JPH07171173A - 心房中隔欠損の補綴材と該補綴材を使用して心房中隔欠損孔を閉塞するためのカテ−テル - Google Patents

心房中隔欠損の補綴材と該補綴材を使用して心房中隔欠損孔を閉塞するためのカテ−テル

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JPH07171173A
JPH07171173A JP34435793A JP34435793A JPH07171173A JP H07171173 A JPH07171173 A JP H07171173A JP 34435793 A JP34435793 A JP 34435793A JP 34435793 A JP34435793 A JP 34435793A JP H07171173 A JPH07171173 A JP H07171173A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 心房中隔欠損を有する患者の欠損箇所を経皮
経管腔カテ−テル法で心房中隔にしっかりと永久に固定
しうる補綴材を提供すること。 【構成】 心房中隔欠損箇所の隔膜のを穿刺挿通しうる
少なくとも2の穿刺部材と、前記心房中隔欠損箇所を閉
塞するための平板状部材と、前記穿刺部材に取りつけら
れ前記平板状部材を挿通する糸状物とからなる心房中隔
欠損の補綴材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は心房中隔欠損の補綴材と
該補綴材を使用して心房中隔欠損孔を閉塞するためのカ
テ−テルに関し、更に詳しくは心房中隔の欠損箇所を経
皮経管腔カテ−テル法で閉塞するための心房中隔欠損の
補綴材と該補綴材を使用して心房中隔欠損孔を閉塞する
ためのカテ−テルに関する。
【0002】
【従来の技術】心房中隔欠損の経皮経管腔カテ−テル法
で閉塞する方法は、キングとミルが始めて1976年に臨床
成功例を報告している。その方法は、左房用と右房用の
2枚の円板状の傘を、中心のワイヤ−と同軸2層のカテ
−テルからなる挿入用具で心房に到らせ、心房中隔を挟
んで合体させ心房中隔欠損を閉鎖するものである。しか
しながら、この方法は非常に太い挿入用具と硬い傘のた
め、殆どの小児、特に就学前の小児には全く使用できな
いものであった。ラシュキントは装置の小型化に努め、
1977年に鉤付の1枚傘式閉鎖栓を考え小児での臨床成功
例を報告している。しかしながら、この閉鎖栓は鉤付の
ため意図しない部分にしばしば引っ掛かりが起こり、心
内で一度開傘すると位置を変えることも回収することも
できず緊急手術をしなけれはならない問題があった。そ
のために、ラシュキントは一体型の2枚の傘式閉鎖栓を
開発し、それが動脈管開存の閉鎖には広く臨床応用され
てきた。
【0003】一方、ロックはラシュキントが開発した一
体型の2枚の傘式閉鎖栓の傘の8本のステンレス鋼の骨
の各々の中間にコイルスプリングを追加して、2つの傘
が薄い心房中隔をしっかり挟むようにした蛤式中隔傘を
開発し特許出願(特開平5-237128号公報)した。この閉
塞材は2枚の傘が互いに重なり合うように密着すること
で、薄い心房中隔にしっかりと固定されるようにしたも
ので、その形が二枚貝である蛤に似ているため蛤式中隔
傘と呼ばれている。この方法は11Fのロングシ−スを大
腿静脈から挿入するため、体重8Kg以上の患者であれば
使用することができ、心房中隔欠損の経皮経管腔カテ−
テル法で閉塞する方法として、初めて広く臨床応用され
たものである。
【0004】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、この閉塞材は
