JP3583608B2 - 電気分解殺菌装置及び電気分解殺菌方法 - Google Patents

電気分解殺菌装置及び電気分解殺菌方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気分解殺菌装置及び電気分解殺菌方法に係り、特に、海水を含有する被処理水を電気分解して次亜臭素酸を生成することにより、被処理水の殺菌を行う電気分解殺菌装置及び電気分解殺菌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、海水は様々な雑菌を含んでいる。そのため、海水或いは海水と淡水との混合水を水産増養殖の飼育水として利用する場合、予め殺菌処理を施して用いることが望まれる。また、飼育槽内での雑菌の繁殖を防止するために、飼育槽内の飼育水を定期的或いは連続的に殺菌処理することも望まれている。
【0003】
このような殺菌処理方法として、例えば、海水や海水と淡水との混合水のような被処理水に、オゾンを接触させることが知られている。この殺菌処理方法は、被処理水にオゾンを接触させることにより生成される次亜臭素酸や次亜塩素酸等の酸化物を利用するものである。
【0004】
しかしながら、この殺菌処理方法によると、次亜臭素酸や次亜塩素酸等の酸化物を生成する際に、オゾンを生成する工程を経る必要がある。そのため、この方法は、エネルギー転換効率が非常に悪いという欠点を有する。また、この方法によると、未反応のオゾンが作業環境を汚染するという問題を生ずるおそれがある。
【0005】
次亜臭素酸や次亜塩素酸等の酸化物を生成する方法として、上記被処理水を直流電気分解することが知られている。この方法によると、オゾンを用いる場合に比べて、高いエネルギー効率で上記酸化物を生成することができる。
【0006】
しかしながら、直流電気分解により上記酸化物を生成する場合、電気分解処理された被処理水中には、次亜臭素酸や次亜塩素酸等が残留オキシダントとして残留する。このように残留オキシダントを含有する被処理水を水産増養殖の飼育水として用いた場合、飼育魚等の飼育生物の死亡事故が発生するおそれがある。
【0007】
また、直流電気分解により殺菌された飼育水を製造する場合、海水中の有機物と次亜臭素酸や次亜塩素酸等の残留オキシダントとが反応すると、クロロホルムやブロモホルム等のトリハロメタンが生成される。これらは発癌性物質の疑いがあり、飼育生物の安全性に悪影響を与えるおそれがある。
【0008】
さらに、直流電気分解により被処理水を殺菌処理する場合、残留オキシダント濃度が高いと、過剰な量の塩素ガス及び臭素ガスが発生する。そのため、塩素ガス及び臭素ガスにより作業環境が汚染されるという問題を生ずる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の方法で飼育水を殺菌処理する場合、エネルギー転換効率が低いためランニングコストが高くなる、飼育生物に悪影響を与えるトリハロメタンが残留する、或いは作業環境を汚染するという問題を生ずる。
【0010】
本発明は、高いエネルギー効率で、作業環境の汚染及びトリハロメタンの残留を生ずることなく、海水を含有する被処理水を殺菌処理することが可能な電気分解殺菌装置及び電気分解殺菌方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、海水を含有し且つ水産増養殖の飼育水として利用される被処理水を殺菌処理する電気分解殺菌装置であって、1対の電極を収容し、前記被処理水を電気分解処理して次亜ハロゲン酸を生成する電解槽、前記電解槽内に前記被処理水を供給する第1の供給手段、前記1対の電極間に直流電圧を印加する電源、前記1対の電極間を流れる電流を所定の値に制御して、前記電気分解処理により生成する次亜ハロゲン酸を、実質的に次亜臭素酸のみに制御する制御手段、ノズルを槽内下方に有し、前記ノズルにより槽内に供給されるガスを用いて前記電気分解処理された被処理水を曝気処理する曝気槽、槽内に活性炭を含有した活性炭層を有し、前記電気分解処理された被処理水から次亜ハロゲン酸を除去する分解槽、前記電解槽において電気分解処理された前記被処理水を、前記曝気槽及び分解槽のいずれか一方へと供給する第2の供給手段、前記曝気槽及び分解槽のいずれか一方において所定の処理を施された前記被処理水を、前記曝気槽及び分解槽の他方へと供給する第3の供給手段、及び前記曝気槽及び分解槽の他方に設けられ、前記曝気槽及び分解槽の他方において所定の処理を施された前記被処理水を排出する排出口を具備することを特徴とする電気分解殺菌装置を提供する。
