JPH07159131A - エリプソパラメータ測定方法及びエリプソメータ - Google Patents

エリプソパラメータ測定方法及びエリプソメータ

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JPH07159131A
JPH07159131A JP30662293A JP30662293A JPH07159131A JP H07159131 A JPH07159131 A JP H07159131A JP 30662293 A JP30662293 A JP 30662293A JP 30662293 A JP30662293 A JP 30662293A JP H07159131 A JPH07159131 A JP H07159131A
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JP
Japan
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light
intensity
beam splitter
polarization
ellipso
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Application number
JP30662293A
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English (en)
Inventor
Takahiko Oshige
貴彦 大重
Takao Miyazaki
孝雄 宮崎
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エリプソパラメータの測定時に、たとえ測定
対象13が多少傾いたとしてもエリプソパラメータΔ,
Ψの測定精度が低下しないようにする。 【構成】 測定対象13に対して偏光した光を所定角度
φで入射させ、この測定対象13の反射光18をビーム
スプリッタ19を含む光学系を用いてそれぞれ互いに異
なる4つの偏光成分に分離し、この分離された4つの光
強度I1 ,I2 ,I3 ,I4 からから、ビームスプリッ
タ19で反射光18を反射光20aと透過光20bとに
分離する際の強度反射率/強度透過率比の変化率αと反
射光18の光強度に関する値I0 及び2つのエリプソパ
ラメータΔ,Ψを4つの変数とした4つの式からなる連
立方程式を解くことにより、最終的に目標とする2つの
エリプソパラメータΔ,Ψを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄い膜厚を測定する場
合に用いるエリプソパラメータを測定するエリプソパラ
メータ測定方法及びこの方法を用いたエリプソパラメー
タに係わり、特に、膜厚測定測結果から測定対象の傾き
に起因する誤差を自動的に除去するようにしたエリプソ
パラメータ測定方法及びエリプソパラメータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、薄膜の膜厚を測定する手法と
してエリプソメトリ手法が提唱されている。この手法に
おいては、薄膜等の試料面で光が反射する際の偏光状態
の変化、すなわち電場ベクトルの入射面に平行な成分
(p成分)の反射率Rpと、垂直な成分(s成分)の反
射率Rsとの比ρを(1) 式で測定して、すでに確立され
ている偏光反射率比ρと膜厚dとの一定の関係に従っ
て、この膜厚dを求める。
【0003】 ρ=Rp/Rs= tanΨ exp[jΔ] …(1) ここで、偏光反射率比ρは、(1) 式に示すように、一般
に複素数であるので、2つのエリプソパラメータ、つま
り振幅比 tanΨ、および位相差Δを求める必要がある。
【0004】従来、このエリプソパラメータΨ,Δを高
速に求める方法として、図15に示すような可動部分を
除去したエリプソメータ(特開昭62−293104号
公報)や小型かつ高速なエリプソメータが開発されてい
る。
【0005】図15において、例えばレーザ光源からな
る光源1から出力された単一波長を有する光は偏光子2
にて直線偏光に変換されて測定対象としての試料面3に
所定角度φを有して入射する。なお、試料面3におい
て、入射面は紙面と平行し、図示するような紙面と平行
な方向をp方向、紙面と直交する方向をs方向とする。
試料面3からの反射光は3個のビームスプリッタ4a,
4b,4cによって3本の光(ビーム)に分岐される。
各ビームスプリッタ(オプティカルフラット)4a〜4
cは、光学的に等方で透明なものを使用し、かつ互いに
平行に固定されている。
【0006】そして、2つのビームスプリッタ4a,4
bを透過した第1の光は第1の検光子5aおよび集光レ
ンズ6aを介して第1の受光器7aへ入射される。第1
の受光器7aはその光強度I1 を電気信号に変換する。
同様に、ビームスプリッタ4aを透過して次のビームス
プリッタ4bで反射された第2の光は第2の検光子5b
および集光レンズ6bを介して第2の受光器7bへ入射
される。第2の受光器7bはその光強度I2 を電気信号
に変換する。さらに、ビームスプリッタ4aで反射され
次のビームスプリッタ4cを透過した第3の光は第3の
検光子5cおよび集光レンズ6cを介して第3の受光器
7cへ入射される。第3の受光器7cはその光強度I3
を電気的に変換する。
【0007】また、各検光子5a〜5cは偏光の有無、
偏光の方向を調べるための素子であり、偏光子と同一構
成を有する。よって、各検光子5a〜5cは設定された
方位角方向に振動する光成分のみを通過させる。そし
て、第1の検光子5aの偏光方向は入射面に平行な基準
方位角度(方位0°)に設定され、第2の検光子5bの
偏光方向が前記基準方位角度に対して+45°傾斜して
設定され、第3の検光子5cの偏光方向が前記基準方位
角度に対して−45°傾斜して設定されている。
【0008】したがって、試料面3にて反射された光が
図16に示すように楕円偏光されていた場合において
は、第1の受光器7aにて得られる第1の光強度I1
楕円偏光における横軸(0°方向)への正投影の振幅を
示す。また、第2の受光器7bにて得られる第2の光強
度I2 は楕円偏光における+45°傾斜した線への正投
影の振幅を示す。さらに、第3の受光器7cにて得られ
る第3の光強度I3 は楕円偏光における−45°傾斜し
た線への正投影の振幅を示す。
【0009】そして、この3つの光強度I1 〜I3 は前
述した特開昭62−293104号公報における(7) 〜
(9) 式に各角度α1 =0°,α2 =45°,α3 =−4
5°,θ=45°を代入して、 I1 =K1 τ1 |rs2 |tp ′|40 tan2 Ψ/2 I2 =K2 τ2 |rs2 |tp ′|2 |rp ′|20 ×{tan2 Ψ+2 tanΨ|σ1 σ2 |cos(Δ−φ0 )+|σ1 σ22 }/4 I3 =K3 τ3 |rs2 |tp ′|2 |rp ′|20 ×{tan2 Ψ−2 tanΨ|σ1 σ2 |cos(Δ−φ0 )+|σ1 σ22 }/4 …(2) として表される。但し、 rp ; 入射面に平行方向成分の試料面3における振
幅反射率 rs : 入射面に垂直方向成分の試料面3における振
幅反射率 tp ′: ビームスプリッタ4a〜4cのp偏光振幅透
過率 rp ′: ビームスプリッタ4a〜4cのp偏光振幅反
射率 K1 ,K2 ,K3 :各検出器7a〜7cの検出ゲイン σ1 : ビームスプリッタ4a〜4cにおけるp偏光
