JPH07172873A - 耐熱光ファイバ - Google Patents

耐熱光ファイバ

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Publication number
JPH07172873A
JPH07172873A JP5316734A JP31673493A JPH07172873A JP H07172873 A JPH07172873 A JP H07172873A JP 5316734 A JP5316734 A JP 5316734A JP 31673493 A JP31673493 A JP 31673493A JP H07172873 A JPH07172873 A JP H07172873A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
boron diffusion
resistant optical
heat resistant
borosiloxane
Prior art date
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Pending
Application number
JP5316734A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenzo Takeuchi
健三 武内
Junko Tsujimaki
淳子 辻巻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
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Filing date
Publication date
Application filed by Showa Electric Wire and Cable Co filed Critical Showa Electric Wire and Cable Co
Priority to JP5316734A priority Critical patent/JPH07172873A/ja
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Pending legal-status Critical Current

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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 400℃以上の高温での連続使用に耐え得る優
れた耐熱性を有する耐熱光ファイバを提供する。 【構成】 石英系光ファイバ裸線1上に、オクチル酸Al
溶液の塗布焼付けにより酸化アルミニウムを主体とする
硼素拡散防止層2を形成し、その上に、ボロシロキサン
樹脂を主成分とする塗料を塗布焼付けてボロシロキサン
樹脂被覆3を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱光ファイバに係
り、特にポリボロシロキサン樹脂被覆を有する耐熱光フ
ァイバの機械的強度を向上させた耐熱光ファイバに関す
る。
【0002】
【従来の技術】通信、光学、その他の分野で広く用いら
れている光伝送用媒体としての光ファイバは、裸のまま
では脆弱であるため、たとえばボビンへの巻取りやケー
ブル化などの工程中あるいは保管中などに、表面に傷が
付きやすく、この表面の傷が応力集中源となって外部か
らの僅かな力で容易に破断してしまう。
【0003】このため、線引き直後にその表面にプラス
チック樹脂などの被覆を施して保護しており、その材料
には、紫外線照射により固化するウレタン−アクリレー
ト樹脂やエポキシ−アクリレート樹脂などの紫外線硬化
型樹脂(UV樹脂)が一般に用いられている。
【0004】ところで、近時、発電所におけるボイラの
燃焼監視システムなどの用途に、 400℃で連続使用可能
な光ファイバの要求がある。
【0005】しかしながら、上記したような従来の光フ
ァイバは、いずれも耐熱温度が 100〜120 ℃程度と低い
ため、その適用は困難である。また、耐熱性を向上させ
たものとして、被覆材料にポリイミド樹脂を用いたもの
も開発されているが、 300℃程度の使用が限度であっ
た。
【0006】このような中で、近年、ポリイミド樹脂な
どの有機系耐熱樹脂に比べはるかに高い耐熱性を有する
ボロシロキサン樹脂が開発され、これを光ファイバの耐
熱保護被覆材料として用いることが検討されている。
【0007】しかしながら、このボロシロキサン樹脂を
光ファイバ裸線表面に直接塗布し焼き付けたものは、高
温使用によって機械的強度が低下するという問題があっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、 400℃で
連続使用可能な耐熱光ファイバとして、ボロシロキサン
樹脂を光ファイバ裸線表面に被覆した耐熱光ファイバが
検討されているが、このものは、高温での使用によって
機械的強度が低下するという問題があった。
【0009】本発明はこのような課題に対処してなされ
たもので、ボロシロキサン樹脂を被覆した光ファイバの
高温使用による機械的強度の低下を防止して、 400℃以
上の高温下での連続使用を可能とした耐熱光ファイバを
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
耐熱光ファイバを得るべく鋭意研究を重ねた結果、ボロ
シロキサン樹脂を光ファイバ裸線表面に直接被覆した場
合に生じる強度低下の原因が主として、ボロシロキサン
樹脂と光ファイバ(石英成分)が高温下で反応し、ボロ
シロキサン樹脂に含まれる硼素が石英中に拡散して固容
体を形成することにあり、このような硼素の拡散を防止
することにより、高温使用による機械的強度の低下を有
効に防止し得ることを見出し、ここに本発明を完成する
に至った。 すなわち本発明の耐熱光ファイバは、石英
系光ファイバ裸線上に、硼素拡散防止層を介して、ボロ
シロキサン樹脂被覆を設けてなることを特徴としてい
る。
【0011】上記硼素拡散防止層としては、ナフテン
酸、カプリン酸、ステアリン酸、オクチル酸などのアル
ミニウム塩やアルミニウムアルコキシド、あるいは下記
の[I]および[II]の一般式で示されるようなアルミ
ニウム化合物を、炭化水素系、エーテル系、アルコール
系などの有機溶剤に溶解または分散させた溶液または分
散液を塗布し、 400〜700 ℃程度の温度で焼付けること
により形成されたアルミニウム酸化物を主体とする厚さ
