JPH07172297A - 索道用乗客救助装置 - Google Patents

索道用乗客救助装置

Info

Publication number
JPH07172297A
JPH07172297A JP32452693A JP32452693A JPH07172297A JP H07172297 A JPH07172297 A JP H07172297A JP 32452693 A JP32452693 A JP 32452693A JP 32452693 A JP32452693 A JP 32452693A JP H07172297 A JPH07172297 A JP H07172297A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier
rope
rescue
passenger
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP32452693A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2735477B2 (ja
Inventor
Tetsuo Taniguchi
哲夫 谷口
Hiroshi Kawashima
宏 川嶋
Toshimi Nakada
才実 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOKYO SAKUDO KK
Ship Research Institute
Original Assignee
TOKYO SAKUDO KK
Ship Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOKYO SAKUDO KK, Ship Research Institute filed Critical TOKYO SAKUDO KK
Priority to JP32452693A priority Critical patent/JP2735477B2/ja
Publication of JPH07172297A publication Critical patent/JPH07172297A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2735477B2 publication Critical patent/JP2735477B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 救助員の操作で救助作業の開始と途中停止を
行うと共に復帰作業を動力化しながら搬器を軽量化す
る。 【構成】 異常発生時に乗客が電源供給コード4を搬器
B内から垂下することにより、索条A下に待機する救助
員が垂下した電源供給コード4の先端を駆動電源7に接
続させて、乗客救助用の駆動部Dが救助員により遠隔操
作可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばゴンドラリフト
やロープウェイなどの搬器内に乗務員が同乗しない架空
索道に配備される乗客救助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の索道用乗客救助装置は、
索条に懸吊されて運行されるので搬器に動力用電源が常
備されていないのが普通であり、例えば特公昭60−3
6978号公報に開示される如く、索条を握索するグリ
ップと搬器との間に連結機構を配置して、索道の運行時
にグリップと搬器を連結させ、グリップと搬器を連係す
るロープの緩降機構が搬器内に配設されると共に、この
緩降機構をロックする接触子が搬器の底面に複数突設さ
れ、例えば索道が運行不能になるなどの異常発生時に、
乗客が運転室からの無線などによる指示に基づいて引き
ひもを引っ張ると、連結機構を離脱してグリップと搬器
が分離され、それ以降、搬器の重量によりロープがゆっ
くり繰り出されて搬器が下降し、その後、接触子の一つ
でも接地するなどして上方へ変位すると、ロープの繰り
出しが停止されて搬器を水平状態のまま下降停止させる
ものがある。
【0003】また、例えば実開昭55−147961号
公報に開示される如く、搬器から垂下される救出袋と、
