JPH07163934A - 筒状体の把持装置 - Google Patents

筒状体の把持装置

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JPH07163934A
JPH07163934A JP34230793A JP34230793A JPH07163934A JP H07163934 A JPH07163934 A JP H07163934A JP 34230793 A JP34230793 A JP 34230793A JP 34230793 A JP34230793 A JP 34230793A JP H07163934 A JPH07163934 A JP H07163934A
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JP
Japan
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drum
base flange
rod
coating liquid
gripping device
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Application number
JP34230793A
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English (en)
Inventor
Kazuo Kotake
一夫 固武
Nobukazu Kunimitsu
延和 国光
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Asahi Kasei Engineering Corp
Original Assignee
Asahi Engineering Co Ltd Osaka
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内径の異なる各種の筒状体を把持できるとと
もに、筒状体内を密閉すること。 【構成】 複数枚の板ばね11,11,11の一端を昇
降可能なベースフランジ6に、他端を前記ベースフラン
ジ6に挿通され、該ベースフランジ6と相対的に移動可
能なロッド2の先端に固定し、ロッド2を短縮方向に移
動せしめて前記の板ばねを外方に撓ませ、その撓んだ板
ばねにより筒状体1の内壁を把持する。また、前記のベ
ースフランジ6の筒状体1の先端開口部との当接部に密
着シート13を貼着するとともにベースフランジ6を前
記の当接部を押圧する付勢手段を設けたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は筒状体の把持装置に関
し、更に詳細には、例えば電子写真方式の複写機やレー
ザビームプリンタなどに用いられる円筒状感光体の製作
時に該円筒状感光体を把持するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式による複写機やレーザビー
ムプリンタなどに用いられる円筒状感光体のうち、一般
的にOPC(Organic Photo-Conductor)と称される有機
系感光体のドラムは、導電性支持体であるアルミニウム
製の円筒状中空体の表面上に、電荷発生層・電荷輸送層
などの成形層を設けるため、該円筒状中空体(以下ドラ
ムと略称する)を複数の所要の有機系感光体塗料の塗布
液中に順次浸漬して、ドラムの表面に該塗布液を複数層
にわたって塗布するようにした浸漬塗布方式によって製
造されている。
【0003】前記した浸漬塗布方法においては、ドラム
を塗布液が充填されている塗布液槽内に下降せしめて浸
漬し、所定の速度で引き上げることによりドラムの表面
に均一の成形層を形成させるのに際し、前記のドラムの
内壁面を把持する必要がある。しかしながら、多数のド
ラムの内径はすべてが同一ではなく種々異なる内径を有
しているのでどのような寸法の内径のドラムでも容易に
把持し、また容易に把持を解除するようにする必要があ
る。そのうえ、ドラムの一方の開口端を下側に向けて該
ドラムを塗布液槽内に垂直に下降せしめて浸漬する際
に、塗布液がドラム内に侵入してドラム内壁に塗布液が
極力付着しないようにする必要がある。
【0004】上記した要請に応えて従来より各種のドラ
ム把持装置が提案され、実用に供されている。例えば、