1〜5 μmからなるものが適している。この場合、焼付
温度が 400℃より低いとアルミニウム化合物の熱分解が
不十分となって、十分な硼素拡散防止効果を有する被膜
が形成されず、 700℃より高いと、熱分解が急激に起こ
るため被膜剥離を生ずるおそれがある。また、 1μmを
越える厚さに形成する場合には、 1回の塗布焼付厚が 1
μmを越えないように複数回に分けて塗布焼付を行うこ
とが望ましい。 1回の塗布焼付厚が 1μmを越えると、
分解する有機成分が多くなり、形成される被膜がポーラ
スになって光ファイバとの密着性が不良となる。なお、
下記[I]式で示されるものを具体的に例示すると、た
とえばAl -ジ-n- ブトキシドモノエチルアセトアセテー
トや、Al -ジ-iso- プロポキシドモノエチルアセトアセ
テートなどがあげられる。また、下記[II]式で示され
るものとしては、アルミニウムオキサイドオクトエート
や、アルミニウムオキサイドステアレートなどがあげら
れる。
【0012】
【化1】 (式中、R1 は炭素数 1〜20の炭化水素基、R2 はメチ
ル基またはエチル基) (R−COO−Al=O)n …[II] (式中、Rは炭素数 1〜20の炭化水素基、nは 3〜9 の
整数) また、このような硼素拡散防止層上に設けるボロシロキ
サン樹脂被覆は、ボロシロキサン樹脂を主成分とする塗
料の塗布焼付けにより形成することが望ましい。この塗
料の溶剤としては、クレゾールなどのフェノール系溶剤
や、N-メチル-2- ピロリドン(NMP)のような極性溶
剤などが使用される。この塗料には、必要に応じて、シ
リコーン樹脂などの他の無機系ポリマーや、酸化マグネ
シウム、酸化アルミニウムなどの無機充填材などが配合
されていてもよい。本発明において、このボロシロキサ
ン樹脂被覆の厚さとしては、 2〜10μm程度が適当であ
る。
【0013】
【作用】本発明の耐熱光ファイバにおいては、光ファイ
バ裸線上に、硼素拡散防止層を介して、ボロシロキサン
樹脂被覆を設けており、硼素拡散防止層によってボロシ
ロキサン樹脂に含まれる硼素の光ファイバ中への拡散が
防止されるため、高温使用による機械的強度の低下が防
止される。
【0014】したがって、発電所のボイラの燃焼監視シ
ステムのような、耐熱温度 400℃以上が要求される用途
にも十分使用することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について記載する。
【0016】実施例1 図1に示すように、コア径50μm、クラッド径 125μm
の石英系光ファイバ裸線1上に、オクチル酸Alの 20 %
溶液(溶剤 キシレン)を塗布し、 500℃、 5分間の条
件で焼付けて、厚さ 5μmの酸化アルミニウムを主体と
する硼素拡散防止層2を形成した。次いで、この上に、
ボロシロキサン樹脂 100重量部と、水酸化マグネシウム
10 重量部とを、キシレンおよびソルベントナフサ各 3
0 重量部に溶解して調製した塗料を塗布し、 400℃、 3
分間の条件で焼付けて、厚さ 8μmのボロシロキサン樹
脂被覆3を形成して耐熱光ファイバを得た。
【0017】実施例2 オクチル酸Alの 20 %溶液に代えて、Al -ジ-n- ブトキ
シドモノエチルアセトアセテートの 20 %溶液(溶剤
キシレン)を用い、その焼付条件を 500℃、 5分間とし
た以外は実施例1と同様にして、耐熱光ファイバを得
た。
【0018】このようにして得た各耐熱光ファイバの耐
熱性を調べるために、100 、200 、300 、400 、500 ℃
の各温度でそれぞれ 10 日間加熱し、加熱後の機械的強
度および伝送損失を測定して、加熱前のそれと比較した
ところ、500 ℃の加熱によっても機械的強度、伝送損失
ともに大きな変化は見られなかった。
【0019】なお、比較のために、実施例と同じ石英系
光ファイバ裸線上に、実施例と同じボロシロキサン樹脂
被覆を単独形成した例(比較例1)、同石英系光ファイ
バ裸線上にウレタン−アクリレート樹脂を単独被覆した
例(比較例2)、および同石英系光ファイバ裸線上にエ
ポキシ−アクリレート樹脂を単独被覆した例(比較例
3)について、同様の耐熱性試験を行ったところ、比較
例1では400 ℃を越えると特性の低下が見られ、また、
比較例2および比較例3では、100 ℃を越えると特性の
低下が見られた。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の耐熱光フ
ァイバは、光ファイバ裸線上に、硼素拡散防止層を介し
て、ボロシロキサン樹脂被覆を設けた構造とされている
ので、高温使用によっても機械的強度が低下することが
なく、 400℃以上の高温下での連続使用が可能である。
したがって、このような高い耐熱性が要求される発電所
のボイラの燃焼監視システムなどの用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の耐熱光ファイバを示す断面
図。
【符号の説明】
1………石英系光ファイバ裸線 2………硼素拡散防止層 3………ボロシロキサン樹脂被覆

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英系光ファイバ裸線上に、硼素拡散防
    止層を介して、ボロシロキサン樹脂被覆を設けてなるこ
    とを特徴とする耐熱光ファイバ。
JP5316734A 1993-12-16 1993-12-16 耐熱光ファイバ Pending JPH07172873A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5316734A JPH07172873A (ja) 1993-12-16 1993-12-16 耐熱光ファイバ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5316734A JPH07172873A (ja) 1993-12-16 1993-12-16 耐熱光ファイバ

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JPH07172873A true JPH07172873A (ja) 1995-07-11

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JP5316734A Pending JPH07172873A (ja) 1993-12-16 1993-12-16 耐熱光ファイバ

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030128