JPH07154743A - 高速画像再生システム - Google Patents

高速画像再生システム

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JPH07154743A
JPH07154743A JP30060093A JP30060093A JPH07154743A JP H07154743 A JPH07154743 A JP H07154743A JP 30060093 A JP30060093 A JP 30060093A JP 30060093 A JP30060093 A JP 30060093A JP H07154743 A JPH07154743 A JP H07154743A
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Mineki Taoka
峰樹 田岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 MPEG圧縮動画像データを再生する装置に
おいて、高速再生を行う場合に、滑らかな早送り再生画
像を得ることを目的とする。 【構成】 早送り再生を行う要求を受けた場合には、そ
の画像の種類を検出するヘッダ検出を行い、この結果を
元に、制御手段109が直交変換情報復号手段105の
休止命令をP Picture及びB Picture
の復号において実行する、もしくは、早送再生の速度が
比較的遅い場合には、低次の情報のみを選択的に復号す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、MPEG(Moti
on Picture Experts Group)
と呼ばれるISOで規格化された動画像圧縮技術(IS
O 11172)によって圧縮された画像データを記録
した媒体を、高速で再生する高速画像再生システムに関
する。
【0002】
【従来の技術】MPEG(Motion Pictur
e Experts Group)と呼ばれるISOで
規格化された動画像圧縮技術(ISO 11172)に
よって圧縮された画像データは、画像単位内で圧縮符号
化されたI Pictureと、時間的に過去に位置す
る画像との相関及びその差分を用いて圧縮されたP P
ictureと、時間的に過去及び未来に位置するI
PictureもしくはP Pictureから相関及
び差分を取ることにより圧縮された画像であるBPic
tureとによって構成される。(これらの動画像圧縮
技術は、現在ISOによって規格化が進められている。
このうち、1.5MBPSの伝送速度で音声と画像の圧
縮を行うアルゴリズムはMPEG1と呼ばれ、ISO
11172として規格化されている。)MPEG方式に
よる動画像圧縮では、以下の様な手順が用いられる。こ
の様子を図2に示す。
【0003】MPEG方式による動画像圧縮では、ま
ず、複数の画像の中から、画像単位内で圧縮を行う画像
であるI Picture(21)が圧縮される。これ
は、その圧縮データのみを用いて画像の復元が可能な圧
縮方法である。この圧縮方法としては、MPEGの場合
には、この画像データを一定の領域(8×8画素)に分
割し、その領域に対し二次元離散余弦変換等の直交変換
を行ない、周波数領域を求める。そして、人間の視覚特
性が高周波に対して鈍感なことを利用して、その重み付
けを行ない、低周波領域に多くの符号を割り当て、高周
波領域の符号割り当てを少なくすることにより、その圧
縮が行われる。これは、量子化と呼ばれる符号化の精度
を与える手段により行われる。これにより、数分の1程
度のデータ量であれば、I Pictureとしては実
用上問題無い画像が得られると言われている。そして、
このように圧縮されたI Pictureの画像データ
を参照することにより、その他の時間的に後続する画像
22,23の圧縮が行われる。
【0004】次に、参照による圧縮手法について説明す
る。通常、この方式で圧縮される画像には、過去の画像
から参照するだけの画像と、過去および未来の画像から
参照される画像とに分けられる。これらの符号化の手順
としては、まず、I Pictureが符号化され、次
に、過去の画像から参照されて圧縮・復号される画像で
ある、P Pictureが符号化される。そして、過
去及び未来の画像から参照することにより圧縮・復号さ
れる画像である、B Pictureが符号化されるこ
とになる。この画像は通常、時間的にこれら二つの画像
の間に存在し、I Picture及びP Pictu
reよりも少ない符号量しか与えない。このような画像
