JPH07163575A - 外科用製品用の折り畳み可能な包装 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 包装から取り出された後に、できるだけ真っ
すぐであるようにする。 【構成】 複数の折り畳み可能なパネルで構成された包
装であって、第１の保持用パネルのオリフィスを通り抜
けかつ好ましくは半円形経路に沿って配列されたピン上
に交差しない方法で巻かれた外科用縫合糸を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は外科用製品の折り畳み可
能な包装又は保持具に関し、特に複数の折畳み可能なパ
ネルよりなる包装であって、弾性記憶を有し端部に１個
又はそれ以上の針が固定されているポリマー材料製の滅
菌済み外科用縫合糸を保持するに特に適した包装に関す
る。

【０００２】

【従来技術及びその課題】この技術においては、縫合糸
の性質及びその最終使用法に従って変化する種々の形式
の外科用縫合糸の包装が既に知られている。一般に、か
かる包装の主要な機能は、縫合糸及び関係の針を、これ
らが最終使用者に到着する前の輸送、取扱い及び貯蔵中
にこれを保護することである。これ以外に、公知の大部
分の改良された包装は製造費用を少なく、かつこれらの
構造的な理念は、開封が容易で縫合糸と針との組合せに
容易に手が届きかつ包装から取り出せることである。

【０００３】本発明に最も関連して考えられる従来技術
は、ジョンソン・アンド・ジョンソンのブラジル特許Ｐ
Ｉ８２０１６１５であり、その内容は参考文献としてこ
こに取り入れられる。

【０００４】この特許は、針付きの外科用縫合糸用の折
り畳み可能な包装又は保持具であり、これは、折り畳み
可能に連結された第１及び第２の外科用製品保持用パネ
ル並びに互いに折り畳み可能に連結された第１及び第２
の固定用パネルを備え、第１の固定用パネルは第１の保
持用パネルに折り畳み可能に連結されている。かかるパ
ネルの総ては長方形で、通常は紙のカードで作られ互い
に長手方向の長い縁に沿って連結され、保持具又は包装
の最終形状は保持用パネルが縫合糸を間にして互いに折
り重ねられ続いて固定用パネルが保持用パネルを完全に
囲むように折られたときに得られる。

【０００５】好ましくは、従来技術の包装は、舌状部と
差込みスロット式の固定具を２組備え、第１のものは縫
合糸が動かないように保持用パネルを互いに折り重ねて
維持でき、その舌状部は第２の保持用パネルの長手方向
自由端に配置され、そのスロットは、第１の保持用パネ
ル上で、このパネルと第１の固定用パネルとを連結して
いる縁に隣接しかつ平行に置かれる。

【０００６】第２の固定用パネルは、閉じられた包装を
維持するように第１の保持用パネルの後面上での第２の
固定用パネルの固定を許し、かつ第２の固定用パネルの
長手方向自由端に配置された舌状部を備え、この舌状部
は同様に第１の保持用パネルに形成されたスロットと共
同作用する。このスロットは第１の固定用手段のスロッ
トに隣接しかつ平行である。

【０００７】ブラジル特許ＰＩ８２０１６１５に開示さ
れた包装は、第１の固定用パネルを部分的に裂くことに
より使用者が関係の縫合糸に達してこれを包装から引き
出せるように形成される。これとは別に、糸の不慮の切
断を避けるだけでなく針の鋭いエッジをだめにする可能
性があり、関係の針は縫合糸とは別の区画内に保存され
る。

【０００８】しかし、従来技術は、上述の第２の固定用
の手段の性質と位置とを考えて、縫合糸が包装から取り
出されるときに第２の固定用手段によって過度に把持さ
れないように、縫合糸を「８」のように交差して巻くべ
きであることを教えている。総ての縫合糸はある程度の
弾性記憶を有するので、従来技術の包装内で、ある時
間、交差して巻かれていた縫合糸は、包装から取り出さ
れた後、希望するように真っすぐにならず目立って波打
つ強い傾向を有し、これは縫合糸の実際の使用を大きく
阻害する。

