JPH0716290A

JPH0716290A - 活性酸素発生装置

Info

Publication number: JPH0716290A
Application number: JP5160553A
Authority: JP
Inventors: Koichi Tatsu; 晃一達; Osamu Sakamoto; 修坂本; Yosuke Tanaka; 洋祐田中; Yutaka Matsumi; 裕松見; Keiko Shibata; 慶子柴田
Original assignee: Isuzu Motors Ltd
Current assignee: Isuzu Motors Ltd
Priority date: 1993-06-30
Filing date: 1993-06-30
Publication date: 1995-01-20

Abstract

(57)【要約】【目的】脱臭・殺菌に用いる活性酸素を効率良く発生
させる装置を提供する。【構成】活性酸素発生装置１は、タンク１０内に水３
０を充填するとともにオゾン発生装置５０を有する。オ
ゾン発生装置５０は、ハウジング５２内に放電装置６０
を有し、空気中にオゾンを発生させる。発生したオゾン
は水３０内に放出されてオゾンバブル９０を形成する。
バブリングにより活性化されたオゾンは活性酸素を発生
させ、活性酸素はタンク頂部の取出口から外部へ導かれ
脱臭、殺菌に利用される。タンク１０の底部にヒータ２
０を設けて水を加熱することにより、活性酸素の発生効
率を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、脱臭、殺菌のために使
用される活性酸素の発生装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】悪臭の発生は、発生源の多様性、発生工
程、原因となる物質の複雑さ、悪臭の感覚的問題、など
を含めその経済的な除去には場所の問題を含めて困難が
伴う場合が多い。においの工業的除去法においては下記
の様に、物理、化学、生物的な方法が単独または組み合
わせて行われ、これらは乾式法と湿式法に分類される。
いずれの方法もにおいを含んだ空気との気・気、気・
液、気・固間の接触効率の良い機器、装置が望まし
く、発生源から空気などで希釈されない有効な吸引処理
量をまず考えなければならない。

【０００３】 ●物理的方法・水洗方式− 水・活性炭懸濁液・吸着方式− 活性炭、ゼオライト・冷却凝縮方式−水冷・希釈方式− 空気、大気拡散 ●科学的方法・薬液吸収方式酸化吸収法気相酸化剤（オゾン）液相酸化剤酸、アルカリ吸収法各種酸、アルカリ薬液還元吸収法亜硫酸ソーダ・化学吸着方式イオン交換樹脂塩基性ガス吸着剤酸性ガス吸着剤・燃焼方式− 直接燃焼方式、触媒酸化法 ●感覚的方法・中和剤、芳香剤−マスキング法 ●生物的方法・土壌吸着方式−ソイルフィルタ・活性汚泥方式−活性汚泥法・酸素剤様式− 消化促進剤また、長期の運転により汚れを生ずる物質に対しては、
洗浄などの維持管理が行いやすい構造が良い。

【０００４】例えば、特開平３−１０９２０３号公報
は、保冷車の保冷庫内に設置されるオゾン発生装置を示
しオゾンが分解したときに生ずる発生期の酸素（活性酸
素）を利用した殺菌、脱臭装置が提案されている。ま
た、特開平１−３０５９５６号公報は、オゾン水とアル
カリ洗剤とを超音波加振してオゾンを分解して活性酸素
を発生させて殺菌と洗浄を行う方法が開示されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
オゾン利用での脱臭では、オゾンを発生させてから活性
酸素が生成するまでに時間がかかり、臭気物質の酸化分
解に高濃度のオゾンが必要であった。本発明は、強い酸
化力を持ち、殺菌、脱臭、有毒物質の分解などに有効で
あるオゾンを利用したものである、活性酸素を効率良く
発生する装置を提供する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の活性酸素発生装
置は、水を充填したタンクと、タンクに付設したオゾン
発生装置を有する。オゾン発生装置は空気中に放電エネ
ルギーを投入してオゾンを発生させる。発生したオゾン
はタンクの底部に放出されてバブリングを受けて活性化
される。タンク内の水を加熱する手段を備えて活性度を
向上する。加熱手段にかえて電気分解用電極を備えるこ
とができる。

【０００７】

【作用】バブリングとともに加熱、電気分解により活性
化を助成されたオゾンは効率よく活性酸素を発生させ
る。発生した活性酸素はタンク上部に設けた取出口から
外部に導かれ、殺菌、脱臭に利用される。

【０００８】

【実施例】図１は本発明の第１の実施例を示す説明図で
ある。全体を符号１で示す活性酸素発生装置は、タンク
１０を備え、タンク１０内には水３０が充填される。タ
ンク１０の断面形状は三角錐状のものであり、外形上
は、例えば円錐形状のタンクが用いられる。タンク１０
の頂部には活性酸素の取出口１２が設けられる。タンク
１０内の活性酸素取出口１２の直下には、ファン４０が
サポート４４を介してとりつけられ、ファン４０はモー
タ４２により駆動される。モータ４２はラインを介して
電源８２に連通する。タンク１０の底部１４上には電熱
ヒータ２０が設けられる。電熱ヒータ２０は電源２２に
連通され、タンク１０内に水３０を加熱する。

