JPH07177873A - バイオリアクター - Google Patents

バイオリアクター

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JPH07177873A
JPH07177873A JP10003793A JP10003793A JPH07177873A JP H07177873 A JPH07177873 A JP H07177873A JP 10003793 A JP10003793 A JP 10003793A JP 10003793 A JP10003793 A JP 10003793A JP H07177873 A JPH07177873 A JP H07177873A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 培養液に微細な空気、メタンガス等のガス気
泡を混合・供給し得るガス気泡供給器を備えたバイオリ
アクターの提供。 【構成】 水頭差液流管路の途中の負圧部に設けた多孔
質の液移送管をガス雰囲気内に露出して設けてなる吸込
式ガス気泡供給器を備えたバイオリアクター。吸込式ガ
ス気泡供給器は、ガス供給室の中側に配置した水頭差
液流管路の途中の負圧部に多孔質の液移送管を設けてな
るもの、水頭差液流管路の途中に設けた液移送管の中
側に多孔質のガス気泡供給管を配設してなる、水頭差
液流管路の途中に設けた多孔質の液供給管に管体状又は
筐体状のガス供給室を周設してなるものであってもよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイオリアクターに関
し、特に培養液に微細な空気、メタンガス等のガス気泡
を混合・供給し得るガス気泡供給器を備えたバイオリア
クターに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】酵素等
の生体触媒を用いる生化学反応生成物の取得技術分野に
おいては、培養液中に生体触媒と栄養素とさらに空気あ
るいはメタンガス等のガスを供給することが行われる。
その際において、供給ガスは培養液中に溶解させるが、
その溶解ガスを生体触媒が消費して生化学反応物を生成
する。よって、ガスの溶解度を増大させることが、生体
触媒反応を増大させ得る要因となる。従来のガス溶解法
では、ガス気泡を微小なものとすることができなく、そ
のためガス溶解度を高めることが至難であった。このよ
うなバイオリアクターにおける空気、窒素等のガス気泡
の供給手段としては、バイオリアクター槽中に埋没配置
された管状や板状のガス気泡供給器の多数の細孔からガ
スを当該液中に加圧して噴き出すことによってガス気泡
を細分化して供給する方式や、培養液と生体触媒が入っ
た容器の下層部からガス気泡を噴出供給してその浮力に
より液中を上昇させる途中で、気体−生体触媒培養液の
接触をさせる方式、あるいは気体−生体触媒培養液接触
槽内に回転する撹拌装置を設け該槽内に導入された気体
を細分化せしめて気泡化して供給する機械的撹拌方式等
の方法がある。
【0003】そして、これらの機能を有するガス気泡供
給法を用いる場合は、基本的にはガスの送給量やそれぞ
れのガス気泡供給器の設置個数、回転数その他の運転条
件等によって必要な調節が行われている。しかし、省エ
ネルギー型のバイオリアクターを目的とする高性能装置
の開発のためには、特に微細なガス気泡を多量に発生さ
せ、さらにはその気泡の発生量・供給量の制御が可能で
あることが必要である。
【0004】すなわち、上記の方式では下記のさまざま
な欠点があった。例えば、噴き出し方式ではいかに微細
な細孔を設けても、気泡が細孔から噴出する際の気泡の
界面張力によって、結果的には数mm程度の径を有する
大きな気泡が発生してしまい、それよりも小さな気泡を
発生させることが不可能であるという欠点を有してい
た。またこのような方式の欠点として、管状や板状のガ
ス気泡供給器の多数の細孔がその長時間運転に伴って目
づまりを発生する問題やそれに伴う動力費の増大の問題
が存在した。
【0005】さらに機械的撹拌方式では作られる気泡の
平均径は小さくとも数mm程度にしかならず、回転数を
高くして撹拌力を増しても発生する気泡の平均寸法をm
m単位以下にすることは困難であり、さらには動力消費