成分とs偏光成分との振幅透過率比 σ2 ; ビームスプリッタ4a〜4cにおけるp偏光
成分とs偏光成分との振幅反射率比 そして、各受光器7a〜7cの検出ゲインK1 ,K2
3 を、特開昭62−293104号公報における(10)
式から導かれるように、 K1 τ1 |rs2 |tp ′|40 =K2 τ2 |rs2 |tp ′|2 |rp ′|20 =K3 τ3 |rs2 |tp ′|2 |rp ′|20 =IG …(3) となるように校正してある。従って、最終的に(2) 式は I1 =IG tan2 Ψ/2 I2 =IG [tan 2 Ψ+2 tanΨ|σ1 σ2 |cos(Δ−φ0 ) +|σ1 σ22 ]/4 I3 =IG [tan 2 Ψ−2 tanΨ|σ1 σ2 |cos(Δ−φ0 ) +|σ1 σ22 ]/4 …(4) となり、これを解くことにより cos(Δ−φ0 ) =(I2 −I3 )[I1 /(I2 +I3 −I1 )]1/2 /(2I1 ) tanΨ=|σ1 σ2 |[I1 /(I2 +I3 −I1 )]1/2 …(5) として、エリプソパラメータΔ,Ψが得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図15
に示す従来のエリプソメータにおいてもまだ改良すべき
次のような課題があった。すなわち、最終的な(5) 式を
導く過程で各受光器7a〜7cの検出ゲインK1,K
2 ,K3 を定義する(3) 式中に含まれる各項rp ′,t
p ′は、前述したように、ビームスプリッタ4a〜4c
のp偏光(入射面に平行する光成分)の振幅反射率及び
振幅透過率である。しかし,この振幅反射率rp ′及び
振幅透過率tp ′は、光のビームスプリッタ4a〜4c
に対する入射角によって変化してしまう。
【0011】しかし、(4) (5) 式においては、各ビーム
スプリッタ4a〜4cの振幅反射率rp ′及び振幅透過
率tp ′の比(rp ′/tp ′)は変化しない、すなわ
ち(3) 式が成立しているとみなしてエリプソパラメータ
Δ,Ψを算出している。したがって、図15に示した従
来のエリプソメータにおいてもまだ改良すべき次のよう
な課題があった。
【0012】すなわち、図15に示す光源1を含む投光
系と各ビームスプリッタ4a〜4cを含む受光系の各光
学部材は例えば容器のベースに固定されているので、測
定対象の試料面3が図15に示すように、紙面に平行す
る面内に角度βだけ傾いた場合、正反射光の中心軸は2
倍の角度2βだけ変化して受光系のビームスプリッタ4
aへ入射される。
【0013】各ビームスプリッタ4a〜4cにはオプテ
ィカルフラットを用いており、振幅反射率rp ′及び振
幅透過率tp ′はフレネル計数によって決定され、測定
対象の試料面3におけるごくわずかな傾き(図10に示
すβ=0.05°)でも(強度反射率/強度透過率比)
の変化率αが大きく変り、各受光器7a〜7cから得ら
れる各光強度I1 〜I3 もそれに伴って変化する。
【0014】その結果、上述した(5) 式を用いて算出さ
れたエリプソパラメータΔ,Ψの精度が低下し、このエ
リプソパラメータΔ,Ψを用いて算出された膜厚dの測
定精度が低下する。発明者等の実験によると、β=0.
05°程度傾くと、膜厚dにおいて、0.7nm程度の
測定誤差が生じる。なお、膜内を通る光の特性も変化す
るが、上記強度反射率/強度透過率比の変化率αの影響
の方がより支配的(影響大)である。
【0015】すなわち、図15に示す従来のエリプソメ
ータにおいては、試料面3からの反射光における0°,
45°,−45°方向の3つの光強度I1 ,I2 ,I3
からtanΨ,cos(Δ−φ0 ),I0 の3つの未知数を計
算しているだけであり、測定対象としての試料面3の傾
きに起因する強度反射率/強度透過率比の変化率αは考
慮していない。強度反射率/強度透過率比は変化しない
ものとして、すなわち変化率α=1の条件下でエリプソ
パラメータΔ,Ψを計算している。したがって、測定対
象の試料面3が傾くことにより強度反射率/強度透過率
比の変化率αが変化した場合にはエリプソパラメータ
Δ,Ψの測定精度が低下していた。
【0016】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、測定対象の反射光における楕円偏光を4つ
の偏光成分に分離して得られた4つの光強度を求めるこ
とによって、測定対象の傾きによって生じるビームスプ
リッタでの強度反射率/強度透過率比の変化率をも充分
考慮したエリプソパラメータ算出演算を実施でき、たと
え測定対象が多少の傾いたとしても高い測定速度を維持
でき、膜厚測定精度を大幅に向上できるエリプソパラメ
ータ測定方法及びエリプソメータを提供することを目的
とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に本発明のエリプソパラメータ測定方法においては、測
定対象に対して偏光した光を所定角度で入射させ、この
測定対象の反射光をビームスプリッタを含む光学系を用
いてそれぞれ互いに異なる4つの偏光成分に分離し、こ
の分離された4つの偏光成分の光強度から、ビームスプ
リッタで反射光を分離する際の強度反射率/強度透過率
比と前記反射光の光強度に関する値と2つのエリプソパ
ラメータΔ,Ψとを変数とみなして、最終的に前記2つ
のエリプソパラメータΔ,Ψを求めるようにしている。
【0018】さらに、別の発明のエリプソパラメータ測
定方法においては、測定対象に対して偏光した光を所定
角度で入射させ、この測定対象の反射光をビームスプリ
ッタを含む光学系を用いてそれぞれ互いに異なる4つの
偏光成分に分離し、この分離された4つの偏光成分の光
強度I1 ,I2 ,I3 ,I4 から、ビームスプリッタで
反射光を分離する際の強度反射率/強度透過率比の変化
率αと反射光の光強度に関する値I0 及び2つのエリプ
ソパラメータΔ,Ψを4つの変数とした以下の連立方程
式を解くことにより、最終的に前記2つのエリプソパラ
メータΔ,Ψを求めるようにしている。
【0019】I1 =f1 (Δ,Ψ,α,I0 ) I2 =f2 (Δ,Ψ,α,I0 ) I3 =f3 (Δ,Ψ,α,I0 ) I4 =f4 (Δ,Ψ,α,I0 ) 但し、fi (i=1,2,3,4)は前記光学系によって定まる関
数である。
【0020】また、別の発明は、上記手段において、変
化率αはビームスプリッタにおける強度反射率/強度透
過率比の変化率とし、連立方程式から、変化率αを算出
し、この変化率αを用いてビームスプリッタに対する反
射光の入射角θを算出し、さらにこの入射角θを用いて
より正確な変化率αを求める逐次計算手法を用いて、変
化率αを決定した後、連立方程式を解いてエリプソパラ
メータΔ,Ψを求めるようにしている。
【0021】また、本発明のエリプソメータは、偏光し
た光を測定対象に所定角度で入射させる光源部と、測定
対象にて反射された反射光を2つの光に分岐する無偏光
ビームスプリッタと、無偏光ビームスプリッタにて分岐
された各光をそれぞれ異なる2偏光方向に分離し、最終
的に前記反射光を4つの偏光成分に分離する2つの偏光
ビームスプリッタと、2つの偏光ビームスプリッタにて
分離された各偏光成分の光強度を検出する4つの受光器
と、検出された4つの光強度I1 ,I2 ,I3,I4
ら、無偏光ビームスプリッタで反射光を分離する際の強
度反射率/強度透過率比の変化率αと反射光の光強度に
関する値I0 及び2つのエリプソパラメータΔ,Ψを4
