JPH07172813A - 黒色球状シリカ及び黒色球状シリカを製造する方法 - Google Patents

黒色球状シリカ及び黒色球状シリカを製造する方法

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JPH07172813A
JPH07172813A JP34568993A JP34568993A JPH07172813A JP H07172813 A JPH07172813 A JP H07172813A JP 34568993 A JP34568993 A JP 34568993A JP 34568993 A JP34568993 A JP 34568993A JP H07172813 A JPH07172813 A JP H07172813A
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spherical
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Yasushi Matsui
靖 松井
Kunio Takahashi
邦夫 高橋
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に液晶ディスプレー用スぺーサーとして好
適な黒色球状シリカ粒子を製造する。 【構成】 有機物質分解生成炭化物が表層部全面に含浸
されている多孔質黒色球状シリカ及びテトラアルコキシ
シランとホウ素化合物とを、水と水に可溶な有機溶媒と
の混合溶液中において、触媒と共存させることにより、
加水分解重縮合反応に基づいて生成したSiO2 又はS
iO2 とB23 とよりなる球状粒子を得、次に該粒子
より1部又は全部のB23 を溶出させてシリカを実質
的主成分とする多孔質球状粒子を製造し、更に該粒子に
有機物を含浸させた後、不活性雰囲気で加熱して有機物
を熱分解炭化させて黒色球状シリカを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、黒色球状シリカ粒子及
びその製造方法に関し、より詳細には、多孔質球状シリ
カ表面に有機物を含浸させ、その有機物を不活性雰囲気
中で熱分解炭化させ黒色に着色させる方法及びそのよう
に製造された黒色球状シリカ粒子に関する。上記の黒色
球状シリカ粒子は液晶ディスプレー用スぺーサー、塗料
の艶消剤等として有用である。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレー用スぺーサーとはディ
スプレーの2枚のガラスの間隔を均一一定に保つために
ガラス板の間に挟んで使用される材料であって、真球状
粒子が用いられている。現在、このスぺーサーとして
は、プラスチックビーズ、シリカビーズ、ガラスビーズ
が使用されている。スぺーサーはその目的上粒径が均一
なものが望まれており、その点ではシリカビーズが一番
優れている。しかしながら、上記いずれのビーズも透明
又は白色であり、そのため液晶ディスプレーのバックラ
イトを透過させたり反射させたりするいわゆる「光漏
れ」の現象を引き起こす。これがカラー表示ではホワイ
トスポットとして画面に表れ、表示コントラストを大幅
に下げる原因となっている。そこで「光漏れ」を少なく
する遮光性のスぺーサー、即ち、黒色のスぺーサーが望
まれている。
【0003】一方、種々の改質されたシリカ粒子を提供
する技術が提案されている。例えば、微粉末シリカに塩
化チオニルを作用させシリカ表面のシラノールを塩素化
し、これにフェニルリチウムを反応させシリカ表面にフ
ェニル基を導入することが知られている(Angew.
Chem.,84,359(1972))。更に、この
フェニル基に種々の官能基を導入し顔料を合成すること
も行われている(色材,56,287(1983))。
しかしながら、これらの反応に使用されているシリカ粒
子は比表面積(SSA)が200〜400m2 /gと大
きく細孔の多いものである。ディスプレー用スぺーサー
として用いられるような、Si(OR)4 の加水分解で
合成される球状シリカ粒子は、表面が非常に滑らかな真
球状粒子で、そのSSAは粒径から計算した値にほゞ等
しいか大きくても計算値の2倍程度のもので(SSA
0.5〜15m2 /g)、細孔が殆どないものである。