これに連結したロープの緩降機構を搬器内に配設し、異
常発生時に乗客が救出袋に乗り込み、これら両者の重量
によりロープがゆっくり繰り出されて救出袋が下降し、
ロープの繰り出しが終了した時点で救出袋の下降が停止
するものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、このよう
な従来の索道用乗客救助装置では、前者の場合、救助作
業の専門知識がない乗客の操作によりグリップと搬器を
分離して救助作業が開始され、後者の場合も乗客の操作
により救出袋を降下して救助作業が開始されるため、例
えば老人や子供などの非力な者でも確実に救助作業が開
始できるように構成すると、索道の運行中に乗客のいた
ずらなどにより救助作業が容易に開始されて搬器や救出
袋が下降し始める恐れがあり、新たな事故の原因となる
ばかりでなく危険であるという問題がある。
【0005】また、前者の場合には、接触子が上方へ変
位しない限り搬器の下降を停止して救助作業が途中停止
できず、後者の場合もロープの繰り出しが終了しない限
り救出袋の下降を停止して救助作業が途中停止できない
ため、例えば樹木のような上方へ細長く突出する障害物
の上に搬器や救出袋が下降して、接触子が上方へ変位し
ないまま突き当たったり、ロープの繰り出しが終了しな
いまま突き当たるような情況の場合には、搬器や救出袋
が点状に支持されて回転する恐れがあり、乗客に不安感
を与えるだけでなく非常に危険であるという問題があ
る。
【0006】更に、前者及び後者のものは、ロープをゆ
っくり繰り出す機構が有るだけでロープを短時間に巻き
上げる動力を有していないため、搬器や救出袋が下降停
止して乗客を救助した後に、救助員がロープを手動によ
り巻き取らないと搬器や救出袋が上昇せず、搬器や救出
袋を初期状態に復帰させる作業に時間を要して、例えば
都市内の索道などに用いる場合、索道下の道路交通など
が長時間に亙り交通障害を起こすなどの影響があり、都
市型索道の乗客救助装置としては使用できないという問
題がある。
【0007】そこで、これを解決するためにロープを短
時間に巻き上げて搬器や救出袋を上昇させる動力と、そ
のバッテリーを夫々各搬器内に配置することが考えられ
るが、この場合には、特に動力用バッテリーの重量が重
いため、各搬器が常時重いデッドウエイトを運ぶことに
なって経済的でないという問題がある。
【0008】本発明は斯かる従来事情に鑑み、救助員の
操作で救助作業の開始と途中停止を行うと共に復帰作業
を動力化しながら搬器を軽量化することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講ずる技術的手段は、索道の索条に懸吊され
た搬器に、乗客救助用の駆動部を設け、この駆動部を搬
器の外から遠隔操作して作動制御すると共に、駆動部に
連通する電源供給コードを、搬器内から索条下に配備さ
れた駆動電源へ向けて垂下可能に配置したことを特徴と
するものである。
【0010】そして、乗客救助用の駆動部が、索条を握
索するグリップと搬器との間に配置した連結機構の着脱
駆動源と、グリップと搬器を連係するロープの巻き上げ
機であることが好ましい。
【0011】また、乗客救助用の駆動部が、搬器内から
垂下される救出袋に連結したロープの巻き上げ機であっ
ても良い。
【0012】更に、乗客救助用の駆動部が、搬器から索
条上に懸架される走行機構の駆動源と、索条を握索する
グリップの握索解除駆動源であっても良い。
【0013】
【作用】本発明は上記技術的手段によれば、異常発生時
に乗客が電源供給コードを搬器内から垂下することによ
り、索条下に待機する救助員が垂下した電源供給コード
の先端を駆動電源に接続させて、乗客救助用の駆動部が
救助員により遠隔操作可能になるものである。
【0014】そして、乗客救助用の駆動部の遠隔操作に
伴い、連結機構を離脱してグリップと搬器が分離される
と共に、巻き上げ機からロープを繰り出すことにより、
搬器がロープに懸吊されて下降し、この下降した搬器か
ら乗客を救助した後に、上述した操作と逆に操作するこ
とにより、搬器が上昇してグリップに連結されるもので
ある。
【0015】また、乗客救助用の駆動部の遠隔操作に伴
