JPH07167597A - 発破工法 - Google Patents

発破工法

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JPH07167597A
JPH07167597A JP34128093A JP34128093A JPH07167597A JP H07167597 A JPH07167597 A JP H07167597A JP 34128093 A JP34128093 A JP 34128093A JP 34128093 A JP34128093 A JP 34128093A JP H07167597 A JPH07167597 A JP H07167597A
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hole
blast
blasting
holes
blast hole
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Tadashi Masumoto
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Takuzo Makino
卓三 牧野
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Okumura Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発破工法によって岩盤等の被破砕物を破砕す
る際に、破砕線に沿って確実に亀裂を発生させて精度の
よい破砕と作業能率の向上を図る。 【構成】 被破砕物1の計画掘削部の外周縁に沿って長
辺側の端部を一定間隔を存して対向させた状態で断面長
孔形状の発破孔2を穿設し、各発破孔2内に爆薬7を装
填して爆破させることにより発破孔2の短径方向に爆破
力を集中させて長径方向、即ち、隣接する発破孔2、2
間に亀裂を発生させる。この亀裂により計画掘削部の外
周縁に沿って外側の岩盤に対する不連続部が形成され
る。さらに、上記発破孔列から内方に向かって順次一体
間隔を存し、且つ隣接する発破孔2、2の長辺側の端部
を一定間隔を存して対向させた状態で発破孔列を穿設し
ておき、これらの発破孔列の発破孔2を爆破させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は岩盤、或いは溶鉱炉の残
銑やコンクリートなどの被破砕物を爆破によって破砕さ
せる発破工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から岩盤等の被破砕物を発破工法に
よって破砕するには、破砕すべき部分に適宜間隔毎に所
定深さの断面円形状の発破孔を穿設し、これらの発破孔
内に爆薬を装填したのち爆破させることにより各発破孔
から四方に亀裂を発生させる発破工法が採用されてい
る。さらに、このような発破工法では発破孔からの亀裂
方向が不定となって効率のよい破砕が望めないので、発
破孔の孔壁面にノッチを形成して爆破時に該ノッチ部分
に応力集中を生じさせて亀裂方向を定めるようにするこ
とも行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ノ
ッチは外周面にノッチ形成用刃体を突設してなる穿孔ロ
ッドを使用して穿孔と同時に刃体によって形成されるも
のであるが、その穿設作業に手間を要するばかりでな
く、例えば岩石を穿孔すると、該ロッド先端ビットによ
り掘削される孔壁が凹凸面となるので、このビットに後
続して一体的にロッドの長さ方向に進入する刃体によっ
て孔壁の凸面にノッチを切り込み形成することができて
も、凹面にはノッチを形成できない場合が生じ、また、
その補正もできないので、ノッチが発破孔の長さ方向に
