JPH07169435A - イオン注入装置 - Google Patents
イオン注入装置Info
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- JPH07169435A JPH07169435A JP5344079A JP34407993A JPH07169435A JP H07169435 A JPH07169435 A JP H07169435A JP 5344079 A JP5344079 A JP 5344079A JP 34407993 A JP34407993 A JP 34407993A JP H07169435 A JPH07169435 A JP H07169435A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高電圧ボックス内の熱排気を確実に行うこと
ができ、しかも高電圧ボックス内でのガス漏洩に対して
も安全であるイオン注入装置を提供する。 【構成】 高電圧ボックス8内に内部底板24を設け
て、その上にイオンビーム発生部2を配置した。高電圧
ボックス8の底板9の中央部付近に排気口28を設ける
と共に、その周りに分散して位置するように、内部底板
24に複数の排気穴26を設けた。シールドキャビネッ
ト16の外側に排気ブロア34を設け、それと高電圧ボ
ックス8の下部との間に第1の排気ダクト30を配設し
た。この排気ダクト30と高電圧ボックス8の排気口2
8との間を、絶縁物製の第2の排気ダクト32で接続し
た。
ができ、しかも高電圧ボックス内でのガス漏洩に対して
も安全であるイオン注入装置を提供する。 【構成】 高電圧ボックス8内に内部底板24を設け
て、その上にイオンビーム発生部2を配置した。高電圧
ボックス8の底板9の中央部付近に排気口28を設ける
と共に、その周りに分散して位置するように、内部底板
24に複数の排気穴26を設けた。シールドキャビネッ
ト16の外側に排気ブロア34を設け、それと高電圧ボ
ックス8の下部との間に第1の排気ダクト30を配設し
た。この排気ダクト30と高電圧ボックス8の排気口2
8との間を、絶縁物製の第2の排気ダクト32で接続し
た。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、イオン注入装置に関
し、より具体的には、その高電圧ボックス内の熱を排気
する手段の改良、更には同高電圧ボックス内へ純水を供
給する手段の改良に関する。
し、より具体的には、その高電圧ボックス内の熱を排気
する手段の改良、更には同高電圧ボックス内へ純水を供
給する手段の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来のイオン注入装置の一例を
部分的に示す断面図である。
部分的に示す断面図である。
【0003】このイオン注入装置は、例えばイオン源
4、質量分析電磁石6、それら用の電源(図示省略)等
から成りイオンビーム5を発生させるイオンビーム発生
部2を備えており、これが箱状の高電圧ボックス8内に
収納されている。イオンビーム発生部2から引き出され
たイオンビーム5は、高電圧ボックス8と大地電位部と
の間に設けられた加速管10によって加速された後、図
示しないターゲットに導かれてイオン注入が行われる。
4、質量分析電磁石6、それら用の電源(図示省略)等
から成りイオンビーム5を発生させるイオンビーム発生
部2を備えており、これが箱状の高電圧ボックス8内に
収納されている。イオンビーム発生部2から引き出され
たイオンビーム5は、高電圧ボックス8と大地電位部と
の間に設けられた加速管10によって加速された後、図
示しないターゲットに導かれてイオン注入が行われる。
【0004】そのため、この高電圧ボックス8には、図
示しない加速電源によって、大地電位部から高電圧(例
えば数百KV)が印加される。この高電圧ボックス8
は、複数本の支持碍子12によって、その下の大地電位
部14から絶縁された状態で支持されている。
示しない加速電源によって、大地電位部から高電圧(例
えば数百KV)が印加される。この高電圧ボックス8
は、複数本の支持碍子12によって、その下の大地電位
部14から絶縁された状態で支持されている。
【0005】高電圧ボックス8および加速管10の周り
は、高電圧ボックス8との間に空間をあけて所定の空間