って、巻き上げ機からロープを繰り出すことにより、乗
客の乗った救出袋がロープに懸吊されて搬器から下降
し、この下降した救出袋から乗客を救助した後に、上述
した操作と逆に操作することにより、救出袋が上昇して
搬器内へ収納されるものである。
【0016】更に、乗客救助用の駆動部の遠隔操作に伴
い、搬器から索条上に走行機構が懸架されてから、グリ
ップの握索を解除することにより、搬器が懸吊されて索
条沿いに移動され、この移動した搬器から乗客を救助し
た後に、上述した操作と逆に操作することにより、グリ
ップが索条を握索するものである。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0018】この実施例は図1〜3に示す如く、索道の
索条Aに懸吊された搬器Bと、索条Aを握索するグリッ
プCに連設したハンガーC1との間に連結機構1を配設
して、これら搬器BとハンガーC1を着脱自在に連結す
ると共に、乗客救助用の駆動部Dとして、連結機構1の
着脱駆動源1dと、搬器BとグリップCを連係するロー
プ2の巻き上げ機3を設けたものである。
【0019】連結機構1は、搬器Bの上面でハンガーC
1の直下に相当する位置に二枚の挟持板1a,1aを平
行に突設して、この挟持板1a,1aの間にハンガーC
1の下端を上下移動自在に挟入させ、これら挟入された
挟持板1a,1aとハンガーC1の下端に亙って挿通孔
1b,1b,1bを、図1及び図2に示す如く挟入方向
と交差する方向へ一直線上に貫通開穿し、この挿通孔1
b,1b,1bにロックピン1cを抜き差し自在に嵌挿
すると共に、該ロックピン1cが抜き差し可能な状態で
ハンガーC1の下端面を挟持板1a,1aの間に形成し
たストッパー1a1に突き当てて、それより下方へハン
ガーC1が移動しないようにする。
【0020】また、ハンガーC1の下端に開穿した挿通
孔1bには、その内径より小さな嵌合孔部1b1を下方
へ連続して開穿し、この嵌合孔部1b1を嵌挿して対向
するロックピン1cの中間部には、嵌合孔部1b1と嵌
め合う嵌合凹部1c1を凹設して、両挟持板1a,1a
に開穿した挿通孔1b,1bと嵌合孔部1b1が、図3
に示す如く一直線上になった状態ではロックピン1cが
抜けないようにする。
【0021】更に、上記ロックピン1cの基端には、通
電により抜き差し方向へ往復動する例えばモーターシリ
ンダーなどの着脱駆動源1dを連設し、この着脱駆動源
1dは、その電源供給端子と後述する電源供給コード4
を電気的に接続して、該電源供給コード4の先端近くに
配線したコントローラー5か、又は救助員が所持する図
示しない無線コントローラーの操作に基づいて作動制御
する。
【0022】ロープ2は、搬器Bを安定して懸垂しなが
ら降下又は吊上げ動作をさせるために図示せる如く単数
か、或いは複数配置し、その先端を搬器Bの上面に固着
し、上記ハンガーC1に軸着した滑車2aと、搬器Bの
天井に軸着した滑車2bに順次巻回して、基端を巻き上
げ機3のスプール3aに巻き取る。
【0023】巻き上げ機3は、通電により単数又は複数
のスプール3aを正逆どちらか一方へ回転する例えばウ
ィンチなどで、断線などが発生して停電した場合にも手
動により作動可能なように構成され、図示せぬがスプー
ル3aの回転を制動する例えば電磁ブレーキなどの制動
機構を有しており、搬器B内で乗客の乗り降りが邪魔と
ならない位置、例えば搬器Bの天井などに配設すると共
に、その電源供給端子と後述する電源供給コード4を電
気的に接続して、該電源供給コード4の先端近くに配線
したコントローラー5か、又は救助員が所持する図示し
ない無線コントローラーの操作に基づいて作動制御す
る。
【0024】電源供給コード4は、搬器Bから索条A直
下の地面か、又は水面までの距離より長くしながら、あ
る程度の強度を有するように補強され、その先端にプラ
グ4aを配線し、このプラグ4aの近くに、必要に応じ
て着脱駆動源1d及び巻き上げ機3のコントローラー5
を配線すると共に、電源供給コード4の基端をリール6
に巻き取る。
【0025】リール6は、搬器B内で乗客の乗り降りが
邪魔とならない位置、例えば座席B1の下方に回転自在
に収納配置し、このリール6の近くには、上記電源供給
コード4が挿通される手動又は自動により開閉可能な貫