不連続に形成され且つその深さも不均一となって精度の
よい亀裂を生じさせることができなくなるという問題点
があった。本発明はこのような問題点を全面的に解消し
得る発破工法の提供を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載した発破工法は、岩盤等の
被破砕物の計画掘削面に断面長孔形状の発破孔を所定間
隔毎に且つ隣接する発破孔の長辺側の端部を対向させた
状態で所望深さまで穿設したのち、該発破孔内に爆薬を
装填して爆破することを特徴とするものである。
【0005】また、本発明の請求項2に記載した発破工
法は、岩盤等の被破砕物における計画掘削面の略中央部
に断面が細長形状のボアホールを所望深さまで穿設する
と共に該ボアホールの開口端の両長辺の中央部から一定
間隔を存した計画掘削面に断面長孔形状の発破孔をその
長辺がボアーホールの長辺と平行方向に向けた状態で所
望深さまで穿設し、さらに、両発破孔から外側に一定間
隔を存した計画掘削面に断面長孔形状の発破孔を所定間
隔毎に且つ隣接する発破孔の長辺側の端部を互いに対向
させた状態で所望深さまで穿設し、ボアーホール及び各
発破孔内に爆薬を装填してボアーホール及び該ボアーホ
ールに近い発破孔から順次爆破させることを特徴とする
ものである。
【0006】さらに、本発明の請求項3に記載した発破
工法は、岩盤等の被破砕物における計画掘削面の外周縁
に沿って断面長孔形状の発破孔を所定間隔毎に且つ隣接
する発破孔の長辺側の端部を対向させた状態で所望深さ
まで穿設すると共に隣接する発破孔間の中間部に空孔を
所望深さまで穿設し、さらに、これらの発破孔列で囲ま
れた計画掘削面に該発破孔列から内方に向かって一定間
隔を存して断面長孔形状の発破孔列を上記と同様な配置
形態で穿設し、しかるのち、外側の発破孔列の各発破孔
を装薬、爆破し、次いで、内側の発破孔列列を爆破させ
ることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】上記請求項1に記載の発明によれば、断面長孔
形状の発破孔内に火薬を装填して爆破させると、該孔の
短辺方向に破砕力が集中して作用して長径延長方向に亀
裂が生じることになる。そして、複数の発破孔をその長
辺側の端部を互いに対向させた状態にして被破砕物に一
定間隔毎に穿設しているので、隣接する発破孔間に確実
に亀裂が発生し、この亀裂によって全ての発破孔が連続
して被破砕物を能率よく破砕させることができる。
【0008】また、請求項2に記載の発明によれば、ボ
アーホールに近接した発破孔を爆破させると、該発破孔
の長辺側の両端部からこの両端部と対向するボアーホー
ルの長辺側の両端部間に向かってそれぞれ亀裂が発生
し、発破孔と亀裂及びボアーホールで囲まれた被破砕物
を掘削、除去し得る。次いで、外側の発破孔を爆破させ
ると、上記同様に隣接する発破孔の端部間に亀裂が発生
し、発破孔列と亀裂によって囲まれた被破砕物を掘削、
除去し得る。
【0009】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
最外側の発破孔列には隣接する発破孔間に空孔を設けて
いるので、発破孔を爆破させた時に該発破孔の長辺側端
部からと空孔に向かって亀裂が発生し、従って、隣接す
る発破孔間が中間の空孔を介して亀裂により連続するた
め、発破孔の穿設数及び爆薬使用量を減少させることが
できるばかりでなく、計画掘削面の外周縁に沿った精度
のよい掘削が可能となる。次いで、最内側の発破孔列か
ら外側の発破孔列を順次爆破させて発破孔列を亀裂によ
り連続させ、計画掘削面を所定深さまで全面的に掘削す
る。
【0010】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面について説明す
る。図1は被破砕物1としての岩盤にトンネルを本発明
