JPH07168593A - 信号符号化方法及び装置、信号復号化方法及び装置、並びに信号記録媒体 - Google Patents

信号符号化方法及び装置、信号復号化方法及び装置、並びに信号記録媒体

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JPH07168593A
JPH07168593A JP6233109A JP23310994A JPH07168593A JP H07168593 A JPH07168593 A JP H07168593A JP 6233109 A JP6233109 A JP 6233109A JP 23310994 A JP23310994 A JP 23310994A JP H07168593 A JPH07168593 A JP H07168593A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 入力音響信号を周波数成分に変換する変換回
路601と、変換回路601の出力をトーン性成分から
なる第一の信号とその他の成分(ノイズ性成分)からな
る第二の信号に分離する信号成分分離回路602と、ト
ーン性成分を符号化するトーン性成分符号化回路603
と、ノイズ性成分を符号化するノイズ性成分符号化回路
604と、これら回路603,604の出力から符号列
を生成する符号列生成回路605とを有し、信号成分分
離回路602では、各トーン性成分を構成する周波数成
分の数を複数通りとしている。 【効果】 効率の良い信号圧縮が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆる高能率符号化
によって入力ディジタルデータの符号化を行い伝送、記
録、再生し、復号化して再生信号を得るディジタルデー
タの高能率符号化又は復号化が適用される信号符号化方
法及び装置、信号復号化方法及び装置、並びに符号化さ
れた信号が記録される信号記録媒体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、オーディオ或いは音声等の信
号の高能率符号化の手法には種々あるが、例えば、時間
軸上のオーディオ信号等をある単位時間でブロック化し
ないで複数の周波数帯域に分割して符号化する非ブロッ
ク化周波数帯域分割方式である帯域分割符号化(サブ・
バンド・コーディング:SBC)や、時間軸の信号をある単
位時間でブロック化してこのブロック毎に周波数軸上の
信号に変換(スペクトル変換)して複数の周波数帯域に
分割し、各帯域毎に符号化するブロック化周波数帯域分
割方式であるいわゆる変換符号化等を挙げることができ
る。また、上述の帯域分割符号化と変換符号化とを組み
合わせた高能率符号化の手法も考えられており、この場
合には、例えば、上記帯域分割符号化で帯域分割を行っ
た後、該各帯域毎の信号を周波数軸上の信号にスペクト
ル変換し、このスペクトル変換された各帯域毎に符号化
を施す。
【0003】ここで、上記帯域分割符号化や上記組合せ
の高能率符号化の手法などに用いられる帯域分割用のフ
ィルタとしては、例えばいわゆるQMFなどのフィルタ
があり、これは例えば、文献「ディジタル・コーディン
グ・オブ・スピーチ・イン・サブバンズ」("Digital co
ding of speech in subbands" R.E.Crochiere, BellSy
st.Tech. J., Vol.55,No.8 1976) に述べられている。
このQMFのフィルタは、帯域を等バンド幅に2分割す
るものであり、当該フィルタにおいては上記分割した帯
域を後に合成する際にいわゆるエリアシングが発生しな
いことが特徴となっている。
【0004】また、文献「ポリフェイズ・クァドラチュ
ア・フィルターズ −新しい帯域分割符号化技術」("Po
lyphase Quadrature filters -A new subband coding t
echnique", Joseph H. Rothweiler ICASSP 83, BOSTON)
には、等帯域幅のフィルタ分割手法が述べられている。
このポリフェイズ・クァドラチュア・フィルタにおいて
は、信号を等バンド幅の複数の帯域に分割する際に一度
に分割できることが特徴となっている。
【0005】さらに、上述した直交変換としては、例え
ば、入力オーディオ信号を所定単位時間(フレーム)で
ブロック化し、ブロック毎に高速フーリエ変換(FF
T)、離散コサイン変換(DCT)、モディファイドD
CT変換(MDCT)などを行うことで時間軸を周波数
軸に変換するような直交変換がある。
【0006】このMDCTについては、文献「時間領域
エリアシング・キャンセルを基礎とするフィルタ・バン
ク設計を用いたサブバンド/変換符号化」("Subband/Tr
ansform Coding Using Filter Bank Designs Based on
Time Domain Aliasing Cancellation," J.P.Princen A.
B.Bradley, Univ. of Surrey Royal Melbourne Inst.of
Tech. ICASSP 1987)に述べられている。
【0007】このように、フィルタやスペクトル変換に
よって帯域毎に分割された信号を量子化することによ
り、量子化雑音が発生する帯域を制御することができ、
マスキング効果などの性質を利用して聴覚的により高能
率な符号化を行なうことができる。また、ここで量子化
を行なう前に、各帯域毎に、例えばその帯域における信
号成分の絶対値の最大値で正規化を行なうようにすれ
ば、さらに高能率な符号化を行なうことができる。
【0008】また、周波数帯域分割された各周波数成分
を量子化する周波数分割幅としては、例えば人間の聴覚
特性を考慮した帯域分割が行われる。すなわち、一般に
臨界帯域(クリティカルバンド)と呼ばれている高域ほ
ど帯域幅が広くなるような帯域幅で、オーディオ信号を
複数(例えば25バンド)の帯域に分割することがあ
る。また、この時の各帯域毎のデータを符号化する際に
は、各帯域毎に所定のビット配分或いは、各帯域毎に適
応的なビット割当て(ビットアロケーション)による符
号化が行われる。例えば、上記MDCT処理されて得ら
れた係数データを上記ビットアロケーションによって符
号化する際には、上記各ブロック毎のMDCT処理によ
り得られる各帯域毎のMDCT係数データに対して、適
応的な割当てビット数で符号化が行われることになる。
【0009】ここで上記ビット割当手法としては、次の
2手法が知られている。すなわち、例えば、文献「音声
信号の適応変換符号化」("Adaptive Transform Coding
ofSpeech Signals", IEEE Transactions of Accoustic
s, Speech, and Signal Processing, vol.ASSP-25, No.
