JPH0717605Y2 - シートベルトホルダー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用シートの外側面に装着してシートベル
トの脱落を防止するためのホルダーに関する。

（従来の技術とその問題点） 従来のこの種のホルダーは、第４図に示すようにシート
ベルト（Ｂ）が挿通し得るように本体（Ｐ）を環状にし
ている。また、このホルダーにシートベルトが差し込め
得るように環状の本体（Ｐ）の内外方向にスリット
（Ｓ）を設けている。従って、第５図に示すようにシー
トベルト（Ｂ）の一端側を車床等に固定した後、前記ス
リット（Ｓ）からシートの外側面本体（Ｐ）に差し込む
と、シートベルト（Ｂ）がホルダーに装着される。そし
て、このホルダーの内径は、シートベルトの他端側に取
付けたバックル（ｂ）、又はタッグに対して小径に形成
されているため、シートベルト（Ｂ）がホルダーから脱
落することがなく取付けられている。

ところが、シートベルト（Ｂ）が使用等に伴なってねじ
れたりすると、前記ホルダーのスリット（Ｓ）から外部
に脱出する虞れがあった。

そこで、本考案はホルダーにシートベルトを装着後、シ
ートベルトが外れる虞れがないようにすることを目的と
する。

（問題点を解決するための手段） 以上の目的を達成するための本考案に係るシートベルト
ホルダーは、シートの外側面に固定してシートベルトを
挿通するシートベルトの脱落防止用環状ホルダーにおい
て、該環状本体の外側面から内側面に向けてシートベル
ト着脱用のスリットを設け、該スリットは相互に連通す
る前記本体の外側部に設けた外側開口部と、本体の内側
部に設けた内側開口部とからなり、前記外側開口部は本
体の外側面に対してテーパ状に形成され、前記内側開口
部は本体の内側面に対して略直角状に形成してなること
を特徴とするものである。

従って、環状本体に設けたスリットはテーパ状外側開口
部と、略直角状内側開口部とから構成されているため、
シートベルトを外側開口部から本体内に挿着し易く、ま
た装着後、内側開口部は内側面に対して略直角状に形成
されているため、本体外にシートベルトが脱出すること
がない。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図中（Ｐ）は第５図に示すようにシートの側面に固定す
る環状本体を示し、この本体（Ｐ）にはその外側面（2
a）から内側面（2b）に渉ってスリット（１）が設けて
あり、このスリット（１）よりシートベルト（Ｂ）を内
部に挿入する。

スリット（１）は本体（Ｐ）の外側部（21）に設けた外
側開口部（11）と、本体（Ｐ）の内側部（21）に設けて
前記外側開口部（11）に連通する内側開口部（12）とか
ら構成され、外側開口部（11）は本体（Ｐ）の外側面
（2a）に対してテーパ状の溝からなり、また、内側開口
部（12）は本体（Ｐ）の内側面（2b）に対して略直角状
に切穿形成した溝からなり、この外側開口部（11）と内
側開口部（12）とは略直角状に交差している。

斯して、シートベルト（Ｂ）を本体（Ｐ）内に挿入する
には、シートベルト（Ｂ）の幅方向の一端縁を外側開口
部（11）に挿し込み、外側開口部（11）から内側開口部
（12）に移動させると、容易にシートベルト（Ｂ）は本
体（Ｐ）内に挿入される。そして、本体（Ｐ）内に挿入
した後は、シートベルト（Ｂ）に対して内側開口部（1
2）は直交状に形成されている。従って、この内側開口
部（12）内にシートベルト（Ｂ）が入り込む虞れがない
ため、シートベルト（Ｂ）が本体（Ｐ）から脱落するこ
とがない。

第３図は本考案の第２実施例を示し、斯る実施例は前記
実施例における本体（Ｐ）のスリット（１）を設けた部
分をキャップ（３）で被蓋することにより、より完全に
シートベルト（Ｂ）の脱落を防止すると共に、本体
（Ｐ）の外観の向上を図ったものである。

即ち、本体（Ｐ）の前記外側部（21）及び内側部（22）
を嵌合するキャップ（３）の一端をピン（31）によって
回動自在に枢着し、キャップ（３）の他端側に係止孔
（32）を開孔し、この係止孔（32）内に本体（Ｐ）に設
けた突起（33）を係合することにより、本体（Ｐ）の一
部を嵌合して前記スリット（１）を被覆するものであ
り、図面に示す状態でシートベルト（Ｂ）を本体（Ｐ）
内に挿入する。シートベルト（Ｂ）を本体（Ｐ）内に挿
入後、キャップ（３）を被蓋することにより、スリット
（１）は完全に塞がれるため、シートベルト（Ｂ）は本
体（Ｐ）から脱落することがない。

（効果） 本考案は述上の如く本体にテーパ状の溝からなる外側開
口部と、直角状に切穿形成した内側開口部とから構成さ
れているため、シートベルトが本体に挿入し易く、挿入
後は本体から外れる虞れがなく確実にシートベルトを保
持する。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案の一実施例を示し、第１図はそ
の斜視図、第２図は要部の平面図、第３図は本考案の他
の実施例を示す斜視図、第４図は従来品の斜視図、第５
図はホルダーの取付状態を示す斜視図である。 図中、（Ｐ）はホルダーの環状本体、（Ｂ）はシートベ
ルト、（１）はスリット、（11）は外側開口部、（12）
は内側開口部を夫々示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シートの外側面に固定してシートベルトを
   挿通するシートベルトの脱落防止用環状ホルダーにおい
   て、該環状本体の外側面から内側面に向けてシートベル
   ト着脱用のスリットを設け、該スリットは相互に連通す
   る前記本体の外側部に設けた外側開口部と、本体の内側
   部に設けた内側開口部とからなり、前記外側開口部は本
   体の外側面に対してテーパ状に形成され、前記内側開口
   部は本体の内側面に対して略直角状に形成してなるシー
   トベルトホルダー。