JPH07164827A - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りタイヤ

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JPH07164827A
JPH07164827A JP5342591A JP34259193A JPH07164827A JP H07164827 A JPH07164827 A JP H07164827A JP 5342591 A JP5342591 A JP 5342591A JP 34259193 A JP34259193 A JP 34259193A JP H07164827 A JPH07164827 A JP H07164827A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トレッド踏面部中心寄りの領域を他に比して
切込み部を大きく形成させることにより、トレッド踏面
部中心寄りの領域のたわみ変形に対する可撓性を他の領
域の可撓性よりも良くして、耐偏摩耗性を改良する。 【構成】 タイヤ周方向に沿って相互に間隔を置いて配
列された少なくとも3本の主溝と、該主溝により区画さ
れたリブとをトレッド面に形成したタイヤにおいて、上
記リブの表面幅W1 と、該リブの上記主溝によって囲ま
れた少なくとも片方の側壁部には、該主溝の底部に接続
するリブの基部に近いほど深さと幅とが広がる切込み部
を形成した該リブの基部幅W2 とは、W1 ≧W2 の関係
を有し、更に各リブのW2 /W1 の比がトレッド踏面部
の中心からショルダー部に向かって順次大きくなるよう
に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、少なくとも3本の主
溝により区画されたリブを有する重荷重用空気入りタイ
ヤに関し、特に、該リブの側壁部に切込み部を形成して
耐偏摩耗性を向上せしめた重荷重用空気入りタイヤに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種重荷重用空気入りタイヤの
偏摩耗軽減策に関しては、多数の試みがなされている。
例えば、周方向に形成されたジグザグ溝によって区画さ
れたリブの側壁に、タイヤトレッド面と垂直に対して可
変傾斜に形成したリブを有するタイヤが試みられている
(特公昭50−22282号)。また、最外リブの外側
縁からやや内側に入った位置にタイヤ周方向に延びて一
周する細い溝を設けてステップウエアーを防止する試み
(特公昭57−24242号)がある。更にそれ以後の
試みとしては例えば、タイヤ表面のトレッド部の幅方向
の各部位の周速度に比例する剪断力の分布を平準化して
トレッド部の各部位毎の摩耗差をより小さくするため
に、トレッドショルダー部寄りのタイヤ周速の遅い部分
にその両隣りよりも径を小さくして接地時に路面から大
なる摩擦エネルギーを受けて摩耗することによって、タ
イヤを加速し、周速を上げる、いわゆる摩耗犠牲要素を
トレッド部に形成せしめる試み(特開平2−15840
5号,同2−225109号)もなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
如き従来のタイヤでは種々なる問題が残されている。即
ち、前者にあってはリバーウエアやステップウエア等個
々の偏摩耗に対して効果がみられるが偏摩耗全体を防止
するにはなお不十分であり、また後者にあっては、付加
する要素がトレッド部面のリブ(陸部)の中で比較的大
なる割合を占めることとなって、近来の社会情勢の要求
からタイヤの軽量化が強く叫ばれており、しかもこれに
呼応すべくトレッド幅を極力狭くする傾向が強いときに