シーケンス例を図3に示す。ここで画像IはI Pic
ture、画像PはP Picture、画像BはB
Pictureである。この様に、この方式で圧縮され
た画像には、三つの形式の画像が存在し、まずI Pi
ctureが数枚から数十枚の画像中に一枚、そして過
去の画像データからのみ参照するP Pictureが
2〜3枚中に一枚、そしてそれ以外は過去及び未来から
参照される画像であるB Pictureということに
なる。ただし、これらの画像数は決定されたものではな
く、符号化器の状態や、符号化によってそれまでに発生
した情報量等によって決定される。
【0005】P Picture、B Picture
の圧縮符号化については、他の画像との相関を取ること
により行われる。ここでは、各画像を所定の領域に分割
し、その分割された領域データに最も近い画素値を持つ
領域を相関を取る画像から検索し、その位置の差を符号
化する。これを動きベクトルと呼ぶ。ただし、このよう
に選択された領域も、圧縮される領域と同じ値を持つ場
合は少ない。このため、この参照する領域と参照される
領域との画素値の差異データを符号化する必要がある。
このデータの符号化の際には、I Pictureで用
いられたのと同様の直交変換手段と量子化手段により圧
縮が行われる。
【0006】この圧縮手法により圧縮された動画像デー
タの、復号再生について説明する。図7は従来のMPE
G再生システムの例を示したものである。再生時には、
まず、I Pictureが復号化され、画像が形成さ
れる。記録媒体701に記録されたMPEGデータは、
記録媒体読出手段702により読み出される。この記録
媒体としては、光、磁気ディスク、光、磁気テープ、I
Cカード等の種々の記録媒体を用いることが可能であ
る。この記録媒体701から記録媒体読出手段702に
よってから読み出されたMPEGデータは、可変長復号
化手段713によって復号される。これらのデータは、
データ切換手段703によって動きベクトルデータと、
直交変換情報に分けられることになるが、I Pict
ureのデータは全て直交変換情報であるため、この場
合のデータは全ては逆量子化手段704に送られ、量子
化と逆の手順である、逆量子化が為される。そして、直
交変換情報復号手段705送られ、画像の各画素データ
が得られる。そしてI Pictureの場合には、前
述のように動きベクトルから発生するデータは存在しな
いため、加算器をそのまま通り、画像の復号が完了す
る。この復号されたIPictureは画像メモリ70
7に記憶される。
【0007】そして、この画像を基に、他の圧縮画像
(P Picture、B Picture)を復元す
る。この復号では、まず復元される画像を、符号化の時
と同様の複数の領域として扱い、それぞれに復号を行
う。各領域毎のデータは、データ切換手段703に入力
され、動きベクトルのデータと、差異データとに分離さ
れる。
【0008】そして、動きベクトルのデータは図内70
8もしくは図内710の動き補償手段に入力され、動き
補償が行われる。差異データは、量子化と逆の変換を行
う逆量子化手段704に入力され、その結果が直交情報
復号化手段705に入力され、差異データが復号される
ことになる。この二つの出力データを加算手段706で
加算することにより領域の復号が行われる。そして画像
内各領域の復号を行うことにより、一枚の画像の復号が
完了する。そして復号された画像の中で、他の画像によ
って参照される画像であるP Pictureは、順次
画像メモリ709に記憶され、他の画像の復元に用いら
れる。
【0009】そして、このMPEG方式ではI Pic
ture、P Picture、BPictureの順
で復号を行うため、復号の順序が必ずしも再生の順序で
はない。このため、復号された画像データを一端、70
7、709等の画像メモリに記憶し、他の画像の復号に
参照した後に画像として出力するという場合もありう
る。このため、これらの画像データを、切換える手段が
必要となる。この切換えを画像切換手段712で行なっ
ている。
【0010】このように、画像単位内で圧縮された画像
と、その画像データとの相関をとり、その差異データを
符号化することにより圧縮したデジタル動画像データの
再生装置においては、まず数枚〜十数枚の画像中に一枚
現われる画像単位内圧縮画像データ(I Pictur
e)がまず復号される。この画像データを基に、符号化
の際に得られた相関データを用い、再生画像のある領域
データに対し、最もこの画像から再生画像の領域に近い
画像が抽出される。そして、この画像領域データと実際
の画像データとの差分が符号化時に計算され、このデー
