JPH07160962A - 監視装置 - Google Patents

監視装置

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JPH07160962A
JPH07160962A JP1353494A JP1353494A JPH07160962A JP H07160962 A JPH07160962 A JP H07160962A JP 1353494 A JP1353494 A JP 1353494A JP 1353494 A JP1353494 A JP 1353494A JP H07160962 A JPH07160962 A JP H07160962A
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cables
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 曲折のある見通しの悪い場所等においても確
実に侵入体の監視が可能であり、また、電波の無反射物
質等を纏った侵入体に対しても確実に監視が可能である
監視装置を提供する。 【構成】 電磁界発生用ケーブルと電磁界受信用ケーブ
ルとを侵入体を監視すべき場所に延設するとともに電磁
界受信用ケーブルを介して受信機部にて受信した電磁界
の状態が侵入体の侵入によって変化するのを受信電磁界
処理部にて検出することにより侵入体の侵入を検出し、
また、侵入位置信号演算処理部と侵入位置表示部と警報
発生手段を備え、さらに、電磁界発生用ケーブルと電磁
界受信用ケーブルとを略平行状態に、あるいは電磁界発
生用ケーブルと電磁界受信用ケーブルとを交互に略平行
状態に延設する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建造物や施設等への侵入
体の侵入を監視するための監視装置に関し、特に、見通
しのきかない場所や曲がりくねった複雑な通路あるいは
物陰のようなところにおける侵入体の監視や、電波無反
射物質を纏った侵入体の監視に好適な監視装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】建造物や施設等へ侵入する人間や動物あ
るいは物体等の侵入体を監視する監視装置については、
たとえば、送信アンテナからレーダー波を発射し、この
発射されたレーダー波が侵入体にあたって反射する反射
波を受信アンテナにて受けて侵入体を監視する監視装置
が実用化されている。しかしながら、このレーダー波を
利用する監視装置は下記〜の条件下においては監視
装置としては十分に機能しないものであった。すなわ
ち、 物陰などの見通しの悪い場所 曲折の多い通路など 表面に電波無反射物質を張り付けた侵入体 「電波かくれみの」を着用した侵入体
【0003】前記,は、監視が必要とされる場所的
な条件に関するものであり、曲折のある通路等の見通し
の悪い場所においては、直進性を有するレーダー波では
侵入体を確実に捉えることが困難である。また、前記
,は、レーダー波の反射性に関するものであり、こ
のようなレーダー波の無反射物質等を纏った侵入体はレ
ーダー波を反射せず、したがって反射波を受信できない
ことからその捕捉は困難なものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記のような
問題点に鑑みて創案されたものであり、曲折のある見通
しの悪い場所等においても確実に侵入体の監視が可能で
あり、また、電波の無反射物質等を纏った侵入体に対し
ても確実に監視が可能である監視装置の提供を目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点を解決するために創案されたものであり、人間や動物
あるいは物体等の侵入体を監視する監視装置であって、
送信機部に接続されて電磁界を発生する電磁界発生用ケ
