JPH07165814A - プロピレン共重合体およびその製造方法 - Google Patents

プロピレン共重合体およびその製造方法

Info

Publication number
JPH07165814A
JPH07165814A JP31310693A JP31310693A JPH07165814A JP H07165814 A JPH07165814 A JP H07165814A JP 31310693 A JP31310693 A JP 31310693A JP 31310693 A JP31310693 A JP 31310693A JP H07165814 A JPH07165814 A JP H07165814A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molecular weight
zirconium dichloride
diene
propylene
copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31310693A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryuichi Sugimoto
隆一 杉本
Tsutomu Iwatani
勉 岩谷
Katsumi Takeuchi
克己 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP31310693A priority Critical patent/JPH07165814A/ja
Publication of JPH07165814A publication Critical patent/JPH07165814A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】プロピレンと両末端にビニル基を有するα−ω
ジエンからなり、該α−ωジエン単位の含量が0.0001〜
5モル%の範囲にあり、共重合体中に含まれるビニル基
のモル数/α−ωジエン単位のモル数の比が 0.9以下で
あり、重量平均分子量Mwを数平均分子量Mnで除した
値、Mw/Mnが高分子量域で7以上であり、高分子量
域のMw/Mnを低分子量域のMw/Mnで除した値が
2以上、プロピレン連鎖部分の13C−NMRでもとめた
mmmmペンタッド分率が90%以上であり、 135℃のテトラ
リン溶液で測定した極限粘度数〔η〕が 0.1〜10dl/gの
範囲にある結晶性のプロピレン共重合体。および、その
製造方法。 【効果】ポリオレフィンの物性改良剤として用いたとき
に従来公知のプロピレン/エチレン/ジエン共重合体に
比較して剛性、耐衝撃性のバランスが優れた成形品を得
ることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプロピレン共重合体およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来プロピレン、ジエン共重合体は架橋
性ポリマーとして利用されており、用いられているジエ
ン化合物は少なくとも一つは内部オレフィンあるいはビ
ニリデン基であるようなジエン化合物である。プロピレ
ンと両末端にビニル基を有するα−ωジエンとの共重合
反応は従来のチーグラー・ナッタ触媒(例えば三塩化チ
タンや塩化マグネシウムに担持された四塩化チタン)を
用いて重合しようとすると活性が低下し、エチレン存在
化である程度の三元共重合体が合成されているに過ぎな
かった。また、重合できる場合でも共重合性が悪いた
め、ジエンがブロック的に重合してゲル化してしまうと
いう問題があり、ほとんど検討されていなかった。
【0003】最近では特開平5−194659、特開平
5−222121、特開平5−222251号公報にメ
ルトテンションを高めるためα−オレフィン・ジエン共
重合体が有用であるということが開示さている。一方、
メタロセン触媒を用いるとプロピレンとα−ωジエンの
共重合では共重合特性が良好で、組成分布の均一な共重
合体が得られることが知られている。たとえば特定の構
造の共重合体を特定の触媒を用いて製造する方法が特開
平4−25514号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】プロピレンと両末端に
ビニル基を有するα−ωジエンとの共重合反応が、これ
までほとんど検討されていなかった理由として、上述の
ように従来のチーグラー・ナッタ触媒を用いてプロピレ
ンと両末端にビニル基を有するα−ωジエンとの共重合
をしようとしても活性が低く、共重合特性が悪いため、
ブロック的に重合してゲル化してしまうという問題が大
きいが、さらにプロピレンと両末端にビニル基を有する
α−ωジエンとの共重合体自体の性質がほとんど判って
いないためにそれ自体の特徴を活かした使用法が特にな
く、その物の需要がないことも挙げられる。従って優れ
た性質を持った共重合体が合成できれば非常に有用であ
る。その場合でも、特にゲル化したものは物性が非常に
悪くなるだけでなく、成形品の外観も悪いという問題を
もたらす可能性があるため、ゲル化を起こさないような
重合方法を開発することが重要である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、α−ωジ
エンの一方の末端ビニル基がプロピレンと共重合し、さ
らに残ったもう一方のビニル基とプロピレンを共重合さ
せることにより得られるように、プロピレンと両末端に
ビニル基を有するα−ωジエンとのモノマーの比とα−
ωジエンの濃度をコントロールして、ジエン同志の反応
を起こりにくくするとともにジエンの両側にポリプロピ
レンを成長させることによりゲル化を防ぐことを検討し
た。またプロピレンと両末端にビニル基を有するα−ω
ジエンとの共重合体の生成プロピレン連鎖部分の立体規
則性を高めることにより得られた共重合体の特徴を調べ
たところ、ポリプロピレンを初めとするポリオレフィン
にこれらの共重合体を添加したときにポリオレフィンの
剛性と耐衝撃性のバランスを向上させる優れた効果があ
ることを見いだした。
【0006】本発明の目的はポリオレフィンの剛性と耐
衝撃性のバランスの向上に効果のあるプロピレンとα−
ωジエンからなる共重合体を提供するとともにその製造
方法を提供することを目的とするものでる。
【0007】即ち本発明は、プロピレンと両末端にビニ
ル基を有するα−ωジエンからなり、該α−ωジエン単
位の含量が0.0001〜5モル%の範囲にあり、共重
合体中に含まれるビニル基のモル数(M)とα−ωジエ
ン単位のモル数(M0 )が下記式(数2)で表される関
係にあり、沸騰パラキシレン不溶分が1重量%以下で、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、縦
軸を溶出量、横軸を分子量の自然対数で表した分子量分
布曲線のピーク位置を中心にして高分子量域、低分子量
域、中間領域にわけ、それぞれについてガウス分布で近
似したときの重量平均分子量Mwを数平均分子量Mnで
除した値、Mw/Mnが、高分子量域で7以上であり、
高分子量域のMw/Mnを低分子量域のMw/Mnで除
