JPH07156330A - 制振金属板の製造方法 - Google Patents

制振金属板の製造方法

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JPH07156330A
JPH07156330A JP5308310A JP30831093A JPH07156330A JP H07156330 A JPH07156330 A JP H07156330A JP 5308310 A JP5308310 A JP 5308310A JP 30831093 A JP30831093 A JP 30831093A JP H07156330 A JPH07156330 A JP H07156330A
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JP
Japan
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resin
metal plate
metal sheet
intermediate layer
laminated
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JP5308310A
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English (en)
Inventor
Yuki Sasaki
遊亀 佐々木
Mamoru Yanai
護 谷内
Takayuki Furugishi
孝之 古岸
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼き付け塗装工程の様な高温工程においても
樹脂のにじみ出しなどがない制振金属板を生産性良く製
造する方法を提供する。 【構成】 複数の金属板を、中間層用樹脂組成物を介し
て重ね合わせてなる制振金属板の製造方法において、該
中間層用樹脂組成物として常温で液状の無溶剤型熱硬化
性樹脂を用い、該中間層を介して金属板を積層した後に
該積層金属板を加熱して中間層樹脂のゲル化を行った後
に、空冷して圧着することを特徴とする硬化型制振材の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、騒音発生源に制振材と
して使用される制振性に優れた加熱硬化型振動減衰性制
振金属板(以下単に制振金属板という)の製造方法に関
するものであり、さらに詳しくは、常温域(10〜60
℃)で液状の無溶剤型熱硬化性樹脂を中間層として使用
し、耐熱性・加工性・制振性等の性能に優れた制振金属
板を生産性良く提供するものである。この制振材は、建
築物や機械等の構成部材もしくはその一部として使用す
ることによって優れた振動減衰作用を発揮するので、振
動に伴う騒音防止材として有用である。
【0002】
【従来の技術】複数、例えば2枚の金属板の中間に制振
樹脂層を挟み込んだ制振金属板は、金属板単一の場合に
比べ制振性に優れているので、各種交通機関や機械等に
よって発生する騒音に対する防御手段として工業的価値
の大きいものである。この制振金属板は、金属の有する
機械的強度や耐熱性等の優れた特性と、中間層樹脂によ
る振動減衰性を兼ね備えたものであり、自動車、車両、
船舶、建材等の広範な用途に利用されている。
【0003】従来の制振金属板には、振動減衰性を高め
るために熱可塑性樹脂が用いられてきたが、近年では制
振金属板が、加工後に塗装焼付け工程(例えば、180 ℃
〜 230℃×30分)やゴム加硫接着工程[例えば( 140〜
160 ℃)×(30〜50kgf/cm2)×(30〜50分)]等の高温
環境の工程を経て製品化されることが多くなり、その際
制振金属板端部からの樹脂洩れ(にじみ出し)や表裏金
属板の剥離等のトラブルが起こるという問題があった。
【0004】このため焼き付け塗装工程での高温下にお
ける耐熱性を改善する目的で、熱硬化性ポリウレタン
(特開昭63−202613号)や、ポリエステルとエポキシ樹
脂のポリマーブレンド物(特開昭63−75056 号)とが提
案されている。しかし、これらの樹脂は、塗工に適した
粘度にするために、有機溶剤溶液の状態で使用するもの
であって、金属板に塗工した後は脱溶剤しなければなら
なかった。脱溶剤のためには脱溶剤設備の設置が不可欠
であるが、このような設備は、省エネルギーや無公害化
等の今日の社会的要請に反するものであり、さらにコス
ト的にも不利である。
【0005】また従来の制振金属板用樹脂は、熱可塑性
樹脂であったために、ホットメルトラミネート法、熱接
着フィルムを用いるフィルムラミネート法が主として中
間層構成方法として採用されているが、反面高温下にお