通孔B2を搬器Bの床面に開設し、異常発生時には、乗
客の操作により手動又は自動的にリール6から電源供給
コード4を引き出して、貫通孔B2にプラグ4a及びコ
ントローラー5と電源供給コード4を挿通し、搬器Bか
ら地面か、又は水面に向けて垂下させる。
【0026】更に、これらプラグ4a及びコントローラ
ー5は、衝撃防止カバー4bで水密状に覆って、垂下さ
れたプラグ4a及びコントローラー5が地面に突き当た
っても両者が破損せず、水中に落下しても両者が濡れな
いようにすると共に、リール6には、必要に応じて巻き
取り用の動力を連設し、この動力を復帰作業の時にコン
トローラー5や無線コントローラーの操作により作動制
御して電源供給コード4を巻き取っても良い。
【0027】また、前記索条Aの下方には、垂下された
プラグ4aが接続される駆動電源7を配備し、この駆動
電源7とは、自動車や船などの搬送手段に搭載された移
動可能な発電機や、索条Aの支柱などに配線した図示し
ない電源コンセントなどであり、移動可能な発電機であ
る場合には、異常発生時に救助員が搬器Bの直下位置へ
搬送する。
【0028】次に、斯かる索道用乗客救助装置の作動に
ついて説明する。
【0029】先ず、初期状態では、図3に示す如く連結
機構1の挿通孔1b,1b,1bにロックピン1cを嵌
挿した状態で、搬器Bが重量により降下してハンガーC
1の嵌合孔部1b1とロックピン1cの嵌合凹部1c1
が嵌め合い、これによりロックピン1cは抜けず、ハン
ガーC1と搬器Bの連結状態が保持されたまま索道が運
行される。
【0030】そして、例えば索道が運行不能になるなど
の異常発生時には、救助員が搬器Bの直下位置へ急行す
ると同時に、運転室からの無線などによる指示に基づい
て搬器B内の乗客の操作により手動又は自動的にリール
6から電源供給コード4が引き出され、貫通孔B2に電
源供給コード4を挿通して搬器Bから垂下させる。
【0031】この垂下された電源供給コード4のプラグ
4aを、図1に示す如く救助員が駆動電源7に接続し
て、連結機構1の着脱駆動源1dと巻き上げ機3に通電
され、これに続いて救助員がコントローラー5か、又は
無線コントローラーにより着脱駆動源1dと巻き上げ機
3を夫々遠隔操作する。
【0032】最初は、巻き上げ機3によりロープ2が巻
き上げられて搬器Bを若干吊り上げ、ハンガーC1の下
端面が挟持板1a,1aの間に形成したストッパー1a
1に突き当たって挿通孔1b,1b,1bを一直線上に
してから、図2に示す如く着脱駆動源1dによりロック
ピン1cを引き抜いてハンガーC1と搬器Bが分離さ
れ、搬器Bはロープ2に懸吊される。
【0033】その結果、搬器Bの重量が総てロープ2に
架かるが、巻き上げ機3の制動機構によりロープ2が一
気に繰り出されることはなく、その後の巻き上げ機3の
作動によりスプール3aからロープ2が適宜な速度で繰
り出されて、搬器Bは下降を開始する。
【0034】この搬器Bの下降途中で、例えば樹木のよ
うな上方へ細長く突出する障害物の上に搬器Bが下降す
るような場合には、その情況に対応して救助員が巻き上
げ機3の作動を停止することにより、搬器Bの下降が途
中停止され、搬器Bを障害物に突き当たらないように処
理してから、搬器Bの下降が再度開始される。
【0035】そして、下降した搬器Bが地面又は水面に
接近した時点で、救助員が搬器Bの下降を停止するか、
或いは搬器Bが接地した後に、図4に示す如く搬器B内
から乗客を救出する。
【0036】乗客の救出が終了した後は、図5に示す如
く搬器B内に作業員が乗り込んで引き出した電源供給コ
ード4をリール6に巻き取ると共に、電源供給コード4
のプラグ4aから駆動電源7に亙って補給延長コード8
を接続し、これに続いて、巻き上げ機3によりロープ2
を巻き上げて搬器Bが吊り上げられ、図1に示す如くハ
ンガーC1の下端面が挟持板1a,1aの間に形成した
ストッパー1a1に突き当たってから、着脱駆動源1d
によりロックピン1cを一直線上になった挿通孔1b,
1b,1bに嵌挿して、ハンガーC1と搬器Bが連結さ
れる。
【0037】その後、巻き上げ機3によりロープ2が繰
り出されて、図3に示す如くハンガーC1の嵌合孔部1
b1とロックピン1cの嵌合凹部1c1を嵌め合わせ、