そのため表面のシラノール基の数も少なく、上記のよう
な反応を利用してディスプレー用スぺーサーとして好適
な有色球状シリカ粒子を得ることには成功していない。
又、種々の有機分子の共存下にSi(OR)4 を加水分
解することによって種々の色素をドープした石英ガラス
を製造する方法も報告されている(セラミックス,2
1,111,(1986))。しかしながら、この方法
もスぺーサー用球状シリカ粒子の合成には好適ではな
い。更にSi(OR)4 の加水分解で合成した真球状シ
リカ粒子(粒径0.1〜10μm)を種々の有機化合
物、有機金属化合物等で被覆することも種々検討された
が粒子一個一個をばらばらに被覆することは難しく、ス
ぺーサー用シリカ粒子の製造は成功していない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】即ち製造が容易であり
粒径が均一であるスぺーサー用黒色粒子が実用的に強く
望まれている。本発明者らは前記要望に応ずる黒色粒子
及び同黒色粒子の製造方法を開発する目的で研究の結果
本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は(1)有機
物熱分解生成炭化物が表層部全面に含浸されている多孔
質黒色球状シリカ、及び(2)(イ)テトラアルコキシ
シランの加水分解重縮合反応によりSiO2 を主成分と
する球状粒子を製造し、又はテトラアルコキシシランと
ホウ素化合物とを、水と水に可溶な有機溶媒との混合溶
液中において、触媒と共存させることにより、加水分解
重縮合反応に基づいて生成したSiO2とB23 とよ
りなる球状粒子を得、次に該粒子より1部又は全部のB
23 を溶出させてシリカを実質的主成分とする多孔質
球状粒子を製造し、又は(ロ)(イ)の方法において製
造された球状粒子を、更にテトラアルコキシシランとホ
ウ素化合物とを、水と水に可溶な有機溶媒との混合溶液
とよりなる液中に分散させることにより、球状粒子の径
を増大させた後、増大せる粒子より1部又は全部のB2
3 を溶出させてシリカを実質的主成分とする多孔質球
状粒子を製造し、(イ)、(ロ)の夫々の場合に得られ
た多孔質球状粒子に有機物を含浸させた後、不活性雰囲
気で加熱して有機物を熱分解炭化させて前記の多孔質黒
色球状シリカを製造する方法に関する。
【0006】次に本発明について詳述する。本発明者ら
は液体クロマトグラフィー用充填剤、触媒坦体、分子篩
等として好的であるシリカを実質的主成分とする多孔質
球状粒子の製造法を開発する目的で研究の結果、テトラ
アルコキシシランとホウ素化合物とを、水と水に可溶な
有機溶媒との混合溶液中において、触媒と共存させるこ
とにより、加水分解重縮合反応に基づいて生成したSi
2 とB23 とよりなる球状粒子を生成させた後に該
粒子より1部又は全部のB23 を溶出させることによ
り得られた粒子、更に前記粒子や、テトラアルコキシシ
ランを加水分解重縮合して得られたSiO2 粒子の径を
増大させた粒子が前記用途に適することを知った。本発
明者は前記粒子を利用することにより液晶ディスプレー
用スぺーサーとして優れた性質を有する黒色粒子が得ら
れと考え、研究の結果、前記の粒子に有機物を含浸させ
た後、不活性雰囲気中で加熱することより、有機物は熱
分解炭化され、粒子の表層部全面に炭化物が含浸分布し
た黒色球状シリカを得ることに成功した。このようにし
て製造された粒子は粒度がほゞ均一であり前記の目的に
好適であった。
【0007】前記の方法においてテトラアルコキシシラ
ンとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシ
ラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシ
ラン、テトラ tert−ブトキシシランなどが利用で
きる。B23 源としてのホウ素化合物は水に可溶なホ
ウ酸、メタホウ酸、酸化ホウ素や水に不溶なトリアルキ
ルボレート等が実用的に好ましい。そしてトリアルキル
ボレートとしてトリメチルボレート B(OCH3
3 、トリエチルボレート B(OC253 、トリイ
ソプロピルボレート B(OCH(CH323 、ト
リブチルボレート B(OC493 、トリtert
−ブチルボレート B(OC(CH333 等が実用