特開平3−26362号公報、特開平5−16090号
公報には、中空基体用チャック装置がそれぞれ開示さ
れ、また、特開昭62−65763号公報には、中空基
体の一方の開口端を閉塞して中空基体内壁への塗布液の
侵入を避ける技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術には未だ多くの問題点が未解決のまゝ残され
ている。すなわち、前記した特開平3−26362号公
報で開示される中空基体用チェック装置は、給・排気口
から加圧エアーを供給してピストンを下方へ移動せしめ
てOリングを中空基体の内周面に押接して該中空基体の
上部開口を閉塞するように保持するチャックを複数個同
軸上に配設したものである。しかしながら、この開示さ
れた装置は極めて複雑で部品数も多いので製作費用が嵩
むのみならず、その構造上せいぜい3〜4種類程度の内
径が異なる中空基体の把持が限度であり、それ以上の種
類の内径の異なる中空基体は把持できないという問題が
ある。
【0006】また、特開平5−16090号公報には、
シリンダーロッドを延伸せしめて作動部材を下降させ、
少なくとも3本のアームを放射状に拡開してアーム先端
に付設したキャップを中空円筒状物の内壁を押圧して把
持する装置が開示されている。この開示された装置は、
機構は簡単でかなりの範囲に亘って内径の異なる中空円
筒状物を把持することは可能ではあるが、この開示され
たチャック装置には、中空円筒状物の他端開口部を閉塞
する手段が設けられてない。
【0007】更に、特開昭62−65763号公報にお
いては、同一内径の中空基体の把持並びにチャック引込
み部材に付設した空気圧調整用弁を所定のタイミングで
開にして加圧することにより塗布液が中空基体内に侵入
することを防止する技術が提案されている。しかしなが
ら、この提案されている技術では各種内径の異なる中空
基体の把持は不可能である。
【0008】本発明は、上記したような問題点に鑑みて
発明されたもので、簡単な機構で各種内径のドラムを確
実に把持できるとともに、ドラム内を気密状態に密閉す
ることが可能な筒状体の把持装置の提供を目的とするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る筒状体の把
持装置は、前記の目的を達成するために、筒状体の上端
開口部を密閉する手段を備えた昇降可能なベースフラン
ジと、該ベースフランジに挿通されたロッドと、一端を
前記のベースフランジに、他端を前記ロッドの先端部に
固定された複数枚の板ばねと、前記複数枚の板ばねの両
端間を短縮せしめて外方に撓ませる手段とを備えたこと
をその特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明に係る筒状体の把持装置は、複数枚の板
ばねをベースフランジに挿通されたロッドの周囲に配設
し、前記のそれぞれの板ばねの一端を前記のベースフラ
ンジに他端を前記のロッドの先端に固定したので、前記
のロッドを短縮せしめると、前記したように、複数枚の
板ばねの一端は固定側であるベースフランジに、他端は
移動側であるロッド先端に固定されているので、前記の
ロッドの短縮に伴って3枚の板ばねの両端間は短縮され
るので、複数枚の板ばねは一体となって外方に凸状に撓
み、この撓んだ板ばねの中央部で筒状体の内壁を押接し
て該筒状体を把持するものである。また、上記の把持に
おいては、ベースフランジと筒状体の上端開口部との接
当部には、両者を密接せしめる手段が設けられ、筒状体
を密閉状態に閉塞されるので、筒状体を塗液槽に浸漬し
たときは、塗液槽内の塗液は筒状体内には侵入すること
がない。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図に基づいて説明する。先
ず、本実施例における把持装置Aが使用されるドラムの
表面塗布装置について説明すると、図3は、アルミニウ
ム製円筒状中空体のドラム表面に有機系感光体塗料の塗
布液を浸漬塗布する装置の概略を示し、ドラム製造工程
(図示せず)で製造されたドラム1を、塗液槽23の近
傍に位置せしめた移動体25に回転自在に立設された昇
降用ウォーム21に昇降自在に螺合された昇降アーム2
0より垂設した把持装置Aで把持し、該把持装置Aにて
把持されたドラム1を前記の塗液槽23の真上に案内
し、移動体25上に載置されるモータ22を作動して昇