【０００９】この問題は、種々の材料で作られた大多数
の縫合糸及び動物のもの（例えば、ガット）でも生ずる
が、波状となる上述の傾向は、弾性記憶の程度のより大
きな複合フィラメント又は単フィラメントの合成材料製
の縫合糸では更に明らかであろう。ポリマー製の単フィ
ラメントの縫合糸は特に弾性記憶が大きい。

【００１０】従って、本発明の目的の一つは、フィラメ
ント状の外科用製品、特に縫合糸、例えば包装から取り
出された後でその形状ができるだけ真っすぐであるよう
に巻かれた縫合糸を保持する折り畳み可能な包装を提供
することである。

【００１１】本発明の別の目的は、互いに固定された折
り畳み可能なパネルで作られ、かつ縫合糸の巻き方とは
無関係にパネルの固定用手段によるいかなる過度の保持
の可能性もなしに縫合糸の取り出しを行い得るように形
成された外科用縫合糸の包装を提供することである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上の目的は、本発明の第
１の態様に従って、外科用製品、特にフィラメント状の
外科用製品を保持するようにされた折り畳み可能な包装
の手段であって、長手方向の縁に沿って折り畳み可能に
互いに連結された第１及び第２の細長い保持用パネルを
備え、このフィラメント状の外科用製品は交差せずに第
１の保持用パネル上にあり；更に、第１の保持用パネル
の横方向の縁に折り畳み可能に連結された第１の保持用
副パネル；及び第２の保持用パネルとは反対側の第１の
保持用パネルの長手方向の縁に折り畳み可能に連結され
た長手方向の縁を有する第１の細長い固定用パネルを備
え、この第１の固定用パネルは実質的に横方向の弱い線
を有する包装手段により達成される。

【００１３】本発明の第２の態様は、外科用製品、特に
フィラメント状の外科用製品を保持するようにされた折
り畳み可能な包装であって、縁に沿って折り畳み可能に
互いに連結された第１及び第２の保持用パネルを備え、
このフィラメント状の外科用製品は第１の保持用パネル
上に交差しない方法で巻かれ；更に、第２の保持用パネ
ルとは反対側の第１の保持用パネルの縁に折り畳み可能
に連結された長手方向の縁を有する第１の固定用パネ
ル；及び舌状部−スロット形式の固定用手段を備え、そ
れぞれのスロットは第１の保持用パネルに沿って横方向
で途中に配列される折り畳み可能な包装に関する。

【００１４】本発明の第３の態様により、外科用製品、
特にフィラメント状の外科用縫合糸を保持するようにさ
れた折り畳み可能な包装は、縁に沿って折り畳み可能に
互いに連結された第１及び第２の保持用パネルを備え、
第１の保持用パネルは実質的に半円形経路に沿って配列
されたオリフィスを有し、フィラメント状外科用製品を
交差しない方法で巻くことを容易にするためにこのオリ
フィスを通ってピンが通過できる。

【００１５】

【実施例】本発明は付属図面を参照して更に詳細に説明
されるであろう。

【００１６】図１を参照すれば、折畳み式の従来技術の
包装１は、長い長手方向の縁に沿って第２の保持用パネ
ル３と第１の固定用パネル４とにそれぞれ折り畳み可能
に連結された第１の長方形のパネル２を備える。パネル
３及び４の両者も長方形である。この第１の固定用パネ
ル４もその長手方向の縁に沿って第２の長方形の固定用
パネル５に折り畳み可能に連結される。

【００１７】包装１は、通常は、第１及び第２のほぼ正
方形の保持用副パネル６、７を備え、これらは第１の保
持用パネル２のより短い横方向の縁にそれぞれ折り畳み
可能に連結される。

【００１８】第１の保持用パネル２はその長手方向の対
称軸に沿って配置された２個のオリフィス１０を有し、
端部に固定された針１３を有する縫合糸１２の手巻きに
便利なように、このオリフィスを通ってそれぞれピン１
１が導かれる。

【００１９】縫合糸１２は、一般に、単フィラメント又
は編まれた複合フィラメントのポリマー材料で作られ、
従って弾性記憶を持つ。このため、縫合糸１２は、自由
になるとその元の形に戻ろうとする傾向がある。従っ
て、本発明までの技術によれば、縫合糸１２の巻回は、
既に述べられかつ更に詳細に説明される理由により、
「８」形に交差する方法でなければならない。