つの変数とした上述した連立方程式を解くことにより、
最終的に前記2つのエリプソパラメータΔ,Ψを求める
演算部とで構成されている。
【0022】さらに、別の発明のエリプソメータにおい
ては、上述した発明のエリプソメータにおける光源部,
無偏光ビームスプリッタ,2つの偏光ビームスプリッタ
及び4つの受光器に加えて、4つの受光器から検出され
た4つの光強度から無偏光ビームスプリッタでの強度反
射率/強度透過率比の変化率を算出し、算出された変化
率αを用いて無偏光ビームスプリッタに対する反射光の
入射角を算出し、さらにこの入射角を用いてより正確な
変化率を求める逐次計算手段と、逐次計算手段にて算出
された前記変化率及び前記4つの光強度からエリプソパ
ラメータΔ,Ψを算出するエリプソパラメータ算出手段
とを備えている。
【0023】
【作用】一般的なエリプソパラメータ測定方法を採用し
たエリプソメータにおいては、前述したように、光源部
から偏光した光が所定角度φで測定対象に入射すると、
この測定対象にて反射される反射光は測定対象の膜厚等
で定まる一定形状の楕円偏光を有する。そして、エリプ
ソパラメータΔ,Ψは測定対象からの反射光のp成分と
s成分との振幅比 tanΨと位相差Δであるので、楕円形
状および楕円の基準線からの傾き度合いから求まる。し
たがって、図16に示すように、楕円を各方向に投影し
た最低3つの光強度が得られれば、その楕円は一義的に
定まる。
【0024】そこで、本願発明のエリプソパラメータ測
定方法を採用したエリプソメータにおいては、前述した
3つの光強度の他に、さらに、図3に示すように、前記
楕円を前記3方向以外のもう一つの方向に投影した光強
度を加えた4つの光強度I1,I2 ,I3 ,I4 を検出
している。
【0025】互いに異なる方向から楕円偏光を投影した
4つの光強度が得られると、従来の3つの光強度からエ
リプソパラメータΔ,Ψを求める場合においては定数
(固定値)として扱わざるを得なかったビームスプリッ
タにおける強度反射率/強度透過率比の変化率αも変数
として扱うことができる。
【0026】したがって、この変化率αをも一つの変数
として組込まれた4つの式からなる連立方程式からこの
変化率αを消去して、残り2つの変数であるエリプソパ
ラメータΔ,Ψを変化率αが入らない形式で表現でき
る。よって、たとえ測定対象が傾いてビームスプリッタ
の強度反射率/強度透過率比の変化率αが変化した場合
においても、その変化率αに依存しない測定を行うこと
ができるから高精度のエリプソパラメータΔ,Ψの測定
が可能となる。
【0027】また、上記ビームスプリッタの強度反射率
/強度透過率比の変化率αは、反射光と透過光との比、
すなわちビームスプリッタにおける垂直方向成分の反射
率rと透過率tとの比が校正状態(rs0 2 /ts0 2 )と
測定状態(rs 2 /ts 2 )とでどの程度変化したかを
示す変化率であるとすると、 α=(rs 2 /ts 2 )/(rs0 2 /ts0 2 ) 校正状態時と測定状態時における測定対象の傾きの変化
度合いが、この強度反射率/強度透過率比の変化率αと
して現れる。したがって、測定状態における光強度測定
を行って、変化率αを求めて、この変化率αから測定状
態における測定対象からの反射光のビームスプリッタに
対する入射角θを求めて、さらにこの入射角θから再度
変化率αを求める逐次計算手法を採用して、最終的に精
度の高い変化率αを求めて、この変化率αを用いて前述
した2つのエリプソパラメータΔ,Ψを算出可能であ
る。
【0028】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。図2は実施例のエリプソパラメータ測定方法を採用
したエリプソメータ全体を示すブロック図である。図中
10は軽金属材料で形成されたケースに収容されたエリ
プソメータ本体である。このエリプソメータ本体10か
ら出力された各光強度I1 ,I2 ,I3 ,I4 はA/D
コンバータ11でデジタル値に変換された後、演算部と
してのパーソナルコンピュータ12へ入力される。この
パーソナルコンピュータ12は、入力された各光強度I
1 ,I2 ,I3 ,I4 を用いてエリプソパラメータΔ,
Ψを算出する。
【0029】この時、ビームスプリッタでの強度反射率
/強度透過率比の変化率αを未知数(変数)としてエリ
プソパラメータΔ,Ψを算出しているので、最終的なエ
リプソパラメータΔ,Ψの演算式にはこの変化率αは入
っておらず、変化率αに依存しない測定が可能である。
そして、この算出されたエリプソパラメータΔ,Ψを用
いて測定対象としての試料面13の膜厚dを所定の演算
式を用いて算出する。
【0030】ここで、A/Dコンバータ11は各光強度
1 ,I2 ,I3 ,I4 を時分割して順番にA/D変換
していく。なお、1個の光強度の変換時間は約10μse
c である。したがって、パーソナルコンピュータ12に
おける計算時間も含めて、試料面13上のサンプリング
された1つの測定点のエリプソパラメータΔ,Ψおよび
膜厚dの測定時間は約100μsec である。なお、各光
強度I1 ,I2 ,I3,I4 は同時に測定して電圧保持
回路で保持するので、たとえ試料面13が高速で移動し
たとしても十分対処できる。
【0031】図1は、前記エリプソメータ本体10の内
部構成図である。例えば半導体レーザ光源14から出力
された単一波長を有するレーザ光線は偏光子15で方位
角45°の直線偏光に変換される。したがって、半導体
レーザ光源14および偏光子15は光源部16を構成す
る。直線偏光に変換された入射光17は光源部16から
試料面13へ角度φで入射される。そして、試料面13
で反射された反射光18は試料面13の膜の存在によっ
て、方位角45°の直線偏光から図3に示した楕円偏光
になり、無偏光ビームスプリッタ19へ入射される。
【0032】無偏光ビームスプリッタ19は例えばオプ
ティカルフラットで構成されている。そして、入射され
る反射光18は2つの光20a,20bに分岐される。
反射された反射光20aは一方の偏光ビームスプリッタ
21へ入射する。また、透過した透過光20bは他方の
偏光ビームスプリッタ22へ入射する。
【0033】各偏光ビームスプリッタ21,22は同一
構成を有しており、例えばウォラストンプリズム等で構
成され、入射した楕円偏光を有する光を互いに直交する
2方向の偏光成分に分離して出力する。
【0034】そして、偏光ビームスプリッタ21は、こ
の偏光ビームスプリッタ21を透過した光21aの偏光
方向が試料面13への光の入射面に平行な方向を方位0
°とした前述した基準方向に対して受光器23a側から
みて反時計回りに+0°になるように位置決めされてい
る。また、偏光ビームスプリッタ21から出力された偏
光方向が+0°の光21aは受光器23aへ入射され
る。また、偏光ビームスプリッタ21から出力された偏
光方向が90°となる反射光21bは受光器23bへ入
射される。
【0035】さらに、他方の偏光ビームスプリッタ22
は、この偏光ビームスプリッタ22を透過した光22a
の偏光方向が前記基準方向に対して+45°になるよう
に位置決めされている。そして、偏光ビームスプリッタ
22から出力された偏光方向が+45°の光22aは受
光器23cへ入射される。また、偏光ビームスプリッタ
22から出力される偏光方向が−45°となる光22b
は受光器23dへ入射される。
【0036】すなわち、試料面13からの反射光18は
それぞれ各光強度I1 ,I2 ,I3,I4 を有した0
