JPH07150915A - 内燃機関用バルブガイドの製造方法 - Google Patents
内燃機関用バルブガイドの製造方法Info
- Publication number
- JPH07150915A JPH07150915A JP29993993A JP29993993A JPH07150915A JP H07150915 A JPH07150915 A JP H07150915A JP 29993993 A JP29993993 A JP 29993993A JP 29993993 A JP29993993 A JP 29993993A JP H07150915 A JPH07150915 A JP H07150915A
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- copper
- valve guide
- valve
- internal combustion
- combustion engine
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐摩耗性を損なうことなく、熱伝導性、潤滑
性及び被削性のよいバルブガイドを提供する。 【構成】 粉末材料を所要寸法に圧縮成形して圧粉体11
を形成した後、圧粉体11を垂直に保持し、上端に銅系材
料12を載置して、全体を銅系材料12の溶融温度以上の温
度で焼結することにより、溶融した銅系材料12を焼結体
の空孔内に溶浸させる。
性及び被削性のよいバルブガイドを提供する。 【構成】 粉末材料を所要寸法に圧縮成形して圧粉体11
を形成した後、圧粉体11を垂直に保持し、上端に銅系材
料12を載置して、全体を銅系材料12の溶融温度以上の温
度で焼結することにより、溶融した銅系材料12を焼結体
の空孔内に溶浸させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のエンジンバ
ルブを案内するバルブガイドに係り、特に、熱伝導性、
潤滑性及び被削性を改善したバルブガイドの製造方法に
関する。
ルブを案内するバルブガイドに係り、特に、熱伝導性、
潤滑性及び被削性を改善したバルブガイドの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、内燃機関の動弁機構の一例を示
す断面図である。
す断面図である。
【0003】シリンダヘッド(01)に設けたポート(02)の
開口下端には、弁座(03)が装着されている。
開口下端には、弁座(03)が装着されている。
【0004】エンジンバルブの弁体は、弁座(03)に当接
してポート(02)を開閉する傘部(04)とステム(05)とから
構成され、ステム(05)は、シリンダヘッド(01)の上面に
突出し、その上端にはスプリングリテーナ(06)が止着さ
れている。
してポート(02)を開閉する傘部(04)とステム(05)とから
構成され、ステム(05)は、シリンダヘッド(01)の上面に
突出し、その上端にはスプリングリテーナ(06)が止着さ
れている。
【0005】スプリングリテーナ(06)とシリンダヘッド
(01)との間には、バルブスプリング(07)が縮設され、ス
プリングリテーナ(06)と弁体とを上方に向けて付勢して
いる。
(01)との間には、バルブスプリング(07)が縮設され、ス
プリングリテーナ(06)と弁体とを上方に向けて付勢して
いる。
【0006】シリンダヘッド(01)の上方に配設されたロ
ッカアーム(08)は、ステム(05)の上端に当接し、これを
下方に押圧することにより、ポート(02)を開閉する。
ッカアーム(08)は、ステム(05)の上端に当接し、これを
下方に押圧することにより、ポート(02)を開閉する。
【0007】ステム(05)は、シリンダヘッド(01)に圧入
された細長円筒状のバルブガイド(09)により摺動自在に
保持されている。
された細長円筒状のバルブガイド(09)により摺動自在に
保持されている。
【0008】バルブガイド(09)は、ステム(05)の移動を
案内するとともに、弁体の熱をシリンダヘッド(01)に伝
達して、弁体の過熱を防止する作用も有している。
案内するとともに、弁体の熱をシリンダヘッド(01)に伝
達して、弁体の過熱を防止する作用も有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のような動弁機構
に用いられるバルブガイド(09)は、耐摩耗性、熱伝導
性、潤滑性等に優れたものとする必要があるだけでな
く、機械加工に際して被削性がよいものであることが望
ましい。
に用いられるバルブガイド(09)は、耐摩耗性、熱伝導
性、潤滑性等に優れたものとする必要があるだけでな
く、機械加工に際して被削性がよいものであることが望
ましい。
【0010】従来のバルブガイドは、主として耐摩耗性