的に好ましい。更に水に可溶な有機溶媒としてはメタノ
ール、エタノール、プロパノール類、ブタノール類など
のアルコール類やアセトン、メチルエチルケトンなどの
ケトン類が、触媒としてのアルカリはアンモニア(アン
モニア水)、アミン類が好適である。
【0008】本発明方法においてアルコキシシランとホ
ウ素化合物よりSiO2 −B23粒子を先ず製造する
場合、原料の各化合物の混合順序は任意に選択できる。
例えば水に不溶なトリアルキルボレートを使用する場合
はテトラアルコキシシランとトリアルキルボレートとの
混合物を水に可溶な有機溶媒と水との混合溶媒中に触媒
を存在させることにより加水分解重縮合反応が行われ、
SiO2 −B23 の真球粒子を得ることができる。
又、水に可溶なホウ素化合物を用いた場合は、前記の方
法において混合溶液に用いる水に予めホウ素化合物を溶
解しておいてもよい。更に前記粒子表面に更に主として
SiO2 を生長させる場合も全く同様に処理すればよ
い。
【0009】尚SiO2 −B23 の真球粒子を水や温
水等により洗浄すればB23 は容易に溶出され、多孔
質シリカ粒子を得ることができる。アルコキシシランと
ホウ素化合物との比は、目的とする多孔粒子の気孔率に
より定められる。気孔率は粒子の機械的強度を保持する
必要もあり、10〜80%が好ましい。例えばトリアリ
キルボレートを使用し、気孔率10%程度の多孔粒子を
製造する場合、トリアルキルボレートはアルコキシシラ
ンとの合計量の5モル%になるようにする必要がある。
同様に気孔率80%程度の場合は合計量の60モル%と
すればよい。
【0010】触媒、有機溶媒、水の量は加水分解重縮合
反応が円滑に行われるように適宜であるが、実用的に好
ましいのは、触媒はアルコキシシランに対して50〜2
00重量%の範囲であることが、実験的に確かめられ
た。B23 の溶出方法は水中にスラリー化し数回加熱
洗浄を繰り返すか、濾過ケーキを大量の温水で洗浄して
もよい。
【0011】生成する粒子は一段反応では通常粒径0.
2〜1.5μmである。尚この粒子を反応原料と触媒を
ゆっくり添加させながら成長反応を行わせ、粒径を大き
くすることも可能である。次に得られた多孔質シリカ粒
子に有機物を含浸させる。有機物としては一般式R−X
[ここでRは直鎖のアルキル、アルケニル、アルカジェ
ニル、アルカトリエニル、アルキニルなどの直鎖非環式
グループで炭素数が6以上のもの。XはCOOH、CO
OR´(R´はメチル、エチル)、CHO、OH、NH
2 、SO3 H、NO2 などが好ましい。]が用いられ
る。そして実用的にはそのうちRは炭素数9〜20の直
鎖のアルキル基、アルケニル基、アルカジェニル基であ
り、XはCOOH、COOR´、OH、SO3 Hである
ものが好ましく特にオレイン酸、ミリスチン酸、ステア
リン酸等の脂肪酸が便利に使用できる。含浸のさせ方
は、液状化合物の場合は、そのまま含浸させてもよく、
低沸点溶媒に溶解して含浸させてもよい。固体化合物の
場合には、低沸点溶媒に溶解して含浸させる。含浸量は
粒子の表層部のみでよく、後述の加熱による炭化により
粒子表面全体が黒くなればよい。具体的には粒子量に対
して2〜5%の炭素量になれば目的を達成し得る。
【0012】次に粒子の表層部に含浸せる有機物を炭化
させるため不活性雰囲気で500〜700℃の範囲で好
ましくは550℃以上で粒子を加熱する。温度が低いと
完全には炭化せず、例えば灰色であり、又温度が700
℃を越えても特に効果は増大しない。以上の方法により
製造された本発明の多孔質黒色球状シリカは表層部全面
に炭化物が均質に分布し、黒色を示す。
【0013】
【発明の効果】本発明の方法より得られた黒色多孔質シ
リカ粒子は粒径が均一であり、液晶ディスプレー用スぺ
ーサー、塗料の艶消剤等として実用的に優れている。
【0014】
【実施例】以下、実施例について、本発明をより具体的
に説明する。 実施例 1 アセトン1200g、蒸留水400g、テトラエトキシ
シラン120g、トリメチルボレート120gをフラス
コ内で混合後、室温で15分間攪拌し、25%アンモニ
ア水500gを加え室温で3時間攪拌を続けた。反応後
濾過し、温水で充分洗浄した。100℃で乾燥し、白色
多孔質シリカ粒子を得た。この粒子の平均粒径は1.5
μm、比表面積は495m2 /gであった。この粒子3
