JPH0715922A - 電動機の固定子およびその製造方法 - Google Patents

電動機の固定子およびその製造方法

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JPH0715922A
JPH0715922A JP15513093A JP15513093A JPH0715922A JP H0715922 A JPH0715922 A JP H0715922A JP 15513093 A JP15513093 A JP 15513093A JP 15513093 A JP15513093 A JP 15513093A JP H0715922 A JPH0715922 A JP H0715922A
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teeth
inner peripheral
portions
tooth
magnetic pole
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JP15513093A
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Yukihito Hosono
之仁 細野
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電動機の固定子において、複数のティース
を、該ティースの内周側端部である磁極部を橋絡部によ
って相互に一体に連結してなるティース鉄心の橋絡部を
打ち抜くことによって分離形成する際、磁極部の周方向
両側の内周面側の角部にばりが発生し難く、仮に発生し
ても突出高さが低く回転子鉄心に接触するおそれのない
ものとすることができるようにする。 【構成】 ティース13において、磁極部13cの周方
向両側の内周面側の角部を、橋絡部の打ち抜きによって
円弧凸面状C1 に形成する。このため、橋絡部の打ち抜
き時に、磁極部13の内周面側の角部にばりが発生し難
く、仮に発生しても回転子鉄心に接触するおそれのない
突出高さの低いものとすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄心を環状のヨーク鉄心
の内周側に該ヨーク鉄心とは別体の複数個のティースを
一体化して構成する電動機の固定子およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】電動機の固定子にあって、例えばティー
スにマグネットワイヤを直接巻回してコイルを形成する
構成とする場合、図11に示すように、その鉄心1は一
般に圧入により一体化される環状のヨーク鉄心2とティ
ース鉄心3とから構成される。ティース鉄心3は、ティ
ース主部4aの内周側端部を幅広の磁極部4bとしたテ
ィース4を磁極部4bの周方向両側において橋絡部5に
より相互に一体に連結してなるもので、ティース鉄心3
単体ではティース4相互間のスロット6は外周側におい
て開放された状態になっている。
【0003】そして、コイル7(図11では3個のみ図
示)はティース鉄心3をヨーク鉄心2と一体化する前
に、マグネットワイヤをスロット6内に外周側開放部分
から挿入するようにして巻回することにより巻装され
る。その後、ティース鉄心3はティース4の外周側端部
をヨーク鉄心2の内周部の切欠凹部2aに圧入すること
により、ヨーク鉄心2に一体化される。
【0004】ところが、このようにして製造された固定
子では、ティース4の磁極部4bが相互に橋絡部5によ
り連結された状態になっているため、隣の磁極部へ磁束
が漏れるという現象が生じ、効率が低下するという問題
を生ずる。そこで、例えば特公平4−19787号に見
られるように、橋絡部5を図12に示すように打ち抜い
て各ティース4を分離することが考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、橋絡部
5は周方向両側の切断部分が真っ直ぐな直線状となるよ
うに打ち抜かれる。この結果、磁極部4bの周方向両側
の内周面側の角部が略直角状になるため、打ち抜き時に
その直角状角部に鉄心1の中心側に向かって突出する大
きなばりが生じ易く、そのばりが磁極部4bの内側に僅
かな隙間をもって配置される回転子鉄心(図示せず)に
接触するという電動機にとって重大な問題を生ずるおそ