量が著しく増大するとういう欠点も避けられない。加圧
法ないしは減圧法においては比較的小さな気泡を発生せ
しめることが可能ではあるが、大きな加圧エネルギーな
いしは大きな減圧エネルギーすなわち高い動力消費量が
必要であり、かつ加圧、減圧装置を必要とする。従っ
て、これらの方法は経済的な制約を受け普及しがたいと
いう難点を有する。
【0006】以上のような欠点や問題点をもつ従来のバ
イオリアクターにおいては、気泡の生成量が少なくかつ
気泡径が大きいためもあって気泡のバイオリアクター培
養液中での滞留時間が短くなり、培養液中へのガス気泡
の取り込み量の増大が期待できなかった。さらには、気
泡の径と発生量及び供給量を容易に制御することができ
ないことから、気体−生体触媒反応が効率的に実施でき
ない問題があった。
【0007】すなわち、上述したようなガス気泡供給器
の場合、次のような問題を有する。 .気泡の径が1mm以下で10μm以下程度までの微
細気泡を大量にしかも均一に発生させることができず、
気体−生体触媒培養液の接触反応の飛躍的促進が達成で
きない。 .上記の気泡の径、分布、発生量及び供給量を必要
に応じて機械的に容易に制御することができない。 .撹拌装置無しでは、接触反応装置内に必要な気泡の
形成や撹拌作用をもたらすことができない。 .気泡を液中に噴き出す方式の場合は生体触媒培養液
体中に設けた気泡発生部の細孔において生体触媒あるい
は生成懸濁物による目づまりが発生し、気泡と発生量及
び供給量の減少ならびにを圧力損失が増大する。このた
め長期連続運転が困難となり、無駄な運転経費が発生す
ることを避けられない。 .ガス気泡供給器に必要な加圧ガスを発生・供給せし
めるコンプレッサー装置等を含む装置形状が大型とな
り、設置上の制約が存在し小型化が難しい。 .ガス気泡の径、分布、発生量等の制御を行うことが
難しいので、生体触媒培養液槽内での撹拌やガス取り込
み量の調整等による接触反応の最適制御を行うことが困
難である。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは上
記従来技術の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結
果、生体触媒培養液に微細なガス気泡を容易に供給でき
る省エネルギー型ガス気泡供給器を備えたバイオリアク
ターを開発した。
【0009】すなわち本発明は下記のとおりのバイオリ
アクターである。第1の発明は、水頭差液流管路の途中
の負圧部に設けた多孔質の液移送管をガス雰囲気内に露
出して設けてなる吸込式ガス気泡供給器を備えたことを
特徴とするバイオリアクターであり、第2の発明は、ガ
ス供給室の中側に配置した水頭差液流管路の途中の負圧
部に多孔質の液移送管を設けてなる吸込式ガス気泡供給
器を備えたことを特徴とするバイオリアクターであり、
第3の発明は、水頭差液流管路の途中に設けた液移送管
の中側に多孔質のガス気泡供給管を配設してなる吸込式
ガス気泡供給器を備えたことを特徴とするバイオリアク
ターであり、第4の発明は、水頭差液流管路の途中に設
けた多孔質管の連通孔が不規則連通孔であることを特徴
とする第1ないし3の発明のいずれかに記載のバイオリ
アクターであり、第5の発明は、水頭差液流管路の途中
に設けた多孔質の液移送管又は/及び多孔質のガス気泡
供給管が、多孔質セラミック管であることを特徴とする
第1ないし4の発明のいずれかに記載のバイオリアクタ
ーである。
【0010】第6の発明は、水頭差液流管路の途中に設
けた多孔質の液移送管又は/及び多孔質のガス気泡供給
管が多孔質金属管であることを特徴とする第1ないし4
の発明のいずれかに記載のバイオリアクターであり、第
7の発明は、水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の液
移送管又は/及び多孔質のガス気泡供給管の連通孔の孔
径が500μm以下であることを特徴とする第1ないし
6の発明のいずれかに記載のバイオリアクターであり、
第8の発明は、水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の
液供給管に管体状又は筐体状のガス供給室を周設してな
ることを特徴とする第2、又は4ないし7の発明のいず