【００２０】手巻き段階の後で、オリフィス１０からピ
ン１１が除かれ、縫合糸１２は第１の保持用パネル２上
に保持され、一方、針１３は、図２ないし６を参照し説
明される包装１の折り曲げ及び閉鎖の段階においては第
１の保持用副パネル６上に配置される。

【００２１】２個の舌状部−スロット式の固定用手段も
設けられ、これらは包装１をパネル２ないし７の折り畳
み後の閉鎖された包装１を維持する。

【００２２】第１のかかる手段は、第２の保持用パネル
３の長手方向自由端に設けられた第１の舌状部２０、及
び第１の保持用パネル２と第１の固定用パネル４とを連
結している長手方向の縁に平行でかつ隣接した位置にお
いてこのパネル２上にある第１のスロット２１より構成
される。

【００２３】第２の固定用手段は第２の固定用パネル５
の自由端に設けられた第２の舌状部２４を備え、これは
第１の保持用パネル２に第１のスロット２１と平行でか
つ隣接した位置に設けられたスロット２６と共同作用す
る。

【００２４】包装１を形成するパネル２ないし７は、通
常は適宜の重さの紙のカードで作られる。しかし、これ
らはプラスチックフィルム、又はその他の柔軟な材料で
作ることができる。

【００２５】図２ないし６は包装１を折って閉じる連続
した段階を示す。まず、図２に示されるように、第２の
保持用副パネル７が縫合糸１２及び第１の保持用パネル
２の上に折られ、次いで図３に示されるように第２の保
持用パネル３が縫合糸１２、第１の保持用パネル２及び
第２の保持用副パネル７の上に折られる。これらパネル
２、３及び７は第１の舌状部２０の第１のスロット２１
内への挿入後にその位置に保持される。

【００２６】次に、第１の固定用パネル４が針１３及び
縫合糸１２の部分を間にして第２の保持用パネル３の上
に折られ（図４）、そして第１及び第２の固定用パネル
４、５が他のパネル上に順に折られ、従って第２の舌状
部２５は最終的に第１の保持用パネル２の後方で第２の
スロット２６内に差し込まれ、包装１の折り畳みを完了
する（図５及び６）。

【００２７】上述のように閉じられたときに包装１内に
入れられた針１３は、縫合糸１２とは別の区画内に維持
され、弱い線２８を裂いた後で第１の固定用パネル４の
一部が持ち上げることによりこれに容易に接近でき、更
に、縫合糸１２全体を包装１から引き出すために針１３
を露出させ使用者がこれを手又はピンセットでつかみ得
るように、第１の保持用副パネル６も持ち上げることが
できる。

【００２８】既に述べたように、総ての縫合糸、特にポ
リマー材料製の単フィラメント縫合糸は弾性記憶を持
つ。このため、ピン１１の回りに巻かれた縫合糸は遠心
方向、即ち第１の保持用パネル２の縁の方向に広がろう
として、第２の舌状部２５が第２のスロット２６内に差
し込まれるときに１個又はそれ以上の巻回をこの舌状部
が縺れさせる大きな危険が生ずる。このような場合、望
ましいことではないが縫合糸１２は包装１から引き出さ
れる際に捕捉されるであろう。この縺れは微妙な外科的
処置中に悲惨な結果をもたらす可能性がある。

【００２９】この遠心方向に広がる傾向及び従来技術に
教示により作られた包装１の第２の舌状部２５と第２の
スロット２６の位置決めに鑑み、縫合糸１２の巻回の遠
心方向の広がりを最小に維持して第２の舌状部２５が第
２のスロット２６内に挿入される際のこの舌状部による
縺れを避けるように、縫合糸１２は「８」字形を形成し
て交差する方法で巻かれることが必要である。

【００３０】しかし、上述の形式の包装１内に包装され
た縫合糸１２は、これが使用するためにそれぞれの包装
１から最終的に引き出されるまで比較的長期間「８」字
形状に巻かれたままである。

【００３１】このため、縫合糸１２の上述の弾性記憶に
より、包装１から出した後で目立って波を打つ強い傾向
を縫合糸に生じさせ、使用者による扱いを困難にさせる
であろう。

