JPH07152404A - 制御装置 - Google Patents

制御装置

Info

Publication number
JPH07152404A
JPH07152404A JP5296923A JP29692393A JPH07152404A JP H07152404 A JPH07152404 A JP H07152404A JP 5296923 A JP5296923 A JP 5296923A JP 29692393 A JP29692393 A JP 29692393A JP H07152404 A JPH07152404 A JP H07152404A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
control
stored
storage means
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5296923A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3186380B2 (ja
Inventor
Masahiro Shikayama
昌宏 鹿山
Yasuo Morooka
泰男 諸岡
Naoki Tanaka
尚樹 田中
Masami Naito
正美 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP29692393A priority Critical patent/JP3186380B2/ja
Priority to CN94119805A priority patent/CN1057853C/zh
Priority to US08/348,109 priority patent/US5841946A/en
Publication of JPH07152404A publication Critical patent/JPH07152404A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3186380B2 publication Critical patent/JP3186380B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】制御対象から出力からカオス成分を取り除いた
信号を帰還信号から制御値を生成する制御装置を提供す
る。 【構成】第2の制御アルゴリズム102は、過去に生成
された再構成ベクトルと制御対象から入力された信号に
対する再構成ベクトルより予測値を決定し切り換え手段
105に出力する。またカオス性判定手段104は制御
対象からの入力信号の再構成ベクトルを生成しカオス性
の判定を行い切り替え手段105を制御し、カオス成分
が存在するときに105を開放し制御対象の信号から1
02で生成された信号を差し引くことによりカオス成分
を取り除いた信号を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカオスが外乱として重畳
する対象からカオスを的確に除去し、制御や状態推定,
予測等を高精度に行う装置の構成に関する。
【0002】さらに時系列に検出した状態変化の信号に
含まれるカオス性の度合いが一様でない対象の制御,状
態推定,予測に好適な装置に関する。
【0003】
【従来の技術】対象のカオス性に着目して制御を行う従
来の装置としては、「カオスファジイコントローラで予
測と制御」(エレクトロニクス,1993,2月号,p
p72−76)に記載されているように、対象から過去
に得た時系列信号に埋め込み処理を施した信号をメモリ
に蓄えておき、直近の時系列信号に類似のデータをメモ
リから抽出し、抽出したデータのトレンドを基に対象の
近未来のトレンドを予測し、予測結果を制御に反映させ
る方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術には次の
ような問題があった。第一の問題点として、時系列信号
そのものをカオスであると仮定しているため、対象の状
態変化にカオス変動が外乱として重畳している場合に、
外乱除去の観点から外乱成分のトレンドを予測し、制御
に反映させるための制御系の構成が明らかでなかった。
【0005】第二の問題点として、時系列信号そのもの
がカオスの場合も、対象の時系列変化が常に一様なカオ
ス性を有している場合には上記従来技術で良好な予測や
制御が行える可能性があるが、時系列信号のカオス性が
動的に変動する場合には、これに対処して制御を高精度
化できないことが問題であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記第一,第二の問題は
計測値を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶されてい
る計測値を抽出し予め定めた評価関数で評価する評価手
段と、前記記憶手段に記憶されている該計測値から計測
値を抽出する抽出手段と、前記抽出手段より抽出された
計測値を評価手段の結果に応じて制御する抽出値制御手
段と、計測値から抽出値制御手段の出力を差引き、更に
予め定めた制御値と差し引いた値との偏差を演算し、演
算結果を用いて制御対象への入力値出力する演算手段と
を備えることにより解決される。
【0007】更に、上記第一,第二の問題は、計測値の
時系列データから外乱成分を抽出する外乱成分抽出手段
と、計測値から外乱成分の出力を差し引いた値を記憶す
る記憶手段と、記憶手段に記憶されている計測値を抽出
し予め定めた評価関数で評価する評価手段と、記憶手段
に記憶されている計測値から計測値を抽出する抽出手段
と、抽出手段より抽出された計測値を評価手段の結果に
応じて制御する抽出値制御手段と、計測値から抽出値制
御手段の出力を差引き、更に予め定めた制御値と差し引
いた値との偏差を演算し、演算結果を用いて制御対象へ
の入力値出力する演算手段とを備えることにより解決さ
れる。
【0008】更に、上記第一,第二の問題は、計測結果
に基づいて制御指令値を決定する複数の制御アルゴリズ
ム決定手段と、計測値を記憶する記憶手段と、記憶手段
に記憶されている計測値より予め定めた評価関数でカオ
ス性を判定するカオス性判定手段と、カオス性判定手段
の結果に基づいて複数の制御アルゴリズム決定手段の一
つを選択し、選択された制御指令値を出力する制御アル
ゴリズム選択手段とを備えることにより解決される。
【0009】
【作用】計測値を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶
されている計測値を抽出し予め定めた評価関数で評価す
ることにより計測結果のカオス性を判定し、記憶手段に
記憶されている計測値から計測値を抽出することにより
予測値を算出し、抽出手段より抽出された計測値をカオ
ス性の判定結果に応じて制御する抽出値制御手段によ
り、計測結果からカオス成分を取り除くことができる。
【0010】計測値の時系列データから外乱成分を抽出
する外乱成分抽出手段と、計測値から外乱成分の出力を
差し引いた値を記憶する記憶手段により外乱成分のみ抽
出したデータを構成することができ、記憶手段に記憶さ
れている計測値を抽出し予め定めた評価関数で評価する
評価手段でカオス性の判定を行い、記憶手段に記憶され
ている計測値から計測値を抽出する抽出手段と、抽出手
段より抽出された計測値を評価手段の結果に応じて制御
する抽出値制御手段によりカオス性の類似度に応じて予
測値を出力し、計測値から抽出値制御手段の出力を差引
き、更に予め定めた制御値と差し引いた値との偏差を演
算し、演算結果を用いて制御対象への入力値出力する演
算手段により計測結果からカオス成分を取り除くことが
できる。計測結果に基づいて制御指令値を決定する複数
の制御アルゴリズム決定手段と、計測値を記憶する記憶
手段と、記憶手段に記憶されている計測値より予め定め
た評価関数でカオス性を判定するカオス性判定手段と、
カオス性判定手段の結果に基づいて複数の制御アルゴリ
ズム決定手段の一つを選択し、選択された制御指令値を
出力する制御アルゴリズム選択手段とを備えることによ
り、計測結果にカオス成分が含まれているときには予測
値を算出し、カオス成分が含まれていないときには他の
制御を行うことによりカオス成分の有無に関わらず制御
を行うことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に従って詳細に説
明する。図1に本発明を制御装置に適用した場合の実施
例を示す。制御装置100は制御指令発生装置110か
ら制御指令を受け取り、制御対象120をこの指令に従
って適切に動作させるための信号を制御対象120に対
して出力する。制御装置100は複数の制御アルゴリズ
ムとして、第1の制御アルゴリズム101,第2の制御
アルゴリズム102を備えており、さらに入力手段10
3,カオス性判定手段104,切り換え手段105,出