れかに記載するバイオリアクターである。そして、上記
の発明において、水頭差液流管路の途中に設けた多孔質
のガス気泡供給管又は/及び多孔質の液移送管は、縦置
き型又は横置き型あるいは斜方置き型であってよく、ま
た、水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の液移送管又
は/及び多孔質のガス気泡供給管をサイフォン配置とし
てもよい。さらに、水頭差液流管路の途中に設けた多孔
質のガス気泡供給管又は/及び多孔質の液移送管は、横
置き型又は斜方置き型の漸縮管であってもよく、その場
合は、横置き型又は斜方置き型の漸縮管の最大負圧又は
最小正圧発生部位に多孔質管を配設することが好まし
い。そしてまた、縦型の多孔質の液移送管が、漸拡管で
あることも好ましく、その場合は、縦型の漸拡管よりな
る液移送管の上部の最大負圧発生部位に多孔質管を配設
してなるものが好ましい。
【0011】本発明のリアクターにおいて採用される生
体触媒としては、主に各種酵素が採用される。例えば、
ピルベート、デヒドロゲナーゼ、グリセリルアルデヒド
−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼ、NADHデヒド
ロゲナーゼ、グリコレートオキシダーゼ、D−アミノ酸
オキシダーゼ等が挙げられる。
【0012】
【作用】以上の発明においては、第1にセラミックスを
はじめとする不規則多孔質管を用いるガスの吸込・供給
システムでは、吸込方式の方が噴き出し方式よりもかな
り小さい圧力損失となる。これは管の外周壁面の表面積
は、管厚の存在により内周壁面の表面積よりも常に大で
あることに起因するものであり、したがって、水頭差液
流管路の途中に設けた多孔質管を用いる本発明の吸込方
式によれば、液の中への微細ガス気泡発生効率が飛躍的
に向上することとなる。
【0013】第2に、従来の噴出し方式ではセラミック
ス製等の不規則多孔質管の細孔の径をμm以下程度に小
さくしてもそこから発生する気泡の径は平均的に数mm
ほどに大きくなってしまったが、本発明に係る水頭差液
流管路の途中に設けた吸込式のガス気泡供給器によれば
発生する気泡の平均径を数100μm〜10μm程度に
微細化することができる。第3に、このように調製され
た微細気泡は従来サイズの気泡ではガス溶解率を高める
ことができなかったものを容易に溶解率を増大すること
ができ、生体触媒との反応を高めることができる。すな
わち、生体触媒培養液と微細ガス気泡との接触面積を従
来方式の10〜100倍程度に高めることができ、さら
に気泡の滞留時間を10〜100倍程度に増長すること
ができる。これによってバイオリアクター中で微細ガス
気泡との接触確率を従来方式の10〜10000倍程度
に高めることができる。
【0014】第4に、水頭差液流管路の途中に設けた多
孔質管の液移送管に送り込むガスの圧力を制御すること
によって、液の流量を変化させない状態でそのガス吸込
量を調整して気泡発生量を制御することが可能となり、
接触反応の高効率化が達成できる。第5に、水頭差液流
管路の途中に設けた多孔質管からのガスの吸込に必要な
圧力エネルギーは、本多孔質管の圧力損失水頭を上回れ
ばよく、きわめて小さい圧力エネルギーで足りる。通
常、増水頭差で50cm程度以上で足りる。第6に、水
頭差液流管路の途中に設けた多孔質管の内壁近くには外
部ガスが均一に吸込まれることに伴い、その壁に垂直に
管の中央に向かおうとする流れが形成される。この流れ
は、内壁に付着しようとする物質を剥がす方向に作用す
ることから、結果的に本多孔質管の目づまりの形成を起
こり難くする。たとえ、万が一目づまりが発生してもそ
の回復には本多孔質管内外の圧力差を逆転させる方式を
加えることによって、いわゆる「逆洗浄」が可能とな
る。
【0015】第7に、従来の装置においてはコンプレッ
サーやブロアー等の圧縮・加圧ガス供給装置ないしは機
械的撹拌装置を必要としたが、本発明によれば吸込式で
あるため、そうした装置を不要とすることができる。ま
た、水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の液供給管部
はユニット化が容易であり、例えば.移送管の両端部
にジョイントを取り付けることによって、あるいは.