絶縁距離を取って、電気的シールドと、主として高電圧
ボックス8内から放出されるX線のシールドとを兼ね
て、シールドキャビネット16によって囲まれている。
は、高電圧ボックス8との間に空間をあけて所定の空間
絶縁距離を取って、電気的シールドと、主として高電圧
ボックス8内から放出されるX線のシールドとを兼ね
て、シールドキャビネット16によって囲まれている。
【0006】高電圧ボックス8内には上記のようなイオ
ンビーム発生部2が収納されており、それから熱が放出
されるため、高電圧ボックス8内の温度が上昇する。こ
れを放置しておくと、高電圧ボックス8内のイオンビー
ム発生部等の機器、特にそれを構成する電子部品等が劣
化する。
ンビーム発生部2が収納されており、それから熱が放出
されるため、高電圧ボックス8内の温度が上昇する。こ
れを放置しておくと、高電圧ボックス8内のイオンビー
ム発生部等の機器、特にそれを構成する電子部品等が劣
化する。
【0007】そのため、従来は、高電圧ボックス8内の
上部に排気ファン18を設け、それによって高電圧ボッ
クス8内の熱を一旦シールドキャビネット16内に排出
し、その後、シールドキャビネット16の上部に設けた
排気口20に接続された排気ダクト22を経由して、図
示しない工場側の排気ブロアによって排気するようにし
ていた。
上部に排気ファン18を設け、それによって高電圧ボッ
クス8内の熱を一旦シールドキャビネット16内に排出
し、その後、シールドキャビネット16の上部に設けた
排気口20に接続された排気ダクト22を経由して、図
示しない工場側の排気ブロアによって排気するようにし
ていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記イオン
注入装置においては、工場側の排気ブロアの排気能力の
程度によっては、シールドキャビネット16内の熱排出
が十分に行われず、高電圧ボックス8を含めたシールド
キャビネット16内全体の温度が過大に上昇し、それに
よって高電圧ボックス8内の機器が劣化するという問題
があった。
注入装置においては、工場側の排気ブロアの排気能力の
程度によっては、シールドキャビネット16内の熱排出
が十分に行われず、高電圧ボックス8を含めたシールド
キャビネット16内全体の温度が過大に上昇し、それに
よって高電圧ボックス8内の機器が劣化するという問題
があった。
【0009】また、イオンビーム発生部2では特殊なガ
ス、例えばヒ素やリン等を含むガスをイオン源ガスとし
て使用することがあるが、このようなイオン源ガスが高
電圧ボックス8内へ漏れ出た場合、それが排気ファン1
8によってシールドキャビネット16内へ排出されるこ
とになる。ところが、シールドキャビネット16内へ
は、人が点検等のために立ち入ることがあるので、ガス
漏洩があった場合は危険であり、ガス漏洩に対する安全
性の点で改善の余地があると言える。
ス、例えばヒ素やリン等を含むガスをイオン源ガスとし
て使用することがあるが、このようなイオン源ガスが高
電圧ボックス8内へ漏れ出た場合、それが排気ファン1
8によってシールドキャビネット16内へ排出されるこ
とになる。ところが、シールドキャビネット16内へ
は、人が点検等のために立ち入ることがあるので、ガス
漏洩があった場合は危険であり、ガス漏洩に対する安全
性の点で改善の余地があると言える。
【0010】そこでこの発明は、高電圧ボックス内の熱
排気を確実に行うことができ、しかも高電圧ボックス内
でのガス漏洩に対しても安全であるイオン注入装置を提
供することを主たる目的とする。
排気を確実に行うことができ、しかも高電圧ボックス内
でのガス漏洩に対しても安全であるイオン注入装置を提
供することを主たる目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のイオン注入装置は、前記高電圧ボックス
内であってその底板上にそれとの間に隙間をあけて内部
底板を更に設けてその上に前記イオンビーム発生部を配
置し、前記高電圧ボックスの底板の中央部付近に排気口
を設けると共にこの排気口の周りに分散して位置するよ
うに前記内部底板に複数の排気穴を設け、前記シールド
キャビネットの外側に排気ブロアを設け、この排気ブロ
アと前記シールドキャビネット内の高電圧ボックスの下
部との間に第1の排気ダクトを配設し、かつこの第1の