4, August 1977 )では、各帯域毎の信号の大きさをも
とに、ビット割当を行なっている。この方式では、量子
化雑音スペクトルが平坦となり、雑音エネルギが最小と
なるが、聴感覚的にはマスキング効果が利用されていな
いために実際の雑音感は最適ではない。また例えば文献
「臨界帯域符号化器 −聴覚システムの知覚の要求に関
するディジタル符号化」("The critical band coder -
-digital encoding of the perceptual requirements
of the auditory system", M.A.Kransner MIT, ICASSP
1980)では、聴覚マスキングを利用することで、各帯域
毎に必要な信号対雑音比を得て固定的なビット割当を行
なう手法が述べられている。しかしこの手法ではサイン
波入力で特性を測定する場合でも、ビット割当が固定的
であるために特性値が、それほど良い値とならない。
【0010】これらの問題を解決するために、ビット割
当に使用できる全ビットが、各小ブロック毎に予め定め
られた固定ビット割当パターン分と、各ブロックの信号
の大きさに依存したビット配分を行なう分とに分割使用
され、その分割比を入力信号に関係する信号に依存さ
せ、前記信号のスペクトルが滑らかなほど前記固定ビッ
ト割当パターン分への分割比率を大きくする高能率符号
化装置がヨーロッパ特許出願の公表番号0 525 809 A2、
出願日1993年2月3日、1993年5月公報において提案さ
れている。
【0011】この方法によれば、サイン波入力のよう
に、特定のスペクトルにエネルギが集中する場合にはそ
のスペクトルを含むブロックに多くのビットを割り当て
る事により、全体の信号対雑音特性を著しく改善するこ
とができる。一般に、急峻なスペクトル成分をもつ信号
に対して人間の聴覚は極めて敏感であるため、このよう
な方法を用いる事により、信号対雑音特性を改善するこ
とは、単に測定上の数値を向上させるばかりでなく、聴
感上、音質を改善するのに有効である。
【0012】ビット割当の方法にはこの他にも数多くの
方法が提案されており、さらに聴覚に関するモデルが精
緻化され、符号化装置の能力が上がれば聴覚的にみてよ
り高能率な符号化が可能になる。
【0013】ここで、図13から図18の各図を用いて
従来の信号符号化装置について説明する。
【0014】この図13において、端子100を介して
供給された音響信号波形は変換回路101によって信号
周波数成分に変換された後、信号成分符号化回路102
によって各成分が符号化され、符号列生成回路103に
よって符号列が生成され、端子104から出力される。
【0015】図14には、図13の変換回路101の具
体的構成を示す。この図14において、端子200を介
して供給された信号(図13の端子100を介した信
号)が、二段の帯域分割フィルタ201,202によっ
て三つの帯域に分割される。帯域分割フィルタ201で
は端子200を介した信号が1/2に間引かれ、帯域分
割フィルタ202では上記帯域分割フィルタ201で1
/2に間引かれた一方の信号がさらに1/2に間引かれ
る(端子200の信号が1/4に間引かれるようにな
る)。すなわち、帯域分割フィルタ202からの2つの
信号の帯域幅は、端子200からの信号の帯域幅の1/
4となっている。
【0016】これら帯域分割フィルタ201,202に
よって上述のように三つの帯域に分割された各帯域の信
号は、それぞれMDCT等のスペクトル変換を行う順ス
ペクトル変換回路203,204,205によってスペ
クトル信号成分となされる。これら順スペクトル変換回
路203,204,205の出力が上記図13の信号成
分符号化回路102に送られる。
【0017】図15には、図13の信号成分符号化回路
102の具体的な構成を示す。
【0018】この図15において、端子300に供給さ
れた上記変換回路101からの出力は、正規化回路30
1によって所定の帯域毎に正規化が施された後、量子化
回路303に送られる。また、上記端子300に供給さ
れた信号は、量子化精度決定回路302にも送られる。
【0019】上記量子化回路303では、上記端子30
0を介した信号から量子化精度決定回路303によって
計算された量子化精度に基づいて、上記正規化回路30
1からの信号に対して量子化が施される。当該量子化回
路303からの出力が端子304から出力されて図13
の符号列生成回路103に送られる。なお、この端子3
04からの出力信号には、上記量子化回路303によっ
て量子化された信号成分に加え、上記正規化回路301
における正規化係数情報や上記量子化精度決定回路30
2における量子化精度情報も含まれている。
【0020】図16には、図13の構成の符号化装置に
よって生成された符号列から音響信号を復号化して出力
する復号化装置の概略構成を示す。
【0021】この図16において、端子400を介して
供給された図13の構成により生成された符号列から
は、符号列分解回路401によって各信号成分の符号が
抽出される。それらの符号からは、信号成分復号化回路
402によって各信号成分が復元され、その後、逆変換
回路403によって図13の変換回路101の変換に対
応する逆変換が施される。これにより音響波形信号が得
られ、この音響波形信号が端子404から出力される。
【0022】図17には、図16の逆変換回路403の
具体的な構成を示す。
【0023】この図17の構成は、図14に示した変換
回路の構成例に対応したもので、端子501,502,
503を介して信号成分復号化回路402から供給され
た信号は、それぞれ図14における順スペクトル変換に
対応する逆スペクトル変換を行う逆スペクトル変換回路
504,505,506によって変換がなされる。これ
ら逆スペクトル変換回路504,505,506によっ
て得られた各帯域の信号は、二段の帯域合成フィルタに
よって合成される。
【0024】すなわち、逆スペクトル変換回路505及
び506の出力は帯域合成フィルタ507に送られて合
成され、この帯域合成フィルタ507の出力と上記逆ス
ペクトル変換回路504の出力とが帯域合成フィルタ5
08にて合成される。当該帯域合成フィルタ508の出
力が端子509(図16の端子404)から出力される
ようになる。
【0025】次に、図18には、図13に示される符号
化装置において、従来より行なわれてきた符号化の方法
について説明を行なうための図である。この図18の例
において、スペクトル信号は図14の変換回路によって
得られたものであり、図18はMDCTによるスペクト
ル信号の絶対値のレベルをdB値に変換して示したもの
である。
【0026】この図18において、入力信号は所定の時
間ブロック毎に64個のスペクトル信号に変換されてお
り、それが図18の図中b1からb5に示す五つの所定
の帯域毎にグループ(これをここでは符号化ユニットと
呼ぶことにする)にまとめて正規化及び量子化が行なわ
れる。ここでは各符号化ユニットの帯域幅は低域側で狭
く、高域側で広くとられており、聴覚の性質に合った量
子化雑音の発生の制御ができるようになっている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来用いられた方法では、周波数成分を量子化する帯域は
固定されている。このため、例えば、スペクトルが幾つ
かの特定の周波数近辺に集中する場合には、それらのス
ペクトル成分を十分な精度で量子化しようとすると、そ
れらのスペクトル成分と同じ帯域に属する多数のスペク
トルに対して多くのビットを割り振らなければならな
い。
【0028】すなわち、上記図18からも明らかなよう
に、所定の帯域毎にまとめて正規化が行なわれると、例
えば信号にトーン性成分が含まれている図中b3の帯域
において、正規化係数値はトーン性成分によって決まる
大きな正規化係数値をもとに正規化されることになる。
【0029】このとき、一般に、特定の周波数にスペク
トルのエネルギが集中するトーン性の音響信号に含まれ
る雑音は、エネルギが広い周波数帯にわたってなだらか
に分布する音響信号に加わった雑音と比較して非常に耳
につき易く、聴感上大きな障害となる。さらにまた、大
きなエネルギを持つスペクトル成分すなわちトーン性成
分が十分精度良く量子化されていないと、それらのスペ
クトル成分を時間軸上の波形信号に戻して前後のブロッ
クと合成した場合にブロック間での歪みが大きくなり
(隣接する時間ブロックの波形信号と合成された時に大
