JPH0715525Y2 - 歯科用x線撮影装置 - Google Patents

歯科用x線撮影装置

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JPH0715525Y2
JPH0715525Y2 JP5825189U JP5825189U JPH0715525Y2 JP H0715525 Y2 JPH0715525 Y2 JP H0715525Y2 JP 5825189 U JP5825189 U JP 5825189U JP 5825189 U JP5825189 U JP 5825189U JP H0715525 Y2 JPH0715525 Y2 JP H0715525Y2
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ray
dental
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temporomandibular joint
imaging
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健司 楠
英一 新井
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、1個のX線発生器によりデンタル撮影及び顎
関節撮影が共用出来る新規な歯科用X線撮影装置に関す
る。
(従来の技術) 歯科治療に於いては、治療目的に応じてデンタル(口腔
内)撮影、顎関節撮影及び全顎パノラマ撮影等のX線撮
影がなされる。デンタル撮影は、患者の疾患歯牙の近傍
にフイルムを配置し(患者の口腔内に含ませるか術者自
体が手で持つ)、X線発生器をこのフイルムに向け照射
し歯牙のX線像をフイルム上に写し出さんとするもので
ある。また、顎関節撮影は、所定位置に固定された患者
の顔面側部にフイルムを添設しその反対側よりX線を所
定角度で照射してフイルム上に顎関節像を写し出さんと
するものである。更に、全顎パノラマ撮影は対向配置さ
れたX線発生器及びフイルムカセットホルダを患者歯列
弓の廻りに旋回させ、連続的に照射されるX線により歯
列弓の断層撮影像を1枚のフイルム上に写し出さんとす
るものである。これら各種X線撮影は専用の装置によっ
てなされ、術者は治療目的に応じ患者を夫々の撮影装置
に誘導してそのX線撮影を行なう。
(考案が解決しようとする課題) 然し乍ら、上記X線撮影装置を全て備えるとなるとその
費用が嵩み、また設置スペースを大きく確保する必要が
ある。その為、デンタル撮影用のX線発生器を移動自在
とし、顎関節撮影の時には顎関節撮影装置のコーンホル
ダーにX線発生器のコーン部を装着するようにして1個
のX線発生器をデンタル撮影及び顎関節撮影に共用する
こともなされている。しかし、この場合でも顎関節撮影
とデンタル撮影の為のスペースは別個に確保されなけれ
ばならない。また、当該顎関節撮影装置でデンタル撮影
を行なうことは可能であるが、顎関節撮影用のハンガー
機構やフイルムカセットホルダ等が邪魔になって正確な
デンタル撮影が出来ないと云う問題点がある。
ところで、顎関節は解剖学的に複雑な位置にありその周
囲が他の構造骨に囲まれている為、撮影に際しては検側
の顎関節のみが明瞭に描写される経頭蓋側斜位撮影装置
が広く用いられている。亦、近時の歯科治療に於いて
は、顎関節撮影像と、パノラマ撮影像及び他の撮影像と
を対比する多面的診断方法が作用されるようになった
が、その為には、上記単純顎関節撮影の場合でも1枚の
フイルム上に複数の撮影像(例えば、顎関節の左右、開
口・閉口時の像など)が写し出されれば極めて便利であ
り、需要者の間で斯かる要望も強く出されるようになっ
た。
本考案は、上記に鑑みなされたものであり、デンタル撮
影と顎関節撮影とが共用出来、且つ両撮影領域間の干渉
がなく、更に上記多面的診断にも好適に適用し得る新規