タを復元し、加算することにより再生画像(P Pic
tuer, B Picture)が得られる。
【0011】このように、このデータの再生装置におい
ては、そのほとんどの画像が、数枚〜十数枚の画像間に
一度出現するI Pictureを必須とし、I Pi
cture以外の画像の再生を行なう場合、このI P
ictureをまず形成し、それを参照して画像を形成
する必要がある。これらの相関の計算には動き補償と、
差分情報の直交変換という手段を用いている。この直交
変換手段としては、MPEG方式では二次元離散余弦変
換を行なっており、これを求めるためには膨大な計算量
を必要とする。このため、早送の高速再生を行う場合に
は、全ての画像データを得るための計算量が膨大なもの
になり、この結果通常の復号器の速度では計算できな
い。このため、その圧縮データだけで復元が可能な、I
Pictureだけを再生する事により早送り再生を
実現していた。この手法は、代表的なものとしては、特
開昭63−310293号公報において、画像単位内圧
縮された圧縮画像データ、つまり本発明におけるI P
ictureのみを復号、再生させる技術が発明されて
いる。しかしこの再生方法では、1秒間に多くても3枚
程度の画像しか得られず、動画としては非常に不自然か
つ不連続なぎこちない早送動画像しか得ることが出来な
いという欠点を持っていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述で説明した従来の
高速再生方法では、I Pictureのみを再生する
ため、その画像中の動きは不自然もしくは不連続なもの
になり、特に単位時間辺りのI Pictureの数が
少ないデータではさらにその画像は不自然もしくは不連
続なぎこちないものしか得られないという問題がある。
【0013】本発明はこのような問題に関して為された
ものであって、自己圧縮画像のみでなく、その他の画像
の復号化も同時に行うことにより、より滑らかな動きの
画像が得られる高速再生システムを提供するものであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような問題を解決す
るために本発明は、早送再生時において、前述の相関計
算により得られる画像のデータ(P Picture,
B Picture)を復号する際に、差分に関するデ
ータの復号を休止させる制御手段を設けたことを第一の
特徴とし、その早送の速度に応じて、差分データの処理
段階を変化させる制御手段を設けたことを第二の特徴と
する。
【0015】
【作用】第1の発明によれば、MPEG方式により圧縮
されたデータを再生する再生システムにおいて、高速再
生を行う場合に、I Picture間に動き補償され
た画像が間挿されて出力される。第2の発明によれば、
I Picture間に直行情報の低域成分のみを復号
し、動き補償されたデータで構成される画像が間挿され
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の詳細を図を用いて説明する。
本発明の構成図を図1に示す。MPEGデータが記録さ
れた記録媒体101から、早送再生が可能なディスクプ
レーヤー又はテーププレーヤを可とする、読出手段10
2によって圧縮符号化された画像データが読み出され
る。このMPEGデータが記録された記録媒体として
は、高速読出が可能なものであればよく、光、磁気ディ
スク、光、磁気テープ等、種々の高速読出が可能な記録
媒体を用いることが可能である。そして、これらの記録
媒体から読み出されたデータは可変長復号手段113に
よって可変長復号が為され、その復号結果によってデー
タが動きベクトルとしてか、直交変換情報としてかの復
号を切換える判断を行う必要がある。この出力データが
データ切換手段103に送られる。そして、同時に、こ
のデータ中の画像の種類を決めるヘッダの検出が108
のヘッダ検出手段で行われる。
【0017】通常再生の場合、まず、この装置では、I
Pictureが復元される。この画像の圧縮データ
は全て量子化の逆の変換を行う逆量子化器104を経
て、逆量子化が為され、直交変換情報復号器105に入
力され、復号される。この様にして復元されたI Pi
ctureデータは、画像として出力され、また、次の
画像を復元するためのデータとして、画像メモリ106
に入力される。
【0018】次にこのI Pictureのデータを用
い、P Pictureの復元が行われる。入力された
データはデータ切換手段103により振り分けが行われ
る。入力されたデータには、前記領域間の動き情報に関