【００３２】従って、縫合糸に対しては、従来技術で
は、対応する包装から引き出されたときに真っすぐで横
たわった状態に留まることが望まれ、出願人は、かかる
包装から引き出された後で実質的に波形のないように関
係の包装内で交差しない方法、即ち円形又は長円形に巻
かれた縫合糸を発見する研究を行った。

【００３３】一方では、円形又は長円形に巻かれた縫合
糸は、従来技術の教示により作られた包装内に保持され
たときは上述のその遠心方向拡張の傾向のため、第２の
舌状部２５を第２のスロット２６内に差し込むときに縫
合糸の一部又は複数部分がこの舌状部により縺れる危険
があるであろう。これは包装１からの縫合糸１２の引き
出しを困難にする。また上述のように、合成材料の縫合
糸、特に単フィラメントでかつポリマー製のものはより
大きな度合いの遠心方向の広がりが観察された。

【００３４】本発明により、改良された折畳み式の包装
の手段によりこの問題は解決された。その実施例が開口
位置、即ち、図７の折り曲げられない位置、又は平たく
置かれた位置において例示され、これは一般に番号１０
０で示される。

【００３５】包装１００の新規な構造概念により、長円
形に巻かれた縫合糸はその取出しの際の望ましくない縺
れの危険なしにこの中に維持される。

【００３６】更に既述のように、折畳み式包装１００の
この実施例は、ポリマー材料例えば、ナイロン、ポリエ
ステル、ポリエチレン及びポリプロピレンの例えば単フ
ィラメントで作られたような大きな弾性記憶を有する縫
合糸の包装に特に適している。包装１００は、第１の長
方形の保持用パネル１０１を有し、これはその長い方の
長手方向の縁に沿って第２の保持用パネル１０２及び第
１の固定用パネル１０３にそれぞれ連結される。パネル
１０２及び１０３もまた長方形である。後者のパネル１
０３もまたその長手方向の縁に沿って第２の固定用パネ
ル１０４に折り畳み可能に連結される。

【００３７】本発明の好ましい実施例によれば、この第
２の固定用パネル１０４は他のパネル１０１ないし１０
３の対応する寸法と比較して、長手方向寸法が小さい。

【００３８】包装１００は、第１及び第２の保持用副パ
ネル１０５及び１０６を更に有し、これらはその短い横
方向の縁に沿って第１の保持用パネル１０１に折り畳み
可能に連結される。

【００３９】包装１００を形成するパネル１０１ないし
１０６は、その最終価格を最小に維持できるように適宜
の重さの紙カードき作られることが好ましい。かかるパ
ネルをプラスチック、金属（アルミニウム）又は適宜の
その他の柔軟な材料のフィルムで作り得ることは当然で
ある。これとは別に、第２の保持用副パネル１０６の存
在は選択的であること、及びこれは包装１００の最終価
格を更に減らすように無くすこともできる。

【００４０】包装１００の今説明された実施例において
は、第１の保持用パネル１０１に２個のオリフィス１１
０が設けられ、これを通って２個のピン１１１が導かれ
る。これの目的は端部の一方に固定された針１１６を有
する縫合糸１１５の手巻きを容易にすることである。選
択的に、縫合糸１１５はその各端部に取り付けられた針
を持つことができ、又はいかなる針も全く持たないこと
もできる。これとは別に、包装１００は１本以上の縫合
糸を入れることができる。

【００４１】本発明に従いかつ図７に示されるように、
縫合糸１１５はピン１１１の回りに交差しない長円形に
巻かれ、従ってその巻回はこれが解放されたときに遠心
方向に広がるので実質的に長円形となるであろう。既に
説明したように、この遠心方向の広がりは縫合糸１１５
の弾性記憶から生じたのもであり、これは縫合糸が単フ
ィラメントのポリマー材料で作られたときに特に大き
い。

【００４２】同様に前述のように、円形又は（交差しな
い）長円形に巻かれて包装された縫合糸１１５は、交差
して巻かれた縫合糸とは逆に、関係の包装１００から出
されたときにあまり波状にならない傾向がある。この傾
向は、それぞれの包装１００から引かれた後で実質的に
真っすぐであるので本発明の技術により作られた包装１
００に詰められた縫合糸をより使い易くする。