【０００９】タンク１０の側部にはオゾン発生装置５０
が装備される。オゾン発生装置５０は箱形のハウジング
５２の内部にオゾン発生用の放電装置６０を備える。放
電装置６０は対向して配設される１対の電極６２、６４
を有する。これらの電極６２、６４はラインを介して電
源８０に連通する。オゾン発生装置５０のハウジング５
２の外側面には空気の吸入孔５４が形成してあり、この
吸入孔５４の後部にはサポート５５を介してファン５６
がとりつけてある。ファン５６はモータ５８により駆動
され、モータ５８はラインを介して電源８２に連通す
る。ファン５６が回転すると、外部の空気は吸入孔５４
を介してハウジング５２内に導入される。導入された空
気は放電電極６２、６４による放電を受け、オゾンが発
生する。発生したオゾンはパイプ７０によりタンク１０
の底部１４の近くに導かれて水中３０に放出され、バブ
ル９０を形成する。水３０は電熱ヒータ２０により加熱
されているので、水中でのオゾンバブルの形成と、温度
エネルギーを受けて、活性酸素Ｏの生成が促進される。

【００１０】オゾンＯ₃と活性酸素Ｏの反応は次の２段
階の反応で進行する。Ｏ₃→Ｏ＋Ｏ₂ Ｏ＋Ｏ₃→２Ｏ₂ 活性化エネルギーは１モル当たり１２９ＫＪと考えられ
ている。オゾンの半減期は１％（Ｗｔ）で約１６時間で
ある。熱分解の場合には３００℃〜３５０℃で１〜３秒
の時間となる。活性酸素がその不安定な状態にとどまっ
ている時間は分子それぞれについては一定でないので、
その平均寿命で表す。１マイクロモル活性酸素が生成し
たときｐｈ７でその寿命は５秒となる。活性酸素の寿命
は、十分脱水した有機溶媒中では長く、アセトニトリル
で５〜１０分、ヘキサメチルホルムアルデヒド中では１
時間である。

【００１１】本発明では、オゾン水に熱を与え活性酸素
を得るだけではなく、バブリングル、オゾンを加振する
ことにより有効にオゾンから活性酸素を発生させる。ま
た三角形状のタンクを使用することにより活性酸素（気
体）を有効に上層部に集めることができる。タンク１０
の上部に集められた活性酸素は取出口１２から外部へ導
かれ、臭気物質の酸化分解に使用される。この装置では
本来活性酸素を発生させるための装置ではあるが、オゾ
ン水中に野菜などの食品を投入することのより殺菌及
び、野菜の活性化を促進するものである。また別の応用
例としては生鮮食品を中に入れ活性化し鮮度を保持する
効果もある。具体例としては、魚類、貝類、海苔類など
の養殖、これには殺菌作用と同じに生理活性物質として
作用が認められている。

【００１２】図２は本発明の第２の実施例を示す。全体
を符号１００で示す活性酸素の発生装置は、タンク１０
内に一対の電極１１０、１１２を設けてある。これらの
電極１１０、１１２はラインを介して電源１２０に連通
する。電源１２０は直流電源であって、一対の電極１１
０、１１２に直流電圧を印加する。タンク１０内には水
３０が充填され、パイプ７０から供給されるオゾンは、
バブル９０となって水３０中を上昇する。このオゾンバ
ブル９０と水３０は印加される電流により電気分解を受
け、活性酸素に効率良く分解される。発生した活性酸素
は、タンク１０の上部に集められ、ファン４０の作用に
より取出口１２から外部へ排出される。この活性酸素は
臭気物質の酸化分解に利用される。また、この装置はオ
ゾンを投入した水を電気分解することにより活性酸素を
水中で発生させるので、プールなどの水中殺菌にも利用
できる。

【００１３】

【発明の効果】本発明は以上のように、空気中に放電を
することにより発生させたオゾンを水を充填したタンク
内に放出してバブリングにより活性化を促進するもので
ある。タンク内にヒータを設けて水を加熱することによ
り、活性化を一層促進させることができる。また、タン
ク内に電極を設けて電気分解を行うことにより水中殺菌
効果を得ることもできる。タンクの形状は、その水平断
面面積が底部から頂部に向かって順次減少するように構
成してあるので発生した活性酸素は効果的に取出口に集
められる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の他の装置の概要を示す説明図。

【図２】本発明の装置の概要を示す説明図。

【符号の説明】

１活性酸素発生装置１０タンク１２活性酸素取出口２０ヒータ２２電源３０水４０ファン５０オゾン発生装置６０放電装置８０放電電源９０オゾンバブル１１０、１１２電気分解用電極

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者松見裕神奈川県藤沢市土棚８番地株式会社いすゞ中央研究所内 (72)発明者柴田慶子神奈川県藤沢市土棚８番地株式会社いすゞ中央研究所内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】内部に水を充填したタンクと、タンクに
付設されるオゾン発生装置と、オゾン発生装置により製
造されたオゾンをタンクの底部近傍に導いて排出するパ
イプと、タンク内の水を加熱する加熱装置と、タンクの
頂部に設けられる活性酸素の取出口とを備えてなる活性
酸素発生装置。
【請求項２】内部に水を充填したタンクと、タンクに
付設されるオゾン発生装置と、オゾン発生装置により製
造されたオゾンをタンクの底部近傍に導いて排出するパ
イプと、タンク内の水中に配設される電気分解用の電極
と、タンクの頂部に設けられる活性酸素の取出口とを備
えてなる活性酸素発生装置。
【請求項３】オゾン発生装置は、放電電極と放電電極
に連通する電源を備えてなる請求項１または２記載の活
性酸素発生装置。
【請求項４】タンクは、その水平断面の面積が底部か
ら頂部に向かって順次減少する形状を有する請求項１ま
たは２記載の活性酸素発生装置。