した値が2以上、プロピレン連鎖部分の13C−NMRで
もとめたmmmmペンタッド分率が90%以上であり、
135℃のテトラリン溶液で測定した極限粘度数〔η〕
が0.1ないし10dl/gの範囲にある結晶性のプロ
ピレン共重合体である。
【0008】
【数2】
【0009】また本発明は、プロピレンとα−ωジエン
とをメタロセン化合物及び必要により活性化剤よりなる
触媒を用いて共重合させるにあたり、重合温度あるいは
連鎖移動剤を用いて生成するポリプロピレンの分子量を
コントロールしながら、平均分子量当たりに導入される
α−ωジエンの量が0.0001〜5モル%を越えない
ようにα−ωジエンの濃度を0.1mmol/リットル
ないし0.5mol/リットルおよびプロピレン/α−
ωジエンのモル比を10以上に保ちながら共重合するこ
とを特徴とするプロピレン共重合体の製造方法である。
【0010】本発明において用いられるプロピレンとα
−ωジエン共重合体の製造は、プロピレンと両末端にビ
ニル基を有するα−ωジエンを共重合して得られるもの
であり、その両末端にビニル基を有するα−ωジエンと
しては少なくともα位とω位にビニル基を有するジエン
化合物であればよく、直鎖でも分岐があってもよく、酸
素、硫黄、硼素等のヘテロ原子や原子団を含んでいても
よい。例えば1,3-ブタジエン、1,4-ペンタジエン、1,5-
ヘキサジエン、1,6-ヘプタジエン、1,7-オクタジエン、
1,8-ノナジエン、1,9-デカジエン、1,10- ウンデカジエ
ン、1,11- ドデカジエン、1,13- テトラデカジエン、ジ
ビニルベンゼンなどが例示され、これらのモノマーの共
重合体中の含量はα−ωジエン含有量が0.0001な
いし5モル%の範囲で、より好ましくは0.05ないし
3モル%の範囲である。
【0011】特にα−ωジエン含有量が0.0001モ
ル%より少ない場合はポリオレフィンにこれらの共重合
体を添加したときにポリオレフィンの剛性と耐衝撃性の
バランスを向上させるという効果が達成されない。また
5モル%を越えて含有させると共重合体の分子量が非常
に大きくなりポリマーが溶媒に不溶になり、また加熱し
ても不融部分が存在するようになり、成形加工性が悪化
するとともに物性も悪くなるため工業的な利用価値がな
くなる。
【0012】本発明のプロピレンとα−ωジエンの共重
合体はランダム共重合体またはブロック共重合体であつ
てもよい。この共重合体の分子量としては、135 ℃のテ
トラリン溶液で測定した極限粘度数〔η〕として0.1
〜10dl/g程度が好ましい。
【0013】また、本発明の共重合体はプロピレン連鎖
部分の13C−NMRでもとめたmmmmペンタッド分率
が90%以上であり、mmmmペンタッド分率が90%
よりも小さい共重合体はポリプロピレン単位の立体規則
性が低いものであり、ポリオレフィンの剛性と耐衝撃性
のバランスの向上の効果が小さくなるので好ましくな
い。
【0014】本発明の共重合体では共重合体中に含まれ
るビニル基のモル数(M)とα−ωジエン単位のモル数
(M0 )が上記式(数2)で表される関係にあることが
必要である。共重合体に含まれるビニル基のモル数
(M)は共重合体の赤外吸収スペクトルやNMRスペク
トルでビニル基の吸収スペクトルから計算して求めるこ
とができる。またα−ωジエン含量(M0 )は同様に共
重合体の赤外吸収スペクトルやNMRスペクトルから計
算して求めることもできるが、重合時に供給したジエン
モノマーのモル数から重合終了時の未反応のモノマーの
モル数の差から計算することもできる。
【0015】共重合体中に含まれるビニル基のモル数
(M)とα−ωジエン単位のモル数(M0 )の関係式
(数2)が0.9以下であるということはジエンの両端
が反応してポリプロピレンをジエンで結合した構造ある
いはジエン同志が結合した構造あるいはジエンが環状に
なって導入された構造となっている物が導入されたジエ
ンのうち0.1以上であるということであり、特に本発
明の共重合体は高立体規則性のポリプロピレンをジエン
で結合した構造を取っているものと思われ、この様な構
造がポリオレフィンにこれらの共重合体を添加したとき
にポリオレフィンの剛性と耐衝撃性のバランスを向上さ
せるという効果をもたらすものと考えられる。一方、共
重合して導入されたジエンの一方のビニル基が残ってい
るものはジエンの両側にポリプロピレンが成長していな
いので物性向上の効果がでない。従って式(数2)の値
が0.9以下が好ましく、より好ましくは0.5以下で
ある。
【0016】本発明の共重合体は沸騰パラキシレン不溶
分が1重量%以下のプロピレン共重合体を用いることを
特徴としている。沸騰パラキシレン不溶分が1重量%を
越えるプロピレン共重合体すなわち架橋したゲル分が1
重量%よりも多いと結晶性ポリプロピレンとの混合が均
一にできず、外観が不良になるばかりでなく、ゲルが成
型品中に存在するため、結果として物性の向上効果がで
なくなるので好ましくない。
【0017】また本発明の共重合体の分子量分布は次の
ようにして測定された値である。ゲルパーミエーション
クロマトグラフィーで測定された(例えば、135℃で
1,2,4-トリクロロベンゼンを移動相にして分析用カラム
としてShodex A−80Mを2本用いて測定され
る。)クロマトグラフを用いて(図1)に示すように、
縦軸を溶出量、横軸を分子量の自然対数で表した分子量
分布曲線のピーク位置を中心にして高分子量域、低分子
量域、中間領域に3分割し、それぞれについてガウス分
布で近似して求める。分子量分布をガウス分布で近似す
る方法は、例えばJournal of Chromatographic Science
Vol 20 June 1982 252 に詳細に説明してある。即ち分
子量分布曲線を下記式(数3)で近似する。
【0018】
【数3】 Y=Ym・exp〔−(X−Xm)2 /2S2 〕 (式中、Yは分子量の自然対数〔ln(分子量)〕Xの
時の高さ。Ymはピーク分子量の自然対数〔ln(ピー
ク分子量)〕Xmの時の高さまたは3分割した時の境界
点に一致するように算出したピーク高さ。S=〔ln
(重量平均分子量/数平均分子量)〕1/2 である。)
【0019】これらを計算することによって重量平均分
子量/数平均分子量すなわちMw/Mnが算出される。
こうして求めた上記比率のうち物性に大きな影響を与え
るのは高分子領域の値であり、Mw/Mnが高分子量域
で7以上であることが必要である。好ましくは8以上2
5以下、特に好ましくは10以上25以下である。この
値が7に満たないと物性の向上が不十分であり、25を
越えても物性の向上が見られず、物性が低下する場合も
あるので好ましくない。またもともと分子量分布の広い
触媒や、2種類以上の触媒を用いて分子量分布を広げた
場合にも高分子量域のMw/Mnが7以上のものも得ら
れるが、高分子量域のMw/Mnを低分子量域のMw/
Mnで除した値が2以上でなければ物性の向上効果が不
十分である。
【0020】本発明ではプロピレンとα−ωジエンとを
これらのメタロセン化合物及び必要により活性化剤より
なる触媒を用いて共重合させるにあたり、α−ωジエン
の濃度を0.1mmol%ないし0.5mol%とし
て、プロピレン/α−ωジエンのモル比を10以上に保
ちながら共重合することが必要である。ここでα−ωジ