排気ダクトと前記高電圧ボックスの排気口との間を絶縁
物製の第2の排気ダクトで接続したことを特徴とする。
め、この発明のイオン注入装置は、前記高電圧ボックス
内であってその底板上にそれとの間に隙間をあけて内部
底板を更に設けてその上に前記イオンビーム発生部を配
置し、前記高電圧ボックスの底板の中央部付近に排気口
を設けると共にこの排気口の周りに分散して位置するよ
うに前記内部底板に複数の排気穴を設け、前記シールド
キャビネットの外側に排気ブロアを設け、この排気ブロ
アと前記シールドキャビネット内の高電圧ボックスの下
部との間に第1の排気ダクトを配設し、かつこの第1の
排気ダクトと前記高電圧ボックスの排気口との間を絶縁
物製の第2の排気ダクトで接続したことを特徴とする。
【0012】
【作用】上記構成によれば、高電圧ボックス内で発生し
た熱は、内部底板の複数の排気穴、高電圧ボックスの底
板の排気口、それに接続された絶縁物製の第2の排気ダ
クトおよびそれに接続された第1の排気ダクトを経由し
てシールドキャビネット外へ導かれ、そこに設けられた
排気ブロアによって排出される。
た熱は、内部底板の複数の排気穴、高電圧ボックスの底
板の排気口、それに接続された絶縁物製の第2の排気ダ
クトおよびそれに接続された第1の排気ダクトを経由し
てシールドキャビネット外へ導かれ、そこに設けられた
排気ブロアによって排出される。
【0013】このようにして、高電圧ボックス内の熱
を、シールドキャビネット内の空間に排出することなく
直接シールドキャビネット外へ排出するので、高電圧ボ
ックス内の熱排気を確実に行うことができる。しかも、
高電圧ボックス内でのガス漏洩に対しても安全である。
を、シールドキャビネット内の空間に排出することなく
直接シールドキャビネット外へ排出するので、高電圧ボ
ックス内の熱排気を確実に行うことができる。しかも、
高電圧ボックス内でのガス漏洩に対しても安全である。
【0014】
【実施例】図1は、この発明の一実施例に係るイオン注
入装置を部分的に示す断面図である。図5の従来例と同
一または相当する部分には同一符号を付し、以下におい
ては当該従来例との相違点を主に説明する。
入装置を部分的に示す断面図である。図5の従来例と同
一または相当する部分には同一符号を付し、以下におい
ては当該従来例との相違点を主に説明する。
【0015】この実施例においては、前述したような高
電圧ボックス8内であってその底板9上に、当該底板9
との間に隙間をあけて、内部底板24を更に設けて、そ
の上に前述したイオンビーム発生部2を配置している。
電圧ボックス8内であってその底板9上に、当該底板9
との間に隙間をあけて、内部底板24を更に設けて、そ
の上に前述したイオンビーム発生部2を配置している。
【0016】上記底板9のほぼ中央部に排気口28を設
けている。また、図2にも示すように、内部底板24に
は、この排気口28の周りにほぼ均等に分散して位置す
るように、複数の(この例では四つの)排気穴26を設
けている。
けている。また、図2にも示すように、内部底板24に
は、この排気口28の周りにほぼ均等に分散して位置す
るように、複数の(この例では四つの)排気穴26を設
けている。
【0017】一方、シールドキャビネット16の外側に
排気ブロア34を設け、この排気ブロア34とシールド
キャビネット16内の高電圧ボックス8の下部との間
に、大地電位部14上に沿わせて、第1の排気ダクト3
0を配設している。この排気ダクト30は、例えば金属
製である。排気ブロア34は、例えば排気ダクト36を
経由して工場側の排気ブロアに接続されている。
排気ブロア34を設け、この排気ブロア34とシールド
キャビネット16内の高電圧ボックス8の下部との間
に、大地電位部14上に沿わせて、第1の排気ダクト3
0を配設している。この排気ダクト30は、例えば金属
製である。排気ブロア34は、例えば排気ダクト36を
経由して工場側の排気ブロアに接続されている。
【0018】更に、この排気ダクト30と高電圧ボック
ス8の前記排気口28との間を、絶縁物製の第2の排気
ダクト32で接続している。
ス8の前記排気口28との間を、絶縁物製の第2の排気
ダクト32で接続している。
【0019】このように構成すると、高電圧ボックス8
のイオンビーム発生部2から発生した熱は、内部底板2
4の複数の排気穴26、高電圧ボックス8の底板9の排