それから作業員が電源供給コード4のプラグ4aから補
給延長コード8を抜き取って初期状態に戻し、その結果
としてロックピン1cの引き抜き抵抗による安全性と、
搬器B荷重の軸摩擦対抗による安全性と、電源切断のロ
ックピン1c操作不能による安全性とが確保される。
【0038】その後、搬器B内の作業員は、その下方で
待機する別の作業員に補給延長コード8を渡してから、
そのまま索道の停留所に戻るか、又は例えば滑車と作業
ロープからなる従来周知構造の脱出装置を使用して補給
延長コード8を持ったまま搬器Bから脱出する。
【0039】尚、前記連結機構1及びその着脱駆動源1
dは、上述したものに限定されず、搬器BとグリップC
を着脱自在に連結して両者を通電により安全に連結又は
分離できれば、どのような構造でも良い。
【0040】一方、図6〜9に示すものと図10〜13
に示すものは、夫々本発明の他の実施例であり、図6〜
9のものは、ハンガーC1と固着した搬器B内で乗客の
乗り降りが邪魔とならない位置、例えば搬器Bの天井な
どに救出袋11を折り畳んで収納配置し、この救出袋1
1を搬器Bの床面などに開設した開閉可能な脱出口B3
から搬器Bの外へ出し入れ自在にすると共に、乗客救助
用の駆動部として、救出袋11の上端に連結したロープ
12の巻き上げ機3を設け、それ以外は上述した図1〜
5に示す実施例と同様なものである。
【0041】そして、初期状態では、図6に示す如く救
出袋11が折り畳んで収納されたまま索道が運行され、
異常発生時には、運転室からの無線による指示に基づい
て乗客の操作により手動又は自動的に、図7に示す如く
リール6から電源供給コード4が引き出され、貫通孔B
2に電源供給コード4を挿通して搬器Bから垂下させ、
この垂下された電源供給コード4のプラグ4aを救助員
が駆動電源7に接続してから、救助員がコントローラー
5か、又は無線コントローラーにより巻き上げ機3を遠
隔操作して、スプール3aからロープ12が適宜な速度
で繰り出されることにより、乗客が乗り込んだ救出袋1
1がロープ12に懸吊されて搬器Bから下降する。
【0042】更にこの下降を繰り返して、図8に示す如
く救出袋11から最終の乗客を救出した後は、図9に示
す如く救出袋11に作業員が乗り込んで電源供給コード
4のプラグ4aから駆動電源7に亙って補給延長コード
8を接続し、巻き上げ機3によりロープ12を巻き上げ
て救出袋11が吊り上げられ、救出袋11から作業員が
搬器B内に乗り込んで引き出した電源供給コード4をリ
ール6に巻き取ると共に、電源供給コード4のプラグ4
aから補給延長コード8を抜き取って初期状態に戻す。
【0043】従って、図6〜9のものは、救出袋11を
昇降させるだけなので、搬器Bごと昇降させる上述した
図1〜5に示す実施例のものに比べ、構造が簡素化し軽
量化されて経済的である。
【0044】尚、前記救出袋11の形状は、図示したも
のに限定されず、搬器Bから乗客を支えて降ろせるもの
であれば、どのような形状でも良い。
【0045】更に、図10〜13のものは、ハンガーC
1と固着した搬器Bに走行機構22が連設された懸吊体
21を揺動自在に設け、この懸吊体21が上方へ揺動し
て走行機構22を索条A上に係合させることにより、懸
吊体21が搬器Bから索条A上へ懸架されると共に、グ
リップCに握索解除機構23を連設し、乗客救助用の駆
動部Dとして、懸吊体21の揺動駆動源と、走行機構2
2の駆動源と、握索解除機構23の握索解除駆動源と、
搬器Bの床面などに開設した開閉可能な脱出口B3より
搬器Bの外へ出入りする吊り上げロープ24の巻き上げ
機3を設け、それ以外は上述した図1〜5及び図6〜9
に示す実施例と同様なものである。
【0046】上記走行機構22には、図示せぬが索条A
を挟み込んで制動するブレーキを有しており、そして、
初期状態では、図10に示す如く懸吊体21が下方へ揺
動したまま索道が運行され、異常発生時には、運転室か
らの無線による指示に基づいて乗客の操作により手動又
は自動的にリール6から電源供給コード4が引き出さ
れ、貫通孔B2に電源供給コード4を挿通して搬器Bか
ら垂下させ、この垂下された電源供給コード4のプラグ
4aを図11に示す如く救助員が駆動電源7に接続して
から、救助員がコントローラー5か、又は無線コントロ