力手段106からなる。まず全体の処理の流れを簡単に
説明する。入力手段103は、制御対象120から信号
を取り込み、カオス性判定手段104,第2の制御アル
ゴリズム102に出力する。カオス性判定手段104は
取り込んだ信号がカオスかどうかを判定し、切り換え手
段105の入切を制御する。第2の制御アルゴリズム1
02は入力手段103の出力を受け取り、演算結果を切
り換え手段105に出力する。この出力は切り換え手段
105により、有効な信号として以下の演算に用いられ
たり、無効化されたりする。第1の制御アルゴリズム1
01は、入力手段103の出力から切り換え手段105
の出力を差し引いた値を制御対象120からの実質的な
帰還信号とし、これと制御指令発生装置110の出力と
の差分で与えられる制御偏差を入力信号とする。そして
予め定義された演算の結果を出力手段106に出力す
る。出力手段106はこの値を制御対象120に出力す
る。
【0012】次に各部の動作を詳細に説明する。本実施
例では時系列データに存在するカオス性の有無を、詳し
くは後に述べるように、相関次元が埋め込み次元に対し
て飽和するかどうかで判定する。すなわち相関次元が飽
和する場合に対象とした時系列信号をカオスと判定し、
それ以外の場合にはカオスではないと判定する。この他
にも時系列予測を行った場合の予測時間と的中率の関係
を調べ、的中率が短期予測の場合に高く、長期的な予測
になった場合に低くなる振る舞いを示した場合にカオス
と判定する手法や、適当な埋め込み次元で描いたアトラ
クタが回帰的であることをもって判定することも考えら
れる。さらに時系列信号から算出されるリアプノフ指数
の値やフラクタル次元の値を基に判定することも考えら
れる。以下、相関次元と埋め込み次元の関係に着目した
場合を例にして、図2にカオス性判定手段104の構成
を示す。
【0013】カオス性判定手段104は、時系列信号記
憶手段201,埋め込み手段202,埋め込み信号記憶
手段203,カオス性算出手段204から構成される。
図3に時系列信号記憶手段201の構成を示す。時系列
信号記憶手段201は、入力手段103から時系列に取
り込んだ信号を蓄える。図3に示すように、各タイミン
グで取り込まれた入力信号の値が、取り込み順序を示す
時系列番号とともに格納されている。ここではξN が最
も直近のデータであるとして、以下新しいデータの順
に、ξN-1,ξN-2とする。
【0014】図4に埋め込み手段202が実行する処理
のアルゴリズムを示す。一般に埋め込みとは、取り込ん
だ時系列信号、
【0015】
【数1】 (ξ0,ξ1,ξ2,・・・・・・,ξt,・・・・・・,ξN) …(数1) に対して、
【0016】
【数2】 XN =(ξNN-τ,・・・・,ξN-jτ,・・・・,ξN-(m-1)τ) XN-1=(ξN-1(N-1)-τ,・・・・,ξ(N-1)-jτ,・・・・,ξ(N-1)-(m-1)τ) XN-2=(ξN-2(N-2)-τ,・・・・,ξ(N-2)-jτ,・・・・,ξ(N-2)-(m-1)τ) : : : Xt =(ξtt-τ,・・・・・・,ξt-jτ,・・・・・・,ξt-(m-1)τ) : : Xn =(ξnn-τ・・・・,ξn-jτ,・・・・,ξn-(m-1)τ) …(数2) のようなm次元のベクトル(以下、再構成ベクトル)を
再構成する処理を言う。まずS4−1でjに1をセット
する。時系列番号がNのデータに対応したベクトルから
順に再構成していくが、以下では時系列番号tのデータ
を再構成する例を示す。S4−2でξ(t)をX(1)に格
納する。以下、S4−3でξt-τをX(2)に、ξt-j・τ
をX(j−1)へ順次格納していく。S4−4でj=mの
成立を判定し、成立していなければjに1を加えながら
S4−3の処理を繰り返す。成立していればt番目のデ
ータの再構成は終了し、時系列番号がt−1のデータの
再構成を行う。S4−5で処理の終了を判定する。処理
の終了は所望の個数の再構成ベクトルを生成したことで
判定される。遅れ時間τの値の設定法については「ニュ
ーラルネットシステムにおけるカオス」(合原編,第3
章,p91−124,東京電気大学出版局,1993)
で示されている。
【0017】図5に埋め込み手段202により構築され
た埋め込み信号記憶手段203の構成を示す。N〜t〜
nの時系列番号に対応して、X(1)〜X(m−1)からな
るm次元の再構成ベクトルが格納されている。
【0018】図6にカオス性算出手段204が実行する
アルゴリズムを示す。アルゴリズムの実行は、埋め込み
信号記憶手段203に蓄えられたデータを対象に行う。
まずS6−1で埋め込み次元の初期値として0を与えて
おく。S6−2で埋め込み次元を1だけ増加させ、S6
−3でこのときの相関次元の計算を行う。本実施例で埋
め込み次元とは図5のN〜t〜nに対応したXt(1)〜
Xt(m−1)のうち、相関次元の計算に用いるデータの
数と対応している。埋め込み次元が2のとき相関次元は
X(1)とX(2)を用いて計算され、埋め込み次元が3の
ときX(1),X(2),X(3)を用いて相関次元が計算さ
れる。相関次元は、相関積分と積分領域の関係から以下
のように算出される。相関積分は一般に(数3)で表さ
れる。
【0019】
【数3】
【0020】ただしH:ヘビサイド関数 H(x)=0 (x≦0) H(x)=1 (x>0) m:再構成された空間の次元 |Xi−Xj|:XiとXjの距離、たとえばユークリッド
距離 また(数3)の場合、積分領域は半径rの超球である。
limの演算を厳密に実行することは不可能であるが、で
きるだけ多くの再構成ベクトルを用いて(数3)を計算す
れば良好な値を近似的に計算できる。この結果が、
【0021】
【数4】
【0022】αは定数 のようにスケーリングされたとして、相関次元は埋め込
み次元mの関数としてν(m)で与えられる。次にS6
−4で、相関次元に適当な値εを加えた値が埋め込み次
元より小さいかどうかを検出する。時系列信号がカオス
でなければ、相関次元は埋め込み次元にかかわらず埋め
込み次元と一致した値になるが、時系列信号がカオスの
場合、相関次元は埋め込み次元に対して飽和し、ある埋
め込み次元以上でほぼ一定値となる。S6−4は、この
相関次元の飽和を判定する処理で、本実施例では、埋め
込み次元を増加させつつ相関次元を計算する演算におい
て、相関次元が埋め込み次元より小さな値になるかどう
かで近似的に判断する方法を示す。εは相関次元算出時
の演算誤差を補償するために加算する値で、定数でもよ
いし、埋め込み次元や相関次元の関数として適当に設定
してもよい。S6−4で不等式が成立した場合には、S
6−5でカオス性有りと判定し、アルゴリズムを終了す
る。不等式が成立しなかった場合には、S6−6で処理
の終了を判定する。処理終了のタイミングでなければS
6−2に処理を移し、埋め込み次元を1増加させ、同様
の処理を繰り返す。処理終了と判定された場合には、S
6−7でカオス性なしと判定する。処理の終了は、埋め
込み次元が予め定められた上限値に一致したことで終了
と判定するのが普通であるが、アルゴリズムの実行時間
で処理を打ち切ることも考えられる。以上のようにして
計算されたカオス性判定結果は、切り換え手段105に
送られる。切り換え手段105は、入力手段103から得
た時系列信号がカオスであると判定された場合にはスイ
ッチをオンにし、カオスでないと判定された場合にはス
イッチをオフにする。オンの場合には第2の制御アルゴ
リズム102の出力が有効化され、オフの場合には無効
化される。図7に第1の制御アルゴリズム101の構成
図を示す。図7は第1の制御アルゴリズム101が通常
のPID制御系の場合の実施例で、入力信号である制御
偏差に701で比例ゲインを乗じ、その結果に702で
積分処理,703で微分処理を施し、比例ゲインを乗じ
た結果と、積分処理,微分処理結果の総和を第1の制御
アルゴリズムの出力とする。制御アルゴリズムとしては
対象を制御するのに適当なものであればよく、最適制御
系や適応制御系等種々考えられる。
【0023】図8に第2の制御アルゴリズム102の構
成を示す。本実施例では第2の制御アルゴリズムが、入
力信号にカオス外乱が重畳しているという前提で、直近
の外乱成分の値を基に、近い将来印加される外乱の値を
予測する処理を行う場合の実施例を示す。入力手段10
3から時系列信号を受け取る時系列信号記憶手段801,埋
め込み手段802,埋め込み信号記憶手段803の処理
は図2の201〜203と同じにすることが可能なため、
詳細な説明は省略する。予測データベース作成手段80
4は、時々刻々変化する埋め込み信号記憶手段803の
内容を、隣接した時間タイミング(以下ではΔt)のペ
ア単位に記憶する。図9にこのようにして作成された予
測データベースの構成を示す。予測データベース805
には、ある時刻(t1)における埋め込み信号に対し
て、Δtだけ経過したタイミング(t2)に対応した埋め
込み信号がペアとして蓄えられている。例えば番号1で
は、時刻t1における再構成ベクトル(0.2234,