な歯科用X線撮影装置を提供せんとするものである。
(課題を解決する為の手段) 上記目的を達成する本考案歯科用X線撮影装置を添付図
面に基づき説明する。第1図は本考案装置の一例を示す
全体斜視図、第2図は同装置に採用される顎関節撮影用
アーム機構の拡大縦断面図、第3図は同装置の使用状態
を示す正面図、第4図は同平面図、第5図は同装置に採
用されるフイルムカセットホルダの分解斜視図、第6図
は同フイルムカセットホルダの使用例を示す正面図、第
7図及び第8図は同ホルダにフイルムカセットを装着す
る要領を示す概略説明図、第9図及び第10図はフイルム
撮影の一例を示す説明図である。
即ち、本考案の歯科用X線撮影装置は、第一の昇降支柱
1と、該支柱1に水平旋回・首振可能に支持されたX線
発生器2と、第二の昇降支柱3と、該支柱3に水平旋回
アーム31を介して支持され一側に顎関節撮影用フイルム
カセットホルダ4及び他側に前記X線発生器2のコーン
部21に着脱自在に装着されるコーンホルダー5を備えた
水平旋回可能な顎関節撮影用ハンガー機構6とより成る
ことを要旨とするものである。
そして、上記顎関節撮影用ハンガー機構6のハンガー主
体が、屈折可能な分割フレーム61、62より成り、前記水
平旋回アーム31と共に折畳み退却可能とされていること
が望ましい。
亦、上記昇降支柱1、3は、ベース部10上に立設され、
該ベース部10上には、座椅子11、背もたれ12及びヘッド
レスト13が具備させることが望ましい。
更に、上記フイルムカセットホルダ4としては、X線フ
ィルムカセットを長手方向に沿って摺動可能に保持する
ホルダ本体41と、該本体41のX線受光面に開設されたX
線受光窓42と、該X線受光窓42内の前後2箇所の定めら
れた前後位置に移動可能に設置されるイヤーロッド43
と、該イヤーロッド43の位置移動に伴い上記X線受光窓
42に現出する撮影部位表示マーク44とを含むものが望ま
しく採用される。そして、上記ホルダ本体41は、パノラ
マ撮影用フイルムカセットをその長手方向に沿って摺動
し得る大きさであることが望ましい。尚、上記前後方向
とは、フイルムカセットホルダ4の長手方向に沿った方
向であり、該カセットホルダ4のX線受光面に患者の顔
面側部を沿わせた時の患者の単位に沿った前後方向と略
一致する。
上記イヤーロッド43のX線受光窓42内での前後設定位置
は、患者の左右いずれかの耳穴に該イヤーロッド43を挿
入して位置決めした時、撮影対象の左右いずれかの顎関
節像がX線受光窓42の略中央に写し出される位置を意味
する。また、上記撮影部位表示マーク44は、X線非透過
の材料で描かれ、前後いずれかの顎関節を撮影する際、
X線照射窓42に現出し、X線フイルムの片隅にそのまま
撮影されるものであり、“L"、“R"、“左”、“右”、
“表”、“裏”その他のマークが採用される。更に、前
記ハンガー機構6の他側には上記イヤーロッド43に対抗
して別のイヤーロッド7が前後(ハンガー機構の幅方
向)位置移動可能且つ患者の顔面幅に応じて調整可能に
装備される。
(作用) 上記構成の歯科用X線撮影装置を用いたX線撮影の要領
を略述する。デンタル撮影を行なう場合、先ず、患者を
本装置の所定位置に誘導し、上記座椅子11、背もたれ12
及びヘッドレスト13が具備されている場合はこれらによ
って定められた位置に着座させる。次にデンタル撮影用
フイルムを撮影対象部位にあてがい(患者の口腔内に含
ませるか、術者が保持する)、X線発生器2をこのフィ
ルムに向くよう操作設定した後、X線を照射する。この
時、顎関節撮影用ハンガー機構6を旋回させ、当該撮影
の邪魔にならない位置に退却させておく。該ハンガー機
構6のハンガー主体が屈折可能な分割フレーム61、62に
より成る場合は、該分割フレーム61、62の屈折と旋回ア
ーム31の旋回との組合せにより、第3図及び第4図の2
点鎖線で示す如く折畳むようにして本装置の一側部に退