ーブルと、受信機部に接続されて前記電磁界発生用ケー
ブルにて発生した電磁界を受信する電磁界受信用ケーブ
ルとを侵入体を監視すべき場所に延設するとともに前記
電磁界受信用ケーブルを介して前記受信機部にて受信し
た電磁界の状態が侵入体の侵入によって変化するのを受
信電磁界処理部にて検出することにより侵入体の侵入を
監視する構成とするものである。
【0006】また、侵入体の侵入位置を検出し表示する
ために、侵入体の侵入がない状態において前記電磁界受
信用ケーブルにて受信した前記発生電磁界の状態を当該
電磁界受信用ケーブルのそれぞれの受信位置に応じて第
1の波形として処理し、侵入体が侵入した状態において
前記電磁界受信用ケーブルにて受信した前記発生電磁界
の状態を当該電磁界受信用ケーブルのそれぞれの受信位
置に応じて第2の波形として処理し、この第1の波形と
第2の波形とのそれぞれの検出位置における差分を演算
処理することにより侵入位置を検出する侵入位置信号演
算処理部と、この侵入位置信号演算処理部にて処理され
た侵入位置を表示するための侵入位置表示部とを備える
構成とするものである。
【0007】さらに、前記監視装置にて侵入体が検出さ
れた際に警報を発する警報発生手段を備え、前記電磁界
発生用ケーブルと前記電磁界受信用ケーブルとを細長い
廊下等に略平行状態に延設して侵入体の検出を行い、所
定数の前記電磁界発生用ケーブルと前記電磁界受信用ケ
ーブルとを交互に略平行状態に延設するとともに、これ
らの電磁界発生用ケーブルおよび電磁界受信用ケーブル
と交差するように所定数の前記電磁界発生用ケーブルと
前記電磁界受信用ケーブルとを交互に略平行状態に延設
して侵入体の検出を行うようにするものである。
【0008】
【作 用】本発明の作用は次のとおりである。送信機部
に接続された電磁界発生用ケーブルと受信機部に接続さ
れた電磁界受信用ケーブルとが延設された侵入体監視場
所に侵入体が侵入すると、電磁界受信用ケーブルにて受
信される電磁波には侵入体が侵入しない場合に比べて電
磁界の強弱および受信信号の乱れが生じる。この受信信
号の乱れを、受信電磁界処理部にて演算処理することに
より侵入体の侵入を検出することができる。
【0009】これをさらに詳細に説明する。送信機部に
接続された電磁界発生用ケーブルと受信機部に接続され
た電磁界受信用ケーブルとを監視領域、たとえば細長い
廊下ならば略平行状態に延設し、また、ホール等の広い
面積を監視する場合においては前記電磁界発生用ケーブ
ルと電磁界受信用ケーブルとを交互に所定数延設すると
ともにこれらのケーブルに対して交差するように同じく
電磁界発生用ケーブルと電磁界受信用ケーブルとを交互
に所定数延設する。分かりやすくするために侵入体の監
視を行う監視場所を縦×横からなる面と考え、便宜上、
縦方向に延設したケーブルを縦ケーブル,横方向に延設
したケーブルを横ケーブルと呼ぶことにする。電磁界発
生用ケーブルと電磁界受信用ケーブル間の電磁界エネル
ギーの送り受けは、縦ケーブルは最寄りの縦ケーブルど
うしのみで、横ケーブルは最寄りの横ケーブルどうしの
みで行われるようにする。この際の電磁界の広がりの範
囲としては電磁界発生用ケーブルに平行な最寄りの電磁
界受信用ケーブルのみが受信できる程度の電磁界の広が
りにする。
【0010】更に電磁界発生用縦ケーブルが発生する電
磁界と、電磁界発生用横ケーブルが発生する電磁界は周
波数を異ならせるか、あるいはパルス電磁界の発生・受
信の時間を縦ケーブルと横ケーブルが同時ではなく、発
生時が重ならないようにずらして縦どうしでの発生・受
信の次に横どうしの発生・受信というように交互に行
う。このような発生・受信のケーブルが延設された侵入
体の監視場所に侵入体が侵入すると、電磁界受信用ケー
ブルにて受信する電磁界には、侵入体の侵入がない場合
に比べて電磁界の強弱すなわち受信電磁界の乱れが生じ
る。この受信電磁界の乱れを受信電磁界処理部にて演算
処理することにより侵入体の侵入を検出することが可能