気口28、それに接続された排気ダクト32およびそれ
に接続された排気ダクト30を経由してシールドキャビ
ネット16外へ導かれ、そこに設けられた排気ブロア3
4によって排出される。
のイオンビーム発生部2から発生した熱は、内部底板2
4の複数の排気穴26、高電圧ボックス8の底板9の排
気口28、それに接続された排気ダクト32およびそれ
に接続された排気ダクト30を経由してシールドキャビ
ネット16外へ導かれ、そこに設けられた排気ブロア3
4によって排出される。
【0020】このようにして、高電圧ボックス8内の熱
を、従来のようにシールドキャビネット16内の空間に
一旦排出することなく直接シールドキャビネット16外
へ排出するので、高電圧ボックス8内の熱排気を確実に
行うことができる。その結果、高電圧ボックス8内の温
度上昇が過大になるのを防止して、高電圧ボックス8内
の機器、特にそれを構成する電子部品等の劣化を防止す
ることができる。
を、従来のようにシールドキャビネット16内の空間に
一旦排出することなく直接シールドキャビネット16外
へ排出するので、高電圧ボックス8内の熱排気を確実に
行うことができる。その結果、高電圧ボックス8内の温
度上昇が過大になるのを防止して、高電圧ボックス8内
の機器、特にそれを構成する電子部品等の劣化を防止す
ることができる。
【0021】しかも、高電圧ボックス8内に内部底板2
4を設けていて、その複数の分散配置された排気穴26
を経由して排気することができるため、高電圧ボックス
8内の温度勾配が小さくなる。その結果、高電圧ボック
ス8内の温度を万遍なく下げて、高電圧ボックス8内の
機器の劣化をより確実に防止することができる。
4を設けていて、その複数の分散配置された排気穴26
を経由して排気することができるため、高電圧ボックス
8内の温度勾配が小さくなる。その結果、高電圧ボック
ス8内の温度を万遍なく下げて、高電圧ボックス8内の
機器の劣化をより確実に防止することができる。
【0022】また、高電圧ボックス8内の空気をシール
ドキャビネット16内の空間へ一旦排出することなく直
接シールドキャビネット16外へ排出するようにしてい
て、万一イオンビーム発生部2から高電圧ボックス8内
へガス漏洩があっても、そのガスがシールドキャビネッ
ト16内に放出されることなく直接シールドキャビネッ
ト16外へ排出されるので、シールドキャビネット16
内へ人が点検等のために立ち入る場合でも安全である。
ドキャビネット16内の空間へ一旦排出することなく直
接シールドキャビネット16外へ排出するようにしてい
て、万一イオンビーム発生部2から高電圧ボックス8内
へガス漏洩があっても、そのガスがシールドキャビネッ
ト16内に放出されることなく直接シールドキャビネッ
ト16外へ排出されるので、シールドキャビネット16
内へ人が点検等のために立ち入る場合でも安全である。
【0023】また、近年は、高電圧ボックス8に印加す
る電圧がより高電圧化(例えば500KV程度)してい
るにもかかわらず、装置全体の小型化の要請から、シー
ルドキャビネット16と高電圧ボックス8間の空間絶縁
距離が短縮される傾向にあり、そのような場合は特に、
高電圧ボックス8に上記のような排気ダクト32を取り
付ける位置が重要になる。これは、高電圧ボックス8に
排気ダクト32を取り付けるとその沿面絶縁距離が問題
になると共に、排気ダクト32を取り付けることによっ
て高電圧ボックス8の周りの電界分布を乱す恐れが生じ
るからである。
る電圧がより高電圧化(例えば500KV程度)してい
るにもかかわらず、装置全体の小型化の要請から、シー
ルドキャビネット16と高電圧ボックス8間の空間絶縁
距離が短縮される傾向にあり、そのような場合は特に、
高電圧ボックス8に上記のような排気ダクト32を取り
付ける位置が重要になる。これは、高電圧ボックス8に
排気ダクト32を取り付けるとその沿面絶縁距離が問題
になると共に、排気ダクト32を取り付けることによっ
て高電圧ボックス8の周りの電界分布を乱す恐れが生じ
るからである。
【0024】これに対して、このイオン注入装置では、
高電圧ボックス8の底板9の中央部付近からその下の大
地電位部14へ排気ダクト32を配設しており、高電圧
ボックス8の下面は支持碍子12での沿面絶縁距離を確
保するため下の大地電位部14から高さ的に比較的余裕
があり、かつ高電圧ボックス8の下面中央部付近は平坦