0.2457,0.2681,・・・,0.3781)が
Δt時間後には(0.2593,0.2234,0.24
57,・・・,0.4001)に変化したことと対応す
る。予測データベース805にはこのようなデータのペ
アが多数蓄えられている。
【0024】図10に外乱予測手段806が実行する処
理のアルゴリズムを示す。まずS10−1では、埋め込み
信号記憶手段803より、入力信号として直近の再構成
ベクトルであるXNを取り込む。次にS10−2で、入
力した再構成ベクトルXNと予測データベース805の
入力部(時刻t1における埋め込み信号)のデータとの
類似度Rを(数5)により求める。この場合、入力部
(時刻t1における埋め込み信号)のデータの番号ごと
に、全ての番号について類似度Rj を求める。また、こ
こで予測データベースのデータをカオス性の判定のため
に作成した再構成ベクトルのうちカオス性ありと判断さ
れたものを図9の時刻t1における埋込信号として順次
格納し、更に各再構成ベクトルの直近のデータ(Xt1)の
Δtだけ経過したタイミング(t2)に対応したデータ
を格納した時刻t1における埋込信号とペアにして記憶
しておけば記憶容量を少なくすることができ、処理量を
低減でき高速に類似度が高いデータを抽出することがで
きる。
【0025】
【数5】
【0026】ただしXN=(ξN,ξN-τ,・・・,
ξN-jτ,・・・,ξN-mτ) j:番号 そして、(数5)により得られたRj の値が一定値
(θ)以下となった番号と対応する時刻t2のデータの
うち最新のデータ(Xt2)を抽出する。S10−3で
は、抽出したデータより予測値Sの算出を行う。ここで
は抽出されたデータが複数ある場合を考慮して(数6)
により求める。
【0027】
【数6】
【0028】ただしH:ヘビサイド関数 H(Ri)=0 (Ri≦θ:θ=定数) H(Ri)=1 (Ri>θ) S10−4では算出した予測値Sを806から出力す
る。このとき制御対象120から検出した時系列信号が
カオスであるとカオス性判定手段104で判定されてい
れば、切り替え手段105が制御され、制御対象120
から検出した値から予測値Sが差し引かれる。また時系
列信号がカオスでない場合にはこの処理を行わない。
【0029】したがって、制御対象120から検出した
時系列信号のカオス性を判定することによりカオスが断
続的にに発生する場合にも対応できる。さらに予測値
を、複数のデータの中から抽出して求める構成としてい
るので、予めカオスの挙動を式で与え時間的に異なった
カオスが現れても制御することが可能である。
【0030】図11に以上の発明を、実際にカオス外乱
の重畳する対象を制御する制御装置に適用した実施例を
示す。図に示すように制御対象120にはカオス外乱1
101が重畳しており、制御精度を向上させるためには
この影響を除去することが必要となる。制御装置100
には新たに外乱成分抽出手段1102が備えられてお
り、入力手段103から取り込んだ信号から制御対象の
本質的な動作を取り除き、外乱の成分を抽出する。本実
施例で外乱成分抽出手段1102は、制御対象モデル1
103およびローパスフィルタ(LPF)1104を備
えている。制御対象モデル1103には制御対象120
の入出力ダイナミクスが蓄えられており、制御対象12
0に出力したのと同様の信号を第1の制御アルゴリズム
101から受け取り、対応した値を出力する。LPF1
104は必要なければ省略してもよい。入出力ダイナミ
クスが既知の場合は(数7)のような伝達関数の形で蓄
えてもよいし、実験データから最小二乗近似等で同定し
た場合には(数8)のような回帰式の形で蓄えてもよ
い。
【0031】
【数7】 Z(t)=6/(1+3S)・Y(t) …(数7) ただし Y(t)は制御対象モデル1103の入力、Z
(t)は出力 Sはラプラス演算子
【0032】
【数8】 Z=A・Y …(数8) ただし Yは制御対象モデル1103の入力時系列ベク
トル、 Zは出力時系列ベクトル、 Aは変換行列 外乱成分抽出手段1102は、このようにして得られた
制御対象モデル1103の出力を入力手段の出力から差
し引き、さらにローパスフィルタ1104で高調波の除
去を行った後、第2の制御アルゴリズム104に出力す
る。これにより入力手段103から得た信号から、カオ
ス外乱成分が抽出されたことになる。この信号を対象に
してカオス性判定手段104はカオス性の判定を行い、
切り換え手段105を開閉する。本実施例で第2の制御
アルゴリズム102は、構成の一部をカオス性判定手段
104と共有しており、外乱予測手段806は予測に用
いる再構成ベクトルを、カオス性判定手段104の埋め
込み手段203から取り込む。このようにして全体の構
成を簡単化できる。また切り換え手段105を省略し、
第2の制御アルゴリズム102の出力を常時有効とする
ことも出来る。
【0033】以上述べたカオス性判定手段104,切り
換え手段105の処理は、ハードウェアで実現しても良
いしソフトウェアで実現しても良い。またカオス外乱1
101が制御対象120の出力側に重畳する場合を例に
して説明したが、制御対象120の入力側に重畳する場
合についても、同様の考え方でカオス外乱の除去が可能
である。さらに本実施例では、切り換え手段105の開
閉をカオス性算出手段の出力に従って行ったが、外乱予
測手段806の演算内容を基に開閉することも考えられ
る。この場合、埋め込み信号記憶手段203から取り込
んだベクトルと抽出された再構成ベクトルの距離の平均
値である、
【0034】
【数9】
【0035】に着目し、これが一定値以下の場合には切
り換え手段105を閉め、それ以外の場合には切り換え
手段105を開き、第2の制御アルゴリズム102の出
力を無効化することが考えられる。また埋め込み信号記
憶手段203から取り込んだベクトルと類似度が一定値
以下の再構成ベクトルが存在し、予測値Sが計算できる
場合には切り換え手段105を閉め、それ以外の場合に
は切り換え手段105を開く方法も考えられる。また切
り換え手段105を時系列信号の自己相関の大きさにし
たがって開閉することも考えられる。この場合は、自己
相関が大きい場合に切り換え手段105を閉じ、小さい
場合には外乱の予測結果が信用できないということで、
切り換え手段105を開く処理を行えばよい。自己相関
の算出方法は、岩波数学辞典に示されている。さらに時
系列データのカオス性を判定する指標としては、リアプ
ノフスペクトラムの最大固有値の値を用いることが考え
られる。この場合には固有値の値が正の大きな値のとき
には切り換え手段105を開き、正の小さいな値のとき
には切り換え手段105を閉じる処理を行えばよい。リ
アプノフスペクトラムの最大固有値は以下のようにして
計算できる。
【0036】再構成ベクトル、
【0037】
【数10】 Xt=(ξtt-τ,・・・・・・,ξt-jτ,・・・・・・,ξt-(m-1)τ) …(数10) を、
【0038】
【数11】 Xt+1=(ξt+1(t+1)-τ,・・・・・・,ξ(t+1)-jτ,・・・・・・,ξ(t+1)-(m-1)τ) …(数11) に写像する非線形写像をFt と定義する。このときXt
の微小変位をδXtとし、テーラー展開を用いた線形近
似により、
【0039】
【数12】 δXt+1=DF(Xt)δXt …(数12) が得られる。ここでDF(Xt)は、XtにおけるFtのヤ
コビ行列を表す。すなわちFtの第i成分をFi,Xtの第
j成分をXj(=ξt-jτ)とおくと、
【0040】
【数13】 DFij=(δFi/δXj) …(数13) である。ここで、
【0041】
【数14】 DFN=DF(XNー1)DF(XNー2)・・・・DF(X0) …(数14) を考えると、リアプノフスペクトラムは行列DFN の固
有値σi(N)を用いて、
【0042】
【数15】 λi=lim(1/N)log|σi(N)| …(数15) で定義できる。λi の最大値がリアプノフスペクトラム
の最大固有値である。算出方法の詳細は「カオス時系列
解析」(池口,“カオス理論とその応用セミナ”講習会
テキスト,(株)総合技術センタセミナ事業部主催)等の
文献に記載されている。関数Ftの定義が困難な場合の
ヤコビアンの算出法としてはSano & Sawadaの方法があ
り、詳細はPhys.Rev.Lett.,55,1082−108
5(1985)に記載されている。
【0043】図12に外乱成分抽出手段1102の制御
対象モデルを、制御対象120の入出力信号から学習に
より同定する実施例を示す。モデル同定手段1201は
第1の制御アルゴリズム101の出力信号と入力手段1
03から得た入力信号を基に、制御対象モデル1103
のチューニングを行う。図13に制御対象モデル1103を
ニューラルネットで実現した場合の制御対象モデル11
03とモデル同定手段1201の構成を示す。本実施例
で制御対象モデル1103は、複数のニューロン130
1がシナプス1302により層状に結合されたネットワ