れがある。
【0006】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、ティース鉄心の橋絡部を打ち抜くこと
によって複数個のティースに分離する際、磁極部の周方
向両側の内周面側の角部にばりが発生し難く、仮に発生
しても突出高さが低く回転子鉄心に接触するおそれのな
いものとすることができる電動機の固定子およびその製
造方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電動機の固定子
は、周部に複数の嵌着部を設けた環状のヨーク鉄心と、
放射状に突出する複数個のティース主部を該ティース主
部の内周側端部である磁極部の周方向両側において橋絡
部により相互に一体に連結してなる環状のティース鉄心
から前記橋絡部を打ち抜くことにより互に分離して形成
され、ティース主部の外周側端部を前記ヨーク鉄心の嵌
着部に圧入することにより該ヨーク鉄心と一体化された
複数個のティースと、このティースのティース主部間に
巻装されたコイルとを具備し、前記ティースにおいて、
前記磁極部の周方向両側の内周面側の角部は、前記橋絡
部の打ち抜きにより、円弧凸面状に形成されていること
を特徴とするものである。
【0008】また、本発明の電動機の固定子の製造方法
は、放射状に突出する複数個のティース主部を該ティー
ス主部の内周側端部である磁極部の周方向両側において
橋絡部により相互に一体に連結してなる環状のティース
鉄心の前記ティース主部間にコイルを巻装する工程と、
前記ティース主部の外周側端部を環状のヨーク鉄心の内
周部に設けられた複数個の嵌着部に圧入することにより
前記ティース鉄心をヨーク鉄心と一体化する工程と、前
記橋絡部の周方向両側を切断する切断刃部のうち、該橋
絡部の内周面側の角部に対応する部分が円弧状に形成さ
れたダイスおよびポンチを備えた打抜装置により、橋絡
部を打ち抜いて磁極部の周方向両側の内周面側の角部が
円弧凸面状をなす複数個のティースに分離する工程とを
順に実行することを特徴とするものである。
【0009】この場合、ティース鉄心の橋絡部の外周側
に切欠溝を設けることができる。また、打抜装置は、テ
ィース鉄心の内周面のうち、ティースの磁極部に嵌合す
る整形部を備えていることが好ましい。
【0010】
【作用】上記手段によれば、橋絡部の打ち抜きにより、
磁極部の周方向両側の内周面側の角部は円弧凸面状に切
断されるから、磁極部の内周面側の角部にばりが発生し
難く、仮に発生しても回転子鉄心に接触するおそれのな
い突出高さの低いものとすることができる。
【0011】この場合、橋絡部の外周側に切欠溝が設け
られていれば、橋絡部の径方向の幅が狭くなるので、打
ち抜きが容易となる。また、打抜装置に整形部が設けら
れているものでは、橋絡部の打ち抜きにより磁極部が変
形したりするおそれがない。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図10
に基づいて説明する。図1は固定子を完成形態で示すも
ので、その鉄心11は、環状のヨーク鉄心12の内側に
複数個のティース13を突設して構成されている。この
ティース13はヨーク鉄心12とは別体のもので、ティ
ース主部13aの外周側端部を圧入部13bとし内周側
端部を幅広の磁極部13cとした略T字形に形成されて
いる。そして、ティース13は圧入部13bをヨーク鉄
心12の内周部に設けられた嵌着部としての複数個の切
欠凹部12aに圧入することによって該ヨーク鉄心12
と一体化されている。
【0013】前記ティース13の相互間の各空間すなわ
ち各スロット14には、それぞれ異なる2個のティース
主部13a間に巻装された複数のコイル15(図1では
3個のみ図示)のコイル辺15aが収納されている。こ
の場合、コイル辺15aとティース13との間の絶縁お
よびコイル辺15aとヨーク鉄心12との間の絶縁を行
うために、スロット15内には断面略U字形のスロット
絶縁物16およびウエッジ17が配設されている。
【0014】ここで、図1の完成形態では、複数のティ
ース13は個々独立したものとなっているが、元来は図
2に示すように磁極部13c相互が橋絡部18(詳細に
は図3参照)を介して一体に連結されたティース鉄心1
9として構成されていたものである。そして、後述のよ
うにティース鉄心19の橋絡部18を打ち抜くことによ