発破工法によって掘削する方法を示すもので、トンネル
の計画掘削面1aの外周縁に沿ってスロット5をトンネル
方向の適宜深さにまで穿設すると共にこのスロット5で
囲まれた計画掘削面1aの中央部に両端が該スロット5の
両側垂直部に連続する正面水平直状のスロット6を適宜
深さまで穿設し、このスロット6によって計画掘削面1a
を上下被破砕部に分割した状態とする。
【0011】さらに、上側の被破砕部には、円弧状に湾
曲したスロット5に沿って該スロット5から一定間隔を
存し且つその長辺方向の端部を互いに一定間隔を存して
対向させた状態で上記断面長孔形状の発破孔2、2・・
・を穿設してスロット5に沿った円弧線上に配列した第
1発破孔列Aとする。同様に、この第1発破孔列Aから
内方に順次一定間隔を存して第2発破孔列B、第3発破
孔列Cを穿設すると共に最内側の第3発破孔列Cで囲ま
れた被破砕部の中央部にその長辺方向を上記水平直状の
スロット6と同一方向に向けて最内側発破孔2aを穿設す
る。
【0012】さらに、下側の被破砕部には、上記スロッ
ト5の下辺スロット部5bと水平直状スロット6から一定
間隔を存して水平方向に直列状の上側発破孔列Dと下側
発破孔列Eとを設ける。これらの発破孔列D、Eにおけ
る左右に隣接する発破孔2、2は上記同様にその長辺方
向の端部を互いに一定間隔を存して対向させた状態で穿
設されている。
【0013】上記のような断面長孔形状の発破孔2は、
例えば、図4に示すように、先端にビット21を装着して
なる複数本のロッド20を、該ロッド20よりも大径の上記
ビッド21を交互に前後方向にずらした状態で並設して正
面からみた場合、隣接するロッド20のビット21、21が互
いにその対向部分を重複させた構造としている穿孔具を
使用し、この穿孔具の各ロッド20を回転させると共に打
撃しながら被破砕物1に所望深さまで穿孔することによ
って得ることができる。この発破孔2の長径寸法は短径
寸法の2倍以上に形成しておくことが望ましい。
【0014】このように穿設した各発破孔2内に爆薬を
装填して爆破させることにより計画トンネルの断面形状
に掘削するには、まず、最外側の第1発破孔列Aと最下
部の下側発破孔列Eとの各発破孔2内に爆薬を装填した
のち、爆破させる。この爆破力が爆薬との距離が短い断
面横長孔形状の発破孔2の長辺側に向かって即ち、短辺
方向に集中的に作用し、対向する長辺間がその爆破力に
より引き離されて短辺側の両端部から発破孔2の長径延
長方向に亀裂が発生し、これらの発破孔列A、Eの全て
の発破孔2は亀裂によってその列方向に連続する。
【0015】この亀裂で連続した発破孔列Aとスロット
5の湾曲スロット部5aとで囲まれた岩盤部分、及び亀裂
で連続して下側発破孔列Eとスロット5の下辺水平スロ
ット部5bとで囲まれた岩盤部分を掘削、除去したのち、
同様にして第2発破孔列Bと第3発破孔列C、中央部の
発破孔2aとを順次爆破すると共に下側被破砕部の上側発
破孔列Dの各発破孔2を爆破し、亀裂または亀裂とスロ
ットで囲まれた岩盤部分を掘削除去して一定長のトンネ
ルを掘削するものである。なお、上記発破孔列の発破順
次は、すべての発破孔に爆薬を装填したのち、スロット
に近い列から順次短時間差をおいて列毎に発破するよう
にしてもよい。
【0016】図2は請求項2に記載した発明の実施例を
示すもので、上記のようなスロットを設けることなく、
計画トンネル掘削面の外周縁に沿って一定間隔毎に長径
方向の端部を互いに対向させた状態で上記断面形状の発
破孔2を穿設することにより第1発破孔列A1を形成する
と共にこの第1発破孔列A1から内方に順次一定間隔を存
してアーチ状の第2発破孔列B1、第3発破孔列C1を穿設
する。
【0017】さらに、最内側の第3発破孔列C1で囲まれ
た被破砕部の中央部に断面が縦方向に細長形状のボアー