で電界も安定しているため、このような位置で高電圧ボ
ックス8に排気ダクト32を接続しても、それのために
高電圧ボックス8の下面とその下の大地電位部14との
間の高さを高くする必要は特になく、また高電圧ボック
ス8の周りの電界分布を乱す恐れも少なく、従って安定
した絶縁性を確保することができる。
高電圧ボックス8の底板9の中央部付近からその下の大
地電位部14へ排気ダクト32を配設しており、高電圧
ボックス8の下面は支持碍子12での沿面絶縁距離を確
保するため下の大地電位部14から高さ的に比較的余裕
があり、かつ高電圧ボックス8の下面中央部付近は平坦
で電界も安定しているため、このような位置で高電圧ボ
ックス8に排気ダクト32を接続しても、それのために
高電圧ボックス8の下面とその下の大地電位部14との
間の高さを高くする必要は特になく、また高電圧ボック
ス8の周りの電界分布を乱す恐れも少なく、従って安定
した絶縁性を確保することができる。
【0025】ところで、高電圧ボックス8内のイオンビ
ーム発生部2を構成する機器、例えば上記イオン源4、
質量分析電磁石6等は、冷媒を供給して強制的に冷却す
る必要がある。この冷媒には、これまではフロンが絶縁
性能も優れているので使用されて来たが、近年はオゾン
層破壊防止の観点から、それに代えて純水が使用される
傾向にある。
ーム発生部2を構成する機器、例えば上記イオン源4、
質量分析電磁石6等は、冷媒を供給して強制的に冷却す
る必要がある。この冷媒には、これまではフロンが絶縁
性能も優れているので使用されて来たが、近年はオゾン
層破壊防止の観点から、それに代えて純水が使用される
傾向にある。
【0026】しかし純水は、フロンに比べると比抵抗が
小さい(およそ2桁は小さい)ため、それを流す絶縁物
製の純水配管を、大地電位部14からまっすぐ高電圧ボ
ックス8にまで立ち上げることはできない。そのように
すると、純水を通して放電が生じるからである。
小さい(およそ2桁は小さい)ため、それを流す絶縁物
製の純水配管を、大地電位部14からまっすぐ高電圧ボ
ックス8にまで立ち上げることはできない。そのように
すると、純水を通して放電が生じるからである。
【0027】これを防止するためには、純水配管を螺旋
状に巻いて立ち上げることになるが、高電圧ボックス8
に印加する電圧が高くなるほど、純水配管のターン数が
増え、その支持が問題になる。これは、純水配管のピッ
チが不揃いになると、隣接する部分間で放電が生じるか
らである。
状に巻いて立ち上げることになるが、高電圧ボックス8
に印加する電圧が高くなるほど、純水配管のターン数が
増え、その支持が問題になる。これは、純水配管のピッ
チが不揃いになると、隣接する部分間で放電が生じるか
らである。
【0028】このような場合、従来は、絶縁物製の枠を
組み、その周りに純水配管を巻き付けて固定していた
が、そのような手段では、特別な枠が必要になると共
に、そのスペースも必要になる。元々、高電圧ボックス
8の下部は、前述したように電界が比較的安定している
こともあって、複数本の支持碍子12の他に、高電圧ボ
ックス8に高電圧を印加する加速電源(図示省略)等も
配置されており、スペース的な余裕はあまりないのに、
それに純水配管を巻き付けた枠を配置することは、スペ
ース的に困難な点がある。
組み、その周りに純水配管を巻き付けて固定していた
が、そのような手段では、特別な枠が必要になると共
に、そのスペースも必要になる。元々、高電圧ボックス
8の下部は、前述したように電界が比較的安定している
こともあって、複数本の支持碍子12の他に、高電圧ボ
ックス8に高電圧を印加する加速電源(図示省略)等も
配置されており、スペース的な余裕はあまりないのに、
それに純水配管を巻き付けた枠を配置することは、スペ
ース的に困難な点がある。
【0029】そこで、このような点を更に改善した実施
例を図3および図4を参照して説明する。
例を図3および図4を参照して説明する。
【0030】この例では、大地電位部14から前述した
ような高電圧ボックス8内へ純水44を供給する絶縁物
製の純水配管40および42を、前述した絶縁物製の第
2の排気ダクト32にほぼ均等に巻き付けて、両純水配
管40、42が入る溝52を有する絶縁物製の押さえ板
50を用いて固定している。その場合、例えば図6に示
すように、排気ダクト32自身にも、純水配管40およ
