JPH07176308A - 自動車用補助アルミ電池 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】従来、アルミニウム電池はアルミニウムの表面
に酸化膜の形成によって陰極アルミニウム極の溶解度に
変化を生じた欠点があったものを、アクリル酸銅銀の電
解液やペースト混合液を電解媒体とする事によって持続
的陰極アルミの溶解を促進せしめる特徴を利用目的とし
た開発である。 【構成】一般亜鉛マンガンカーボン電池に於いて、陰極
の亜鉛を金属アルミニウムに変えて電解液の塩化亜鉛や
澱粉カーボンマンガン電解質をアクリル酸モノマー、塩
化銀、塩化銅を溶解したものに、ポリアクリル酸塩を加
えてカーボンを銅粉や銀粉を混合したペーストを電解質
とし、陽極にカーボン銅銀を使用したもので、アルミ缶
の再生利用によるプラモデル用の電池や自動車用電池、
医療用、電機器具用電池等に使用される。 【結果】従来の陰極アルミニウム表面の酸化皮膜をアク
リル酸銅水やアクリル酸銀水やアクリル酸塩化銅、塩化
銀のポリアクリル質の電解液を使用する事によって防止
せしめ、持続的電池作用を呈せしめる結果、安価なアル
ミ電池が出来る様になった。

Description

【発明の詳細な説明】

この発明は、電気自動車の電源として使用されるバッテ
リーや太陽電池に於いては運搬時間や走行距離が延びた
時や雨天の時には自動車の運転に支障を生じ、その改善
方法がなかった。そこで、一般の公害ガス発生の要因と
なるガソリンや重油の燃料を使用するエンジン車が併用
されていたが、これらの石油燃料は亜硝酸ガスや亜琉酸
ガス、炭化水素やカーボンアンモニア等の公害カズを発
生してその改善が要求されていたものを、アルミ電池の
安価な開発によってクリーンエネルギーとして利用され
て来たバッテリー車や太陽電池の補助エネルギーとして
併用せしめる事によって、太陽電池やバッテリーエネル
ギー車の欠点を改善せしめる事を特徴とした電気自動車
の補助アルミ電池の開発にかかるものである。この種の
電気自動車の多くは経済性の面から再利用の出来る恒久
性のあるバッテリーを電源とした太陽電池を使用したり
したが、前述の如くこれらは夫々の欠点があり電源が利
用出来ない時もあるので、この時に臨時的に補助エネル
ギーとして乾電池を併用する時は、自動車を途中で放棄
する事なく補助的に利用して帰宅する事が可能となり、
これらはクリーンエネルギーであるから公害ガスの発生
はない。このアルミ電池は、過去に於いて開発研究され
ていたがアルミニウム陰極を使用する時は、亜鉛マンガ
ンカーボン電池の如く一定した放電曲線を示さず、放電
中金属アルミニウムの電極面に酸化膜が出来て放電途中
で放電が停止する事が生じ実用的価値がなかった。この
為、マグネシウム電池が使用されていたがアルミニウム
よりコストが高く、又、陽極として塩化銀電池を使用す
るのでよりコストが高くなっていた。又、亜鉛マンガン
カーボン電池では亜鉛の比重が重く放電特性は良いが消
耗率が高いので高価となっていた。そこで、我々は安価
な再生アルミ金属やアルミ缶を利用したアルミ陰極を使
用し放電停止を作るアルミ陰極表面の酸化膜の形成を抑
制する為に、アクリル酸銅の電解や塩化物やアクリル酸
塩、酢酸塩を電解液として使用する時には酸化膜の形成
がなく、カーボン極や銅極でも自由に利用され安定した
放電を生じ、アルミ電極の純度も９８％以下の純度のも
のまでも利用される事が出来るばかりでなく、マグネシ
ウム陰極にも高価な塩化銀を使用する事なくカーボン銅
電極が利用される事がアクリル酸銅の使用によって可能
となった。勿論アクリル酸銀を使用しても効率の良い銀
アルミ電池が作る事も出来、錫アルミ電池や鉄ニッケル
アルミ電池としても実用性がある。又、不純物の多いア
ルミの再生品が利用される利点がアクリル酸の電解液使
用で可能となる。この発明の実施要領を図面で説明する
と次ぎの如くである。