生体内に留置後暫くすると、傘のステンレス鋼からなる
骨の蝶番や支柱のア−ムが生体内での応力低下または疲
労により切断されていることが発見され、治験がアメリ
カ、日本でともに一時中止されている。また、この種の
閉塞材はその中心が心房中隔欠損孔の中央部と一致する
ようには留置できず、殆どの場合偏在するために閉鎖し
ょうとする欠損孔の2倍の大きさの閉塞材が必要とさ
れ、それだけステンレス鋼からなる骨の使用量が増加す
る欠点があった。本発明はこれらの欠点を改良するため
になされたものである。本発明の目的は、心房中隔欠損
を有する患者の欠損箇所を経皮経管腔カテ−テル法で心
房中隔にしっかりと永久に固定しうる補綴材を提供する
ことである。また本発明の目的は、小乃至中程度の心房
中隔欠損孔を簡易な手段で補綴材で閉塞するためのカテ
−テルを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は心房
中隔欠損箇所の隔膜を穿刺挿通しうる少なくとも2の穿
刺部材と、前記心房中隔欠損箇所を閉塞するための平板
状部材と、前記穿刺部材に取りつけられ前記平板状部材
を挿通する糸状物とからなる心房中隔欠損の補綴材であ
る。また、本発明は前記心房中隔欠損の補綴材におい
て、平板状部材が生体適合性材料の糸状物からなる編織
物または不織布である心房中隔欠損の補綴材である。更
に、本発明は前記心房中隔欠損の補綴材において、平板
状部材がその周辺にフレ−ムが設けられてなる心房中隔
欠損の補綴材である。
【0006】また、本発明は先端に心房中隔欠損箇所の
隔膜の端縁を穿刺するための穿刺部材と、該穿刺部材お
よび穿刺部材に取りつけられた糸状物が挿通している平
板状部材を先端開口から押し出すための押出部材とが内
挿された主内腔と、心房中隔欠損孔を通過し、該心房中
隔欠損の隔膜の内壁に接し主内腔の先端開口を形成する
壁とで心房中隔欠損の隔膜の端縁を挟持する押さえ部材
が内挿された第1副内腔とからなる心房中隔欠損孔を閉
塞するためのカテ−テルである。更に、本発明は前記カ
テ−テルにおいて、先端が変曲自在な棒状部材からなる
押出部材が主内腔の壁に形成された第2副内腔に内挿さ
れてなる心房中隔欠損孔を閉塞するためのカテ−テルで
ある。
【0007】
【作用】本発明の補綴材を使用して心房中隔欠損を閉塞
するには、例えば特開平3-195533号公報に示すような細
径チュ−ブから漸次大径のチュ−ブへと交換していき太
径の瘻孔を形成する。その後、瘻孔に設置された最大径
カテ−テルの内腔に長腔カテ−テルを挿入し、該カテ−
テルを大腿静脈から心臓に到達させて、投影で造影を行
い、心房中隔欠損の位置、大きさおよび数を確かめる。
さらに、食道内あるいは、長腔カテ−テルの内腔に超音
波断層診断装置を挿入して心房中隔欠損の位置等を確か
める。
【0008】次いで、図3に示す長腔カテ−テル7の先
端を心房中隔欠損の位置に配置し、穿刺部材1を先端に
内蔵した穿刺部材操作用カテ−テル6を長腔カテ−テル
7の先端にまで挿入する。押さえ部材12が延びて心房中
隔欠損の隔膜15の内側に入り(図5)、押さえ部材12が
隔膜15の内側を押さえるとともに、穿刺部材1が押出部
材11に押されて隔膜15に到達する(図6)。更に押出部
材11を押すことによって穿刺部材1が隔膜15を挿通し、
穿刺部材1が心房中隔欠損の隔膜15の内部に入る(図
7)。図1に示す4つの穿刺部材1が心房中隔欠損箇所
の隔膜15の内側に配置された後、4つの穿刺部材1に取
りつけられた糸状物3の末端を平板状部材5に装着され
た環状凹部14の小孔に挿入し、押出部材11によって心房
中隔欠損の隔膜15にまで平板状部材5を押しあげる。次