び42が入る螺旋状の溝33を形成しておいても良く、
そのようにすればこの溝33を利用して純水配管40お
よび42を均等に巻き付けることができる。純水配管4
0は行き側の配管であり、純水配管42は戻り側の配管
である。押さえ板50の正面図を図4に示す。
ような高電圧ボックス8内へ純水44を供給する絶縁物
製の純水配管40および42を、前述した絶縁物製の第
2の排気ダクト32にほぼ均等に巻き付けて、両純水配
管40、42が入る溝52を有する絶縁物製の押さえ板
50を用いて固定している。その場合、例えば図6に示
すように、排気ダクト32自身にも、純水配管40およ
び42が入る螺旋状の溝33を形成しておいても良く、
そのようにすればこの溝33を利用して純水配管40お
よび42を均等に巻き付けることができる。純水配管4
0は行き側の配管であり、純水配管42は戻り側の配管
である。押さえ板50の正面図を図4に示す。
【0031】両純水配管40、42の大地電位部14側
の端部には接続金具46が、高電圧ボックス8内側の端
部には接続金具48がそれぞれ取り付けられている。接
続金具46には、図示しない純水装置が接続される。接
続金具48には、前述したイオンビーム発生部2が、よ
り具体的にはそれを構成していて純水を必要とする機器
が接続される。
の端部には接続金具46が、高電圧ボックス8内側の端
部には接続金具48がそれぞれ取り付けられている。接
続金具46には、図示しない純水装置が接続される。接
続金具48には、前述したイオンビーム発生部2が、よ
り具体的にはそれを構成していて純水を必要とする機器
が接続される。
【0032】上記のようにすると、排気ダクト32を純
水配管40、42の枠の代わりとして兼用することがで
きるので、特別な枠が不要になる。また、純水配管4
0、42を巻くための特別なスペースも不要になり、高
電圧ボックス8の下部のスペースの有効利用を図ること
ができる。
水配管40、42の枠の代わりとして兼用することがで
きるので、特別な枠が不要になる。また、純水配管4
0、42を巻くための特別なスペースも不要になり、高
電圧ボックス8の下部のスペースの有効利用を図ること
ができる。
【0033】しかも、純水配管40、42を排気ダクト
32にほぼ均等に巻き付けると、その中に通される純水
44の抵抗分が排気ダクト32の均圧作用(即ち分担電
圧を均等にすること)をし、それによって排気ダクト3
2の絶縁性能を安定化させることができる。
32にほぼ均等に巻き付けると、その中に通される純水
44の抵抗分が排気ダクト32の均圧作用(即ち分担電
圧を均等にすること)をし、それによって排気ダクト3
2の絶縁性能を安定化させることができる。
【0034】なお、両純水配管40、42の端部にはこ
の例のように接続金具46、48を設けるのが好まし
い。そのようにすれば、接続金具46によって大地電位
部側の電位を固定することができるので、純水配管4
0、42の下端部から純水装置まで電位が分布するのを
防止して、その間で放電が発生するのを防止することが
できる。接続金具48側についても、それによって高電
圧側の電位を固定することができるので、純水配管4
0、42の上端部からイオンビーム発生部2まで電位が
分布するのを防止して、その間で放電が発生するのを防
止することができる。
の例のように接続金具46、48を設けるのが好まし
い。そのようにすれば、接続金具46によって大地電位
部側の電位を固定することができるので、純水配管4
0、42の下端部から純水装置まで電位が分布するのを
防止して、その間で放電が発生するのを防止することが
できる。接続金具48側についても、それによって高電
圧側の電位を固定することができるので、純水配管4
0、42の上端部からイオンビーム発生部2まで電位が
分布するのを防止して、その間で放電が発生するのを防
止することができる。
【0035】また、押さえ板50は、例えば図4に示す
ように幅の狭いもので十分であり、その場合は各溝52
は敢えて斜めにしなくても純水配管40、42の位置固
定を行うことができるが、勿論、必要に応じて純水配管
40、42に沿うように斜めにしても良い。
ように幅の狭いもので十分であり、その場合は各溝52
は敢えて斜めにしなくても純水配管40、42の位置固
定を行うことができるが、勿論、必要に応じて純水配管
40、42に沿うように斜めにしても良い。