するデータと、その場合の差異に関するデータとが含ま
れている。この動き情報に関するデータは動き補償手段
107に送られる。ここで、前記動き情報を用いて前画
像データから最適な領域の取り出しが行われる。差異に
関するデータは逆量子化器104に入力され、その出力
が直交変換情報復号器105に送られる。ここでは、M
PEG1の場合には、逆DCT演算が行われる。また、
ここでは、その他の変換、例えばHaar変換、アダマ
ール変換、フーリエ変換、WAVELET変換等の空間
からの周波数変換が用いられる場合もある。これにより
領域間の差分の値が復元され、この二つのデータを加算
手段108で加算する事により画像領域データが復元さ
れる。この作業を対象画像の全領域に対して行い、全画
像が復元される。I Pictureを参照することに
よって復元される画像は画像メモリ110に記憶され
る。
【0019】そして、時間的に後続するP Pictu
reは、この記憶されたP Pictureを用いて順
次復号されることになる。次にB Pictureの復
号の際には、この画像メモリ106、110に記憶され
た二つの画像データを用いてP Pictureの場合
と同様に画像の復号が行われる。但し、この場合には二
つの画像のデータが取出されることになるため、その画
素値の配分比が、動き補償107、111もしくは加算
器108によって決定される。
【0020】そして、このMPEG方式ではI Pic
ture、P Picture、BPictureの順
で復号を行うため、復号の順序が必ずしも再生の順序で
はない。このため、復号された画像データを一端10
6、110等の画像メモリに記憶し、他の画像の復号に
参照した後に画像として出力するという場合もありう
る。このため、これらの画像データを、切換える手段が
必要となる。この切換えを画像切換手段104で行なっ
ている。
【0021】次に早送再生時の動作について説明する。
まず、記録媒体から高速の読み出しが行なわれる。再生
速度が速ければ速い程、そのデータの読み出しを速くす
る必要がある。早送の速度に応じて、制御手段109が
直交変換情報復号手段105に指示を出す事により、そ
の早送再生が行われる。この指示の内容を以下に説明す
る。
【0022】まず、I Pictureに関しては、全
ての画像の基準となるものであるため、これは全ての情
報を復号することになる。そして、P Pictur
e、BPictureに関しては、再生速度に応じ、制
御手段109は直交変換情報復号手段105に対し、そ
の復号する直交変換情報の割合を指定する。比較的再生
速度が遅い場合、直交変換情報のうち、一部の復元しや
すいデータである低次のデータのみを復元させる。これ
は本発明における第2の発明の例である。この低次のデ
ータの割合としては、高速再生の速度と、その復号に必
要な計算時間によって決まることになる。差異データの
符号化には、二次元余弦変換(DCT変換) や周波数変
換などの複雑な計算を用いる場合が多く、これは多くの
計算量及び計算時間を必要とする。そして、高速再生の
場合、例えば三倍速の高速再生が必要な場合には、直交
情報の変換を通常再生の三分の一の時間で行わなければ
ならない。この三分の一で復号が可能な成分を判断し復
号が行われる。その段階としては、例えば、通常再生の
場合の半分の情報、もしくは四分の一の情報、もしくは
直流成分のみの情報という形で速度に応じ、また復号器
の性能に応じて変化させることになる。これらの復号に
必要な時間が、倍速度分の一よりも小さい範囲で、最も
多くの直交変換情報が復号できるような動作を選び、制
御手段109が直交変換情報復号手段105に指定する
ことになる。これに対し、動き補償手段により画像領域
のデータを取り出す処理については、メモリーの読み出
しのアドレスを変更すればよいことになり、処理は直交
変換情報の復号に比較して非常に高速で済む。この結
果、これらの画像形成は非常に短い時間で行うことが可
能になる。これにより、若干正式な再生画像よりも画質
は落ちるものの、高速再生には十分な画像を、I Pi
cture以外の画像として提供することができる。
【0023】次に、直交変換を休止させる場合について
説明する。これは、前記の直交情報の復号の割合を指定
する場合と同様に、P Picture及びB Pic
tureの復号に際して行うものであり、全てのI P
ictureは全ての情報を復号する必要がある。これ
は本発明の中の第1の発明の例である。例えば、三倍速
等の高速再生の場合には、差異データを一切復号しない
といったように規定する。この速度は復号器がその倍速