降ウォーム21を回転させ、該昇降ウォーム21と螺合
する昇降アーム20を下降せしめて把持装置Aに把持さ
れたドラム1を塗布液が充填する塗液槽23内に浸漬
し、該ドラム1の表面に塗布液を塗着するものである。
【0012】図1は、前記したドラム1の把持装置Aを
示すもので、ドラム1は、ほぼ正方形の搬送台30上の
所定位置に突設される複数のドラム1,1,……の内径
と同径の外径を有する複数個の凸状部35に前記のそれ
ぞれのドラム1,1,……の下端開口部を嵌合せしめて
垂直に配置してある。これは、ドラム1は、その用途に
応じそれぞれ内径・長さを異にする複数種類があるの
で、内径が小径であるドラム1は、搬送台30上に突設
された小径の凸状部35に、また、内径が大径であるド
ラム1は搬送台30に突設される大径の凸状部35にそ
れぞれ嵌合されることとなる。そしてドラム1は、内
径,長さがそれぞれ異なる各種があるが、同一の搬送台
30上にはすべて同一機種のドラム1が垂直状態で配置
されているものである。
【0013】2は昇降アーム20に懸装されるフランジ
5の下面に固設されたエアシリンダ3に連結されるロッ
ドで、その先端にはガイド4が着脱可能に固着されてい
る。6は、前記したフランジ5の下部で、該フランジ5
と所定の間隔を隔てて複数のサポート12,12,……
で連結されたベースフランジであり、該ベースフランジ
6の中央部は開口され、該開口部に前記したロッドがス
ライド軸受7を介して摺動自在に挿通されている。ま
た、8はOリングである。
【0014】10は中央ロッド挿通孔が開口された王冠
状の補強板で、該補強板10は前記したベースフランジ
6の裏面に固定される。9は前記した王冠状補強板10
内に遊嵌可能な円環状のばね固定具で、該ばね固定具9
の中央開口部には前記したロッド2が進退自在に挿通さ
れる。11は両端を直角に同一方向に屈曲された短冊状
の板ばねで、本実施例においては、前記の板ばね11を
複数枚用い、それぞれの板ばね11の一端の屈曲部を前
記した補強板10とばね固定具9とで把持し、前記のば
ね固定具9を補強板10に固定することにより、前記の
それぞれの板ばね11,11,11の一端をベースフラ
ンジ6に固定する。
【0015】また、10aは中央にロッド挿通孔が開口
された王冠状の下部補強板で、該下部補強板10aはガ
イド4に固定され、前記した板ばね11,11,11の
他端の屈曲部を前記の補強板10aと該補強板10aに
遊嵌可能な円環状の下部ばね固定具9aとで把持し、前
記の下部補強板10aが固定されるガイド4をロッド2
に固設する。したがって、前記した複数枚の板ばね1
1,11,11の一端はロッド2が摺動自在に挿通され
るベースフランジ6に、他端は前記したベースフランジ
6と相対的に移動可能な前記のロッド2の先端に固定さ
れるので、前記したエアシリンダ3の作動によりロッド
2を短縮方向に移動せしめると、複数枚の板ばね11,
11,11も両端間が短縮されるので外方に凸状に撓
み、その中央部が外方に向かって膨らむ状態となり、ま
たロッド2を元の状態に復帰させれば、板ばね11,1
1,11は復元するものである。
【0016】12,12,……は前記したロッド2に固
設された円環状のバックアップリングで、前記ロッド2
の復帰時に板ばね11,11,11を内方に撓ませない
ようにし、また、短縮方向の移動に際しては板ばね1
1,11,11を必ず外方へ膨らませるようにするため
のものである。13は前記したベースフランジ6の裏面
周縁に貼着されたゴムあるいは樹脂などの弾性体製の円
環状の密着シートで、該密着シート13は耐熱性,耐薬
品性に優れたバイトン,フッ素ゴム,フッ素系樹脂など
で製作されるのが好ましい。
【0017】図2はドラム把持装置Aの昇降装置で、2
0はほぼ正方形の昇降アームであって、該昇降アーム2
0の側端中央の開口部に螺旋が刻設され、該開口部に刻
設の螺旋は移動体25に立設される昇降ウォーム21に
螺合せしめられる。また、22は、移動体25上に載置
した昇降ウォーム21を回転せしめるモータであり、前
記のウォーム21の回転は例えばモータ22の軸に軸止
の喰違傘歯車とウォーム軸に軸止の喰違傘歯車とを噛合
せしめることによって、モータ22の回転をウォーム2
1に伝達することができる。
【0018】前記した昇降アーム20の側端の端部には
前記螺旋が刻設された開口部を挾んで摺動軸受(図示せ
