JPH07165876A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JPH07165876A
JPH07165876A JP34185493A JP34185493A JPH07165876A JP H07165876 A JPH07165876 A JP H07165876A JP 34185493 A JP34185493 A JP 34185493A JP 34185493 A JP34185493 A JP 34185493A JP H07165876 A JPH07165876 A JP H07165876A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin composition
semiconductor
filler
curing agent
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JP34185493A
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Kazutoshi Tomiyoshi
和俊 富吉
Hatsuji Shiraishi
初二 白石
Yoshihiko Sakurai
良彦 桜井
Toshio Shiobara
利夫 塩原
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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    • H01L23/28Encapsulations, e.g. encapsulating layers, coatings, e.g. for protection
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エポキシ樹脂と硬化剤と充填剤とを配合して
なるエポキシ樹脂組成物において、充填剤として、結晶
系シリカを加熱溶融して得られ、平均粒径が10〜35
μm、比表面積が4m2/g以下、ガラス化率が97%
以上の球状シリカを使用することを特徴とする半導体封
止用エポキシ樹脂組成物。 【効果】 本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
は、低粘度で流動性が高く、成形時特に薄層部への充填
性が良く、未充填やワイヤー流れがほとんど発生しない
優れた成形性を有するもので、膨張係数が低くかつ耐湿
特性が良好な硬化物を与えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、膨張係数が低い硬化物
を与える上、低粘度で流動性が高く、ワイヤー流れが生
じ難いと共に、特に薄層部への充填性が良好であり、成
形性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導
体装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
半導体封止用として使用するエポキシ樹脂組成物として
は、エポキシ樹脂に硬化剤としてフェノール樹脂など、
無機充填剤としてシリカなどを配合したものが一般的で
ある。このようなエポキシ樹脂組成物は、例えばフェノ
ール樹脂組成物等の他の熱硬化性樹脂組成物に比較し
て、溶融時の粘度が低く、流動性に富んでいるため、L
SIやIC、トランジスター等の微細なパターンやワイ
ヤーの損傷を抑えて耐湿性を向上させるのに有効で、こ
のため半導体封止用として好適に使用されている。
【0003】また、最近の動向として、シリコンチップ
の大型化や配線幅の微細化に伴い、半導体封止材の膨張
係数をシリコンチップのそれに近づけることが要望され
ており、このためエポキシ樹脂組成物への充填剤配合量
を増やしてその硬化物の膨張係数を低くすることが行わ
れている。
【0004】しかしながら、その一方で、パッケージの
大型化や多ピン化が進んでいることから封止材の高流動
化も望まれているが、一般に充填剤を増量すればするほ
どエポキシ樹脂組成物の流動性は悪くなり、成形時に未
充填やワイヤー流れが発生し易く、特に厚さが100μ
m以下の薄層部への充填性が低下するといった問題があ
った。そこで、結晶系シリカを加熱溶融して得られる球
状シリカを用いることが行われているが、なお流動特性
が十分ではなく、従って、低膨張係数の硬化物を与える
と共に、低粘度で高い流動性を有し、薄層部への充填性
に優れ、成形性が優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成
物の開発が望まれていた。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
膨張係数が低い硬化物を与える上、流動性が高く、成形
時に特に薄層部への未充填やワイヤー流れ等の成形不良
がほとんど発生しない成形性に優れた半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物及びこの組成物の硬化物で封止された半
導体装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、エポキシ
樹脂と硬化剤と充填剤とを配合してなるエポキシ樹脂組
成物において、充填剤として結晶系シリカを加熱溶融し
て得られ、平均粒径が10〜35μm、比表面積が4m
2/g以下、ガラス化率が97%以上の球状シリカを使
用することが有効であることを見い出した。
【0007】即ち、充填剤として、特に結晶系シリカを
加熱溶融して得られる球状シリカのガラス化率を高める
ことにより、流動特性が向上し、成形時に未充填やワイ
ヤー流れ等の成形不良が発生することがほとんどなく、