エンの濃度が0.5mol%越えると生成ポリマーがゲ
ル化するので好ましくない。またプロピレン/α−ωジ
エンのモル比が10に満たないとやはり生成ポリマーが
ゲル化するので好ましくない。ただし重合温度あるいは
連鎖移動剤を用いて生成するポリプロピレンの分子量を
コントロールしながら、平均分子量当たりに導入される
α−ωジエンの量が0.0001〜5モル%を越えない
ようにすることでゲル化を防ぐことができる。
【0021】これらプロピレンとα−ωジエンの共重合
体の製造において、重合に用いる触媒は、シクロペンタ
ジエニル誘導体などの不飽和炭化水素化合物を配位子と
する周期律表第3族、第4族、第5族のメタロセン化合
物であり、必要により有機アルミニウムと水または結晶
水とを反応することで得られるオリゴマーないしポリマ
ーであるアルミノキサン化合物(後述する)よりなる活
性化剤、あるいはシクロペンタジエニル化合物を配位子
とする周期律表第3族、第4族、第5族の金属カチオン
錯体と安定アニオンを形成する化合物より成る活性化剤
を組み合わせた触媒も利用できる。
【0022】本発明で用いるメタロセン化合物は下記式
(化1)または(化2)または(化3)で表わされる化
合物が例示される。
【0023】
【化1】
【0024】
【化2】
【0025】
【化3】
【0026】式中、AおよびBまたはA’およびB’お
よびA”は互いに同じか異なる1価または2価の不飽和
炭化水素残基を、Rは側鎖を有してもよい2価の直鎖状
飽和炭化水素残基またはその直鎖の炭素原子の一部また
は全部が珪素原子、ゲルマニウム原子、もしくは錫原子
で置換されている残基を、Mは周期律表第3族、第4
族、第5族の金属原子を、そしてXは水素原子、ハロゲ
ン原子、炭素数1ないし40の炭化水素残基、炭素数1
ないし10のアルコキシ基、炭素数6ないし10のアリ
ールオキシ基で、好ましくはハロゲン原子を表す。nは
金属原子Mの価数と等しく、nが2以上の場合には、X
は互いに同じか異なっていても良い。A、B、A’また
はB’またはA”で表される不飽和炭化水素残基として
は炭素原子数5ないし50の単環、あるいは多環の共役
π電子を有する基が例示でき、具体的にはシクロペタジ
エニルもしくはその一部または全部の水素が炭素原子数
1ないし10の炭化水素残基で置換したもの(ここで炭化
水素残基はその末端が再びそのシクロペンタジエン環に
結合した構造であっても良い。)、あるいはインデニ
ル、フルオレニルなどの多環芳香族炭化水素残基もしく
はその水素の一部または全部が炭素原子数1ないし10の
炭化水素残基で置換したものなどが例示される。Rで表
される2価の基としては下記式(化4)で表されるメチ
レン基またはそのメチレン基の炭素原子の一部または全
部が珪素原子、ゲルマニウム原子、もしくは錫原子で置
換されたシリレン基、ゲルミレン基、スタニレン基とな
っているものが例示される。
【0027】
【化4】 −(R'2C)n−(R'2Si)m−(R'2Ge)p-(R'2Sn)q- (式中R'は水素原子または炭素原子数1ないし20の炭化
水素残基を表し2つのR'は同じでも異なっていても良
く、n、m、p、qは0ないし4の整数であり、式n+
m+p+q>0 を満足させる整数を表す。)
【0028】一般式(化1)で表されるハロゲン化メタ
ロセン化合物の具体的な例を挙げれば次のようなものが
ある。例えば、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ビス(1,2-ジメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス
(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロライド、ビス(1,2,3-トリメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(1,2,4-トリメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ビス(1,2,3,4-テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス
(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ビス(1,2-ジエチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロライド、ビス(1,3-ジエチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(イソプ
ロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ビス(フェニルプロピルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロライド、ビス(t-ブチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ビス(4-メチル-1- イ
ンデニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(5-メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(6-
メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロライド、ビ
ス(7-メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ビス(5-メトキシ-1- インデニル)ジルコニウムジ
クロライド、ビス(2,3-ジメチル-1-インデニル)ジル
コニウムジクロライド、ビス(4,7-ジメチル-1- インデ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(4,7-ジメトキ
シ-1- インデニル)ジルコニウムジクロライド、ビス
(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(シクロ
ペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロライド、(シクロペンタジエニル)(ジ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、(シクロペンタジエニル)(トリメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロライド、(シクロペン
タジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロライド、(シクロペンタジエニル)
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロライド、(シクロペンタジエニル)(エチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(シクロ
ペンタジエニル)(ジエチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロライド、(シクロペンタジエニル)
(トリエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロライド、(シクロペンタジエニル)(テトラエチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(シ
クロペンタジエニル)(ペンタエチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、(シクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、
(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t- ブチルフルオレ
ニル)ジルコニウムジクロライド、(シクロペンタジエ
ニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジク
ロライド、(シクロペンタジエニル)(4-メトキシフル
オレニル)ジルコニウムジクロライド、(メチルシクロ
ペンタジエニル)(t-ブチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロライド、(メチルシクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(メ
チルシクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t- ブチルフルオ
レニル)ジルコニウムジクロライド、(メチルシクロペ
ンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロライド、(メチルシクロペンタジエニル)
(4-メトキシフルオレニル)ジルコニウムジクロライ
ド、(ジメチルシクロペンタジエニル)(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、(ジメチルシクロペン
タジエニル)(2,7-ジ-t- ブチルフルオレニル)ジルコ
ニウムジクロライド、(ジメチルシクロペンタジエニ
ル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロ
ライド、(ジメチルシクロペンタジエニル)(4-メトキ
シフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(エチル
シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウム
ジクロライド、(エチルシクロペンタジエニル)(2,7-
ジ-t- ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライ
ド、(エチルシクロペンタジエニル)(オクタヒドロフ
ルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(エチルシク
ロペンタジエニル)(4-メトキシフルオレニル)ジルコ
ニウムジクロライド、(ジエチルシクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(ジ
エチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t- ブチルフル
オレニル)ジルコニウムジクロライド、(ジエチルシク
ロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジル
コニウムジクロライド、(ジエチルシクロペンタジエニ
ル)(4-メトキシフルオレニル)ジルコニウムジクロラ
イド等が挙げられる。
【0029】また一般式(化2)で表されるハロゲン化
メタロセン化合物の具体的な例を挙げれば次のようなも
のがある。エチレンビス(シクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロライド、エチレンビス(メチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビ
ス(1,2-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロライド、エチレンビス(1,3-ジメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス
(1,2,3-トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライド、エチレンビス(1,2,4-トリメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、エチレ
ンビス(1,2,3,4-テトラメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン
ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロライド、ビス(1,2-ジエチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(1,3-ジエチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
エチレンビス(イソプロピルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロライド、エチレンビス(フェニルプロ
ピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、エチレンビス(t-ブチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロライド、エチレンビス(インデニル)
ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(4-メチル-1
- インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビ
ス(5-メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ビス(6-メチル-1- インデニル)ジルコニウムジク
ロライド、エチレンビス(7-メチル-1- インデニル)ジ
ルコニウムジクロライド、ビス(5-メトキシ-1- インデ
ニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(2,3-
ジメチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロライド、
エチレンビス(4,7-ジメチル-1- インデニル)ジルコニ
ウムジクロライド、エチレンビス(4,7-ジメトキシ-1-
インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス
(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン
ビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1- インデニル)ジルコニ