°,90°,+45°,−45°の4つの方向の各偏光
成分に分離される。
【0037】また、図1に示す各光学部品は例えばケー
ス内の基板に固定されており、可動部分は存在しない。
したがって、一つの測定点に対する測定所要時間はA/
Dコンバータ11の変換時間とパーソナルコンピュータ
12内の演算処理時間のみとみなせるので、前述したよ
うに約100μsec となり、ほぼ実時間で測定可能であ
る。したがって、たとえ測定対象としての試料面13が
高速で移動していたとしても正しく膜厚dを測定でき
る。
【0038】次に、検出された各光強度I1 ,I2 ,I
3 ,I4 から、たとえ試料面13が傾いたとしても正し
いエリプソパラメータΔ,Ψが得られる演算式を導く手
順を説明する。
【0039】図1のエリプソメータ本体10において、
各受光器23a,23b,23c,23dのゲインを適
当に調節すれば互いに異なる4方向に分離された各偏光
成分の各光強度I1 ,I2 ,I3 ,I4 は以下のように
表される。 I1 =I0 ′(rs 2 /rs0 2 )G1 [ tan2 Ψ cos21 +2σr tanΨcos(Δ−φ0 )cos A1 sin A1 +σr 2 sin21 ] I2 =I0 ′(rs 2 /rs0 2 )G2 [ tan2 Ψ cos22 +2σr tanΨcos(Δ−φ0 )cos A2 sin A2 +σr 2 sin22 ] I3 =I0 ′(ts 2 /ts0 2 )G3 [ tan2 Ψ cos23 +2σt tanΨcos(Δ−φ0 )cos A3 sin A3 +σt 2 sin23 ] I4 =I0 ′(ts 2 /ts0 2 )G4 [ tan2 Ψ cos24 +2σt tanΨcos(Δ−φ0 )cos A4 sin A4 +σt 2 sin24 ] …(6) 但し、A1 ,A2 ,A3 ,A4 は、各光強度I1 ,I
2 ,I3 ,I4 が出力される各受光器23a,23b,
23c,23dへ入射される各光21a,21b,22
a,22bの偏光方向である。なお、図1に示すエリプ
ソメータ本体10においては、前述したように、各偏光
方向はそれぞれ0°,90°,+45°,−45°に設
定されているが、ここにおいては、一般性を持たせるた
めに、変数A1 〜A4 を用いている。
【0040】また、 I0 ′ :入射光強度、測定対象の反射率等のゲイ
ンに関する定数 σr ,σt :ビームスプリッタにおけるp偏光成分と
s偏光成分との振幅反射率比及び振幅透過率比 rs ,ts :ビームスプリッタにおける測定状態での
振幅反射率及び振幅透過率 rs0,ts0 :ビームスプリッタにおける校正状態での
振幅反射率及び振幅透過率 である。なお、測定対象の試料面13が測定期間中に全
く傾かないときは、rsとrs0,ts とts0はそれぞれ
一致する。また、Gi (i=1,2,3,4)は初期校
正の方法によって定まるゲインに関する定数であり、例
えばある既知の偏光状態の光を受光系に入射したとき
に、例えばI1 ,I2 ,I3 ,I4 が全て等しくなるよ
うに決める。
【0041】ここで、改めて、 I0 =I0 ′ts 2 /ts0 2 α =(rs 2 /rs0 2 )/(ts 2 /ts0 2 ) =(rs 2 /ts 2 )/(rs0 2 /ts0 2 ) …(7) と定義すれば、(6) 式は I1 =I0 αG1 [ tan2 Ψ cos21 +2σr tanΨcos(Δ−φ0 )cos A1 sin A1 +σr 2 sin21 ] I2 =I0 αG2 [ tan2 Ψ cos22 +2σr tanΨcos(Δ−φ0 )cos A2 sin A2 +σr 2 sin22 ] I3 =I03 [ tan2 Ψ cos23 +2σt tan Ψcos(Δ−φ0 )cos A3 sin A3 +σt 2 sin23 ] I4 =I04 [ tan2 Ψ cos24 +2σt tan Ψcos(Δ−φ0 )cos A4 sin A4 +σt 2 sin24 ] …(8) となる。これを見やすいように行列式に直すと(9) 式と
なる。
【0042】
【数1】
【0043】このように、(6) 式を(8) 又は(9) 式の連
立一次方程式の形で表現できる。ここで、上述した変数
αは(7) 式からも理解できるように、ビームスプリッタ
における強度反射率/強度透過率比の変化率とでもいう
べき量である。
【0044】したがって、この4つの変数 tanΨ, cos
(Δ−φ0 ),I0 ,αを未知数とみなして、この連立
一次方程式をΔ,Ψについて解けば、αに依存しない、
すなわち測定対象(試料面13)の傾きに依存せずに正
確なエリプソパラメータ tanΨ, cos(Δ−φ0 )を測
定をすることができる。連立一次方程式(9) は、各受光
器23a〜23dに入射する各光21a,21b,22
a,22bの各偏光方向Ai (i=1,2,3,4)が
それぞれ異なっていれば解くことが可能である。
【0045】次に、連立一次方程式(9)の解析手法を説
明する。一般的に、連立一次方程式を解析的に解く手法
としてクラメルの公式が知られている。しかし、このク
ラメルの公式を用いると、計算途中で丸め誤差による誤
差が大きく、かつ計算時間が長い等により、適切でない
ことが知られている。
【0046】このような不都合を解消するために、例え
ば、ガウスの消去法などを用いる必要がある。しかし、
このガウスの消去法においては、計算過程で0や非常に
小さい値での除算が行われることを未然に防止するため
に、値の比較・行交換等の手順が加わり計算が非常に煩
雑になる。また、このような手順を加えたとしても原理
的に計算過程における丸め誤差の蓄積を避けることはで
きない。
【0047】そこで、本発明においては、連立一次方程
式(8)(9)において、4つの偏光方向A1 〜A4 のうち2
つの偏光方向A1 ,A2 をA1 =0°,A2 =90°と
設定する。すると、各光強度I1 ,I2 から、先ず tan
Ψが求まる。次にその tanΨを用いて各光強度I1 ,I
2 ,I3 ,I4 からcos ( Δ−φ0 )を計算することが
できる。よって、結果的に簡単で計算途中で丸め誤差に
よる精度の低下が起こりにくい解析的な演算式により求
めることができ、計算精度、計算速度の双方が考慮され
た適切なものとなる。
【0048】この計算過程を詳細に説明する。先ず、偏
光方向を、図1に示すように、A1 =0°,A2 =90
°に設定すると(8) 式は簡単な(10)式になる。
【0049】 I1 =I0 αG1 tan2 Ψ I2 =I0 αG2 σr 23 =I03 [tan 2 Ψ cos23 +2σt tanΨcos(Δ−φ0 )cosA3 sinA3 +σt 2 sin23 ] I4 =I04 {tan2 Ψ cos24 +2σt tanΨcos(Δ−φ0 )cosA4 sinA4 +σt 2 sin24 ] …(10) この(10) 式を tanΨ及びcos ( Δ−φ0 )に対して解
くと、(11)式及び(12)式が得られる。
【0050】 tanΨ=|σr |[(I1 /G1 )/(I2 /G2 )]1/2 …(11) cos(Δ−φ0 ) =Y/X X=2σr σt [I12 /G121/2 ×[ cosA3 sinA34 /G4 − cosA4 sinA43 /G3 ] Y=σr 21 /G1 [ cos243 − cos234 ] +σt 22 /G2 [ sin243 − sin234 ] …(12) よって、エリプソパラメータΔ,Ψが得られる。但し、
