JP3685823B2 - 信号符号化方法及び装置、並びに信号復号化方法及び装置 - Google Patents

信号符号化方法及び装置、並びに信号復号化方法及び装置 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、いわゆる高能率符号化によって入力ディジタルデータの符号化を行い伝送、記録、再生し、復号化して再生信号を得るディジタルデータの高能率符号化又は復号化が適用される信号符号化方法及び装置、並びに信号復号化方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、オーディオ或いは音声等の信号の高能率符号化の手法には種々あるが、例えば、時間軸上のオーディオ信号等をある単位時間でブロック化しないで複数の周波数帯域に分割して符号化する非ブロック化周波数帯域分割方式である帯域分割符号化(サブ・バンド・コーディング:SBC)や、時間軸の信号をある単位時間でブロック化してこのブロック毎に周波数軸上の信号に変換(スペクトル変換)して複数の周波数帯域に分割し、各帯域毎に符号化するブロック化周波数帯域分割方式であるいわゆる変換符号化等を挙げることができる。また、上述の帯域分割符号化と変換符号化とを組み合わせた高能率符号化の手法も考えられており、この場合には、例えば、上記帯域分割符号化で帯域分割を行った後、該各帯域毎の信号を周波数軸上の信号にスペクトル変換し、このスペクトル変換された各帯域毎に符号化を施す。
【0003】
ここで、上記帯域分割符号化や上記組合せの高能率符号化の手法などに用いられる帯域分割用のフィルタとしては、例えばいわゆるQMFなどのフィルタがあり、これは例えば、文献「ディジタル・コーディング・オブ・スピーチ・イン・サブバンズ」("Digital coding of speech in subbands" R.E.Crochiere, Bell Syst.Tech. J., Vol.55,No.8 1976) に述べられている。このQMFのフィルタは、帯域を等バンド幅に2分割するものであり、当該フィルタにおいては上記分割した帯域を後に合成する際にいわゆるエリアシングが発生しないことが特徴となっている。
【0004】
また、文献「ポリフェイズ・クァドラチュア・フィルターズ −新しい帯域分割符号化技術」("Polyphase Quadrature filters -A new subband coding technique", Joseph H. Rothweiler ICASSP 83, BOSTON)には、等帯域幅のフィルタ分割手法が述べられている。このポリフェイズ・クァドラチュア・フィルタにおいては、信号を等バンド幅の複数の帯域に分割する際に一度に分割できることが特徴となっている。
【0005】
さらに、上述した直交変換としては、例えば、入力オーディオ信号を所定単位時間(フレーム)でブロック化し、ブロック毎に離散フーリエ変換(DFT)、離散コサイン変換(DCT)、モディファイドDCT変換(MDCT)などを行うことで時間軸を周波数軸に変換するような直交変換がある。
【0006】
このMDCTについては、文献「時間領域エリアシング・キャンセルを基礎とするフィルタ・バンク設計を用いたサブバンド/変換符号化」("Subband/Transform Coding Using Filter Bank Designs Based on Time Domain Aliasing Cancellation," J.P.Princen A.B.Bradley, Univ. of Surrey Royal Melbourne Inst.
of Tech. ICASSP 1987)に述べられている。
【0007】
このように、フィルタやスペクトル変換によって帯域毎に分割された信号を量子化することにより、量子化雑音が発生する帯域を制御することができ、マスキング効果などの性質を利用して聴覚的により高能率な符号化を行なうことができる。また、ここで量子化を行なう前に、各帯域毎に、例えばその帯域における信号成分の絶対値の最大値で正規化を行なうようにすれば、さらに高能率な符号化を行なうことができる。
【0008】
また、周波数帯域分割された各周波数成分を量子化する周波数分割幅としては、例えば人間の聴覚特性を考慮した帯域分割が行われる。すなわち、一般に臨界帯域(クリティカルバンド)と呼ばれている高域ほど帯域幅が広くなるような帯域幅で、オーディオ信号を複数(例えば25バンド)の帯域に分割することがある。また、この時の各帯域毎のデータを符号化する際には、各帯域毎に所定のビット配分或いは、各帯域毎に適応的なビット割当て(ビットアロケーション)による符号化が行われる。例えば、上記MDCT処理されて得られた係数データを上記ビットアロケーションによって符号化する際には、上記各ブロック毎のMDCT処理により得られる各帯域毎のMDCT係数データに対して、適応的な割当てビット数で符号化が行われることになる。
【0009】
ここで上記ビット割当手法としては、次の2手法が知られている。すなわち、例えば、文献「音声信号の適応変換符号化」("Adaptive Transform Coding of Speech Signals", IEEE Transactions of Accoustics, Speech, and Signal Processing, vol.ASSP-25, No.4, August 1977 )では、各帯域毎の信号の大きさをもとに、ビット割当を行なっている。この方式では、量子化雑音スペクトルが平坦となり、雑音エネルギが最小となるが、聴感覚的にはマスキング効果が利用されていないために実際の雑音感は最適ではない。また例えば文献「臨界帯域符号化器 −聴覚システムの知覚の要求に関するディジタル符号化」("The critical band coder --digital encoding of the perceptual requirements of the auditory system", M.A.Kransner MIT, ICASSP 1980)では、聴覚マスキングを利用することで、各帯域毎に必要な信号対雑音比を得て固定的なビット割当を行なう手法が述べられている。しかしこの手法ではサイン波入力で特性を測定する場合でも、ビット割当が固定的であるために特性値が、それほど良い値とならない。
【0010】
これらの問題を解決するために、ビット割当に使用できる全ビットが、各小ブロック毎に予め定められた固定ビット割当パターン分と、各ブロックの信号の大きさに依存したビット配分を行なう分とに分割使用され、その分割比を入力信号に関係する信号に依存させ、前記信号のスペクトルが滑らかなほど前記固定ビット割当パターン分への分割比率を大きくする高能率符号化装置がヨーロッパ特許出願の公表番号0 525 809 A2、出願日1993年2月3日、1993年5月公報において提案されている。
【0011】