度分の一の時間で、一切の直交変換情報の復号が行えな
くなる速度で決められ、その速度以上では、制御手段1
09が、直交変換情報復号手段105に対し、直交変換
休止の指示を出すことになる。これにより、若干正式な
再生画像よりも画質は落ちるものの、高速再生には十分
な画像を、I Picture以外の画像として提供す
ることができる。尚、単位時間当り形成される画像の枚
数は倍速度に応じて比例する。
【0024】また、休止の手段としては、この他にもデ
ータ切換手段103が逆量子化手段に対しデータの転送
を停止する構成、もしくは加算器において直交変換情報
復号手段105の出力を加算しない構成もある。実質的
な構成としては、上記本発明の説明と等価である。これ
らの方法を用いて、実際に早送再生を行う場合を説明す
る。
【0025】例えば二倍速再生の場合、復号器全体の動
きとしては、記録媒体からの読み出しが通常再生の二倍
で行われる。そして、二倍速再生の場合には画像シーケ
ンスの中で、二分の一の数の画像を再生することが望ま
しい。この場合、まずI Pictureが復号され
る。そして、このI Pictureを参照するP P
ictureが復元される。しかし、その画像の情報全
体を用いて画像を復元することは復号器の速度として不
可能な場合が存在するため、参照のみを用いて、もしく
は直交変換情報の低次の情報を高速再生に間に合う成分
のみを用いて差異データを復号し、画像の復元が行われ
る。このため、この画像は実際に最終的に復元される画
像よりも、画質は低く、I Pictureの該当部分
を貼り合わせたモザイク的な画像となる。しかし、早送
再生の場合には画像の雰囲気が使用者に伝わればよいた
め、この画像で十分なものと考えられる。次にこの画像
のみを参照して、もしくは直交変換情報の低次の情報を
高速再生に間に合う成分のみを用いて差異データを復号
し、P Pictureが復元され、順次画像が復元さ
れる。
【0026】これらを用いた実際の再生速度の可変状況
について説明する。まず再生速度が1倍に近い領域で
は、復号器の能力の及ぶ範囲内で差分データの一部を復
号しつつ、画像を再現する。しかし、全ての画像を再現
しても、例えば1.2倍の再生速度であった場合には、
NTSC方式であれば、30枚中の1.2分の1、つま
り25枚の画像しかハード的に出力することができな
い。このため、5枚の画像はまびいて出力することとな
る。これにはまず、B Pictureをまびいて計算
する、すなわち、一部のB Pictureに対しては
復号を行わないことになる。そして、復号器が差分を計
算出来ない領域まで再生速度が及んだ場合、差分データ
を復号しない、もしくは復号が可能な低次の直交変換情
報のみを復号することになる。そして、画像の間引は、
例えば2倍速で行なわれる場合には、NTSC方式であ
れば15枚分の画像の間引が行われる。これは、ほとん
どのBPictureを間引くことになる。B Pic
tureの存在自体は他の画像によって復号用の参照画
像として参照されることが無く、他の画像の再生に影響
を及ぼすことが無い。また、B Pictureは前述
した通り、その復元に二枚分の画像メモリを必要とす
る。これらの理由から、まず、B Pictureの再
生出力をを最初に制限することになる。このように、そ
の処理の簡略化のためには、P Pictureのみを
再生するというシステム構成が簡単である。ただし、P
Pictureのみを再生するといった場合にも、全
てのP Pictureは動き予測のみの再生を行う必
要がある。これはP Pictureは全て過去に存在
する最も近い位置の存在するP Pictureを参照
することによって再生が行われているためであり、一枚
でも途中が抜けると、以降のP Pictureが再生
できなくなるためである。
【0027】ただ、以降のP Pictureを再生し
なくても良い場合、例えば、8倍速で再生を行うといっ
た場合には、これらのI Pictureから次のI
Pictureまでの間には一枚しか画像を再生しなく
てもよいことになるため、一枚のみ出力されたP Pi
cture以外は再生を行う必要がなくなることにな
り、この限りではない。
【0028】これらのP Pictureを再生、出力
するパターンについて以下に説明する。例えば、図4の
ような場合を考える。これは、図内41はI Pict
ure、42,43,44,45,46は過去からのみ
参照する画像(P Picture)であり、その他は
過去及び未来から参照される画像(B Pictur
e)である。この場合、41から42までは1画像分し