gをオレイン酸50gに添加し、室温で1時間、250
℃で1時間攪拌後濾別した。得られた粒子を乾燥後窒素
気流中600℃で3時間熱処理を行った。粒子は黒色に
なっていた。走査型電子顕微鏡で観察した結果真球状の
ままであった。又粒子径は1.5μmと変化はなかっ
た。炭素量を分析した結果2.9wt%であった。 実施例 2 実施例1と同様に処理して得られた白色多孔質シリカ粒
子2gをミリスチン酸1gをメチルエチルケトン50g
に溶解した溶液に添加し、24時間室温で攪拌した。得
られた粒子を濾別乾燥後窒素気流中650℃で3時間熱
処理を行った。粒子は黒色になった。炭素量は2.7%
であった。 比較例 1 テトラエトキシシランの加水分解重縮合で合成した粒径
1.5μm(比表面積6.8m2 /g)の球状シリカ粒
子(無孔質)を実施例1と全く同じ処理を行ったが、粒
子は白色のままであった。炭素量は0.1wt%であっ
た。
【0015】実施例 3 テトラエトキシシランの加水分解縮合で得た粒径3.0
μmの真球状シリカ3.8gを25%アンモニア水10
0mlに分散させ、これにエタノールを加え、シリカ粒
子分散スラリー溶液を500mlとした。別にテトラエ
トキシシラン5gとトリエチルボレート1.8gをエタ
ノールに溶かした150ml溶液Aと25%アンモニア
水60mlをエタノールに溶かした溶液Bとを用意し
た。上記シリカ粒子分散スラリーを1リットルのフラス
コ中に分散させ、充分に攪拌させながら、溶液A、溶液
Bを8時間かけて2台のマイクロポンプを使用して添加
した。スラリー中の粒子は粒径3.5μmまで成長して
いた。この粒子を濾別後、温水(約100℃)3リット
ルで洗浄し、乾燥した。比表面積は成長前の粒子で3.
5m2 /g、成長後で2.8m2 /g、温水洗浄後の粒
子は 平均粒径 3.5μm 比表面積 128m2 /g 細孔平均径 137Å 気孔率 42.0% であった。この粒子3gにステアリン酸1gをメチルエ
チルケトン50gに溶かした溶液に添加し、実施例1と
同様に処理した。粒子は黒色になった炭素量は2.6w
t%であった。 実施例 4 アセトン150mlにテトラエトキシシラン12.5g
とトリエチルボレート3.5gを溶解した。この溶液に
25%アンモニア水50mlを加え2時間攪拌した。液
を濾過して濾残である粒子を乾燥した。得られた粒子は
粒径1.5μmであった。この粒子3.8gを25%ア
ンモニア水100mlに分散させ、更にエタノールを加
え500mlにした。テトラエトキシシラン25gとト
リエチルボレート9gをエタノールに溶かし750ml
とした溶液をAと、25%アンモニア水300mlをエ
タノールに溶かし750mlとした溶液Bを用意した。
前述の粒子分散液500mlを2リットルのフラスコに
分散させ、充分に攪拌しながら溶液A、溶液Bを40時
間かけて一定速度で添加した。分散液中の粒子は2.4
μmまで成長していた。粒子を濾別後、温水(約100
℃)3リットルで洗浄し白色粉体を得た。洗浄前の粒子
の比表面積は4.1m2 /gであった。洗浄後の粒子は 平均粒径 2.4μm 比表面積 320m2 /g 細孔平均径 173Å 気孔率 61.0% であった。この粒子3gについて実施例3と同様に処理
して、炭素量2.6wt%の黒色粒子を得た。 実施例 5 2リットルのフラスコに蒸留水250gを入れ、その中
に酸化ホウ素7.0gを添加し室温で10分間攪拌混合
し溶解させた後、25%アンモニア水400gとアセト
ン600gを投入した。得られた溶液を充分に攪拌しな
がらテトラエトキシシラン120gを投入した。投入後
しばらくすると溶液は乳白色に変化した。引き続き室温
で2時間攪拌を行い反応を終了した。生成物を濾過し、
得られた粒子を乾燥後走査型電子顕微鏡(SEM)で観
察した。その結果粒子は平均粒径1.5μmの粒度分布
のよい真球粒子であった(比表面積8.7m2 /g)。
この粒子を温水で充分に洗浄しB23 を完全に溶出さ
せた。洗浄後の粒子は 平均粒径 1.5μm 比表面積 392m2 /g 細孔平均径 183Å 気孔率 60.5% であり多孔質粒子であった。この粒子2gをとり、実施
例1と同様に処理して炭素量2.8wt%の黒色粒子を
得た。 実施例 6 テトラエトキシシラン120gをアセトン600gと充
分に混合した。得られた液を溶液Aとした。一方、酸化