【００４３】最終の包装１００を閉じ形成するためにパ
ネル１０１ないし１０６の折り曲げる手順は、図１に示
された従来技術の包装１に関して説明されたものと類似
している。包装１００が閉じられたときは、針１１６は
縫合糸１１５とは別の区画内に有利に維持され、不慮の
切断又は針１１６のエッジの損傷が避けられる。

【００４４】一般に、第１の保持用副パネル１０５の前
面はこれに固定された保持体１１７を有しこの中に針１
１６を導入し動かないようにすることが有利である。好
ましい実施例によれば、この保持体１１７は、紙カード
又はその他の弾力性のある材料で作ることができ、３次
元的であり、ピラミッド状に作ることができる。

【００４５】包装１００は、更に、第２の保持用パネル
１０２の自由な長手方向の縁に設けられた第１の舌状部
１２０、及び第１の保持用パネル１０１と第１の固定用
パネル１０３とを連結している縁に形成され第１の舌状
部１２０を受け入れるに適した第１のスロット１２１を
持つ。この第１の固定用手段１２０、１２１の機能は、
図３に示された方法と類似の方法で、この二つの間に縫
合糸１１５と第２の保持用副パネル１０６とがある状態
で第１の保持用パネル１０１の上に折られた第２の保持
用パネル１０２を維持することである。

【００４６】選択的な実施例によれば、第２の保持用副
パネル１０６は、第１の保持用パネル１０１及び縫合糸
１１５に上に折り曲げられた第２の保持用パネル１０２
上に折り曲げることができる。

【００４７】本発明により、第２の固定用手段が設けら
れ、これは、保持用及び固定用のパネル１０１−１０４
間の連結線及び閉じられたときの包装の長手方向中心線
の両者に平行な対称軸を有しかつ第２の固定用パネル１
０４の自由端にある第２の舌状部１３０より構成され
る。

【００４８】第２の固定用手段は、更に、オリフィス１
１０間で第１の保持用パネル１０１の実質的中心にあり
かつ前記第１のパネル１０１の長手方向中心線を横切る
方向の第２のスロット１３１を備える。

【００４９】第２の固定用手段１３０、１３１は、図６
に示されたものと類似の方法で、第１の保持用パネル１
０１の背面上で第２の固定用パネル１０４が動かないよ
うに作用し、これが包装１００を折られた形状に保つ。
従って、第２の固定用の手段１３０、１３１は第１の固
定用手段１２０、１２１を単なる選択物とする。

【００５０】本発明に従いかつ従来技術とは逆に、舌状
部１３０が第２のスロット１３１を通り抜けるときに縫
合糸の一部分を第２の舌状部１３０が過度に縺れさせる
可能性はない。これは、縫合糸１１５が第１の保持用パ
ネル１０２上で長円形に巻かれ、かつ縫合糸の巻回は、
通常縫合糸１１５を形成する材料の弾性記憶により生ず
るパネル１０１の縁に向かい遠心方向に広がる傾向のた
め、縫合糸１１５の巻回又はその一部分がパネル１０１
の中央領域に置かれないからである。

【００５１】第２の舌状部１３０はその対称軸が、包装
１００の閉じられたときの長手方向中心線と平行であり
かつ第２のスロットがこの中心線を横切ることが好まし
いが、本発明は対称軸が包装１００の前記中心線に関し
て直角又は少なくも斜めである第２の舌状部を有し、第
２のスロットが対応して位置決めされた折畳み式の包装
１００もその範囲に含む。

【００５２】第１の固定用パネル１０３の一部及びこれ
に続いて第１の保持用副パネル１０５を使用者が持ち上
げ得るように、図７に示されるように、第１の固定用パ
ネル１０３は容易に裂くことができる弱い線１３５を持
つことが好ましい。この方法で、縫合糸１１５及び針１
１６への接近が容易になる。

【００５３】更に、包装１００の閉鎖後に外に向いた第
１の固定用パネル１０３の背面に縫合糸１１５及び針１
１６に関する情報（直径、長さなど）を載せることがで
きる。