却させておく。
顎関節撮影の場合、上記旋回アーム31を旋回させ、また
ハンガー機構6の分割フレーム61、62を直状にし、第3
図及び第4図の実線で示す如く該ハンガー機構6を所定
位置に設定する。次に、X線発生器2のコーン部21をハ
ンガー機構6のコーンホルダ5に装着する。フイルムカ
セットホルダ4にフイルムカセットをセットし、患者の
左側顎関節を撮影する場合、顔面左側部をフイルムカセ
ットホルダ4のX線受光窓42に沿わせる。この時、イヤ
ーロッド43、7を左側測定位置に固定し、患者の左右耳
穴に挿入して患者の位置決めをする。その後、X線発生
器2よりX線を照射し、フイルムカセットのフイルム上
に上記受光窓42に相当する面域に亘る左側顎関節像を写
し出す。右側顎関節の撮影をする場合は、ハンガー機構
6を180°旋回し、イヤーロッド43、7を右側測定位置
に移動固定させた後、フイルムカセットホルダ4のX線
受光窓42に患者の顔面右側部を沿わせ上記同様に撮影が
なされる。イヤーロッド43の前後移動に伴い測定部位表
示マーク44が受光窓42に現出するようにしてあると、同
時に該測定部位表示マーク44に対応する表示マークがフ
イルム上に写し出される。従って、当該撮影フイルムを
診断に用いる際、その測定部位を即座に把握することが
出来、正確な診断情報を得ることが出来る。亦、フイル
ムカセットホルダ4が、パノラマ撮影用フイルムカセッ
トを装着し得る大きさとされている場合、撮影時に該カ
セットをホルダ4の長手方向に沿って適宜ずらせること
により、1枚のフイルム上に顎関節の左右及び夫々の開
口・閉口の4種の像を区画的に写し出すことが出来、上
記表示マークの各撮影領域に於ける撮影とも相俟って診
断情報のより多面的活用が可能となる。
(実施例) 次に実施例について説明する。第1図及び第3図に於い
て、ベース部(ベース板)10上に筒状固定支柱14が立設
され、該固定支柱14の上端より第一の昇降支柱1が嵌挿
されてその長手方向に沿って昇降可能とされている。該
支柱1の上下昇降機構は、コップリング機構、モーター
とねじ軸とを組み合わせたもの、或いは定荷重ばね方式
その他の機構が採用される。固定支柱14の途中周体に
は、座椅子11及び背もたれ12を上下に固設具備した筒状
支持体15が該固定支柱14の長手方向に沿って摺動可能に
套嵌されている。該支持体15は、締付ノブ15aによって
適宜高さに固定され、患者の体形に応じた高さ調整が可
能とされる。また、固定支柱14の上方にはヘッドレスト
13が固設され、座椅子11及び背もたれ12の上記高さ調整
によって座椅子11に着座した患者の頭部が該ヘッドレス
ト13に合致し、撮影の為の所定位置に設定されるように
なされている。
上記第一の昇降支柱1の上端には、水平旋回可能な横向
アーム22、傾斜アーム23及び垂直アーム24を介してX線
発生器2が支持されている。該X線発生器2は垂直アー
ム24に対して上下首振可能とされ、各アーム22、23、24
の回動機能と相俟ってそのX線照射口の方向が任意に変
えられるようになっている。
上記固定支柱14には、別の固定支柱30が平行に固設さ
れ、該固定支柱30の上端からは第二の昇降支柱3が挿通
されて上記と同様の機構によって昇降可能とされてい
る。図例では、第一及び第二の昇降支柱1、3を並設し
た例を示しているが、両者を共通の固定支柱に同軸的に
挿通し、夫々個別に昇降させるようにする場合も除外さ
れるものではない。
第二の昇降支柱3の上端には、水平旋回アーム31が取設
されて、該旋回アーム31の先端には第二の水平旋回アー
ム32を介して顎関節撮影用ハンガー機構6が水平旋回可
能に枢着されている。
次に顎関節撮影用ハンガー機構6を第2図に基づき詳述
する。該ハンガー機構6は、経頭蓋斜位撮影法に採用さ
れるものであり、垂直に支持されたフイルムカセットホ
ルダ4に対し、該ホルダ4に沿って配置された患者頭部
の斜め上方よりX線ビームが照射され、ホルダ4側の顎