【0012】
上記電気分解殺菌装置において好ましい態様を以下に示す。
(1)前記制御手段は、前記被処理水を電気分解することにより生成する次亜臭素酸の濃度が6mg/L以下になるように、前記被処理水の流量に応じて、前記1対の電極間を流れる電流を所定の値に制御すること。
【0013】
(2)前記曝気槽は、前記被処理水の流量に対して1倍以上の流量で前記ノズルから空気を放出可能であり、前記被処理水を2分以上滞留する容量を有すること。
【0014】
(3)前記分解槽は、槽内に活性炭を含有する活性炭層を具備し、前記次亜ハロゲン酸の除去を、この活性炭層に前記電気分解処理された被処理水を透過させて活性炭を触媒として次亜ハロゲン酸を分解することにより行い、前記活性炭層は、前記電気分解処理された被処理水を40h−1以下の空間速度で透過させた場合に、前記被処理水中の次亜臭素酸の濃度を0.04mg/L(Br換算)以下に低減する能力を有すること。
【0015】
なお、上記空間速度(SV値)は下記式より求められる値である。
SV(1/h)=[被処理水の流量(m3/h)/活性炭層の体積(m3)]
また、本発明は、海水を含有し且つ水産増養殖の飼育水として利用される被処理水を殺菌処理する電気分解殺菌方法であって、前記被処理水を電気分解処理して、次亜ハロゲン酸として実質的に次亜臭素酸のみを選択的に生成する工程、及び前記電気分解処理された被処理水を曝気処理及び活性炭処理して、前記電気分解処理された被処理水中に含有される残留オキシダント及びトリハロメタンを除去する工程を具備することを特徴とする電気分解殺菌方法を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、図面を参照しながらより詳細に説明する。
図1に、本発明の実施形態に係る電気分解殺菌装置を概略的に示す。図1に示す電気分解殺菌装置1は、電解槽2、曝気槽3及び分解槽4が順次接続された構造を有している。この電気分解殺菌装置1によると、電解槽2において、例えば飼育水のように海水を含有する被処理水5の電気分解処理が行われ、それにより被処理水5は殺菌される。曝気層3においては、曝気処理が行なわれ、被処理水5中のトリハロメタンの除去が行われる。また、分解槽4においては、例えば、活性炭を触媒として被処理水5中に含有される次亜ハロゲン酸の分解反応を生じさせること等により、被処理水5中から次亜ハロゲン酸が除去される。以下に、電気分解殺菌装置1の構成について、さらに詳しく説明する。
【0017】
電解槽2の上部には、配管6の一端が接続されており、配管6の他端には、被処理水を収容する被処理水供給源(図示せず)が接続されている。また、配管6には、ポンプ7及びマスフローコントローラ8が設けられている。したがって、ポンプ7を駆動し、マスフローコントローラ8で流量を制御することにより、電解槽2内に一定の流量で被処理水が供給される。
【0018】
また、電解槽2には、1対の電極9,10が収容されている。これら電極9,10は、それぞれ電流制御器11を介して電源12に電気的に接続されている。なお、電源12は電極9,10間に直流電圧を印加することが可能であり、電極9,10間を流れる電流は、電流制御器11により制御される。
【0019】
電解槽2の底部近傍には、配管20の一端が接続されており、配管20の他端は曝気槽3の底部近傍に接続されている。曝気層3の底部には、ノズル21が配置されており、このノズル21には、一端を開放された配管22の他端が接続されている。また、配管22には、ポンプ23及びマスフローコントローラ24が設けられている。したがって、ポンプ23を駆動し、マスフローコントローラ24で流量を制御することにより、電解槽2から曝気槽3内に供給される被処理水5中に、所望の流量で空気を供給することができる。なお、ノズル21は、被処理水中に多数の気泡25を供給するために、複数のガス供給孔(図示せず)が配列された構造を有することが好ましい。