か時間があいておらず、42から43、43から44ま
では3画像分の時間があいており、44から45、45
から46までは2画像分の時間があいている。このまま
再生すると、画像の再生段階において画像データの再生
自体は、例えばNTSC方式であれば、一秒間に約30
枚の表示速度でしか再生できないため、二倍速再生では
不具合が発生してしまう。このため、これらの画像を時
間的に後にずらして再生する事により再生に適合した速
度で画像データを出力することになる。この様子を図5
に示す。ここで、画像53は2回の再生が行われること
になる。このように若干時間的にズレが生じるが、ほぼ
時間シーケンスを再現し、かつI Picture以外
の画像を再生する事が可能となる。
【0029】次に三倍速の場合を考える。三倍速の場合
も二倍速の場合と同様に記録媒体からの三倍速での読み
出し、及びI Pictureの復元、及び画像の簡易
的な復元が行われる。これらの簡易的な復元自体はほと
んど時間を必要としないため、数倍程度の再生速度であ
れば、I Pictureが復元できれば、全ての過去
からのみ参照する画像を復元することが可能である場合
がある。しかし、二倍速の場合と同様に、過去からのみ
参照する画像(P Picture)の数は画像シーケ
ンス内で一定ではないため再生の段階において、不具合
が生じることになる。このため、これらの画像を時間的
に後にずらして再生する事により再生に適合した速度で
画像データを出力することになる。この様子を図6に示
す。この場合、画像65は再生されないことになる。
【0030】ある画像を何回再生するかという考慮を行
なう場合には、まず、その画像の再生以前に、何単位
(No)時間的に前に画像が再生されたかを知る必要が
ある。そして、その画像の後何単位(Nd)時間的に後
に復元できるのかを知る必要がある。これは、この間に
早送再生の倍速度(Sn)以下の画像単位しか無い場合
には、前に再生された画像の次に再生される画像は、該
当する画像の次に復元できる画像が再生されてしまうこ
とになる。逆に、この間に早送もしくは巻戻し再生の倍
速度(Sn)数以上の画像単位が存在する場合には、該
当画像を再生しなくてはならない事になる。特にこの倍
速度(Sn)の倍以上数の画像単位が存在する場合に
は、該当画像を二回再生することになる。このため、こ
の場合の再生回数(Dn)は、以下の式で与えられる。
【0031】
【数1】
【0032】この様に、その画像の再生以前に、いつそ
の画像が再生されたかを記憶しておき、また、次に再生
できる画像がどの位先にあるかを理解することができれ
ば、その再生回数が決定することになる。この様に、記
録媒体からの高速読出が可能で、画像単位内で圧縮され
た画像(I Picture)が復元できる速度領域に
おいては、過去からのみ参照する画像(P Pictu
re)が容易に復元できるため、その時間軸上で再生、
非再生の判断を行うことにより、早送として要請された
任意の速度による画像の出力が可能であり、任意速度か
らの滑らかな再生速度の可変が可能となる。
【0033】この様にして、早送再生時において、画像
単位内で圧縮された画像(I Picture)以外の
画像、例えばP Picture,B Picture
を再生し、比較的滑らかな動きの早送再生画像を提供す
る。
【0034】
【発明の効果】よって第1の発明では、MPEG方式に
より圧縮された画像圧縮データを記録した記録媒体を再
生する再生システムにおいて、その高速再生時にI P
icture以外の画像である、P Picture,
B Pictureの再生に際し、直交変換情報を復
号しないことにより、I Picture以外の画像を
再生することができ、滑らかな高速再生時の画像を提供
することができる。
【0035】また、第2の発明では、MPEG方式によ
り圧縮された画像圧縮データを記録した記録媒体を再生
する再生システムにおいて、その高速再生時にI Pi
cture以外の画像である、P Picture,
B Pictureの再生に際し、直交変換情報を部分
的にしか使用せずに復号することにより、I Pict
ure以外の画像を再生することができ、滑らかな高速
再生時の画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタル動画像再生装置のブロック図
である。
【図2】MPEG方式による動画像圧縮例を示す説明図
である。
【図3】画像の圧縮シーケンスを示す説明図である。
【図4】早送再生例、画像データの圧縮の一形態を示す
説明図である。
【図5】2倍速再生を行う場合の画像データの再生時間
の割り合てを示す説明図である。