きな接続歪みが発生する)、やはり大きな聴感上の障害
となる。このため、トーン性成分の符号化のためには十
分なビット数で量子化を行なわなければならないが、上
述のように所定の帯域毎に量子化精度が決められる場合
にはトーン性成分を含む符号化ユニット内の多数のスペ
クトルに対して多くのビットを割り当てて量子化を行な
う必要があり、符号化効率が悪くなってしまう。したが
って、従来は、特にトーン性の音響信号に対して音質を
劣化させることなく符号化の効率を上げることが困難で
あった。
【0030】この問題を解決するために、本件出願人
は、先に、特願平5−152865号及び特願平5−1
83322号において、入力された音響信号を特定の周
波数にエネルギが集中するトーン性成分と広い帯域にエ
ネルギがなだらかに分布する成分に分離して符号化を施
すことにより、高い符号化効率を実現する方法を提案し
ている。
【0031】この先に提案している方法では、分離され
た各トーン性成分を周波数軸上の非常に狭い範囲で精度
良く量子化して、それを周波数軸上での位置と共に記録
媒体への記録を行うことで、前述の固定的な帯域毎に周
波数成分を量子化する方法と比較して効率の良い符号化
を行うことを実現している。すなわち、この効率の良い
符号化の具体例として、各トーン性成分の極大エネルギ
のスペクトルを中心にして一定の個数のスペクトルを正
規化および量子化して符号化する方法を提案している。
【0032】しかしながら、音響信号を構成するスペク
トル成分は複雑であり、一口にトーン性成分といっても
それを構成するスペクトルの広がり方はまちまちであ
る。すなわち、例えば正弦波の場合には、その周波数か
ら離れるにしたがってスペクトル成分のエネルギは急速
に小さくなり非常に少数のスペクトル成分に殆どのエネ
ルギが集中する。
【0033】これに対し、通常の楽器の場合にもトーン
性成分を抽出することはできるが、演奏中の周波数の揺
らぎ等があり、各トーン性成分を構成するスペクトルは
正弦波の時ほど急峻なエネルギ分布を持たない。また、
このようなトーン性成分を構成するスペクトルのエネル
ギ分布の広がり方は楽器の種類によっても大きく異な
る。
【0034】ここで、各トーン性成分の極大エネルギの
スペクトルを中心にして一定の個数のスペクトルを正規
化および量子化する場合、そのスペクトルの個数を大き
くすると、非常に急峻なスペクトル・エネルギの分布を
持つトーン性成分に対して聴覚的に無視することができ
る中心スペクトルから離れた非常に小さなスペクトルを
も量子化することになるために、所定のビット数が必要
となり、符号化の効率が悪くなる。
【0035】一方、そのスペクトルの個数を少なくする
と、比較的緩やかなスペクトル・エネルギの分布を持つ
トーン性成分に対して、聴覚的に無視することができな
いスペクトルを、そのトーン性成分とは別に符号化する
必要ができ、全体としての符号化効率が悪くなる。
【0036】そこで、本発明は、このような実情を鑑み
てなされたものであり、特にトーン性の音響信号に対し
て音質を劣化させることなく符号化の効率を上げること
を可能とする信号符号化方法及び装置、信号復号化方法
及び装置と、信号符号化装置で処理された信号が記録さ
れる信号記録媒体の提供を目的とするものである。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような実情
を鑑みてなされたものであり、入力信号を符号化する信
号符号化方法において、入力信号を周波数成分に変換す
る変換処理と、上記周波数成分を複数のトーン性成分か
らなる第1の信号とその他の成分からなる第2の信号と
に分離する分離処理と、上記第1の信号を符号化する第
1の符号化処理と、上記第2の信号に基づく信号を符号
化する第2の符号化処理とを有し、上記各トーン性成分
を構成する周波数成分の数は可変であることを特徴とす
るものである。
【0038】ここで、本発明の信号符号化方法は、上記
各トーン性成分を構成する周波数成分の数を示す情報を
符号化する周波数成分数符号化処理も有する。また、上
記変換処理はスペクトル変換処理である。さらに、上記
第1の符号化処理には、当該第1の信号を量子化する量
子化処理や、当該第1の信号を正規化する正規化処理を
含む。そのうえ、本発明の信号符号化方法は、同じ数の
周波数成分からなる上記複数のトーン性成分をまとめて
符号列を形成する符号列形成処理も有する。なお、上記
入力信号は音響信号である。
【0039】また、入力信号を符号化する本発明の信号
符号化装置においては、入力信号を周波数成分に変換す
る変換手段と、上記周波数成分を複数のトーン性成分か
らなる第1の信号とその他の成分からなる第2の信号と
に分離する分離手段と、上記第1の信号を符号化する第
1の符号化手段と、上記第2の信号に基づく信号を符号
化する第2の符号化手段とを有し、上記各トーン性成分
を構成する周波数成分の数は可変であることを特徴とし
ている。
【0040】ここで、本発明の信号符号化装置は、上記
各トーン性成分を構成する周波数成分の数を示す情報を
符号化する周波数成分数符号化手段も有し、上記変換手
段はスペクトル変換を行う。また、上記第1の符号化手
段は、当該第1の信号を量子化する量子化手段を含み、
当該第1の信号を正規化する正規化手段を含む。さら
に、本発明の信号符号化装置は、同じ数の周波数成分か
らなる上記複数のトーン性成分をまとめて符号列を形成
する符号列形成手段も有し、上記入力信号は音響信号で
ある。
【0041】次に、符号化された信号が記録される本発
明の信号記録媒体においては、入力信号を周波数成分に
変換し、上記周波数成分を複数のトーン性成分からなる
第1の信号とその他の成分からなる第2の信号とに分離
し、上記第1の信号を符号化し、上記第2の信号に基づ
く信号を符号化し、上記各トーン性成分を構成する周波
数成分は可変である、符号化された上記第1及び第2の
信号を記録してなることを特徴とする。
【0042】ここで、本発明の信号記録媒体は、上記各
トーン性成分を構成する周波数成分の数を示す情報を符
号化し、当該符号化された各トーン性成分を構成する周
波数成分の数を示す情報も記録してなる。また、上記変
換はスペクトル変換である。さらに、上記第1の符号化
には当該第1の信号の量子化や、当該第1の信号の正規
化を含む。また、本発明の信号記録媒体は、同じ数の周
波数成分からなる上記複数のトーン性成分をまとめて形
成した符号列をも記録してなるものであり、上記入力信
号は音響信号である。
【0043】また、符号化された信号が記録される本発
明の信号記録媒体においては、複数のトーン性成分に関
するトーン性成分情報とノイズ性成分に関するノイズ性
成分情報とを別々に記録してなり、上記トーン性成分情
報は、上記各トーン性成分を構成する周波数成分の数を
示す情報を含むことを特徴としている。
【0044】このとき上記トーン性成分情報は、少なく
とも正規化係数情報と量子化制度情報の内のいずれか一
方を含み、また、上記トーン性成分情報は、上記各トー
ン性成分を構成する周波数成分の数が同じトーン性成分
情報別に記録されてなる。
【0045】次に、本発明の符号化された信号を復号化
する信号復号化方法においては、複数のトーン性成分か
らなる第1の信号を復号化して第1の復号化信号を生成
する第1の復号化処理と、ノイズ性成分からなる第2の
信号を復号化して第2の復号化信号を生成する第2の復
号化処理と、上記第1及び第2の復号化信号を合成して
逆変換を行う合成逆変換、又は、上記第1及び第2の復
号化信号を各々逆変換して合成する合成逆変換を行う合
成逆変換処理とを有し、上記合成逆変換処理は、上記各
トーン性成分を構成する周波数成分の数を示す情報に基
づいて上記合成を行うことを特徴としている。
【0046】ここで、上記合成逆変換処理は、上記第1
及び第2の復号化信号に逆スペクトル変換を施す逆スペ
クトル変換処理を含む。また、上記第1の復号化処理
は、上記第1の信号を逆量子化する逆量子化処理や、上
記第1の信号の正規化を解除する正規化解除処理を含
む。さらに、上記第1の信号は、同じ数の周波数成分か
らなる上記複数のトーン性成分別に纏められている。な
お、上記合成逆変換処理により得られる信号は、音響信
号である。
【0047】また、本発明の符号化された信号を復号化
する信号復号化装置においては、複数のトーン性成分か
らなる第1の信号を復号化して第1の復号化信号を生成
する第1の復号化手段と、ノイズ性成分からなる第2の