ず)を内装した開口部を設け、該開口部に前記した昇降
ウォーム21と並設して移動体25にガイド26を立設
し、該ガイド26を前記摺動軸受が内装された開口部に
装着しておけば、昇降アーム20は水平状態を維持しな
がら、昇降ウォーム21の回転によりガイド26に案内
されて自在に昇降することができるものである。
【0019】14,14,……は、4本1組で前記の昇
降アーム20所定位置に挿通自在に垂設されたガイドピ
ンで、該ガイドピン14,14,……にはばね15がそ
れぞれ巻回されるとともに、ガイドピン14,14,…
…の下端は、前記したフランジ5に挿通固定される。ま
た、前記のばね15は常時上方に付勢力が働くようにさ
れている。また、ドラム把持装置Aは、ドラム1を1個
把持するのに1基必要とするので、搬送台30に複数本
のドラム1が垂直に配設してあれば、それに対応してド
ラム把持装置Aもガイドピン14,14,……を介して
昇降アーム20の所定位置より同数基垂設されるもので
あり、図2においては、2基のドラム把持装置Aが昇降
アーム20より垂設しているものを示している。
【0020】本実施例によるドラム把持装置Aは、前述
した構成を有するので、その作動について説明すると、
モータ22及び該モータ22によって回転される昇降ウ
ォーム21及び該昇降ウォーム21の回転によって昇降
する所要数の把持装置Aを垂設した昇降アーム20は、
移動体25上に設けられているので、移動体25を駆動
源により複数のドラム1が垂直状に配設されている搬送
台30の近傍まで移動せしめて位置決めし、モータ22
を作動して昇降ウォーム21を回転すると、該昇降ウォ
ーム21と螺合する昇降アーム20はガイド26に案内
されて真直ぐ下降し、昇降アーム20に垂設される把持
装置Aは、搬送台30上に配設されるドラム1内に挿入
され、把持装置Aの作動によりドラム1を把持し、再度
移動体25を移動して塗液槽23の近傍まで移動する。
【0021】上記したドラム1の把持について、更に詳
細に述べると、前記したように、ドラム1は用途に応じ
てその直径及び長さが異なり、またその表面に塗布する
塗液も異なるので、搬送台30には必ず同一用途、同一
サイズのドラム1が複数垂直状に配設されているもので
あり、そのドラム1の配設は前記昇降アーム20に複数
垂設されるそれぞれの把持装置Aのロッド2の軸線上
に、把持装置Aと同数のドラム1がそれぞれ搬送台30
に突設の凸状部35に嵌合して垂直状に配設されている
ので、前記したように昇降アーム20を下降せしめる
と、各把持装置Aのロッド2は対応する各ドラム1の中
心に必ず挿入されるようになっている。
【0022】上記したように、把持装置Aのロッド2は
ドラム1の中心に挿入されるので、更に昇降アーム20
を下降せしめると、ベースフランジ6の裏面周縁に貼着
した密着シート13が、ドラム1の上端開口部に当接
し、該上端開口部を押圧する。そして、このとき、ベー
スフランジ6が固定されるフランジ5には、常時上方に
付勢されたばね15が巻回された4本のガイドピン14
が挿通固定されており、前記の密着シート13には前記
ばね15の付勢力が働くので、密着シート13はドラム
1の上端開口部を均一にそして更に固く押接することと
なるのでドラム1の上端開口部は完全に閉塞され密閉さ
れるものである。
【0023】次に各把持装置Aのエアシリンダ3を作動
してロッド2を短縮方向に移動せしめると、ロッド2の
先端部は上昇し、該ロッド2の先端部でその他端が固定
された複数枚の板ばね11,11,11の一端部は静止
状態のベースフランジ6に固定されているので、該板ば
ね11は外方向に撓まされて凸状に膨らみ、この膨らみ
によってドラム1の内壁を押圧し、この押圧力によって
ドラム1は板ばね11,11,11で把持されることと
なる。このように、ドラム1が把持されたとき、モータ
22を逆に作動して昇降アーム20を上昇させ、次いで
移動体25を移動して、把持装置Aで把持されたドラム
1を塗液槽23の真上に位置させる。また、前記のドラ
ム1の把持に当っては、その長さが短いドラム1の把持
には昇降アーム20を深く下降させ、また、長いドラム
1の把持には昇降アーム20の下降を浅くする。また、
内径の大きいドラム1を把持する際にはエアシリンダ3
を作動してロッド2を限界近くまで短縮させ、板ばね1
1を大きく撓ませ、内径の小さいドラム1の場合はロッ