ここで、必要であれば、ビームスプリッタでの強度反射
率/強度透過率比の変化率αは(13)式で算出可能であ
る。
【0051】 α=[sin(A3 −A4 )(σr 2 cosA3 cosA41 /G1 −σt 2 sinA3 sinA42 /G2 )] ÷[σr 2 (cocA3 sinA34 /G4 − cocA4 sinA43 /G3 )] …(13) さらに、残りの偏光方向をA3 =45°.A4 =−45
°と設定すれば、A3,A4 の正弦関数及び余弦関数の
積が全て1/2又は−1/2の値となるので、(12),(1
3)式は(14)(15)式に示すようにさらに簡単になる。
【0052】 cos(Δ−φ0 ) =[(σr 21 /G1 +σt 22 /G2 )(I3 /G3 −I4 /G4 )] ÷[ 2σr σt (I12 /G121/2 (I3 /G3 +I4 /G4 )] …(14) α=[2(σr 21 /G1 +σt 22 /G2 ] ÷[σr 2 (I3 /G3 +I4 /G4 )] …(15) なお、測定対象(試料面13)の傾き角βによりビーム
スプリッタの振幅反射率比σ ,振幅透過率比σt
変化するが、測定対象の傾き角βがそれほど大きくない
場合は考慮しなくても精度上は問題はない。ただし、測
定対象の傾き角βが大きい場合には、強度反射率/強度
透過率比の変化率αより求めた測定対象に対する光の入
射角θから振幅反射率比σr ,振幅透過率比σt を再計
算する過程を繰り返し行うことで正確な振幅反射率比σ
r ,振幅透過率比σt を計算することができ、エリプソ
パラメーΔ,Ψの測定精度が向上する。
【0053】このように、同時刻で測定された4個の各
光強度I1 ,I2 ,I3 ,I4 を用いて、ビームスプリ
ッタでの強度反射率/強度透過率比の変化率αを未知数
とみなして、最終的に(11),(14)式を用いてエリプソパ
ラメータΔ,Ψを算出する。
【0054】次に、図1に示すエリプソメータ本体10
の光学系における初期校正手法を説明する。初期校正を
容易にするために、図4に示すように、図1に示したエ
リプソメータ本体10において、反射光20aの光路に
1/4波長板24がスライド式に挿脱可能に設けられて
いる。さらに、光源部16の偏光子15に回転機構を設
けて偏光方向を90°に設定できる機構が付加されてい
る。
【0055】すなわち、基本的に校正は受光部に任意の
既知の偏光を直接入射させたときの各受光器23a〜2
3dから得られる光強度I1 〜I4 を用いることによっ
て実現できる。但し、前述したように、入射角の誤差に
よりビームスプリッタでの強度反射率/強度透過率比が
変化するため、実際に測定を行うように光学系が調整さ
れた状態で校正する必要がある。そのために、前述した
ように、入射光の偏光方向を90°に設定可能とし、か
つ偏光ビームスプリッタ21に対する入射光(反射光)
20aを円偏光にすることを可能としている。
【0056】初期校正の手順は以下の通りである。先
ず、偏光子15の偏光方向を方位角90°に設定し、四
分の一波長板24を入射光(反射光)20aの光路に挿
入する。方位角90°の直線偏光に変換された入射光1
7は光源部16から試料面13へ角度φで入射される。
この直線偏光は試料面13の膜の存在に関わらず、全く
楕円偏光にはならずに方位角90°の直線偏光のままで
無偏光ビームスプリッタ19へ入射される。
【0057】そして、無偏光ビームスプリッタ19を透
過した透過光20bの45°方向成分は受光器23cで
検出され、透過光20bの−45°方向成分は受光器2
3dで検出される。また、無偏光ビームスプリッタ19
で反射された反射光20aは1/4波長板24で円偏光
に変換され、0°方向成分は受光器23aで、90°成
分は受光器24bで検出される。
【0058】この状態で、例えば各受光器23a〜23
dの出力をA/D変換した値を等しくするように各受光
器や図示しない増幅器のゲインを決定することによって
各受光器23a〜23dを校正することができる。この
ような校正を行うと受光器23a〜23dのゲインだけ
でなく、増幅器のゲインや光学的・電気的な信号の減衰
など測定上影響のある全ての量に対して校正を行ったこ
とになり、精度の良い測定が可能になる。
【0059】前述した(10)式において、各方位角A3
4 をそれぞれ、A3 =45°,A4 =−45°と設定
すると、検出される各光強度I1 〜I4 は(16)式とな
る。 I1 =I0 αG1 tan2 Ψ I2 =I0 αG2 σr 23 =I03 [ tan2 Ψ+2σt tanΨcos(Δ−φ0 ) +σt 2 ]/2 I4 =I04 [ tan2 Ψ−2σt tanΨcos(Δ−φ0 ) +σt 2 ]/2 …(16) このような校正を行った場合、この(16)式中のGi の値
は、 G1 =1/(1+σr 2 ) G2 =1/(1+σr 2 ) G3 =2/σt 24 =2/σt 2 となり、(16)式は(17)式となる。
【0060】 I1 =I0 α tan2 Ψ/(1+σr 2 ) I2 =I0 ασr 2 /(1+σr 2 ) I3 =I0 [ tan2 Ψ+2σt tanΨcos(Δ−φ0 ) +σt 2 ]/σt 24 =I0 [ tan2 Ψ−2σt tanΨcos(Δ−φ0 ) +σt 2 ]/σt 2 …(17) 但し、αは(7) 式で定義したように、 α =(rs 2 /ts 2 )/(rs0 2 /ts0 2 ) …(7) rs ,ts :無偏光ビームスプリッタ19における測
定状態でのs偏光振幅反射率及びs偏光振幅透過率 rs0,ts0 :無偏光ビームスプリッタ19における校
正状態でのs偏光振幅反射率及びs偏光振幅透過率 であり、これらは、無偏光ビームスプリッタ19の屈折
率n、測定状態での入射角θ1 、屈折角θ2 、ゲイン調
整(校正)時の入射角θ10,屈折角θ20を用いて以下の
(18)(19)式で計算される。
【0061】 rs =( cosθ1 −n cosθ2 )/( cosθ1 +n cosθ2 ) ts =(4n cosθ1 cosθ2 )/(n cosθ1 + cosθ22 …(18) rs0=( cosθ10−n cosθ20)/( cosθ10+n cosθ20) ts0=(4n cosθ10 cosθ20)/(n cosθ10+ cosθ202 …(19) 但し、各入射角θ1 ,θ10と各屈折角θ2 ,θ20は下記
のスネルの法則を満たしている。
【0062】 sinθ1 =n sinθ2 …(20) sinθ10=n sinθ20 …(21) また、σr とσt はそれぞれ偏光ビームスプリッタ19
でのp偏光・s偏光の振幅反射率比、振幅透過率比であ
り、(22)式で示される。
【0063】 σr =rp /rs σt =tp /ts =(1−rp 2 )/(1−rs 2 ) 但し、 rp =(n cosθ1 − cosθ2 )/(n cosθ1 + cosθ2 ) …(22) したがって、(17)式よりエリプソパラメータΔ,Ψが(2
3)式で計算される。
【0064】 cos(Δ−φ0 )=[(σr 21 +σt 22 )(I3 −I4 )] ÷[ 2σr σt (I121/2 (I3 +I4 )] tanΨ=|σr |(I1 /I21/2 …(23) 実施例エリプソメータにおいては、無偏光ビームスプリ
ッタ19として屈折率1.5のオプティカルフラットを
入射角θ1 =80°で用いており、振幅反射率比σr
約1.5の値であり、また、振幅透過率比σt は約0.