あって、耐摩耗性上不利となるのである。
【0004】そこで、この発明者は、上述の如き実情に
鑑み、タイヤの走行におけるトレッド部面の偏摩耗現象
を軽減させるべく従来のトレッド部面における主溝の断
面形状と各リブの形状との相関性において、トレッド部
面の各部位における耐偏摩耗性について鋭意検討を行っ
た。その結果、特に重荷重用空気入りタイヤのうち、リ
ブパターンを有するタイヤにおいては、その偏摩耗の形
態として特徴的なものの一つにリブの幅方向端縁部がリ
ブの中央寄りの部分よりも1段早期にかつ周方向に連な
るように摩耗する、いわゆるリバーウエアの発現があ
る。かかるリバーウエア現象はタイヤの周速と車両速度
とが相異することにより与えられる路面とタイヤトレッ
ド踏面部間の相対速度にタイヤトレッド部に操縦安定
性、発熱耐久性等を確保するために付与された、いわゆ
るクラウンアール(曲面)に伴うトレッド幅方向各部の
周速度差が相加されて生じるトレッド部表面の剪断力に
対し、リブの上記外面端縁部のようにリブの中央寄りに
比して摩擦力の低下の大なる部分では、摩擦力が剪断力
を下まわるのですべりがはじまることとなり、このすべ
り現象が摩擦エネルギーを生み、またトレッド部のすべ
り部分、即ちリブ端縁部を選択的に摩耗させ、これが上
記リバーウエアの起点となる。またこの時路面との相対
速度が大なる程リバーウエアの進行は早くなる。そして
一般的リブタイプのタイヤではトラックおよびバス用の
重荷重用は前輪(操舵輪)に装着されることが多いこと
からリバーウエアはほとんど前輪タイヤにて発生する。
しかも前輪タイヤでは周速の遅いショルダー部寄りの部
位ほど前記路面との相対速度が大となり、従ってリバー
ウエアもショルダー寄りの主溝が多くかつ大きく発生す
る。
【0005】上記検討の如く、タイヤトレッド部に生ず
る剪断力は、タイヤの形状とタイヤー車両間の相対速度
差によって発生するもので、この剪断力を軽減させるこ
とあるいは、その剪断力に抵抗してすべりを防止する摩
擦力を大きくすることがタイヤと路面とのすべり、即
ち、摩擦エネルギーを低下させることとなるのである。
更に、タイヤと路面および速度との関係において重要な
る点は、トレッド踏面部の幅方向中心からショルダー部
領域に至るまでの間でこの剪断力の値はトレッド部の各
部位において異なる値を示すが、接地領域での周方向の
剪断力分布も接地開始時のゼロから摩擦力を越えてすべ
りはじめる特定の値まで接地の後端に向かっては増加し
変化していることである。
【0006】従って、ショルダー寄りのリブ表面摩耗を
小さくするにはショルダー部寄りの摩擦力を接地性の改
良により大きく、そして接地領域内における剪断力が接
地開始時のゼロから接地終了の方向に増加して摩擦力を
越えてすべり始める時期を遅らすか、またはなくしてし
まうことが重要となってくる。このためには、トレッド
踏面部中心寄りのリブほど踏面部への半径方向の負荷に
対する可撓性を良くして撓みを大きくし、負荷をショル
ダーより多く負担させることが必要である。しかるに、
従来タイヤにおいてはリブ幅はショルダーリブがやや広
くとられることが多いほかほぼ同等であり、可撓性への
特別な考慮は何らされていないものであった。
【0007】そこで、この発明は上述の知見に基づき、
これの改良に対処するためになされたものであり、従来
のトレッド構造では、図6に示した(イ),(ロ)およ
び(ハ)の如く、主溝31の断面では該主溝における開
口幅aは底面幅bよりは大であり、同様の関係において
リブ33の基部幅cはリブ表面幅dよりは大であるこ
と、その結果トレッド部のリブ幅できまる値以上に可撓
性が悪るくて剛性が高いものであったので、この発明で
はタイヤ周方向の主溝により区画されたリブの側壁部に
例えばジグザグ形状の切込み部を設けると共に、リブの
