JPH0716166A - バスユニット用の椅子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トイレが組み込まれた小型のバスユニットに
おいても、座ったまま体を洗うことができる洗い場を浴
槽外に確保することができるバスユニット用の椅子を提
供すること。 【構成】 バスユニット内に位置するトイレの便器２１
上に椅子本体１０の下側平板部１１を載置し、下側平板
部１１の下面に設けた突出部１４を便器２１の内周部２
１Ａ内に嵌合させ、椅子本体１０の上側平板部１２によ
って、利用者が着座可能な着座部を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、トイレが組み込まれた
バスユニット内にて使用するバスユニット用の椅子に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、トイレが組み込まれたバスユニッ
トが普及し、また、そのバスユニット全体が小型化され
つつある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、トイレが組
み込まれた小型のバスユニットの場合には、その内部に
位置するトイレのために、座ったままで体を洗うことの
できる洗い場を浴槽外に確保することが難しかった。

【０００４】本発明の目的は、トイレが組み込まれた小
型のバスユニットにおいても、座ったまま体を洗うこと
ができる洗い場を浴槽外に確保することができるバスユ
ニット用の椅子を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のバスユニット用
の椅子の第１形態は、バスユニット内に位置するトイレ
の便器の上面に載置可能な椅子本体と、前記椅子本体の
上部に設けられて着座が可能な着座部とを備えたことを
特徴とする。

【０００６】本発明のバスユニット用の椅子の第２形態
は、バスユニット内に位置するトイレの便器を股いで該
トイレの床面上に載置可能な椅子本体と、前記椅子本体
の上部に設けられて着座が可能な着座部とを備えたこと
を特徴とする。

【０００７】

【作用】本発明のバスユニット用の椅子は、バスユニッ
ト内に位置するトイレの便器上またはトイレの床面上に
載置可能な椅子本体に、トイレの便器の上方に位置する
着座部を設けることにより、トイレが組み込まれた小型
のバスユニットにおいても、座ったまま体を洗うことが
できる洗い場を便器の上方に確保可能とする。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【０００９】図１から図５は、本発明の第１の実施例を
説明するための図である。

【００１０】図１において、１０は合成樹脂によって一
体成型、もしくは複数の部分毎に成型されてから一体に
結合された椅子本体である。この椅子本体１０には、バ
スユニット内のトイレの便器２１（図４参照）上に載置
される下側平板部１１と、利用者が着座する着座部とな
る上側平板部１２と、平板部１１、１２のそれぞれの湾
曲する外周部の相互間を連結する平面略Ｕ字状の連結部
１３とが構成されており、これらの平板部１１、１２、
および連結部１３によって、後方（図２中の右方）に開
口部Ｓ１を有する収容空間Ｓが形成されている。収容空
間Ｓには、図４および図５に示すように、トイレに備わ
る便座２２と蓋２３とが開口部Ｓ１から差し込み可能と
なっている。

【００１１】下側平板部１１の下面には、その外周に沿
って平面円形状に延在する突出部１４が形成されてお
り、この突出部１４は、図５に示すように、便器２１の
内周部２１Ａ内に嵌合可能となっている。また、下側平
板部１１の中央には貫通孔１１Ａが形成されている。開
口部Ｓ１の上側および左右に位置する上側平板部１２お
よび連結部１３の後端のそれぞれには、外方に突出する
フランジ１５が形成されている。

【００１２】このような構成の椅子の使用時には、ま
ず、図４に示すように収容空間Ｓ内に便座２２と蓋２３
とを差し込んでから、図５に示すように下側平板部１１
を便器２１上に載置して、突出部１４を便器２１の内周
部２１Ａ内に嵌合させる。便座２２と蓋２３は収容空間
Ｓ内に余裕をもって収容され、蓋２３と上側平板部１２
との間には隙間Ｇが形成される。また、突出部１４は便
器２１の内周部２１Ａ内に位置して、椅子本体１０が便
器２１上からずれないように位置決めする。

【００１３】このようにして椅子本体１０を便器２１上
に位置決め載置した後、バスユニットの使用者が上側平
板部１２上に着座することによって、座ったまま体を洗
うことができる洗い場が便器２１の上部にて確保される
ことになる。椅子本体１０の上側平板部１２は蓋２３か
ら上方に離れているため、上側平板部１２が受ける着座
荷重は蓋２３および便座２２には掛からない。また、便
座２２および蓋２３は収容空間Ｓ内に収容されているた
め、それらにカバーが付けられていたとしても濡れるこ
とがなく、しかもフランジ１５によって収容空間Ｓ内へ
の水の入り込みも防止されることになる。上側平板部１
２は、入浴時に使用するシャンプーや石鹸などの置き場
として利用することもできる。さらに、椅子本体１０は
便器２１上から外して清掃することができるため衛生的
でもある。

【００１４】なお、下側平板部１１または連結部１３の
外周部から柔軟性の防水スカートを垂れ下げてもよい。
その場合には、スカートの下端に、重りやトイレの床面
Ｐ（図４および図５参照）に接する滑り止め部材を取り
付けることが好ましい。

【００１５】図６は、本発明の第２の実施例を説明する
ための図である。

【００１６】本実施例の場合は、下側平板部１１の上面
１１Ｂに、使用者が着座する着座部が形成されており、
前述した実施例のような収容空間Ｓを形成しない分、椅
子本体１０が上下方向に薄く構成されている。下側平板
部１１の後端（図６中の右端）には、背もたれ用の平板
部１７の下端が回動自在にヒンジ結合されている。この
平板部１７は、同図６中の実線で示す位置と２点鎖線で
示す位置との間にて回動自在とされている。下側平板部
１１の上面１１Ｂ上の水は貫通孔１１Ａから便器２１内
に排出される。また、その上面１１Ｂは、座り心地性お
よび排水性をよくするために、その中央が下方にくぼむ
湾曲形状となっている。

【００１７】図７（ａ）、（ｂ）は、本発明の第３の実
施例を説明するための図である。

【００１８】本実施例の場合は、前述した第２の実施例
の下側平板部１１の下面に、その外周部に沿って平面円
形状に延在する突出部１７が形成されて、その突出部１
７が便器２１の外周部２１Ｂの外側に嵌合可能となって
いる。この突出部１７は、図７（ａ）に示すように便器
２１の外周部２１Ｂの外側に位置して、椅子本体１０が
便器２１上からずれないように位置決めする。また、下
側平板部１１の後端には、図７（ａ）に示すように便座
２２および蓋２３を覆うことができる防水シート１８が
取り付けられている。なお、防水シート１８は、図７
（ａ）中の２点鎖線で示すように、その内部に便座２２
および蓋２３を差し込み可能な袋状として、その開口部
分をゴム等の閉じ部材１９によって閉じるようにしても
よい。

【００１９】図８から図１０は、本発明の第４の実施例
を説明するための図である。

【００２０】これらの図において３０は、合成樹脂によ
って一体成型、もしくは複数の部分毎に成型されてから
一体に結合された椅子本体である。この椅子本体３０
は、前面部３１、左右の側面部３２、３３、および利用
者が着座する着座部となる上面部３４とによって構成さ
れており、その内部には、後方（図９中の右方）および
下方に開口部Ｓ３およびＳ４を有する収容空間Ｓが形成
されている。椅子本体３０は、その収容空間Ｓ内に便座
２２と蓋２３を収容するように、便器２１を股いでバス
ユニット内のトイレの床面Ｐ上に載置可能となってい
る。前面部３１および側面部３２、３３の下端には、外
方に突出する平面略Ｕ字状のフランジ３５が形成され、
そのフランジ３５の下面には、合成ゴム製などの平面略
Ｕ字状の滑り止め部材が取り付けられている。開口部Ｓ
３の上側および左右に位置する上面部３４および側面部
３２、３３の後端のそれぞれには、外方に突出するフラ
ンジ３７が形成されている。

【００２１】このような構成の椅子の使用時には、図９
および図１０に示すように、収容空間Ｓ内に便座２２と
蓋２３を収容するように、椅子本体３０を床面Ｐ上に載
置して位置決めする。したがって、バスユニットの利用
者が上面部３４上に着座することによって、座ったまま
体を洗うことができる洗い場が便器２１の上部にて確保
されることになる。椅子本体３０の上面部３４は蓋２３
から上方に離れているため、上面部３４が受ける着座荷
重は蓋２３および便座２２には掛からない。また、便座
２２および蓋２３は収容空間Ｓ内に収容されているた
め、それらにカバーが付けられていたとしても濡れるこ
とがなく、しかもフランジ３７によって収容空間Ｓ内へ
の水の入り込みが防止されることになる。椅子本体３０
は、便座２２および蓋２３に合わせた平面形状とするこ
ともでき、また椅子本体３０の少なくとも上面部３４の
表面に弾性部材を備えることが好ましい。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のバスユニ
ット用の椅子は、バスユニット内に位置するトイレの便
器上またはトイレの床面上に載置可能な椅子本体に、ト
イレの便器の上方に位置する着座部を設けた構成である
から、トイレが組み込まれた小型のバスユニットにおい
ても、座ったまま体を洗うことができる洗い場を便器の
上方に確保することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例を説明するための斜視図
である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿う断面図である。

【図３】図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿う断面図である。

【図４】図１に示す椅子の使用方法を説明するための断
面図である。

【図５】図１に示す椅子の使用時の状態を説明するため
の断面図である。

【図６】本発明の第２の実施例を説明するための断面図
である。

【図７】（ａ）および（ｂ）は、本発明の第３の実施例
を説明するための断面図および平面図である。

【図８】本発明の第４の実施例を説明するための斜視図
である。

【図９】図８のＩＸ−ＩＸ線に沿う断面図である。

【図１０】図８のＸ−Ｘ線に沿う断面図である。

【符号の説明】

１０ 椅子本体 １１ 下側平板部 １２ 上側平板部 １３ 連結部 １４ 突出部 １５ フランジ ２１ 便器 ２１Ａ 内周部 ２２ 便座 ２３ 蓋 Ｓ 収容空間 Ｓ１ 開口部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 バスユニット内に位置するトイレの便器
   の上面に載置可能な椅子本体と、 前記椅子本体の上部に設けられて着座が可能な着座部と
   を備えたことを特徴とするバスユニット用の椅子。
2. 【請求項２】 前記着座部の下方に、前記トイレに備わ
   る便座および蓋の内の少なくとも便座を収容可能な収容
   空間を形成したことを特徴とする請求項１に記載のバス
   ユニット用の椅子。
3. 【請求項３】 バスユニット内に位置するトイレの便器
   を股いで該トイレの床面上に載置可能な椅子本体と、 前記椅子本体の上部に設けられて着座が可能な着座部と
   を備えたことを特徴とするバスユニット用の椅子。
4. 【請求項４】 前記着座部の下方に、前記トイレに備わ
   る便座および蓋の内の少なくとも便座を収容可能な収容
   空間を形成したことを特徴とする請求項３に記載のバス
   ユニット用の椅子。