ーク構成となり、モデル同定手段1201はシナプス1
302の荷重値を決定する演算を行う。ニューラルネッ
トの演算および学習のアルゴリズムは多くの文献で参照
できるが、例えば「入門と実習ニューロコンピュータ」
(技術評論社)に詳しく述べられている。図13におい
てモデル同定手段1201は、制御対象モデル1103
と同様の構造をしたネットワーク1303,ネットワー
ク1303のシナプス1307の荷重値wを学習により決定
する荷重更新手段1304,学習の結果得られた荷重値
wを制御対象モデルに転送し、対応したシナプスに設定
する荷重設定手段1305からなる。ネットワーク13
03は第1の制御アルゴリズム101が制御対象120
に出力する値を入力信号として、所定の演算結果を出力
する。荷重更新手段1304は、この出力値を入力手段
103の出力から差し引いた値を基に、シナプス130
7の荷重値をネットワーク1303の出力と入力手段1
03の出力とが一致する方向に変更する。この演算を所
定の回数繰り返した後形成された各シナプスの荷重値
は、荷重設定手段1305により、制御対象モデル1103
の各シナプスに設定される。モデル同定手段1201の
処理は、制御中に逐次行ってもよいし、制御を開始する
に先だって前処理として行ってもよい。本実施例では制
御対象モデル1103が確定した後、予測データベース
作成手段804の処理が起動され、予測データベース8
05が作成される。
【0044】図14に、図11の切り換え手段105を
ゲイン設定で代替した実施例を示す。ゲイン設定手段1
401はカオス性算出手段204の演算内容が定量化し
たカオス性の大きさに従ってゲイン1402を適当な値
に設定する。一例として、カオス性算出手段204の演
算内容のうち、処理を打ち切ったときの相関次元の値D
s および埋め込み次元と相関次元の差分の値Gd に着目
し、
【0045】
【数16】 Kc=α(Ds/Gd) …(数16) ただしαは定数 に従って、Ds が大きくGd が小さいときに大きなKc
となるようにゲイン設定する方法が考えられる。またリ
アプノフスペクトラムの最大固有値(リアプノフ指数)
をカオス性の大きさと対応付け、これを監視して、値が
大きくなるとKcを小さくし、値が小さくなるとKcを大
きくする処理を行うことも考えられる。図15に、本発
明を時系列信号の予測装置に適用した実施例を示す。予
測装置1500は、複数の予測アルゴリズムとして第1
の予測アルゴリズム1501,第2の予測アルゴリズム
1502を備え、さらに時系列信号を受信する入力手段
1503,入力した時系列信号のカオス性を判定するカ
オス性判定手段1504,カオス性の判定結果を基に予
測アルゴリズムの選択を行う切り換え手段1505,切り換
え手段105により有効化された予測アルゴリズムの演
算結果を出力する出力手段1506からなる。カオス性
判定手段1504は図2のカオス性判定手段104と同
一構成で実現できる。また第1の予測アルゴリズム15
01の構成例としてカオス短期予測を行うとすると、図
8の構成をそのまま適用できる。第2の予測アルゴリズ
ム1502として線形回帰予測を行う場合の実施例を示
す。直近の時系列信号(ξ1,ξ2,・・・,ξN)からξ
N+1 を予測する場合を考えると、第2の予測アルゴリズ
ム1502は、
【0046】
【数17】 ξN+1=a1ξ1+a2ξ2+・・・+aNξN …(数17) 但し a1〜aNは定数 の線形式を計算し、計算の結果得られたξN+1 を切り換
え手段105に出力する。切り換え手段105は、時系
列信号のカオス性が大きいと判定された場合には第1の
予測アルゴリズム1501で計算されたカオス短期予測
結果を出力手段1506に出力する。またカオス性が小
さい、あるいは存在しないと判定された場合には、(数
11)で計算された線形回帰予測の結果を出力手段15
06に出力する。予測装置1500に備えるべきアルゴ
リズムとしてはこれらの他にもニューラルネットを用い
た非線形予測等種々考えられるが、必要に応じて予測ア
ルゴリズムを変更,追加することは容易である。またカ
オス性判定手段1504の処理を、自己相関を求める処
理に置き換えることも考えられる。さらに時系列信号の
カオス性にしたがって各予測アルゴリズムの出力にゲイ
ンを設定し、各出力を合成して予測装置の出力とするこ
ともできる。
【0047】図16に本発明を制御装置に適用し、カオ
ス性判定結果にしたがって制御アルゴリズムを切り換え
る実施例を示す。制御装置1600は制御対象1610
から帰還された信号を入力手段1603で受信し、カオ
ス性判定手段1604で埋め込み次元に対して飽和する
相関次元の値を算出する。この計算結果にしたがって、
切り換え手段1605を操作する。第1の制御アルゴリ
ズム1601および第2の制御アルゴリズム1602
は、制御指令発生装置1610の信号から入力手段16
03で受信した信号を差し引いた信号を入力し、制御演
算を行った結果を切り換え手段1605に出力する。切
り換え手段1605はこれらのうち有効なものを選択
し、出力手段1606に転送する。出力手段1606は
この結果を制御対象1610に出力する。
【0048】図17にカオス性判定手段1604の処理
アルゴリズムを示す。S17−1〜S17−5は図6の
S6−1〜S6−4およびS6ー6と同じである。S1
7−4の不等式が成立することなく処理が終了した場合
には、S17ー6で相関次元を最大値に設定する。S1
7−7では、埋め込み次元に対して飽和した相関次元の
値が、しきい値より大きいかどうかを判定する。飽和し
ない場合にはS17−6で最大値が設定されている。本
実施例では、相関次元が小さい場合にはS17−9で第
1の制御アルゴリズムの出力を有効とし、大きい場合に
はS17−8で第2の制御アルゴリズムの出力を有効と
する処理を行う。しきい値はこの切り換えを行う境界値
に設定する。
【0049】図18に第1の制御アルゴリズム1601
と第2の制御アルゴリズム1602の構成を示す。本実
施例で、第1の制御アルゴリズム1601はPID制御
系、第2の制御アルゴリズム1602はPI制御系で構
成されており、各制御要素の動作は図7で示したのと同
様である。切り換え手段1605により、時系列信号の
相関次元がしきい値より小さい場合にはPID制御系の
出力が、相関次元がしきい値より大きい場合にはPI制
御系の出力が、制御装置1600から出力される。制御
アルゴリズムとしてはPID制御系,PI制御系の他
に、最適制御系等種々考えられる。
【0050】図19に制御対象から得た時系列信号のカ
オス性を判定した結果にしたがって、対象に操作量を出
力するかどうかを切り換える実施例を示す。本実施例で
カオス性判定手段は図17のアルゴリズムと同様の処理
を行い、算出した相関次元としきい値の大小関係を判定
する。切り換え手段1905は、この結果にしたがって
制御アルゴリズム1901の出力を有効化し、制御対象
1910を制御状態にしたり、無効化して制御対象19
10を無制御状態にする。制御アルゴリズム1901の
演算内容としては、制御対象に良好な指令を出力可能な
ものであれば何でも良く、図18に示したPID制御系
等、種々のアルゴリズムが考えられる。
【0051】図20に本発明を表示装置に適用した実施
例を示す。表示装置2000は複数の表示アルゴリズム
を備え、カオス性判定手段2004が対象2010から
得た時系列信号のカオス性を判定した結果にしたがっ
て、カオスの場合には第1の表示アルゴリズム2001
でアトラクタの表示を行う。またカオスでない場合には
第2の表示アルゴリズム2002で、時系列信号がカオ
スでないことに対応した図形を表示する。
【0052】図21に第1の表示アルゴリズム2001
の構成を示す。表示アルゴリズム2001は図2で示し
た時系列信号記憶手段2010,埋め込み手段202と
同じ構成で実現可能な時系列信号記憶手段2101,埋
め込み手段2102を備え、さらに埋め込まれた信号に
対応した図形を生成する埋め込み信号表示手段2103を有
している。埋め込み信号表示手段2103の出力は切り
換え手段2005に送られる。
【0053】図22に埋め込み信号表示手段2103が
実行する処理のアルゴリズムを示す。S22−1で埋め
込み手段2102より埋め込まれた再構成ベクトルを取
り込む。これがXt=(ξt,ξt-τ,・・・・・,ξt-2τ
・・・・・,ξt-(m-1)τ)であったとして、S22−2では
t に対応した座標を、埋め込み次元mに対応したm次
元の超空間にプロットする。ただしm>3。図23に表
示例を示す。(a)は第1の表示アルゴリズム2001
により生成された図形で、埋め込み次元が3の例であ
る。逐次取り込まれる再構成ベクトルを3次元の空間に
プロットした結果生成される図形がアトラクタの形で描
かれる。(b)は第2の制御アルゴリズム2002によ
り描かれた図形の一例である。単調な図形を表示し、時
系列信号がカオスでないことを示している。図20の表
示アルゴリズムとしては、このほかに時系列信号がホワ