表面幅よりはリブの側壁部に切込み部を形成したリブの
基部幅を大とし、更にこの両者の比においてトレッド踏
面部中心寄りの領域を他に比して該切込み部を大きく形
成させることによりトレッド踏面部中心寄り領域のたわ
み変形に対する可撓性を他の領域の可撓性よりも良くし
て耐偏摩耗性を改良することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】しかして、上記目的に適
合するこの発明は、タイヤ周方向に沿って相互に間隔を
置いて配列された少なくとも3本の主溝と、該主溝によ
り区画されたリブとをトレッド部外面に形成した重荷重
用空気入りタイヤにおいて、上記リブの表面幅W1 と、
該リブの上記溝によって囲まれた少なくとも片方の側壁
部には、該主溝の底部に接続するリブの基部に近いほど
深さと幅とが広がる切込み部を多数形成した該リブの基
部幅W2 とは、W1 ≧W2 の関係を有すると共に、各リ
ブのW2/W1 の比がトレッド踏面部中心からショルダ
ーの方向に向かって順次大きくなるように形成されるこ
とを特徴とするものである。そして、上記リブの基部幅
2 が該リブの表面幅W1 の70〜100%であること
が好ましく、またショルダーリブを除いた上記リブの表
面幅W1 が等しく形成されておれば走行安定性および耐
偏摩耗性共に良好である。更に、該リブ側壁部に形成さ
れる切込み部は、基部に近いほど幅と深さが広がるジグ
ザグ形状の切込み部を形成すれば好ましく、この場合に
おけるジグザグ形状の切込み部のピッチ数が、トレッド
部幅Wの3〜9%であればなお好適である。
【0009】なお、この発明におけるリブは周方向に配
列された複数の主溝により区画されたいわゆる陸部であ
るが、該リブが、トレッドが接地した時に容易に閉じ合
わされるような幅1.5mm 以下の薄いサイプで区切られて
いても、深さが3mm以下の横溝で区切られたブロック調
のパターンであっても、リブの垂直方向負荷に対する可
撓性にはほとんど寄与しないことからこれらも含まれ
る。
【0010】
【作用】この発明に係るタイヤでは、リブの基部に向か
って側壁部外方から切込み部を形成してリブのタイヤ幅
方向の断面積を小さくすると共に、リブの表面幅W1
基部幅W2 の比W2 /W1 をトレッド踏面部中心からシ
ョルダーの方向に向かって大きくなるようにして各リブ
のタイヤ半径方向剛性(可撓性)に変化をもたせたので
従来タイヤに比し偏摩耗阻止に有効であり、このトレッ
ド半径方向の可撓性がトレッド踏面部中心からショルダ
ーに向かって小さくなること(タイヤ半径方向剛性が大
きくなること)は、同一の負荷に対してショルダー側リ
ブの負荷分担が増加することであり、摩擦力を大きくす
る。摩耗はタイヤと路面との相対すべりに基づく剪断力
が摩擦力を越える時にすべりを生じ発生することから、
クラウンアールの付与により剪断力の大なるショルダー
寄りのリブの端縁では、より効果的に作用することとな
る。このリブの可撓性を変化させる方法として、リブ幅
を変化させる方法と、リブ高さ、即ち溝深さを変化させ
る方法とがあるが、後者はタイヤの用途、サイズ等によ
って制限があるため一般的には前者が用いられ易い。し
かしながら、踏面部中心より寄りのリブ幅を狭くして可
撓性をよくするとそのリブの撓みが大となり、従って、
リブ表面の幅方向剪断歪が大となって周方向の摩擦力を
下げるほかに、接地圧が下ってそれと摩擦係数との積、
即ち摩擦力が小となって更にすべり易くなるという2重
の作用によって、踏面部中心寄りのリブでは別の形で偏
摩耗が発生し易くなる。そこで、この発明においては、
リブ幅をほぼ同一としてリブ表面の剪断歪を各リブ間で
ほぼ同等とすると共に、可撓性も向上させ、更に表面の