【００５４】図８は本発明の第２の実施例を示し、これ
は適宜の弾性記憶の外科用縫合糸を保持するに適する。

【００５５】示されたように、包装２００は図７に示さ
れた包装１００が備えた部分と同じ種々の部分を備え
る。従って、図８においては、かかる部分は図７におい
て使用された参照番号と同じ番号で示される。

【００５６】見られるように、包装２００と図７に番号
１００で示されかつ上述された包装との間の相違は、第
１の保持用パネル１０１におけるオリフィス２０１，２
０２の数と配置とに纏めることができる。

【００５７】いかなる弾性記憶を持った外科用縫合糸で
もそのいかなる部分も第２の固定用手段１３０、１３１
による過度の捕捉なしに包装２００が保持できるように
するためには、縫合糸１１５の巻回を実質的に円形又は
長円形の経路に沿って初めから配置しなければならな
い。これは、より小さな弾性記憶を有する材料で作られ
た縫合糸、例えば動物性又は植物性起源の材料（例えば
腸線、絹、木綿など）又は編まれた複合フィラメントポ
リマー材料（ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、
ポリプロピレンなど）で作られた縫合糸の場合は、巻い
たあとの遠心方向に広がる傾向は、縫合糸１１５の巻回
を第１の保持用パネル１０１の縁まで確実に移動させて
第２のスロット１３１の見られるこのパネル１０１の中
央部分を全体的に空白にするには不十分である。

【００５８】従って、図８に示された実施例により、前
記オリフィス２０１、２０２は第１の保持用パネル１０
１のより短い横方向の縁に隣接したそれぞれ第１及び第
２のグループとして実質的に半円形の経路に沿って配列
される。この方法で、縫合糸１１５を巻く段階中に複数
のピン１１１がオリフィス２０１、２０２を通過し、縫
合糸１１５の巻回の遠心方向の広がりとは無関係に、第
１の保持用パネル１０の縁に隣接した長円形経路に沿っ
て縫合糸１１５の巻回の受入れを有利にする。縫合糸１
１５がピン１１１を回って通過する位置に目立った捩れ
なしに縫合糸を巻き得るように、前記第１及び第２のグ
ループの各に対してそれぞれ半円形経路に沿って配列さ
れた少なくも３個のオリフィス２０１、２０２があるこ
とが好ましい。

【００５９】これとは別に、好ましい実施例について
は、オリフィス２０１、２０２により形成される半円形
の直径は第１の保持用パネル１０１の幅よりも少し小さ
いだけである。

【００６０】上述の外科用縫合糸の折り畳み可能な包装
は本発明の好ましい実施例であり、本発明の真の範囲は
請求項において定められる。

【００６１】本発明の実施態様は次の通りである。

【００６２】１．外科用製品、特に外科用縫合糸（１１
５、１１６）を保持するようにされた折り畳み可能な包
装（１００、２００）にして、縫合糸（１１５、１１
６）は交差せずに第１の保持用パネル（１０１）上にあ
る長手方向の縁に沿って折り畳み可能に互いに連結され
た第１及び第２の細長い保持用パネル（１０１、１０
２）、前記第１の保持用パネル（１０１）の横方向の縁
に折り畳み可能に連結された第１の保持用副パネル（１
０５）、及び第１の細長い固定用パネル（１０３）であ
って、その長手方向の縁が前記第２の保持用パネル（１
０２）とは反対側の第１の保持用パネル（１０１）の長
手方向の縁に折り畳み可能に連結された前記第１の細長
い固定用パネルを備えることを特徴とする折り畳み可能
な包装。

【００６３】２．前記第１の保持用パネル（１０１）に
実質的に半円形経路に沿って配列されたオリフィス（２
０１、２０２）が設けられ、前記縫合糸（１１５、１１
６）の手巻きを容易にするピン（１１１）がこのオリフ
ィスを通過する実施態様１による折り畳み可能な包装。