となる。
【0011】また、侵入位置検出部においては、侵入体
の侵入がない状況において受信した前記発生電磁界の状
態を当該電磁界受信用ケーブルのそれぞれの受信位置に
応じた第1の波形として処理し、侵入体の侵入があった
状況での受信電磁界の状態をそれぞれの受信位置に応じ
た第2の波形として処理し、この第1の波形と第2の波
形とのそれぞれの検出位置における差分を演算し、この
差分の発生した位置が侵入体の侵入位置となる。また、
この差分の発生した位置を表示部に表示させることによ
って侵入体の侵入位置を視覚的に捉えることができる。
【0012】さらに警報発生手段は、前記のように監視
装置にて侵入体の侵入が検出されると、たとえば音響や
光等によって侵入体が侵入したことの警報を発する。
【0013】
【実施例】本発明の第1実施例を図面に基づいて説明す
る。図1および図2は第1実施例の概略構成を示す図で
ある。図において、侵入体の監視を行うべき場所、たと
えば金庫装置の周囲やホール等に、前記電磁界発生用ケ
ーブル(前記のようにこれは漏洩同軸ケーブルでもよい
が本実施例においては開放同軸ケーブルを使用してい
る)が縦横に延設されている。本実施例においては電磁
界発生用縦ケーブルとして12,14,16の3本、電
磁界発生用横ケーブルとして18,20,22の3本が
延設されている。また同じく、電磁界受信用ケーブルも
縦横に延設されており、本実施例では電磁界受信用縦ケ
ーブル11,13,15の3本が、前記電磁界発生用縦
ケーブル12,14,16と略平行に、また電磁界受信
用横ケーブル17,19,21の3本が、前記電磁界発
生用横ケーブル18,20,22と略平行に延設されて
いる。そして、侵入体33は、この実施例では電磁界発
生用横ケーブル20と電磁界受信用横ケーブル19に挟
まれ、かつ、電磁界発生用縦ケーブル14と電磁界受信
用縦ケーブル15に挟まれた位置にある。これらの電磁
界発生および受信用縦,横ケーブル11〜22は、可撓
性を有して自由に折り曲げることができるので、曲がり
くねった場所や直角に曲折する場所等にも容易に設置が
可能である。また、細長い通路などでは必ずしも縦横に
ケーブルを張りめぐらす必要はなく、後述するように、
送受一対(たとえば電磁界発生用横ケーブル20と電磁
界受信用横ケーブル19)を通路等に延設するだけでよ
い。
【0014】前記電磁界発生用および受信用縦,横ケー
ブル11〜22は、開放同軸ケーブルまたは漏洩同軸ケ
ーブルのどちらを使用してもよい。先ず、開放同軸ケー
ブルから説明すると、図4(a)に示すように、ケーブ
ルの外部導体35に無数の隙間34を有する構造であ
り、ケーブルの内部を伝わる電磁界エネルギーの一部を
この隙間34から外部に放出して必要な範囲に広がらせ
(電磁界発生用アンテナとなる)または可逆の理によっ
て電磁界エネルギーが受信される(受信アンテナとな
る)ものであり、移動体通信等に使用されているケーブ
ルである。この開放同軸ケーブルはまた表面波同軸ケー
ブルとも呼ばれることもある。
【0015】次に漏洩同軸ケーブルは、図4(b)に示
すように、ケーブルの外部導体37にスロットすなわち
細長い孔36を所定間隔に有する構造になっており、こ
の多数設けられた細長い孔36からケーブルの内部を伝
播する電磁界の一部を外部に漏洩させ(送信アンテナと
なる)または可逆の理によって電磁界を受信する(受信
アンテナとなる)ようにしたものであり、これも移動体
通信等に使用されているケーブルである。
【0016】前記電磁界発生用横および縦ケーブル1
2,14,16,18,20,22には、図示しないパ
ルス発生器から生成されたパルス波を給電ケーブル3,
9を介して放出するための前記電磁界発生部としての横
ケーブル用および縦ケーブル用送信機2,7が接続され
ている。また、前記電磁界受信用縦および横ケーブル1
1,13,15,17,19,21には、前記電磁界発