ド2の短縮を少なくすることでドラム1の内壁を固く把
持することができるものである。
【0024】次に、モータ22を作動して昇降アーム2
0を下降させると、把持装置Aで把持された複数のドラ
ム1は同時に塗布液が充填している塗液槽23内に浸漬
される。所定時間ドラム1を塗液槽23内に浸漬させた
後、昇降アーム20を上昇せしめる。そして、昇降アー
ム20を引き上げる速度によってドラム1表面に塗布す
る塗液厚が調整されるものであり、前記塗液は概して浸
食性の高い溶剤が多いので、ベースフランジ6の裏面に
貼着する密着シート13は耐薬品性に優れた材質、例え
ばバイトン、フッ素系のゴムや樹脂で製作するのが好ま
しい。また、揮発性の高い溶剤が含まれている塗布液に
上端開口部を密閉したドラム1を浸漬するので、ドラム
1にはかなりの内圧が作用することとなる。
【0025】上記のドラム1に作用する内圧は、例えば
内径80mm、長さ400mmのドラムの上端開口部をベー
スフランジ6の裏面周縁部に貼着した密着シート13で
密閉して塗液槽23内に浸漬したとき、前記の密着シー
ト13全面に作用する内圧は約2kgとなる。実際にはド
ラム1自体の重量を考慮して少なくとも約2.5kg以上
の圧力に耐えられるように密着シート13でドラム1の
上端開口部を密閉しておかなければ、ドラム1を塗布液
内に浸漬したとき、塗布液がドラム1内に侵入してくる
こととなる。
【0026】上記の点について、本実施例による把持装
置Aは、昇降アーム20の下降力とばね15の付勢力で
ドラム1の上端開口部を前記した密着シート13に押圧
して密閉するとともに、エアシリンダ3を作動してロッ
ド2を短縮方向に移動して、ロッド2の先端部にその一
端を固定された板ばね11を膨らませてドラム1の内壁
を把持するようにしたので、塗布液は内圧上昇に伴う空
気圧縮分以上にはドラム1内に侵入しないものである。
【0027】上記説明したのは、昇降ウォーム21を移
動体25上に設け、該移動体25を搬送台30近傍まで
移動し、ドラム1を把持した後、更に移動台25を移動
せしめて、把持装置Aで把持されたドラム1を塗液槽2
3の真上に位置するようにしたものであるが、これに限
定されるものでなく、例えば、昇降ウォーム21を塗液
槽23の近傍に回転可能に設け、該昇降ウォーム21と
螺合する昇降アーム20を駆動源で旋回,反転自在とす
る。このときは、昇降アーム20を旋回せしめるためガ
イド26は設けないことは勿論である。そして、昇降ア
ーム20を旋回・下降せしめて搬送台30上に垂直状に
配設されているドラムを把持して上昇し、次いで、昇降
アーム20を旋回して該昇降アームに垂設する複数の把
持装置Aで把持された複数のドラム1を塗液槽23の真
上に移動するようにしてもよい。
【0028】前記したように、昇降ウォーム21は、移
動体25上に設けてもあるいは塗液槽23の近傍に設け
てもよいが、ドラム1の表面に複数の塗液を塗布した
り、あるいは塗液を塗布したドラム1を乾燥させる必要
がある場合は、これらの作業を行う各ステーションに昇
降ウォーム21を移動せしめた方が効率がよいので、昇
降ウォーム21は移動体25上に設けた方が好ましい。
【0029】本実施例では、先に述べたように電子写真
方式の複写機やレーザビームプリンタなどで用いられる
円筒状感光体を把持する装置として説明したが、これに
限らず、品質保持などの面から筒状体の表面には一切触
れることなく、該筒状体を把持しなければならないよう
な場合、例えば、特殊な繊維やフィルムがその表面に巻
回されているような筒状体を把持するような場合に本把
持装置を適用するとよい。
【0030】本実施例は、上端が開口されたドラムの内
壁を押接して該ドラムを把持する装置であり、把持時に
固定状態となるベースフランジにロッドを摺動自在に挿
通し、少なくとも3枚の板ばねのそれぞれの一端を前記
ベースフランジに固定具を介して取付けるとともに他端
をロッドの先端に固定具を介して固定したので、エアシ
リンダを作動してロッドを短縮する方向に移動せしめる
と、3枚の板ばねは一体となって両端間が短縮され外方
へ凸状に撓み、該撓んだ板ばねの中央部によってドラム
の内壁を押圧することによりドラムを把持できるもので
あり、また、前記のベースフランジの裏面には弾性体よ
りなる密着シートが貼着され、しかもベースフランジが
取付けられているフランジを下降せしめる昇降アーム
と、フランジに対するばねの付勢力で前記の密着シート