低膨張の半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られるこ
とを見い出し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】従って、本発明は、エポキシ樹脂と硬化剤
と充填剤とを配合してなるエポキシ樹脂組成物におい
て、充填剤として結晶系シリカを加熱溶融して得られ、
平均粒径が10〜35μm、比表面積が4m2/g以
下、ガラス化率が97%以上の球状シリカを使用するこ
とを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びこ
の組成物の硬化物で封止された半導体装置を提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、上述したよう
にエポキシ樹脂と硬化剤と充填剤とを主成分として含有
する。
【0010】ここで、エポキシ樹脂としては、従来から
知られている種々のものを使用することができ、例え
ば、エポキシ化オルソクレゾールノボラック樹脂、エポ
キシ化フェノールノボラック樹脂、脂環式エポキシ樹
脂、エポキシ化ビスフェノール樹脂、置換又は非置換の
トリフェノールアルカン型エポキシ樹脂、ナフタレン環
含有エポキシ樹脂、あるいはこれらにハロゲン原子を導
入したエポキシ樹脂などを挙げることができる。なお、
これらエポキシ樹脂は、その使用に当たっては必ずしも
1種類の使用に限定されるものではなく、2種類又はそ
れ以上を混合して配合してもよい。
【0011】また、硬化剤は特に制限されるものではな
く、使用するエポキシ樹脂に応じて適宜選定することが
でき、例えばアミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、フェ
ノールノボラック型硬化剤などが挙げられるが、中でも
フェノールノボラック型硬化剤が組成物の成形性、耐湿
性の面でより望ましく、好適に使用できる。なお、フェ
ノールノボラック型硬化剤としては、具体的にフェノー
ルノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂などが例
示される。
【0012】硬化剤の配合量は通常使用される量とする
ことができ、フェノールノボラック型硬化剤を用いた場
合、好ましくはエポキシ樹脂中のエポキシ基と硬化剤中
のOH基との比がモル比で1:0.5〜1:1.5とな
るように配合する。
【0013】なお、本発明では、エポキシ樹脂と硬化剤
との反応を促進させる目的で各種硬化促進剤、例えばイ
ミダゾール類、3級アミン類、ホスフィン系化合物、シ
クロアミジン化合物などを併用することが望ましい。
【0014】また更に、本発明では硬化物の応力を低下
させる目的で組成物中にシリコーン系ポリマーを配合し
てもよい。シリコーン系ポリマーを配合すると、硬化物
の熱衝撃テストにおけるパッケージクラックの発生を著
しく少なくすることが可能である。シリコーン系ポリマ
ーとしては、例えばエポキシ基、アミノ基、カルボキシ
ル基、水酸基、ヒドロシリル基、ビニル基などを有する
シリコーンオイル、シリコーンレジン、シリコーンゴム
等やこれらシリコーンポリマーと有機重合体、例えば置
換又は非置換のフェノールノボラック樹脂等との共重合
体を挙げることができる。
【0015】なお、シリコーン系ポリマーの添加量は特
に限定されないが、通常エポキシ樹脂と硬化剤との合計
使用量100部(重量部、以下同様)に対し1〜50部
とすることが好ましい。
【0016】次に、充填剤としては、結晶系シリカを加
熱溶融して得られる球状シリカを使用するものである。
この球状シリカとしては、平均粒径が10〜35μm、
好ましくは20〜30μmであり、比表面積が4m2
g以下、好ましくは0.5〜3m2/gであり、ガラス
化率が97%以上、好ましくは98%以上であるものを
用いる。これらの範囲を外れると流動性が悪くなり、十
分な成形特性が得られない。
【0017】なお、充填剤として上記球状シリカの他に
本発明の効果を妨げない範囲で他のシリカを併用するこ
とは一向に差し支えない。例えば、平均粒径が0.2〜
3μmの球状シリカを挙げることができ、このシリカを
充填剤全体の3〜30重量%併用した場合に、優れた流
動特性を与えることができる。
【0018】また、充填剤は、その使用に際してあらか
じめシランカップリング剤で表面処理した後に使用する
と、より一層耐湿性の高い硬化物を与える組成物を得る
ことができる。
【0019】全充填剤の配合量は、エポキシ樹脂と硬化
剤との合計量100部に対して300〜900部、特に
400〜900部とすることが好ましい。
【0020】本発明の組成物には、更に必要により各種
の添加剤を添加することができ、例えばカルナバワック
ス等のワックス類、ステアリン酸等の脂肪酸やその金属
塩等の離型剤(中でも接着性、離型性の面からカルナバ
ワックスが好適に用いられる);有機ゴム系等の可撓性
付与剤;カーボンブラック、コバルトブルー、ベンガラ
等の顔料;酸化アンチモン、ハロゲン化合物等の難燃化
剤;γーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン等の
表面処理剤;エポキシシラン、ホウ素化合物、アルキル
チタネート等のシランカップリング剤;老化防止剤、そ
の他の添加剤の1種又は2種以上を配合することができ
る。
【0021】なお、本発明のエポキシ樹脂組成物は、そ
の製造に際し、上述した成分の所定量を均一に攪拌、混
合し、予め70〜95℃に加熱してあるニーダー、ロー
ル、エキストルーダー等で混練、冷却し、粉砕する等の
方法で得ることができるが、特にミキシングロール、押
出機を用いた溶融混合法が好適に採用される。ここで、
成分の配合順序に特に制限はない。
【0022】上述したように、本発明のエポキシ樹脂組
成物は薄層部への充填性が良好であるため、特に100