信号を復号化して第2の復号化信号を生成する第2の復
号化手段と、上記第1及び第2の復号化信号を合成して
逆変換を行う合成逆変換、又は、上記第1及び第2の復
号化信号を各々逆変換して合成する合成逆変換を行う合
成逆変換手段とを有し、上記合成逆変換手段は、上記各
トーン性成分を構成する周波数成分の数を示す情報に基
づいて上記合成を行うことを特徴としている。
【0048】ここで、上記合成逆変換手段は、上記第1
及び第2の復号化信号に逆スペクトル変換を施す逆スペ
クトル変換手段を含む。また、上記第1の復号化手段
は、上記第1の信号を逆量子化する逆量子化手段や、上
記第1の信号の正規化を解除する正規化解除手段を含
む。さらに、上記第1の信号は、同じ数の周波数成分か
らなる上記複数のトーン性成分別に纏められている。な
お、上記合成逆変換手段により得られる信号は、音響信
号である。
【0049】
【作用】本発明によれば、トーン性成分を分離する際に
各トーン性成分を構成する周波数成分の範囲を複数通り
のパターンから選択することによって、より効率的な符
号化を実現している。
【0050】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について、図
面を参照しながら説明する。
【0051】図1には、本発明の信号符号化方法が適用
される実施例の信号符号化装置の概略構成を示してい
る。
【0052】図1において、端子600には音響波形信
号が供給される。この音響信号波形は、変換回路601
によって信号周波数成分に変換された後、信号成分分離
回路602に送られる。
【0053】当該信号成分分離回路602においては、
変換回路601によって得られた信号周波数成分は、急
峻なスペクトル分布を持つトーン性成分と、それ以外の
信号周波数成分すなわち平坦なスペクトル分布を持つノ
イズ性成分とに分離される。これら分離された周波数成
分のうち、上記急峻なスペクトル分布を持つトーン性成
分はトーン性成分符号化回路603で、それ以外の信号
周波数成分である上記ノイズ性成分はノイズ性成分符号
化回路604で、それぞれ符号化される。これらトーン
性成分符号化回路603とノイズ性成分符号化回路60
4からの出力は、符号列生成回路605によって符号列
が生成され、出力される。
【0054】ECCエンコーダ606は、符号列生成回
路605からの符号列に対して、エラーコレクションコ
ードを付加する。ECCエンコーダ606からの出力
は、EFM回路607によって変調され、記録ヘッド6
08に供給される。記録ヘッド608は、EFM回路6
07から出力された符号列をディスク609に記録す
る。
【0055】なお、信号成分分離回路602は、後述す
るトーン性成分情報数,位置情報,スペクトル数情報を
符号列生成回路605に出力する。
【0056】また、変換回路601には前述した図14
と同様の構成を使用することができる。もちろん、図1
の変換回路601の具体的構成としては、上記図14の
構成以外にも多数考えることができ、例えば、入力信号
を直接MDCTによってスペクトル信号に変換しても良
いし、スペクトル変換はMDCTではなくDFTやDC
Tなどを用いることもできる。
【0057】また、前述のように、帯域分割フィルタに
よって信号を帯域成分に分割することも可能であるが、
本発明の符号化装置による符号化の方法は特定の周波数
にエネルギが集中する場合に特に有効に作用するので、
多数の周波数成分が比較的少ない演算量で得られる上述
のスペクトル変換によって周波数成分に変換する方法を
とると都合がよい。
【0058】さらに、トーン性成分符号化回路603と
ノイズ性成分符号化回路604も基本的には前述した図
15と同様の構成で実現することができるものである。
【0059】一方、図2には、図1の符号化装置で符号
化された信号を復号化する本発明の信号復号化方法が適
用される実施例の信号復号化装置の概略構成を示す。
【0060】この図2において、ディスク609から再
生ヘッド708を介して再生された符号列は、EFM復
調回路709に供給される。EFM復調回路709で
は、入力された符号列を復調する。復調された符号列
は、ECCデコーダ710に供給され、ここでエラー訂
正が行われる。符号列分解回路701は、エラー訂正さ
れた符号列中のトーン性成分情報数に基づいて、符号列
のどの部分がトーン性成分符号であるかを認識し、入力
された符号列をトーン性成分符号とノイズ性成分符号に
分離する。また、符号列分離回路701は、入力された
符号列からトーン性成分の位置情報及びスペクトル数情
報を分離し、後段の合成回路704に出力する。
【0061】上記トーン性成分符号はトーン性成分復号
化回路702に送られ、上記ノイズ性成分符号は、ノイ
ズ性成分復号化回路703に送られ、ここでそれぞれ逆
量子化及び正規化の解除が行われて復号化される。その
後、これらトーン性成分復号化回路702とノイズ性成
分復号化回路703からの復号化信号は、上記図1の信
号成分分離回路602での分離に対応する合成を行う合
成回路704に供給される。
【0062】当該合成回路704は、符号列分離回路7
01から供給されたトーン性成分の位置情報及びスペク
トル数情報に基づいて、トーン性成分の復号化信号を、
ノイズ性成分の復号化信号の所定の位置に加算すること
により、ノイズ性成分とトーン性成分の周波数軸上での
合成を行う。
【0063】さらに、上記合成された復号化信号は、上
記図1の変換回路601での変換に対応する逆変換を行
う逆変換回路705で変換処理され、周波数軸上の信号
から元の時間軸上の音響波形信号に戻される。この逆変
換回路705からの出力波形信号は、端子707から出
力される。
【0064】なお、逆変換と合成の処理順序は逆でもよ
く、この場合、図2における合成逆変換部711は、図
3に示す構成となる。
【0065】この図3において、逆変換回路712は、
ノイズ性成分復号化回路703からの周波数軸上のノイ
ズ性成分の復号化信号を時間軸上のノイズ性成分信号に
逆変換する。逆変換回路713は、トーン性成分復号化
回路702からのトーン性成分の復号化信号を、符号列
分離回路701から供給されたトーン性成分の位置情報
及びスペクトル数情報の示す周波数軸上の位置に配し、
これを逆変換して、時間軸上のトーン性成分信号を生成
する。
【0066】合成回路714は、逆変換回路712から
の時間軸上のノイズ性成分信号と逆変換回路713から
の時間軸上のトーン性成分信号とを合成し、元の音響波
形信号を再生する。
【0067】なお、上記逆変換回路705,712,7
13には、前述した図17と同様の構成を使用すること
ができる。
【0068】ここで、図4には、図1の符号化装置の信
号成分分離回路602においてトーン性成分を分離する
ための一具体例の処理の流れを表す。
【0069】なお、図4において、Iはスペクトル信号
の番号を、Nはスペクトル信号の総数、P,Rは所定の
係数を示している。また、上記トーン性成分は、あるス
ペクトル信号の絶対値が局所的に見て他のスペクトル成
分よりも大きく、なおかつ、それがその時間ブロック
(スペクトル変換の際のブロック)におけるスペクトル
信号の絶対値の最大値と比較して所定の大きさ以上であ
り、さらに、そのスペクトルと近隣のスペクトル(例え
ば両隣のスペクトル)のエネルギの和がそれらのスペク
トルを含む所定の帯域内のエネルギに対して所定の割合
以上を示している場合に、そのスペクトル信号と例えば
その両隣のスペクトル信号がトーン性成分であると見な
している。なお、ここで、エネルギ分布の割合を比較す
る所定の帯域としては、聴覚の性質を考慮して例えば臨
界帯域幅に合わせて、低域では狭く高域では広くとるこ
とができる。
【0070】すなわち、この図4において、先ず、ステ
ップS1では最大スペクトル絶対値を変数A0 に代入
し、ステップS2ではスペクトル信号の番号Iを1にす
る。ステップS3では、ある時間ブロック内のあるスペ
クトル絶対値を変数Aに代入する。
【0071】ステップS4では、上記スペクトル絶対値
が局所的に見て他のスペクトル成分よりも大きい極大絶
対値スペクトルか否かを判断し、極大絶対値スペクトル
でないとき(No)にはステップS10に進み、極大絶
対値スペクトルである場合(Yes)にはステップS5
に進む。
【0072】ステップS5では、当該極大絶対値スペク
トルを含むその時間ブロックにおける当該極大絶対値ス