6の値を有する。
【0065】また、必要ならば、無偏光ビームスプリッ
タ19での強度反射率/強度透過率比の変化率αは(24)
式で算出可能である。 α=[2(1+σr 2 )(σr 21 +σt 22 )] ÷[σr 2 σt 2 (I3 +I4 )] …(24) そして、前述した(7) 式とフレネル反射係数と透過係数
の関係式(25) ts =1−rs 2 …(25) を用いて、測定状態での無偏光ビームスプリッタ19の
s偏光振幅反射率r が(26)式で求まる。
【0066】 rs = (4αrs0 2 /ts0 21/2 /[(4αrs0 2 /ts0 2 +1)1/2 +1] …(26) 但し、この計算においては、入射角θ1 =80°付近の
フレネル反射係数rs の値が0<rs <1であることを
用いた。さらに(18)(20)より(27)式が求まる。
【0067】 sinθ1 =[{n2 (1+rS2 −(1−rS2 }/4rs1/2 …(27) この(27)式を用いて最終的に無偏光ビームスプリッタ1
9に対する入射角θ1 は(28)式で求まる。
【0068】 sinθ1 =[{n2 (1+F)2 −(1−F)2 ]}/4F]1/2 但し、 F= (4αrs0 2 /ts0 21/2 /[(4αrs0 2 /ts0 2 +1)1/2 +1] …(28) そして、この計算された入射角θ1 より(18)(20)(22)式
から偏光ビームスプリッタ19でのp偏光・s偏光の振
幅反射率比σr 及び振幅透過率比σt を再度計算し、再
び(24)式で強度反射率/強度透過率比の変化率αを計算
する逐次収束計算を行えばよい。
【0069】なお、図5に示すように、無偏光ビームス
プリッタ19に対する入射角と強度反射率/強度透過率
比の変化率αとの関係を予め計算しておき、計算結果を
記憶部にテーブルの形式で記憶保持しておき、αの値か
ら入射角を求めてもよい。
【0070】校正の方法は前述した方法の他に種々の方
法が考えられる。例えば、90°だけでなく、0°の直
線偏光の入射光も測定対象で反射されても楕円偏光には
ならずに0°の直線偏光のままであるから、偏光子15
を0°に設定できるようにしておくことも可能である。
但し、この場合は演算式を若干変更する必要がある。ま
た、変化率αはp偏光に対する強度反射率/強度透過率
比となる。
【0071】このように、各受光器23a〜23dの光
強度I1 〜I4 の値が0にならない限りは任意の既知の
偏光を受光系に入射することによって各受光器・増幅器
のゲイン校正を行うことができる。
【0072】図6は図2が行う校正処理及びエリプソパ
ラメータΔ,Ψの算出処理手順を示す流れ図である。先
ず、P(プログラムステップ)0において、無偏光ビー
ムスプリッタ19に入射される反射光(入射光)20a
の入射角θ1 ,振幅反射率比σr ,振幅透過率比σt
ゲイン調整(校正)状態での無偏光ビームスプリッタ1
9のs偏光振幅反射率rs0及びs偏光振幅透過率ts0
それぞれ適当な初期値を設定する。なお、無偏光ビーム
スプリッタ19での強度反射率/強度透過率比の変化率
αの最大値αman ,最小値αmin を設定しておく。
【0073】次に、偏光子15の方位角を90°に設定
し、かつ1/4波長板24を反射光20aの光路に挿入
して、各光強度I1 ,I2 ,I3 ,I4 の値が等しくな
るようにゲイン調整を行う(P1)。
【0074】次に、偏光子15の方位角を+45°に設
定した状態で、各光強度I1 ,I2,I3 .I4 の値を
読取る(P2)。そして、先に初期設定した各値を前述
した(24)式に代入して、強度反射率/強度透過率比の変
化率αを算出する(P3)。
【0075】そして、算出された強度反射率/強度透過
率比の変化率αが前記初期設定した最大値αman と最小
値αmin との範囲内に入らなければ(P4)、P5へ進
み、算出されたαを用いて(28)式にて無偏光ビームスプ
リッタ19に対する光20aの入射角θ1 ′を算出す
る。算出された入射角θ1 ′と初期設定入射角θ1 との
差が許容限界εを越えていれば(P6)、P7へ進み、
今回算出された入射角θ1 ′を用いて、(18)(20)(22)式
から再度、振幅反射率比σr 。振幅透過率比σtを算出
する。そして、算出されたσr ,σt を用いて(24)式を
算出して、再度強度反射率/強度透過率比の変化率αを
算出する。そして、P5へ戻り、入射角θ1 ′の計算を
行う。
【0076】そして、P6において、今回計算された入
射角θ1 ′と前回に算出された入射角θ1 との差が許容
限界ε内に入ると、P8へ進み、(22)(23)式を用いてエ
リプソパラメータΔ,Ψを算出する。その後、所定の換
算式を用いて、試料面13の膜厚dを算出する(P
9)。その際、無偏光ビームスプリッター19に対する
入射角のずれは、測定対象(試料面13)に対する入射
角のずれに起因するものであるから、所定の換算式を用
いる際には、測定対象(試料面13)に対する入射角の
ずれを考慮する必要がある。
【0077】なお、P4において、強度反射率/強度透
過率比の変化率αが前記初期設定した最大値αman と最
小値αmin との範囲内であれば、直ちにP8にてエリプ
ソパラメータΔ,Ψを算出する。
【0078】図7は本願発明のエリプソメータをシリコ
ンウェーハーの酸化膜厚の分布測定装置に組込んだ状態
を示す図である。ベース31上に移動テーブル32が設
けられ、この移動テーブル32上に回転支持台33が取
付けられている。そして、この回転支持台33上に測定
対象としてのシリコンウェーハー35が例えば吸着機構
によって取付けられる。したがって、シリコンウェーハ
ー35は回転しながら矢印方向に直線移動する。ベース
31上にはシリコンウェーハー35全体の厚みを測定す
る既存の厚み測定装置36が配設され、また、この厚み
測定装置36の対向位置にエリプソメータ本体37が支
持部材38にて固定されている。
【0079】そして、厚み測定装置36およびエリプソ
メータ本体37は移動テーブル32および回転支持台3
3にて螺旋状に移動しているシリコンウェーハー35の
各測定位置(R,θ)における全体の厚みと酸化膜の厚
みdを測定する。
【0080】図8はこのエリプソメータに組込まれたマ
イクロコンピュータ12が行う測定処理を示す流れ図で
ある。流れ図が開始されると、シリコンウェーハー35
上の測定位置(R,θ)を初期化する。次に、該当測定