ーラーにより巻き上げ機3を遠隔操作して、吊り上げロ
ープ24で作業員を搬器B内へ吊り上げ、これに続い
て、図12に示す如く吊り上げロープ24で作業員と移
動可能な発電機からなる別の駆動電源7′を搬器B内へ
吊り上げる。
【0047】この別の駆動電源7′の吊り上げ前か、或
いは吊り上げ後に電源供給コード4のプラグ4aをこの
別の駆動電源7′に接続し直してから、図13に示す如
く救助員がコントローラー5か、又は無線コントローラ
ーにより懸吊体21を上方へ揺動して走行機構22が索
条A上に係合され、この係合状態を救助員が確認した後
に、握索解除機構23を作動してグリップCの握索が解
除され、これに続いて走行機構22を作動することによ
り、搬器Bが索条Aに沿って近くの支柱Eか、又は停留
所へ移動され、乗客を救出する。
【0048】従って、図10〜13のものは、搬器B内
に作業員及び駆動電源7′と保修資材なども搬入できる
ので、現場で応急修理や緊急保守が可能となると共に、
搬器Bの移動も可能となる。
【0049】尚、この実施例では、巻き上げ機3で搬器
B内に別の駆動電源7′を搬入したが、これに限定され
ず、別の駆動電源7’を搬入せずに搬器Bから垂下され
た電源供給コード4のプラグ4aを駆動電源7に接続し
たままの状態で、搬器Bを近くの支柱Eまで移動させて
も良く、また、懸吊体21の揺動駆動源を設けずに、搬
器B内に乗り込んだ作業員が手動により懸吊体21を上
方へ揺動又は搬入架設して、走行機構22を索条A上に
係合させても良い。
【0050】
【発明の効果】本発明は上記の構成であるから、以下の
利点を有する。
【0051】異常発生時に乗客が電源供給コードを搬器
内から垂下することにより、索条下に待機する救助員が
垂下した電源供給コードの先端を駆動電源に接続させ
て、乗客救助用の駆動部が救助員により遠隔操作可能に
なるので、救助員の操作で救助作業の開始と途中停止を
行えると共に復帰作業を動力化しながら搬器を軽量化で
きる。
【0052】従って、救助作業の専門知識がない乗客の
操作により救助作業が開始される従来のものに比べ、乗
客のいたずらなどにより索道の運行中に救助作業が開始
される恐れがなく安全であると共に、例えば樹木のよう
な上方へ細長く突出する障害物の上に搬器や救出袋が下
降したとしても、その情況に対応できて乗客に不安感を
与えずに安全に救助できる。
【0053】また、ロープをゆっくり繰り出す機構が有
るだけでロープを短時間に巻き上げる動力を有していな
い従来のものに比べ、搬器や救出袋を復帰させる作業が
短時間で終了し、索道が道路上などを運行する場合に道
路交通を長時間に亙り阻害することがなくなるので都市
型索道の乗客救助装置としても最適であると共に、ロー
プを短時間に巻き上げる動力と、そのバッテリーを夫々
各搬器内に配置するものに比べ、各搬器にバッテリーを
配置する必要がないから、その分だけ各搬器が重いデッ
ドウエイトを運ばなくても良く経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す索道用乗客救助装置の
縦断正面図で救助作業の開始時を示すものである。
【図2】図1の(2)−(2)線に沿える連結機構の部
分拡大横断平面図である。
【図3】索道の運行時を示す縦断正面図である。
【図4】救助作業の終了時を示す縮小斜視図である。
【図5】復帰作業時を示す縮小斜視図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す索道用乗客救助装置
の縦断正面図で索道の運行時を示すものである。
【図7】救助作業の開始時を示す縦断正面図である。
【図8】救助作業の終了時を示す縮小斜視図である。
【図9】復帰作業時を示す縮小斜視図である。
【図10】本発明の他の実施例を示す索道用乗客救助装
置の縦断正面図で救助作業の開始時を示す縮小斜視図で
ある。
【図11】作業員の搬入時を示す縮小斜視図である。
【図12】駆動電源の搬入時を示す縮小斜視図である。
【図13】搬器の索条方向への移動時を示す縮小斜視図
である。
【符号の説明】
A 索条 B 搬器 C グリップ D 乗客救助用の
駆動部 1 連結機構 1d 着脱駆動源 2 ロープ 3 巻き上げ機 4 電源供給コード 7 駆動電源 11 救出袋 12 ロープ 22 走行機構 23 握索解除駆動