【0020】
曝気槽3の上部には、配管30の一端が接続されており、配管30の他端は分解槽4の上部に接続されている。分解槽4の底部近傍には、排出口31が設けられている。また、分解槽4内には、配管30との接続部と排出口31との間に、フィルタとして活性炭からなる活性炭層32が配置されている。したがって、曝気槽3から供給される被処理水5は、活性炭層32を透過した後に排出口31から排出される。
【0021】
なお、図中、分解槽4は活性炭槽として描かれているが、被処理水5中に含有される次亜ハロゲン酸を除去することができるのであれば、異なる構造であってもよい。また、図1に示す電気分解殺菌装置1は、電解槽2と分解槽4との間に曝気槽3が設けられているが、分解槽4は電解槽2と曝気槽3との間に設けられてもよい。
【0022】
次に、本発明の原理について説明する。
上述したように、高いエネルギー効率で次亜臭素酸を生成させるためには、直流電気分解を用いることが有効である。しかしながら、直流電気分解で被処理水5を殺菌処理した場合、次亜臭素酸や次亜塩素酸等のオキシダントと海水中の有機物との反応により生成されるトリハロメタンが被処理水中に残留する。
【0023】
本発明者らは、海水を含有する被処理水を直流電気分解した後に、曝気処理を施すことによりトリハロメタンを除去することができるかどうか調べた。その結果を図2に示す。
【0024】
図2は、曝気処理時間とトリハロメタン濃度との関係を示すグラフである。なお、図2において、横軸は曝気処理時間(分)を示し、縦軸は被処理水中に含有される全てのトリハロメタンの濃度(μmol/L)を示している。
【0025】
この図に示すように、ブロモホルム、ジブロモクロロメタン及びブロモジクロロメタンは曝気処理を施すことにより容易に除去することができた。それに対し、クロロホルムは曝気処理を施しても容易には除去することができず、完全に除去することはできなかった。
【0026】
本発明者らは、生成されるトリハロメタンを、曝気処理で容易に除去することができるブロモホルム、ジブロモクロロメタン及びブロモジクロロメタンのみに制御すること、すなわち、曝気処理で除去されにくいクロロホルムの生成を防止することにより、被処理水中のトリハロメタン濃度を低減することが可能であると考え、電気分解により生成する次亜ハロゲン酸を次亜臭素酸のみに制御することが可能であるかどうかについて検討を行った。その結果、以下に示す現象を見出した。
【0027】
陽極の電位を1100mV程度として海水を電気分解した場合、まず、海水中に含有される臭化物イオンが酸化されて次亜臭素酸が生成され、海水中の次亜臭素酸濃度が増加する。電気分解の電流値をさらに上昇させ、海水中に60mg/L程度の濃度で含有される臭化物イオンをある程度まで酸化すると、次に、塩化物イオンが酸化されて次亜塩素酸が生成される。すなわち、海水中に次亜塩素酸が蓄積される。このように、適切な電気分解条件下では、次亜塩素酸の生成に先立って次亜臭素酸が生成されるのである。したがって、次亜塩素酸が海水中に蓄積される前に電気分解を停止することにより、クロロホルムの生成を防止することが可能となる。
【0028】
しかしながら、上記電気分解殺菌装置1においては、通常、被処理水5は電解槽2内に連続的に供給される。したがって、上記電気分解殺菌装置1においては、被処理水の流量に応じて電極9,10間を流れる電流値を適切に制御することにより次亜塩素酸の生成を防止する。これにより、クロロホルムの生成が防止され、曝気処理で実質的に全てのトリハロメタンを除去することが可能となるのである。
【0029】
なお、上記トリハロメタンの除去に必要な曝気処理の条件を調べたところ、曝気槽3が、被処理水5を2分以上滞留する容量を有し、被処理水5の流量に対して1倍以上の流量でノズル21から空気を放出した場合に、ほぼ完全に除去することができることが明らかとなった。
【0030】