【0036】また、両純水配管40、42はこの例のよ
うにまとめて排気ダクト32に巻く方が簡単で良いが、
勿論、両者を互いに離して巻いても良い。
うにまとめて排気ダクト32に巻く方が簡単で良いが、
勿論、両者を互いに離して巻いても良い。
【0037】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば次
のような効果が得られる。
のような効果が得られる。
【0038】即ち、高電圧ボックス内の熱を、シールド
キャビネット内の空間に排出することなく直接シールド
キャビネット外へ排出することができるので、高電圧ボ
ックス内の熱排気を確実に行うことができる。その結
果、高電圧ボックス内の温度上昇が過大になるのを防止
して、高電圧ボックス内の機器の劣化を防止することが
できる。
キャビネット内の空間に排出することなく直接シールド
キャビネット外へ排出することができるので、高電圧ボ
ックス内の熱排気を確実に行うことができる。その結
果、高電圧ボックス内の温度上昇が過大になるのを防止
して、高電圧ボックス内の機器の劣化を防止することが
できる。
【0039】しかも、高電圧ボックス内に内部底板を設
けていて、その複数の分散配置された排気穴を経由して
排気することができるため、高電圧ボックス内の温度を
万遍なく下げて、高電圧ボックス内の機器の劣化をより
確実に防止することができる。
けていて、その複数の分散配置された排気穴を経由して
排気することができるため、高電圧ボックス内の温度を
万遍なく下げて、高電圧ボックス内の機器の劣化をより
確実に防止することができる。
【0040】また、高電圧ボックス内の空気をシールド
キャビネット内の空間へ一旦排出することなく直接シー
ルドキャビネット外へ排出するようにしていて、万一高
電圧ボックス内でガス漏洩があってもそのガスが、人が
入ることのあるシールドキャビネット内に放出されるこ
となく直接シールドキャビネット外へ排出されるので、
ガス漏洩に対する安定性も極めて高い。
キャビネット内の空間へ一旦排出することなく直接シー
ルドキャビネット外へ排出するようにしていて、万一高
電圧ボックス内でガス漏洩があってもそのガスが、人が
入ることのあるシールドキャビネット内に放出されるこ
となく直接シールドキャビネット外へ排出されるので、
ガス漏洩に対する安定性も極めて高い。
【0041】また、絶縁物製の第2の排気ダクトを高電
圧ボックスの下面の中央部付近から下に配設しており、
高電圧ボックスの下部は大地電位部から高さ的に比較的
余裕があり、かつ電界も安定しているので、当該排気ダ
クトを接続しても、安定した絶縁性を確保することがで
きる。
圧ボックスの下面の中央部付近から下に配設しており、
高電圧ボックスの下部は大地電位部から高さ的に比較的
余裕があり、かつ電界も安定しているので、当該排気ダ
クトを接続しても、安定した絶縁性を確保することがで
きる。
【0042】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の上記効果に加えて更に次のような効果が得られる。
の上記効果に加えて更に次のような効果が得られる。
【0043】即ち、大地電位部から高電圧ボックス内へ
純水を供給する場合に、上記絶縁物製の第2の排気ダク
トを、純水配管を巻く枠の代わりとして兼用することが
できるので、特別な枠が不要になる。また、純水配管を
巻くための特別なスペースも不要になり、高電圧ボック
スの下部のスペースの有効利用を図ることができる。
純水を供給する場合に、上記絶縁物製の第2の排気ダク
トを、純水配管を巻く枠の代わりとして兼用することが
できるので、特別な枠が不要になる。また、純水配管を
巻くための特別なスペースも不要になり、高電圧ボック
スの下部のスペースの有効利用を図ることができる。
【0044】しかも、純水配管を排気ダクトにほぼ均等
に巻き付けると、その中に通される純水の抵抗分が排気
ダクトの均圧作用をし、それによって排気ダクトの絶縁
性能を安定化させることができる。
に巻き付けると、その中に通される純水の抵抗分が排気
ダクトの均圧作用をし、それによって排気ダクトの絶縁
性能を安定化させることができる。
【図1】この発明の一実施例に係るイオン注入装置を部
分的に示す断面図である。
分的に示す断面図である。
【図2】図1中の内部底板の平面図である。