剪断歪を小とするためにリブの基部の可撓性を表面側に
比較して従来タイヤよりもより大きくすることによって
従来タイヤの欠点を克服する機能を発揮せしめたもので
ある。即ち、従来タイヤの如きリブの断面形状が矩形状
または台形状では(図6ハ参照)、垂直負荷における変
形時には撓み変形に基づく剪断歪はリブの表面(トレッ
ドの踏面部)の端部で最大となるが、この発明に係るタ
イヤのリブでは、その壁面に、基部側に向かって深さと
幅の増加する切込み部を形成することによりリブの基部
幅W2 は従来タイヤに比して小さくなり、そのためにそ
の変形は基部側に移行するので表面側の剪断歪は従来タ
イヤの基部側のそれに比して小となる。そしてこの歪は
リブの幅方向にあってはリブの端部に近いほど大きくな
ってこのリブ幅方向の剪断歪に比例するリブ表面のゴム
の動きがそれと直角方向の周方向摩擦係数、即ち摩擦力
を低下させていたのであるが、この剪断歪を小さくする
ことで摩擦力を大きい状態に保持する故に可撓性を大き
くすることによる摩擦力の低下というデメリットと相殺
し、トレッド踏面部の中心寄りでは従来、偏摩耗問題が
少なかったが、それをそのまま保持することが出来、他
方、ショルダー寄りのリブでは負荷分担増加による摩擦
力の増加によって接地領域内で剪断力が摩擦力を越えて
すべりはじめる時期が遅い、即ち、すべりエネルギーが
小となってリバーウエアの成長を抑制するものである。
またショルダーよりのリブでもトレッド踏面部中心寄り
のリブよりも小となるが、リブ基部側ほど深さと幅の大
なる切込み部を設け、リブ表面の幅方向剪断歪を小とし
て周方向摩擦力の低下を抑えるので、負荷分担増加に伴
う幅方向剪断歪を相殺して問題をなくしている。
【0011】
【実施例】以下、この発明を実施例により図面を参照し
つつ詳細に説明する。
【0012】図1ないし図5は、この発明に係る各実施
例タイヤのトレッド部の図であり、また図6は比較のた
めの従来タイヤのトレッド部の図である。
【0013】まず、図1ないし図3は、リブの側壁部を
ジグザグ形状に形成した例を示したもので、図1はこの
発明に係る重荷重用空気入りタイヤの1例を示すトレッ
ド展開図であり、図2は図1のA−A線断面図である。
また図3はリブ側壁部の拡大部分断面図である。図にお
いては1はタイヤであり、2はそのトレッド部、3およ
び3′はトレッド部2の外表面においてタイヤ周方向に
沿ってトレッド踏面部の中心Xの両側に2本づつ形成さ
れた4本の主溝であり、このうち最外側の主溝が3′で
ある。4はその各主溝3,3′によって区画されたリブ
であり、4′はトレッド部2の最外側のショルダー部
S,S′に位置するいわゆるショルダーリブである。ま
た5はトレッド部2の両側端のショルダー部S′,S′
の内側に設けられた細い副溝であり、6はベルトプライ
である。
【0014】この発明において注目される一つの点は、
該リブ表面幅W1 と基部幅W2 の比W2 /W1 が、トレ
ッド踏面部中心線Xからタイヤショルダー部S,S′に
向かって順次大きくなるように形成されていることであ
る。即ち、この関係によりトレッド踏面部中心領域に接
近する程トレッド部の可撓性を大きくすることによって
トレッド踏面部中心寄りの領域は負荷に対して撓み易
く、その分ショルダー寄りリブの負荷分担が大となるか
らショルダー寄りのリブの摩擦力が増加し、接地領域内
で剪断力が摩擦力を越えてすべりはじめる時期が遅くな
る、即ち、すべりエネルギーが小となってリバーウエア
の成長を抑制するものである。また7は上記リブ4の間
をその少なくとも一端が主溝3に連通する薄い切込みの
サイプであって、同一方向に傾斜して刻み込まれている
が、その深さはリブの可撓性に影響のない平均3mm以内
もしくは、接地時に容易に閉じ合わされるような幅が1.