関節をフイルム上に撮像せんとするものである。該ハン
ガー機構6のハンガー主体は、分割フレーム61、62より
成り、これら分割フレーム61、62は上記第二の水平旋回
アーム32の先端下面に固着された軸63に共軛的に軸装さ
れ、夫々個別に軸63の廻りに回動可能とされている。分
割フレーム62の上記軸装部分には硬質金属から成る回転
板64が軸63と同軸的に固着され、該回転板64の周縁部に
は分割フレーム62の長手方向に沿った位置とその90°の
位置に2個の楔型凹所64a、64bが凹設されている。一
方、分割フレーム61には、スプリング65によって上記軸
63方向に弾力付勢され先端が楔型に加工された位置決め
ピン66がその長手方向に沿って内装され、その後端部は
分割フレーム61の端部に突出している。該位置決めピン
66の突出端部には握り玉66aが固着され、該握り玉66aを
持ってスプリング65の弾力に抗し後方に引っ張り操作す
ることにより位置決めピン66が弾性退却可能とさてい
る。この位置決めピン66が弾性退却状態では分割フレー
ム61が分割フレーム62に対し軸63の廻りに回転可能とさ
れる。従って、該位置決めピン66の引っ張り操作をや
め、スプリング65の復元弾力によってその先端を上記凹
所64a、64bに没入させれば、位置決めピン66の先端と凹
所64a、64bとの嵌合により分割フレーム61、62が直状又
は直角屈折状態のいずれかに維持される。即ち、これに
より、顎関節撮影の時には、位置決めピン66の先端を凹
所64aに没入させて分割フレーム61、62を直状とし、ま
たデンタル撮影の時には位置決めピン66の先端を凹所64
bに没入させ両分割フレーム61、62を直角屈折状態にし
て測定の邪魔にならない位置に退避させることが出来
る。尚、上記回転板64と位置決めピン66のロック・アン
ロック機構を、分割フレーム61、62に関して逆に設ける
ことも除外するものではない。また、回転板64を分割ア
ーム62と別体としてが、分割アーム62又は61自体に上記
凹所64a、64bに相当する凹所を設けて同様に機能させる
ようにしても良い。しかし、回転板64を別体の硬質金属
製のものとすれば耐摩耗性の点で有利である(分割アー
ム61、62は軽量金属や合成樹脂等で調製される)。
ハンガー機構6の一側には後記で詳述すフイルムカセッ
トホルダ4が吊持され、他側にはコーンホルダ5及びイ
ヤーロッド7が具備されている。コーンホルダ5は、X
線発生器2の円筒形コーン部21に外嵌し得る円筒形の部
材より成り、分割フレーム62の途中に開設された円孔62
aに合致するよう固設されており、その内面にはフエル
ト地の緩衝材51が添着されている。また、該コーンホル
ダ5の底部には上記受光窓42に対しX線の適正照射野を
維持する為のコリメーター52が取付けられ、更にその外
周にはその周壁を貫いて締付ノブ53が螺装され、嵌挿さ
れた上記コーン部21を固定一体化するようになされてい
る。該コーンホルダ5に装着されたX線発生器2はフイ
ルムカセットホルダ4に対して斜め上方から指向され
る。
イヤーロッド7は、分割フレーム62の他端にその幅方向
に沿って開設された長孔62bに貫装されたスライド軸71
の先端に取着されている。該スライド軸71は、上記長孔
62bにその長手方向に沿って摺動可能に挿入保持された
軸受体72に挿通保持されている。軸受体72は締付ねじ73
によって分割フレーム62に挟着され、該締付ねじ73の緩
締によって長孔62bの長手方向に沿った任意の位置に締
着固定が可能とされる。軸受体72の他端部には別の締付
ねじ74が螺装され、該締付ねじ74を締め付けると軸受体
72の求心方向への変形によりスライド軸71が任意の位置
に締着固定される。逆に緩めると、スライド軸71がその
軸方向に沿って摺動可能とされる。スライド軸71の後端
部には握り玉71aが固着されているが、これは顎関節撮