【図１】はアルミ缶を利用したアルミ銅電池の正面図を
示し、アルミ缶（１）を陰極としその缶内にアクリル酸
銅、アクリル酸ソーダー（３）、カーボン（４）繊維素
エーテルやアルギニン酸ソーダー水、軽石粉又は雲母
（５）を素練りしたものを入れて銅極又は、カーボンマ
ンガンの陽極（２）を中央に垂直に嵌挿してタールピッ
チワックス、パラピン（７）で密封し漏液を防ぐ、そし
てアルミ缶（１）の外面を鉄又はプラスチックスの缶
（１’）で外装し、底面を内側に弧状に加工して陰極
（１ａ）を取り付け又、上面中央を突起せしめて陽極
（２）を取り付ける。この様な乾電池の外に、アルミ板
を加工して

【図３】の（１ａ’）の様に板を曲げてｕ字状としその
内面に活性炭紙（８）を陽極板（２）の外側に折り曲げ
て張付けて、電解液（３）（４）（５）の乾燥粉を活性
炭紙（８）ｓ陰極（１ａ’）の間に嵌挿し、使用に際し
て

【図５】に示す如くビーカー又は、プラスチックス容器
（９）に嵌挿して上面を上蓋（７）で密封して陽極
（２）を陰極（１ａ’）との間で放電せしめる。

【図４】は

【図３】の正面図の側面図を示すものである。この陽極
（２）は銅金属でなく他の金、銀等の金属電極の外にカ
ーボンマンガン電極も使用される。この場合は、電解液
としてアクリル酸鉄、アクリル酸ソーダーにカーボン粉
と二酸化マンガン粉を増粘剤と水で素練りしたものが使
用されるが、過酸化物を添加してゲル化を促進せしめた
ものを使用する。自動車用には紙電池構造

【図８】

【図９】のものとチューブ入りの電池

【図１３】のものを

【図１４】の外装筐（１０’）に多数個垂直に嵌挿した
タイプのものとが使用される。

【図６】は単葉紙状の紙電池の側面図を示し、

【図７】はこの単葉紙電池を複数重ね合わせた集積電池
の側面図を示すもので、カーボン紙（８）の上面には陽
極の銅箔片（２ａ）が張付けられ、その紙の背面に陽極
の対照位置に陰極（１ａ’）が張付けられ、このカーボ
ン紙中にアクリル酸銅塩の電解質（３）（４）（５）が
含浸されて乾燥してある。そして、使用に際してはこの
カーボン紙を水液で浸積して直ちに引き上げて正負の電
池の起電力を発生せしめ、上面の＋と−極に導線を接続
してモーターを回転せしめるが、一般バッテリーの電圧
に合わせて補助エネルギーとして使用する為には、

【図７】に示す集積した単電池を使用して電圧を１２〜
１００ｖｏｌｔに引き上げる必要がある。この集積電池
は

【図８】様に電極を帯状（１２）にしたものや、碁盤状
にしたものや、

【図９】の様に単板（３）に加工した電極を使用する事
もできる。これを作動するにはビニールの外装袋（１
１）に水を入れてカーボン紙隔膜（８）に含浸せしめた
電解液（３）（４）（５）を以て、陽極（２）と陰極
（１ａ’）とを濕潤せしめて、発電せしめるが集積電池
を導線（１４）（１４’）に連結してモーター又は他の
電池に接続した後、モーターに接続してアクセル又はス
イッチ操作で断電、停止、通電、発進を行わしめる。

【図１０】〜

【図１３】に示す、補助エネルギー電池は多量生産に必
要な時の構造電池を示すもので

【図１０】は円盤電池の正面図で、陽極銅（２）の背面
に陰極（１ａ’）を張付けたものを示し、これを作るに
は再生アルミ融解液を予め準備した銅板状に流し込み凝
固せしめるか、圧延したアルミ板に圧延した銅箔を圧着
して