ホール3を発破孔2とトンネル長さ方向に略同一深さま
で穿設すると共にこのボアーホール3の両側方にボアー
ホール3の長さを一辺とする正三角内に長辺方向をボア
ーホール3の長さ方向に向けて発破孔2b、2bを穿設す
る。
【0018】このように穿設した各発破孔2内に爆薬を
装填して爆破させることにより計画トンネルの断面形状
に掘削するには、まず、ボアーホール3の両側の発破孔
2b、2bに爆薬を装填して発破させると、この爆破による
亀裂が発破孔2b、2bの長辺両端部からボアーホール3の
長辺両端部に向かって発生して発破孔2bとボアーホール
3とが亀裂により連続する。この亀裂と発破孔2bとボア
ーホール3とで囲まれた岩盤部分を掘削、除去する。
【0019】次いで、第3発破孔列C1、第2発破孔列B
1、第1発破孔列A1と順次、内側から外側に向かってそ
れらの発破孔列の各発破孔2を爆破し、発破孔2及び亀
裂によって囲まれた岩盤部分を掘削除去して一定長のト
ンネルを掘削するものである。なお、上記同様に発破列
2b、C1、B1、A1の順に短時間差をおいて発破を行っても
よい。
【0020】図3は請求項3に記載した発明の実施例を
示すもので、計画トンネル掘削面の外周縁に沿って一定
間隔毎に長径方向の端部を互いに対向させた状態で上記
断面形状の発破孔2を穿設することにより第1発破孔列
A2を形成すると共にこの第1発破孔列A2から内方に順次
一定間隔を存してアーチ状の第2発破孔列B2、第3発破
孔列C2を穿設し、さらに、最内側の第3発破孔列C2で囲
まれた被破砕部の中央部に断面が縦方向に細長形状のボ
アーホール3を発破孔2とトンネル長さ方向に略同一深
さまで穿設すると共にこのボアーホール3の両側方に長
辺方向をボアーホール3の長さ方向に向けて発破孔2c、
2cを穿設する方法については上記請求項2に記載した発
明と同様である。
【0021】この発破方法においては、第1発破孔列A2
の隣接する発破孔2、2間の間隔を上記発明における実
施例よりも大きくし、発破孔2、2間の中間部に断面円
形状の小径空孔4を発破孔2と略同一深さまで穿設して
いるところに構成上の特徴を有している。即ち、発破孔
2と空孔4とを交互に且つ発破孔2の長辺方向の長さよ
りも発破孔2と空孔4との対向端部間の距離を短くなる
ように穿設している。
【0022】このように穿設した各発破孔2内に爆薬を
装填して爆破させることにより計画トンネルの断面形状
に掘削するには、まず、計画トンネルの掘削面外周縁に
沿って設けた第1発破孔列A2の各発破孔2を爆破する。
この爆破による亀裂が発破孔2から空孔4に向かって発
生し、隣接する発破孔2、2が中間の空孔4を介して亀
裂により連続して、計画トンネルの掘削面外周縁に沿っ
て外側の岩盤との連続性を断った隙間が形成される。こ
のときの空孔4は発破したときの爆薬の気化体が逃げる
ための通路となる。
【0023】次いで、ボアーホール12の両側に設けた発
破孔2b、2bを爆破させてボアーホール3の上下端部に連
通する亀裂を発生させ、該発破孔2bとボアーホール3と
で囲まれた岩盤部分を掘削、除去する。しかるのち、第
3発破孔列C2、第2発破孔列B2の各発破孔2を順次爆破
して発破孔2及び亀裂により囲まれた岩盤部分を既に掘
削、除去した空間を利用して掘削除去し、一定長のトン
ネルを掘削するものである。
【0024】上記各発破工法においては、発破孔2内に
爆薬を直接、所望深さまで装填したのち爆破させてもよ
いが、爆薬と発破孔2の孔壁との間に隙間が生じて孔壁
に対する爆破力が効率良く伝達し得ないので、図5に示
すように、発破孔2内に装填した爆薬7のリード線8を
孔外に引き出した状態で該爆薬7と発破孔2の孔壁との
空隙部に砂等の充填物10a を充填したのち、爆破させる
か、あるいは、図6〜図8に示すように、液体10の注入
によって膨張する袋体9を使用することが好ましい。
【0025】このように、爆薬7と発破孔2の孔壁との
空隙部に砂や液体などを充填させた状態でリード線8を
通じて爆薬7を爆破させると、その爆破力が充填物によ
って確実に孔壁に伝達され、被破砕物1を効率よく破砕
することができるものである。この爆破によって爆薬7
との距離が短い断面横長孔形状の発破孔2の長辺側に向
かって、即ち、短径方向に爆破力が集中的に作用し、対
向する長辺間がその爆破力により引き離されて短辺側の
両端部から発破孔2の長径延長方向に亀裂が発生するも
のである。
【0026】上記のように充填物として砂を使用しても
よいが、柔軟性を有する袋体9を使用すれば、爆薬7の
装填が能率よく行うことができる。即ち、この袋体9の
閉止前端部内に爆薬7を挿入、固定した状態で該袋体9
を発破孔2内に挿入し、しかるのち、袋体9内に液体10
を注入、充満させて該袋体9を膨張させることにより発
破孔2の孔壁に密着させ、しかるのち、爆破させること
ができる。袋体9内に爆薬7を固定させる手段としては
袋体9の先端内面にフック形状の火薬係止具を設けてお
くか、或いは、爆薬7と互いに係合するベルベット式フ
ァスナーを装着しておくか、さらには火薬連繋用紐状物
等を取付けておけばよい。
【0027】袋体6としては、図9に示すように、発破
孔2と同等の長さを有し、且つ該発破孔2の断面形状よ
りも長径、短径寸法ともやゝ大きい筒形状に形成された
ものが用いられ、その先端側は密閉されている一方、後
端壁部9aの中央部にファスナーその他の適宜な手段によ
って密閉可能な装薬口9bを設けていると共に適所に注液
ホース11と接続可能な注液口9cを設けてある。さらに、
この袋体9の周壁には全長に亘って少なくとも1本(図
においては2本)の剛性棒状芯材12をその露出面が袋体
9の外周面と面一状態となる埋設状態に固着してある。
なお、袋体9は合成樹脂シート材、或いは、布地に防水
剤を塗層した非透水性シート材から形成されているが、
高炉のような高温炉壁を破壊する場合には、セラクミッ
ククロス等の耐火耐熱性繊維によって形成しておく。
【0028】この袋体6は不使用時には図10に示すよう
に、芯材12を保持部として幅方向及び厚さ方向にに収縮
させることができるので取扱性がよく、使用時には袋体
9内に爆薬7を装填し、発破孔2内に挿入する。この
際、剛性棒状芯材12によって袋体9を発破孔2内に円滑
に挿入できると共に発破孔2に多少の曲がりや孔壁に凹
凸が生じていても袋体9が収縮しているので、その挿入
作業が容易に行える。
【0029】こうして袋体9を発破孔2内に挿入したの
ち装薬口9bを密閉し、しかるのち、図6、図7に示すよ
うに、注液口9cに水等の注液ホース11を接続して袋体9
内に液体10を注入すると、袋体9はその注入圧によって
膨張し、外周面を発破孔2の孔壁に全面的に密接させ
る。この状態になった時に注入ホース11のバルブ13を閉
止して袋体9を発破孔2の孔壁に密接させた状態に保持
し、しかるのち、爆薬7を爆破させて上述したように、
断面長孔形状の発破孔2の短辺側両端部から該発破孔2
の長径延長方向に亀裂を発生させるものである。
【0030】図11は袋体9の変形例を示すもので、この
袋体9においては1本の剛性棒状芯材12を該袋体9の一
側部に全長に亘って装着していると共に他側部内に注液
口9cと対応させて芯材兼用パイプ14を挿入してあり、こ
のパイプ14の先端を袋体9の内底面に接近させた状態で
開口させていると共に基端を袋体9の後端壁部9aから突
出状態で固定してなる構造を有している。このような構
造の袋体9は、発破孔2が上向き傾斜状態に穿設されて
いる場合に適する。
【0031】即ち、この袋体9の内底部(先端部内)に
爆薬7を装填、固定させた状態で該袋体9を上向き傾斜
状態の発破孔2内に挿入したのち、注液口9cに接続した
ホース11から液体10を注入すると液体10が徐々に袋体9
の後端壁部9a側から液面を上昇させながら先端側に充満
していき、袋体9の先端部内に封入される爆破効率を低
下させる空気をパイプ14を通じて外部に排出し得るもの
である。なお、発破孔2が水平状態に穿設されている場
合には、パイプ14を液体注入用として使用し、注液口9c
を排液口として使用することができる。
【0032】図12は袋体9の更に別な変形例を示すもの
で、袋体9の後端壁部9aに設けた注液口9cよりも小径の
排液口9dを袋体9の前端壁面に穿設していると共に注液
口9cと対応して該袋体9内に芯材兼用パイプ15を配設
し、その先端と基端との開口部を袋体9の前後壁面から
夫々外部に突出させてなるものである。その他の構造に
ついては上記実施例と同様である。
【0033】このように構成したので、図8に示すよう
に、発破孔2の深部に爆薬7を横向き状態で装填すると
共にそれに後続して袋体9を発破孔2内に挿入したの
ち、注液口9cからホース11を通じて液体10を注入する
と、袋体9は内部に注入される液体10によって膨張して
その外周面を孔壁に密接させると共に該液体10の一部が
小径の排液口9dから発破孔2の深部内に排出され、該部
に充満すると共に余剰液体は芯材兼用パイプ15を通じて
外部に排出される。この状態にして爆薬7を爆破させる
ことにより上記同様に断面長孔形状の発破孔2の短辺側
両端部から該発破孔2の長径延長方向に亀裂を発生させ
るものである。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明の発破工法によれ
ば、岩盤等の被破砕物の計画掘削面に、断面長孔形状の
発破孔を所定間隔毎に且つ隣接する発破孔の長辺側の端
部を対向させた状態で所望深さまで穿設したのち、該発
破孔内に爆薬を装填して爆破することを特徴とするもの
であるから、断面長円形状の発破孔は従来のような断面
円形孔の発破孔にノッチを形成する穿孔作業に比べて容
易に穿設し得るばかりでなく、該発破孔内に装填した火
薬を爆破させることによって爆破力を断面長円形状の発
破孔の短径方向に集中的に作用させ、発破孔の長径方向
に確実に亀裂を生じさせることができるものである。
【0035】さらに、上記発破孔はその長径側の端部を
互いに対向させて一定間隔毎に穿設しているので、隣接
する発破孔間に確実に亀裂を生じさせることができ、従
って発破孔間の間隔を亀裂で連結できる最大限の距離に
予め設定し得るので、発破孔の穿孔数の減少と相俟って
火薬の使用量等を必要最小限度にすることができ、経済
的で且つ能率のよい発破が可能となるものである。
【0036】また、請求項2に記載した発明によれば、
被破砕物における計画掘削面の略中央部に断面が細長形
状のボアホールを所望深さまで穿設すると共に該ボアホ
ールの開口端の両長辺の中央部から一定間隔を存した計
画掘削面に断面長孔形状の発破孔をその長辺がボアーホ
ールの長辺と平行方向に向けた状態で所望深さまで穿設
しているので、ボアーホールに近接した発破孔を爆破さ
せることによって該発破孔の長辺側の両端部からこの両
端部と対向するボアーホールの長辺側の両端部間に向か
ってそれぞれ亀裂を発生させることができ、発破孔と亀
裂及びボアーホールで囲まれた被破砕物の掘削、除去が
能率よく行えるものである。
【0037】さらに、上記ボアーホールに近接した両発
破孔から外側に一定間隔を存した計画掘削面に断面長孔
形状の発破孔を所定間隔毎に且つ隣接する発破孔の長辺
側の端部を互いに対向させた状態で所望深さまで穿設し
ているので、上記ボアーホールに近い発破孔の爆破後、
外側の発破孔を順次爆破することによって上記同様に隣
接する発破孔の端部間に確実に亀裂を発生させることが
できると共に既に掘削除去した内側の空隙部によって亀
裂で囲まれた被破砕物の掘削、除去が容易に行えるもの
である。
【0038】また、請求項3に記載した発明によれば、
被破砕物における計画掘削面の外周縁に沿って断面長孔
形状の発破孔を所定間隔毎に且つ隣接する発破孔の長辺
側の端部を対向させた状態で所望深さまで穿設すると共
に隣接する発破孔間の中間部に空孔を所望深さまで穿設
しているので、発破孔を爆破させると、該発破孔の長辺
側端部からと空孔に向かって亀裂が発生し、従って、隣
接する発破孔間が中間の空孔を介して亀裂により連続す
るため、発破孔の穿設数及び爆薬使用量を減少させるこ
とができるばかりでなく、計画掘削面の外周縁に沿った
精度のよい掘削が可能となるものである。
【0039】さらに、上記発破孔列で囲まれた計画掘削
面に該発破孔列から内方に向かって一定間隔を存して断
面長孔形状の発破孔列を上記と同様な配置形態で穿設し
ておき、上記発破孔列を爆破させたのち、内側の発破孔
列を爆破させるで、計画掘削面内の被破砕物を正確に且
つ能率よく掘削し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】トンネル掘削に本発明工法を採用した場合の簡
略正面図、
【図2】中央部にボアーホールを設けた場合の実施例を
示す簡略正面図、
【図3】発破孔間に空孔を設けた場合の実施例を示す簡
略正面図、
【図4】断面長円形状の発破孔掘削具の簡略平面図、
【図5】発破孔内に火薬を挿入すると共に砂を充填した
状態の簡略縦断面図、
【図6】発破孔内に火薬を装填した袋体を挿入した状態
の簡略縦断面図、
【図7】その簡略縦断側面図、
【図8】その変形例の簡略縦断側面図、
【図9】袋体の簡略斜視図、
【図10】袋体を収縮させた状態の簡略斜視図、
【図11】袋体の別な構造を示す一部切欠簡略斜視図、
【図12】袋体のさらに別な構造を示す一部切欠簡略斜
視図。
【符号の説明】
1 被破砕物 2 発破孔 3 ボアーホール 4 空孔 5、6 スロット 7 爆薬

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 岩盤等の被破砕物の計画掘削面に、断面
    長孔形状の発破孔を所定間隔毎に且つ隣接する発破孔の
    長辺側の端部を対向させた状態で所望深さまで穿設した
    のち、該発破孔内に爆薬を装填して爆破することを特徴
    とする発破工法。
  2. 【請求項2】 岩盤等の被破砕物における計画掘削面の
    略中央部に断面が細長形状のボアホールを所望深さまで
    穿設すると共に該ボアホールの開口端の両長辺の中央部
    から一定間隔を存した計画掘削面に断面長孔形状の発破
    孔をその長辺がボアーホールの長辺と平行方向に向けた
    状態で所望深さまで穿設し、さらに、両発破孔から外側
    に一定間隔を存した計画掘削面に断面長孔形状の発破孔
    を所定間隔毎に且つ隣接する発破孔の長辺側の端部を互
    いに対向させた状態で所望深さまで穿設し、各発破孔内
    に爆薬を装填してボアーホールに近い発破孔から順次爆
    破させることを特徴とする発破工法。
  3. 【請求項3】 岩盤等の被破砕物における計画掘削面の
    外周縁に沿って断面長孔形状の発破孔を所定間隔毎に且
    つ隣接する発破孔の長辺側の端部を対向させた状態で所
    望深さまで穿設すると共に隣接する発破孔間の中間部に
    空孔を所望深さまで穿設し、さらに、これらの発破孔列
    で囲まれた計画掘削面に該発破孔列から内方に向かって
    一定間隔を存して断面長孔形状の発破孔列を上記と同様
    な配置形態で穿設し、しかるのち、外側の発破孔列の各
    発破孔を装薬、爆破し、次いで、内側の発破孔列を爆破
    させることを特徴とする発破工法。
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