生用ケーブルから放出された電磁界を受信する前記電磁
界受信部としての横ケーブル用および縦ケーブル用受信
機4,8が接続されており、これらの横および縦ケーブ
ル用受信機4,8と前記横および縦ケーブル用送信機
2,7は、同期ケーブル6,24,26を介して相互に
接続されている。符号23a,23b,23c,23
d,23e,23f,23g,23h,23i,23
j,23k,23lは、回路の整合をとるための前記各
ケーブル終端に接続された整合負荷である。
【0017】さらに、前記横ケーブルおよび縦ケーブル
用受信機4,8には、受信機出力ケーブル25,27に
よって前記受信電磁界処理部となる監視制御部28が接
続されている。すなわち、この監視制御部28は、侵入
位置信号演算処理部29,画像処理部30等を有し、こ
のうち、侵入位置信号演算処理部29につき、先ず横方
向の検出位置の決定から説明すると、電磁界受信用横ケ
ーブル17,19,21の各横方向検出位置、すなわち
この実施例においては第1検出位置から第10検出位置
までに分けられたそれぞれの検出位置に対応する受信電
磁界の波形を、図3(A)に示すように侵入体33の侵
入がない正常時の波形S1 と、侵入体33の侵入によっ
て受信電磁界信号に乱れが生じた場合の波形S2 を生成
する。そして、この生成された波形をデジタル量に変換
し〔波形S1 のデジタル量変換を図3(B)に、波形S
2 のデジタル量変換を図3(C)に示す〕、この波形S
1とS2 との差分を演算し、後述するようにこの差分の
発生した波形位置が侵入体33の侵入位置となる。
【0018】次に縦方向の侵入位置の決定も同様に行わ
れ、電磁界受信用縦ケーブル11,13,15の各縦方
向検出位置すなわちこの実施例においては第11検出位
置から第20検出位置までに分けられたそれぞれの検出
位置に対応する受信電磁界信号の波形を図2Eに示すよ
うに侵入体33の侵入がない正常時の波形s1 と、侵入
体33の侵入によって受信電磁界信号に乱れが生じた場
合の波形s2 を生成する。そして、この生成された波形
をデジタル量に変換し〔波形s1 のデジタル量変換を図
2(F)に,波形s2 のデジタル量変換を図3(G)に
示す〕、この波形s1 とs2 との差分を演算し、後述す
るように、この差分の発生した波形位置が侵入体33の
縦方向における侵入位置となる。
【0019】また、図1に示す画像処理部30は、前記
侵入位置信号演算処理部29にて演算された侵入位置を
前記侵入位置表示部としてのCRT32に表示するため
の画像処理を行う。
【0020】CRT32は前記画像処理部30にて処理
された侵入位置の表示を行う。この表示は、後述するよ
うに、前記正常時における波形S1 と、侵入体33の侵
入があった際の電磁界受信用横ケーブルの受信した受信
波形S2 との差分の発生した波形位置が侵入体33の侵
入の横方向位置となり、同様にして縦方向の侵入位置も
前記正常時における受信用縦ケーブルの受信した受信波
形s1 と侵入体33の侵入があった際の受信用縦ケーブ
ルの受信した受信波形s2 との差分の発生した波形位置
が侵入体33の侵入の縦方向位置として得られ、結局、
侵入体33の位置が表示されるようになる。
【0021】また、侵入体33の侵入が検出された際
に、警報音を鳴奏する前記警報発生手段としてのブザー
31が前記監視制御部28に接続されている。
【0022】以上のように構成される侵入体の監視装置
1において、図5に示すパルス波の送信機27から送出
された電磁界エネルギーは、給電ケーブル3,9を介し
て電磁界発生用横および縦ケーブル12,14,16,
18,20,22に送出され、この電磁界発生用横およ
び縦ケーブル12,14,16,18,20,22から
すだれ状に空中を通り、給電ケーブル5,10を介して
電磁界受信用縦および横ケーブル11,13,15,1
7,19,21で受信される。したがって、電磁界エネ
ルギーは電磁界発生ケーブルからそれと略平行して延設