ペクトルの変数Aと最大スペクトル絶対値の変数A0
の比と、所定の大きさを示す係数Pとの大小比較(A/
0 >P)を行い、A/A0がPより大きい場合(Ye
s)にはステップS6に、A/A0 がP以下の場合(N
o)にはステップS10に進む。
【0073】ステップS6では、上記スペクトル絶対値
のスペクトル(極大絶対値スペクトル)の近隣のスペク
トルのエネルギ値(例えば両隣のスペクトルのエネルギ
の和)を変数Xに代入し、次のステップS7では当該極
大絶対値スペクトル及びその近隣のスペクトルを含む所
定の帯域内のエネルギ値を変数Yに代入する。
【0074】次のステップS8では、上記エネルギ値の
変数Xと所定帯域内のエネルギ値の変数Yとの比と、所
定の割合を示す係数Rとの大小比較(X/Y>R)を行
い、X/YがRより大きいとき(Yes)にはステップ
S9に、X/YがR以下のとき(No)にはステップS
10に進む。
【0075】ステップS9では、その極大絶対値スペク
トルの信号とそれに隣接するいくつかのスペクトルの信
号がトーン性成分であると見なし、その旨を登録する。
【0076】次のステップS10では、上記ステップS
9において登録されたスペクトル信号の番号Iとスペク
トル信号の総数Nとが等しい(I=N)か否かを判断
し、等しい場合(Yes)には処理を終了し、等しくな
い場合(No)にはステップS11に進む。このステッ
プS11では、I=I+1として1づつスペクトル信号
の番号を増加させてステップS3に戻り、上述の処理を
繰り返す。
【0077】初めに、トーン性成分を構成するスペクト
ルの数を固定とした場合の一例を図5に示す。
【0078】この図5に示す例では、図中TCA ,TC
B ,TCC ,TCD で示す四つのトーン性成分が抽出さ
れている。ここで、当該トーン性成分は、図5の例のよ
うに少数のスペクトル信号に集中して分布しているた
め、これらの成分を精度良く量子化しても、全体として
はあまり多くのビット数は必要とはならない。また、ト
ーン性成分を一旦、正規化してから量子化することによ
って符号化の効率を高めることができるが、トーン性成
分を構成するスペクトル信号は比較的少数であるので正
規化や再量子化の処理を省略して装置を簡略化してもよ
い。
【0079】また、図6には、元のスペクトル信号から
トーン性成分を除いたノイズ性成分を表した例を示して
いる。
【0080】この図6に示すように、各帯域b1〜b5
において上記元のスペクトル信号からは上述のようにト
ーン性成分が除かれているため、各符号化ユニットにお
ける正規化係数は小さな値となり、したがって、少ない
ビット数でも発生する量子化雑音は小さくすることがで
きる。
【0081】ところで、このようにトーン性成分とノイ
ズ性成分を分離することによって、前述した固定的な帯
域毎に正規化及び量子化を行う方法と比較して効率的な
符号化が可能となるが、図5の方法では各トーン性成分
を構成するスペクトルの数を固定的に5本(極大絶対値
スペクトルの信号とその両隣の低域側,高域側2本ずつ
の信号)に設定しているため、例えば図5の図中TCB
で示すトーン性成分を除去したノイズ性成分には、図6
に示すように(帯域b2,b3)比較的大きなスペクト
ルが残留している。このため、図6の帯域b2,b3で
これらのノイズ性成分は大きな正規化係数で正規化され
て量子化されるため、符号化の効率が悪くなってしま
う。このとき、これらのノイズ性成分から大きなスペク
トルを含む部分を別のトーン性成分として抽出してノイ
ズ性成分の正規化係数値を下げることはもちろん可能で
あるが、その場合には新たなトーン性成分を符号化する
必要がある。
【0082】一方、図5の図中TCC ,TCD で示すト
ーン性成分について言えば、極大スペクトルから離れた
小さいエネルギのスペクトルもトーン性成分として符号
化を行っているが、トーン性成分に対しては十分な精度
で量子化するために多くのビット数が必要なので、この
ように小さなエネルギのスペクトルまでトーン性成分の
構成スペクトルとして符号化を行なうのは効率が良くな
い。
【0083】そこで、本発明実施例の装置では、図7に
示すように、トーン性成分を構成するスペクトルの個数
を可変にしている。すなわち、極大スペクトル(極大絶
対値スペクトル)を中心として、トーン性成分TCA
対しては5本のスペクトル(大きさ0のダミーのスペク
トルを含む)、トーン性成分TCB に対しては7本のス
ペクトル、トーン性成分TCC ,TCD に対しては3本
のスペクトルをトーン性成分の構成スペクトルとしてい
る。
【0084】また、図8はこれらのトーン性成分を除い
たノイズ性成分のスペクトルの分布を示しているが、図
6と比較して明らかなように、帯域b2,b3での正規
化係数を小さくとることができ、符号化効率を上げるこ
とができる。また、図7のTCC ,TCD のトーン性成
分の構成スペクトル数が減っているため、ここでも符号
化効率を上げることができる。
【0085】ここで、図9には図4においてトーン性成
分として登録するトーン性成分の構成スペクトル数を決
定するための処理例を示したものである。
【0086】この図9においては、トーン性成分の構成
スペクトル数を最大7本までとしており、極大スペクト
ル(極大絶対値スペクトル)成分を中心として3スペク
トル又は5スペクトルのエネルギが、極大スペクトル成
分を中心として7スペクトルのエネルギに対して所定の
割合を越えた場合には、それぞれトーン性成分の構成ス
ペクトル数を3本又は5本としている。なお、この例で
は予め登録されているトーン性成分を分類しているが、
この分類処理はトーン性成分を抽出する際に同時に行な
うことももちろん可能である。
【0087】この図9において、先ずステップS21で
は登録トーン性成分数を変数Mとし、ステップS22で
はスペクトル信号の番号Iを1にする。ステップS23
では、極大スペクトル成分を中心として近隣の7スペク
トルのエネルギ値を変数Yに代入する。また、ステップ
S24では、極大スペクトル成分を中心として近隣の3
スペクトルのエネルギ値を変数Xに代入する。
【0088】ステップS25では、上記近隣の7スペク
トルのエネルギ値と3スペクトルのエネルギ値との割合
(X/Y)が、所定の割合Pを越えたか否か(X/Y>
P)の判断を行う。当該ステップS25での判断におい
て、上記割合Pを越えた(イエス)と判断した場合には
ステップS26に進み、逆に越えていない(ノー)と判
断した場合にはステップS27に進む。
【0089】上記ステップS26では、トーン性成分の
構成スペクトル数を3本として登録(3スペクトルトー
ン性成分として登録)し、その後後述するステップS3
1に進む。
【0090】一方、ステップS27では、極大スペクト
ル成分を中心として近隣の5スペクトルのエネルギ値を
変数Xに代入する。次のステップS28では、上記近隣
の7スペクトルのエネルギ値と5スペクトルのエネルギ
値との割合(X/Y)が、所定の割合Pを越えたか否か
(X/Y>P)の判断を行う。当該ステップS28での
判断において、上記割合Pを越えた(イエス)と判断し
た場合にはステップS29に進み、逆に越えていない
(ノー)と判断した場合にはステップS30に進む。
【0091】上記ステップS29では、トーン性成分の
構成スペクトル数を5本として登録(5スペクトルトー
ン性成分として登録)し、その後後述するステップS3
1に進む。
【0092】一方、ステップS30では、トーン性成分
の構成スペクトル数を7本として登録(7スペクトルト
ーン性成分として登録)し、その後ステップS31に進
む。
【0093】ステップS31では、上記ステップS2
6,S29,S30において登録したトーン性成分数M
とスペクトル信号の番号Iとが等しい(I=M)か否か
の判断を行い、等しい場合(イエス)には処理を終了
し、等しくない場合にはステップS32に進む。
【0094】ステップS32では、I=I+1として1
づつスペクトル信号の番号を増加させてステップS23
に戻り、上述の処理を繰り返す。
【0095】信号成分分離回路602は、上述の処理に
よってトーン性成分であると判定した周波数成分をトー
ン性成分符号化回路603に供給し、それ以外の周波数
成分をノイズ性成分としてノイズ性成分符号化回路60
4に供給する。また、信号成分分離回路602は、トー
ン性成分であると判定された周波数成分に関し、トーン
性成分の情報数、その位置情報及び各トーン性成分を構
成する構成スペクトルの数を表すスペクトル数情報を符