透明プラスチック製のガス供給用筐体に多孔質の液供給
管を貫通して取り付け、かつ筐体の貫通孔部と移送管と
の接触部を接着・封止することによって、ユニット体を
製作することができる。そして前記.のユニット体に
おいては、内部の多孔質管が特にセラミック製である場
合には、外部の筐体をプラスチック、金属等の機械的強
度の高い材料で構成すれば補強部材としても機能させ得
るため、多孔質セラミック管の破損を阻止することがで
きる。水頭差液流管路の途中に設ける多孔質管の素材と
しては、多孔質セラミックのほか、多孔質金属、多孔質
プラスチック等適宜多孔質材料を用いることができる
が、いずれにしても多孔質部の細孔は、連通孔となって
いることが必要である。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の実施例のいくつかを図面に
基づいて説明する。 [実施例1]図1は、本発明に係る水頭差液流管路の途
中に設けた吸込式ガス気泡供給器を備えたバイオリアク
ターの概説全体構成図を示す。図1の例において、10
0はバイオリアクターであり、11は培養液貯留タン
ク、21は生体触媒反応器、30は微細ガス気泡供給器
(マイクロバブル供給器)である。生体触媒反応器21
内において、生体触媒の酵素と培養液と微細気泡(微細
ガス気泡供給器30を経て供給される)とが混合され
て、それぞれが接触する。生体触媒反応器21から、オ
ーバーフローした培養液は隣槽(図面左側)へ導かれ、
それからポンプを介して再び生体触媒反応器21底部へ
導入される。生体触媒反応器21の中層部から反応した
培養液の一部が導出され菌体濾過管において、生体触媒
と化学生成物とに分離される。分離された濾過からは、
有用化学生成物が取り出される。菌体濾過管から導出さ
れた培養液は再び培養液貯留タンク11へ導入される。
培養液貯留タンク11から水頭差により落下される培養
液には、微細ガス気泡供給器30において、多孔質管壁
から微細な空気(酸素でもよい)が吸込み供給される。
微細ガス気泡供給器30からは、平均気孔径が20μm
程度のものを使用した場合に30〜60μm程度の微細
気泡が培養液中に供給されるので、ガス気泡の溶解率が
増大し、生体触媒の反応が増強される。
【0017】[実施例2]図2は、実施例1を改良した
バイオリアクターの概説全体構成図を示す。図2の例に
おいて、100はバイオリアクターであり、11は培養
液貯留タンク、12は調整槽、21は生体触媒反応器、
30は微細ガス気泡供給器(マイクロバブル供給器)で
ある。生体触媒反応器21内において、生体触媒の酵素
と培養液と微細気泡(微細ガス気泡供給器30、調整槽
12を経て供給される)とが混合されて、それぞれが接
触する。生体触媒反応器21から、オーバーフローした
培養液は隣槽(図面左側)へ導かれ、それからポンプを
介して再び生体触媒反応器21底部へ導入される。生体
触媒反応器21の中層部から反応した培養液の一部が導
出され菌体濾過管において、生体触媒と化学生成物とに
分離される。分離された濾過からは、有用化学生成物が
取り出される。菌体濾過管から導出された培養液は再び
培養液貯留タンク11へ導入される。培養液貯留タンク
11から水頭差により落下される培養液には、微細ガス
気泡供給器30において、多孔質管壁から微細な空気
(酸素でもよい)が吸込み供給され、さらに調整槽12
へ導入される。調整槽12からオーバーフローした比較
的大きな微細ガス気泡を含む培養液は、ポンプを介して
導管内を上昇し、再び培養液貯留タンク11へ供給され
る。こうした工程を繰り返すことにより、大量の微細ガ
ス気泡を含む培養液が調整槽12中に貯留され、次いで
その大量の微細ガス気泡を含む培養液が下方の培養液反
応器21へ落下供給される。微細ガス気泡供給器30か
らは、平均気孔径が20μm程度のものを使用した場合
に30〜60μm程度の微細気泡が培養液中に供給され
るので、ガス気泡の溶解率が増大し、生体触媒の反応が
増強される。
【0018】次に本発明のバイオリアクターにおける最
も重要な構成部分の一つであるい吸込式(微細)ガス気
泡供給管について説明する。すなわち、図3の吸込式ガ
ス気泡供給管において、1はセラミックス製の多孔質
管、2はアクリル樹脂製のガス供給管、2’はフラン
ジ、3はガス導入口、4はガス吸込液体移送管、4’は
下流の微細ガス気泡キャリア移送管、4″はフランジ、
5は締着具(ボルト、ナット)、6はパッキンである。
上記水頭差液流管路の途中に設けた吸込式ガス気泡供給
器を備えたバイオリアクターにおいては、ガス気泡供給
器として多孔質管からなる吸込式ガス気泡供給管を使用
しているため、まず、通気管を用いる従来法のような多
大な圧力損失エネルギーを要しなく、そして、多孔質管
を通してガスを水中へ吸込む方式のために、通気管の場
合のような大直径の気泡が生じるのではなく、極めて微
小直径の気泡が発生する。したがって、ガス気泡の液中