【図１１】の側面図の如く示したに加工する。そして、

【図１２】の側面図に示す様にその合板電極（１ａ’）
（２）の背面にカーボン紙（１ｅ）を接合し、これにア
クリル酸銅塩（３）（４）（５）を含浸して乾燥したも
のを積合張り合わせて、これを

【図１３】の側面図示す如く直列にビニール袋（１１
ｂ）に集積電解液（３）（４）（５）を浸透せしめ、ビ
ニール袋の上面に導体（１４ａ）（１４ｂ）に陰陽極を
接触せしめて集積電池（複合）を作り、この上面を＋
極、背面を−極として導線（１４）（１４’）に接続し
てモーター電源として使用する。この

【図１３】の合板極（２）（１ａ’）はカーボン紙隔膜
（１ｃ）（２ｃ）（３ｃ）（４ｃ）（５ｃ）（６ｃ）
（７ｃ）（８ｃ）（９ｃ）が張付けられて電解液が含浸
される様にソフトに加工されている。この電極は鉄やニ
ッケル、コバルト、ジルコニウム、タンタル、ステンレ
ス等の金属極でも使用されるが、イオン化傾向に順じて
電位差を生じしめる事が出来る。

【図１４】の正面図は、集積電池の

【図１３】のものを複数個、電池ボックス（１０’）に
嵌挿し上面に鉛蓄電池の様に電極を露呈せしめたものが
実用的に使用され、１２〜１００ｖｏｌｔの電圧でモー
ターの始動や照明が行われる。太陽電池、バッテリー電
源によって始動するエネルギーは全て直流始動型である
から、充電バッテリーの電圧に応じた本アルミ電池を構
成せしめれば電気回路の変換の必要性がなく、少々コス
トが高価となっても運搬途中や長距離運搬中には充電の
出来ない場所も多いし、雨が降れば太陽電池も使用が出
来ない時などの臨時使用に適し、補助エンジンエネルギ
ーとして有用である。特に、アルミの再生品は原価も安
く廃品回収にも役立ち、特に子供の玩具や飛行機プラモ
デルやデジタル時計の電池や卓上電子計算器用の電池に
も応用出来るので便利であり、ビール缶の空き缶の再生
利用によって公害を有効利用する事も出来る。次ぎにこ
の電解液の配合例を示せば次ぎの如くである。

【例１】 アクリル酸銅食塩
１０部 アルギニン酸ソーダー ３０部 アクリル酸ソーダー ２部 導電性カーボン粉 １５部 二酸化マンガン ５部 水 １００部 このアクリル酸銅の作り方は、硫酸銅を水に溶解して苛
性ソーダー又は、炭酸ソーダー液を加えて中和して、水
酸化銅を作り副生する硫酸化銅を濾過器で瀘別したもの
をアクリル酸モノマー液に投入して加熱溶解して作る。
しかし、多量の生産の場合の簡便法としては次ぎの配合
による。

【例２】 アクリル酸モノマー
１０部 塩化第一銅又は酢酸銅 ７部 クエン酸銅 水 １０部 アルギン酸ソーダー又は ポリアクリル酸ソーダー増粘剤 ３部 カーボン粉 ０〜１０
部

【例２】は塩化銅や酢酸銅をアクリル酸モノマー水に溶
解して増粘剤を入れたものが使用される。この銅アルミ
電池の代用として錫アルミ電極も使用出来る。

【例３】はその配合例である。

【例３】 アクリル酸モノマー
１０部 塩化錫 又は塩化メチル錫又は 水酸化錫 １０部 その他の塩 ３０部 水 ３部 ポリアクリル酸ソーダー １部 カーボン粉 ３部 この場合、アルミ電池の構成は であり、この錫液は鍍金液としてアクリル酸錫を使用す
れば良い鍍金が得られ、特に、錫粉をクエン酸ソーダ
ー、クエン酸メタアクリル酸モノマーに溶解したものは
ドブ漬け鍍金が出来るばかりでなく、銅も同様に鍍金が
出来る。