この方法によれば、サイン波入力のように、特定のスペクトルにエネルギが集中する場合にはそのスペクトルを含むブロックに多くのビットを割り当てる事により、全体の信号対雑音特性を著しく改善することができる。一般に、急峻なスペクトル成分をもつ信号に対して人間の聴覚は極めて敏感であるため、このような方法を用いる事により、信号対雑音特性を改善することは、単に測定上の数値を向上させるばかりでなく、聴感上、音質を改善するのに有効である。
【0012】
ビット割当の方法にはこの他にも数多くの方法が提案されており、さらに聴覚に関するモデルが精緻化され、符号化装置の能力が上がれば聴覚的にみてより高能率な符号化が可能になる。
【0013】
ここで、図13から図18の各図を用いて従来の信号符号化装置について説明する。
【0014】
この図13において、端子100を介して供給された音響信号波形は変換回路101によって信号周波数成分に変換された後、信号成分符号化回路102によって各成分が符号化され、符号列生成回路103によって符号列が生成され、端子104から出力される。
【0015】
図14には、図13の変換回路101の具体的構成を示す。この図14において、端子200を介して供給された信号(図13の端子100を介した信号)が、二段の帯域分割フィルタ201,202によって三つの帯域に分割される。帯域分割フィルタ201では端子200を介した信号が1/2に間引かれ、帯域分割フィルタ202では上記帯域分割フィルタ201で1/2に間引かれた一方の信号がさらに1/2に間引かれる(端子200の信号が1/4に間引かれるようになる)。すなわち、帯域分割フィルタ202からの2つの信号の帯域幅は、端子200からの信号の帯域幅の1/4となっている。
【0016】
これら帯域分割フィルタ201,202によって上述のように三つの帯域に分割された各帯域の信号は、それぞれMDCT等のスペクトル変換を行う順スペクトル変換回路203,204,205によってスペクトル信号成分となされる。これら順スペクトル変換回路203,204,205の出力が上記図13の信号成分符号化回路102に送られる。
【0017】
図15には、図13の信号成分符号化回路102の具体的な構成を示す。
【0018】
この図15において、端子300に供給された上記変換回路101からの出力は、正規化回路301によって所定の帯域毎に正規化が施された後、量子化回路303に送られる。また、上記端子300に供給された信号は、量子化精度決定回路302にも送られる。
【0019】
上記量子化回路303では、上記端子300を介した信号から量子化精度決定回路303によって計算された量子化精度に基づいて、上記正規化回路301からの信号に対して量子化が施される。当該量子化回路303からの出力が端子304から出力されて図13の符号列生成回路103に送られる。なお、この端子304からの出力信号には、上記量子化回路303によって量子化された信号成分に加え、上記正規化回路301における正規化係数情報や上記量子化精度決定回路302における量子化精度情報も含まれている。
【0020】
図16には、図13の構成の符号化装置によって生成された符号列から音響信号を復号化して出力する復号化装置の概略構成を示す。
【0021】
この図16において、端子400を介して供給された図13の構成により生成された符号列からは、符号列分解回路401によって各信号成分の符号が抽出される。それらの符号からは、信号成分復号化回路402によって各信号成分が復元され、その後、逆変換回路403によって図13の変換回路101の変換に対応する逆変換が施される。これにより音響波形信号が得られ、この音響波形信号が端子404から出力される。
【0022】
図17には、図16の逆変換回路403の具体的な構成を示す。
【0023】
この図17の構成は、図14に示した変換回路の構成例に対応したもので、端子501,502,503を介して信号成分復号化回路402から供給された信号は、それぞれ図14における順スペクトル変換に対応する逆スペクトル変換を行う逆スペクトル変換回路504,505,506によって変換がなされる。これら逆スペクトル変換回路504,505,506によって得られた各帯域の信号は、二段の帯域合成フィルタによって合成される。
【0024】
すなわち、逆スペクトル変換回路505及び506の出力は帯域合成フィルタ507に送られて合成され、この帯域合成フィルタ507の出力と上記逆スペクトル変換回路504の出力とが帯域合成フィルタ508にて合成される。当該帯域合成フィルタ508の出力が端子509(図16の端子404)から出力されるようになる。
【0025】
次に、図18には、図13に示される符号化装置において、従来より行なわれてきた符号化の方法について説明を行なうための図である。この図18の例において、スペクトル信号は図14の変換回路によって得られたものであり、図18はMDCTによるスペクトル信号の絶対値のレベルをdB値に変換して示したものである。
【0026】
この図18において、入力信号は所定の時間ブロック毎に64個のスペクトル信号に変換されており、それが図18の図中b1からb5に示す五つの所定の帯域毎にグループ(これをここでは符号化ユニットと呼ぶことにする)にまとめて正規化及び量子化が行なわれる。ここでは各符号化ユニットの帯域幅は低域側で狭く、高域側で広くとられており、聴覚の性質に合った量子化雑音の発生の制御ができるようになっている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来用いられた方法では、周波数成分を量子化する帯域は固定されている。このため、例えば、スペクトルが幾つかの特定の周波数近辺に集中する場合には、それらのスペクトル成分を十分な精度で量子化しようとすると、それらのスペクトル成分と同じ帯域に属する多数のスペクトルに対して多くのビットを割り振らなければならない。
【0028】
すなわち、上記図18からも明らかなように、所定の帯域毎にまとめて正規化が行なわれると、例えば信号にトーン性成分が含まれている図中b3の帯域において、正規化係数値はトーン性成分によって決まる大きな正規化係数値をもとに正規化されることになる。
【0029】
このとき、一般に、特定の周波数にスペクトルのエネルギが集中するトーン性の音響信号に含まれる雑音は、エネルギが広い周波数帯にわたってなだらかに分布する音響信号に加わった雑音と比較して非常に耳につき易く、聴感上大きな障害となる。さらにまた、大きなエネルギを持つスペクトル成分すなわちトーン性成分が十分精度良く量子化されていないと、それらのスペクトル成分を時間軸上の波形信号に戻して前後のブロックと合成した場合にブロック間での歪みが大きくなり(隣接する時間ブロックの波形信号と合成された時に大きな接続歪みが発生する)、やはり大きな聴感上の障害となる。このため、トーン性成分の符号化のためには十分なビット数で量子化を行なわなければならないが、上述のように所定の帯域毎に量子化精度が決められる場合にはトーン性成分を含む符号化ユニット内の多数のスペクトルに対して多くのビットを割り当てて量子化を行なう必要があり、符号化効率が悪くなってしまう。したがって、従来は、特にトーン性の音響信号に対して音質を劣化させることなく符号化の効率を上げることが困難であった。
【0030】
この問題を解決するために、本件出願人は、先に、特願平5−152865号及び特願平5−183322号において、入力された音響信号を特定の周波数にエネルギが集中するトーン性成分と広い帯域にエネルギがなだらかに分布する成分に分離して符号化を施すことにより、高い符号化効率を実現する方法を提案している。
【0031】
この先に提案している方法では、分離された各トーン性成分を周波数軸上の非常に狭い範囲で精度良く量子化して、それを周波数軸上での位置と共に記録媒体への記録を行うことで、前述の固定的な帯域毎に周波数成分を量子化する方法と比較して効率の良い符号化を行うことを実現している。すなわち、この効率の良い符号化の具体例として、各トーン性成分の極大エネルギのスペクトルを中心にして一定の個数のスペクトルを正規化および量子化して符号化する方法を提案している。
【0032】
しかしながら、音響信号を構成するスペクトル成分は複雑であり、一口にトーン性成分といってもそれを構成するスペクトルの広がり方はまちまちである。すなわち、例えば正弦波の場合には、その周波数から離れるにしたがってスペクトル成分のエネルギは急速に小さくなり非常に少数のスペクトル成分に殆どのエネルギが集中する。
【0033】
これに対し、通常の楽器の場合にもトーン性成分を抽出することはできるが、演奏中の周波数の揺らぎ等があり、各トーン性成分を構成するスペクトルは正弦波の時ほど急峻なエネルギ分布を持たない。また、このようなトーン性成分を構成するスペクトルのエネルギ分布の広がり方は楽器の種類によっても大きく異なる。
【0034】
ここで、各トーン性成分の極大エネルギのスペクトルを中心にして一定の個数のスペクトルを正規化および量子化する場合、そのスペクトルの個数を大きくすると、非常に急峻なスペクトル・エネルギの分布を持つトーン性成分に対して聴覚的に無視することができる中心スペクトルから離れた非常に小さなスペクトルをも量子化することになるために、所定のビット数が必要となり、符号化の効率が悪くなる。
【0035】
一方、そのスペクトルの個数を少なくすると、比較的緩やかなスペクトル・エネルギの分布を持つトーン性成分に対して、聴覚的に無視することができないスペクトルを、そのトーン性成分とは別に符号化する必要ができ、全体としての符号化効率が悪くなる。
【0036】
そこで、本発明は、このような実情を鑑みてなされたものであり、特にトーン性の音響信号に対して音質を劣化させることなく符号化の効率を上げることを可能とする信号符号化方法及び装置、信号復号化方法及び装置の提供を目的とするものである。
【0037】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような実情を鑑みてなされたものであり、入力信号を符号化する信号符号化方法において、入力信号を直交変換を用いて周波数成分に変換する変換処理と、上記周波数成分を少なくとも1つのトーン性成分からなる第1の信号とその他の成分であるノイズ性成分からなる第2の信号とに分離する分離処理と、上記第1の信号を符号化する第1の符号化処理と、上記第2の信号に基づく信号を所定の周波数帯域に分割し、上記分割した周波数帯域毎に符号化する第2の符号化処理とからなり、上記各トーン性成分を構成する周波数成分の数は可変であることを特徴とするものである。
【0038】
ここで、本発明の信号符号化方法は、上記各トーン性成分を構成する周波数成分の数を示す情報を符号化する周波数成分数符号化処理も有する。また、上記変換処理はスペクトル変換処理である。さらに、上記第1の符号化処理には、当該第1の信号を量子化する量子化処理や、当該第1の信号を正規化する正規化処理を含む。そのうえ、本発明の信号符号化方法は、同じ数の周波数成分からなる上記複数のトーン性成分をまとめて符号列を形成する符号列形成処理も有する。また、上記第2の符号化処理では、上記各トーン性成分付近の上記第2の信号を0とした上記第2の信号に基づく信号、又は上記各トーン性成分付近の所定の数の上記第2の信号を0とした上記第2の信号に基づく信号が符号化され、その所定の数は、聴覚の性質に基づいて周波数によって変化される。
【0039】
また、入力信号を符号化する本発明の信号符号化装置においては、入力信号を直交変換を用いて周波数成分に変換する変換手段と、上記周波数成分を少なくとも1つのトーン性成分からなる第1の信号とその他の成分であるノイズ性成分からなる第2の信号とに分離する分離手段と、上記第1の信号を符号化する第1の符号化手段と、上記第2の信号に基づく信号を所定の周波数帯域に分割し、上記分割した周波数帯域毎に符号化する第2の符号化手段とを有し、上記各トーン性成分を構成する周波数成分の数は可変であることを特徴としている。
【0045】
次に、本発明の符号化された信号を復号化する信号復号化方法においては、少なくとも1つのトーン性成分からなる第1の信号を復号化して第1の復号化信号を生成する第1の復号化処理と、ノイズ性成分からなる第2の信号を所定の周波数帯域毎に復号化して第2の復号化信号を生成する第2の復号化処理と、上記第1及び第2の復号化信号を合成して逆直交変換を行う合成逆変換、又は、上記第1及び第2の復号化信号を各々逆直交変換して合成する合成逆変換を行う合成逆変換処理とからなり、上記合成逆変換処理は、上記各トーン性成分を構成する周波数成分の数を示す情報に基づいて上記合成を行うことを特徴としている。
【0046】
ここで、上記合成逆変換処理は、上記第1及び第2の復号化信号に逆スペクトル変換を施す逆スペクトル変換処理を含む。また、上記第1の復号化処理は、上記第1の信号を逆量子化する逆量子化処理や、上記第1の信号の正規化を解除する正規化解除処理を含む。さらに、上記第1の信号は、同じ数の周波数成分からなる上記複数のトーン性成分別に纏められている。
【0047】
また、本発明の符号化された信号を復号化する信号復号化装置においては、少なくとも1つのトーン性成分からなる第1の信号を復号化して第1の復号化信号を生成する第1の復号化手段と、ノイズ性成分からなる第2の信号を所定の周波数帯域毎に復号化して第2の復号化信号を生成する第2の復号化手段と、上記第1及び第2の復号化信号を合成して逆直交変換を行う合成逆変換、又は、上記第1及び第2の復号化信号を各々逆直交変換して合成する合成逆変換を行う合成逆変換手段とを有し、上記合成逆変換手段は、上記各トーン性成分を構成する周波数成分の数を示す情報に基づいて上記合成を行うことを特徴としている。
【0049】
【作用】
本発明によれば、トーン性成分を分離する際に各トーン性成分を構成する周波数成分の範囲を複数通りのパターンから選択することによって、より効率的な符号化を実現している。
【0050】
【実施例】
以下、本発明の好ましい実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0051】
図1には、本発明の信号符号化方法が適用される実施例の信号符号化装置の概略構成を示している。
【0052】
図1において、端子600には音響波形信号が供給される。この音響信号波形は、変換回路601によって信号周波数成分に変換された後、信号成分分離回路602に送られる。
【0053】
当該信号成分分離回路602においては、変換回路601によって得られた信号周波数成分は、急峻なスペクトル分布を持つトーン性成分と、それ以外の信号周波数成分すなわち平坦なスペクトル分布を持つノイズ性成分とに分離される。これら分離された周波数成分のうち、上記急峻なスペクトル分布を持つトーン性成分はトーン性成分符号化回路603で、それ以外の信号周波数成分である上記ノイズ性成分はノイズ性成分符号化回路604で、それぞれ符号化される。これらトーン性成分符号化回路603とノイズ性成分符号化回路604からの出力は、符号列生成回路605によって符号列が生成され、出力される。
【0054】
ECCエンコーダ606は、符号列生成回路605からの符号列に対して、エラーコレクションコードを付加する。ECCエンコーダ606からの出力は、EFM回路607によって変調され、記録ヘッド608に供給される。記録ヘッド608は、EFM回路607から出力された符号列をディスク609に記録する。
【0055】
なお、信号成分分離回路602は、後述するトーン性成分情報数,位置情報,スペクトル数情報を符号列生成回路605に出力する。
【0056】
また、変換回路601には前述した図14と同様の構成を使用することができる。もちろん、図1の変換回路601の具体的構成としては、上記図14の構成以外にも多数考えることができ、例えば、入力信号を直接MDCTによってスペクトル信号に変換しても良いし、スペクトル変換はMDCTではなくDFTやDCTなどを用いることもできる。
【0057】
また、前述のように、帯域分割フィルタによって信号を帯域成分に分割することも可能であるが、本発明の符号化装置による符号化の方法は特定の周波数にエネルギが集中する場合に特に有効に作用するので、多数の周波数成分が比較的少ない演算量で得られる上述のスペクトル変換によって周波数成分に変換する方法をとると都合がよい。
【0058】
さらに、トーン性成分符号化回路603とノイズ性成分符号化回路604も基本的には前述した図15と同様の構成で実現することができるものである。
【0059】
一方、図2には、図1の符号化装置で符号化された信号を復号化する本発明の信号復号化方法が適用される実施例の信号復号化装置の概略構成を示す。
【0060】
この図2において、ディスク609から再生ヘッド708を介して再生された符号列は、EFM復調回路709に供給される。EFM復調回路709では、入力された符号列を復調する。復調された符号列は、ECCデコーダ710に供給され、ここでエラー訂正が行われる。符号列分解回路701は、エラー訂正された符号列中のトーン性成分情報数に基づいて、符号列のどの部分がトーン性成分符号であるかを認識し、入力された符号列をトーン性成分符号とノイズ性成分符号に分離する。また、符号列分離回路701は、入力された符号列からトーン性成分の位置情報及びスペクトル数情報を分離し、後段の合成回路704に出力する。
【0061】
上記トーン性成分符号はトーン性成分復号化回路702に送られ、上記ノイズ性成分符号は、ノイズ性成分復号化回路703に送られ、ここでそれぞれ逆量子化及び正規化の解除が行われて復号化される。その後、これらトーン性成分復号化回路702とノイズ性成分復号化回路703からの復号化信号は、上記図1の信号成分分離回路602での分離に対応する合成を行う合成回路704に供給される。
【0062】
当該合成回路704は、符号列分離回路701から供給されたトーン性成分の位置情報及びスペクトル数情報に基づいて、トーン性成分の復号化信号を、ノイズ性成分の復号化信号の所定の位置に加算することにより、ノイズ性成分とトーン性成分の周波数軸上での合成を行う。
【0063】
さらに、上記合成された復号化信号は、上記図1の変換回路601での変換に対応する逆変換を行う逆変換回路705で変換処理され、周波数軸上の信号から元の時間軸上の音響波形信号に戻される。この逆変換回路705からの出力波形信号は、端子707から出力される。
【0064】
なお、逆変換と合成の処理順序は逆でもよく、この場合、図2における合成逆変換部711は、図3に示す構成となる。
【0065】
この図3において、逆変換回路712は、ノイズ性成分復号化回路703からの周波数軸上のノイズ性成分の復号化信号を時間軸上のノイズ性成分信号に逆変換する。逆変換回路713は、トーン性成分復号化回路702からのトーン性成分の復号化信号を、符号列分離回路701から供給されたトーン性成分の位置情報及びスペクトル数情報の示す周波数軸上の位置に配し、これを逆変換して、時間軸上のトーン性成分信号を生成する。
【0066】
合成回路714は、逆変換回路712からの時間軸上のノイズ性成分信号と逆変換回路713からの時間軸上のトーン性成分信号とを合成し、元の音響波形信号を再生する。
【0067】
なお、上記逆変換回路705,712,713には、前述した図17と同様の構成を使用することができる。
【0068】
ここで、図4には、図1の符号化装置の信号成分分離回路602においてトーン性成分を分離するための一具体例の処理の流れを表す。
【0069】
なお、図4において、Iはスペクトル信号の番号を、Nはスペクトル信号の総数、P,Rは所定の係数を示している。また、上記トーン性成分は、あるスペクトル信号の絶対値が局所的に見て他のスペクトル成分よりも大きく、なおかつ、それがその時間ブロック(スペクトル変換の際のブロック)におけるスペクトル信号の絶対値の最大値と比較して所定の大きさ以上であり、さらに、そのスペクトルと近隣のスペクトル(例えば両隣のスペクトル)のエネルギの和がそれらのスペクトルを含む所定の帯域内のエネルギに対して所定の割合以上を示している場合に、そのスペクトル信号と例えばその両隣のスペクトル信号がトーン性成分であると見なしている。なお、ここで、エネルギ分布の割合を比較する所定の帯域としては、聴覚の性質を考慮して例えば臨界帯域幅に合わせて、低域では狭く高域では広くとることができる。
【0070】
すなわち、この図4において、先ず、ステップS1では最大スペクトル絶対値を変数A0 に代入し、ステップS2ではスペクトル信号の番号Iを1にする。ステップS3では、ある時間ブロック内のあるスペクトル絶対値を変数Aに代入する。
【0071】
ステップS4では、上記スペクトル絶対値が局所的に見て他のスペクトル成分よりも大きい極大絶対値スペクトルか否かを判断し、極大絶対値スペクトルでないとき(No)にはステップS10に進み、極大絶対値スペクトルである場合(Yes)にはステップS5に進む。
【0072】
ステップS5では、当該極大絶対値スペクトルを含むその時間ブロックにおける当該極大絶対値スペクトルの変数Aと最大スペクトル絶対値の変数A0 との比と、所定の大きさを示す係数Pとの大小比較(A/A0 >P)を行い、A/A0 がPより大きい場合(Yes)にはステップS6に、A/A0 がP以下の場合(No)にはステップS10に進む。
【0073】
ステップS6では、上記スペクトル絶対値のスペクトル(極大絶対値スペクトル)の近隣のスペクトルのエネルギ値(例えばそのスペクトルを中心とした5つのスペクトルのエネルギの和)を変数Xに代入し、次のステップS7では当該極大絶対値スペクトル及びその近隣のスペクトルを含む所定の帯域内のエネルギ値を変数Yに代入する。
【0074】
次のステップS8では、上記エネルギ値の変数Xと所定帯域内のエネルギ値の変数Yとの比と、所定の割合を示す係数Rとの大小比較(X/Y>R)を行い、X/YがRより大きいとき(Yes)にはステップS9に、X/YがR以下のとき(No)にはステップS10に進む。
【0075】
ステップS9では、その極大絶対値スペクトルの信号とそれに隣接するいくつかのスペクトルの信号がトーン性成分であると見なし、その旨を登録する。
【0076】
次のステップS10では、上記ステップS9において登録されたスペクトル信号の番号Iとスペクトル信号の総数Nとが等しい(I=N)か否かを判断し、等しい場合(Yes)には処理を終了し、等しくない場合(No)にはステップS11に進む。このステップS11では、I=I+1として1づつスペクトル信号の番号を増加させてステップS3に戻り、上述の処理を繰り返す。
【0077】
初めに、トーン性成分を構成するスペクトルの数を固定とした場合の一例を図5に示す。
【0078】
この図5に示す例では、図中TCA ,TCB ,TCC ,TCD で示す四つのトーン性成分が抽出されている。ここで、当該トーン性成分は、図5の例のように少数のスペクトル信号に集中して分布しているため、これらの成分を精度良く量子化しても、全体としてはあまり多くのビット数は必要とはならない。また、トーン性成分を一旦、正規化してから量子化することによって符号化の効率を高めることができるが、トーン性成分を構成するスペクトル信号は比較的少数であるので正規化や再量子化の処理を省略して装置を簡略化してもよい。
【0079】
また、図6には、元のスペクトル信号からトーン性成分を除いたノイズ性成分を表した例を示している。
【0080】
この図6に示すように、各帯域b1〜b5において上記元のスペクトル信号からは上述のようにトーン性成分が除かれているため、各符号化ユニットにおける正規化係数は小さな値となり、したがって、少ないビット数でも発生する量子化雑音は小さくすることができる。
【0081】
ところで、このようにトーン性成分とノイズ性成分を分離することによって、前述した固定的な帯域毎に正規化及び量子化を行う方法と比較して効率的な符号化が可能となるが、図5の方法では各トーン性成分を構成するスペクトルの数を固定的に5本(極大絶対値スペクトルの信号とその両隣の低域側,高域側2本ずつの信号)に設定しているため、例えば図5の図中TCB で示すトーン性成分を除去したノイズ性成分には、図6に示すように(帯域b2,b3)比較的大きなスペクトルが残留している。このため、図6の帯域b2,b3でこれらのノイズ性成分は大きな正規化係数で正規化されて量子化されるため、符号化の効率が悪くなってしまう。このとき、これらのノイズ性成分から大きなスペクトルを含む部分を別のトーン性成分として抽出してノイズ性成分の正規化係数値を下げることはもちろん可能であるが、その場合には新たなトーン性成分を符号化する必要がある。
【0082】
一方、図5の図中TCC ,TCD で示すトーン性成分について言えば、極大スペクトルから離れた小さいエネルギのスペクトルもトーン性成分として符号化を行っているが、トーン性成分に対しては十分な精度で量子化するために多くのビット数が必要なので、このように小さなエネルギのスペクトルまでトーン性成分の構成スペクトルとして符号化を行なうのは効率が良くない。
【0083】
そこで、本発明実施例の装置では、図7に示すように、トーン性成分を構成するスペクトルの個数を可変にしている。すなわち、極大スペクトル(極大絶対値スペクトル)を中心として、トーン性成分TCA に対しては5本のスペクトル(大きさ0のダミーのスペクトルを含む)、トーン性成分TCB に対しては7本のスペクトル、トーン性成分TCC ,TCD に対しては3本のスペクトルをトーン性成分の構成スペクトルとしている。
【0084】
また、図8はこれらのトーン性成分を除いたノイズ性成分のスペクトルの分布を示しているが、図6と比較して明らかなように、帯域b2,b3での正規化係数を小さくとることができ、符号化効率を上げることができる。また、図7のTCC ,TCD のトーン性成分の構成スペクトル数が減っているため、ここでも符号化効率を上げることができる。
【0085】
ここで、図9には図4においてトーン性成分として登録するトーン性成分の構成スペクトル数を決定するための処理例を示したものである。
【0086】
この図9においては、トーン性成分の構成スペクトル数を最大7本までとしており、極大スペクトル(極大絶対値スペクトル)成分を中心として3スペクトル又は5スペクトルのエネルギが、極大スペクトル成分を中心として7スペクトルのエネルギに対して所定の割合を越えた場合には、それぞれトーン性成分の構成スペクトル数を3本又は5本としている。なお、この例では予め登録されているトーン性成分を分類しているが、この分類処理はトーン性成分を抽出する際に同時に行なうことももちろん可能である。
【0087】
この図9において、先ずステップS21では登録トーン性成分数を変数Mとし、ステップS22ではトーン性成分の番号Iを1にする。ステップS23では、極大スペクトル成分を中心として近隣の7スペクトルのエネルギ値を変数Yに代入する。また、ステップS24では、極大スペクトル成分を中心として近隣の3スペクトルのエネルギ値を変数Xに代入する。
【0088】
ステップS25では、上記近隣の7スペクトルのエネルギ値と3スペクトルのエネルギ値との割合(X/Y)が、所定の割合Pを越えたか否か(X/Y>P)の判断を行う。当該ステップS25での判断において、上記割合Pを越えた(イエス)と判断した場合にはステップS26に進み、逆に越えていない(ノー)と判断した場合にはステップS27に進む。
【0089】
上記ステップS26では、トーン性成分の構成スペクトル数を3本として登録(3スペクトルトーン性成分として登録)し、その後後述するステップS31に進む。
【0090】
一方、ステップS27では、極大スペクトル成分を中心として近隣の5スペクトルのエネルギ値を変数Xに代入する。次のステップS28では、上記近隣の7スペクトルのエネルギ値と5スペクトルのエネルギ値との割合(X/Y)が、所定の割合Pを越えたか否か(X/Y>P)の判断を行う。当該ステップS28での判断において、上記割合Pを越えた(イエス)と判断した場合にはステップS29に進み、逆に越えていない(ノー)と判断した場合にはステップS30に進む。
【0091】
上記ステップS29では、トーン性成分の構成スペクトル数を5本として登録(5スペクトルトーン性成分として登録)し、その後後述するステップS31に進む。
【0092】
一方、ステップS30では、トーン性成分の構成スペクトル数を7本として登録(7スペクトルトーン性成分として登録)し、その後ステップS31に進む。
【0093】
ステップS31では、上記ステップS26,S29,S30において登録したトーン性成分数Mとトーン性成分の番号Iとが等しい(I=M)か否かの判断を行い、等しい場合(イエス)には処理を終了し、等しくない場合にはステップS32に進む。
【0094】
ステップS32では、I=I+1として1づつスペクトル信号の番号を増加させてステップS23に戻り、上述の処理を繰り返す。
【0095】
信号成分分離回路602は、上述の処理によってトーン性成分であると判定した周波数成分をトーン性成分符号化回路603に供給し、それ以外の周波数成分をノイズ性成分としてノイズ性成分符号化回路604に供給する。また、信号成分分離回路602は、トーン性成分であると判定された周波数成分に関し、トーン性成分の情報数、その位置情報及び各トーン性成分を構成する構成スペクトルの数を表すスペクトル数情報を符号列生成回路605に供給する。
【0096】
次に、図10は、本発明実施例の符号化装置によって、図7のスペクトル信号を符号化した場合の符号列(記録媒体に記録される符号列)の具体例を示したものである。
【0097】
この図10では、先ず最初に、トーン性成分情報数tcn(図7の例では4)が記録媒体に記録され、次に図7のトーン性成分TCA ,TCB ,TCC ,TCD に対応するトーン性成分情報tcA ,tcB ,tcC ,tcD と、図7の各帯域b1〜b5に対応するノイズ性成分情報nc1 ,nc2 ,nc3 ,nc4 ,nc5 の順番に記録がなされている。
【0098】
ここで、上記トーン性成分情報tcには、そのトーン性成分の構成スペクトル数を表すスペクトル数情報spn(例えばトーン性成分TCB の場合には例えば7)と、トーン性成分の中心スペクトルの位置を表す中心位置情報CP(例えばトーン性成分TCB の場合には例えば15)と、量子化のためのビット数を表す量子化精度情報QP(例えば4)と、正規化係数情報NPとが、正規化および量子化された各信号成分情報(例えば情報SC1 ,SC2 ,SC3 ,・・・,SC7 )と共に記録媒体に記録されるようになる。なお、例えば、周波数によって固定的に量子化精度が定められているような場合にはもちろん量子化精度情報は記録する必要はない。
【0099】
また、トーン性成分の位置情報としては、上記の中心位置情報のかわりに、各トーン性成分の一番低域のスペクトルの位置(例えばトーン性成分TCB の場合には12)を記録するようにしてもよい。
【0100】
また、トーン性成分情報tcC の場合には、例えば、スペクトル数情報spn=3、中心位置情報CP=31、量子化精度情報QP=6となり、各信号成分情報はSC1 ,SC2 ,SC3 となる。
【0101】
さらに、上記ノイズ性成分情報については、量子化精度情報QP(トーン性成分情報nc1 の場合には例えば3)と、正規化係数情報NPとが、正規化および量子化された各信号成分情報(例えば情報SC1 ,SC2 ,・・・,SC8 )と共に記録媒体に記録されるようになる。
【0102】
なお、上述した図10の例以外にも、本発明実施例の装置で符号化した場合の符号列の構成方法は種々考えられるが、例えば図11には本発明実施例での符号化の方法を適用した場合に必要になる各トーン性成分を構成するスペクトル数の情報を効率良く記録するための符号列の構成例を示す。
【0103】
この図11の例において、トーン性成分は同一のスペクトル数のもの毎にまとめて記録されている。すなわち、この例では、先ず、構成スペクトル数が3であるトーン性成分すべてを表す情報として、トーン性成分の個数(例えば3スペクトルトーン性成分情報数=2)と実際のトーン性成分TCC ,TCD の内容(トーン性成分情報tcC ,tcD )が記録され、それに続いて同様に、構成スペクトル数が5であるトーン性成分すべてを表す情報(例えば5スペクトルトーン性成分情報数=1、トーン性成分情報tcA )、および構成スペクトル数が7であるトーン性成分すべてを表す情報(例えば7スペクトルトーン性成分情報数=1、トーン性成分情報tcB )が記録されている。このようにトーン性成分をその構成スペクトル数毎にまとめて記録すると、各トーン性成分数毎にそれを構成するスペクトル数情報を記録しなくて済むために、特にトーン性成分数が多い場合には、効率的な符号化が可能となる。
【0104】
記録順序としては、もちろんこの他にも種々考えられ、例えば、最初に3スペクトルトーン性成分情報数、次に5スペクトルトーン性成分情報数、次に7スペクトルトーン性成分情報数を記録し、その後に各トーン性成分の内容を表す情報を記録しても良い。
【0105】
なお、以上、音響信号に対して本発明実施例の方法を適用した例を中心に説明を行なったが、本発明の方法は一般の波形信号の符号化にも適用することが可能である。しかし、音響信号の場合、トーン性成分情報が聴覚的に特に重要な意味を持っており、本発明の方法を特に効果的に適用することができる。
【0106】
また、以上の説明においては、各トーン性成分の符号化を行なうために量子化及び正規化を行っているが、これらは必ずしも必要ではなく、例えば、各トーン性成分を正規化せずに量子化したものに対しても本発明の符号化の方法を適用することができる。また、量子化して符号化する代わりに、例えば、各トーンのスペクトル分布に対して直接ある符号を対応させる場合にも、各トーン性成分を構成するスペクトルの数を可変にするという符号化の方法を適用することができる。
【0107】
また、本発明は本件出願人による前述の特願平5−152865号及び特願平5−183322号において提案した種々の方法と併用することが可能である。
【0108】
すなわち、聴覚の性質を利用して、上記ノイズ性成分の符号化はさらに効率良く行なうことができる。例えば、周波数軸上でトーン性の信号の近辺ではマスキング効果が有効に働く。したがって、抽出された近辺のノイズ性成分(上記トーン性成分の近辺のノイズ性成分)は0であるとして符号化を行なっても、それが後に復号化された音響信号は元の音と聴感上、大きな差異は感じられない。この方法によって、符号化ユニットが臨界帯域幅を基準にとられている場合などには極めて簡単な方法で圧縮を行なうことができる。
【0109】
また、符号化ユニットのノイズ性成分を0にするのではなく、各トーン性成分の近隣の所定の数のスペクトル成分を0にすることもできる。この所定の数は、聴覚の性質に基づいて、そのトーン性成分の周波数によって変化させ、低域では少なく、高域では多くとるようにすることができる。この方法によっても比較的簡単な手段によって聴覚的に有効な効率の良い圧縮を行なうことができる。なお、トーン性成分によるマスキングは高域側に対して強く働くため、ノイズ性成分を0にする範囲は非対称にしても良い。
【0110】