【００６４】３．前記保持用パネル（１０１、１０２）
及び前記第１の固定用パネル（１０３）が長方形であり
かつそれらの長手方向に縁に沿って互いに連結され、前
記包装は更に前記第１の固定用パネル（１０３）の長手
方向の縁に折り畳み可能に連結された第２の長方形の固
定用パネル（１０４）；及び舌状部−スロット形式の固
定用手段（１３０、１３１）であって、それぞれのスロ
ット（１３１）が前記第１の保持用パネル（１０１）に
沿って横方向で途中に配列されかつそれぞれの舌状部
（１３０）はその対称軸を前記保持用パネル（１０１、
１０２）及び前記第１の固定用パネル（１０３）の長手
方向の縁と実質的に平行にして前記第２の固定用パネル
（１０４）の自由端に配置される前記固定用手段を備え
ることを特徴とする実施態様１による折り畳み可能な包
装。

【００６５】４．外科用製品、特に外科用縫合糸（１１
５、１１６）を保持するようにされた折り畳み可能な包
装（１００、２００）にして、縁に沿って折り畳み可能
に互いに連結された第１及び第２の保持用パネル（１０
１、１０２）であって、前記縫合糸（１１５、１１６）
が第１の保持用パネル（１０１）上で交差しない方法で
巻かれている前記第１及び第２の保持用パネル、縁が前
記第２の保持用パネル（１０２）とは反対側の前記第１
の保持用パネル（１０１）の縁に折り畳み可能に連結さ
れた第１の細長い固定用パネル（１０３）、及び舌状部
−スロット形式の固定用手段（１３０、１３１）であっ
て、関係のスロット（１３１）が前記第１の保持用パネ
ル（１０１）に沿って横方向で途中に配列された舌状部
−スロット形式の固定用手段を備えることを特徴とする
折り畳み可能な包装（１００、２００）。

【００６６】５．前記保持用パネル（１０１、１０２）
及び前記第１の固定用パネル（１０３）が長方形であり
かつそれらの長手方向に縁に沿って互いに連結され、そ
して前記包装は更に前記第１の固定用パネル（１０３）
の長手方向の縁に折り畳み可能に連結された第２の固定
用パネル（１０４）、前記固定用手段の前記舌状部（１
３０）はその対称軸を前記保持用パネル（１０１、１０
２）及び前記第１の固定用パネル（１０３）の長手方向
の縁と実質的に平行にして前記第２の固定用パネル（１
０４）の自由端に配置され、更に前記スロット（１３
１）は前記第１の保持用パネル（１０３）の長手方向中
心線に関して横方向であるを備えることを特徴とする実
施態様４による折り畳み可能な包装。

【００６７】６．前記第２の固定用パネル（１０４）が
前記保持用パネル（１０１、１０２）及び前記第１の固
定用パネル（１０３）の長手方向寸法と比較して短い長
手方向寸法を有する実施態様５による折り畳み可能な包
装。

【００６８】７．外科用製品、特に外科用縫合糸（１１
５、１１６）を保持するようにされた折り畳み可能な包
装（１００、２００）にして、縁において折り畳み可能
に互いに連結された第１及び第２の保持用パネル（１０
１、１０２）であって、前記第１の保持用パネル（１０
１）が実質的に半円形経路に沿って配列されたオリフィ
ス（２０１、２０２）を有し、前記縫合糸（１１５、１
１６）を交差しない方法で巻くことを容易にするために
ピン（１１１）がこのオリフィスを通過する前記第１及
び第２の保持用パネル（１０１、１０２）を備えること
を特徴とする折り畳み可能な包装。

【００６９】８．前記保持用パネル（１０１、１０２）
及び前記第１の固定用パネル（１０３）が長方形であり
かつそれらの長手方向に縁に沿って互いに連結され；か
つ前記オリフィス（２０１、２０２）は、中低の部分が
それぞれ前記第１の保持用パネル（１０１）の横方向の
縁に隣接した２個の半円に沿って少なくも３個のグルー
プで配列されることを特徴とする実施態様８による折り
畳み可能な包装。