イトノイズや有色ノイズであることを検出する手段を設
け、対応した図形を表示することが考えられる。
【0054】図24に本発明を異常処理装置に適用した
実施例を示す。本実施例で、異常処理装置2400は複
数の異常処理アルゴリズムを備え、カオス性判定手段24
04が対象2410から得た時系列信号のカオス性を判定
した結果にしたがって、適切なアルゴリズムを選択して
実行し、その結果を出力手段2406から対象2410に出
力する。カオス性判定結果と対象2410の異常性との
関係については、図6の処理で求めた相関次元の値を基
に対応づけることが考えられる。原子力プラントでは相
関次元の低下がシステム安定性の低下と対応することが
知られており、このような用途では、相関次元が低くな
ることで異常処理アルゴリズムを起動し、さらに相関次
元の値により起動する異常アルゴリズムを切り換えるこ
とが考えられる。例えば第1の異常処理アルゴリズムを
システム停止,第2の異常処理アルゴリズムをアラーム
ランプの点灯とし、相関次元が2以下になると第1の異
常処理アルゴリズムを起動し、相関次元が2〜4ではア
ラームランプを点灯させ、4以上であればシステムが健
全であるとして、異常処理アルゴリズムを起動しないこ
とが考えられる。
【0055】図25に本発明を信号受信装置に適用した
場合の実施例を示す。信号受信装置2500は複数の暗
号解読手段として、第1の暗号解読手段2501,第2
の暗号解読手段2502を備え、さらに暗号送信部25
01から送られる信号を受信する受信手段2503,カ
オス性判定手段2504,カオス性の判定結果にしたが
って暗号解読手段の選択を行う切り換え手段2505,
解読結果を出力する出力手段2507,出力された結果
を表示する表示手段2507からなる。本実施例で第1
の暗号解読手段2501は、受信した時系列データ、
【0056】
【数18】 ξ1,ξ2,・・・・・・・,ξt,・・・・・・・ …(数18) のそれぞれに対して、
【0057】
【数19】 Ξt=ξt−At …(数19) ただし At=4At−1・(1−At−1) A1=0.5 の暗号解読処理を行い、時系列信号
【0058】
【数20】 Ξ1,Ξ2,・・・・・・・,Ξt・・・・・ …(数20) を再生する。また第2の暗号解読手段2502は、同様
【0059】
【数21】 Ξt=ξt−Bt …(数21) ただし Bt=10・(−Bt−1+Ct−1) B1=0.0 Ct=−Bt−1・Dt−1+28Bt−1−Ct−1 C1=0.1 Dt=−Bt−1・Ct−1−(8/3)・Zt−1 D1=0.0 の処理により、再生信号を求める。どちらの解読結果を
有効とするかは、カオス性判定装置2504の出力に基
づいて切り換え手段2505で選択される。選択された
解読手段の解読結果は、出力手段2506を介して表示
手段2507に表示され、ユーザに提示される。
【0060】次にカオス性算出手段204が時系列信号
のカオス性を判定する処理を高速化した実施例を示す。
図26にカオス性算出手段204が実行する処理のアル
ゴリズムを示す。S26−1で埋め込み次元に適当な値
Pを設定する。Pの値としては、相関次元として想定さ
れる値よりも大きな値に設定しておけばよく、例えば相
関次元として5近傍の値が予想される場合であれば10
程度に設定すればよい。S26−2では図6の説明で述
べた手法で相関次元を算出する。S26−3で相関次元
に適当な値εを加えた値が埋め込み次元よりも小さいか
どうかを判定し、小さい場合はS26−4でカオス性有
りと判定する。また大きい場合はS26−5でカオス性
なしと判定し、処理を終了する。S26−3のεの値は
相関次元の算出誤差を補正するための定数で、たとえば
1〜2程度に設定する。このようにすれば図6,図17
で示した、埋め込み次元の次数を1から順次上げてい
き、対応した相関次元の飽和を検出する手法に比べ、カ
オス性の判定処理が高速化される。
【0061】図27にカオス性判定手段104でカオス
モデルの同定を行い、同定精度でカオス性に判定を行う
実施例を示す。カオス性判定手段2700は、照合手段
2701,複数のカオス関数を備えた関数群2702,切り
換え判定手段2705からなる。さらに関数群2702
はカオス関数として第1の関数2703〜第nの関数2
704を備えている。カオス関数としては、
【0062】
【数22】 ηt=aηt−1・(1−ηt−1) …(数22) で記述されるロジスティック関数等を必要に応じて種々
備える。照合手段2701は入力手段103から入力し
た時系列信号、
【0063】
【数23】 (ξ0,ξ1,ξ2,・・・・・・・,ξt,・・・・・・・,ξN) …(数23) に対して、各カオス関数により初期値ξ0 から(数1
5)等を用いて発生させた時系列信号、
【0064】
【数24】 (η0,η1,η2,・・・・・・・,ηt,・・・・・・・,ηN) …(数24) 但し η0=ξ0 との相互相関を算出する。相互相関の大きさUは、
【0065】
【数25】
【0066】で計算できる。そして最も相互相関Uの値
が大きなカオス関数を抽出し、このときのUの値を切り
換え手段2705に送出する。切り換え判定手段はUの
値を認識し、Uが一定値より大きい場合には入力手段1
03から取り込んだ時系列信号がカオス関数で良好に同
定できたと判定し、切り換え手段105を閉じる信号を
出力する。またUが小さな値のときは取り込んだ時系列
信号はカオスでないと判定し、切り換え手段105を開
く信号を出力する。さらにUが小さい場合には、外乱予
測手段806や第1の予測アルゴリズム1501の処理
を(数15)等のカオス関数に置き換え、これにより次
時刻以降の予測値を算出する方法も考えられる。また信
号受信装置2500に適用した場合には、カオス関数が
重畳されている受信信号に対して同様の処理を行い、同
定したカオス関数を受信信号から減じることにより暗号
の解読を行うことも考えられる。これにより通信のセキ
ュリティを向上させることができる。
【0067】図28に制御対象120として、熱間圧延
ラインで鋼材の昇温を行う加熱炉プラントの例を示す。
図において加熱炉2800はガスバーナ2803で高温
状態に保たれている。入口に挿入されたスラブ(鋼材)
2801は高温雰囲気中で昇温され、出口から装出され
る。制御装置100は、入力手段103を介して温度計
2802より加熱炉2800の温度を検出し、この値と
温度指令値からガスバーナ2803に送る燃料流量の値
を決定し、出力手段106を介して出力する。ここで温
度計2802から検出される値には、本来検出すべき温
度Tに、熱対流に起因したカオスゆらぎTd が重畳され
ている。カオスゆらぎは、ミクロには分子同士の規則性
を持った衝突や相互作用により発生し、さらに炉壁や空
気入出力部との相互作用等、炉帯内部の幾何形状に依存
した効果が重畳される。いずれにしても観測された温度
(T+Td)を基に操作量算出の演算を行った場合、燃料
流量の値がTd を反映して決定されることになり、加熱
炉2800の温度にばらつきが生じる。したがって装出
されるスラブ2801の温度もばらつきを持ち、この結
果、目標温度からへだたる場合がある。温度を高精度に
制御するためにはTd の効果を除外した値を基に燃料流
量の値を決定する必要がある。カオスを発生させている
力学系がp次元のとき、検出可能な信号が1次元であっ
ても、埋め込み処理で高次空間に再構成することにより
力学系の挙動の性質が再現できることが知られている。
したがって本実施例の場合も、第1の実施例で述べた手
法でデータの持つカオスの性質が再現でき、短期予測を
行える。制御装置100の入力手段103は、温度計2
802から加熱炉2800の温度T+Td を検出する。
外乱成分抽出手段1102で外乱成分Td が抽出され、
カオス性判定手段104で時系列に蓄えられたTd におけ
るカオス性の有無、あるいはカオス性の大きさが定量化
される。この値にしたがって切り換え手段105が開閉
される。第2の制御アルゴリズム102は、時系列に蓄
えられたTd から時々刻以降のTd の値を予測する。T
d の時系列の振る舞いがカオスの場合には、予測された
Td の値が入力手段103で得た信号から除かれる。こ
の値が制御対象120からの実質的な帰還信号と見なさ
れ、制御指令との偏差に対して第1の制御アルゴリズム
で制御演算を行った結果が操作量として、出力手段10
6を介して制御対象120へ出力される。具体的には、
操作量は例えばガスバーナ2803に送られる燃料流量
の値として算出される。以上により、検出した温度に含
まれるカオス外乱に影響されない高精度な制御が可能と
なる。
【0068】図29に制御対象120が浄水プラントの
例を示す。浄水プラント2900は川や湖から取水した
原水に凝固材注入器2904より適当量の凝固材を注入
し、水道水を精製するシステムである。制御装置100
は、入力手段103を介してセンサ2903より水の精
製度を検出し、この値から出力手段106を介してバル