【図6】3倍速再生を行う場合の画像データの再生時間
の割り合てを示す説明図である。
【図7】従来のMPEG動画像圧縮規格による、再生装
置の回路ブロック図である。
【符号の説明】
101:記録媒体 102:記録媒体読出手段 103:データ切換手段、 104:逆量子化器 105:直交変換情報復号手段 106:画像メモリ 107:動き補償手段 108:加算器 109:制御手段、 110:画像メモリ 111:動き補償手段 112:画像メモリ 113:画像切換手段、 114:可変長復号手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 7/32 H04N 7/133 Z 7/137 Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】IピクチャーデータとPピクチャーデータ
    とBピクチャーデータで構成されるMPEGデータを所
    定の順序で記録して成る記録媒体を通常再生速度または
    N(N>=2)倍の速度で再生する再生手段と、 前記各ピクチャーの符号化データの差分成分を復号化
    し、Iピクチャーの独立画像データ、Pピクチャー、B
    ピクチャーの差分画像データとを出力する直交変換情報
    復号手段と、 前記Iピクチャーと前記Pピクチャーに
    対応して形成される画像データを順次更新記憶する画像
    メモリと、 前記Pピクチャーデータと前記Bピクチャーデータ中の
    動ベクトルデータを検出し、形成する画像データに対応
    する動きベクトルデータに合わせて前記画像メモリより
    画像データを読み出すデータ読出手段と、 読み出された画像データと前記差分画像データと加算し
    て画像データを出力する加算手段と、 前記直交変換情報復号手段より得られるIピクチャーの
    画像データと、前記画像メモリより得られるPピクチャ
    ーの画像データと、前記加算手段より得られるBピクチ
    ャーの画像データとを、画像データの出力順序に合わせ
    て選択する選択手段とを、 それぞれ設けて成る画像再生システムに於て、 前記再生手段のN倍速再生操作に連動して、Pピクチャ
    ーデータとBピクチャーデータの再生期間中に前記直行
    情報復号手段の作動を休止させる制御手段を設け、前記
    直交変換情報変換または前記画像メモリより得られる画
    像データのみを出力することを特徴とする、高速画像再
    生システム。
  2. 【請求項2】IピクチャーデータとPピクチャーデータ
    とBピクチャーデータで構成されるMPEGデータを所
    定の順序で記録して成る記録媒体を通常再生速度または
    N(N>=2)倍の速度で再生する再生手段と、 前記各ピクチャーの符号化データの差分成分を復号化
    し、Iピクチャーの独立画像データ、Pピクチャー、B
    ピクチャーの差分画像データとを出力する直交変換情報
    復号手段と、 前記Iピクチャーと前記Pピクチャーに対応して形成さ
    れる画像データを順次更新記憶する画像メモリと、 前記Pピクチャーデータと前記Bピクチャーデータ中の
    動ベクトルデータを検出し、形成する画像データに対応
    する動きベクトルデータに合わせて前記画像メモリより
    画像データを読み出すデータ読出手段と、 読み出された画像データと前記差分画像データと加算し
    て画像データを出力する加算手段と、 前記直交変換情報復号手段より得られるIピクチャーの
    画像データと、前記画像メモリより得られるPピクチャ
    ーの画像データと、前記加算手段より得られるBピクチ
    ャーの画像データとを、画像データの出力順序に合わせ
    て選択する選択手段とを、 それぞれ設けて成る画像再生システムに於て、 前記再生手段のN倍速再生操作に連動して、Pピクチャ
    ーデータとBピクチャーデータの再生期間中に前記直行
    情報復号手段に対し、低次の領域の復号のみを選択的に
    行わせる制御手段を設けることを特徴とする、高速画像
    再生システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006030694A1 (ja) * 2004-09-13 2006-03-23 Sharp Kabushiki Kaisha 画像符号化装置、画像復号装置、画像符号化プログラム、及び画像復号プログラム

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