5mm以下であって、このサイプ7によって外見上リブ4
はブロック状を呈するが、この発明においては、作用効
果上省略してすべてリブとしてこれを含んでいる。ま
た、この発明においては、リブの表面幅W1 は平均幅
を、および同基部幅W2 は、切込み部の谷と谷の間の幅
であって特異な極大,極小の幅はこれには含まれない
が、この発明の基本的技術思想の範囲には含まれるもの
である。
【0015】この発明において重要なる点のもう一つ
は、リブの側壁部の形状にある。例えばリブ4の側壁部
4aの形状は、側壁部4aにおいてタイヤ幅方向に向か
ってリブ4の少なくとも片方の側壁部4aを基部に向か
って切り込んで形成した切込み部4bを有する形状であ
る。リブ4の側壁部4aの切込み部4bは少なくともト
レッド踏面部中心線上にあるリブまたは該中心線に最も
近いリブにおいて形成されることが必須である。また、
該切込み部4bは、この発明の他の実施例を示した図4
および図5に示したように、リブ4′の側壁部の片側の
側壁部のみに設けてもよく、勿論片側と両側の混合した
切込み部でもよい。また、トレッド踏面部中心線を含む
領域にあるリブまたはこれに近い位置にあるリブ4の基
部幅W2 、即ちリブ4の基部4cにおけるリブの幅W3
から切込み部4bの両切込み深さD1 ,D2 を除いた幅
では、リブの表面幅W1 の70〜100%が好ましい。
この場合100%を越えるとリブ基部側の剛性低下が十
分でなくなり、リブ表面の剪断歪が小さく出来ないので
リバーウエア防止効果は不十分である。また60%未満
ではリブの基部4cにおいて座屈による“しわ”が多発
してクラックへと進行し易くなる。
【0016】しかもこの形状,構造ではトレッド部摩耗
の進行に伴い主溝3は除々にジグザグ形状を顕出するこ
ととなるので湿潤路面上での操縦安定性の保持に有効で
ある。
【0017】なお、この場合におけるリブ側壁部4aの
切込み部4bの切込みピッチ数Pはトレッド幅Wの3〜
9%が好ましい。この場合3%未満では切込み部4bの
同ピッチ数Pが小さくなり過ぎて切込み部間の凸部の剛
性が低下して摩耗が異常に遅延してスジ状に残ったりま
た欠けを生じて外観上好ましくなく、一方9%を越える
と同ピッチ数P間隔が荒くなって一般ジグザグ形状パタ
ーンと同様に溝に対するリブの凸部でリバーウエアの基
点となり易い。
【0018】次に具体的に供試タイヤの対比試験につい
て説明する。
【0019】(1)供試タイヤの内容 ・トレッドパターン;実施例1,2および比較例の各タ
イヤのトレッドパターンについて、リブ幅比をそれぞれ
リブの位置関係としてトレッド踏面部中心領域にあるリ
ブをセンターリブ、ショルダー部に位置するリブをショ
ルダーリブ、またこの両者の中間にあるリブを中間リブ
とし、更に主溝の切込みピッチ比、サイプ(横溝)の深
さをそれぞれ測定して表1にまとめて示した。 ・タイヤサイズ;10,00 R 20 ・リムサイズ;20×7.0 0−J ・空気圧;7.25 kg/cm2
【0020】(2)試験方法 ・試験車;トラック車(形式;10トン積み長距離輸送
トラック) ・装着位置;前輪(操舵輪) ・荷重;100%積載 ・路面条件;100%舗装 ・走行距離;3.5 万km ・走行速度;50〜80km/h ・耐偏摩耗性;3.5 万km走行後に図7に示した最外側主
溝3′の両岸外端部(リブ4の側壁部4aに相当)の偏
摩耗について、その深さA1 ,A2 とその幅B1 ,B2
を計測し、A1 ×B1 、A2 ×B2 の平均値をもって、
その比較例の値を100として指数表示した。数値小程
良好。 ・耐摩耗性;(3.5 万km/T)×100(T;3.5 万km
走行後の摩耗量、即ち溝深さ減少量の値であって、比較
例の値を100として指数表示した。数値大程良好。
【0021】(3)試験結果 試験結果を表1に示した。 以下余白
【0022】
【表1】
【0023】同表から明らかなとおり、耐偏摩耗性、耐
摩耗性共に実施例は比較例よりすぐれており、特に耐偏
摩耗性については比較例の約三倍の高値を示しているこ
とが分かる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