り、複数のティース13が互いに分離されて個々独立の
ものとして形成されるものであり、図4に示すように、
橋絡部18の打ち抜きにより生じた磁極部13cの周方
向両側の切断面Cのうち、該磁極部13cの内周面側の
角部は円弧凸面状C1 に形成されている。
【0015】しかして、上記ティース鉄心19は複数の
ティース13を磁極部13cにおいて橋絡部18を介し
て相互に連結した構成のものであることから、各ティー
ス13のティース主部13aが放射状に突出する環状の
形態をなしており、従ってティース鉄心19単体では、
スロット14が外周側において開放している。そして、
橋絡部18の外周面側には、図3にも示すように半円状
の切欠溝18aが形成されており、この切欠溝18aの
形成により橋絡部18の径方向の幅寸法が磁極部13c
のそれよりも狭められた状態となっている。なお、ヨー
ク鉄心12およびティース鉄心19は共に打ち抜き鋼板
を多数積層して形成したものである。
【0016】さて、ティース鉄心19の橋絡部18を打
ち抜くための打抜装置20は図5に示されている。な
お、この打抜装置20による橋絡部18の打ち抜きは、
後述するようにコイル15を巻装したティース鉄心19
をヨーク鉄心12に一体化した状態で行われる。
【0017】図5において、プレスのベッド(図示せ
ず)に取り付けられるダイホルダ21にはガイドポスト
22が複数本(1本のみ図示))立設され、このガイド
ポスト22には図示しないプレスのラムに取り付けられ
るポンチホルダ23がリテーナ24を介して上下動可能
に支持されている。
【0018】ダイホルダ21にはダイス25が取り付け
られている。このダイス25にはヨーク鉄心12が嵌入
される円形の位置決め凹部26が形成され、この位置決
め凹部26の底部中央にダイス25を上下に貫通する孔
27が形成されていると共に、ティース鉄心19の下側
に突出するコイル15のコイル端15bを収納するため
の環状の逃げ溝28が形成されている。
【0019】上記逃げ溝28の内周側に残された環状突
壁部分には、図10に示すように略凸字形の割り溝29
がティース鉄心19の橋絡部18のピッチ間隔と同一の
ピッチ間隔をもって形成されており、この割り溝29の
形成により環状突壁部分が複数個の断面略T字形の柵状
突部30に分割された状態になっている。そして、柵状
突部30の上端面は位置決め凹部26の底面と面一にな
っており、位置決め凹部26にヨーク鉄心12が嵌入さ
れたとき、これと一体化されているティース鉄心19が
柵状突部30の上端面に載置されるようになっている。
このとき、ティース鉄心19は磁極部13cが柵状突部
30の幅広部30a上に位置し、橋絡部18が割り溝2
9の幅狭部分29a上に位置するように周方向の位置決
めがなされるようになっている。なお、割り溝29は孔
27の内周面の下端まで延長されている。
【0020】一方、ポンチホルダ23にはポンチ31が
取り付けられていると共に、エジェクタピン32aを有
したストリッパ32が上下動可能に取り付けられてい
る。そして、ストリッパ32は圧縮コイルばね33によ
り下方に付勢されており、常にはエジェクタピン33a
の下端がポンチ31よりも下方に突出する位置に押し下
げられている。
【0021】上記ポンチ31の外周部には、図9にも示
すように、断面略凸字形をなす複数個のパンチ部34が
ダイス25の割り溝29に対応位置するように間欠的に
突設されている。また、パンチ部34のうち、根元側の
幅広部34aの下端両側部分はポンチ31の下端から所
定長さ下方に突設されており、この幅広部34aの下端
から下向きに突出する部分は整形部35とされている。
そして、図示しないラムが下降すると、まず整形部35
がダイス25の柵状突部30に載置されているティース
鉄心19の内周面のうち磁極部13cの内周面に嵌合
し、その後、パンチ部34の先端部の幅狭部34bがテ
ィース鉄心19の橋絡部18に当接するようになってい
る。
【0022】パンチ部34の幅狭部34bが橋絡部18
に当接すると、該幅狭部34bと割り溝29の幅狭部2
9aの両側縁との間に剪断力が作用して橋絡部18が打
ち抜かれる。そして、パンチ部34が橋絡部18を打ち
抜きつつ下降してゆくと、パンチ部34の幅広部34a
の先端面(整形部35の先端面に連続する面)がティー
ス13の磁極部13cの内周面に嵌合するようになって
いる。
【0023】なお、この実施例では、最終的にパンチ部