に、押出部材11を穿刺部材操作用カテ−テル6から除去
し、糸状物3を引っ張った状態で突条部13の小孔に糸状
物3を挿通し、把持部材によって夫々突条部13を糸状物
3に沿って滑らせ、突条部13と環状凹部14とを嵌合また
は螺合させることによって、平板状部材5が心房中隔欠
損孔を閉塞する(図2)。最後に長腔カテ−テル7の内
腔に先端が鋏状になったカッタ−を導入して、余分の糸
状物3をカットすることによって心房中隔欠損の閉塞操
作は完了する。
【0009】
【実施例】以下実施例で本発明の一例を説明する。図1
は本発明の補綴材の一例を説明するための図であり、図
2は図1の穿刺部材の1つが心房中隔欠損の隔膜端辺を
貫通し補綴材が心房中隔欠損孔を閉塞したときの説明図
であり、図3は穿刺部材を先端内腔に装着した穿刺部材
操作用カテ−テルの一例を示す断面図であり、図4は穿
刺部材を先端内腔に装着した穿刺部材操作用カテ−テル
の他の実施例を示す断面図であり、図5〜図7は本発明
カテ−テルを使用して補綴材が心房中隔欠損孔を閉塞す
る過程の一例を説明した説明図であり、図8は押さえ部
材の他の実施例を示す説明図であり、図9は図3のカテ
−テルを使用した他の実施例を示す説明図であり、図10
は図9の実施例で得られた平板状部材が心房中隔欠損孔
を閉塞ときの説明図である。図中1は穿刺部材、2はフ
レ−ム、3は糸状物、4は貫通部、5は平板状部材、6
は穿刺部材操作用カテ−テル、7は長腔カテ−テル、8
は主内腔、9は第1副内腔、10は第2副内腔、11は押出
部材、12は押さえ部材、13は突条部、14は環状凹部、15
は心房中隔欠損の隔膜を示す。
【0010】図1は、本発明の補綴材の一例を説明する
ための図であり、穿刺部材1から延びた糸状物3が周辺
にリング状のフレ−ム2を有するほぼ円形の平板状部材
5に設けられた4つの貫通部4を夫々挿通して穿刺部材
1と平板状部材5とが連繋された図である。糸状物3の
一端は、例えば穿刺部材1のほぼ中央に形成された小孔
を挿通し結び目または留め具で固定されており、他端は
平板状部材5の貫通部4を挿通して長腔カテ−テル7の
挿入口の出口まで延びている。そして、穿刺部材1が心
房中隔欠損箇所の隔膜15を穿刺挿通した後、平板状部材
5が押出部材11によって穿刺部材1の方向へ移動し、平
板状部材5が心房中隔欠損孔を閉塞するようになってい
る。図1では図示していないが、平板状部材5と心房中
隔欠損の隔膜15および穿刺部材1の固定具としては、図
2に示すような突条部13が用いられ、平板状部材5の貫
通部4に装着された環状凹部14と嵌合または螺合させる
ことによって、糸状物3が環状凹部14と突条部13との接
触面で移動が抑止される。その結果、平板状部材5を心
房中隔欠損箇所の隔膜15の内壁に配置された穿刺部材1
と該隔膜15を介して糸状物3によって合着され、心房中
隔欠損孔を閉塞することができる。図1では、平板状部
材5はその周辺にフレ−ム2を設けて心房中隔欠損孔を
閉塞させ易くしているが、編織物や不織布の周辺を縫合
糸等で縁取りをして使用することもできる。平板状部材
5の大きさは心房中隔欠損孔の大きさの少なくとも105
%、好ましくは 110〜150%である。
【0011】図2は、図1の補綴材の穿刺部材1の1つ
が心房中隔欠損の隔膜15の端辺を穿刺挿通し、平板状部
材5と隔膜15を介して糸状物3によって合着されたとき
の一例を示す断面図である。穿刺部材1としては、先端
が尖った中空の注射針状のものも使用できるが、先端が
円錐形状、多角錐形状等の尖った形状をした心房中隔欠
損の隔膜15を穿刺しうる円柱部材からなるものが好まし
い。そして、穿刺部材1はその中央付近に小孔16が形成
され、糸状物3が小孔16を挿通し、その一端は結び目等