されている最寄りの電磁界受信ケーブルへすだれ状に通
ることから(図2の偶数番号のケーブルから奇数番号の
ケーブルへ点線の矢印のようにすだれ状に通ってい
る)、侵入体33が現れると、このすだれ状に通ってい
る電磁界が乱れ、この乱れによって前記受信信号にも乱
れが生じる。このような受信信号を監視制御部28にて
演算処理することにより、侵入体33の侵入の有無およ
び侵入位置の検出,監視を行う。
【0023】この場合、先ず横方向における侵入位置決
定から説明すると、図1に示す侵入位置信号演算処理部
29においては、侵入体33の侵入がない正常時におけ
る前記第1検出位置から第10検出位置までのそれぞれ
の検出位置に応じた受信波形S1 (図3参照)を生成す
る。また、図1図示の例における第3検出位置に侵入体
33が侵入すると、この第3検出位置においては電磁界
受信用横ケーブル19の受ける電磁界が侵入体33に遮
蔽されて弱まり、電磁界の受信状態に乱れが生じるが、
この状態における受信波形を波形S2 (図3参照)とし
て生成する。次いで、波形S1 を図3(B)に示すよう
な各検出位置毎のデジタル量に変換し、同じく波形S2
を図3(C)に示すような各検出位置毎のデジタル量に
変換する。さらにこの侵入位置信号演算処理部29にお
いては、前記デジタル量に変換した波形S1 ,S2 の差
分を演算し、図3(D)に示すような、差分の発生した
検出位置、すなわちこの例では侵入体33が侵入したこ
とによって発生した第3検出位置における差分が得られ
る。
【0024】次に縦方向における侵入位置の決定を説明
する。前記侵入位置信号演算処理部29においては侵入
体33の侵入がない正常時における前記第11検出位置
から第20検出位置までのそれぞれ検出位置に応じた受
信波形s1 (図3参照)を生成する。また、図1の例に
おける縦方向第16検出位置に侵入体33が侵入する
と、この第16検出位置においては電磁界受信用縦ケー
ブル15の受信する電磁界が侵入体33に遮蔽されて弱
まり、電磁界の受信状態に乱れが生じるが、この状態に
おける受信波形をs2 (図3参照)として生成する。次
いで、波形s1 を図3(F)に示すような各検出位置毎
のデジタル量に変換し、同じく波形s2 を図3(G)に
示すような各縦方向検出位置毎のデジタル量に変換す
る。さらに、この侵入位置信号演算処理部29において
は前記デジタル量に変換した波形s1,s2 の差分を演
算し、図3(H)に示すような、差分の発生した縦方向
検出位置すなわちこの例では侵入体33が侵入したこと
によって発生した第16検出位置における差分が得られ
る。
【0025】このように、波形S1 とS2 、波形s1
2 とを各検出位置におけるデジタル量に変換して各検
出位置における波形S1とS2との差分および波形s1
とs 2 との差分を求めることにより、差分発生の有無に
よって侵入体侵入の有無が、また、差分の発生した横方
向検出位置(すなわち侵入箇所の横軸の座標)、並びに
縦方向検出位置(すなわち侵入箇所の縦軸上の座標)に
よって侵入体33の侵入位置を確定することができる。
【0026】この侵入位置信号演算処理部29による処
理結果は、画像処理部30の処理に基づいて図2に示す
CRT32上に表示される。すなわち、先ず縦方向検出
位置から説明すると、このCRT32の画面には、縦軸
32′に前記第11検出位置から第20検出位置までの
それぞれの検出位置を示すスケールが表示されており、
侵入体33が縦方向第16検出位置に侵入して検出され
ている前記例によれば、侵入体33はCRT32の画面
上においても縦方向第16検出位置に位置づけられる。
次に横方向検出位置については、横軸32″に前記第1
検出位置から第10検出位置までのそれぞれの検出位置
を示すスケールが表示されており、侵入体33が第3検
出位置に侵入して検出されている前記例によれば、侵入
体33はCRT32の画面上においても第3検出位置に
