JPH07170707A - 双安定ピンアクチュエーター - Google Patents
双安定ピンアクチュエーターInfo
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- JPH07170707A JPH07170707A JP34240493A JP34240493A JPH07170707A JP H07170707 A JPH07170707 A JP H07170707A JP 34240493 A JP34240493 A JP 34240493A JP 34240493 A JP34240493 A JP 34240493A JP H07170707 A JPH07170707 A JP H07170707A
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- Japan
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- pin
- bistable
- magnetic
- stable position
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 消費電力が少なく且つ動作の信頼性の向上さ
せたピンアクチュエーターを提供すること。 【構成】 柱状の磁性体と、該磁性体の中央部に設けら
れ且つ軸方向に磁化された永久磁石と、上記磁性体の両
端部付近に設けた第1及び第2のコイルとを有し、軸方
向の所定範囲内を移動可能なピンと、ピンの端部が進入
する開口部を有し、ほぼ平行に設けられた板状で且つ磁
性体の第1及び第2部材と、該第1及び第2部材の間に
設けられ第1及び第2部材と磁気回路を形成する磁気回
路形成手段とを有する継鉄とを具備し、第1及び第2の
コイルは直列接続され且つ巻き方向が逆であり、第1及
び第2のコイルに第1の向き及び第2の向きの電流を夫
々所定時間供給することにより、ピンを上記軸方向の所
定範囲内の両端部の何れかに移動させて安定状態とする
ことを特徴とする双安定ピンアクチュエーターを提供す
る。
せたピンアクチュエーターを提供すること。 【構成】 柱状の磁性体と、該磁性体の中央部に設けら
れ且つ軸方向に磁化された永久磁石と、上記磁性体の両
端部付近に設けた第1及び第2のコイルとを有し、軸方
向の所定範囲内を移動可能なピンと、ピンの端部が進入
する開口部を有し、ほぼ平行に設けられた板状で且つ磁
性体の第1及び第2部材と、該第1及び第2部材の間に
設けられ第1及び第2部材と磁気回路を形成する磁気回
路形成手段とを有する継鉄とを具備し、第1及び第2の
コイルは直列接続され且つ巻き方向が逆であり、第1及
び第2のコイルに第1の向き及び第2の向きの電流を夫
々所定時間供給することにより、ピンを上記軸方向の所
定範囲内の両端部の何れかに移動させて安定状態とする
ことを特徴とする双安定ピンアクチュエーターを提供す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピンアクチュエーター
に関し、特に、軸に平行に移動可能なピンが2つの安定
状態を有する双安定ピンアクチュエーターに関する。
に関し、特に、軸に平行に移動可能なピンが2つの安定
状態を有する双安定ピンアクチュエーターに関する。
【0002】
【従来の技術】ピンを軸方向に移動させるピンアクチュ
エーターは、文字及び図形を表示するピンディスプレー
装置等に用いられる。ピンアクチュエーターの具体的な
応用例として、例えば、盲人用の点字ディスプレー装置
がある。
エーターは、文字及び図形を表示するピンディスプレー
装置等に用いられる。ピンアクチュエーターの具体的な
応用例として、例えば、盲人用の点字ディスプレー装置
がある。
【0003】本明細書では、従来のピンアクチュエータ
ーの応用例として、盲人用の点字ディスプレー装置につ
いて説明する。
ーの応用例として、盲人用の点字ディスプレー装置につ
いて説明する。
【0004】盲人用の点字ディスプレー装置は、ワープ
ロ等からの文字信号を装置の表示部に点字文字として表
示する装置である。
ロ等からの文字信号を装置の表示部に点字文字として表
示する装置である。
【0005】図7は、上述の盲人用の点字ディスプレー
装置の概略平面図であり、装置の表示部10を示してい
る。
装置の概略平面図であり、装置の表示部10を示してい
