JPH07178209A - 排気孔を設けたテニス練習ボールとその取付け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明はテニス練習ボールのクッション性
を向上すると共に、練習時の臨場感を増進し、併せて練
習ボールの耐久性を向上させることを目的としたもので
ある。 【構成】 中空ボールの外壁に近接して２つの透孔を設
け、該透孔に紐を挿通して中間壁に縛着することを特徴
としたテニス練習ボールの取付け装置。ボール壁へ打撃
時に内腔空気の排気孔を設けたことを特徴とするテニス
練習ボール。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はテニス練習ボールのク
ッション性を向上し、テニス練習時にコートにおけるラ
ケット打撃の臨場感を増進することを目的としたテニス
練習ボール及びその取付け装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来知られているテニス練習機は、アー
ムの先端にボールを固着した構造であった。

【０００３】また張設した弾性紐にボールを貫通させた
練習機も知られていた。

【０００４】出願人は先に練習ボールに紐を固定した練
習機を提案した（特願平４−３５３９７４号）。

【０００５】

【発明により解決すべき課題】前記従来のアームの先端
にボールを固着した練習機は、ボール打撃時に、アーム
の質量が大きい為に衝撃が大きく、ラケットから手、手
首、腕、肘、肩等の関節や、筋肉に直接衝撃が伝わり、
各種の関節障害や、筋肉障害をもたらす原因となるおそ
れがあった。またプレー時のボールの打撃と衝撃が異な
る為に、臨場感に欠ける問題点があった。

【０００６】また張設した弾性紐にボールを取付けた練
習機は、飛んで来るボールのような、質・量感が出ず、
臨場感が出ないなどの問題点があった。

【０００７】次にボールに紐を縛着した練習機は、縛着
部が破損し易く、かつボールの縛着紐等を大きくし、丈
夫にするとボール受け部で障害となる。ゴムを厚くする
とその寿命は伸びるがクッション性が少くなり、ボール
のゴムを薄くするとボールの寿命が短かくなる問題点が
あった。

【０００８】

【課題を解決するための手段】然るにこの発明は、透孔
及び排気孔を設けて寿命を長くし、かつクッション性を
増大させることに成功した。従って、静止しているボー
ルでも打球感が変らず、飛んでくるボールを打つのと同
じ臨場感を得ることに成功したのである。

【０００９】即ち第１の発明は中空ボールの外壁に近接
して２つの透孔を設け、該透孔に紐を挿通して中間壁に
縛着することを特徴としたテニス練習ボールの取付け装
置である。

【００１０】また第２の発明は中空ボールへ直径対称的
に２つの透孔と１つの透孔を設け、２つの透孔を挿通し
た紐を、１つの透孔通過後に縛着したことを特徴とする
テニス練習ボールの取付け装置である。

【００１１】次に第３の発明はボール壁へ打撃時に内腔
空気の排気孔を設けたことを特徴とするテニス練習ボー
ルである。

【００１２】更に第４の発明は排気孔は、紐の縛着孔又
はラケットの打撃方向と平行なスリットとしたことを特
徴とするテニス練習ボールである。

【００１３】前記において、紐の取付けに際して設ける
透孔が排気孔を兼ねることができる。またボールに、打
撃方向と平行なスリットを設けることにより、打撃時に
大きな排気孔となり、常時はスリットとして目立たない
ような利点がある。前記紐を取付けるには、近接して２
つの透孔を設け、又は２つの透孔と直径対称的に１つの
透孔を設ける場合とがある。またスリットを設ける場合
には、バランス上直径対称的に２ヶ所設けることが好ま
しいが、１ヶ所でも目的を達成することができる。

【００１４】

【作用】この発明は、ボール壁に透孔を設けたので、ゴ
ム厚を比較的厚くしても変形容易でクッション性を良好
にすることができる。

【００１５】またボール壁に設けた透孔を利用して紐を
縛着したので、縛着箇所の破損を防止すると共に、縛着
孔を排気孔とに兼用させることができる。

【００１６】

【実施例１】中空のゴム球１に２つの透孔２、２を近接
して穿設し、該透孔２、２に紐３の一端を挿通して、該
紐端により孔２、２に挟まれた中間壁４に縛着する。

【００１７】前記紐３の他端はパイプアーム５内へ挿通
し、連結具６、７を介してスプリング８と、縒り戻し９
と基紐１１の一端に連結し、基紐１１の他端を前記パイ
プアーム５の基部に取りつけたクランプ１０に固定す
る。