34の下端部分がダイス25の割り溝29に嵌入するま
でポンチ31がラムにより押し下げられるようになって
いる。そして、パンチ部34と割り溝29(柵状突部3
0)との位置関係が一層良く理解されるように、このパ
ンチ部34の下端部分がダイス25の割り溝29に嵌入
した状態を図8に示した。
【0024】ここで、橋絡部18はダイス穴として機能
する割り溝29とパンチ部34との協働作用によって打
ち抜かれるが、割り溝29側においては柵状突部30の
幅広部30aの周方向両側の縁部が打ち抜きのための切
断刃部Sd として構成され、パンチ部34側においては
幅狭部34bの周方向両側が打ち抜きのための切断刃部
Sp として構成されている。そして、それら切断刃部S
d ,Sp のうち、橋絡部18の内周面側の角部を切断す
る部分、すなわち磁極部13cの内周面側の角部を円弧
凸面C1 に形成するための部分Sd1,Sp1は円弧状、具
体的には部分Sd1は円弧凸面状、Sp1は円弧凹面状に形
成されている。
【0025】次に図1に示す固定子を製造する方法につ
き説明する。まず、ティース鉄心19単体の状態でスロ
ット14内にスロット絶縁物16を挿入する。そして、
マグネットワイヤを所要の2個のスロット14内にその
外周側の開放部分から挿入するようにして2個のティー
ス主部13a間に巻回する、という作業を複数回繰り返
して複数個のコイル15を巻装する。
【0026】このようにしてティース鉄心19のティー
ス主部13a間に複数個のコイル15を巻装した後、テ
ィース13の圧入部13bをヨーク鉄心12の切欠凹部
12aに圧入してティース鉄心19をヨーク鉄心12と
一体化する。そして、スロット14内のヨーク鉄心12
側にウエッジ17を挿入する。
【0027】この後、一体化されたヨーク鉄心12およ
びティース鉄心19を打抜装置20のダイス25にセッ
トする。このとき、ヨーク鉄心12は位置決め凹部26
に嵌入することに併せて、図7に示すようにティース鉄
心19の磁極部13cがダイス25の柵状突部30の幅
広部30a上に載置されると共に、橋絡部18が割り溝
29の幅狭部29a上に存するように位置決めするもの
である。
【0028】このような位置決め状態で図示しないプレ
スのラムが降下すると、まずストリッパ32のエジェク
タピン32aがヨーク鉄心12に当接してヨーク鉄心1
2およびティース鉄心19を位置決め凹部26の底面お
よび柵状突部30に押圧固定する。その後はストリッパ
32は停止した状態となるため、ポンチホルダ23は圧
縮コイルばね33を押し縮めながら下降するようにな
り、この下降により、図6に示すように、まずポンチ3
1の整形部35がティース鉄心19の内側に挿入されて
磁極部13cの内周面に嵌合する。
【0029】そして、整形部35の下端部が磁極部13
cの下端から若干下方に突出する状態となるまで下降し
たところで、パンチ部34の幅狭部34bがティース鉄
心19の橋絡部18に当接する。すると、その後のポン
チ31の下降に伴い、橋絡部18がパンチ部34の切断
刃部Sp とダイス穴として機能する割り溝29の切断刃
部Sd との間で剪断力を受けて打ち抜かれ、この打ち抜
きにより複数個のティース13が図4に示すように互に
分離される。この結果、図1に示すように、ヨーク鉄心
12の内側に複数個のティース13を突設してなる鉄心
11が形成される。
【0030】ここで、橋絡部18の打ち抜きによって生
じた磁極部13cの周方向両側の切断面Cは当然のこと
ながら、割り溝29およびパンチ部34の切断刃部Sd
およびSp と同一の形状となり、磁極部13cの周方向
両側の内周面側の角部は切断刃部Sd およびSp のうち
円弧状をなす部分Sd1およびSp1と同一形状、すなわち
図4に示すような円弧凸面状C1 に形成されるものであ
る。
【0031】以上のようにして橋絡部18を打ち抜いた
後、図示しないプレスのラムは上昇に転ずるが、このと
き圧縮コイルばね33は押し縮められた状態にあるた
め、ストリッパ32は圧縮コイルばね33が伸び切るま
でヨーク鉄心12を押圧した状態となる。このため、ヨ
ーク鉄心12およびこれと一体になっているティース1
3はダイス25に押し付けられたままとなり、従って鉄
心11をダイス25に残したままポンチ31がティース
13の内側から抜け出すようになる。その後、圧縮コイ
ルばね33が伸び切ることにより、ストリッパ32も上