位置づけられる。このように、侵入体33は、CRT3
2の画面上において、縦軸と横軸の交差した座標軸の位
置に、侵入体の侵入位置として黒丸の表示が行われる。
【0027】図1に示す監視制御部28は、前記のよう
に侵入体33の侵入を検出するとブザー31に作動信号
を送り、これによってブザー31が鳴奏して侵入体33
の侵入を知らせるようになっている。また、このような
音響以外にもたとえば光の点滅によって警報を発するよ
うにしてもよい。
【0028】次に本発明の第2実施例を図5に基づいて
説明する。この第2実施例は、たとえば廊下等の細長い
場所において侵入体の侵入監視を行うものであり、その
ために、前記、電磁界発生用ケーブルと電磁界受信用ケ
ーブルとを略平行状態にて監視場所に延設するようにな
る。すなわち、図5において、監視する場所に電磁界発
生用ケーブル102と電磁界受信用ケーブル103とを
略平行状態にて延設する。これらの電磁界発生用ケーブ
ル102と電磁界受信用ケーブル103は前記のように
可撓性を有して自由に折り曲げることができるので、曲
がりくねった場所や直角に曲折する場所等にも容易に設
置が可能となっている。
【0029】前記電磁界発生用ケーブル102は、前記
第1実施例における横ケーブル用送信機2,縦ケーブル
用送信機7(図1参照)と同様な送信機107が接続さ
れており、電磁界受信用ケーブル103にも第1実施例
における横ケーブル用受信機4と縦ケーブル用受信機8
と同様な受信機108が接続されている。そしてこれら
の送信機107と受信機108とは、同期ケーブル10
9を介して相互に接続されている。符号110a,11
0bは回路の整合をとるためにケーブル終端に接続され
た整合負荷である。
【0030】また、前記第1実施例における監視制御部
28と同様な監視制御部111を有し、この監視制御部
111には、侵入位置信号演算処理部112,画像処理
部113等を有している。このうち、侵入位置信号演算
処理部112は、電磁界受信用ケーブル103による各
検出位置すなわち、この第2実施例において第1検出位
置から第10検出位置までに分けられたそれぞれの検出
位置に対応する受信電磁界の波形を、前記第一実施例と
同様に、図6(A)に示すように、侵入体104の侵入
がない正常時の波形S1と、侵入体104の侵入によっ
て受信電磁界信号に乱れが生じた場合の波形S2を生成
する。そして、この生成された波形をデジタル量に変換
し〔波形S1のデジタル量変換を図6(B)に,波形S
2のデジタル量変換を図6(C)に示す〕、この波形S
1とS2との差分を演算し、この差分の発生した位置
〔図6(D)図参照〕が侵入体104の侵入位置とな
る。これらの基本的な検出原理は前記第1実施例の説明
と同様のものである。また、画像処理部113は、前記
侵入位置信号演算処理部112にて演算された侵入位置
をCRT114に表示し、さらに、侵入体104が検出
された際に、監視制御部111の制御によって警報音を
鳴奏するブザー115が接続されている点についても第
1実施例と同様である。
【0031】以上のように構成される本発明の第2実施
例における侵入体の監視装置101において、パルス波
の送信機107から送出された電磁界エネルギーは、給
電ケーブル106を介して電磁界発生用ケーブル102
に送出され、この電磁界発生用ケーブル102からすだ
れ状に空中をとおり電磁界受信用ケーブル103に向け
て送信される。この電磁界受信用ケーブル103におい
ては、前記すだれ状に放出された電磁界が侵入体104
の侵入によって乱れて状態で受信されのを検出すること
により侵入体104の侵入の有無および侵入位置の検
出,監視を行う。
【0032】この場合、侵入位置信号演算処理部112
においては、侵入体104の侵入がない正常時における
前記第1検出位置から第10検出位置までのそれぞれの
検出位置に応じた受信波形S1〔図6(A)参照〕を生
成する。また、図5図示の例における第7検出位置に侵
