、図示のように配管23、25および2
1Bのそれぞれの挿通口123、125および121の
位置を適切に定め、ユニット155との干渉が生じない
ようにしている。なお、配管55が水流板と干渉しない
のであれば、塗装室のメンテナンス時に配管55を取り
外さなくてもよい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
塗装室外の安全場所に自吸式ポンプを配設しとことによ
り、スラッジ含有水の汲み出しを安全に行い得るように
なる。また、本発明によれば、自吸式ポンプと水槽とを
連絡するための配管を着脱自在なジョイントを用いて接
続したことにより、および/または水槽に還流する水を
移送するための配管が挿通される湿式塗装室の挿通口
を、メンテナンスに際し移動される湿式塗装室内の可動
部と干渉が生じない位置に設けたことにより、メンテナ
ンスを容易に行い得るようになる。さらに、本発明によ
れば、前記還流水移送用配管の端部を、水槽に貯留され
た水を撹拌するように構成配置したことにより、水槽内
での撹拌効率を高め、塗料スラッジの固形化を有効に防
ぎ、もって塗料スラッジの捕集効率を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の塗料スラッジ捕集装置の一例を示す模式
図である。
【図2】本発明の一実施例による塗料スラッジ捕集装置
および湿式塗装室を含む塗料ミスト捕集システムの全体
構成を示す模式図である。
【図3】(A)および(B)は、それぞれ、拡散部材を
取り付けたリターン配管等の端部の構成例を示す上面図
および側面図である。
【図4】図2の構成におけるリターン配管端部の他の構
成例を示す模式図である。
【図5】本発明の他の実施例による塗料スラッジ捕集装
置および湿式塗装室を含む塗料ミスト捕集システムの全
体構成を示す模式図である。
【図6】本発明を適用可能な湿式塗装室の一例における
メンテナンス時の動作を説明するための側面図である。
【図7】本発明を適用可能な湿式塗装室の他の例におけ
るメンテナンス時の動作を説明するための側面図であ
る。
【符号の説明】
1 水槽 3、54 ポンプ 10 塗料スラッジ捕集装置 11 遠心槽 13 羽根 15 遠心槽取り付け部 17 遠心槽筐体 18 伝動機構 19 モータ 21,21B、23,25,27,55 配管 23K 金具 23N ノズル 57 ジョイント 101 ファン 103 水流板 121、123、125 挿通口 155 渦巻形成用ユニット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿式塗装室の水槽に貯留される塗料スラ
    ッジを含んだ水を、前記塗装室の外部に配置され前記水
    より前記塗料スラッジを分離する塗料スラッジ捕集装置
    に移送するために、前記湿式塗装室の外部に自吸式のポ
    ンプを配設してなることを特徴とする塗料スラッジ捕集
    システム。
  2. 【請求項2】 前記自吸式ポンプと前記水槽とを連絡す
    るための配管は、これを着脱自在とするジョイントを用
    いて前記自吸式ポンプに接続されることを特徴とする請
    求項1に記載の塗料スラッジ捕集システム。
  3. 【請求項3】 前記塗料スラッジ捕集装置によって塗料
    スラッジが分離されて浄化された水を前記水槽に還流す
    るべく前記水槽と前記塗料スラッジ捕集装置とを連絡す
    る配管を具え、当該還流する水を前記水槽に貯留された
    水の水面に向けて噴射するように、前記配管の前記水槽
    に面した端部を構成配置したことを特徴とする請求項1
    または2に記載の塗料スラッジ捕集システム。
  4. 【請求項4】 前記ポンプと前記塗料スラッジ捕集装置
    とを連絡する配管から分岐して、前記塗料スラッジ捕集
    装置に移送する水の一部を前記水槽に還流させる分岐配
    管を有し、該分岐配管の端部を、前記水槽に貯留された
    水を撹拌するように構成配置したことを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれかに記載の塗料スラッジ捕集シス
    テム。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の塗料ミスト捕
    集システムに適用される湿式塗装室であって、前記還流
    する水を前記水槽に導入するための配管の導入口を、メ
    ンテナンスに際し移動される可動部と干渉が生じない位
    置に設けたことを特徴とする湿式塗装室。
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