昇し、元の状態に戻る。しかして、ヨーク鉄心12をダ
イス25の位置決め凹部26から取り出すものであり、
以上により図1に示す固定子が完成される。
【0032】このように本実施例によれば、ティース鉄
心19をヨーク鉄心12と一体化する前にティース主部
13a間にコイル15を巻装するので、マグネットワイ
ヤをスロット14内にその外周側の開放部分から挿入す
ることができ、コイル15の巻装作業を容易に行うこと
ができる。
【0033】また、複数個のティース13が橋絡部18
により一体に連結された状態、すなわちティース鉄心1
9として一体となっている状態で、圧入部13bを切欠
凹部12aに圧入するので、橋絡部18の打ち抜きによ
り互いに分離された後のティース13を1個ずつ圧入し
てゆく場合に比べて、該圧入作業が容易になる。そし
て、ティース鉄心19をヨーク鉄心12に一体化した
後、橋絡部18を打ち抜くので、ティース13が橋絡部
18の打ち抜きにより互に分離されても脱落するおそれ
がない。
【0034】しかも、橋絡部18の打ち抜きは、整形部
35が磁極部13cの内周面に嵌合されていて該磁極部
13cを内側から支えた状態で行われるので、打ち抜き
時の衝撃力等によってティース13の圧入部13bが切
欠凹部12aから抜け出る方向にずれたり、磁極部13
cが変形したりすることはない。従って、複数個のティ
ース13の磁極部13cによって形成される円周面の真
円度が狂うおそれがなく、図示しない回転子を組み込ん
だとき、その回転子鉄心と磁極部13cの内周面との間
に生ずるギャップが全周において均等になる。
【0035】また、橋絡部18の外周面側には切欠溝1
8aが形成されていて、橋絡部18の径方向幅が狭めら
れた状態になっているので、該橋絡部18を打ち抜くた
めに剪断すべき長さが短くなり、この結果、打ち抜きに
要する力が小さくて済み、橋絡部18を小型のプレスで
打ち抜くことが可能となる。
【0036】その上、打抜装置20のダイス25および
ポンチ31の切断刃部Sd およびSp は、橋絡部18の
周方向両側の内周面側の角部に対応する部分Sd1および
Sp1が円弧凹面状に形成されているので、かかる切断刃
部Sd およびSp による橋絡部18の打ち抜きによって
生じた磁極部13cの周方向両側の切断面Cのうち、内
周面側の角部は円弧凸面状C1 に形成されることとな
る。このため、磁極部13cの内周面側の角部を略直角
に打ち抜く場合に比べ、当該角部にばりが生ずるおそれ
がなく、仮にばりが生じても、そのばりは小さなものと
なり、図示しない回転子を組み込んだとき、ばりが回転
子鉄心に接触するようなおそれはない。
【0037】なお、上記実施例では、マグネットワイヤ
をスロット14内にその外周側開放部分から挿入するよ
うにしてティース主部13a間に直接巻回することによ
り、ティース主部13a間にコイル15を巻装するよう
にしたが、これは別工程で形成したコイルをスロット1
4内にその外周側開放部分から挿入して巻装するように
してもよい。
【0038】その他、本発明は上記し且つ図面に示す実
施例に限定されるものではなく、例えば橋絡部の外周面
側に設けられる切欠溝は半円状のものに限らず、角形の
ものであっても良く、また整形部35はダイス25側に
設けても良い等、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更
して実施することができるものである。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
の効果を得ることができる。請求項1記載の電動機の固
定子では、ティースの磁極部の周方向両側の内周面側の
角部を円弧凸面状に形成する構成としたことにより、複
数個のティースを、環状のティース鉄心の橋絡部を打ち
抜くことにより互いに分離する場合、ティースの内周面
側の角部にばりが発生し難く、仮に発生しても回転子鉄
心に接触するおそれのない突出高さの低いものとするこ
とができる。
【0040】請求項2記載の電動機の固定子の製造方法
では、ティース鉄心にコイルを巻装した後、該ティース
鉄心をヨーク鉄心と一体化し、最後にティース鉄心の橋
絡部を打ち抜いて複数のティースに分離する構成とした
ことにより、コイルの巻装作業を容易に行い得ると共
に、橋絡部の打ち抜きにより分離されたティースが脱落
することがなく、しかも橋絡部を打ち抜くポンチとダイ
スの切断刃部のうち、橋絡部の周方向両側の内周面側の