値における各光強度I1 〜I4 を読取る。読取った4つ
の光強度を前述した(23)式に代入して、エリプソパラメ
ータΔ,Ψを算出する。
【0081】なお、この場合、移動テーブル32は精度
よく調整され、シリコンウェーハー35は平坦度が非常
に高いので、αから測定対象としてのシリコンウェーハ
ー35の傾き角βまで計算する必要はない。
【0082】エリプソパラメータΔ,Ψが求まると、別
途計算式を用いてシリコンウェーハー35上の測定位置
(R,θ)における膜厚dおよび屈折率を算出する。一
つの測定点における膜厚dおよび屈折率の測定が終了す
ると測定位置(R,θ)を移動して再度測定を実行す
る。そして、すべての測定位置における測定処理が終了
すると、1枚のシリコンウェーハー35の測定が終了す
る。
【0083】図9は、図7に示す酸化膜厚分布測定装置
の電気的構成を示すブロック図である。エリプソパラメ
ータ本体37に内蔵された受光器23a,23b,23
c,23dから得られる各アナログ出力I1 ,I2 ,I
3 ,I4 はそれぞれ増幅器60a,60b,60c,6
0dで所定の増幅率で増幅される。増幅された各アナロ
グ出力信号はサンプルホールド回路61a,61b,6
1c,61dで一定時間サンプルホールドされる。
【0084】サンプルホールドされた各光強度出力はマ
ルチプレクサ62へ入力される。マルチプレクサ62
は、光強度信号I1 ,I2 ,I3 ,I4 を順番にA/D
変換回路63へ入力する。A/D変換回路63は4つの
光強度信号をデジタルデータに変換してバスライン64
へ出力する、バスライン64に接続されているCPU6
5は、このバスライン64を介してROM66,データ
メモリ67,出力装置68等を制御する。ROM66
は、制御プログラムや上述した計算に使用するパラメー
タの初期値を記憶保持している。データメモリ67はA
/D変換されたデジタルデータ等の種々の可変データを
一時記憶する。さらに、出力装置68は、計算された膜
厚の値や膜厚分布をCRTやプリンタに出力する。
【0085】それに加えて、CPU65は、サンプルホ
ールドタイミング,マルチプレクサタイミングを制御す
る。さらに、CPU65は、移動テーブル32や回転支
持台33を移動させるためにモータ用ドライバ69に制
御信号を出力する。
【0086】図10はシリコンウェーハー上のシリコン
酸化膜のサンプルを故意に傾けて測定したときの角度と
測定誤差との関係を表した図である。また、図11はガ
ラス上のフォトレジスト膜について同様の実験を行った
結果である。図中◇記号の特性が本実施例エリプソメー
タを用いた実験結果であり、+記号の特性が従来の特開
昭62−293104号公報に記載の3チャネルエリプ
ソメータを用いた実験結果である。
【0087】図示するように、測定対象の傾きが大きく
なると図10,図11のいずれの試料に対しても従来の
3チャネルエリプソメータは測定誤差が大きくなる。こ
れに対して、本実施例のエリプソメータにおいては、4
つの光強度I1 〜I4 を用いて無偏光ビームスプリッタ
19での強度反射率/強度透過率比の変化率αを未知数
として連立一次方程式を解いてエリプソパラメータΔ,
Ψを計算しており、常に校正された状態で測定している
ので、測定処理動作は高速を維持した状態で、測定対象
の傾きに起因する誤差を大幅に低減することができた。
【0088】このように、エリプソメータが高速性を保
持した状態で、測定対象の傾きに起因するエリプソパラ
メータΔ,Ψの測定誤差が大きく減少したので、測定対
象の傾きに対し大きな制限なく、多少の傾きは容認する
ことができるようになり、付加的に設置可能な場所が格
段に広がった。
【0089】図12および図13は実施例のエリプソメ
ータを用いて鉄鋼プロセスのすずめっき工場における鋼
板上に油を塗布するラインの概略構成図である。一定速
度で搬入される鋼板51は塗油装置52で油が塗布され
た後、ローラ53a,53bによって搬出される。そし
てローラ53a,53b相互間に鋼板51の幅方向に複
数の測定ヘッド54がこの鋼板51の表面に対向するよ
うに配置されている。
【0090】なお、測定ヘッド54内には外部から乾燥
窒素を供給して、この乾燥窒素を入射光17および反射
光18が入出力する穴から500〜5000cc/mi
n流出させて、油等の侵入を防止している。
【0091】すなわち、各測定ヘッド54からそれぞれ
の光強度I1 ,I2 ,I3 ,I4 が得られ、図示しない
コンピュータでもって幅方向の各位置における塗布され
た油膜の膜厚dが算出される。
【0092】また、本実施例は装置が小型で、かつ対象
の傾きによる誤差を小さく抑えることが可能になったの
で、複数のエリプソメータを幅方向に配置する代わり
に、1つの本実施例エリプソメータをステージにのせて
幅方向に走査することにより幅方向の膜厚分布を測定す
ることも可能になった。
【0093】図14は本発明の他の実施例に係わるエリ
プソメータの概略構成を示す図である。図1に示す実施
例と同一部分には同一符号が付してある。したがって重
複する部分の説明を省略する。
【0094】図14に示す実施例においては、図1のエ
リプソメータにおける光源部16から試料面13に対す
る入射光17の光路に1/4波長板40が挿入されてい
る。このように1/4波長板40を挿入することによっ
て、試料面13に入射する入射光17を直線偏光から円
偏光に変換することが可能である。したがって、図1の
エリプソメータに比較して膜厚dの測定範囲をずらすこ
とが可能である。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように本発明のエリプソパ
ラメータ測定方法及びエリプソメータによれば、測定対
象にて反射された楕円偏光を有する反射光を互いに偏光
方向が異なる4つの偏光成分に分離して各偏光成分の光
強度を検出し、ビームスプリッタでの強度反射率/強度
透過率比を未知数とみなして連立方程式を解くことによ
りエリプソパラメータΔ,Ψを算出している。したがっ
て、高い測定速度を維持したままで、測定対象の傾きに
拘らず常時高い膜厚測定精度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係わるエリプソメータの
本体内部の構造を示す模式図
【図2】 実施例エリプソメータ全体の概略構成図
【図3】 実施例エリプソメータにおける反射光の楕円
偏光を示す図