で固定されている。また、穿刺部材1が心房中隔欠損の
隔膜15を穿刺する際、糸状物3が穿刺箇所を大きくする
ので、小孔16から円柱部材の端部にかけて縦長溝を形成
し、該溝内に糸状物3を埋めて心房中隔欠損の隔膜15を
穿刺してもよい。糸状物3は、平板状部材5の貫通部4
と該貫通部4の平板状部材5の反対面に装着された環状
凹部14の小孔を挿通し、その端部は長腔カテ−テル7の
挿入口の出口まで延びている。糸状物3の端部から小孔
を有する突条部13を、穿刺部材操作用カテ−テル6の主
内腔8を経て環状凹部14にまで押圧部材11または突条部
13の把持部材(図示せず)を使用して供給し、環状凹部
14と嵌合または螺合することによって平板状部材5を心
房中隔欠損の隔膜15に合着させて心房中隔欠損孔を閉塞
する。
【0012】平板状部材5としては、ポリエチレンテレ
フタレ−トのようなポリエステル、ポリエチレン、ポリ
プロピレンのようなポリオレフイン、ナイロン6、ナイ
ロン66のようなポリアミド、ポリ弗化エチレン、ポリ弗
化ビニリデン等の弗素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン等の塩素系樹脂、ポリウレタン、セルロ−ス
系の半合成樹脂、天然繊維等の生体適合性材料からなる
編織物、不織布、フイルム、気孔質シ−トおよびそれら
の複合体等が挙げられる。平板状部材5の周辺に設けら
れるフレ−ム2の材料としては金属、セラミック、合成
樹脂等が挙げられ、特にNi−Ti合金、Cu−Al−Ni合金等
の超弾性合金が好ましい。図1では、平板状部材5とし
て円形のものを使用しているが、その他に三角形、四角
形、菱形等の多角形、楕円形等も使用されうる。糸状物
3としては、生体適合性材料からなる縫合糸またはモノ
フイラメントが挙げられる。
【0013】図3は、穿刺部材1を先端内腔に有する穿
刺部材操作用カテ−テル6の一部切欠した断面図であ
る。穿刺部材操作用カテ−テル6は、先端に心房中隔欠
損箇所の隔膜15の端縁を穿刺するための穿刺部材1と、
該穿刺部材および穿刺部材に取りつけられた糸状物3が
挿通している平板状部材5を先端開口19から押し出すた
めの押出部材11とが内挿された主内腔8と、心房中隔欠
損孔を通過し、該心房中隔欠損の隔膜15の内壁に接し主
内腔8の先端開口19を形成する壁20とで心房中隔欠損の
隔膜15の端縁を挟持する押さえ部材12が内挿された第1
副内腔9とからなる。押さえ部材12は、先端が穿刺部材
1が通過しうる大きさの内孔18を有し且つ外径が心房中
隔欠損孔を通過しうる大きさの平板17からなり、把手部
21が棒状部材からなるものであり、把手部21の後端は長
腔カテ−テル7の挿入口の出口まで延び、第1副内腔9
内部を摺動移動することができる。先端平板17は、穿刺
部材操作用カテ−テル6を長腔カテ−テル7に挿入する
際には、穿刺部材操作用カテ−テル6の先端開口19に接
触した状態で心房中隔欠損箇所まで導入される。なお、
2番目以後の穿刺部材1から延びた糸状物3は、押さえ
部材12の内孔18の外側に存在するので、該糸状物3を内
孔18の内側に移行させて平板状部材5を心房中隔欠損箇
所に移行させる場合には、押さえ部材12を構成する平板
17の外縁の1ケ所に切欠部(図示せず)が形成され、糸
状物3は該切欠部を通って押さえ部材12の内孔18に入る
ように形成される。図3では、押さえ部材12はL字形状
をしたものからなっているが、この形態では糸状物3が
心房中隔欠損箇所の隔膜15を刺通する位置が、該隔膜15
の端縁からの距離が短く、隔膜15を刺通した糸状物3が
隔膜15から外れる恐れがある。その場合には、図8に示