源(握索解除機構)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川嶋 宏 神奈川県横浜市金沢区鳥浜町12番9 東京 索道株式会社内 (72)発明者 中田 才実 神奈川県横浜市金沢区鳥浜町12番9 東京 索道株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 索道の索条に懸吊された搬器に、乗客救
    助用の駆動部を設け、この駆動部を搬器の外から遠隔操
    作して作動制御すると共に、駆動部に連通する電源供給
    コードを、搬器内から索条下に配備された駆動電源へ向
    けて垂下可能に配置したことを特徴とする索道用乗客救
    助装置。
  2. 【請求項2】 乗客救助用の駆動部が、索条を握索する
    グリップと搬器との間に配置した連結機構の着脱駆動源
    と、グリップと搬器を連係するロープの巻き上げ機であ
    る請求項1記載の索道用乗客救助装置。
  3. 【請求項3】 乗客救助用の駆動部が、搬器内から垂下
    される救出袋に連結したロープの巻き上げ機である請求
    項1記載の索道用乗客救助装置。
  4. 【請求項4】 乗客救助用の駆動部が、搬器から索条上
    に懸架される走行機構の駆動源と、索条を握索するグリ
    ップの握索解除駆動源である請求項1記載の索道用乗客
    救助装置。
JP32452693A 1993-12-22 1993-12-22 索道用乗客救助装置 Expired - Lifetime JP2735477B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32452693A JP2735477B2 (ja) 1993-12-22 1993-12-22 索道用乗客救助装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32452693A JP2735477B2 (ja) 1993-12-22 1993-12-22 索道用乗客救助装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07172297A true JPH07172297A (ja) 1995-07-11
JP2735477B2 JP2735477B2 (ja) 1998-04-02

Family

ID=18166789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32452693A Expired - Lifetime JP2735477B2 (ja) 1993-12-22 1993-12-22 索道用乗客救助装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2735477B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT503425B1 (de) * 2006-04-07 2007-10-15 Edwin Dipl Ing Dr Engel Seilschwebebahnnotversorgungseinrichtung
CN103520846A (zh) * 2012-07-03 2014-01-22 常熟南师大发展研究院有限公司 楼间逃生溜索
US20140130704A1 (en) * 2012-11-14 2014-05-15 Swift Tram, Inc. Suspended coach transit system
CN104276182A (zh) * 2013-06-05 2015-01-14 波马加尔斯基公司 用于吊椅或吊舱索道的维修装置和架空索道设备
JP2020188921A (ja) * 2019-05-21 2020-11-26 オリエンタル白石株式会社 ニューマチックケーソン工法用救助施設及び救助方法