ブ2905を操作する信号を出力し、注入すべき凝固材
の量を決定する。同様にセンサ2903から検出する値
には流体のゆらぎに起因したカオス外乱が重畳されてい
る。ゆらぎを生じさせる原因としては、ミクロには水の
分子同士の規則性を持った相互作用やこれにより発生す
る渦の効果、凝固剤の不一様な落下挙動等により発生
し、さらに炉壁や空気入出力部との相互作用等、炉帯内
部の幾何形状に依存した効果が重畳される。この場合も
図28の実施例と同様の信号処理が適用でき、制御装置
100を図1から図14で述べた構成とすることで、同
様に、水質を目標値の近傍で均一化した高精度な制御が
可能となる。
【0069】図30に制御対象120が圧延システムの
例を示す。鋼材3000はロール3001により圧延さ
れる。制御装置100は、入力手段103を介して厚み
センサ3002より鋼材3000の厚みを検出し、この
値を基に出力手段106を介してロール3001をプレ
スするロールプレス3003の操作量を出力する。同様
にセンサ2903から検出する値にはロール3001の
ダイナミックな磨耗や鋼材の不均一性に起因したカオス
外乱が重畳されている。この場合も図28の実施例と同
様の信号処理方法の適用が可能で、制御装置100を図
1から図14で述べた構成とすることで、出来上がった
板厚を目標値の近傍で均一でき、制御の精度を高めるこ
とが可能となる。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、対象から検出した時系
列信号にカオス外乱が重畳され、制御の性能が低下して
いる場合でも、これを的確に除去した対象の状態を推定
して制御に反映できる。このため制御を高精度化でき
る。
【0071】また時系列信号のカオス性を判定し、装置
の処理を切り換える手段を備えたことで、制御や予測を
時系列信号のカオス特性にしたがって最適化できる。こ
れにより検出した信号のカオス性が一様でない対象であ
っても、制御や予測の性能を向上できる。
【0072】さらに本発明を異常処理装置に用いた場合
には、検出信号のカオス性の大きさに対象の異常度を対
応付けることにより、従来的確に検出できなかった異常
を検出できる可能性があり、これに対して最も適切な異
常処理アルゴリズムを選択することにより、良好な異常
処理が行える。
【0073】さらに本発明を暗号の解読装置に用いた場
合には、データのカオス性にしたがって自律的に適当な
解読アルゴリズムを選択できるため、暗号の鍵を送る必
要がなく、これによる暗号通信のセキュリティ向上が期
待できる。また送信データに重畳するカオス関数を逐次
的に変更しながら送信することも可能で、さらなるセキ
ュリティ向上も可能となる。
【0074】またカオス性の判定処理を高速化したこと
で、リアルタイム性の強い制御や予測,異常処理への適
用範囲が拡大できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図。
【図2】図1のカオス性判定手段の構成図。
【図3】図2の時系列信号記憶手段の構成図。
【図4】埋込手段が実行するアルゴリズム。
【図5】図1の埋め込み信号記憶手段の構成図。
【図6】図1のカオス性算出手段が実行するアルゴリズ
ム。
【図7】図1の第1の制御アルゴリズムの一実施例を示
す構成図。
【図8】図1の第2の制御アルゴリズムの構成図。
【図9】図8の予測データベースの構成図。
【図10】図8の外乱予測手段が実行するアルゴリズ
ム。
【図11】カオス外乱を除去する制御装置の一実施例を
示す構成図。
【図12】制御対象モデルを適応修正する実施例を示す
構成図。
【図13】適応修正をニューラルネットで行う実施例を
示す構成図。
【図14】カオス性判定結果でゲインチューニングする
制御装置の構成図。
【図15】本発明を予測装置に適用した実施を示す構成
図。
【図16】本発明の別の制御装置に適用した実施例を示
す構成図。
【図17】切り換え手段のアルゴリズム。
【図18】切り替え手段の一実施例を説明する構成図。
【図19】本発明を制御装置に適用した構成図。
【図20】本発明を表示装置に適用した構成図。
【図21】表示アルゴリズムの構成図。
【図22】埋め込み信号表示手段が実行するアルゴリズ
ム。
【図23】ディスプレイの表示例を示す図。
【図24】本発明を異常処理装置に適用した構成図。
【図25】本発明を暗号処理装置に適用した構成図。
【図26】カオス性判定アルゴリズム。
【図27】カオス性算出手段の構成図。
【図28】本発明を加熱炉プラントに適応した構成図。
【図29】本発明を浄水プラントに適応した構成図。
【図30】本発明を圧延機に適応した構成図。
【符号の説明】
100…制御装置、101…第1の制御アルゴリズム、
102…第2の制御アルゴリズム、103…入力手段、
104…カオス性判定手段、105…切り換え手段、1
06…出力手段、110…制御指令発生装置、120…
制御対象、201…時系列信号記憶手段、202…埋め込
み手段、203…埋め込み信号記憶手段、204…カオ
ス性算出手段、804…予測データベース作成手段、8
05…予測データベース、1102…外乱成分抽出手
段、1103…制御対象モデル、1401…ゲイン設定
手段、1500…予測装置、1600…制御装置、1900
…制御装置、2000…表示装置、2400…異常処理
装置、2500…信号受信装置、2700…カオス性算
出装置。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06F 15/18 550 E 9071−5L (72)発明者 内藤 正美 埼玉県比企郡鳩山町赤沼2520番地 株式会 社日立製作所基礎研究所内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め定めた制御値と制御対象の計測値との
    偏差を演算し、該演算結果を用いて前記制御対象の入力
    値を決定する制御装置において、 該計測値を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶され
    ている該計測値を抽出し予め定めた評価関数で評価する
    評価手段と、前記記憶手段に記憶されている該計測値か
    ら計測値を抽出する抽出手段と、前記抽出手段より抽出
    された計測値を前記評価手段の結果に応じて制御する抽
    出値制御手段と、 前記計測値から前記抽出値制御手段の出力を差引き、更
    に前記予め定めた制御値と前記差し引いた値との偏差を
    演算し、該演算結果を用いて前記制御対象への入力値出
    力する演算手段とを有することを特徴とする制御装置。
  2. 【請求項2】請求項第1項の制御装置において、前記評
    価手段は前記記憶手段に最後に入力された前記温度検出
    値についての再構成ベクトルを作成する埋込処理手段
    と、該再構成ベクトルを予め定めた演算を行い該演算結
    果が予め定めた値と比較し判定する判定手段とを有する
    ことを特徴とする制御装置。
  3. 【請求項3】請求項第1項の制御装置において、 前記抽出手段は前記記憶手段に最後に入力された前記計
    測値についての再構成ベクトルを作成する埋込処理手段
    と、該最後に入力された前記計測値の一定時間後の計測
    値を前記再構成ベクトルと関連付けて記憶する第2の記
    憶手段と、前記最後に入力された前記計測値の再構成ベ
    クトルと前記第2の記憶手段に記憶されている再構成ベ
    クトルとを評価し、前記第2の記憶手段に記憶されてい
    る再構成ベクトルに関連付けて記憶されている前記一定
    時間後の計測値を選択する選択手段とを有することを特
    徴とする制御装置。
  4. 【請求項4】請求項第2項の制御装置において、 前記選択手段は、前記最後に入力された前記計測値の再
    構成ベクトルと前記第2の記憶手段に記憶されている再
    構成ベクトルとの類似度を求め、最も類似度が高い前記
    第2の記憶手段に記憶されている再構成ベクトルに関連
    付けて記憶されている前記一定時間後の計測値を選択す
    ることを特徴とする制御装置。
  5. 【請求項5】請求項第2項の制御装置において、 前記選択手段は、前記最後に入力された前記検出値の再
    構成ベクトルと前記第2の記憶手段に記憶されている再
    構成ベクトルとの類似度を求め、類似度が一定値以上の
    前記第2の記憶手段に記憶されている再構成ベクトルに
    関連付けて記憶されている前記一定時間後の計測値値を
    選択し、該選択された各計測値値を重み付けし新たな計
    測値を決定することを特徴とする制御装置。
  6. 【請求項6】請求項第2項の制御装置において、 前記抽出制御手段は、前記評価結果が予め定めた値以上
    のときのみ出力することを特徴とする制御装置。
  7. 【請求項7】請求項第2項の制御装置において、 前記抽出制御手段は、前記評価結果に応じて前記計測値