さらに、ノイズ性成分を、例えば、D.A.Huffman: A Method for Construction of Minimum Redundancy Codes, Proc.I.R.E., 40, p.1098 (1952)に述べられているいわゆる可変長符号によって符号化してもよい。このような符号化方法では頻度の多いパターンには短い符号長を割り当てることによって符号化の効率を上げているが、このような符号を用いる場合には前述のようにノイズ性の成分を0にしておく方法が有効に働く。すなわち、0の成分が多く出現するため、0に対して短い長さの符号を割り当てることによって符号化の効率を上げることができる。
【0111】
以上、トーン性成分を分離し、トーン性成分およびその近辺の信号を0にした後、ノイズ性成分を符号化する方法について述べたが、元のスペクトル信号からトーン性成分を符号化して復号化した信号を引いたものを符号化していく、という方法もとることができる。すなわち例えば、スペクトル信号から一つのトーン性成分を符号化して復号化した信号を差し引いたものを符号化する。また、スペクトル信号からトーン性成分を抽出して符号化することによって、スペクトル信号の符号化精度を上げることができ、これを繰り返していくことにより精度の高い符号化を行なうことができる。
【0112】
この方法による信号符号化装置を、図12を参照しながら説明する。なお、図1と同じ構成については、同じ番号を付与し、その説明を省略する。
【0113】
この図12において、変換回路601によって得られたスペクトル信号は、スイッチ制御回路808によって制御されるスイッチ801を介して、トーン性成分抽出回路802に供給される。トーン性成分抽出回路802は、上述した図4及び図9の処理によってトーン性成分を判別し、判別されたトーン性成分のみをトーン性成分符号化回路603に供給する。また、トーン性成分抽出回路802は、トーン性成分情報数と、その中心位置情報、各トーン性成分を構成するスペクトルの数を表すスペクトル情報数を符号列生成回路605に出力する。
【0114】
トーン性成分符号化回路603は、入力されたトーン性成分に対し、正規化及び量子化を行い、正規化及び量子化されたトーン性成分をローカルデコーダ804及び符号列生成回路605に供給する。ローカルデコーダ804は、正規化及び量子化されたトーン性成分に対して、逆量子化及び正規化の解除を行い、元のトーン性成分の信号を復号する。但し、このとき、復号信号には量子化雑音が含まれることになる。
【0115】
ローカルデコーダ804からの出力は、1回目の復号信号として、加算器805に供給される。また、加算器805には、スイッチ制御回路808によって制御されるスイッチ806を介して、変換回路601からの元のスペクトル信号が供給される。加算器805は、元のスペクトル信号から、1回目の復号信号を差し引いて1回目の差分信号を出力する。
【0116】
トーン性成分の抽出、符号化、復号化、差分化処理を1回で終了する場合は、この1回目の差分信号がノイズ性成分として、スイッチ制御回路808によって制御されるスイッチ807を介して、ノイズ性成分符号化回路604に供給される。トーン性成分の抽出、符号化、復号化、差分化処理を繰り返す場合は、1回目の差分信号は、スイッチ801を介してトーン性成分抽出回路802に供給される。
【0117】
トーン性成分抽出回路802、トーン性成分符号化回路603、ローカルデコーダ804は上述と同様の処理を行い、得られた2回目の復号信号が加算器805に供給される。また、加算器805には、スイッチ806を介して1回目の差分信号が供給される。加算器805は、1回目の差分信号から、2回目の復号信号を差し引いて2回目の差分信号を出力する。
【0118】
トーン性成分の抽出、符号化、復号化、差分化処理を2回で終了する場合は、この2回目の差分信号が、ノイズ性成分として、スイッチ807を介して、ノイズ性成分符号化回路604に供給される。
【0119】
トーン性成分の抽出、符号化、復号化、差分化処理をさらに繰り返す場合は、上述と同様な処理が、トーン性成分抽出回路802、トーン性成分符号化回路603、ローカルデコーダ804、加算器805によって行われる。
【0120】
スイッチ制御回路808は、トーン性成分情報数の閾値を保持しており、トーン性成分抽出回路から得られるトーン性成分情報数がこの閾値を越えた場合に、トーン性成分の抽出、符号化、復号化処理を終了するようにスイッチ807を制御する。
【0121】
また、トーン性成分抽出回路802において、トーン性成分が抽出されなくなった時点で、トーン性成分の抽出、符号化、復号化、差分化処理を終了することもできる。
【0122】
なお、この方法を用いる場合、トーン性成分を量子化するためのビット数の上限を低く設定していても符号化精度を十分に高くとることができ、したがって、量子化ビット数を記録するビット数を小さくすることができるという利点もある。また、このようにトーン性成分を多段階に抽出していく方法は、必ずしもトーン性成分を符号化して復号化したものと同等の信号を元のスペクトル信号から差し引いていく場合だけでなく、抽出されたトーン性成分のスペクトル信号を0にした場合にも適用可能であり、本発明の記述において「トーン性成分を分離した信号」等の表現はこの両者を含むものである。
【0123】
次に、トーン性成分の抽出の帯域を高域においてのみ行うこともできる。
【0124】
ここで、一般にスペクトル変換を行なった場合、低域において十分な周波数分解能をとるためにはスペクトル変換の変換区間長を極めて長くとらなければならず、これを小規模な装置で実現するのは困難である。また、トーン性成分を符号化するためには、そのトーン性成分の位置情報や正規化情報を符号化する必要があるが、低域において分離度の悪いトーン性成分が多数ある場合にはこれらの情報を抽出されたトーン性成分の数だけ記録するのは符号化の効率を上げる上で不利となる。したがって、低域側で周波数分解能が十分にとれない場合には、高域側でのみトーン性成分を分離して符号化するようにしても良い。
【0125】
さらに、低域で十分な周波数分解能を確保するために、低域と高域での周波数分解能を変えても良い。
【0126】
また、本実施例の信号記録媒体は、上述した実施例符号化装置によって符号化された符号化信号が記録されたものであって、例えば、ディスク状の記録媒体としての光ディスク,光磁気ディスク,相変化型光ディスク,磁気ディスクや、テープ状記録媒体としての磁気テープ、半導体記録媒体としてのメモリカード,ICチップなどに、本実施例の符号化信号を記録してなるものである。
【0127】
また、本発明では符号列を信号記録媒体に記録するようにしたが、光ファイバ等を用いて伝送するようにしてもよい。
【0128】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明による信号符号化方法及び装置を用いれば、トーン性信号の符号化をそのスペクトル・エネルギの分布の仕方に応じて効率良く符号化できるようになり、全体としてより高能率な符号化が可能になる。すなわち、特にトーン性の音響信号に対して音質を劣化させることなく符号化の効率を上げることが可能となる。したがって、この圧縮符号化された信号を本発明の信号記録媒体に記録すれば、記録容量を有効に使用することができ、さらに、この信号記録媒体を再生して得た信号を本発明の信号復号化方法及び装置によって復号化することで、良好な音響信号が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の信号符号化装置の概略構成を示すブロック回路図である。