CN112918514A (zh) * 2021-02-24 2021-06-08 重庆泰新鲜智能科技有限公司 一种轨道交通救援用驱动式列车输电装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT503425B1 (de) * 2006-04-07 2007-10-15 Edwin Dipl Ing Dr Engel Seilschwebebahnnotversorgungseinrichtung
CN103520846A (zh) * 2012-07-03 2014-01-22 常熟南师大发展研究院有限公司 楼间逃生溜索
US20140130704A1 (en) * 2012-11-14 2014-05-15 Swift Tram, Inc. Suspended coach transit system
WO2014078586A1 (en) * 2012-11-14 2014-05-22 Swift Tram, Inc. Suspended coach transit system
US9637136B2 (en) * 2012-11-14 2017-05-02 Swift Tram, Inc. Suspended coach transit system
CN104276182A (zh) * 2013-06-05 2015-01-14 波马加尔斯基公司 用于吊椅或吊舱索道的维修装置和架空索道设备
CN104276182B (zh) * 2013-06-05 2019-05-14 波马加尔斯基公司 用于吊椅或吊舱索道的维修装置和架空索道设备
JP2020188921A (ja) * 2019-05-21 2020-11-26 オリエンタル白石株式会社 ニューマチックケーソン工法用救助施設及び救助方法
CN112918514A (zh) * 2021-02-24 2021-06-08 重庆泰新鲜智能科技有限公司 一种轨道交通救援用驱动式列车输电装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2735477B2 (ja) 1998-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7537087B2 (en) Method and apparatus for reaching from outside an upper level of a tall structure
US20150136525A1 (en) Method and apparatus for reaching from outside an upper level of a tall structure
CN109248386A (zh) 一种高楼火灾救生装置
JPH08207750A (ja) ケーブルウェイ用救助車
JP2735477B2 (ja) 索道用乗客救助装置
WO2018177378A1 (zh) 自动升降救援设备
CN211254901U (zh) 一种柔性轨道电梯
CN102847243B (zh) 高楼火灾救生机
JP2001097648A (ja) エレベータの乗客救出方法
WO1989000121A1 (en) Mobile aerial rapid rescue system
CN215924111U (zh) 一种电梯厢自救逃生装置
JP2004067274A (ja) エレベータかご閉じ込め救出方法
JP2000169055A (ja) エレベータの乗客救出方法
KR102423016B1 (ko) 짚라인장치 및 그 제어방법
CN106552337A (zh) 一种多功能放绳设备
CN106552335A (zh) 一种多功能放绳设备
CN106552363A (zh) 一种多功能放绳设备
CN106552338A (zh) 一种具有多功能放绳设备的建筑
CN106552365A (zh) 一种多功能放绳设备
CN106552352A (zh) 一种多功能放绳设备
CN106552354A (zh) 一种多功能放绳设备
JP4437594B2 (ja) エレベーターの救出運転装置
FI103561B (fi) Menetelmä ja laite ihmisten pelastamiseksi kerrostalotulipaloissa
CN111056406A (zh) 一种柔性轨道电梯及其应用方法
CN106552331A (zh) 一种多功能放绳设备