【図3】図1中の第2の排気ダクトに純水配管を巻き付
けた実施例を拡大して示す概略図である。
けた実施例を拡大して示す概略図である。
【図4】図3中の押さえ板の一例を示す正面図である。
【図5】従来のイオン注入装置の一例を部分的に示す断
面図である。
面図である。
【図6】第2の排気ダクトに螺旋状の溝加工を施した例
を部分的に示す図である。
を部分的に示す図である。
2 イオンビーム発生部 8 高電圧ボックス 9 底板 12 支持碍子 14 大地電位部 16 シールドキャビネット 24 内部底板 26 排気穴 28 排気口 30 第1の排気ダクト 32 第2の排気ダイト 34 排気ブロア 40,42 純水配管
Claims (2)
- 【請求項1】 イオンビームを発生させるイオンビーム
発生部と、このイオンビーム発生部を収納する箱状のも
のであって大地電位部から高電圧が印加される高電圧ボ
ックスと、この高電圧ボックスをその下の大地電位部か
ら支持する複数本の支持碍子と、前記高電圧ボックスの
周りを空間をあけて囲むシールドキャビネットとを備え
るイオン注入装置において、前記高電圧ボックス内であ
ってその底板上にそれとの間に隙間をあけて内部底板を
更に設けてその上に前記イオンビーム発生部を配置し、
前記高電圧ボックスの底板の中央部付近に排気口を設け
ると共にこの排気口の周りに分散して位置するように前
記内部底板に複数の排気穴を設け、前記シールドキャビ
ネットの外側に排気ブロアを設け、この排気ブロアと前
記シールドキャビネット内の高電圧ボックスの下部との
間に第1の排気ダクトを配設し、かつこの第1の排気ダ
クトと前記高電圧ボックスの排気口との間を絶縁物製の
第2の排気ダクトで接続したことを特徴とするイオン注
入装置。 - 【請求項2】 大地電位部から前記高電圧ボックス内へ
純水を供給する絶縁物製の純水配管を、前記絶縁物製の
第2の排気ダクトにほぼ均等に巻き付けて固定している
請求項1記載のイオン注入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5344079A JPH07169435A (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | イオン注入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5344079A JPH07169435A (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | イオン注入装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07169435A true JPH07169435A (ja) | 1995-07-04 |
Family
ID=18366495
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5344079A Pending JPH07169435A (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | イオン注入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07169435A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010538428A (ja) * | 2007-08-27 | 2010-12-09 | バリアン・セミコンダクター・エクイップメント・アソシエイツ・インコーポレイテッド | 誘電フィンを有する絶縁導体を備える、イオン注入装置用ターミナル構造 |
-
1993
- 1993-12-17 JP JP5344079A patent/JPH07169435A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010538428A (ja) * | 2007-08-27 | 2010-12-09 | バリアン・セミコンダクター・エクイップメント・アソシエイツ・インコーポレイテッド | 誘電フィンを有する絶縁導体を備える、イオン注入装置用ターミナル構造 |
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