【図2】本発明実施例の信号復号化装置の概略構成を示すブロック回路図である。
【図3】合成変換部の他の構成例を示すブロック回路図である。
【図4】本発明実施例の信号成分分離回路における処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本実施例の信号符号化におけるトーン性成分を説明するための図である。
【図6】本実施例の信号符号化におけるノイズ性成分を説明するための図である。
【図7】本実施例の信号符号化におけるトーン性成分を構成するスペクトルの個数を可変にする様子を説明するための図である。
【図8】本実施例の信号符号化におけるトーン性成分を構成するスペクトルの個数を可変にしたときのノイズ性成分を説明するための図である。
【図9】本実施例の信号符号化におけるトーン性成分として登録されたトーン性成分の構成スペクトル数を決定するための処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】本実施例の信号符号化により符号化されて得られた符号列の記録を説明するための図である。
【図11】本実施例の信号符号化により符号化されて得られた他の例の符号列の記録を説明するための図である。
【図12】本発明の他の実施例の信号符号化装置の構成を示すブロック回路図である。
【図13】従来の符号化装置の概略構成を示すブロック回路図である。
【図14】本実施例及び従来の符号化装置の変換回路の具体的構成を示すブロック回路図である。
【図15】本実施例及び従来の符号化装置の信号成分符号化回路の具体的構成を示すブロック回路図である。
【図16】従来の復号化装置の概略構成を示すブロック回路図である。
【図17】本実施例及び従来の復号化装置の逆変換回路の具体的構成を示すブロック回路図である。
【図18】従来技術による符号化方法を説明するための図である。
【符号の説明】
601 変換回路
602 信号成分分離回路
603 トーン性成分符号化回路
604 ノイズ性成分符号化回路
605 符号列生成回路
701 符号列分解回路
702 トーン性成分復号化回路
703 ノイズ性成分復号化回路
704 合成回路
705 逆変換回路

Claims (14)

  1. 入力信号を符号化する信号符号化方法において、
    入力信号を直交変換を用いて周波数成分に変換する変換処理と、
    上記周波数成分を少なくとも1つのトーン性成分からなる第1の信号とその他の成分であるノイズ性成分からなる第2の信号とに分離する分離処理と、
    上記第1の信号を符号化する第1の符号化処理と、
    上記第2の信号に基づく信号を所定の周波数帯域に分割し、上記分割した周波数帯域毎に符号化する第2の符号化処理とからなり、
    上記各トーン性成分を構成する周波数成分の数は可変であることを特徴とする信号符号化方法。
  2. 上記各トーン性成分を構成する周波数成分の数を示す情報を符号化する周波数成分数符号化処理も行うことを特徴とする請求項1記載の信号符号化方法。
  3. 上記第1の符号化処理には、当該第1の信号を量子化する量子化処理を含むことを特徴とする請求項1記載の信号符号化方法。
  4. 上記第1の符号化処理には、当該第1の信号を正規化する正規化処理を含むことを特徴とする請求項1記載の信号符号化方法。
  5. 同じ数の周波数成分からなる上記複数のトーン性成分をまとめて符号列を形成する符号列形成処理も行うことを特徴とする請求項1記載の信号符号化方法。
  6. 上記第2の符号化処理では、上記各トーン性成分付近の上記第2の信号を0とした上記第2の信号に基づく信号が符号化されることを特徴とする請求項1記載の信号符号化方法。
  7. 上記第2の符号化処理では、上記各トーン性成分付近の所定の数の上記第2の信号を0とした上記第2の信号に基づく信号が符号化されることを特徴とする請求項6記載の信号符号化方法。
  8. 上記所定の数は、聴覚の性質に基づいて周波数によって変化されることを特徴とする請求項7記載の信号符号化方法。
  9. 入力信号を符号化する信号符号化装置において、
    入力信号を直交変換を用いて周波数成分に変換する変換手段と、
    上記周波数成分を少なくとも1つのトーン性成分からなる第1の信号とその他の成分であるノイズ性成分からなる第2の信号とに分離する分離手段と、
    上記第1の信号を符号化する第1の符号化手段と、
    上記第2の信号に基づく信号を所定の周波数帯域に分割し、上記分割した周波数帯域毎に符号化する第2の符号化手段とを有し、
    上記各トーン性成分を構成する周波数成分の数は可変であることを特徴とする信号符号化装置。
  10. 符号化された信号を復号化する信号復号化方法において、
    少なくとも1つのトーン性成分からなる第1の信号を復号化して第1の復号化信号を生成する第1の復号化処理と、
    ノイズ性成分からなる第2の信号を所定の周波数帯域毎に復号化して第2の復号化信号を生成する第2の復号化処理と、
    上記第1及び第2の復号化信号を合成して逆直交変換を行う合成逆変換、又は、上記第1及び第2の復号化信号を各々逆直交変換して合成する合成逆変換を行う合成逆変換処理とからなり、
    上記合成逆変換処理は、上記各トーン性成分を構成する周波数成分の数を示す情報に基づいて上記合成を行うことを特徴とする信号復号化方法。
  11. 上記第1の復号化処理は、上記第1の信号を逆量子化する逆量子化処理を含むことを特徴とする請求項10記載の信号復号化方法。
  12. 上記第1の復号化処理は、上記第1の信号の正規化を解除する正規化解除処理を含むことを特徴とする請求項10記載の信号復号化方法。
  13. 上記第1の信号は、同じ数の周波数成分からなる上記複数のトーン性成分別に纏められていることを特徴とする請求項10記載の信号復号化方法。
  14. 符号化された信号を復号化する信号復号化装置において、
    少なくとも1つのトーン性成分からなる第1の信号を復号化して第1の復号化信号を生成する第1の復号化手段と、
    ノイズ性成分からなる第2の信号を所定の周波数帯域毎に復号化して第2の復号化信号を生成する第2の復号化手段と、
    上記第1及び第2の復号化信号を合成して逆直交変換を行う合成逆変換、又は、上記第1及び第2の復号化信号を各々逆直交変換して合成する合成逆変換を行う合成逆変換手段とを有し、
    上記合成逆変換手段は、上記各トーン性成分を構成する周波数成分の数を示す情報に基づいて上記合成を行うことを特徴とする信号復号化装置。
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