【図１５】はアクリル酸銅電解液による銅アルミ電池の
特性を示したものである。（ａ）は配合例（４）のもの
で次ぎの配合による。

【例４】 メタアクリル酸モノマー
１００部 水 ４００部 塩化銅 ３０部 アミン類 ２部 この（ａ）の水液では盛んに水素ガスを発生し、水素過
電圧となる。そして、アルミ陰極の消耗が激しくアンペ
アーは急激に増大して急激に終息する。（ｂ）は増粘剤
を混合した

【例２】のものを示し、（ｃ）は

【例１】の配合のものを示したものである。（ｄ）は錫
アルミ電池を示したもので、増粘剤を更に増大すると
（ｅ）の如くになった。これらは単電池で示したもの
で、０．５ｇの銅極又は、錫極＋と電解液、アクリル酸
銅又はアクリル酸錫を使用し、金属アルミニウム０．５
ｇを使用した時の結果が銅アルミ電池の電圧は１．３ｖ
ｏｌｔ、電流密度は１アンペアー増大と、０．２５アン
ペアーの間で作動する。又、この電解液に於いてアクリ
ル酸モノマーに酢酸、クエン酸、フマール酸、マレイン
酸、テレフタル酸、ギ酸、乳酸、インドール酸、石炭酸
等の有機酸が使用されるが、分子中に二重結合や三重結
合のある有機酸がより面白い結果を得るものもある。ア
クリル酸銅やアクリル酸錫の錯塩は次ぎの如くである。 又、亜鉛マンガン電池とのアルミ銅電池との差は電解質
が前者が塩化アンモン、塩化亜鉛ペーストに対して、本
願のものは酸化膜を防ぐ為にアクリル酸銅のカーボンペ
ーストを利用したものである。以上の如く、この発明の
特徴はアクリル酸モノマーの強酸性を利用して金属銅塩
を溶解したものを電解液とし、増粘剤と導電性カーボン
粉を混合し必要に応じて二酸化マンガンや他の金属酸化
物、塩類や過酸化物を混合したものを使用すると電圧が
上昇し放電特性が改善され、アルミ陰極特有の欠点であ
るアルミ金属表面に出来易い酸化皮膜の形成が無いから
一定した電流密度が得られる。そして、亜鉛マンガンカ
ーボン電池の如く亜鉛より軽い金属が使用され、特に、
再生アルミが使用され必ずしもアルミの純度を高める必
要もないので、アルミ廃品の有効利用として子供の玩具
やプラモデル、計算器の電源としても利用され、又、自
動車特に電気自動車のバッテリー電源や太陽電池の補助
エンジンエネルギーとして有用であり、軽量であるから
携帯用電源として利用され産業上有用な発明である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 銅アルミ電池の正面図

【図２】 その側面図

【図３】 ｕ字状の入たアルミ銅電池の正面図

【図４】 その側面図

【図５】 そのｕ字状アルミ板銅電池を容器に入れた側
面図

【図６】 紙アルミ銅箔電池の側面図

【図７】 紙アルミ箔を集積せしめた電池の側面図

【図８】 紙電極箔電池の正面図

【図９】 紙電極箔片群を張り合わせた電池の正面図

【図１０】金属銅アルミ盤電極の正面図

【図１１】その側面図

【図１２】

【図１１】の合板電極に電解質含浸カーボン紙の積合し
た側面図

【図１３】ポリエチレン等の合成樹脂外装容器に合板電
極とカーボン紙を積合した集積電池の直列式電池の側面
図

【図１４】その直列電池の多数個嵌挿した集積電池ボッ
クスの正面図

【図１５】その特性

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 後文記載の如くアルミニウム電極筐を陰極としてその内
   面にアクリル酸銅、塩化物塩の電解質にポリアクリル
   酸、澱粉、線磯、澱粉エーテル、繊維の増粘剤水液を混
   合した液やペーストを入れて、その中央に陽極のカーボ
   ン銅電極を差し込み固定した単電池を作り必要に応じて
   この単電池を併直列して集積せしめて電圧を高めたもの
   を、バッテリー電源や太陽電池電源に補助的に併用具備
   せしめる事を特徴とした電気自動車の補助アルミ電池、
   並びに子供用玩具、プラモデル用電池。