への取り込み効率が非常に向上し、気泡と接触確率が増
大する。
【0019】多孔質管の細孔の孔径と発生微細気泡の径
との関連性は、実験の結果、図7に示すとおりであり、
すなわち発生微細気泡の直径の分布は、多孔質管の細孔
孔径の分布の約3倍となっている。ただし、図7の測定
条件は多孔質管の外径が13.5mm、内径が7mm、
長さが120mm、平均細孔径が22μmであり、吸込
式微細ガス気泡キャリア移送管内の流量は1.10 l
/sec.である。なお、この測定実験の結果、発生微
細気泡の直径は多孔質管平均細孔径の約2〜4倍である
ことが解った。
【0020】該縦置き型ガス気泡供給器は、各部材が分
解容易でしたがってその組立も容易であり、セラミック
ス製の多孔質管1の外径はアクリル樹脂製のガス供給管
2の最狭部内径とほぼ同一としておくことにより、両者
は滑動、挿入自在となり、組み立て、分解が容易とな
る。なお、本構成ではガス供給管2は多孔質管1を挟持
するごとく支持しており、セラミック製のごとき脆弱な
多孔質管を補強する補強部材としての作用も奏するもの
で有利である。該構成の縦置き型ガス気泡供給器は、こ
れを横に倒して横置き型となしてもよいが、その場合
は、上下流の圧力差によって形成される動水勾配線に対
して下流のガス気泡供給器が低い状態となすべきであ
る。また、漸縮管を用いればそのまま横置き型となして
使用することができる。
【0021】図4は、横置き型ガス気泡供給器の1実施
例の概略断面図である。該図において1はセラミックス
製の多孔質管、2はアクリル樹脂製のガス供給管、2’
はフランジ、3はガス導入口、4’は下流の微細ガス気
泡キャリア移送管、4”はフランジ、5は締着具(ボル
ト、ナット)、6はパッキン、7は上流のガス吸込液体
移送管でもある漸縮管である。同図において、ガス吸込
液体が上流の漸縮管7内を矢印方向から流れてくると、
漸縮管7の後部内壁面において負圧が最大となり多孔質
管1部において、ガス導入口からのガスが多孔質管壁を
通過して内部のガス吸込液体に微細気泡となって供給さ
れる。漸縮管7の絞り角度は、通常10〜30度程度が
好ましい。
【0022】図5は、縦置き型ガス気泡供給器の他の実
施例の概略断面図である。該図においては、多孔質管1
は漸拡管となっており、その拡張部に多孔質管1が取着
されている。本例方式によれば、ガス吸込液体移送管の
下方部直径が上方部のそれよりも大となっているため、
多孔質管の拡張部における吸引力はより増強されたもの
となる。同図において、ガス吸込液体が上方の貯液タン
ク11から落下して漸拡管8内に入って来ると、漸拡管
8の多孔質管1内壁面において負圧が大となり、ガス導
入口からのガスが多孔質管1壁を通過して内部の流動し
ているガス吸込液体に微細気泡となって供給される。
【0023】図6は、縦置き型ガス気泡供給器の他の実
施例の概略断面図である。該図においては、ガス吸込液
体供給管4の内側に、多孔質管1を備えた筒状のガス気
泡供給器9を内設してなるものである。本例方式によれ
ば、ガス気体が、ガス吸込液体移送管4を貫通してガス
気体供給器9内に連結された導気管10を経て、多孔質
管1の管壁外面から微細気泡となってガス吸込液体中に
吸引、供給される。
【0024】以上のように本発明においては多孔質管に
よる吸込方式を採用したので、セラミックス等多孔質管
よりガス気体を吸込むことにより、微細ガス気泡移送管
内に数100μmから10μm以下程度の径を有する微
細でかつその分布が均一なガス気泡を生成させ得るとと
もに、その気泡量を制御することが可能となる。生成気
泡の気泡量を増大するには、ガス吸込液体移送管内の負
圧力を増大することにより、又はガス供給室内の気体圧
力を高めることによって行うこともでき、また気泡直径
を微小化するには、多孔質管の連通孔の孔径を縮小する
ことによって達成することができる。
【0025】
【発明の効果】以上実施例等で詳述したように、本発明
によればバイオリアクターにおいて下記のごとき優れた
作用効果が発揮される。 (1).バイオリアクターにおいて重要な因子である気
泡の大きさを微細化できる顕著な技術的向上がもたらさ
れる。すなわち本発明に係る吸込式のガス気泡供給器に
よれば、発生する気泡の平均径を数100μmから10
μm以下に微細化することができる。これは従来の噴き
出し方式をはじめとする各種の方法の場合の発生気泡の
径が平均的に数mmほどであことに比べて著しく微小化
されたことが判る。このような微細ガス気泡は分離対象
物との接触確率すなわち接触頻度・回数や接触面積を飛
躍的に増大することができ、かつ本微細気泡の培養液中
における滞留時間を著しく増長することができ、それら
の結果、微細ガス気泡群中への生体触媒の接触を飛躍的
に増量することができる。 (2).多孔質管の内壁近くには外部ガスが均一に吸込
まれることに伴い、その壁に垂直に管の中央に向かおう
とする気液の流れが形成され、この流れが多孔質管内壁