ウムジクロライド、エチレンビス(フルオレニル)ジル
コニウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニ
ル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(ジメチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
エチレン(シクロペンタジエニル)(トリメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン
(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シク
ロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペン
タジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)
(ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
ライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(トリエチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
エチレン(シクロペンタジエニル)(テトラエチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、エチレ
ン(シクロペンタジエニル)(ペンタエチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シ
クロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジ
クロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-
ジ-t- ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライ
ド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジクロル
フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン
(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペン
タジエニル)(4-メトキシフルオレニル)ジルコニウム
ジクロライド、エチレン(メチルシクロペンタジエニ
ル)(t-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロライド、エチレン(メチルシクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン
(メチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t- ブチルフ
ルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(メチルシク
ロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジル
コニウムジクロライド、エチレン(メチルシクロペンタ
ジエニル)(4-メトキシフルオレニル)ジルコニウムジ
クロライド、エチレン(ジメチルシクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチ
レン(ジメチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t- ブ
チルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレ
ン(ジメチルシクロペンタジエニル)(オクタヒドロフ
ルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(ジ
メチルシクロペンタジエニル)(4-メトキシフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(エチルシク
ロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジク
ロライド、エチレン(エチルシクロペンタジエニル)
(2,7-ジ-t- ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロ
ライド、エチレン(エチルシクロペンタジエニル)(オ
クタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、
エチレン(エチルシクロペンタジエニル)(4-メトキシ
フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン
(ジエチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジ
ルコニウムジクロライド、エチレン(ジエチルシクロペ
ンタジエニル)(2,7-ジ-t- ブチルフルオレニル)ジル
コニウムジクロライド、エチレン(ジエチルシクロペン
タジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウ
ムジクロライド、エチレン(ジエチルシクロペンタジエ
ニル)(4-メトキシフルオレニル)ジルコニウムジクロ
ライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(4,5-メチ
レンフェナントレン)ジルコニウムジクロライド、この
ほかに架橋部分エチレン基の代わりにイソプロピリデン
基、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、メ
チルフェニルメチレン基、ジフェニルメチレン基、1,4-
シクロペンタン−ジ−イリデン基、1,4-シクロヘキサン
−ジ−イリデン基、ジメチルシリレン基、メチルフェニ
ルシリレン基、ジフェニルシリレン基、ジメチルゲルミ
レン基、ジメチルスタニレン基等が結合した物が挙げら
れる。またジルコニウム原子の代わりにチタニウム原子
及びハフニウム原子に変えた錯体、さらにクロライドの
代わりにブロマイド、ヨーダイド、フルオライドに変え
た錯体が挙げられる。例えば、エチレン架橋部分をジメ
チルシリレン基に代えた化合物としては、ジメチルシリ
レンビス(3-メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,4-ジメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジ
メチルシリレンビス(2,4-ジエチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス
(2,3,5-トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,4-ジ-t- ブ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジメチルシリレンビス(フェニルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビ
ス(3-エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロライド、ジメチルシリレンビス(2,4-ジフェニルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチ
ルシリレンビス(2,3,5-トリエチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド,ジメチルシリレンビス
(3-イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロライド、ジメチルシリレンビス(3-フェニルプロ
ピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジメチルシリレンビス(3-t-ブチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン
(メチルシクロペンタジエニル)(2,4-ジメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチル
シリレン(メチルシクロペンタジエニル)(2,3,5-トリ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジメチルシリレン(2,4-ジメチルシクロペンタジエ
ニル)(2,3,5-トリメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペン
タジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2,4-ジメ
チルシクロペンタジエニル)(3-エチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン
(2,4-ジメチルシクロペンタジエニル)(2,4-ジエチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジ
メチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(2,3,
5-トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエ
ニル)(t-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタ
ジエニル)(フェニルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロライド等が挙げられ、またジルコニウム原子
の代わりにチタニウム原子及びハフニウム原子に変えた
錯体、さらにクロライドの代わりにブロマイド、ヨーダ
イド、フルオライドに変えた錯体が挙げられる。
【0030】また一般式(化3)で表されるハロゲン化
メタロセン化合物の具体的な例を挙げれば次のようなも
のがある。シクロペンタジエニルジルコニウムトリクロ
ライド、メチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリ
クロライド、1,2-ジメチルシクロペンタジエニルジルコ
ニウムトリクロライド、1,3-ジメチルシクロペンタジエ
ニルジルコニウムトリクロライド、1,2,3-トリメチルシ
クロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド、1,2,
4-トリメチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリク
ロライド、1,2,4-テトラメチルシクロペンタジエニルジ
ルコニウムトリクロライド、ペンタメチルシクロペンタ
ジエニルジルコニウムトリクロライド、エチルシクロペ
ンタジエニルジルコニウムトリクロライド、ビス1,2-ジ
エチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライ
ド、1,3-ジエチルシクロペンタジエニルジルコニウムト
リクロライド、イソプロピルシクロペンタジエニルジル
コニウムトリクロライド、フェニルプロピルシクロペン
タジエニルジルコニウムトリクロライド、t-ブチルシク
ロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド、インデ
ニルジルコニウムトリクロライド、4-メチル-1- インデ
ニルジルコニウムトリクロライド、5-メチル-1- インデ
ニルジルコニウムトリクロライド、6-メチル-1- インデ
ニルジルコニウムトリクロライド、7-メチル-1- インデ
ニルジルコニウムトリクロライド、5-メトキシ-1- イン
デニルジルコニウムトリクロライド、2,3-ジメチル-1-
インデニルジルコニウムトリクロライド、4,7-ジメチル
-1- インデニルジルコニウムトリクロライド、4,7-ジメ
トキシ-1- インデニルジルコニウムトリクロライド、フ
ルオレニルジルコニウムトリクロライド、オクタヒドロ
フルオレニルジルコニウムトリクロライド、4-メトキシ
フルオレニルジルコニウムトリクロライド、2,7-ジ-t-
ブチルフルオレニルジルコニウムトリクロライド等が挙
げられ、またジルコニウム原子の代わりにチタニウム原
子及びハフニウム原子に変えた錯体、さらにクロライド
の代わりにブロマイド、ヨーダイド、フルオライドに変
えた錯体が挙げられる。
【0031】また必要により用いられる活性化剤として
はアルキルアルミニウム化合物やトリアルキルアルミニ
ウムを水で加水分解して得られる下記式(化5)あるい
は(化6)等で表されるアルミノキサン化合物が例示で
きる(式中Rは炭素数1〜3の炭化水素残基。)。
【0032】
【化5】
【0033】
【化6】
【0034】これらの中でも特にRがメチル基であるメ
チルアルミノキサンでn が5以上のものが利用される。
上記メタロセン化合物に対するアルミノキサンの使用割
合としては1〜10000 モル倍、通常1〜1000モル倍であ
る。
【0035】その他の活性化剤として上記メタロセン化
合物と反応してイオン性化合物を形成する化合物も用い
られる。これらはカチオンとアニオンのイオン対から形
成されるイオン性化合物や親電子性の化合物が挙げられ
る。これらの化合物は通常、ルイス酸化合物として知ら
れている化合物で、適当なルイス酸性を有しており、触
媒として用いられる中性のメタロセン化合物と反応して
イオン性化合物に変える性質を有することが必要で、上
記一般式(化1)、(化2)、(化3)で表されるメタ
ロセン化合物あるいはメタロセン化合物とアルキルアル
ミニウム化合物と反応して、遷移金属カチオン化合物を
生成ならしめるものであり、ルイス酸自体あるいはイオ
ン対となったアニオンが生成したメタロセンカチオン化
合物に対して再結合したり、強く配位して重合活性を不
活性化しないものである。
【0036】イオン性化合物のカチオンの例としては、
カルボニウムカチオン、トロピリウムカチオン、オキソ
ニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスホニウム
カチオン、アンモニウムカチオン等が挙げられる。ま
た、イオン性化合物のアニオンの例としては、有機硼素
化合物アニオン、有機アルミニウム化合物アニオン、有
機リン化合物アニオン、有機砒素化合物アニオン、有機
アンチモン化合物アニオン等であり、また、親電子性化
合物としてはハロゲン化金属や固体酸として知られてい
る金属酸化物等が挙げられる。
【0037】上記メタロセン化合物に対する該メタロセ
ン化合物と反応してイオン性化合物を形成する化合物の
使用割合としては0.1〜10000モル倍、通常0.
5〜5000モル倍である。
【0038】プロピレンとジエンの重合方法は溶媒重合
法あるいは実質的に溶媒の存在しない塊状重合法、気相
重合法などの従来の方法が利用でき、また重合条件につ
いても特に制限はなく通常、反応温度は−70℃ないし
200℃、圧力が常圧ないし50kg/cm2 で行われ
る。
【0039】
【実施例】以下に実施例を示し本発明をさらに説明す
る。
【0040】実施例1 内容積2リットルのステンレス製オートクレーブにトル
エン1リットルを入れ、さらにメチルアルミノキサン
(東ソー・アクゾ社製、重合度16.2)0.86gと
1,5-ヘキサジエン4.8gを装入した。さらに20℃で
プロピレンガスを導入して3kg/cm2 −Gとして常
法にしたがって合成したジメチルシリルビス(2,4-ジメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド3
mgを10mlのトルエンに溶解した溶液を加えて、2
0℃で2時間重合した。
【0041】重合終了後、未反応のプロピレンをパージ
してポリマーをろ過して取り出し、80℃で8時間真空
乾燥して秤量したところ50.4gのプロピレン/1,5-
ヘキサジエン共重合体(以下、共重合体aと記す。)を
得た。重合前後の反応液の組成をガスクロマトグラフで
分析して1,5-ヘキサジエンの反応量を計算すると2.4
1gであった。沸騰パラキシレン可溶分は99.5%で
あり、ゲルは生成していなかった。また共重合体aのプ
レスシートのIR吸収スペクトルを(図2−1)に、
(図2−3)には比較のためにポリプロピレンホモポリ
マーのIR吸収スペクトルを示す。
【0042】本発明の方法で得た共重合体aは906c
-1および1640cm-1(図示せず)にビニル基の吸
収がありジエンが共重合していることが明瞭に認められ
る。また共重合体aには884cm-1にビニリデン基の
吸収が見られる事が特徴である。 1H−NMRでは末端
ビニル基のシグナルが6ppm付近に観測され、その量
は約0.2重量%であり、ほとんどの二重結合は反応して
いるものと考えられる。また13C−NMRから求めたm
mmmペンタッド分率は0.98であり、135℃テト
ラリン溶液で測定した極限粘度数(以下、〔η〕と記
す)は1.69、1,2,4-トリクロロベンゼンを用いてゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量
平均分子量と数平均分子量との比(以下、Mw/Mnと
記す。)は4.6であった。また縦軸を溶出量、横軸を
分子量の自然対数で表した分子量分布曲線のピーク位置
を中心にして高分子量域、低分子量域、中間領域にわ
け、それぞれについてガウス分布で近似したときの高分
子量域のMw/Mnは10.6であり、高分子量域のM
w/Mnを低分子量域のMw/Mnで除した値は3.4
であった。
【0043】比較例1 1,5-ヘキサジエンの量を28.0g用いた他は実施例1
と同様にして共重合をおこなったところ59.8 gの重
合体を得た。この共重合体の沸騰パラキシレン可溶分は
6 5 .5%であり、多量のゲルが生成していた。
【0044】実施例2 1,5 ヘキサジエンの代わりに1,7-オクタジエン3.2g
を用いた他は実施例1と同様にして共重合をおこなった
ところ77.6gのプロピレン/1,7-オクタジエン共重
合体(以下共重合体bと記す)を得た。重合前後の反応
液の組成をガスクロマトグラフで分析して1,7-オクタジ
エンの反応量を計算すると1.62gであった。沸騰パ
ラキシレン可溶分は99.5%であり、ゲルは生成して
いなかった。またプレスシートのIR吸収スペクトルを
(図2−2)に示す。
【0045】得られた共重合体bは906cm-1および
1640cm-1(図示せず。)にビニル基の吸収があり
ジエンが共重合していることが明瞭に認められる。また
共重合体bには884cm-1にビニリデン基の吸収が見
られる事が特徴である。 1H−NMRでは末端ビニル基
のシグナルが6ppm付近に観測され、その量は約0.
3重量%であり、ほとんどの二重結合は反応しているも
のと考えられる。また 13C−NMRから求めたmmmm
ペンタッド分率は0.98であり、〔η〕は1.58、
Mw/Mnは5.6 であった。また高分子量域のMw/M
nは19であり、高分子量域のMw/Mnを低分子量域
のMw/Mnで除した値は5.7であった。
【0046】比較例2 1,7-オクタジエンの量を32.0g用いた他は実施例2
と同様にして共重合をおこなったところ85.6gの重
合体を得た。この共重合体の沸騰パラキシレン可溶分は
46.3%であり多量のゲルが生成していた。
【0047】実施例3 1,5-ヘキサジエンの代わりに1,4-ペンタジエン3.2g
を用いた他は実施例1と同様にして共重合をおこなった
ところ78.5gのプロピレン/1,4-ペンタジエン共重
合体(以下、共重合体cと記す) を得た。重合前後の反
応液の組成をガスクロマトグラフで分析して1,4-ペンタ
ジエンの反応量を計算すると1.5gであった。沸騰パ
ラキシレン可溶分は99.5%であり、ゲルは生成して
いなかった。 1H−NMRでは末端ビニル基のシグナル
が6ppm付近に観測され、その量は約0.3重量%で
あり、ほとんどの二重結合は反応しているものと考えら
れる。また13C−NMRから求めたmmmmペンタッド
分率は0.98であり、〔η〕は1.65、Mw/Mn
は5.4であった。また高分子量域のMw/Mnは1
1.2であり、高分子量域のMw/Mnを低分子量域の
Mw/Mnで除した値は3.2であった。
【0048】
【発明の効果】本発明の共重合体はポリオレフィンの物
性改良剤として用いたときに従来公知のプロピレン/エ
チレン/ジエン共重合体に比較して剛性、耐衝撃性のバ
ランスが優れた成形品を得ることが可能となり工業的に
極めて価値がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の共重合体の分子量分布を測定したゲル
パーミエーションクロマトグラフィーで測定されたクロ
マトグラフを示す。
【図2】プロピレン/ジエン共重合体のIR吸収スペク
トルであり、1は実施例1で得られた共重合体aのIR
吸収スペクトルを示し、2は実施例2で得られた共重合
体bのIR吸収スペクトルを示す。また、3は比較のた
めのポリプロピレンホモポリマーのIR吸収スペクトル
を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロピレンと両末端にビニル基を有するα
    −ωジエンからなり、該α−ωジエン単位の含量が0.