すように、押さえ部材25の把手部の先端を湾曲させて使
用すると、隔膜15を刺通した糸状物3の位置が隔膜15の
端縁から離れているので、糸状物3が隔膜15から外れる
ことはない。
【0014】穿刺部材操作用カテ−テル6の先端が心房
中隔欠損箇所まで到達したとき、押さえ部材12の先端平
板17を回転させて穿刺部材操作用カテ−テル6の先端開
口19と離し、把手部21を伸ばして先端平板17を心房中隔
欠損孔を通過させ、心房中隔欠損箇所の隔膜15の内側の
端壁に接触させ、穿刺部材操作用カテ−テル6の先端開
口を形成する壁部20とで心房中隔欠損箇所の隔膜15を挟
持する。このような状態で長腔カテ−テル7の挿入口の
出口まで延びている押出部材11を外から前方に押すこと
によって穿刺部材操作用カテ−テル6の先端内腔に内挿
されている穿刺部材1が心房中隔欠損箇所の隔膜15を穿
刺し、更に押出部材11を押すことによって穿刺部材1が
隔膜15を挿通して心房中隔欠損箇所の内側に入る。押出
部材11を穿刺部材操作用カテ−テル6の主内腔8の内部
から長腔カテ−テル7の挿入口の外部まで戻すことによ
って、穿刺部材1から延びた糸状物3が心房中隔欠損箇
所の隔膜15を挿通して長腔カテ−テル7の挿入口の外部
まで延びる。
【0015】該糸状物3を引っ張ることによって心房中
隔欠損箇所の隔膜15の内側12にある穿刺部材1は中央付
近に糸状物3の基端があるために図2に示すように長手
方向を隔膜15に接触させて配置され、穿刺部材1が心房
中隔欠損箇所の隔膜15の内側から外側へ抜けることはな
い。次いで、長腔カテ−テル7の挿入口の外部に出てい
る糸状物3の他端を平板状部材5の貫通部4に装着され
た環状凹部14を後方側にしてその小孔に挿通し、平板状
部材5を穿刺部材操作用カテ−テル6の主内腔8から押
出部材11によって心房中隔欠損箇所の隔膜15まで挿入す
る。その後、押出部材11を穿刺部材操作用カテ−テル6
の主内腔8から外方に取り出し、糸状物3を突条部13の
小孔に挿通して該突条部13を把持する把持部材によって
突条物13を糸状物3に沿って滑らして平板状部材5に装
着されている環状凹部14にまで挿入し、突条部13と環状
凹部14とを嵌合または螺合することによって糸状物3が
突条部13と環状凹部14との接触面で閉止され平板状部材
5は心房中隔欠損箇所の隔膜15の端壁に固着される。
【0016】これまで、平板状部材の1ケ所の貫通部4
を挿通する1本の糸状物3について説明してきたが、ほ
ぼ円形の平板状部材5の周辺には、図1に示すように4
個の貫通部4とそれを挿通する4本の糸状物3が存在す
る。4個の穿刺部材1が夫々心房中隔欠損箇所の隔膜15
の端壁を挿通して心房中隔欠損の隔膜15の内側に配置さ
れた後、穿刺部材1に取りつけられ長腔カテ−テル7の
挿入口の出口まで延びた糸状物3の端部を貫通部4から
平板状部材5に嵌着された環状凹部14に夫々挿入し平板
状部材5を押出部材11によって心房中隔欠損箇所まで移
行させる。この際、2番目以後の穿刺部材1から延びた
糸状物3は、押さえ部材12の内孔18の外側に存在するの
で、該糸状物3を内孔18の内側に移行させるために、押
さえ部材12を構成する平板17の外縁の1ケ所に切欠部
(図示せず)が形成され、糸状物3は該切欠部を通って
押さえ部材12の内孔18に入る。その後、押出部材11を穿
刺部材操作用カテ−テルから除去し、糸状物3を引っ張
った状態で突条部13の小孔に糸状物3を挿通し、把持部
材によって夫々突条部13を糸状物3に沿って滑らせ、突
条部13と環状凹部14とを嵌合または螺合させることによ
って糸状物3が閉止され平板状部材5が心房中隔欠損箇
所の隔膜15の端壁に固着され、平板状部材5は心房中隔