    のゲインを変えることを特徴とする制御装置。
  8. 【請求項8】予め定めた制御値と制御対象の計測値制と
    の偏差を演算し、該演算結果を用いて該制御対象への入
    力値を決定する制御装置において、 前記計測値の時系列データから外乱成分を抽出する外乱
    成分抽出手段と、該計測値から前記外乱成分の出力を差
    し引いた値を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶さ
    れている該計測値を抽出し予め定めた評価関数で評価す
    る評価手段と、前記記憶手段に記憶されている該計測値
    から計測値を抽出する抽出手段と、前記抽出手段より抽
    出された計測値を前記評価手段の結果に応じて制御する
    抽出値制御手段と、 前記計測値から前記抽出値制御手段の出力を差引き、更
    に前記予め定めた制御値と前記差し引いた値との偏差を
    演算し、該演算結果を用いて前記制御対象への入力値出
    力する演算手段とを有することを特徴とする制御装置。
  9. 【請求項9】請求項第8項の制御装置において、 前記外乱成分抽出手段は制御対象の入出力関係をニュー
    ラルネットワークにより構成することを特徴とする制御
    装置。
  10. 【請求項10】制御対象からの計測結果に基づいて制御
    対象の制御指令値を決定する制御装置において、 前記計測結果に基づいて制御指令値を決定する複数の制
    御アルゴリズム決定手段と、 前記計測値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶
    されている前記計測値より予め定めた評価関数でカオス
    性を判定するカオス性判定手段と、 前記カオス性判定手段の結果に基づいて前記複数の制御
    アルゴリズム決定手段の一つを選択し、該選択された制
    御指令値を出力する制御アルゴリズム選択手段とを有す
    ることを特徴とする制御装置。
  11. 【請求項11】請求項第10項の制御装置において、 前記複数の制御アルゴリズム決定手段のうち少なくとも
    一つは前記記憶手段に記憶されている直近計測結果の再
    構成ベクトルと前記記憶手段に記憶されている計測結果
    の再構成ベクトルとの類似度を求め、最も類似度が高い
    再構成ベクトルの一定時間後の計測結果を制御指令値と
    することを特徴とする制御装置。
  12. 【請求項12】請求項第10項の制御装置において、 前記複数の制御アルゴリズム決定手段のうち少なくとも
    一つは前記記憶手段に記憶されている計測結果より予め
    定めた線形式から予測値を算出し、該予測値を制御指令
    値とすることを特徴とする制御装置。
  13. 【請求項13】予め定めた制御値と炉内の温度の検出値
    との偏差を演算し、該演算結果を用いてガスバーナーへ
    の燃料流量を制御する熱間圧延システムの温度制御装置
    において、 該温度検出値を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶
    されている該温度検出値を抽出し予め定めた評価関数で
    評価する評価手段と、前記記憶手段に記憶されている該
    温度検出値から温度検出値を抽出する抽出手段と、前記
    抽出手段より抽出された温度検出値を前記評価手段の結
    果に応じて制御する抽出値制御手段と、 前記温度検出値から前記抽出値制御手段の出力を差引
    き、更に前記予め定めた制御値と前記差し引いた値との
    偏差を演算し、該演算結果を用いて前記ガスバーナーの
    燃料流量の制御値を出力する演算手段とを有することを
    特徴とする熱間圧延システムの温度制御装置。
  14. 【請求項14】請求項第13項の熱間圧延システムの温
    度制御装置において、前記評価手段は前記記憶手段に最
    後に入力された前記温度検出値についての再構成ベクト
    ルを作成する埋込処理手段と、該再構成ベクトルを予め
    定めた演算を行い該演算結果が予め定めた値と比較し判
    定する判定手段とを有することを特徴とする熱間圧延シ
    ステムの温度制御装置。
  15. 【請求項15】請求項第13項の熱間圧延システムの温
    度制御装置において、 前記抽出手段は前記記憶手段に最後に入力された前記温
    度検出値についての再構成ベクトルを作成する埋込処理
    手段と、該最後に入力された前記温度検出値の一定時間
    後の温度検出値を前記再構成ベクトルと関連付けて記憶
    する第2の記憶手段と、前記最後に入力された前記温度
    検出値の再構成ベクトルと前記第2の記憶手段に記憶さ
    れている再構成ベクトルとを評価し、前記第2の記憶手
    段に記憶されている再構成ベクトルに関連付けて記憶さ
    れている前記一定時間後の温度検出値を選択する選択手
    段とを有することを特徴とする熱間圧延システムの温度
    制御装置。
  16. 【請求項16】請求項第15項の熱間圧延システムの温
    度制御装置において、 前記選択手段は、前記最後に入力された前記温度検出値
    の再構成ベクトルと前記第2の記憶手段に記憶されてい
    る再構成ベクトルとの類似度を求め、最も類似度が高い
    前記第2の記憶手段に記憶されている再構成ベクトルに
    関連付けて記憶されている前記一定時間後の温度検出値
    を選択することを特徴とする熱間圧延システムにおける
    温度制御装置。
  17. 【請求項17】請求項第15項の熱間圧延システムの温
    度制御装置において、 前記選択手段は、前記最後に入力された前記温度検出値
    の再構成ベクトルと前記第2の記憶手段に記憶されてい
    る再構成ベクトルとの類似度を求め、類似度が一定値以
    上の前記第2の記憶手段に記憶されている再構成ベクト
    ルに関連付けて記憶されている前記一定時間後の温度検
    出値を選択し、該選択された各温度検出値を重み付けし
    新たな温度検出値を決定することを特徴とする熱間圧延
    システムにおける温度制御装置。
JP29692393A 1993-11-26 1993-11-26 制御装置 Expired - Fee Related JP3186380B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29692393A JP3186380B2 (ja) 1993-11-26 1993-11-26 制御装置
CN94119805A CN1057853C (zh) 1993-11-26 1994-11-25 无序性判断装置和方法及根据无序性判断结果的处理装置
US08/348,109 US5841946A (en) 1993-11-26 1994-11-25 Chaotic character evaluating apparatus and method of the same and processing apparatus of resulting the chaotic character evaluation

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29692393A JP3186380B2 (ja) 1993-11-26 1993-11-26 制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07152404A true JPH07152404A (ja) 1995-06-16
JP3186380B2 JP3186380B2 (ja) 2001-07-11

Family

ID=17839932

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29692393A Expired - Fee Related JP3186380B2 (ja) 1993-11-26 1993-11-26 制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3186380B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09223122A (ja) * 1996-02-19 1997-08-26 Meidensha Corp 時系列データのカオス性の判別装置
JPH09330101A (ja) * 1996-06-13 1997-12-22 Kokusai Chodendo Sangyo Gijutsu Kenkyu Center 制御装置及び方法