各リブ表面幅W1 と、該リブの基部幅W2 の関係におい
て、リブの少なくとも片方の側壁に基部に近いほど深さ
が広がる切込み部を形成してW1 ≧W2 の関係とし、更
にショルダー部から赤道面に向かってW2 /W1 の比を
順次大きく形成したので、トレッド部の実質的有効面積
を縮小して耐摩耗性を不利とすることなく、単にリブ側
壁部に切込み部を形成するのみでトレッド部の赤道面領
域ほど可撓性が大となるのでトレッド部のクラウンアー
ルによる垂直荷重下の変位に対し適度な可撓性で対応で
き、特に偏摩耗の発生し易いショルダー寄りのリブの摩
擦力を大きくしすべりを少くするのでリバーウエアの防
止軽減化に対し有効であり、舗装路の高速走行を主とす
るタイヤの耐久性向上に頗る効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の一例を示すタイヤトレッド
部の展開図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2のリブ側壁部の拡大部分断面説明図であ
る。
【図4】この発明の他の実施例を示すタイヤトレッド部
の展開図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】従来タイヤの一例を示す図であって、(イ)は
タイヤの左半部のトレッド部の展開図、(ロ)は(イ)
のD−D線断面図、(ハ)は(ロ)のリブおよび主溝の
拡大部分断面図である。
【図7】耐偏摩耗性、耐摩耗性を示す説明図である。
【符号の説明】
1 タイヤ 2 トレッド部 3 主溝 3′ 最外側主溝 3a 主溝底部 3b 主溝開口部 4 リブ 4a リブの側壁部 4b リブの切込み部 4c リブの基部 4d リブの表面部 4′ ショルダーリブ 5 副溝 6 ベルトプライ 7 サイプ P 切込みピッチ W トレッド部幅 W1 リブの表面幅 W2 リブの基部幅 W3 切込み深さを含まないリブの基部幅 D1 ,D2 切込み深さ X トレッド踏面部中心 S,S′ショルダー部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ周方向に沿って相互に間隔を置い
    て配列された少なくとも3本の主溝と、該主溝により区
    画されたリブとをトレッド部外面に形成した重荷重用空
    気入りタイヤにおいて、上記リブの表面幅W1 と、該リ
    ブの上記主溝によって囲まれた少なくとも片方の側壁部
    には、該主溝の底部に接続するリブの基部に近いほど深
    さと幅とが広がる切込み部を多数形成した該リブの基部
    幅W2とは、W1 ≧W2 の関係を有すると共に、各リブ
    のW2 /W1 の比がトレッド踏面部の中心からショルダ
    ー部に向かって順次大きくなるように形成されているこ
    とを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 上記リブがトレッド踏面部の中心または
    これに少なくとも近い位置にあるリブであって、該リブ
    の基部の幅W2 が該リブの表面幅W1 の70〜100%
    であることを特徴とする請求項1記載の重荷重用空気入
    りタイヤ。
  3. 【請求項3】 上記ショルダーリブを除いた上記リブの
    表面幅W1 がほぼ等しく形成されていることを特徴とす
    る請求項1または2記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 上記リブの側壁部が基部に近いほど幅と
    深さが広がるジグザグ形状の切込み部を多数形成したこ
    とを特徴とする請求項1,2または3記載の重荷重用空
    気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 上記リブの側壁部の少なくとも基部に形
    成されたジグザグ形状の切込み部のピッチ数が、トレッ
    ド部幅Wの3〜9%であることを特徴とする請求項1,
    2,3または4記載の重荷重用空気入りタイヤ。
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