影の時、スライド軸71をスライドしイヤーロッド7を患
者の耳穴に挿入して位置決め操作する際に使用される。
次に、第5図及び第6図によりフイルムカセットホルダ
4について詳述する。該フイルムカセットホルダ4のホ
ルダ本体41は、アルミニウム等の金属板材より成り、上
下辺を外向き鉤型に屈曲形成したカセット案内溝41a、4
1aを有し、上記分割フレーム61の一端に吊持固設されて
いる。該ホルダ本体41は、歯科用パノラマ撮影用フイル
ムカセットを装着し得る大きさとされ、そのX線受光面
には方形のX線受光窓42が開設されている。またその背
面にはイヤーロッドガイド板45、滑り板46、上記受光窓
42と同形に開設されたX線透過窓47aを有する鉛板47及
び同様のX線透過窓48aを有するカセット滑り板48がこ
の順序で添着一体とされ、該滑り板48とフイルムカセッ
トの厚み分の間隔を隔て裏板49が付設されている。イヤ
ーロッド43は、X線透過性横向帯板状支持板43aの略中
央に付設され、該支持板43aの前後にX線非透過性材料
により“L"及び“R"の撮影部位表示マーク44、44が印刷
又は貼付されている。イヤーロッドガイド板45は塩化ビ
ニル樹脂等のX線透過材料より成り、上記イヤーロッド
支持板43aをその長手方向に沿って摺動し得る帯状ガイ
ド溝45aが開設されている。上記支持板43aは該ガイド溝
45aに嵌装され、イヤーロッド43がX線受光窓42に突出
するよう保持される。滑り板46はアクリル樹脂等のX線
透過性材料より成り、上記ガイド溝45aに嵌装された支
持板43aをホルダ本体41との間に挟装し、その板面の滑
性により支持板43aを前後移動可能とする。該滑り板46
には前後に小孔46a、46bが穿設され、上記支持板43aの
背面にイヤーロッド43に対応して設けられた小突起43b
がこれに嵌り込むようになされている。即ち、イヤーロ
ッド支持板43aをガイド溝45aに沿って摺動させ、いずれ
かの小孔46a、46bに小突起43bを嵌り込ませるとイヤー
ロッド43がX線受光窓42内に於ける左右いずれかの顎関
節撮影に適正な位置に設定されることになる。従って、
上記撮影部位表示マーク44、44は、イヤーロッド43を左
右いずれかの撮影位置に固定した時、それに対応してX
線受光窓42内の片隅に現出するよう支持板43aの前後に
印刷又は貼付されている。鉛板47は、透過窓47a以外か
らのX線の透過を阻止するよう機能する。また、その背
面に添設された滑り板48は、塩化ビニル樹脂等の表面滑
性な板材より成り、裏板49との間に挿入されたフイルム
カセットの送りを円滑ならしめている。
而して、上記構成の装置に於いてデンタル撮影を行なう
場合、顎関節撮影用ハンガー機構6の位置決めピン66を
操作して分割フレーム61、62を屈折し、該ピン66の先端
を凹所64bに没入せしめてその屈折状態を維持し、更に
旋回アーム31、32を旋回させて第3図及び第4図の二点
鎖線で示す位置に折畳み退避させる。この状態で座椅子
11、背もたれ12に患者を着座させ、X線発生器2を手操
作し適宜位置に設定して前記要領でその撮影がなされ
る。従って、デンタル撮影の際には上記顎関節撮影用ハ
ンガー機構6が何等干渉せず、正確な撮影情報が得られ
る。
亦、顎関節撮影の場合、上記ピン66を操作しその先端を
凹所64aに没入させて分割フレーム61、62を直状とな
し、旋回アーム31、32を旋回させてハンガー機構6を第
3図及び第4図の実線で示す如く顎関節撮影の為の所定
位置に設置する。コーンホルダ5にX線発生器2のコー
ン部21を装着し、イヤーロッド43、7を前後移動させ左
右いずれかの顎関節撮影位置に設定する。患者を座椅子
11及び背もたれ12に着座させ、頭部をヘッドレスト13に
もたせるようにし、イヤーロッド43を左右いずれかの耳
穴(第3図及び第4図では左の耳穴)に挿入する。他方
のイヤーロッド7のスライド軸71をスライド操作し、他