入体104が侵入すると、この第7検出位置においては
電磁界受信用ケーブル103の受ける電磁界が侵入体1
04によって弱まり、電磁界の受信状態に乱れが生じる
が、この状態における受信波形を波形S2〔同じく図6
(A)参照〕として生成する。次いで、波形S1を図6
(B)に示すような各検出位置毎のデジタル量に変換す
るとともに、波形S2を図6(C)に示すような各検出
位置毎のデジタル量に変換する。このような各検出位置
おけるデジタル量変換を受けて、侵入位置信号演算処理
部112においては、デジタル量に変換された各検出位
置ごとの波形S1,S2の差分を演算する。この例にお
いては図6(D)に示す、第7検出位置に差分が発生す
る。
【0033】このように、波形S1とS2とを各検出位
置におけるデジタル量に変換して各検出位置における波
形S1とS2との差分を求めることにより、差分発生の
有無によって侵入体104の侵入の有無が、また、差分
の発生した検出位置によって侵入体104の侵入位置を
確定することができる。
【0034】この侵入位置信号演算処理部112による
処理結果は、画像処理部113の処理に基づいてCRT
114上に表示される。すなわち、このCRT114の
画面には横軸114′に前記第1検出位置から第10検
出位置までのそれぞれの検出位置を示すスケールが表示
れており、侵入体104が第7検出位置に侵入して検出
されている前記例によれば、CRT114の画面上にお
いても第7検出位置の表示部分に前記波形を差分が侵入
体104の侵入位置として表示される。
【0035】監視制御部111は、前記のように侵入体
104の侵入を検出するとブザー115に作動信号を送
り、この信号によってブザー115が鳴奏して侵入体1
04の侵入を知らせるようになっている点については前
記第1実施例と同様である。
【0036】
【発明の効果】以上説明のように本発明によれば、曲折
のある見通しの悪い場所等においても確実に侵入体の監
視が可能であり、また、電磁界の無反射物質等を纏った
侵入体に対しても監視が可能であって、特に弱点のない
侵入体の監視装置を実現することができる。また、装置
を設置する場合には可撓性のあるケーブルの延設工事が
中心となることから極めて設置が容易であり、日常のメ
ンテナンスにも手のかからない侵入体の監視装置を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の概略構成を示す図であ
る。
【図2】検出位置を表示するためのCRTを示す図であ
る。
【図3】侵入体の侵入位置を検出するための検出原理を
示す図であり、(A)図は侵入体の侵入がない正常時に
電磁界受信用横ケーブルが受信した受信波形S1 と侵入
体の侵入によって受信電磁界に乱れが生じた場合に電磁
界受信用横ケーブルが受信した波形S2 を示す図であ
り、(B)図は波形S1 をそれぞれの検出位置に応じて
デジタル変換した図であり、(C)図は波形S2 をそれ
ぞれの検出位置に応じてデジタル変換した図であり、
(D)図は波形S1 ,S2 の差分を表す図である。ま
た、(E)図は侵入体の侵入がない正常時における電磁
界受信用縦ケーブルが受信した受信波形s1 と、侵入体
の侵入によって受信電磁界に乱れが生じた場合の電磁界
受信用縦ケーブルの受信した受信波形s2 を示す図であ
り、(F)図は波形s1 をそれぞれの検出位置に応じて
デジタル変換した図であり、(G)図は波形s2 をそれ
ぞれの検出位置に応じてデジタル変換した図であり、
(H)図は波形s1 ,s2 の差分を示す図である。な
お、この図は横長に作図されている。
【図4】(a)図は開放同軸ケーブル(これは表面波同
軸ケーブルと呼ばれる)の内部構造を示す外観斜視図で
あり(b)図は漏洩同軸ケーブルの内部構造を示す外観
斜視図である。
【図5】本発明の第2実施例の構成を示す図である。
【図6】(A)図は、侵入体の侵入がない正常時に電磁