【００１８】前記パイプアーム５の基部は、スタンド杆
１２の上部へ取付けた取付具１３へ回動自在に取付けら
れている。前記スタンド杆１２の基部はベース盤１４へ
回動自在に取付けられている。図中１５、１６は張紐、
１７はリターンスプリング１８はボールホルダーであ
る。

【００１９】前記実施例において、ラケットで、ゴム球
１を矢示１９方向へ打撃すると、ゴム球１は矢示２０の
方向に飛んでパイプアーム５スタンド杆１２共々矢示２
１のようにベース盤１４の反対方向に倒れる（図４）。

【００２０】尤もゴム球１の打撃方向が不良の場合に
は、パイプアーム５、スタンド杆１２がベース盤１４の
軸線方向から外れ、スタンド杆１２が転倒したり、動揺
する。従って打撃の良否の判定をすることもできる。

【００２１】前記実施例において打撃を受けたゴム球１
は、打撃方向へ真直に飛ぶけれども、紐３で捕えられて
いるのみであるから、手に伝わる打撃の衝撃は、ゴム球
１のみを打撃した場合とほぼ等しく、使用者の手、手
首、腕、肘等に過度の衝撃力は伝わらない。従って使用
者を保護することができる。

【００２２】

【実施例２】図２は、紐３と、ゴム球１との取付構造の
異なる実施例である。

【００２３】即ちゴム球１に透孔２２を穿設すると共
に、該透孔２２の直径対称的位置に２つの透孔２３、２
４を近接して設け、紐３の一端を、透孔２３、２４に順
次挿通させ中間壁２５を抱えた後、透孔２２を通過して
縛着したものである。

【００２４】前記実施例は、紐３の取付けの他の例を示
すもので実施例１との強度上の優劣はない。この実施例
の場合には、力点が中間壁２５に掛るので、打撃時にゴ
ム球１の変化部に相当する。従って一時的にゴム球１内
の紐３ａにゆるみを生じる。

【００２５】

【実施例３】図３の実施例は、ゴム球１の排気孔に関す
る他の例を示す。

【００２６】ゴム球１の中空壁に、パイプアーム５の中
心軸２６と平行なスリット２７を直径対称的に設けたも
のである。

【００２７】このようなスリット２７は、ゴム球１を矢
示２８の方向から打撃すると、ゴム球１の変形に伴って
図３のように大きく開口し（２７ａ）、変形時の排気量
を大きくすることができる。前記スリット２７の方向
は、打撃時に開口できればよいので、中心軸２６と厳密
に平行である必要はない。

【００２８】またスリット２７の長さは、求める排気量
に対応することが望ましいので、１cm〜２cm程度であ
る。

【００２９】前記実施例はバランス上スリット２７を２
つ設けたが、スリットは１つであっても同一目的を達成
することができる。

【００３０】

【発明の効果】この発明によれば、紐をボール壁にまた
がって紐を取付けたので、ボールと紐との取付けが堅固
であって、その耐久性を向上することができる効果があ
る。

【００３１】またボール壁に透孔を設けたので、打撃時
の排気と相俟って、比較的厚いボール壁を使用しても、
必要なクッション性を保有し得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の紐の取付けの実施例を示す一部断面
拡大図。

【図２】同じく他の実施例の一部断面拡大図。

【図３】同じく排気孔の実施例の一部断面拡大図。

【図４】同じく使用例の斜視図。

【図５】同じくスタンド杆の倒伏時の拡大平面図。

【符号の説明】

１ ゴム球 ２ 透孔 ３ 紐 ４ 中間壁 ５ パイプアーム ６、７ 連結具 ８ スプリング ９ 縒り戻し １０ クランプ １１ 基紐 １２ スタンド杆 １３ 取付具 １４ ベース盤 １５、１６ 張紐 １７ リターンスプリング １８ ボールホルダー ２２、２３、２４ 透孔 ２５ 中間壁 ２７ スリット

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中空ボール壁へ１個又は複数個の内腔気
   の排気孔を設けたことを特徴とするテニス練習ボール。
2. 【請求項２】 ボール壁へ打撃時に内腔空気の排気孔を
   設けたことを特徴とするテニス練習ボール。
3. 【請求項３】 排気孔は、紐の縛着孔又はラケットの打
   撃方向と平行なスリットとしたことを特徴とするテニス
   練習ボール。
4. 【請求項４】 中空ボールの外壁に近接して２つの透孔
   を設け、該透孔に紐を挿通して中間壁に縛着することを
   特徴としたテニス練習ボールの取付け装置。
5. 【請求項５】 中空ボールへ直径対称的に２つの透孔と
   １つの透孔を設け、２つの透孔を挿通した紐を、１つの
   透孔通過後に縛着したことを特徴とするテニス練習ボー
   ルの取付け装置。