方の耳穴(同右の耳穴)に挿入して患者の頭部を固定す
る。フイルムカセットホルダ4にフイルムカセットを装
着し、X線発生器2よりX線を照射してフイルムカセッ
トのフイルム上に各顎関節の撮影像を写し出す。反対側
の顎関節を撮影する場合、イヤーロッド43、7を患者耳
より抜き、ハンガー機構6を180°旋回する。イヤーロ
ッド43、7を前後移動してその撮影の為の適正位置に設
定した後、上記と同要領で患者の耳穴に挿入して患者頭
部を固定する。その後、X線発生器2よりX線を照射さ
せれば上記同様にフィルム上にその顎関節の撮影像が写
し出される。
次に、第7図乃至第10図により本装置に於ける顎関節撮
影時のフイルムカセット装着要領及び撮像フイルムの例
について述べる。上記フイルムカセットホルダ4の長さ
はパノラマ撮影用フイルムカセット8の長さの略3/4と
され、また上下幅は同フイルムカセット8の上下幅と略
等しくされている。該カセットホルダ4の長手方向略1/
3幅に相当する中央面域に上記受光窓42が開設され、ま
た該ホルダ4の背面には同略1/3幅に相当する裏板49が
付設されている。第7図はパノラマ撮影用フイルムカセ
ット8に4種の顎関節像を写し出さんとするもので、ハ
ンガー機構6を上述の如く設定し且つ患者頭部を所定位
置に固定した上で、フイルムカセット8をホルダ4の一
端より挿入し、その先端を裏板49の一側端に合致させ
〔第7図(イ)参照〕、ここで右(左)顎関節の閉
(開)口時の撮影を行なう。次にフイルムカセット8を
更に押し込みその先端をホルダ4の一側端に合致させ
〔第7図(ロ)参照〕、ここで右(左)顎関節の開
(閉)口時の撮影を行なう。その後、ハンガー機構6を
180°旋回し、上記要領で患者頭部の固定等を行なった
上で、更にフイルムカセット8を押し込み、その後端を
ホルダ4の他側端に合致させ〔第7図(ハ)参照〕、こ
こで左(右)顎関節の開(閉)口時の撮影を行なう。最
後に、フイルムカセット8を更に押し込みその後端を裏
板49の他側端に合致させ〔第7図(ニ)参照〕、ここで
左(右)顎関節の閉(開)口時の撮影を行なう。斯くし
て得られたX線フイルム81には、第9図に示す如く左右
顎関節の開口・閉口の4種の撮影像がその長手方向に区
画された面域81a…内に発現する。そして、各撮影域81a
…の片隅には“L"“R"のマークが表示されるので、各撮
影部位を即座に把握することが出来、多面的診断情報と
して大きな価値をもたらす。
亦、上記フイルムカセットホルダ4は通常の顎関節撮影
用フイルムカセット(キャビネサイズ)にも使用出来
る。この装着要領を第8図により説明する。ホルダ4の
一端より関節撮影用フイルムカセット9を挿入し、該フ
イルムカセット9の先端を裏板49の一側端に合致させ
〔第8図(イ)参照〕、ここで右(左)顎関節の閉
(開)口時の撮影を行なう。次にフイルムカセット9を
更に押し込みその後端を裏板49の他側端に合致させ〔第
7図(ロ)参照〕、ここで右(左)顎関節の開(閉)口
時の撮影を行なう。当該フイルムカセット9を抜き出し
上記の如くハンガー機構6を180°旋回して患者頭部の
再固定等を行なう。別の顎関節撮影用フイルムカセット
9をホルダ4に挿入しその先端を裏板49の一側端に合致
させ〔第8図(ハ)参照〕、ここで左(右)顎関節の閉
(開)口時の撮影を行なう。最後に、フイルムカセット
9を更に押し込みその後端を裏板49の他側端に合致させ
〔第8図(ニ)参照〕、ここで左(右)顎関節の開
(閉)口時の撮影を行なう。斯くして、第10図に示す如
く2枚のフイルム91、91には“L"“R"の表示マークが付
された左右顎関節の開口・閉口時の撮影像が写し出さ
れ、上記同様診断に供せられる。
尚、上記実施例では分割フレーム61、62を軸63の枢着部
分で相互屈折可能としたが、その他の部位に屈折箇所を
設けることを除外するものではない。また、ヘッドレス
ト13を単独で上下位置調整可能とすることも自由に採択