また、次亜ハロゲン酸として次亜臭素酸を選択的に生成するためには、電気分解処理された被処理水5中の次亜臭素酸濃度を6mg/L(Br換算)以下となるように電流値を制御すればよい。このような制御は、被処理水5中の海水濃度、被処理水5の流量、電極9,5間を流れる電流値、及び電気分解処理された被処理水5中の次亜臭素酸濃度の関係を予め調べておくことにより、容易に行うことができる。
【0031】
例えば、被処理水5を一定の流量で供給する場合には、通常、被処理水5中の海水濃度は一定であるので、電極9,5間を流れる電流値を電流制御器11により所定の値に制御する。また、配管6等に流量計を設け、この流量計により検出される流量の変動に応じて、電流制御器11により電極9,5間を流れる電流値を変動させてもよい。
【0032】
さらに、電気分解処理された被処理水5中の次亜臭素酸濃度を6mg/L(Br換算)以下となるように電流値を制御した場合、塩素ガスや臭素ガスは発生しながった。したがって、このような条件下では、作業環境が汚染されることはないことが確認された。
【0033】
以上、次亜ハロゲン酸と有機物との反応により生成されるトリハロメタンの除去について説明したが、上記方法により電気分解を施した被処理水5中には、残留オキシダントとして次亜臭素酸が含有される。次亜臭素酸は、海水中に含有される有機物と反応して有害なブロモホルムを生成するだけでなく、それ自体が飼育生物にとって有害である。一般に、飼育生物が安全に飼育され得る飼育水中の次亜臭素酸濃度は、0.04mg/L(Br換算)以下であるとされている。一方、被処理水5の殺菌効果を高めるには、次亜臭素酸濃度を6mg/L(Br換算)程度まで高めることが有効である。
【0034】
本発明者らは、分解槽4を活性炭槽として構成した場合について、その次亜臭素酸を除去する能力について調べた。その結果、所定の流量の被処理水5について、空間速度(SV)が40h−1以下となるように活性炭層32を構成した場合に、被処理水5の次亜臭素酸濃度を6mg/L(Br換算)程度から0.04mg/L(Br換算)以下まで低減することができることが明らかとなった。
【0035】
上述のように、上記電気分解殺菌装置1によると、高いエネルギー効率で、作業環境の汚染及びトリハロメタンの残留を生ずることなく、海水を含有する被処理水を殺菌処理することが可能となる。この電気分解殺菌装置1は、上記特徴を有しているため、特に、トリハロメタン及び次亜ハロゲン酸に対して感受性の高い魚介類の稚魚や仔魚等の飼育に有効であると思われる。
【0038】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
飼育水として海水を用い、4つの飼育区でそれぞれ50尾のエビの飼育を行った。すなわち、第1区及び第2区においては、図1に示す電気分解殺菌装置1を用いて、飼育水の電気分解処理、曝気処理、及び濾過処理を行いつつエビを飼育した。また、第3区及び第4区においては、曝気層3が設けられていないこと以外は図1に示すのと同様の電気分解殺菌装置を用いて、飼育水の電気分解処理及び濾過処理を行いつつエビを飼育した。エビの飼育日数と生存数との関係を図3に示す。
【0039】
図3は、本発明の実施例に係る電気分解殺菌装置を用いた飼育試験の結果を示すグラフである。なお、図中、横軸は飼育日数(日)を示し、縦軸は生存数(尾)を示している。
【0040】
この図から明らかなように、比較例に係る第3区及び第4区においては、飼育開始から25日程度でエビの生存数が劇的に減少し、飼育開始からから130日程度で全てのエビが斃死した。それに対し、本発明の実施例に係る第1区及び第2区においては、エビの生存数が劇的に変化することはなく、160日を超えてもそれぞれの区において40尾以上のエビが生存していた。
【0041】
このように、飼育生物にとって安全な飼育水を得るためには、上述した電気分解処理、曝気処理、及び活性炭処理のいずれも欠くことはできない。したがって、上記電気分解殺菌装置1を用いることにより、初めて飼育生物にとって安全な飼育水を得ることができるようになった。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、殺菌処理に必要な次亜ハロゲン酸を生成するのに電気分解を用いている。したがって、オゾンを用いて次亜ハロゲン酸を生成する場合に比べて、より高いエネルギー効率で殺菌処理を行うことができる。また、オゾンを用いていないため、オゾンによる作業環境の汚染が生じるおそれがない。