角部に対応する部分を円弧状に形成する構成としたこと
により、磁極部の周方向両側の内周面側の角部を円弧凸
面状に形成することができる。
【0041】請求項3記載の電動機の固定子の製造方法
では、ティース鉄心の橋絡部の外周面側に切欠溝を設け
る構成としたことにより、橋絡部の径方向の幅を狭くす
ることができるので、ポンチとダイスとによる切断長さ
が短く、比較的小さな打ち抜き力で打ち抜くことができ
る。
【0042】請求項4記載の電動機の固定子の製造方法
では、打抜装置にティース鉄心の内周面のうち、ティー
スの磁極部に嵌合する整形部を設ける構成としたことに
より、磁極部を整形部により支えた状態で橋絡部を打ち
抜くことができるので、磁極部が変形したりするおそれ
がなく、真円度が狂うおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す固定子の横断面図
【図2】ティース鉄心を単体で示す平面図
【図3】橋絡部の打ち抜き前の状態で示すティース鉄心
の部分拡大平面図
【図4】橋絡部を打ち抜いてティース相互を分離した状
態の図3相当図
【図5】打抜装置の縦断面図
【図6】橋絡部を打ち抜く直前の状態で示す打抜装置の
部分縦断面図
【図7】図6の VII−VII 線に沿う部分拡大横断平面図
【図8】ポンチのパンチ部とダイスの割り溝との位置関
係を示す部分拡大横断面図
【図9】ダイスの部分拡大斜視図
【図10】ポンチの部分拡大斜視図
【図11】従来の電動機の固定子の一例を示す図1相当
【図12】従来の問題点を説明するための図4相当図
【符号の説明】
11は鉄心、12はヨーク鉄心、12aは切欠凹部(嵌
着部)、13はティース、13aはティース主部、13
cは磁極部、15はコイル、18は橋絡部、19はティ
ース鉄心、20は打抜装置、25はダイス、29は割り
溝、30は柵状突部、31はポンチ、34はパンチ部、
35は整形部、Sd ,Sp は切断刃部である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周部に複数の嵌着部を設けた環状のヨ
    ーク鉄心と、 放射状に突出する複数個のティース主部を該ティース主
    部の内周側端部である磁極部の周方向両側において橋絡
    部により相互に一体に連結してなる環状のティース鉄心
    から前記橋絡部を打ち抜くことにより互に分離して形成
    され、ティース主部の外周側端部を前記ヨーク鉄心の嵌
    着部に圧入することにより該ヨーク鉄心と一体化された
    複数個のティースと、 このティースのティース主部間に巻装されたコイルとを
    具備し、 前記ティースにおいて、前記磁極部の周方向両側の内周
    面側の角部は、前記橋絡部の打ち抜きにより、円弧凸面
    状に形成されていることを特徴とする電動機の固定子。
  2. 【請求項2】 放射状に突出する複数個のティース主部
    を該ティース主部の内周側端部である磁極部の周方向両
    側において橋絡部により相互に一体に連結してなる環状
    のティース鉄心の前記ティース主部間にコイルを巻装す
    る工程と、 前記ティース主部の外周側端部を環状のヨーク鉄心の内
    周部に設けられた複数個の嵌着部に圧入することにより
    前記ティース鉄心をヨーク鉄心と一体化する工程と、 前記橋絡部の周方向両側を切断する切断刃部のうち、該
    橋絡部の内周面側の角部に対応する部分が円弧状に形成
    されたダイスおよびポンチを備えた打抜装置により、橋
    絡部を打ち抜いて前記磁極部の周方向両側の内周面側の
    角部が円弧凸面状をなす複数個のティースに分離する工
    程とを順に実行してなる電動機の固定子の製造方法。
  3. 【請求項3】 ティース鉄心の橋絡部の外周面側には、
    切欠溝が設けられていることを特徴とする請求項2記載
    の電動機の固定子の製造方法。
  4. 【請求項4】 打抜装置は、ティース鉄心の内周面のう
    ち、ティースの磁極部の内周面に嵌合する整形部を備え
    ていることを特徴とする請求項2または3記載の電動機
    の固定子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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