界受信用ケーブルが受信した受信波形S1 と、侵入体の
侵入によって受信電磁界に乱れが生じた場合に電磁界受
信用ケーブルが受信した波形S2 を示す図であり、
(B)図は、波形S1 をそれぞれの検出位置に応じてデ
ジタル変換した図であり、(C)図は波形S2 をそれぞ
れの検出位置に応じてデジタル変換した図であり、
(D)図は波形S1 ,S2の差分を表す図である。
【符号の説明】
1・・第1実施例における監視装置 2・・横ケーブル用送信機 4・・横ケーブル用受信機 7・・縦ケーブル用送信機 8・・縦ケーブル用受信機 11,13,15・電磁界受信用縦ケーブル 12,14,16・電磁界発生用縦ケーブル 17,19,21・電磁界受信用横ケーブル 18,20,22・電磁界発生用横ケーブル 23a〜23l・整合負荷 28・監視制御部 29・侵入位置信号演算処理部 30・画像処理部 31・ブザー 32・CRT 33・侵入体 101・第2実施例における監視装置 102・電磁界発生用ケーブル 103・電磁界受信用ケーブル 107・送信機 108・受信機 111・監視制御部 112・侵入位置信号演算処理部 113・画像処理部 114・CRT 115・ブザー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人間や動物あるいは物体等の侵入体を監
    視する監視装置であって、送信機部に接続されて電磁界
    を発生する電磁界発生用ケーブルと、受信機部に接続さ
    れて前記電磁界発生用ケーブルにて発生した電磁界を受
    信する電磁界受信用ケーブルとを侵入体を監視すべき場
    所に延設するとともに前記電磁界受信用ケーブルを介し
    て前記受信機部にて受信した電磁界の状態が侵入体の侵
    入によって変化するのを受信電磁界処理部にて検出して
    侵入体の侵入を監視することを特徴とする監視装置。
  2. 【請求項2】侵入体の侵入位置を検出し表示するため
    に、侵入体の侵入がない状態において前記電磁界受信用
    ケーブルにて受信した前記発生電磁界の状態を当該電磁
    界受信用ケーブルのそれぞれの受信位置に応じて第1の
    波形として処理し、侵入体が侵入した状態において前記
    電磁界受信用ケーブルにて受信した前記発生電磁界の状
    態を当該電磁界受信用ケーブルのそれぞれの受信位置に
    応じて第2の波形として処理し、この第1の波形と第2
    の波形とのそれぞれの検出位置における差分を演算処理
    して侵入位置を検出する侵入位置信号演算処理部と、こ
    の侵入位置信号演算処理部にて処理された侵入位置を表
    示するための侵入位置表示部とを備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の監視装置。
  3. 【請求項3】前記監視装置にて侵入体が検出された際に
    警報を発する警報発生手段を備えたことを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の監視装置。
  4. 【請求項4】前記電磁界発生用ケーブルと前記電磁界受
    信用ケーブルとを細長い廊下等に略平行状態に延設して
    侵入体の検出を行うことを特徴とする請求項1ないし請
    求項3記載の監視装置。
  5. 【請求項5】所定数の、前記電磁界発生用ケーブルと前
    記電磁界受信用ケーブルとを交互に略平行状態に延設す
    るとともに、これらの電磁界発生用ケーブルおよび電磁
    界受信用ケーブルと交差するように所定数の、前記電磁
    界発生用ケーブルと前記電磁界受信用ケーブルとを交互
    に略平行状態に延設して侵入体の検出を行うことを特徴
    とする請求項1ないし請求項3記載の監視装置。
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