欠損孔を閉塞する。最後に長腔カテ−テル7の内腔に先
端が鋏状になったカッタ−を導入して、余分の糸状物3
をカットすることによって心房中隔欠損の閉塞操作は完
了する。
【0017】図9は図3の穿刺部材操作用カテ−テル6
を使用し、穿刺部材1を心房中隔欠損の隔膜15の内側に
配置しないで、糸状物3を平板状部材5と心房中隔欠損
箇所の隔膜15に挿通して心房中隔欠損孔を閉塞する場合
の実施例の説明図である。穿刺部材1が図7に示すよう
な心房中隔欠損の内側で押さえ部材12の外側にある状態
で、押さえ部材12を心房中隔欠損箇所の隔膜15から離し
糸状物3を心房中隔欠損の内側で伸ばした後に、押さえ
部材12を心房中隔欠損孔から手前に引っ張ると、穿刺部
材1も押さえ部材12の平板17とともに心房中隔欠損箇所
の隔膜15の外側に移行される。平板17の内孔18にある糸
状物3を押さえ部材12の平板17の切欠箇所から外側に出
すことによって、穿刺部材1は心房中隔欠損箇所の隔膜
15の端縁から主内腔8の内部に入る。その後、先端が鉤
状をした棒状部材を主内腔8に挿入し、穿刺部材1を引
っ掛けて穿刺部材操作用カテ−テル6の挿入口の外部に
引っ張り出して糸状物3を切断し穿刺部材1を取り除
く。穿刺部材操作用カテ−テル6の挿入口の外部に引き
出された2本の糸状物のうちの糸状物3の端部は貫通部
4から平板状部材5に嵌着された環状凹部14に夫々挿入
され、戻りの糸状物26の平板状部材5への挿通位置は、
糸状物3の心房中隔欠損箇所の隔膜15の刺通箇所からそ
の端縁までの距離にほぼ相当する環状凹部14の位置から
離れた平板状部材5の位置に刺通する。
【0018】その後、平板状部材5を押出部材11によっ
て心房中隔欠損箇所まで移行させた後、押出部材11を穿
刺部材操作用カテ−テルから除去する。糸状物3と戻り
の糸状物26を引っ張った状態で、その端部を2個の小孔
を有する突条部13の小孔に挿通し、把持部材によって突
条部13を平板状部材5に嵌着された環状凹部14の位置ま
で糸状物3および戻りの糸状物26に沿って夫々滑らせ、
突条部13と環状凹部14とを嵌合または螺合させる。糸状
物3は、突条部13と環状凹部14の接触面で閉止され平板
状部材5が心房中隔欠損箇所の隔膜15の端壁に固着さ
れ、平板状部材5は心房中隔欠損孔を閉塞する。最後に
長腔カテ−テル7の内腔に先端が鋏状になったカッタ−
を導入して、余分の糸状物をカットすることによって心
房中隔欠損の閉塞操作は完了する。図10は、図9の実施
例によってなされた平板状部材5が心房中隔欠損孔を閉
塞したときの説明図である。心房中隔欠損箇所の隔膜15
と平板状部材5は、平板状部材5に嵌着された環状凹部
14と突条部13とを挿通する糸状物3によって閉止され
る。また、心房中隔欠損箇所の隔膜15を刺通した戻りの
糸状物26は、隔膜15の端縁を回って平板状部材5の貫通
部27を挿通し突条部13の小孔に挿通されており、突条部
13と環状凹部14の接触面で糸状物26の移動が閉止され
る。
【0019】図4は、穿刺部材1を先端内腔に有する穿
刺部材操作用カテ−テル6の他の実施例の先端付近の断
面図である。穿刺部材操作用カテ−テル6は、先端に心
房中隔欠損の隔膜15の端縁を穿刺するための少なくとも
2の穿刺部材1と、該穿刺部材および穿刺部材に取りつ
けられた糸状物3が挿通している平板状部材5とが内挿
された主内腔8と、心房中隔欠損孔を通過し、該心房中
隔欠損の隔膜15の内壁に接し主内腔8の先端開口19を形
成する壁20とで心房中隔欠損の隔膜15の端縁を挟持する
押さえ部材12が内挿された第1副内腔9と、主内腔8に
内挿された穿刺部材1を穿刺部材操作用カテ−テル6の
先端開口19から前方に押し出すための押出部材22を内挿
した第2副内腔10とからなる。押出部材22は先端が変曲
自在な棒状部材からなり、主内腔8の壁に形成された第
2副内腔10の内部を滑動する。第2副内腔10の先端開口
24は、穿刺部材操作用カテ−テル6の先端開口19から少
なくとも穿刺部材1の長さより内部に入った箇所に形成
される。
【0020】押出部材22の先端を構成する変曲自在な棒
状部材としては、軟鉄や銅等の金属、セラミック、プラ
スチック等の可撓性材料が挙げられ、先端が曲げられて
穿刺部材1の後端を押し、該穿刺部材1が穿刺部材操作
用カテ−テル6の先端開口19から飛び出し心房中隔欠損
の隔膜15を挿通するまで押しあげる。押出部材22の先端
部を除く大部分は穿刺部材1を押しあげるために、金
属、セラミック、プラスチック等の硬直材料であるのが
好ましい。第1の穿刺部材1が心房中隔欠損箇所の隔膜
15を挿通した後、押出部材22は後方に下がり、その先端
は真っ直ぐになって第2副内腔10内部に入る。穿刺部材
操作用カテ−テル6の主内腔8の内部に挿入されている
第2穿刺部材23は穿刺部材操作用カテ−テル6の後方か
ら例えば棒状部材等でその先端が穿刺部材操作用カテ−
テル6の先端開口部19に到達するまで前方に押し上げら
れる。次いで第2副内腔10内部にある押出部材22を前方
に押し上げることによって、押出部材22の先端は第2副
内腔10の開口24から主内腔8へ入り、先端が曲げられて
第2穿刺部材23の後端を第2穿刺部材23が心房中隔欠損
箇所隔膜15を挿通するまで前方に押しあげる。図4では
主内腔8の内部に2個の穿刺部材しか図示されていない
が、予め4個の穿刺部材と1枚の平板状部材5が挿入さ
れており、順次穿刺部材が前記のような操作によって心
房中隔欠損の隔膜15を挿通するまで行われる。
【0021】4個の穿刺部材が夫々心房中隔欠損箇所の
隔膜15の端壁を挿通して心房中隔欠損の隔膜15の内側に
配置された後、最後の穿刺部材の後方にある該穿刺部材
に取りつけられた糸状物3が挿通された平板状部材5を
押し上げて穿刺部材操作用カテ−テル6の開口部19から
心房中隔欠損箇所まで移行させる。その後、糸状物3を
穿刺部材操作用カテ−テル6の挿入口の出口から引っ張
った状態で突条部13の小孔に糸状物3を挿通し、把持部
材によって夫々突条部13を糸状物に沿って滑らせ、突条
部13と平板状部材5に嵌着された環状凹部14とを嵌合ま
たは螺合させることによって糸状物3が閉止され平板状
部材5が心房中隔欠損箇所の隔膜15の端壁に固着され、
平板状部材5が心房中隔欠損孔を閉塞する。最後に長腔
カテ−テル7の内腔に先端が鋏状になったカッタ−を導
入して、余分の糸状物3をカットすることによって心房
中隔欠損の閉塞操作は完了する。
【0022】
【発明の効果】本発明の補綴材は、人体適合性材料から
なる平板状部材5を穿刺部材1で心房中隔欠損箇所を把
持して閉塞するため補綴材を心房中隔欠損孔の中心に配
置でき、従来の補綴材のような2枚の傘を重ね合わせた
閉鎖材を使用した場合に起こる閉鎖材が心房中隔欠損孔
の中心からずれる心配がなくなった。また、従来の補綴
材のように心房中隔欠損孔の2倍の大きさの閉鎖材を使
用する必要がなく、ステンレス鋼の応力低下または疲労
により支柱が切断されることもなく、簡単な操作で患者
の欠損箇所を経皮経管腔カテ−テル法で補綴材を心房中
隔にしっかりと永久に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の補綴材の一例を説明するための図
【図2】図1の穿刺部材の1つが心房中隔欠損の隔膜端
辺を貫通し補綴材が心房中隔欠損孔を閉塞したときの断
面図
【図3】穿刺部材を先端内腔に装着した穿刺部材操作用
カテ−テルの一例を示す断面図
【図4】穿刺部材を先端内腔に装着した穿刺部材操作用
カテ−テルの他の実施例を示す断面図
【図5】本発明カテ−テルを使用して補綴材が心房中隔
欠損孔を閉塞する過程を説明した説明図
【図6】本発明カテ−テルを使用して補綴材が心房中隔
欠損孔を閉塞する過程を説明した説明図
【図7】本発明カテ−テルを使用して補綴材が心房中隔
欠損孔を閉塞する過程を説明した説明図
【図8】押さえ部材の他の実施例を示す説明図
【図9】図3のカテ−テルを使用した他の実施例を示す
説明図
【図10】図9の実施例で得られた平板状部材が心房中隔
欠損孔を閉塞ときの説明図
【符号の説明】
1、23 穿刺部材 2 フレ−ム 3、26 糸状物 4、27 貫通部 5 平板状部材 6 穿刺部材操作用カテ−テル 7 長腔カテ−テル 8 主内腔 9 第1副内腔 10 第2副内腔 11、22 押出部材 12、25 押さえ部材 13 突条部 14 環状凹部 15 心房中隔欠損箇所の隔膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心房中隔欠損箇所の隔膜のを穿刺挿通し
    うる少なくとも2の穿刺部材と、前記心房中隔欠損箇所
    を閉塞するための平板状部材と、前記穿刺部材に取りつ
    けられ前記平板状部材を挿通する糸状物とからなる心房
    中隔欠損の補綴材。
  2. 【請求項2】 平板状部材が生体適合性材料の糸状物か
    らなる編織物または不織布である請求項1記載の心房中
    隔欠損の補綴材。
  3. 【請求項3】 平板状部材がその周辺にフレ−ムが設け
    られてなる請求項1または2記載の心房中隔欠損の補綴
    材。
  4. 【請求項4】 先端に心房中隔欠損箇所の隔膜の端縁を
    穿刺するための穿刺部材と、該穿刺部材および穿刺部材
    に取りつけられた糸状物が挿通している平板状部材を先
    端開口から押し出すための押出部材とが内挿された主内
    腔と、心房中隔欠損孔を通過し、該心房中隔欠損の隔膜
    の内壁に接し主内腔の先端開口を形成する壁とで心房中
    隔欠損の隔膜の端縁を挟持する押さえ部材が内挿された
    第1副内腔とからなる心房中隔欠損孔を閉塞するための
    カテ−テル。
  5. 【請求項5】 先端が変曲自在な棒状部材からなる押出
    部材が主内腔の壁に形成された第2副内腔に内挿されて
    なる請求項4記載の心房中隔欠損孔を閉塞するためのカ
    テ−テル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0856285B1 (en) * 1997-01-30 2004-04-07 Nipro Corporation Device for intracardiac suture
WO2007079952A1 (de) * 2005-12-28 2007-07-19 Peter Osypka Vorrichtung zum verschliessen einer in einer herztrennwand befindlichen öffnung

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WO2007079952A1 (de) * 2005-12-28 2007-07-19 Peter Osypka Vorrichtung zum verschliessen einer in einer herztrennwand befindlichen öffnung
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