【００７０】９．折り畳み可能に互いに連結された第１
及び第２の固定用パネル（１０３、１０４）、前記第１
の固定用パネル（１０３）は長方形でありかつその長手
方向の縁に沿って前記第２の保持用パネル（１０２）と
は反対側の前記第１の保持用パネル（１０１）の長手方
向の縁に折り畳み可能に連結され；及び舌状部−スロッ
ト形式の固定用手段（１３０、１３１）であって、関係
のスロット（１３１）が前記第１の保持用パネル（１０
１）に沿って横方向で途中に配列されかつ関係の舌状部
（１３０）はその対称軸を前記保持用パネル（１０１、
１０２）及び前記第１の固定用パネル（１０３）の長手
方向の縁と実質的に平行にして前記第２の固定用パネル
（１０４）の自由端に配置される前記固定用手段を備え
ることを特徴とする実施態様８による折り畳み可能な包
装。

【００７１】１０．前記スロット（１３１）が前記第１
の保持用パネル（１０１）の長手方向中心線を実質的に
横切る実施態様９による折り畳み可能な包装。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明以前の大部分の技術により教示された折
り畳み可能な外科用縫合糸包装を開かれた形状、即ち折
り曲げられず平らに置かれた状態において図式的に示
す。

【図２】図１に示された包装を構成するパネルの折り畳
みの連続段階を示す。

【図３】図１に示された包装を構成するパネルの折り畳
みの連続段階を示す。

【図４】図１に示された包装を構成するパネルの折り畳
みの連続段階を示す。

【図５】図１に示された包装を構成するパネルの折り畳
みの連続段階を示す。

【図６】図１に示された包装を構成するパネルの折り畳
みの連続段階を示す。

【図７】本発明の外科用製品用の折り畳み可能な包装の
実施例を開かれた形状、即ち折り曲げられず平らに置か
れた状態において示す。この実施例は大きな弾性記憶を
有する外科用縫合糸の包装に特に適している。

【図８】同様に開かれたときの、本発明の外科用縫合糸
の折り畳み可能な包装の第２の実施例を示す。この実施
例は任意の弾性記憶を有する外科用縫合糸、好ましくは
複合フィラメント縫合糸の包装に適している。

【符号の説明】

１ 包装 ２ 第１の長方形パネル ３ 第２の保持用パネル ４ 第１の固定用パネル １０ オリフイス １１ ピン １２ 縫合糸 １３ 針

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ホセ・ルチオ・レイテ・ジヤヌゼリ ブラジル・サンパウロ・サンホセドスカン ポス・サンデイマス・アパートメント11・ ルアヘレナデイビツドネメ94

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外科用製品、特に外科用縫合糸を保持す
   るようにされた折り畳み可能な包装にして、 縫合糸が交差せずに前記第１の保持用パネル上にある、
   長手方向の縁に沿って折り畳み可能に互いに連結された
   第１及び第２の細長い保持用パネル、 前記第１の保持用パネルの横方向の縁に折り畳み可能に
   連結された第１の保持用副パネル、及び第１の細長い固
   定用パネルであって、その長手方向の縁が前記第２の保
   持用パネルとは反対側の第１の保持用パネルの長手方向
   の縁に折り畳み可能に連結された前記第１の細長い固定
   用パネルを備えることを特徴とする折り畳み可能な包
   装。
2. 【請求項２】 外科用製品、特に外科用縫合糸を保持す
   るようにされた折り畳み可能な包装にして、 縁に沿って折り畳み可能に互いに連結された第１及び第
   ２の保持用パネルであって、前記縫合糸が第１の保持用
   パネル上で交差しない方法で巻かれている前記第１及び
   第２の保持用パネル、 縁が前記第２の保持用パネルとは反対側の前記第１の保
   持用パネルの縁に折り畳み可能に連結された第１の細長
   い固定用パネル、及び舌状部−スロット形式の固定用手
   段であって、関係のスロットが前記第１の保持用パネル
   に沿って横方向で途中に配列された舌状部−スロット形
   式の固定用手段を備えることを特徴とする折り畳み可能
   な包装。
3. 【請求項３】 外科用製品、特に外科用縫合糸を保持す
   るようにされた折り畳み可能な包装にして、 縁において折り畳み可能に互いに連結された第１及び第
   ２の保持用パネルであって、前記第１の保持用パネルが
   実質的に半円形経路に沿って配列されたオリフィスを有
   し、前記縫合糸を交差しない方法で巻くことを容易にす
   るためにピンがこのオリフィスを通過する前記第１及び
   第２の保持用パネルを備えることを特徴とする折り畳み
   可能な包装。