をドラムの上端開口部に強く押圧することができるの
で、ドラムは密閉状態で閉塞され、ドラムを塗液槽に浸
漬した際塗液はドラム内に侵入することがないという効
果を有するものである。そして、板ばね11を複数枚使
用することにしたので、把持部の安定を図ることができ
るものである。
【0031】また、本実施例による板ばねは通常使用さ
れる範囲のドラムのサイズにすべて対応できるようにば
ね定数を計算して製作され、しかも、前記の板ばねは、
ロッドの周囲において、一端はベースフランジに他端は
ロッドの先端部に固定される少なくとも3枚設けられて
いるので、内径が大径のドラムの場合は、板ばねを大き
く撓ませることにより容易にドラム把持が可能であり、
内径に関係なくドラムを自在に把持できるものであり、
従来、ドラムのサイズが変更される都度、ドラム把持装
置を交換していたが、本実施例においては、そのような
交換作業は一切不要となるのでドラム表面に塗液を塗布
する作業の生産性は一段と向上するものである。
【0032】本実施例による把持装置は、機構は簡単
で、部品数も少なくそのうえ操作も容易であるので、装
置の製作費用は廉価であり、内径に限定されることなく
ドラムを容易に把持でき、従来ドラムの内径が変更する
毎に把持装置を取り替えていた工程などに本実施例の装
置を導入することにより生産性は一段と向上し、そのう
え殆んど無人運転も可能となるものである。
【0033】
【発明の効果】本発明に係る筒状体の把持装置は、筒状
体の上端開口部を密閉する手段を備えた昇降可能なベー
スフランジと、前記ベースフランジに進退自在に挿通さ
れたロッドと、該ロッド周囲に配設され、一端を把持時
の固定側に固着し、他端を把持時の移動側であるロッド
先端部に固定した少なくとも3枚の板ばねとを備え、前
記のロッドを短縮させ、それぞれの板ばねの両端間を短
縮すると、3枚の板ばねは一体となって外方に凸状に撓
ませられ、この撓んだ板ばねの中央部で筒状体の内壁を
把持するようにしたので、ロッドの伸縮の距離によって
板ばねの撓み量を調整することができ、その撓み量によ
って、筒状体の内径の如何にかゝわらず容易に把持可能
となるものである。
【0034】また、ベースフランジと筒状体の上端開口
部とが当接する部位においては、該開口部を密閉する手
段が設けられているので、筒状体を密閉状態に閉塞する
ことができ、この密閉状態とした筒状体を塗液槽に浸漬
したとき、塗液は筒状体内に侵入することがなく、いた
ずらに内壁を汚すことがないという効果を有するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】把持装置の説明図
【図2】把持装置の昇降説明図
【図3】筒状体に塗布液を塗布する装置の概略説明図
【符号の説明】
A 把持装置 1 筒状体 2 ロッド 3 エアシリンダ 5 フランジ 6 ベースフランジ 9,9a ばね固定具 10,10a 補強板 11 板ばね 12 バックアップリング 13 密着シート 14 ガイドピン 15 ばね 20 昇降アーム 21 昇降ウォーム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状体の上端開口部を密閉する手段を備
    えた昇降可能なベースフランジと、該ベースフランジに
    挿通されたロッドと、一端を前記のベースフランジに、
    他端を前記ロッドの先端部に固定された複数枚の板ばね
    と、前記複数枚の板ばねの両端間を短縮せしめて外方に
    撓ませる手段とを備えたことを特徴とする筒状体の把持
    装置。
  2. 【請求項2】 上端開口部密閉手段を、ベースフランジ
    裏面に貼着した弾性体密着シートと、前記ベースフラン
    ジを被把持体方向に押圧する付勢手段とより構成したこ
    とを特徴とする前記請求項1記載の筒状体の把持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105457833A (zh) * 2016-01-25 2016-04-06 联想(北京)有限公司 一种壳体保护层的浸涂方法
CN111687007A (zh) * 2020-06-08 2020-09-22 温锐华 一种电热板的涂胶设备

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