    0001〜5モル%の範囲にあり、共重合体中に含まれ
    るビニル基のモル数(M)とα−ωジエン単位のモル数
    (M0 )が下記式(数1)で表される関係にあり、沸騰
    パラキシレン不溶分が1重量%以下で、ゲルパーミエー
    ションクロマトグラフィーで測定し、縦軸を溶出量、横
    軸を分子量の自然対数で表した分子量分布曲線のピーク
    位置を中心にして高分子量域、低分子量域、中間領域に
    わけ、それぞれについてガウス分布で近似したときの重
    量平均分子量Mwを数平均分子量Mnで除した値、Mw
    /Mnが、高分子量域で7以上であり、高分子量域のM
    w/Mnを低分子量域のMw/Mnで除した値が2以
    上、プロピレン連鎖部分の13C−NMRでもとめたmm
    mmペンタッド分率が90%以上であり、135℃のテ
    トラリン溶液で測定した極限粘度数〔η〕が0.1ない
    し10dl/gの範囲にある結晶性のプロピレン共重合
    体。 【数1】
  2. 【請求項2】プロピレンとα−ωジエンとをメタロセン
    化合物及び必要により活性化剤よりなる触媒を用いて共
    重合させるにあたり、重合温度あるいは連鎖移動剤を用
    いて生成するポリプロピレンの分子量をコントロールし
    ながら、平均分子量当たりに導入されるα−ωジエンの
    量が0.0001〜5モル%を越えないようにα−ωジ
    エンの濃度を0.1mmol/リットルないし0.5m
    ol/リットルおよびプロピレン/α−ωジエンのモル
    比を10以上に保ちながら共重合することを特徴とする
    請求項1記載のプロピレン共重合体の製造方法。
JP31310693A 1993-12-14 1993-12-14 プロピレン共重合体およびその製造方法 Pending JPH07165814A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31310693A JPH07165814A (ja) 1993-12-14 1993-12-14 プロピレン共重合体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31310693A JPH07165814A (ja) 1993-12-14 1993-12-14 プロピレン共重合体およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07165814A true JPH07165814A (ja) 1995-06-27

Family

ID=18037227

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31310693A Pending JPH07165814A (ja) 1993-12-14 1993-12-14 プロピレン共重合体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07165814A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999011680A1 (fr) * 1997-09-04 1999-03-11 Chisso Corporation Copolymere de propylene et procede de production correspondant
US6294631B1 (en) 1998-12-15 2001-09-25 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Hyperbranched polymers by coordination polymerization
JP2002226520A (ja) * 2001-02-05 2002-08-14 Grand Polymer Co Ltd プロピレン・α,ω−ジエンランダム共重合体およびその製造方法
US6515037B2 (en) 2000-02-29 2003-02-04 Chisso Corporation Polypropylene base resin composition for foam-molding, foamed article using the same composition, production process for the same foamed article and foam-molded product using the foamed-article
JP2003055407A (ja) * 2001-08-17 2003-02-26 Chisso Corp プロピレン系重合体
US7005491B2 (en) 1999-12-10 2006-02-28 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Propylene diene copolymerized polymers
JP2019510863A (ja) * 2016-04-06 2019-04-18 ロッテ ケミカル コーポレーション 溶融張力に優れたプロピレンジエン共重合体樹脂

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999011680A1 (fr) * 1997-09-04 1999-03-11 Chisso Corporation Copolymere de propylene et procede de production correspondant
US6294631B1 (en) 1998-12-15 2001-09-25 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Hyperbranched polymers by coordination polymerization
US7005491B2 (en) 1999-12-10 2006-02-28 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Propylene diene copolymerized polymers
US6515037B2 (en) 2000-02-29 2003-02-04 Chisso Corporation Polypropylene base resin composition for foam-molding, foamed article using the same composition, production process for the same foamed article and foam-molded product using the foamed-article
JP2002226520A (ja) * 2001-02-05 2002-08-14 Grand Polymer Co Ltd プロピレン・α,ω−ジエンランダム共重合体およびその製造方法
JP2003055407A (ja) * 2001-08-17 2003-02-26 Chisso Corp プロピレン系重合体
JP2019510863A (ja) * 2016-04-06 2019-04-18 ロッテ ケミカル コーポレーション 溶融張力に優れたプロピレンジエン共重合体樹脂
US10875951B2 (en) 2016-04-06 2020-12-29 Lotte Chemical Corporation Propylene-diene copolymer resin having excellent melt tension

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6225432B1 (en) Branched polypropylene compositions
JP3115595B2 (ja) α―オレフィンの重合触媒及びそれを用いたポリ―α―オレフィンの製造方法
US6117962A (en) Vinyl-containing stereospecific polypropylene macromers
JP2001302731A (ja) ポリオレフィンエラストマーおよびそれから造られた製品
CA2705141A1 (en) Process for preparation of polyolefins via living coordinative chain transfer polymerization
US5623022A (en) Process for producing propylene block copolymers
JP4014681B2 (ja) アルファ−オレフィン重合用触媒
KR940010335B1 (ko) 에틸렌의 고압·고온 중합방법
JP3202370B2 (ja) プロピレンブロック共重合体の製造法
JPH07165814A (ja) プロピレン共重合体およびその製造方法
JP3489207B2 (ja) エチレン/α−オレフィン共重合体の製造方法
JP3264338B2 (ja) 特定のアルミニウム化合物を含有する重合用触媒
US7432336B2 (en) Catalysts for propylene copolymers
JP3572328B2 (ja) エチレン系重合体の製造方法
EP0708117A1 (en) Process for producing copolymer rubber
JPH07138327A (ja) オレフィン共重合体およびその製造方法
JP3489697B2 (ja) プロピレン−芳香族ビニル化合物共重合体及びその製造方法
JPH09151205A (ja) 共重合体ゴムの製造方法
JPH07138325A (ja) オレフィン共重合体の製造方法
WO2001046276A1 (en) Metallocene catalysts having multi-nuclear constrained geometry and ethylene/aromatic vinyl compound co-polymers prepared by using the same
EP1268588B1 (en) Ethylene-aromatic vinyl compound-vinyl norbonene terpolymer
JPH0625357A (ja) 新規なプロピレン系共重合体およびその製造方法
JP3506147B2 (ja) エチレン/α−オレフィン共重合体及びそれを含有する熱可塑性樹脂組成物
JP2951689B2 (ja) 結晶性プロピレン系共重合体およびその製造方法
JP3660066B2 (ja) 溶融張力が改良されたポリエチレン組成物の製造方法