ける耐熱性を要求される用途には対応できないのが現状
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、焼き
付け塗装工程の様な高温工程においても樹脂のにじみ出
しなどがない制振金属板を生産性良く製造する方法を提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明の構成は、複数の金属板を、中間層用樹
脂組成物を介して重ね合わせてなる複合制振材の製造方
法において、該中間層用樹脂組成物として常温域(10
〜60℃)で液状の無溶剤型熱硬化性樹脂を用い、該中
間層を介して金属板を積層した後に該積層金属板を加熱
して中間層樹脂の初期架橋を行い、次いで急冷するとこ
ろに要旨を有するものである。
【0008】
【作用】本発明は、高温下においても制振材端部からの
樹脂洩れや変形等の加工トラブルが起こさないような充
分な耐熱性と、優れた制振性を有する切り板状の制振金
属板を製造するものである。
【0009】本発明では、常温域で液状の熱硬化性樹脂
組成物を無溶剤で中間層構成樹脂として用いる。この無
溶剤型熱硬化性樹脂の種類とその特性は、製造される制
振金属板の用途、使用温度、制振性、耐熱性等によって
適宜選択され、特に限定されない。具体的には、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、熱硬
化性アクリル樹脂を、それぞれ適した硬化剤と共に用い
ることができる。これらの樹脂を金属板に塗工する方法
としては、ロールコーターやエクストルージョンコータ
ー等、公知の塗工方法が使用条件や樹脂の粘度に応じて
適宜選択される。
【0010】上記中間層を挟むために用いられる複数の
金属板としては、同一あるいは異種のものであっても良
く、鋼板(表面処理鋼板、ステンレス鋼板等を含む)、
アルミニウム板、銅板およびこれらの表面処理板等を用
途に応じて使い分ければよい。
【0011】金属板に塗工された熱硬化性樹脂上には、
別の金属板が重ねられ、加熱によって熱硬化性樹脂の初
期架橋が行われる。加熱は、ライン中の熱風加熱炉を通
して、例えば140℃以上2分以下の高温・短時間で行
うことが制振金属板の生産性上好ましい。この加熱工程
で樹脂は高温に加熱されるので、加熱炉を出た直後の粘
度は10P程度にすぎない。このため、本発明法では、
次の急冷工程が必須構成である。
【0012】すなわち加熱の後は、空冷装置等によって
積層金属板を降温速度40〜80℃/minで急冷す
る。上記加熱による初期架橋とこの急冷工程によって、
中間層樹脂の粘度は103 〜104 Pに達する。次い
で、押えロールを用いて金属板を圧着することにより、
中間層用樹脂の初期架橋物中に内蔵される空気を排除
し、制振金属板を製造する。尚、急冷工程が省略される
と中間層樹脂の粘度が103Pに達しないため、表裏金
属板に“ズレ”を起こして制振金属板の製造が困難にな
る。得られた制振金属板は、その後の焼付け塗装時の加
熱によって中間層樹脂を架橋硬化させることができる。
【0013】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受
けるものではない。製造実施例のひとつを、図1に示し
た製造ライン例を用いて説明する。まず、シートフィー
ダーから供給された金属板1は、脱脂槽2において洗浄
・脱脂され、第1加熱機3を経て乾燥される。塗布ロー
ルとドクターロールや、ドクターナイフ等を備えた塗工
システム4で無溶剤型熱硬化性樹脂が金属板に所定厚さ
に塗工される。ドクターナイフまで備えた塗工システム
では、樹脂塗布厚を目標値に微量調整することもでき
る。別の金属板を樹脂が塗工された金属板上に重ね合わ
せ装置5によって積層した後、第2加熱機6を通すこと
によって樹脂の初期架橋を行い、冷却装置7によって急
冷した後、2スタンドの押えロール8を通して脱気・圧
着を行って制振金属板11が得られる。第2加熱機を通
すときの速度と温度制御によって樹脂に応じた硬化度合
いを目標値に調節することができる。得られた制振金属
板はパイラー9に積層される。
【0014】(評価実験例)尚、下記評価実験例で採用
した樹脂組成物の物性測定法、制振金属板の特性測定法
等は以下の通りである。 1)樹脂粘度 コントラバス社製の回転式高温用粘度計(レオマット3
0)を用いて、剪断速度100 sec-1 で測定した。 2)接着強度 制振金属板試料を25mm幅に裁断し、T剥離強さを室温で
JIS K 6854に準じて行った。 3)制振性 制振金属板試料から短冊型試料片(20mm幅×200mm 長)
を作成し、B&K(Brueland Kjeaer Ltd. )社製の複素弾