JP2007323434A (ja) * 2006-06-01 2007-12-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 話題度算出方法及び装置及びプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2008126383A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Toyota Motor Corp 関節駆動型ロボット、及びその制御方法
CN106647277A (zh) * 2017-01-06 2017-05-10 淮阴工学院 弧形微型机电混沌系统的自适应动态面控制方法
CN109901399A (zh) * 2019-03-29 2019-06-18 东北大学 一种不同维数混沌的有限时间全状态混合投影同步方法
JP6813231B1 (ja) * 2019-10-21 2021-01-13 株式会社エイシング 制御装置、方法、プログラム及びシステム

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09223122A (ja) * 1996-02-19 1997-08-26 Meidensha Corp 時系列データのカオス性の判別装置
JPH09330101A (ja) * 1996-06-13 1997-12-22 Kokusai Chodendo Sangyo Gijutsu Kenkyu Center 制御装置及び方法
JP2007323434A (ja) * 2006-06-01 2007-12-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 話題度算出方法及び装置及びプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2008126383A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Toyota Motor Corp 関節駆動型ロボット、及びその制御方法
CN106647277A (zh) * 2017-01-06 2017-05-10 淮阴工学院 弧形微型机电混沌系统的自适应动态面控制方法
CN106647277B (zh) * 2017-01-06 2019-06-11 淮阴工学院 弧形微型机电混沌系统的自适应动态面控制方法
CN109901399A (zh) * 2019-03-29 2019-06-18 东北大学 一种不同维数混沌的有限时间全状态混合投影同步方法
JP6813231B1 (ja) * 2019-10-21 2021-01-13 株式会社エイシング 制御装置、方法、プログラム及びシステム
WO2021079411A1 (ja) * 2019-10-21 2021-04-29 株式会社エイシング 制御装置、方法、プログラム及びシステム
US20220326661A1 (en) * 2019-10-21 2022-10-13 Aising Ltd. Control device, method, program, and system
US11940787B2 (en) 2019-10-21 2024-03-26 Aising Ltd. Control device, method, program, and system using machine learning technology

Also Published As

Publication number Publication date
JP3186380B2 (ja) 2001-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ma et al. Continuous control of a polymerization system with deep reinforcement learning
De Faria et al. Predicting the Brazilian stock market through neural networks and adaptive exponential smoothing methods
US5841946A (en) Chaotic character evaluating apparatus and method of the same and processing apparatus of resulting the chaotic character evaluation
Calvo-Rolle et al. A hybrid intelligent system for PID controller using in a steel rolling process
Inamdar et al. Studies on the prediction of springback in air vee bending of metallic sheets using an artificial neural network
KR20000010791A (ko) 예측, 제어 및 최적화를 위한 동적 및 정상-상태 프로세스를 모델링하는 방법 및 장치
Zhang et al. Ensemble pattern trees for predicting hot metal temperature in blast furnace
CN113849020B (zh) 一种基于人工智能算法的钢坯升温曲线设计方法及装置
CN112785080B (zh) 一种基于水泥工业的实时动态水泥粉磨系统能耗优化方法
JP3186380B2 (ja) 制御装置
US5778151A (en) Method and control device for controlling a material-processing process
Barrios et al. Neural, fuzzy and grey-box modelling for entry temperature prediction in a hot strip mill
Dass et al. Identification and control of dynamical systems using different architectures of recurrent fuzzy system
Zhai et al. Cost prediction method based on an improved fuzzy model
Zhang et al. Rolling force prediction in heavy plate rolling based on uniform differential neural network
Mulesa et al. Devising a method for constructing the optimal model of time series forecasting based on the principles of competition
Li et al. Approach to constitutive relationships of a Ti-5AI-2Sn-2Zr-4Cr-4Mo alloy by artificial neural networks
Dong et al. Fusion of theory and data-driven model in hot plate rolling: A case study of rolling force prediction
Li et al. Modeling and optimum operating conditions for FCCU using artificial neural network
Nyein Naing et al. State of the art machine learning techniques for time series forecasting: A survey
Gagliardi et al. Metamodeling technique for designing reengineered processes by historical data
JPH02170904A (ja) 高炉炉熱予測方法
CN114139677A (zh) 一种基于改进gru神经网络的非等间隔时序数据预测方法
Yang et al. Intelligent forecasting system using Grey model combined with neural network
Wang et al. Enhancing the high-temperature constitutive modeling of In706 superalloy using advanced artificial neural networks and attentive staged optimization algorithm

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees