JPH07166061A - オルガノシロキサンを含む改良された熱媒液組成物 - Google Patents

オルガノシロキサンを含む改良された熱媒液組成物

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JPH07166061A
JPH07166061A JP6212890A JP21289094A JPH07166061A JP H07166061 A JPH07166061 A JP H07166061A JP 6212890 A JP6212890 A JP 6212890A JP 21289094 A JP21289094 A JP 21289094A JP H07166061 A JPH07166061 A JP H07166061A
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sir
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JP6212890A
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Gary Allen Mcintyre
アレン マッキンタイアー ゲイリー
Robin Sue Asch
スー アッシュ ロビン
Loren Dean Durfee
ディーン ダーフィー ロレン
Terrence Keith Hilty
ケイス ヒルティー テレンス
Terence J Swihart
ジョン スウィハート テレンス
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K5/00Heat-transfer, heat-exchange or heat-storage materials, e.g. refrigerants; Materials for the production of heat or cold by chemical reactions other than by combustion
    • C09K5/08Materials not undergoing a change of physical state when used
    • C09K5/10Liquid materials

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷蔵庫等の冷媒に使用するに適切な、低温で
低粘度を維持しながら良好な熱移動と高い引火点を示す
オルガノシロキサン系の熱媒液を提供する。 【構成】 次式で表される化合物から選択されたオルガ
ノシロキサンを含む熱媒液組成物で、Rはアルキル基、
1 は式Cn 2n+1を有する。 (a)R1 2 SiO(RR1 SiO)x (R2 Si
O)y SiR3 (b)R1 2RSiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)
y SiR3 (c)R1 3SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
SiR3 (d)R3 SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
SiR3 (e)R1 2 SiO(RR1 SiO)x (R2 Si
O)y SiR1 2 (f)R1 2RSiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)
y SiR1 2R (g)R1 3SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
SiR1 3

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルキルメチルシロキ
サン流体又はアルキルメチルシロキサン流体混合物を含
む熱媒液(冷却用機械オイル)に関する。さらに、本発
明は、冷却に利用する装置にアルキルメチルシロキサン
流体を使用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】低温熱
媒液に望ましい性質は、冷却に対する安定性、優れた減
摩性(即ち、反焼付け、反磨耗)、高い熱容量(即ち、
比熱)特性、及び低温で低粘度を示すことによる冷却液
として作用できる能力である。また、これらの低温用流
体は、取扱の容易さのために低温で低粘度を維持しなが
ら、高い引火点を示し得ることが望ましい。低温で低粘
度を維持しながら高い引火点を有する熱媒液は、密閉容
器引火点で140°F(60℃)未満の物質に合衆国の
多くの州で危険の表示を要求する法律規制が始まりそう
であるため、なおさら重要である。
【0003】熱媒液は従来技術で知られている。例え
ば、ハロカーボンとハロゲン化炭化水素;メタノール、
エチレングリコール、プロピレングリコールのようなア
ルコールの水溶液;塩化カルシウムやソーダの塩の水溶
液が、温度範囲に対応して、低温の低粘度熱媒液として
使用されている。これらの流体の欠点もよく知られてい
る。低級アルコールは、毒性と低引火点のため、細かな
安全対策を必要とする。塩の水溶液は腐食性が高く、低
温で粘度が大きい。ハロカーボンとハロゲン化炭化水素
化合物は、オゾン層の光化学分解の原因の1つと考えら
れており、場合により毒性でもある。したがって、これ
らの物質とシリコーンオイルの混合物は同じ欠点に苦し
む。
【0004】装置にシリコーンオイルを使用することは
新しくない。例えば、日本特開昭第289098号は、
40℃で10〜50000mm2 /秒(センチストーク
ス)の動粘度を有する2重量%以上の改質シリコーンオ
イルを含む、フレオン(R) と同等な潤滑オイルを開示し
ている。このシリコーンオイルは、ポリジメチルシロキ
サンのメチル基の一部又は全部を(A)2〜40の炭素
原子を含むアルキル、(B)アリール、(C)式−
1 、−R2 OH、−R2 OR3 、−R2 C(O)−O
3 の少なくとも2つの部類から選択された基で置換す
ることによって調製し、ここでR1 はアルキルアリール
又はアラルキル、R2 はアルキレン、アリーレン、アル
キルアリーレン、又はアラルキレンから選択され、R3
は水素、アルキル、アルケニル、アリール、アルキルア
リール、又はアラルキルから選択される。
【0005】アルキルメチルシロキサンは油圧、潤滑、
ブレーキの液体として研究されてきた。米国特許第23
98187号は、線状ジアルキルシロキサンのポリマー
とコポリマー流体の使用において、温度による粘度、低
流動点、高引火点へのそれらの若干の違いに基づく効果
を詳細に開示している。米国特許第4443351号
は、線状のポリジメチルシロキサン(PDMS)、又は
PDMSとアルキルメチルシロキサンのコポリマーを、
クロレンデートジエステル、潤滑剤、及びポリジメチル
シロキサン−ポリブタジエンのブロックコポリマーに配
合することができると教示している。米国特許第367
1433号は、少量のドデシルコハク酸の添加によるア
ルキルメチルポリシロキサン流体の潤滑性の向上を明ら
かにしている。
【0006】また、環状アルキルメチルシロキサンが米
国特許第4719024号に開示されており、広範囲の
粘度と熱安定性を有するメチルアルキルシクロシロキサ
ンが油圧用流体と潤滑剤を作成するために使用されてい
る。また、米国特許第5084196号において、冷蔵
庫のような装置の潤滑油としてシロキサンがが開示され
ている。フロン(フッ素含有アルカン)雰囲気のための
潤滑油が開示されており、40℃において5〜500m
2 /秒(cSt)の動粘度を有するベースオイルの1
00部と、25℃において1000mm2 /秒(cS
t)以上の動粘度を有するエポキシ構造のポリシロキサ
ンを0.001〜0.1重量部含む。また、この潤滑油
は種々の冷媒の存在下で反発泡性と高温安定性を有し、
冷蔵庫オイルとして利用される。米国特許第49466
11号は、少なくとも1種の線状又は環状のフッ素化シ
ロキサン化合物を含む冷蔵庫オイルをクレイムしてい
る。また、この特許は,この冷蔵庫オイルが冷媒として
各種フロン化合物を使用する冷蔵庫、クーラー、ヒート
ポンプの潤滑剤として有効であると開示している。シロ
キサンベースの冷却オイルはカナダ特許出願第2003
332号にも開示されている。これらの冷却オイルは−
140℃もの低い温度を形成し、塩、アルコール、ハロ
ゲン化炭化水素、ハロ炭化水素を含まないオイルであ
る。また、これらは低温で低粘度を有し、ヘキサメチル
ジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、線状デカ
メチルテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシ
ロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンから選択
された少なくとも2種の部類の混合物から本質的にな
る。
【0007】しかしながら、これらの参考文献はいずれ
も、低温で低粘度を維持しながら良好な熱移動と高い引
火点を示し、本明細書でクレイムしているような1種以
上のアルキルメチルシロキサン流体、又はアルキルメチ
ルシロキサン流体と種々のトリメチルシリル末端ブロッ
ク化ポリジオルガノシロキサンをベースとする流体との
組み合わせを含む熱媒液を開示していない。
【0008】本発明は種々のアルキルメチルシロキサン
化合物又はこれらの化合物の混合物を含む組成物を提供
する。また、本発明は、トリオルガノシリル末端ブロッ
ク化ポリジオルガノシロキサン流体と組み合わせた1種
以上のアルキルメチルシロキサン流体を含む熱媒液に関
係する。さらに、本発明は、アルキルメチルシロキサン
流体とそれらの混合物を含む熱媒液の使用方法を開示
し、また、アルキルメチルシロキサンを含む熱媒液を使
用した装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用効果】本発明の、
次式で表される化合物から選択されたオルガノシロキサ
ンを含む熱媒液組成物であり、 (a)R1 2 SiO(RR1 SiO)x (R2 Si
O)y SiR3 (b)R1 2RSiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)
y SiR3 (c)R1 3SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
SiR3 (d)R3 SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
SiR3 (e)R1 2 SiO(RR1 SiO)x (R2 Si
O)y SiR1 2 (f)R1 2RSiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)
y SiR1 2R (g)R1 3SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
SiR1 3 (h)これらの混合物 ここで、Rは1〜20の炭素原子を有するアルキル基、
1〜20の炭素原子を有するハロアルキル基、4〜20
の炭素原子を有するシクロアルキル基、及びアリール基
から独立して選択される基である。R1 は式Cn 2n+1
を有し、ここでnは1〜10の値を有し、組成物中に少
なくとも1種のR1 基が存在してnが2〜10の値を有
するとすれば、xは0〜100の値を有し、yは0〜1
00の値を有する。
【0010】(a)〜(h)の全体で、各々のRは1〜
20の炭素原子を有するアルキル基、1〜20の炭素原
子を有するハロアルキル基、4〜20の炭素原子を有す
るシクロアルキル基、及びアリール基から独立して選択
される基である。このようにRは、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、ヘキシル、オクチルのようなアルキル
基;シクロヘキシルのような脂環式の基;フェニル、ト
リル、キシリルのようなアリール基;ベンジル、フェニ
ルエチルのようなアラルキル基;又はハロアルキルであ
り、アルキル基はハロゲン、例えばフッ素、塩素、臭素
で少なくとも1つのその水素原子を置換されている。好
ましいハロアルキル基は式:Cn 2n+1CH2 CH2
を有し、添字のnは1〜10の値を有し、例えばCF3
CH2 CH2 −、C4 9 CH2 CH2 −、3,3,3
−トリフルオロプロピルがある。いくつかのR基は同じ
でよく、又は違ってもよく、所望による。好ましくは、
Rはメチルである。
【0011】(a)〜(h)の全体で、R1 は式Cn
2n+1を有し、ここでnは1〜10の値を有する。このよ
うに、R1 は1〜10の炭素原子を有するアルキル基で
あり、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキ
シル、オクチル、ノニル、デシルである。nが2〜6の
値を有することが本発明の目的において好ましい。
(a)〜(h)の全体で、xは0〜100の値を有し、
yは0〜100の値を有する。xは0〜10の値を有す
ることが好ましい。
【0012】(a)〜(h)の好ましい基には、R1
eSi(OSiMe3 2 、R1 Me2 SiOSiMe
2 1 、R1 Me2 SiOSiMe3 、Me3 SiO
(Me 2 SiO)x SiMe3 がある。好ましくは、本
発明の熱媒液組成物は式(a)〜(h)で表される純粋
な化合物、又はこれらの化合物の混合物である。本発明
の熱媒液に好ましいオルガノシロキサンのあり得る混合
物は、PrMeSi(OSiMe3 2 とHexMeS
i(OSiMe3 2 、BuMeSi(OSiMe3
2 とPrMeSi(OSiMe3 2 、(BuMe2
i)2 OとMe3SiO(Me2 SiO)x SiM
3 、PrMeSi(OSiMe3 2 とMe 3 SiO
(Me2 SiO)x SiMe3 の混合物であり、ここで
Meはメチル、Prはプロピル、Buはブチル、Hex
はヘキシル、xは前記の値である。上記のオルガノシロ
キサン混合物を作成するために、本発明のオルガノシロ
キサンを任意の重量%の比で混合することができる。こ
のように、(a)〜(h)で表される化合物を1〜99
重量%と99〜1重量%の比で混合することができ、こ
れら化合物は所望により同種又は別種の化合物であるこ
とができる。当業者であれば、通常の実験によりシロキ
サンの混合する好ましい重量%を容易に決めることがで
きよう。例と表1に示すように、−70℃(−94°
F)にて20mPa・秒(センチポイズ(cP))未
満、50℃(122°F)以上、好ましくは60℃(1
40°F)以上のの引火点になるように単独で又は混合
して使用することができる。
【0013】本発明の組成物のいくつかは−70℃での
低粘度と60℃(140°F)以上の引火点を有するた
め、熱媒液として好ましい特性を有する。これらの物質
は現在の関連の法規性において「危険性」として分類さ
れないように思われ、やっかいな安全対策が必要ないと
思われる。本発明の組成物は、長期間においても低温で
結晶化を起こさない。本発明の組成物のガラス転移点は
−120〜−140℃の範囲であり、これらの熱媒液を
非常に望ましいものにする。低温で運転することができ
る流体が必要な装置やかなりの低温の工業用途にはこれ
らの長所が当てはまる。
【0014】本発明の熱媒液において、式(a)〜
(h)で表される化合物を効果的な量で使用する。これ
らの化合物の有利な性質、即ち低温での低粘度と高い引
火点により、これらの化合物は添加剤や希釈剤なしに使
用することができる。概して、効果的な量は、所与の系
について所望の流体特性を形成することができる任意の
量でよい。例えば、nが2以上の値を有するR1 基を含
む1種以上の化合物を1重量%以下のように少量で、種
々の比において本発明の他の化合物と組み合わせて使用
することができる。また、これらは、下記のように所望
の希釈剤と混合することもできる。nが2以上の値を有
する1種以上のR1 基を含む、本発明の任意の(a)〜
(h)の化合物を、100重量%もの高い%において本
明細書でクレイムした熱媒液として使用することもでき
る。本発明の熱媒液に、所望により、機能液又は熱交換
の分野でよく知られる各種の希釈剤、防止剤、その他の
添加剤を加えることもできる。これらの添加剤の混和は
望ましいことが多いが、本発明の目的を達成するに必須
ではない。
【0015】本発明の方法は次式から選択したオルガノ
シロキサンを冷却剤として熱媒液を装置に使用するもの
であり、 (a)R1 2 SiO(RR1 SiO)x (R2 Si
O)y SiR3 (b)R1 2RSiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)
y SiR3 (c)R1 3SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
SiR3 (d)R3 SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
SiR3 (e)R1 2 SiO(RR1 SiO)x (R2 Si
O)y SiR1 2 (f)R1 2RSiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)
y SiR1 2R (g)R1 3SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
SiR1 3 (h)これらの混合物 ここで、Rは1〜20の炭素原子を有するアルキル基、
1〜20の炭素原子を有するハロアルキル基、4〜20
の炭素原子を有するシクロアルキル基、及びアリール基
から独立して選択される基であり、R1 は式Cn 2n+1
を有し、ここでnは1〜10の値を有し、流体中に少な
くとも1種のR1 基が存在してnが2〜10の値を有す
るとすれば、xは0〜100の値を有し、yは0〜10
0の値を有する。本発明のこの面においては、R、
1 、n、x、yは本発明の組成物で前記したと同じで
ある。本発明の方法において、nが2以上の値を有する
1 基を含む、式(a)〜(h)で表される任意の10
0%化合物を使用することができる。また、nが2以上
の値を有する少なくとも1種のR1 基が混合物に存在す
るならば、(a)〜(h)のオルガノシロキサン化合物
の混合物を本発明の熱媒液組成物に使用することができ
る。
【0016】このように、本発明のアルキルメチルシロ
キサンをベースにした本発明の熱媒液を、低温の熱交換
(移動)流体が必要な任意の用途に使用することができ
る。したがって、本発明の熱媒液は、冷凍庫、アースプ
ローブ、化学操作装置、環境テスト/調節チャンバー、
冷蔵装置(二次冷却液として)、実験加熱/冷却槽、超
低温装置、低温リアクター、低温冷却器、その他の加熱
/冷却系のような装置に使用することができる。ブライ
ン系(従来より熱媒液として使用されてきた水/グリコ
ール混合物に類似なもの)、メタノール/アセトン混合
物、炭化水素オイル、液体相のフレオン(R)、塩化メ
チレン、トリクロロエチレン、ジエチルベンゼンは、本
発明の組成物が到達する温度に達しない。
【0017】また、非常に広い温度範囲の用途を考える
こともでき、温度変化の大きい気候における自動車の冷
却液や変圧器がある。このことは、オルガノシロキサン
とその混合物を含む本発明の熱媒液が、通常の条件下に
おいて−120℃〜−140℃のガラス転移点を有し、
それぞれの沸点が150℃〜250℃にあるためであ
る。
【0018】例における化合物と混合物は、典型的な蒸
気圧法を用いて沸点をテストした。「沸点」とはその蒸
気圧が周囲の大気圧と同じかやや高くなる液体の温度を
意味する。化合物の蒸気圧の測定は当業者にはよく知ら
れており、詳しい説明は必要ないであろう。本発明の例
の化合物の混合物の温度−粘度特性は、低温粘度データ
の実験的採取に適するピストン式の温度/粘度センサー
を用いて求めた。化合物の3−ヘキシルヘプタメチルト
リシロキサンは比較的急勾配の温度/粘度特性を有する
ため標準流体として選択し、ASTMD445にしたが
って較正した。次いで得られた特性を、ピストン式粘度
センサーの較正に使用した。
【0019】また、例において本発明の化合物と混合物
を引火点についてテストした。「引火点」とは、液体の
表面近く又はテスト容器内の空気と共に引火性の混合物
を形成するに充分な蒸気を液体又は昇華性の固体が発生
する温度を意味する。テストは次のようにして行った。
即ち、テストする物質をペンスキー−マルテンスの密閉
式試験機の中に入れる。制御した温度上昇をしながら、
周期的にサンプルの上の限られた空気のスペースの上に
火炎を導く。次いで物質が引火することができるが燃焼
を継続することができない温度を記録する。この方法は
ASTMD93、ASTME134、ASTMIP34
に基づく。結果を華氏の温度(°F)で報告する。
【0020】例の化合物と混合物は、低温の結晶化とガ
ラス転移点についても評価した。化合物は示差熱分析
(DTA)によってテストし、サンプルと参照物質を或
る環境中に一緒に近くに配置し、関心の温度範囲によっ
て加熱又は冷却した。環境温度を変えるとサンプルと参
照物質の温度もまた変化する。ΔT(サンプル−参照物
質)対参照物質の温度のプロットを求める。サンプルに
物理的又は化学的変化が生じると、DTA曲線は、ΔT
又は熱流れ軸の方向の上側(発熱)又は下側(吸熱)に
一連のピークを示す。データは、分析者が識別した特徴
をサーモグラムに注釈をつけた様式で報告する。加熱速
度、炉の雰囲気、装置のような因子が曲線のピーク位置
や場合によりピークの数に影響する。ガラス転移点と結
晶化のデータを求めるために使用する方法はASTME
1356と同等である。
【0021】表1は本発明の組成物の物理的特性を示
す。表1のシキサンは、オルガノシロキサン又はオルガ
ノシロキサンの混合物であり、低温における低粘度と高
い引火点を示している。
【0022】
【実施例】例1 各種のポリジメチルシロキサンとアルキルメチルシロキ
サンを、沸点(℃)、引火点(℃)、及び25℃、0
℃、−30℃、−50℃、−70℃における粘度(セン
チポイズ(cP))についてテストした。これらの得ら
れたデータを表1に示す。表1の流体は次の化合物であ
る。流体Aは式:Me3 SiOMe2 SiOSiMe3
を有する化合物である。流体Bは式:Me3 SiO(M
2 SiO)1-7 SiMe3 の平均を有する化合物であ
る。流体Cは式:PrMeSi(OSiMe3 2 を有
する化合物である。流体Dは式:iBuMeSi(OS
iMe3 2 を有する化合物である。流体Eは式:He
xMeSi(OSiMe3 2 を有する化合物である。
流体Fは式:(PrMe2 Si)2 Oを有する化合物で
ある。流体Gは式:(n−BuMe2 Si)2 Oを有す
る化合物である。流体Hは式:HexMe2 SiOSi
Me3 を有する化合物である。流体Iは流体Bの化合物
の混合物である。流体Jは式:n−BuMeSi(OS
iMe3 2 を有する化合物である。流体Kは30重量
%の流体Iと70重量%の流体Aの混合物である。流体
Lは70重量%の流体Cと30重量%の流体Iの混合物
である。流体Mは65重量%の流体Gと35重量%の流
体Bの混合物である。流体Nは75重量%の流体Cと2
5重量%の流体Eの混合物である。流体Oは50重量%
の流体Cと50重量%の流体Eの混合物である。流体P
は25重量%の流体Cと75重量%の流体Eの混合物で
ある。流体Qは20重量%の流体Cと80重量%の流体
Jの混合物である。
【0023】
【表1】
【0024】例2 本発明の熱媒液組成物のいくつかを低温結晶化について
テストし、これら組成物のガラス転移点T(g)℃を測
定することにより評価した。結果を表2に示す。表2の
化合物はいずれも、所定のDSC分析をした化合物を除
いて、1ヵ月又は24時間の間で−85℃〜−90℃に
てテストした。表2より、テストした組成物の1つだけ
が、長期間ではあるが低温である程度の結晶化を示した
ことが分かる。また、これらの化合物のガラス転移点は
非常に低く、冷却に使用する装置の熱媒液として潜在的
な有効性を示していることに注目すべきである。
【0025】