【図4】 実施例エリプソメータに校正用の1/4波長
及び回転機構を組み込んだ状態を示す図
【図5】 ビームスプリッタに対する入射角度とビーム
スプリッタでの強度反射率/強度透過率比の変化率αの
と関係を示す図
【図6】 実施例エリプソメータの校正及び測定処理動
作を示す流れ図
【図7】 実施例エリプソメータを用いたシリコンウェ
ーハーの酸化膜厚分布測定装置の概略構成図
【図8】 同酸化膜厚分布測定装置の動作を示す流れ図
【図9】 同酸化膜厚分布測定装置の電気的構成を示す
ブロック図
【図10】 同酸化膜厚分布測定装置を用いた実施例エ
リプソメータと従来エリプソメータとの測定誤差とを比
較するための実測値を示す図
【図11】 同じく同酸化膜厚分布測定装置を用いた実
施例エリプソメータと従来エリプソメータとの測定誤差
とを比較するための実測値を示す図
【図12】 実施例エリプソメータを用いた鋼板の塗布
厚測定装置の概略構成図
【図13】 同塗布厚測定装置の側面図
【図14】 本発明の他の実施例に係わるエリプソメー
タの本体内部の構造を示す図
【図15】 従来のエリプソメータの概略構成を示す模
式図
【図16】 一般的な反射光の楕円偏光を示す図
【符号の説明】
10…エリプソメータ本体、11…A/Dコンバータ、
12…パーソナルコンピュータ、13…試料面、14…
半導体レーザ光源、15…偏光子、16…光源部、17
…入射光、18…反射光、19…無偏光ビームスプリッ
タ、21…第1の偏光ビームスプリッタ、22…第2の
偏光ビームスプリッタ、23a〜23d…受光器、2
4,40…1/4波長板、35…シリコンウェーハー。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象に対して偏光した光を所定角度
    で入射させ、この測定対象の反射光をビームスプリッタ
    を含む光学系を用いてそれぞれ互いに異なる4つの偏光
    成分に分離し、この分離された4つの偏光成分の光強度
    から、前記ビームスプリッタで前記反射光を分離する際
    の強度反射率/強度透過率比の変化率と前記反射光の光
    強度に関する値と2つのエリプソパラメータΔ,Ψとを
    変数とみなして、最終的に前記2つのエリプソパラメー
    タΔ,Ψを求めることを特徴とするエリプソパラメータ
    測定方法。
  2. 【請求項2】 測定対象に対して偏光した光を所定角度
    で入射させ、この測定対象の反射光をビームスプリッタ
    を含む光学系を用いてそれぞれ互いに異なる4つの偏光
    成分に分離し、この分離された4つの偏光成分の光強度
    1 ,I2 ,I3 ,I4 から、前記ビームスプリッタで
    前記反射光を分離する際の強度反射率/強度透過率比の
    変化率αと前記反射光の光強度に関する値I0 及び2つ
    のエリプソパラメータΔ,Ψを4つの変数とした以下の
    連立方程式を解くことにより、最終的に前記2つのエリ
    プソパラメータΔ,Ψを求めることを特徴とするエリプ
    ソパラメータ測定方法。 I1 =f1 (Δ,Ψ,α,I0 ) I2 =f2 (Δ,Ψ,α,I0 ) I3 =f3 (Δ,Ψ,α,I0 ) I4 =f4 (Δ,Ψ,α,I0 ) 但し、fi (i=1,2,3,4)は前記光学系によって定まる関
    数である。
  3. 【請求項3】 前記変化率αは前記ビームスプリッタに
    おける強度反射率/強度透過率比の変化率であり、前記
    連立方程式から、前記変化率αを算出し、この変化率α
    を用いて前記ビームスプリッタに対する前記反射光の入
    射角θを算出し、さらにこの入射角θを用いてより正確
    な変化率αを求める逐次計算手法を用いて、前記変化率
    αを決定した後、前記連立方程式を解いて前記エリプソ
    パラメータΔ,Ψを求めることを特徴とする請求項2記
    載のエリプソパラメータ測定方法。
  4. 【請求項4】 偏光した光を測定対象に所定角度で入射
    させる光源部と、 前記測定対象にて反射された反射光を2つの光に分岐す
    る無偏光ビームスプリッタと、 この無偏光ビームスプリッタにて分岐された各光をそれ
    ぞれ異なる2偏光方向に分離し、最終的に前記反射光を
    4つの偏光成分に分離する2つの偏光ビームスプリッタ
    と、 この2つの偏光ビームスプリッタにて分離された各偏光
    成分の光強度を検出する4つの受光器と、 この検出された4つの光強度I1 ,I2 ,I3 ,I4
    ら、前記無偏光ビームスプリッタで前記反射光を分離す
    る際の強度反射率/強度透過率比の変化率αと前記反射
    光の光強度に関する値I0 及び2つのエリプソパラメー
    タΔ,Ψを4つの変数とした以下の連立方程式を解くこ
    とにより、最終的に前記2つのエリプソパラメータΔ,
    Ψを求める演算部とを備えたエリプソメータ。 I1 =f1 (Δ,Ψ,α,I0 ) I2 =f2 (Δ,Ψ,α,I0 ) I3 =f3 (Δ,Ψ,α,I0 ) I4 =f4 (Δ,Ψ,α,I0 ) 但し、fi (i=1,2,3,4)は前記光学系によって定まる関
    数である。
  5. 【請求項5】 偏光した光を測定対象に所定角度で入射
    させる光源部と、 前記測定対象にて反射された反射光を2つの光に分岐す
    る無偏光ビームスプリッタと、 この無偏光ビームスプリッタにて分岐された各光をそれ
    ぞれ異なる2偏光方向に分離し、最終的に前記反射光を
    4つの偏光成分に分離する2つの偏光ビームスプリッタ
    と、 この2つの偏光ビームスプリッタにて分離された各偏光
    成分の光強度を検出する4つの受光器と、 この検出された4つの光強度から前記無偏光ビームスプ
    リッタでの強度反射率/強度透過率比の変化率を算出
    し、算出された変化率を用いて前記無偏光ビームスプリ
    ッタに対する前記反射光の入射角を算出し、さらにこの
    入射角を用いてより正確な変化率を求める逐次計算手段
    と、 この逐次計算手段にて算出された前記変化率及び前記4
    つの光強度からエリプソパラメータΔ,Ψを算出するエ
    リプソパラメータ算出手段とを備えたエリプソメータ。
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