される。
(考案の効果) 叙上の如く、本考案の歯科用X線撮影装置は、デンタル
撮影と顎関節撮影とを互いの撮影領域の干渉もなく共用
することができるので、設置スペース及びコストが低減
化され、汎用性が飛躍的に向上する。特に、顎関節撮影
用のハンガー機構をデンタル撮影領域から折畳み退避さ
せるようにした場合は、上記干渉が皆無とされ、共用価
値が一層向上する。亦、フイルムカセットホルダがパノ
ラマ用フイルムカセットを装着し得る大きさとされ、且
つ撮影フイルム上に撮影部位表示マークを付すようにす
れば、1枚のフイルム上に複数の撮影情報が区別的に得
られ、その多面的利用価値も飛躍的に向上する。このよ
うに数多くの利点を有する本考案は、その実用価値極め
て大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案装置の一例を示す全体斜視図、第2図は
同装置に採用される顎関節撮影用アーム機構の拡大縦断
面図、第3図は同装置の使用状態を示す正面図、第4図
は同平面図、第5図は同装置に採用されるフイルムカセ
ットホルダの分解斜視図、第6図は同フイルムカセット
ホルダの使用例を示す正面図、第7図及び第8図は同ホ
ルダにフイルムカセットを装着する要領を示す概略説明
図、第9図及び第10図はフイルム撮像の一例を示す説明
図である。 (符号の説明) 1……昇降支柱、10……ベース部、11……座椅子、12…
…背もたれ、13……ヘッドレスト、2……X線発生器、
21……コーン部、3……昇降支柱、31……水平旋回アー
ム、4……フイルムカセットホルダ、41……ホルダ本
体、42……X線受光窓、43……イヤーロッド、44……撮
影部位表示マーク、5……コーンホルダ、6……顎関節
撮影用ハンガー機構、61、62……分割フレーム。

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一の昇降支柱(1)と、該支柱(1)に
    水平旋回・首振可能に支持されたX線発生器(2)と、
    第二の昇降支柱(3)と、該支柱(3)に水平旋回アー
    ム(31)を介して支持され一側に顎関節撮影用フイルム
    カセットホルダ(4)及び他側に前記X線発生器(2)
    のコーン部(21)を着脱自在に装着する為のコーンホル
    ダー(5)を備えた水平旋回可能な顎関節撮影用ハンガ
    ー機構(6)とより成る歯科用X線撮影装置。
  2. 【請求項2】上記顎関節撮影用ハンガー機構(6)のハ
    ンガー主体が、相互屈折可能な分割フレーム(61)(6
    2)より成り、前記水平旋回アーム(31)と共に折畳み
    退却可能とされた請求項1記載の歯科用X線撮影装置。
  3. 【請求項3】上記昇降支柱(1)(3)が、ベース部
    (10)上に立設され、該ベース部(10)上には、座椅子
    (11)、背もたれ(12)及びヘッドレスト(13)が具備
    されている請求項1記載の歯科用X線撮影装置。
  4. 【請求項4】上記フイルムカセットホルダ(4)が、X
    線フィルムカセットを長手方向に沿って摺動可能に保持
    するホルダ本体(41)と、該本体(41)のX線受光面に
    開設されたX線受光窓(42)と、該X線受光窓(42)内
    の前後2箇所の定められた位置間に移動可能に固定され
    るイヤーロッド(43)と、該イヤーロッド(43)の前後
    位置移動に伴い上記X線受光窓(42)内に現出する撮影
    部位表示マーク(44)とを含む請求項1記載の歯科用X
    線撮影装置。
  5. 【請求項5】上記ホルダ本体(41)が、パノラマ撮影用
    フイルムカセットをその長手方向に沿って摺動し得る大
    きさである請求項1又は4記載の歯科用X線撮影装置。
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