【表2】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 30:08 40:06 (72)発明者 ロレン ディーン ダーフィー アメリカ合衆国,ミシガン,ミッドラン ド,スコット ストリート 1408 (72)発明者 テレンス ケイス ヒルティー アメリカ合衆国,ミシガン,ミッドラン ド,ナタリー コート 5107 (72)発明者 テレンス ジョン スウィハート アメリカ合衆国,ミシガン,エセックスビ ル,セント メリーズ コート 1544

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式で表される化合物から選択されたオ
    ルガノシロキサンを含む熱媒液組成物: (a)R1 2 SiO(RR1 SiO)x (R2 Si
    O)y SiR3 (b)R1 2RSiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)
    y SiR3 (c)R1 3SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
    SiR3 (d)R3 SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
    SiR3 (e)R1 2 SiO(RR1 SiO)x (R2 Si
    O)y SiR1 2 (f)R1 2RSiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)
    y SiR1 2R (g)R1 3SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
    SiR1 3 ここでRは1〜20の炭素原子を有するアルキル基、1
    〜20の炭素原子を有するハロアルキル基、4〜20の
    炭素原子を有するシクロアルキル基、及びアリール基か
    ら独立して選択された基であり、R1 は式Cn 2n+1
    有し、ここでnは1〜10の値を有し、組成物中に少な
    くとも1種のR1 基が存在してnが2〜10の値を有す
    るとすれば、xは0〜100の値を有し、yは0〜10
    0の値を有する。
  2. 【請求項2】 オルガノシロキサンがR1 MeSi(O
    SiMe3 2 、R 1 Me2 SiOSiMe2 1 、R
    1 Me2 SiOSiMe3 、Me3 SiO(Me2 Si
    O)x SiMe3 、及びこれらの混合物から選択された
    請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 オルガノシロキサンがPrMeSi(O
    SiMe3 2 とHexMeSi(OSiMe3 2
    BuMeSi(OSiMe3 2 とPrMeSi(OS
    iMe3 2 、(BuMe2 Si)2 OとMe3 SiO
    (Me2 SiO)x SiMe3 、PrMeSi(OSi
    Me3 2 とMe3 SiO(Me2 SiO)x SiMe
    3 から選択されたオルガノシロキサンの混合物であり、
    ここでMeはメチル、Prはプロピル、Buはブチル、
    Hexはヘキシルである請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 次式で表される化合物から選択されたオ
    ルガノシロキサンを含む熱媒液を冷却用装置に使用する
    方法: (a)R1 2 SiO(RR1 SiO)x (R2 Si
    O)y SiR3 (b)R1 2RSiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)
    y SiR3 (c)R1 3SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
    SiR3 (d)R3 SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
    SiR3 (e)R1 2 SiO(RR1 SiO)x (R2 Si
    O)y SiR1 2 (f)R1 2RSiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)
    y SiR1 2R (g)R1 3SiO(RR1 SiO)x (R2 SiO)y
    SiR1 3 (h)これらの混合物 ここでRは1〜20の炭素原子を有するアルキル基、1
    〜20の炭素原子を有するハロアルキル基、4〜20の
    炭素原子を有するシクロアルキル基、及びアリール基か
    ら独立して選択された基であり、R1 は式Cn 2n+1
    有し、ここでnは1〜10の値を有し、組成物中に少な
    くとも1種のR1 基が存在してnが2〜10の値を有す
    るとすれば、xは0〜100の値を有し、yは0〜10
    0の値を有する。
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