に付着しようとする沈着物質等を剥がす方向に作用す
る。その結果、多孔質管の目づまりが起りにくくなる。
【0026】(6).多孔質管からのガスの吸込に必要
な圧力エネルギーは、多孔質管の圧力損失水頭を上回れ
ばよく、きわめて小さい圧力エネルギーで足り、省エネ
ルギー運転が可能となる。 (7).本発明に係る吸込式のガス気泡供給器を備えた
一においては、単に水頭差のみを確保すれば微細気泡が
調製され、従来方式のごときコンプレッサーやブロアー
等の圧縮ガス供給装置や気体を吸込さらにこれを砕くた
めの撹拌装置等を必要としなく、所要動力の点でも著し
く省エネルギーが達成できて有利である。 (9).多孔質のガス吸込液体供給管部はユニット化が
容易であり、例えば透明プラスチック製のガス供給用筐
体に多孔質のガス吸込液体供給管を貫通して取り付け、
かつ筐体の貫通孔部と移送管との接触部を接着・封止す
ることによって、ユニット体を製作することができる。
そして、内部の多孔質管が特にセラミック製である場合
には、外部の筐体をプラスチック、金属等の機械的強度
の高い材料で構成すれば補強部材としても機能させるこ
とができるため、多孔質セラミック管の破損を阻止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のバイオリアクターの全体構成説
明図。
【図2】他の本発明実施例のバイオリアクターの全体構
成説明図。
【図3】本発明実施例に係る水頭差液流管路の途中に設
けた多孔質の吸込式ガス気泡供給管を備えた縦置き型ガ
ス気泡供給器の概略断面図。
【図4】横置き型ガス気泡供給器の概略断面図
【図5】縦置き型ガス気泡供給器の他の実施例の概略断
面図。
【図6】縦置き型ガス気泡供給器の他の実施例の概略断
面図
【図7】多孔質管の細孔の孔径と発生微細気泡の径との
関連性を示すグラフ図。
【符号の説明】
1:セラミックス製の多孔質管(ガス気泡供給管)、 2:アクリル樹脂製のガス供給管、 2’:フランジ、3:ガス導入口、4:ガス吸込液体移
送管、 4’:微細気泡キャリア移送管、4″フランジ、 5:締着具(ボルト、ナット)、6:パッキン,7:漸
縮管、 8:漸拡管、 9:筒状のガス気泡供給器、10:導気
管、 11:培養液貯留タンク、12:調整槽、 21:生体触媒反応器、30:微細ガス気泡供給器 100:バイオリアクター

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水頭差液流管路の途中の負圧部に設けた
    多孔質の液移送管をガス雰囲気内に露出して設けてなる
    吸込式ガス気泡供給器を備えたことを特徴とするバイオ
    リアクター。
  2. 【請求項2】 ガス供給室の中側に配置した水頭差液流
    管路の途中の負圧部に多孔質の液移送管を設けてなる吸
    込式ガス気泡供給器を備えたことを特徴とするバイオリ
    アクター。
  3. 【請求項3】 水頭差液流管路の途中に設けた液移送管
    の中側に多孔質のガス気泡供給管を配設してなる吸込式
    ガス気泡供給器を備えたことを特徴とするバイオリアク
    ター。
  4. 【請求項4】 水頭差液流管路の途中に設けた多孔質管
    の細孔が不規則連通孔であることを特徴とする請求項1
    又は2に記載のバイオリアクター。
  5. 【請求項5】 水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の
    液移送管又は/及び多孔質のガス気泡供給管が、多孔質
    セラミック管であることを特徴とする請求項1ないし4
    のいずれかに記載のバイオリアクター。
  6. 【請求項6】 水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の
    液移送管又は/及び多孔質のガス気泡供給管が多孔質金
    属管であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    かに記載のバイオリアクター。
  7. 【請求項7】 水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の
    液移送管又は/及び多孔質のガス気泡供給管の各連通細
    孔の孔径が50μm以下であることを特徴とする請求項
    1ないし6のいずれかに記載のバイオリアクター。
  8. 【請求項8】 水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の
    液供給管に管体状又は筐体状のガス供給室を周設してな
    ることを特徴とする請求項1又は2あるいは4ないし7
    のいずれかに記載のバイオリアクター。
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