号列生成回路605に供給する。
【0096】次に、図10は、本発明実施例の符号化装
置によって、図7のスペクトル信号を符号化した場合の
符号列(記録媒体に記録される符号列)の具体例を示し
たものである。
【0097】この図10では、先ず最初に、トーン性成
分情報数tcn(図7の例では4)が記録媒体に記録さ
れ、次に図7のトーン性成分TCA ,TCB ,TCC
TCD に対応するトーン性成分情報tcA ,tcB ,t
C ,tcD と、図7の各帯域b1〜b5に対応するノ
イズ性成分情報nc1 ,nc2 ,nc3 ,nc4 ,nc
5 の順番に記録がなされている。
【0098】ここで、上記トーン性成分情報tcには、
そのトーン性成分の構成スペクトル数を表すスペクトル
数情報spn(例えばトーン性成分TCB の場合には例
えば7)と、トーン性成分の中心スペクトルの位置を表
す中心位置情報CP(例えばトーン性成分TCB の場合
には例えば15)と、量子化のためのビット数を表す量
子化精度情報QP(例えば4)と、正規化係数情報NP
とが、正規化および量子化された各信号成分情報(例え
ば情報SC1 ,SC2 ,SC3 ,・・・,SC7 )と共
に記録媒体に記録されるようになる。なお、例えば、周
波数によって固定的に量子化精度が定められているよう
な場合にはもちろん量子化精度情報は記録する必要はな
い。
【0099】また、トーン性成分の位置情報としては、
上記の中心位置情報のかわりに、各トーン性成分の一番
低域のスペクトルの位置(例えばトーン性成分TCB
場合には12)を記録するようにしてもよい。
【0100】また、トーン性成分情報tcC の場合に
は、例えば、スペクトル数情報spn=3、中心位置情
報CP=31、量子化精度情報QP=6となり、各信号
成分情報はSC1 ,SC2 ,SC3 となる。
【0101】さらに、上記ノイズ性成分情報について
は、量子化精度情報QP(トーン性成分情報nc1 の場
合には例えば3)と、正規化係数情報NPとが、正規化
および量子化された各信号成分情報(例えば情報S
1 ,SC2 ,・・・,SC8 )と共に記録媒体に記録
されるようになる。
【0102】なお、上述した図10の例以外にも、本発
明実施例の装置で符号化した場合の符号列の構成方法は
種々考えられるが、例えば図11には本発明実施例での
符号化の方法を適用した場合に必要になる各トーン性成
分を構成するスペクトル数の情報を効率良く記録するた
めの符号列の構成例を示す。
【0103】この図11の例において、トーン性成分は
同一のスペクトル数のもの毎にまとめて記録されてい
る。すなわち、この例では、先ず、構成スペクトル数が
3であるトーン性成分すべてを表す情報として、トーン
性成分の個数(例えば3スペクトルトーン性成分情報数
=2)と実際のトーン性成分TCC ,TCD の内容(ト
ーン性成分情報tcC ,tcD )が記録され、それに続
いて同様に、構成スペクトル数が5であるトーン性成分
すべてを表す情報(例えば5スペクトルトーン性成分情
報数=1、トーン性成分情報tcA )、および構成スペ
クトル数が7であるトーン性成分すべてを表す情報(例
えば7スペクトルトーン性成分情報数=1、トーン性成
分情報tcB )が記録されている。このようにトーン性
成分をその構成スペクトル数毎にまとめて記録すると、
各トーン性成分数毎にそれを構成するスペクトル数情報
を記録しなくて済むために、特にトーン性成分数が多い
場合には、効率的な符号化が可能となる。
【0104】記録順序としては、もちろんこの他にも種
々考えられ、例えば、最初に3スペクトルトーン性成分
情報数、次に5スペクトルトーン性成分情報数、次に7
スペクトルトーン性成分情報数を記録し、その後に各ト
ーン性成分の内容を表す情報を記録しても良い。
【0105】なお、以上、音響信号に対して本発明実施
例の方法を適用した例を中心に説明を行なったが、本発
明の方法は一般の波形信号の符号化にも適用することが
可能である。しかし、音響信号の場合、トーン性成分情
報が聴覚的に特に重要な意味を持っており、本発明の方
法を特に効果的に適用することができる。
【0106】また、以上の説明においては、各トーン性
成分の符号化を行なうために量子化及び正規化を行って
いるが、これらは必ずしも必要ではなく、例えば、各ト
ーン性成分を正規化せずに量子化したものに対しても本
発明の符号化の方法を適用することができる。また、量
子化して符号化する代わりに、例えば、各トーンのスペ
クトル分布に対して直接ある符号を対応させる場合に
も、各トーン性成分を構成するスペクトルの数を可変に
するという符号化の方法を適用することができる。
【0107】また、本発明は本件出願人による前述の特
願平5−152865号及び特願平5−183322号
において提案した種々の方法と併用することが可能であ
る。
【0108】すなわち、聴覚の性質を利用して、上記ノ
イズ性成分の符号化はさらに効率良く行なうことができ
る。例えば、周波数軸上でトーン性の信号の近辺ではマ
スキング効果が有効に働く。したがって、抽出された近
辺のノイズ性成分(上記トーン性成分の近辺のノイズ性
成分)は0であるとして符号化を行なっても、それが後
に復号化された音響信号は元の音と聴感上、大きな差異
は感じられない。この方法は、符号化ユニットが臨界帯
域幅を基準にとられている場合などには極めて簡単な方
法で圧縮を行なうことができる。
【0109】また、符号化ユニットのノイズ性成分を0
にするのではなく、各トーン性成分の近隣の所定の数の
スペクトル成分を0にすることもできる。この所定の数
は、聴覚の性質に基づいて、そのトーン性成分の周波数
によって変化させ、低域では少なく、高域では多くとる
ようにすることができる。この方法によっても比較的簡
単な手段によって聴覚的に有効な効率の良い圧縮を行な
うことができる。なお、トーン性成分によるマスキング
は高域側に対して強く働くため、ノイズ性成分を0にす
る範囲は非対称にしても良い。
【0110】さらに、ノイズ性成分を、例えば、D.A.Hu
ffman: A Method for Constructionof Minimum Redunda
ncy Codes, Proc.I.R.E., 40, p.1098 (1952)に述べら
れているいわゆる可変長符号によって符号化してもよ
い。このような符号化方法では頻度の多いパターンには
短い符号長を割り当てることによって符号化の効率を上
げているが、このような符号を用いる場合には前述のよ
うにノイズ性の成分を0にしておく方法が有効に働く。
すなわち、0の成分が多く出現するため、0に対して短
い長さの符号を割り当てることによって符号化の効率を
上げることができる。
【0111】以上、トーン性成分を分離し、トーン性成
分およびその近辺の信号を0にした後、ノイズ性成分を
符号化する方法について述べたが、元のスペクトル信号
からトーン性成分を符号化して復号化した信号を引いた
ものを符号化していく、という方法もとることができ
る。すなわち例えば、スペクトル信号から一つのトーン
性成分を符号化して復号化した信号を差し引いたものを
符号化する。また、スペクトル信号からトーン性成分を
抽出して符号化することによって、スペクトル信号の符
号化精度を上げることができ、これを繰り返していくこ
とにより精度の高い符号化を行なうことができる。
【0112】この方法による信号符号化装置を、図12
を参照しながら説明する。なお、図1と同じ構成につい
ては、同じ番号を付与し、その説明を省略する。
【0113】この図12において、変換回路601によ
って得られたスペクトル信号は、スイッチ制御回路80
8によって制御されるスイッチ801を介して、トーン
性成分抽出回路802に供給される。トーン性成分抽出
回路802は、上述した図4及び図9の処理によってト
ーン性成分を判別し、判別されたトーン性成分のみをト
ーン性成分符号化回路603に供給する。また、トーン
性成分抽出回路802は、トーン性成分情報数と、その
中心位置情報、各トーン性成分を構成するスペクトルの
数を表すスペクトル情報数を符号列生成回路605に出
力する。
【0114】トーン性成分符号化回路603は、入力さ
れたトーン性成分に対し、正規化及び量子化を行い、正
規化及び量子化されたトーン性成分をローカルデコーダ
804及び符号列生成回路605に供給する。ローカル
デコーダ804は、正規化及び量子化されたトーン性成
分に対して、逆量子化及び正規化の解除を行い、元のト
ーン性成分の信号を復号する。但し、このとき、復号信
号には量子化雑音が含まれることになる。
【0115】ローカルデコーダ804からの出力は、1
回目の復号信号として、加算器805に供給される。ま
た、加算器805には、スイッチ制御回路808によっ
て制御されるスイッチ806を介して、変換回路601
からの元のスペクトル信号が供給される。加算器805
は、元のスペクトル信号から、1回目の復号信号を差し
引いて1回目の差分信号を出力する。
【0116】トーン性成分の抽出、符号化、復号化、差
分化処理を1回で終了する場合は、この1回目の差分信
号がノイズ性成分として、スイッチ制御回路808によ
って制御されるスイッチ807を介して、ノイズ性成分
符号化回路604に供給される。トーン性成分の抽出、
符号化、復号化、差分化処理を繰り返す場合は、1回目
の差分信号は、スイッチ801を介してトーン性成分抽
出回路802に供給される。
【0117】トーン性成分抽出回路802、トーン性成
分符号化回路603、ローカルデコーダ804は上述と
同様の処理を行い、得られた2回目の復号信号が加算器
805に供給される。また、加算器805には、スイッ
チ806を介して1回目の差分信号が供給される。加算
器805は、1回目の差分信号から、2回目の復号信号
を差し引いて2回目の差分信号を出力する。
【0118】トーン性成分の抽出、符号化、復号化、差
分化処理を2回で終了する場合は、この2回目の差分信
号が、ノイズ性成分として、スイッチ807を介して、
ノイズ性成分符号化回路604に供給される。
【0119】トーン性成分の抽出、符号化、復号化、差
分化処理をさらに繰り返す場合は、上述と同様な処理
が、トーン性成分抽出回路802、トーン性成分符号化
回路603、ローカルデコーダ804、加算器805に
よって行われる。
【0120】スイッチ制御回路808は、トーン性成分
情報数の閾値を保持しており、トーン性成分抽出回路か
ら得られるトーン性成分情報数がこの閾値を越えた場合
に、トーン性成分の抽出、符号化、復号化処理を終了す
るようにスイッチ807を制御する。
【0121】また、トーン性成分符号化回路603にお
いて、トーン性成分が抽出されなくなった時点で、トー
ン性成分の抽出、符号化、復号化、差分化処理を終了す
ることもできる。
【0122】なお、この方法を用いる場合、トーン性成
分を量子化するためのビット数の上限を低く設定してい
ても符号化精度を十分に高くとることができ、したがっ
て、量子化ビット数を記録するビット数を小さくするこ
とができるという利点もある。また、このようにトーン
性成分を多段階に抽出していく方法は、必ずしもトーン
性成分を符号化して復号化したものと同等の信号を元の
スペクトル信号から差し引いていく場合だけでなく、抽
出されたトーン性成分のスペクトル信号を0にした場合
にも適用可能であり、本発明の記述において「トーン性
成分を分離した信号」等の表現はこの両者を含むもので
ある。
【0123】次に、トーン性成分の抽出の帯域を高域に
おいてのみ行うこともできる。
【0124】ここで、一般にスペクトル変換を行なった
場合、低域において十分な周波数分解能をとるためには
スペクトル変換の変換区間長を極めて長くとらなければ
ならず、これを小規模な装置で実現するのは困難であ
る。また、トーン性成分を符号化するためには、そのト
ーン性成分の位置情報や正規化情報を符号化する必要が
あるが、低域において分離度の悪いトーン性成分が多数
ある場合にはこれらの情報を抽出されたトーン性成分の
数だけ記録するのは符号化の効率を上げる上で不利とな
る。したがって、低域側で周波数分解能が十分にとれな
い場合には、高域側でのみトーン性成分を分離して符号
化するようにしても良い。
【0125】さらに、低域で十分な周波数分解能を確保
するために、低域と高域での周波数分解能を変えても良
い。
【0126】また、本実施例の信号記録媒体は、上述し
た実施例符号化装置によって符号化された符号化信号が
記録されたものであって、例えば、ディスク状の記録媒
体としての光ディスク,光磁気ディスク,相変化型光デ
ィスク,磁気ディスクや、テープ状記録媒体としての磁
気テープ、半導体記録媒体としてのメモリカード,IC
チップなどに、本実施例の符号化信号を記録してなるも
のである。
【0127】また、本発明では符号列を信号記録媒体に
記録するようにしたが、光ファイバ等を用いて伝送する
ようにしてもよい。
【0128】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明による信号符号化方法及び装置を用いれば、トーン性
信号の符号化をそのスペクトル・エネルギの分布の仕方
に応じて効率良く符号化できるようになり、全体として
より高能率な符号化が可能になる。すなわち、特にトー
ン性の音響信号に対して音質を劣化させることなく符号
化の効率を上げることが可能となる。したがって、この
圧縮符号化された信号を本発明の信号記録媒体に記録す
れば、記録容量を有効に使用することができ、さらに、
この信号記録媒体を再生して得た信号を本発明の信号復
号化方法及び装置によって復号化することで、良好な音
響信号が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の信号符号化装置の概略構成を示
すブロック回路図である。
【図2】本発明実施例の信号復号化装置の概略構成を示
すブロック回路図である。
【図3】合成変換部の他の構成例を示すブロック回路図
である。
【図4】本発明実施例の信号成分分離回路における処理
の流れを示すフローチャートである。
【図5】本実施例の信号符号化におけるトーン性成分を
説明するための図である。
【図6】本実施例の信号符号化におけるノイズ性成分を
説明するための図である。
【図7】本実施例の信号符号化におけるトーン性成分を
構成するスペクトルの個数を可変にする様子を説明する
ための図である。
【図8】本実施例の信号符号化におけるトーン性成分を
構成するスペクトルの個数を可変にしたときのノイズ性
成分を説明するための図である。
【図9】本実施例の信号符号化におけるトーン性成分と
して登録されたトーン性成分の構成スペクトル数を決定
するための処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】本実施例の信号符号化により符号化されて得
られた符号列の記録を説明するための図である。
【図11】本実施例の信号符号化により符号化されて得
られた他の例の符号列の記録を説明するための図であ
る。
【図12】本発明の他の実施例の信号符号化装置の構成
を示すブロック回路図である。
【図13】従来の符号化装置の概略構成を示すブロック
回路図である。
【図14】本実施例及び従来の符号化装置の変換回路の
具体的構成を示すブロック回路図である。
【図15】本実施例及び従来の符号化装置の信号成分符
号化回路の具体的構成を示すブロック回路図である。
【図16】従来の復号化装置の概略構成を示すブロック
回路図である。
【図17】本実施例及び従来の復号化装置の逆変換回路
の具体的構成を示すブロック回路図である。
【図18】従来技術による符号化方法を説明するための
図である。
【符号の説明】
601 変換回路 602 信号成分分離回路 603 トーン性成分符号化回路 604 ノイズ性成分符号化回路 605 符号列生成回路 701 符号列分解回路 702 トーン性成分復号化回路 703 ノイズ性成分復号化回路 704 合成回路 705 逆変換回路

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を符号化する信号符号化方法に
    おいて、 入力信号を周波数成分に変換する変換処理と、 上記周波数成分を複数のトーン性成分からなる第1の信
    号とその他の成分からなる第2の信号とに分離する分離
    処理と、 上記第1の信号を符号化する第1の符号化処理と、 上記第2の信号に基づく信号を符号化する第2の符号化
    処理とからなり、 上記各トーン性成分を構成する周波数成分の数は可変で
    あることを特徴とする信号符号化方法。
  2. 【請求項2】 上記各トーン性成分を構成する周波数成
    分の数を示す情報を符号化する周波数成分数符号化処理
    も行うことを特徴とする請求項1記載の信号符号化方
    法。
  3. 【請求項3】 上記変換処理は、スペクトル変換処理で
    あることを特徴とする請求項1記載の符号化方法。
  4. 【請求項4】 上記第1の符号化処理には、当該第1の
    信号を量子化する量子化処理を含むことを特徴とする請
    求項1記載の信号符号化方法。
  5. 【請求項5】 上記第1の符号化処理には、当該第1の
    信号を正規化する正規化処理を含むことを特徴とする請
    求項1記載の信号符号化方法。
  6. 【請求項6】 同じ数の周波数成分からなる上記複数の
    トーン性成分をまとめて符号列を形成する符号列形成処
    理も行うことを特徴とする請求項1記載の信号符号化方
    法。
  7. 【請求項7】 上記入力信号は音響信号であることを特
    徴とする請求項1記載の信号符号化方法。
  8. 【請求項8】 入力信号を符号化する信号符号化装置に
    おいて、 入力信号を周波数成分に変換する変換手段と、 上記周波数成分を複数のトーン性成分からなる第1の信
    号とその他の成分からなる第2の信号とに分離する分離
    手段と、 上記第1の信号を符号化する第1の符号化手段と、 上記第2の信号に基づく信号を符号化する第2の符号化
    手段とを有し、 上記各トーン性成分を構成する周波数成分の数は可変で
    あることを特徴とする信号符号化装置。
  9. 【請求項9】 上記各トーン性成分を構成する周波数成
    分の数を示す情報を符号化する周波数成分数符号化手段
    も有することを特徴とする請求項8記載の信号符号化装
    置。
  10. 【請求項10】 上記変換手段は、スペクトル変換を行
    うことを特徴とする請求項8記載の信号符号化装置。
  11. 【請求項11】 上記第1の符号化手段は、当該第1の
    信号を量子化する量子化手段を含むことを特徴とする請
    求項8記載の信号符号化装置。
  12. 【請求項12】 上記第1の符号化手段は、当該第1の
    信号を正規化する正規化手段を含むことを特徴とする請
    求項8記載の信号符号化装置。
  13. 【請求項13】 同じ数の周波数成分からなる上記複数
    のトーン性成分をまとめて符号列を形成する符号列形成
    手段も有することを特徴とする請求項8記載の信号符号
    化装置。
  14. 【請求項14】 上記入力信号は音響信号であることを
    特徴とする請求項8記載の信号符号化装置。
  15. 【請求項15】 符号化された信号が記録された信号記
    録媒体において、 入力信号を周波数成分に変換し、上記周波数成分を複数
    のトーン性成分からなる第1の信号とその他の成分から
    なる第2の信号とに分離し、上記第1の信号を符号化
    し、上記第2の信号に基づく信号を符号化し、上記各ト
    ーン性成分を構成する周波数成分は可変である、符号化
    された上記第1及び第2の信号を記録してなることを特
    徴とする信号記録媒体。
  16. 【請求項16】 上記各トーン性成分を構成する周波数
    成分の数を示す情報を符号化し、当該符号化された各ト
    ーン性成分を構成する周波数成分の数を示す情報も記録
    してなることを特徴とする請求項15記載の信号記録媒
    体。
  17. 【請求項17】 上記変換はスペクトル変換であること
    を特徴とする請求項15記載の信号記録媒体。
  18. 【請求項18】 上記第1の符号化には、当該第1の信
    号の量子化を含むことを特徴とする請求項15記載の信
    号記録媒体。
  19. 【請求項19】 上記第1の符号化には、当該第1の信
    号の正規化を含むことを特徴とする請求項15記載の信
    号記録媒体。
  20. 【請求項20】 同じ数の周波数成分からなる上記複数
    のトーン性成分をまとめて形成した符号列をも記録して
    なることを特徴とする請求項15記載の信号記録媒体。
  21. 【請求項21】 上記入力信号は音響信号であることを
    特徴とする請求項15記載の信号記録媒体。
  22. 【請求項22】 符号化された信号が記録された信号記
    録媒体において、 複数のトーン性成分に関するトーン性成分情報と、ノイ
    ズ性成分に関するノイズ性成分情報とを別々に記録して
    なり、 上記トーン性成分情報は、上記各トーン性成分を構成す
    る周波数成分の数を示す情報を含むことを特徴とする信
    号記録媒体。
  23. 【請求項23】 上記トーン性成分情報は、少なくとも
    正規化係数情報と量子化制度情報の内のいずれか一方を
    含むことを特徴とする請求項22記載の信号記録媒体。
  24. 【請求項24】 上記トーン性成分情報は、上記各トー
    ン性成分を構成する周波数成分の数が同じトーン性成分
    情報別に記録されてなることを特徴とする請求項22記
    載の信号記録媒体。
  25. 【請求項25】 符号化された信号を復号化する信号復
    号化方法において、 複数のトーン性成分からなる第1の信号を復号化して第
    1の復号化信号を生成する第1の復号化処理と、 ノイズ性成分からなる第2の信号を復号化して第2の復
    号化信号を生成する第2の復号化処理と、 上記第1及び第2の復号化信号を合成して逆変換を行う
    合成逆変換、又は、上記第1及び第2の復号化信号を各
    々逆変換して合成する合成逆変換を行う合成逆変換処理
    とからなり、 上記合成逆変換処理は、上記各トーン性成分を構成する
    周波数成分の数を示す情報に基づいて上記合成を行うこ
    とを特徴とする信号復号化方法。
  26. 【請求項26】 上記合成逆変換処理は、上記第1及び
    第2の復号化信号に逆スペクトル変換を施す逆スペクト
    ル変換処理を含むことを特徴とする請求項25記載の信
    号復号化方法。
  27. 【請求項27】 上記第1の復号化処理は、上記第1の
    信号を逆量子化する逆量子化処理を含むことを特徴とす
    る請求項25記載の信号復号化方法。
  28. 【請求項28】 上記第1の復号化処理は、上記第1の
    信号の正規化を解除する正規化解除処理を含むことを特
    徴とする請求項25記載の信号復号化方法。
  29. 【請求項29】 上記第1の信号は、同じ数の周波数成
    分からなる上記複数のトーン性成分別に纏められている
    ことを特徴とする請求項25記載の信号復号化方法。
  30. 【請求項30】 上記合成逆変換処理により得られる信
    号は、音響信号であることを特徴とする請求項25記載
    の信号復号化方法。
  31. 【請求項31】 符号化された信号を復号化する信号復
    号化装置において、 複数のトーン性成分からなる第1の信号を復号化して第
    1の復号化信号を生成する第1の復号化手段と、 ノイズ性成分からなる第2の信号を復号化して第2の復
    号化信号を生成する第2の復号化手段と、 上記第1及び第2の復号化信号を合成して逆変換を行う
    合成逆変換、又は、上記第1及び第2の復号化信号を各
    々逆変換して合成する合成逆変換を行う合成逆変換手段
    とを有し、 上記合成逆変換手段は、上記各トーン性成分を構成する
    周波数成分の数を示す情報に基づいて上記合成を行うこ
    とを特徴とする信号復号化装置。
  32. 【請求項32】 上記合成逆変換手段は、上記第1及び
    第2の復号化信号に逆スペクトル変換を施す逆スペクト
    ル変換手段を含むことを特徴とする請求項31記載の信
    号復号化装置。
  33. 【請求項33】 上記第1の復号化手段は、上記第1の
    信号を逆量子化する逆量子化手段を含むことを特徴とす
    る請求項31記載の信号復号化装置。
  34. 【請求項34】 上記第1の復号化手段は、上記第1の
    信号の正規化を解除する正規化解除手段を含むことを特
    徴とする請求項31記載の信号復号化装置。
  35. 【請求項35】 上記第1の信号は、同じ数の周波数成
    分からなる上記複数のトーン性成分別に纏められている
    ことを特徴とする請求項31記載の信号復号化装置。
  36. 【請求項36】 上記合成逆変換手段により得られる信
    号は、音響信号であることを特徴とする請求項31記載
    の信号復号化装置。
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