性係数測定装置を用い、共振法により測定周波数 250Hz
で振動減衰試験を行った。 4)耐熱性 制振金属板試料を20mm幅×200mm 長に裁断し、 200℃の
乾燥器中に30分間保持し、その端部からの“樹脂のにじ
み出し”の状況を観測し、にじみ出しが大きいものを
×、少ないものを△、ほとんど見られないものを○で示
した。
【0015】実施例1 図1に示した装置と亜鉛めっき鋼板を用い、2.0 m/min
のライン速度で制振金属板を製造した。亜鉛めっき鋼板
は幅 914mm、長さ1829mm、厚さ 0.8mmの切り板を用い
た。第1加熱機は 130〜150 ℃で大気雰囲気とした。25
℃で液状の熱硬化性樹脂A(粘度 100P;表1参照)を
100μmの厚さで塗工した。また、第2加熱機は鋼板表
面温度が 160℃で2分間加熱される様に調節した。
【0016】実施例2 第2加熱機での加熱条件を、表面温度 170℃、2分間加
熱となる様にした以外は実施例1と同様にして制振金属
板を製造した。 実施例3 熱硬化性樹脂Aに代えて、熱硬化性樹脂Bを用いた以外
は実施例1と同様にして制振金属板を製造した。 実施例4 第2加熱機での加熱条件を、表面温度 170℃、2分間加
熱となる様にした以外は実施例3と同様にして制振金属
板を製造した。
【0017】比較例1 2枚の亜鉛めっき鋼板(幅 250mm、長さ250mm 、厚さ
0.8mm)の間にホットメルト型熱可塑性樹脂Cを 100μ
m厚で塗布し、圧縮成形機を用いて、 160℃、面圧10kg
/m2 で5分間加熱・圧着し、制振金属板試験片を作成し
た。 比較例2 2枚の亜鉛めっき鋼板(幅 250mm、長さ250mm 、厚さ
0.8mm)の間に 100μm厚のフィルム状熱可塑性樹脂D
を挟んで、圧縮成形機を用いて、 160℃、面圧10kg/m2
で5分間加熱・圧着し、制振金属板試験片を作成した。
実施例1〜4および比較例1〜2で用いた樹脂の性状お
よび得られた制振金属板の特性測定結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】表1から、本発明法によって得られた制振
金属板はいずれも優れた特性を有することがわかる。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、無
溶剤型熱硬化性樹脂の採用によって、従来得ることが困
難であった耐熱性に優れた制振金属板を、切り板で能率
的に製造することが可能となり、工業的に有用な方法を
提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明製造方法を実施するために用いられる装
置の一例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 金属板 2 脱脂槽 3 第1加熱機 4 塗工システム 5 重ね合わせ装置 6 第2加熱機 7 空冷装置 8 押えロール 9 パイラー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の金属板を、中間層用樹脂組成物を
    介して重ね合わせてなる制振金属板の製造方法におい
    て、該中間層用樹脂組成物として常温で液状の無溶剤型
    熱硬化性樹脂を用い、該中間層を介して金属板を積層し
    た後に該積層金属板を加熱して中間層樹脂の初期架橋を
    行い、次いで急冷することを特徴とする制振金属板の製
    造方法。
JP5308310A 1993-12-08 1993-12-08 制振金属板の製造方法 Withdrawn JPH07156330A (ja)

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JP5308310A JPH07156330A (ja) 1993-12-08 1993-12-08 制振金属板の製造方法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003098986A1 (en) * 2002-05-16 2003-11-27 Canon Kabushiki Kaisha Armor member, retaining member, and image forming apparatus
KR20140002423A (ko) * 2012-06-29 2014-01-08 현대자동차주식회사 전도성 및 차열성을 가지는 멀티레이어 강판의 제조 방법 및 이에 의해 제조되는 멀티레이어 강판

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Effective date: 20010306