ホウ素7.0gを蒸留水250gに溶解させた後、25
%アンモニア水400gを加え充分に混合した。これに
より得られた液を溶液Bとした。実施例5の方法におい
て反応の完了した液(1.5μmのSiO2 −B23
粒子が分散している)400mlを2リットルのフラス
コに入れ、充分に攪拌しながら溶液A、溶液Bを45時
間かけて一定速度で添加した。反応後の粒子をSEMで
観察したところを粒子は2.6μmまで成長していた。
粒子を濾別後、温水(約100℃)3リットルで洗浄し
白色粉体を得た。洗浄前の粒子の比表面積は5.8m2
/gであった。洗浄後の粒子は 平均粒径 2.6μm 比表面積 277m2 /g 細孔平均径 202Å 気孔率 58.8% であり多孔質粒子であった。この粒子2gをとり、実施
例1と同様に処理して炭素量2.7wt%の黒色粒子を
得た。 実施例 7 アセトン150ml、蒸留水40gの混合溶液中にテト
ライソプロポキシシラン15g、トリエチルボレート8
gを溶解した。この溶液に25%アンモニア水60ml
を加え3時間室温で攪拌した。得られた粒子は粒径1.
4μmであった。この粒子を実施例1と全く同様に温水
で洗浄した。その結果 平均粒径 1.4μm 比表面積 352m2 /g 細孔平均径 125Å の多孔質球状シリカ粒子を得た。この粒子2gをリノー
ル酸20g中に添加し、室温で5時間攪拌後濾別した。
得られた粒子を乾燥後アルゴン気流中で550℃で3時
間熱処理を行った。粒子は黒色になり炭素量は3.2w
t%であった。 比較例 2 テトライソプロポキシシランの加水分解重縮合で合成し
た粒径1.5μm(比表面積8.7m2 /g)の球状シ
リカ粒子を実施例3と全く同様に処理した。粒子は黒色
にはならなかった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物熱分解生成炭化物が表層部全面に
    含浸されている多孔質黒色球状シリカ。
  2. 【請求項2】 テトラアルコキシシランとホウ素化合物
    とを、水と水に可溶な有機溶媒との混合溶液中におい
    て、触媒と共存させることにより、加水分解重縮合反応
    に基づいて生成したSiO2 とB23 とよりなる粒子
    を得、次に該粒子より1部又は全部のB23 を溶出さ
    せてシリカを実質的主成分とする多孔質球状粒子を製造
    し、更に該球状粒子に有機物を含浸させた後、不活性雰
    囲気で加熱して有機物を熱分解炭化させて黒色球状シリ
    カを製造する方法。
  3. 【請求項3】 テトラアルコキシシランの加水分解重縮
    合反応によりSiO2を主成分とする球状粒子を得、又
    はテトラアルコキシシランとホウ素化合物とを、水と水
    に可溶な有機溶媒との混合溶液中において、触媒と共存
    させることにより、加水分解重縮合反応に基づいて生成
    したSiO2 とB23 とよりなる球状粒子を得、次に
    得られた球状粒子を、更にテトラアルコキシシランとホ
    ウ素化合物とを、水と水に可溶な有機溶媒との混合溶液
    とよりなる液中に分散させることにより、球状粒子の径
    を増大させた後、増大せる粒子より1部又は全部のB2
    3 を溶出させてシリカを実質的主成分とする多孔質球
    状粒子を製造し、更に該粒子に有機物を含浸させた後、
    不活性雰囲気で加熱して有機物を熱分解炭化させて黒色
    球状シリカを製造する方法。
  4. 【請求項4】 ホウ素化合物はトリアルキルボレート、
    ホウ酸、メタホウ酸、酸化ホウ素中の少なくとも一種で
    ある請求項2、又は請求項3に記載のシリカを実質的主
    成分とする多孔質球状粒子を製造する方法。
JP34568993A 1993-12-22 1993-12-22 黒色球状シリカ及び黒色球状シリカを製造する方法 Pending JPH07172813A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003525191A (ja) * 2000-03-03 2003-08-26 グレース・ゲーエムベーハー・ウント・コムパニー・カーゲー ホウ素を含む非晶質シリカ粒子
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