μm、とりわけ50μmの薄膜部や溝を有するIC、L
SI、トランジスター、サイリスタ、ダイオード等の半
導体装置の封止用に好適に使用することができ、そのほ
かプリント回路版の製造などにも有効に使用できる。
【0023】ここで、半導体装置の封止を行う場合は、
従来より採用されている成形法、例えばトランスファー
成形、注型法などを採用して行うことができる。この場
合、エポキシ樹脂組成物の成形温度は150〜180
℃、ポストキュアーは150〜180℃で2〜16時間
行うことができる。
【0024】
【発明の効果】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成
物は、低粘度で流動性が高く、成形時特に薄層部への充
填性が良く、未充填やワイヤー流れがほとんど発生しな
い優れた成形性を有するもので、膨張係数が低くかつ耐
湿特性が良好な硬化物を与える。従って、IC、LS
I、トランジスター等の封止材として微細なパターンや
ワイヤーの損傷を抑えて耐湿性を向上させる等のために
有効に使用できる。
【0025】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。なお、以下の例において部はいずれも重量部
を示す。
【0026】[実施例1〜3、比較例1,2]エポキシ
当量198、軟化点60℃のエポキシ化クレゾールノボ
ラック樹脂100部、エポキシ当量280の臭素化エポ
キシ化フェノールノボラック樹脂6部、フェノール当量
が110、軟化点80℃のフェノールノボラック樹脂3
3部、下記式(a)で示される化合物60部と下記式
(b)で示される化合物40部との反応生成物25部、
トリフェニルホスフィン0.65部、三酸化アンチモン
10部、カルナバワックス1.2部、γーグリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン1.5部、カーボン1部を
混合したベースに、γーグリシドキシプロピルトリメト
キシシラン0.6%で表面処理した表1に示すシリカを
表2に示す量で配合し、80℃のミキシングロールで5
分間溶融混合した後、シート状で取り出し、これを冷却
粉砕して組成物を得た。
【0027】
【化1】
【0028】得られた組成物につき、以下の諸試験を行
った。結果を表2に併記する。 (イ)スパイラルフロー EMMI規格に準じた金型を使用して175℃、70k
gf/cm2の条件で測定した。 (ロ)溶融粘度 島津製作所製の高化式フローテスターを用いて、ノズル
寸法直径1mm×長さ10mm、荷重10kg、サンプ
ル量3g、温度175℃にてフローレートを測定し、最
低溶融粘度を求めた。 (ハ)薄膜部への充填性 図1に示すバリ測定用金型を用いて、成形温度175±
2℃、成形時間180±5秒間、成形圧力70±5kg
/cm2の条件で、試料20gを成形機に投入後、速や
かにプランジャを降下させ、10秒以内に加圧を開始し
て成形した時の50μm深さ及び90μm深さ部分への
バリ長さを0.1mmの単位まで測定し、それぞれ50
μm充填性、90μm充填性とした。なお、図中各方向
の深さはμm、幅は4mmである。 (ニ)ワイヤー流れ 14×20×2.7(厚さ)mmの100PINフラッ
トパッケージのフレームを用い、175℃、70kgf
/cm2、プレヒート温度85℃で成形した時の金線の
流れを軟X線で測定し、金線流れの状況を観察した。そ
の結果、流れの良い場合は○、やや悪い場合は△、悪い
場合は×と判定した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】表2の結果より、本発明に係る高ガラス化
率の球状シリカを配合したエポキシ樹脂組成物は、流動
性に優れ、表面実装タイプの薄型用パッケージを成形し
た場合でも未充填、金線流れといった不良の発生がない
半導体装置(実施例1〜3)を得ることができることが
確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用したバリ測定用金型を示す平面図
である。
フロントページの続き (72)発明者 桜井 良彦 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 塩原 利夫 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂と硬化剤と充填剤とを配合
    してなるエポキシ樹脂組成物において、充填剤として、
    結晶系シリカを加熱溶融して得られ、平均粒径が10〜
    35μm、比表面積が4m2/g以下、ガラス化率が9
    7%以上の球状シリカを使用することを特徴とする半導
    体封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物の硬化物で封止さ
    れた半導体装置。
JP34185493A 1993-12-13 1993-12-13 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 Pending JPH07165876A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001131391A (ja) * 1999-11-02 2001-05-15 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物ならびに半導体装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001131391A (ja) * 1999-11-02 2001-05-15 Toray Ind Inc 半導体封止用エポキシ樹脂組成物ならびに半導体装置

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