る。
【0006】表示部10での点字文字の表示は、表示部
10の表示板14上に、複数の点字表示用突起12を、
選択的に突出或いは後退(引っ込むこと)させて行う。
点字表示用突起12が突出した場合の突出部分は、通
常、直径及び高さが1mm程度の円柱状である。
10の表示板14上に、複数の点字表示用突起12を、
選択的に突出或いは後退(引っ込むこと)させて行う。
点字表示用突起12が突出した場合の突出部分は、通
常、直径及び高さが1mm程度の円柱状である。
【0007】特定の点字一文字は、符号16で示した8
個の点字表示用突起12の内の特定の点字表示用突起
を、表示板14上に突出させて表す。点字ディスプレー
装置は、表示行数が1行のものが普通であり、一度に約
100文字が表示される。
個の点字表示用突起12の内の特定の点字表示用突起
を、表示板14上に突出させて表す。点字ディスプレー
装置は、表示行数が1行のものが普通であり、一度に約
100文字が表示される。
【0008】したがって、表示部10に任意の点字を表
示させるためには、各々の点字表示用突起12が、自在
に、表示板14上に突出及び後退できるようにする必要
がある。
示させるためには、各々の点字表示用突起12が、自在
に、表示板14上に突出及び後退できるようにする必要
がある。
【0009】また、点字の読取りには点字表示用突起を
上から指先で触る必要がある。したがって、表示板14
上に突出した点字表示用突起12が、読取りの際の指圧
により引っ込まないように固定する必要がある。
上から指先で触る必要がある。したがって、表示板14
上に突出した点字表示用突起12が、読取りの際の指圧
により引っ込まないように固定する必要がある。
【0010】このため、点字表示用突起の突出後退の制
御、突出時の点字表示用突起の固定を効率よく行うため
に、ピンアクチュエーターを用いるのが普通である。
御、突出時の点字表示用突起の固定を効率よく行うため
に、ピンアクチュエーターを用いるのが普通である。
【0011】ピンアクチュエーターを用いた盲人用の点
字ディスプレー装置では、次のようにして点字を表示し
ている。
字ディスプレー装置では、次のようにして点字を表示し
ている。
【0012】点字ディスプレー装置内には、各点字表示
用突起の下側に夫々ピンが固定されている。各ピンは、
各ピンに設けられたピン移動機構により、夫々独立に上
下方向に移動可能である。
用突起の下側に夫々ピンが固定されている。各ピンは、
各ピンに設けられたピン移動機構により、夫々独立に上
下方向に移動可能である。
【0013】ピンが上方に移動すると、ピンの先端に固
定した点字表示用突起の上端部分が、表示板上に突出す
る。このとき、ピンアクチュエーターは、点字表示用突
起の上方突出を維持しなければならない。一方、ピンが
下方に移動すると、ピンに固定した点字表示用突起は点
字ディスプレー装置内に納まる。
定した点字表示用突起の上端部分が、表示板上に突出す
る。このとき、ピンアクチュエーターは、点字表示用突
起の上方突出を維持しなければならない。一方、ピンが
下方に移動すると、ピンに固定した点字表示用突起は点
字ディスプレー装置内に納まる。
【0014】上述したように、ピンアクチュエーターに
より複数本のピンを夫々独立に上下方向に動かすことが
できるので、任意の点字表示用突起の上端部分を表示板
上に突出させて所望の点字を表示できる。
より複数本のピンを夫々独立に上下方向に動かすことが
できるので、任意の点字表示用突起の上端部分を表示板
上に突出させて所望の点字を表示できる。
【0015】このように、ピンアクチュエーターは、盲
人用の点字ディスプレー装置に用いて好適である。
人用の点字ディスプレー装置に用いて好適である。
【0016】上記点字ディスプレー装置の他に、文字及
び図形を表示するピンディスプレー装置用のピンアクチ
ュエーターは、従来、圧電素子を用いた圧電型のピンア
クチュエーターであった。
び図形を表示するピンディスプレー装置用のピンアクチ
ュエーターは、従来、圧電素子を用いた圧電型のピンア
クチュエーターであった。
【0017】しかし、圧電型ピンアクチュエーターをピ
ンディスプレー装置に用いる場合、ピンを上下方向に移
動させる際だけではなく、ピンを上方に保持する際にも
電力を必要とする。即ち、文字及び図形を表示してその
状態を維持する際にも電力を供給し続けなくてはならな
い。
ンディスプレー装置に用いる場合、ピンを上下方向に移
動させる際だけではなく、ピンを上方に保持する際にも
電力を必要とする。即ち、文字及び図形を表示してその
状態を維持する際にも電力を供給し続けなくてはならな
い。
【0018】したがって、ピンディスプレー装置に表示
された文字及び図形を、電力を供給することなく維持
(保持)できれば、装置の動作の信頼性の向上及び装置
の省エネルギー化の観点からも、非常に有用なことであ
る。
された文字及び図形を、電力を供給することなく維持
(保持)できれば、装置の動作の信頼性の向上及び装置
の省エネルギー化の観点からも、非常に有用なことであ
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、消費
電力が少なく且つ動作の信頼性の向上させたピンアクチ
ュエーターを提供することである。
電力が少なく且つ動作の信頼性の向上させたピンアクチ
ュエーターを提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】柱状の磁性体と、該磁性
体の中央部に設けられ且つ軸方向に磁化された永久磁石
と、上記磁性体の両端部付近に夫々設けた第1及び第2
のコイルとを有し、上記軸方向の所定範囲内を移動可能
なピンと、上記ピンの端部が進入する開口部を有し、ほ
ぼ平行に設けられた板状で且つ磁性体の第1及び第2部
材と、該第1及び第2部材の間に設けられ上記第1及び
第2部材と磁気回路を形成する磁気回路形成手段とを有
する継鉄とを具備し、上記第1及び第2のコイルは直列
接続され且つ巻き方向が逆であり、上記第1及び第2の
コイルに第1の向き及び第2の向きの電流を夫々所定時
間供給することにより、上記ピンを上記軸方向の所定範
囲内の両端部の何れかに移動させて安定状態とすること
を特徴とする双安定ピンアクチュエーターを提供する。
また、上記第1及び第2部材の夫々は複数の開口部を有
し、上記第1及び第2部材の間に上記第1及び第2部材
と磁気回路を形成する磁気回路形成手段を更に設け、夫
々の開口部にピンの端部が進入するようにした双安定ピ
ンアクチュエーターを提供する。さらにまた、上記複数
本のピンを2行4列に並べたピンの組が、複数組設けら
れている双安定ピンアクチュエーターを提供する。
体の中央部に設けられ且つ軸方向に磁化された永久磁石
と、上記磁性体の両端部付近に夫々設けた第1及び第2
のコイルとを有し、上記軸方向の所定範囲内を移動可能
なピンと、上記ピンの端部が進入する開口部を有し、ほ
ぼ平行に設けられた板状で且つ磁性体の第1及び第2部
材と、該第1及び第2部材の間に設けられ上記第1及び
第2部材と磁気回路を形成する磁気回路形成手段とを有
する継鉄とを具備し、上記第1及び第2のコイルは直列
接続され且つ巻き方向が逆であり、上記第1及び第2の
コイルに第1の向き及び第2の向きの電流を夫々所定時
間供給することにより、上記ピンを上記軸方向の所定範
囲内の両端部の何れかに移動させて安定状態とすること
を特徴とする双安定ピンアクチュエーターを提供する。
また、上記第1及び第2部材の夫々は複数の開口部を有
し、上記第1及び第2部材の間に上記第1及び第2部材
と磁気回路を形成する磁気回路形成手段を更に設け、夫
々の開口部にピンの端部が進入するようにした双安定ピ
ンアクチュエーターを提供する。さらにまた、上記複数
本のピンを2行4列に並べたピンの組が、複数組設けら
れている双安定ピンアクチュエーターを提供する。
【0021】
【実施例】図1及び図2を用いて、本発明に係る双安定
ピンアクチュエーターの構造を説明する。
ピンアクチュエーターの構造を説明する。
【0022】図1及び図2は本発明に係る双安定ピンア
クチュエーターの断面図であり、断面以外の図示は図面
を簡略にするために省略してある(他の断面図面も同様
に断面以外の図示は省略してある)。
クチュエーターの断面図であり、断面以外の図示は図面
を簡略にするために省略してある(他の断面図面も同様
に断面以外の図示は省略してある)。
【0023】図1は双安定ピンアクチュエーター内のピ
ンが一方の安定位置(第1安定位置)にある場合を説明
する図であり、図2は双安定ピンアクチュエーター内の
ピンが他方の安定位置(第2安定位置)にある場合を説
明する図である。図1及び図2において、同じ箇所には
同じ符号を付した。
ンが一方の安定位置(第1安定位置)にある場合を説明
する図であり、図2は双安定ピンアクチュエーター内の
ピンが他方の安定位置(第2安定位置)にある場合を説
明する図である。図1及び図2において、同じ箇所には
同じ符号を付した。
【0024】図1及び図2に示すように、本発明に係る
双安定ピンアクチュエーターは、板状で且つ磁性体の板
状部材20、22を有し、これらの部材は平行に配置さ
れている。尚、符号28は板状部材20に設けた孔(開
口部)を示し、同様に、符号29は板状部材22に設け
た孔(開口部)を示す。
双安定ピンアクチュエーターは、板状で且つ磁性体の板
状部材20、22を有し、これらの部材は平行に配置さ
れている。尚、符号28は板状部材20に設けた孔(開
口部)を示し、同様に、符号29は板状部材22に設け
た孔(開口部)を示す。
【0025】更に、図1及び図2の双安定ピンアクチュ
エーターは、板状部材20、22と磁気回路を形成する
磁気回路形成手段(柱状部材24a、24bから成る)
を有する。上記板状部材20、22と柱状部材24a、
24bは、ピンアクチュエーターの継鉄を構成する。
エーターは、板状部材20、22と磁気回路を形成する
磁気回路形成手段(柱状部材24a、24bから成る)
を有する。上記板状部材20、22と柱状部材24a、
24bは、ピンアクチュエーターの継鉄を構成する。
【0026】継鉄の内部には、柱状の磁性体のピン26
(ピンの端部を25a、25bで示す)が設けられてい
る。
(ピンの端部を25a、25bで示す)が設けられてい
る。
【0027】ピン26が双安定ピンアクチュエーター内
の上述の第1安定位置にあるときは、図1に示すよう
に、ピン26の端部25bが部材22に設けられた孔2
9内に進入している。一方、ピン26が双安定ピンアク
チュエーター内の上記の第2安定位置のときには、図2
に示すように、ピン26の端部25aが第1部材20に
設けられた第1の孔28内に進入している。
の上述の第1安定位置にあるときは、図1に示すよう
に、ピン26の端部25bが部材22に設けられた孔2
9内に進入している。一方、ピン26が双安定ピンアク
チュエーター内の上記の第2安定位置のときには、図2
に示すように、ピン26の端部25aが第1部材20に
設けられた第1の孔28内に進入している。
【0028】上記ピン26は、後述するように、第1安
定位置(図1)と第2安定位置(図2)との範囲内で、
矢印27の方向に移動可能である。
定位置(図1)と第2安定位置(図2)との範囲内で、
矢印27の方向に移動可能である。
【0029】ピン26の中央部には永久磁石30が設け
られており、永久磁石30は、矢印32の向きに磁化さ
れている。ピン26の軸方向の両端部付近に、コイル3
4、36が夫々設けられている。コイル34、36は直
列接続され、且つ巻き方向が逆である。
られており、永久磁石30は、矢印32の向きに磁化さ
れている。ピン26の軸方向の両端部付近に、コイル3
4、36が夫々設けられている。コイル34、36は直
列接続され、且つ巻き方向が逆である。
【0030】次に、図3及び図4を参照し、ピン26
が、第1安定位置と第2安定位置で特定される範囲内で
移動し、2安定の内の何れの安定状態(即ち、第1安定
位置或いは第2安定位置)になるかを説明する。
が、第1安定位置と第2安定位置で特定される範囲内で
移動し、2安定の内の何れの安定状態(即ち、第1安定
位置或いは第2安定位置)になるかを説明する。
【0031】図3(a)は、ピン26が第1安定位置に
あり、安定状態を保持しているときの図である。安定状
態では、コイル34、36に電流は供給されていない。
したがって、永久磁石30から生じる磁力線は磁力線4
2a、42bのようになり、ピン26は板状部材22に
吸引される。即ち、ピン26には矢印46の向きの力が
働き、ピン26は第1安定位置に安定状態を有する。
あり、安定状態を保持しているときの図である。安定状
態では、コイル34、36に電流は供給されていない。
したがって、永久磁石30から生じる磁力線は磁力線4
2a、42bのようになり、ピン26は板状部材22に
吸引される。即ち、ピン26には矢印46の向きの力が
働き、ピン26は第1安定位置に安定状態を有する。
【0032】図3(b)は、ピン26を双安定ピンアク
チュエーター内の第1安定位置から第2安定位置へ移動
させる場合を説明する図である。ピン26を第1安定位
置から第2安定位置へ移動させる場合には、ピン26内
に矢印48及び50の向き(逆向き)の磁場を発生させ
るために、直列接続のコイル34、36に所定の向きの
電流を流す。上述したように、コイル34とコイル36
とは直列接続され且つ巻き方向が逆なので、発生磁場の
向きは逆向き(矢印48及び50の向き)となる。
チュエーター内の第1安定位置から第2安定位置へ移動
させる場合を説明する図である。ピン26を第1安定位
置から第2安定位置へ移動させる場合には、ピン26内
に矢印48及び50の向き(逆向き)の磁場を発生させ
るために、直列接続のコイル34、36に所定の向きの
電流を流す。上述したように、コイル34とコイル36
とは直列接続され且つ巻き方向が逆なので、発生磁場の
向きは逆向き(矢印48及び50の向き)となる。
【0033】このとき、永久磁石30による磁場は矢印
52及び54で示した向きなので、永久磁石30の上部
(図面上)の磁場は強くなり、永久磁石30の下部(図
面上)の磁場は弱くなる。コイル34、36に流す電流
の大きさを調節することにより、コイル36による矢印
50の向きの磁場と、永久磁石30による矢印54の向
きの磁場を相殺させることが可能である。
52及び54で示した向きなので、永久磁石30の上部
(図面上)の磁場は強くなり、永久磁石30の下部(図
面上)の磁場は弱くなる。コイル34、36に流す電流
の大きさを調節することにより、コイル36による矢印
50の向きの磁場と、永久磁石30による矢印54の向
きの磁場を相殺させることが可能である。
【0034】コイル36による磁場と永久磁石30によ
る磁場とを相殺させた場合、双安定ピンアクチュエータ
ー内に生じる磁力線は磁力線56a、56bのようにな
り、ピン26が板状部材20に吸引される。即ち、ピン
26には矢印58の向きの力が働き、ピン26は第1安
定位置から第2安定位置へと移動する。
る磁場とを相殺させた場合、双安定ピンアクチュエータ
ー内に生じる磁力線は磁力線56a、56bのようにな
り、ピン26が板状部材20に吸引される。即ち、ピン
26には矢印58の向きの力が働き、ピン26は第1安
定位置から第2安定位置へと移動する。
【0035】図4(a)は、ピン26が第2安定位置に
ある状態を示す図である。上述したように、ピン26が
安定状態にあるときには、コイル34、36に電流は供
給されていない。したがって、永久磁石30から生じる
磁力線は磁力線60a、60bのようになり、ピン26
は板状部材20に吸引されている。即ち、ピン26には
矢印64の向きの力が働き、ピン26は第2安定位置に
ある。
ある状態を示す図である。上述したように、ピン26が
安定状態にあるときには、コイル34、36に電流は供
給されていない。したがって、永久磁石30から生じる
磁力線は磁力線60a、60bのようになり、ピン26
は板状部材20に吸引されている。即ち、ピン26には
矢印64の向きの力が働き、ピン26は第2安定位置に
ある。
【0036】図4(b)は、ピン26を第2安定位置か
ら第1安定位置へ移動させる場合を説明する図である。
ら第1安定位置へ移動させる場合を説明する図である。
【0037】ピン26を第2安定位置から第1安定位置
に移動させるためには、コイル34、36に、ピン26
を第1安定位置から第2安定位置に移動させたときの電
流の向きと逆方向の電流を流し、ピン26内に矢印66
及び68の向きの磁場を発生させる。
に移動させるためには、コイル34、36に、ピン26
を第1安定位置から第2安定位置に移動させたときの電
流の向きと逆方向の電流を流し、ピン26内に矢印66
及び68の向きの磁場を発生させる。
【0038】このとき、永久磁石30による磁場は矢印
70及び72で示した向きなので、永久磁石30の上部
(図面上)の磁場は弱くなり、永久磁石30の下部(図
面上)の磁場は強くなる。
70及び72で示した向きなので、永久磁石30の上部
(図面上)の磁場は弱くなり、永久磁石30の下部(図
面上)の磁場は強くなる。
【0039】上述の場合と同様に、コイル34、36に
流す電流の大きさを調節することにより、コイル36に
よる矢印66の向きの磁場と、永久磁石30による矢印
70の向きの磁場を相殺させることが可能である。
流す電流の大きさを調節することにより、コイル36に
よる矢印66の向きの磁場と、永久磁石30による矢印
70の向きの磁場を相殺させることが可能である。
【0040】コイル34による磁場と永久磁石30によ
る磁場とを相殺させた場合、双安定ピンアクチュエータ
ー内に生じる磁力線は磁力線74a、74bのようにな
り、ピン26が板状部材22に吸引される。即ち、ピン
26には矢印76の向きの力が働き、ピン26は第2安
定位置から第1安定位置へと移動する。
る磁場とを相殺させた場合、双安定ピンアクチュエータ
ー内に生じる磁力線は磁力線74a、74bのようにな
り、ピン26が板状部材22に吸引される。即ち、ピン
26には矢印76の向きの力が働き、ピン26は第2安
定位置から第1安定位置へと移動する。
【0041】以上説明したように、本発明によれば、直
列接続したコイル34、36に、方向の異なる電流を夫
々所定時間供給することにより、双安定ピンアクチュエ
ーターのピン26を2つの安定位置(第1及び第2安定
位置)の何れかにすることができる。
列接続したコイル34、36に、方向の異なる電流を夫
々所定時間供給することにより、双安定ピンアクチュエ
ーターのピン26を2つの安定位置(第1及び第2安定
位置)の何れかにすることができる。
【0042】即ち、本発明によれば、ピンを一方の安定
位置から他方の安定位置に移行させる場合にのみ電力を
必要とする。したがって、従来のピンアクチュエーター
に比べ、装置動作の信頼性が向上し、装置の省エネルギ
ー化が図れる。
位置から他方の安定位置に移行させる場合にのみ電力を
必要とする。したがって、従来のピンアクチュエーター
に比べ、装置動作の信頼性が向上し、装置の省エネルギ
ー化が図れる。
【0043】図5は、本発明に係る双安定ピンアクチュ
エーターを具体的な装置に応用するために、ピン26の
端部25a、25bに、夫々非磁性体の突起78a、7
8bを設けた様子を示す図である。図5では、図1及び
図2と共通する部分には同一の符号を付した。
エーターを具体的な装置に応用するために、ピン26の
端部25a、25bに、夫々非磁性体の突起78a、7
8bを設けた様子を示す図である。図5では、図1及び
図2と共通する部分には同一の符号を付した。
【0044】ピン26が第1安定位置にある場合(図5
(a))は、突起78bの先端が板状継鉄22の孔29
から外部に突出する。一方、ピン26が第2安定位置に
ある場合(図5(b))は、突起78aの先端が板状継
鉄20の孔28から外部に突出する。
(a))は、突起78bの先端が板状継鉄22の孔29
から外部に突出する。一方、ピン26が第2安定位置に
ある場合(図5(b))は、突起78aの先端が板状継
鉄20の孔28から外部に突出する。
【0045】したがって、非磁性体の突起78a及び7
8bを介して、ピン26の動作を、ピンアクチュエータ
ーの外部に伝えることができる。即ち、突起78aある
いは78bが外部に突出することにより、例えば、外部
に設けた装置のスイッチの開閉を行うことができる。
8bを介して、ピン26の動作を、ピンアクチュエータ
ーの外部に伝えることができる。即ち、突起78aある
いは78bが外部に突出することにより、例えば、外部
に設けた装置のスイッチの開閉を行うことができる。
【0046】図6は、本発明に係る双安定ピンアクチュ
エーターを盲人用の点字ディスプレー装置に応用した場
合を説明する図である。
エーターを盲人用の点字ディスプレー装置に応用した場
合を説明する図である。
【0047】図6(a)は、点字ディスプレー装置の表
示板(上記説明中の板状部材20に相当する)を除いた
ときの平面図であり、図6(b)は、図6(a)の切断
線AA’による断面図である。点字一文字分は、2行4
列のピンを必要とするので、図6(a)は点字一文字を
表すことができる。
示板(上記説明中の板状部材20に相当する)を除いた
ときの平面図であり、図6(b)は、図6(a)の切断
線AA’による断面図である。点字一文字分は、2行4
列のピンを必要とするので、図6(a)は点字一文字を
表すことができる。
【0048】図6(a)に示すように、8本のピン80
a〜80hを配置して点字一文字を表す。各々のピンの
端部には、非磁性体(樹脂、たとえばテフロンなど)か
ら成る点字表示用突起82a〜82hが夫々接着されて
いる。また、同じ樹脂製の突起84a〜84hが、各々
のピンの反対側の端部に接着されている。
a〜80hを配置して点字一文字を表す。各々のピンの
端部には、非磁性体(樹脂、たとえばテフロンなど)か
ら成る点字表示用突起82a〜82hが夫々接着されて
いる。また、同じ樹脂製の突起84a〜84hが、各々
のピンの反対側の端部に接着されている。
【0049】各々のピンの両端部に設けた小突起86a
〜86h及び88a〜88hにより、点字表示用突起8
2a〜82h及び突起84a〜84hは、ピンに確実に
固定される。
〜86h及び88a〜88hにより、点字表示用突起8
2a〜82h及び突起84a〜84hは、ピンに確実に
固定される。
【0050】また、板状で且つ磁性体の板状部材90、
92が平行に配置されており、板状部材90、92には
各ピン80a〜80hに対応した孔(開口部)が設けら
れている。更に、図6の装置は、板状部材90、92と
磁気回路を形成する磁気回路形成手段(部材94a〜9
4dから成る)を有する。上記板状部材90、92と部
材94a〜94dは、点字ディスプレー装置の継鉄を構
成する。
92が平行に配置されており、板状部材90、92には
各ピン80a〜80hに対応した孔(開口部)が設けら
れている。更に、図6の装置は、板状部材90、92と
磁気回路を形成する磁気回路形成手段(部材94a〜9
4dから成る)を有する。上記板状部材90、92と部
材94a〜94dは、点字ディスプレー装置の継鉄を構
成する。
【0051】上記継鉄内には、複数のピン80a〜80
hが設けられている。各々のピン80a〜80hの構造
は図1及び図2に示したものと等しく、各々のピン80
a〜80hは、夫々永久磁石及び2個のコイルを有す
る。
hが設けられている。各々のピン80a〜80hの構造
は図1及び図2に示したものと等しく、各々のピン80
a〜80hは、夫々永久磁石及び2個のコイルを有す
る。
【0052】磁気回路形成手段の配置が図1及び図2と
は異なるが、各々のピン80a〜80hから出る磁力線
は、各ピンに最も近い磁気回路形成手段、及び、板状部
材90あるいは92を介して各ピンに戻る。
は異なるが、各々のピン80a〜80hから出る磁力線
は、各ピンに最も近い磁気回路形成手段、及び、板状部
材90あるいは92を介して各ピンに戻る。
【0053】したがって、図3及び図4で説明したピン
移動の仕組みと全く同じ仕組みにより、各ピン80a〜
80hは、コイルに流す電流の向きを変えることによ
り、第1及び第2安定状態の何れかになる。即ち、複数
のピンの動作を独立して制御すれば、任意の点字一文字
を表示できる。
移動の仕組みと全く同じ仕組みにより、各ピン80a〜
80hは、コイルに流す電流の向きを変えることによ
り、第1及び第2安定状態の何れかになる。即ち、複数
のピンの動作を独立して制御すれば、任意の点字一文字
を表示できる。
【0054】参考までに、実際の点字ディスプレー装置
として使用される場合の、図6の各部分の寸法を図に示
す。単位はmmである。
として使用される場合の、図6の各部分の寸法を図に示
す。単位はmmである。
【0055】
【発明の効果】本発明に係る双安定ピンアクチュエータ
ーは、ピンを一方の安定状態から他方の安定状態に移行
させる場合にのみ電力を必要とする。したがって、従来
例のように、ピンを移動させる際だけではなく、ピンを
所定位置に保持する際にも電力を必要とする場合に比
べ、消費電力が少なく且つ動作の信頼性の向上したピン
アクチュエーターを提供することができる。
ーは、ピンを一方の安定状態から他方の安定状態に移行
させる場合にのみ電力を必要とする。したがって、従来
例のように、ピンを移動させる際だけではなく、ピンを
所定位置に保持する際にも電力を必要とする場合に比
べ、消費電力が少なく且つ動作の信頼性の向上したピン
アクチュエーターを提供することができる。
【図1】本発明に係る双安定ピンアクチュエーターを説
明するための図。
明するための図。
【図2】本発明に係る双安定ピンアクチュエーターを説
明するための図。
明するための図。
【図3】本発明に係る双安定ピンアクチュエーターを移
動させて安定状態とする仕組みを説明するための図。
動させて安定状態とする仕組みを説明するための図。
【図4】本発明に係る双安定ピンアクチュエーターを移
動させて安定状態とする仕組みを説明するための図。
動させて安定状態とする仕組みを説明するための図。
【図5】本発明に係る双安定ピンアクチュエーターの両
端部に、非磁性体の突起を設けた場合の図。
端部に、非磁性体の突起を設けた場合の図。
【図6】本発明に係る双安定ピンアクチュエーターを点
字ディスプレー装置に用いた場合の、点字一文字分の双
安定ピンアクチュエーターを説明する図。
字ディスプレー装置に用いた場合の、点字一文字分の双
安定ピンアクチュエーターを説明する図。
【図7】盲人用の点字ディスプレー装置を説明する図。
Claims (3)
- 【請求項1】 柱状の磁性体と、該磁性体の中央部に設
けられ且つ軸方向に磁化された永久磁石と、上記磁性体
の両端部付近に夫々設けた第1及び第2のコイルとを有
し、上記軸方向の所定範囲内を移動可能なピンと、 上記ピンの端部が進入する開口部を有し、ほぼ平行に設
けられた板状で且つ磁性体の第1及び第2部材と、該第
1及び第2部材の間に設けられ上記第1及び第2部材と
磁気回路を形成する磁気回路形成手段とを有する継鉄と
を具備し、 上記第1及び第2のコイルは直列接続され且つ巻き方向
が逆であり、上記第1及び第2のコイルに第1の向き及
び第2の向きの電流を夫々所定時間供給することによ
り、上記ピンを上記軸方向の所定範囲内の両端部の何れ
かに移動させて安定状態とすることを特徴とする双安定
ピンアクチュエーター。 - 【請求項2】 上記第1及び第2部材の夫々は複数の開
口部を有し、上記第1及び第2部材の間に上記第1及び
第2部材と磁気回路を形成する磁気回路形成手段を更に
設け、夫々の開口部にピンの端部が進入するようにした
ことを特徴とする請求項1に記載の双安定ピンアクチュ
エーター。 - 【請求項3】 上記複数本のピンを2行4列に並べたピ
ンの組が、複数組隣接して設けられていることを特徴と
する請求項2に記載の双安定ピンアクチュエーター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34240493A JPH07170707A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | 双安定ピンアクチュエーター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34240493A JPH07170707A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | 双安定ピンアクチュエーター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07170707A true JPH07170707A (ja) | 1995-07-04 |
Family
ID=18353468
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34240493A Pending JPH07170707A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | 双安定ピンアクチュエーター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07170707A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100407893B1 (ko) * | 2001-09-04 | 2003-12-01 | 한국과학기술원 | 솔레노이드와 영구자석을 이용한 직선구동장치 |
KR100454262B1 (ko) * | 2001-10-31 | 2004-10-26 | 한국과학기술원 | 선형구동기 |
WO2017078476A1 (ko) * | 2015-11-04 | 2017-05-11 | 주식회사 닷 | 정보 출력 장치 |
-
1993
- 1993-12-14 JP JP34240493A patent/JPH07170707A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100407893B1 (ko) * | 2001-09-04 | 2003-12-01 | 한국과학기술원 | 솔레노이드와 영구자석을 이용한 직선구동장치 |
KR100454262B1 (ko) * | 2001-10-31 | 2004-10-26 | 한국과학기술원 | 선형구동기 |
WO2017078476A1 (ko) * | 2015-11-04 | 2017-05-11 | 주식회사 닷 | 정보 출력 장치 |
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