【0043】
また、本発明によると、電解槽において所定の流量で供給される被処理水を殺菌処理する際、制御手段により一対の電極間を流れる電流値が制御されるため、次亜ハロゲン酸として次亜臭素酸のみが選択的に生成される。そのため、次亜ハロゲン酸と被処理水中に含有される有機物との反応により不可避的に生成するトリハロメタン中には実質的にクロロホルムは含有されない。したがって、電気分解処理された被処理水を曝気槽で曝気処理することにより、含有されるほぼ全てのトリハロメタンを除去することができる。
【0044】
さらに、本発明によると、電気分解処理された被処理水中に含有される次亜ハロゲン酸は分解槽において除去される。
したがって、本発明によると、高いエネルギー効率で、作業環境の汚染及びトリハロメタンの残留を生ずることなく、海水を含有する被処理水を殺菌処理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電気分解殺菌装置を概略的に示す図。
【図2】曝気処理によるトリハロメタン濃度の変化を示すグラフ。
【図3】本発明の実施例に係る電気分解殺菌装置を用いた飼育試験の結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1…電気分解殺菌装置
2…電解槽
3…曝気槽
4…分解槽
5…被処理水
6,20,22,30…配管
7,23…ポンプ
8,24…マスフローコントローラ
9,10…電極
11…電流制御器
12…電源
21…ノズル
25…気泡
31…排出口
32…活性炭層

Claims (4)

  1. 海水を含有し且つ水産増養殖の飼育水として利用される被処理水を殺菌処理する電気分解殺菌装置であって、
    1対の電極を収容し、前記被処理水を電気分解処理して次亜ハロゲン酸を生成する電解槽、
    前記電解槽内に前記被処理水を供給する第1の供給手段、
    前記1対の電極間に直流電圧を印加する電源、
    前記1対の電極間を流れる電流を所定の値に制御して、前記電気分解処理により生成する次亜ハロゲン酸を、実質的に次亜臭素酸のみに制御する制御手段、
    ノズルを槽内下方に有し、前記ノズルにより槽内に供給されるガスを用いて前記電気分解処理された被処理水を曝気処理する曝気槽、
    槽内に活性炭を含有した活性炭層を有し、前記電気分解処理された被処理水から次亜ハロゲン酸を除去する分解槽、
    前記電解槽において電気分解処理された前記被処理水を、前記曝気槽及び分解槽のいずれか一方へと供給する第2の供給手段、
    前記曝気槽及び分解槽のいずれか一方において所定の処理を施された前記被処理水を、前記曝気槽及び分解槽の他方へと供給する第3の供給手段、及び
    前記曝気槽及び分解槽の他方に設けられ、前記曝気槽及び分解槽の他方において所定の処理を施された前記被処理水を排出する排出口を具備することを特徴とする電気分解殺菌装置。
  2. 前記制御手段は、前記被処理水を電気分解することにより生成する次亜臭素酸の濃度が6mg/L以下になるように、前記被処理水の流量に応じて、前記1対の電極間を流れる電流を所定の値に制御することを特徴とする請求項1に記載の電気分解殺菌装置。
  3. 前記曝気槽は、前記被処理水の流量に対して1倍以上の流量で前記ノズルから空気を放出可能であり、前記被処理水を2分以上滞留する容量を有することを特徴とする請求項1または2に記載の電気分解殺菌装置。
  4. 海水を含有し且つ水産増養殖の飼育水として利用される被処理水を殺菌処理する電気分解殺菌方法であって、
    前記被処理水を電気分解処理して、次亜ハロゲン酸として実質的に次亜臭素酸のみを選択的に生成する工程、及び
    前記電気分解処理された被処理水を曝気処理及び活性炭処理して、前記電気分解処理された被処理水中に含有される残留オキシダント及びトリハロメタンを除去する工程を具備することを特徴とする電気分解殺菌方法。
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