に重点が置かれ、その材料には、ねずみ鋳鉄、合金鋳
鉄、耐摩耗性焼結合金等が用いられている。
に重点が置かれ、その材料には、ねずみ鋳鉄、合金鋳
鉄、耐摩耗性焼結合金等が用いられている。
【0011】しかし、上記高耐摩耗性の材料は、硬質で
あるため被削性が悪く、それを加工する工具が比較的短
時間に損耗し、工具の交換頻度が高くなって、作業能率
が悪いという問題がある。
あるため被削性が悪く、それを加工する工具が比較的短
時間に損耗し、工具の交換頻度が高くなって、作業能率
が悪いという問題がある。
【0012】また、上述のような高耐摩耗性の材料を使
用したバルブガイド(09)は、熱伝導性や潤滑性が比較的
低いという問題もある。
用したバルブガイド(09)は、熱伝導性や潤滑性が比較的
低いという問題もある。
【0013】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、耐摩耗性を損なうことなく、熱伝導性、
被削性及び潤滑性等を改善したバルブガイドの製造方法
を提供することを目的とする。
されたもので、耐摩耗性を損なうことなく、熱伝導性、
被削性及び潤滑性等を改善したバルブガイドの製造方法
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、粉末材料を所要寸法の円筒体に圧縮成形
して圧粉体とした後、銅系材料を溶浸させつつ前記圧粉
体を焼結することを特徴としている。
め、本発明は、粉末材料を所要寸法の円筒体に圧縮成形
して圧粉体とした後、銅系材料を溶浸させつつ前記圧粉
体を焼結することを特徴としている。
【0015】好ましくは、圧粉体をほぼ垂直に保持して
その上端に銅系材料を載置し、圧粉体の焼結と同時に銅
系材料を溶融させて溶浸するのがよい。
その上端に銅系材料を載置し、圧粉体の焼結と同時に銅
系材料を溶融させて溶浸するのがよい。
【0016】
【作用】圧粉体焼結後の焼結体の空孔中に、銅系材料が
溶浸されるので、銅系材料が有する性質により、耐摩耗
性を損なうことなく、熱伝導性、被削性及び潤滑性等が
改善される。
溶浸されるので、銅系材料が有する性質により、耐摩耗
性を損なうことなく、熱伝導性、被削性及び潤滑性等が
改善される。
【0017】圧縮成形した圧粉体を垂直に保持し、その
上端に銅系材料を載置して焼結すると、溶融した銅系材
料が焼結体の空孔中にほぼ均一に溶浸する。
上端に銅系材料を載置して焼結すると、溶融した銅系材
料が焼結体の空孔中にほぼ均一に溶浸する。
【0018】
【実施例】図1は、本発明のバルブガイドを製造する要
領を示す概略断面図である。
領を示す概略断面図である。
【0019】バルブガイド(10)は、Fe基(例えばFe-C
系)等の粉末材料を圧縮成形して、所要寸法の圧粉体(1
1)を形成した後焼結して構成されている。
系)等の粉末材料を圧縮成形して、所要寸法の圧粉体(1
1)を形成した後焼結して構成されている。
【0020】焼結に際して、圧粉体(11)を軸線を垂直と
して保持し、上端に銅系材料(12)を載置して、全体を銅
系材料の溶融温度以上(例えば約1,100℃)の温度に
加熱する。
して保持し、上端に銅系材料(12)を載置して、全体を銅
系材料の溶融温度以上(例えば約1,100℃)の温度に
加熱する。
【0021】なお、銅系材料(12)としては、純銅、黄銅
系、青銅系、洋白などが用いられる。
系、青銅系、洋白などが用いられる。
【0022】これにより、銅系材料(12)の溶融と圧粉体
(11)の焼結とがほぼ同時に進行し、溶融した銅系材料(1
2)は、重力により圧粉体(11)の空孔中を流下して、焼結
体の空孔全体にほぼ均一に溶浸される。
(11)の焼結とがほぼ同時に進行し、溶融した銅系材料(1
2)は、重力により圧粉体(11)の空孔中を流下して、焼結
体の空孔全体にほぼ均一に溶浸される。
【0023】その結果、Fe基焼結体の粒子の間に銅系
材料の層が混在した組織を有するバルブガイド(10)が得
られる。
材料の層が混在した組織を有するバルブガイド(10)が得
られる。
【0024】このようにして製造されたバルブガイド(1
0)は、Fe基粉末材料のみで成形した焼結体に比して、
溶浸した銅系材料(12)が有する機械的性質及び物理的性
質により、自己潤滑性及び見かけ硬さが改善されて、耐
摩耗性が向上するとともに、被削性をも向上させること
ができる。
0)は、Fe基粉末材料のみで成形した焼結体に比して、
溶浸した銅系材料(12)が有する機械的性質及び物理的性
質により、自己潤滑性及び見かけ硬さが改善されて、耐
摩耗性が向上するとともに、被削性をも向上させること
ができる。
【0025】また、熱伝導性も良好となることから、シ
リンダヘッドへの熱伝達率が向上し、エンジンバルブの
冷却性が改善される。
リンダヘッドへの熱伝達率が向上し、エンジンバルブの
冷却性が改善される。
【0026】
(a) 耐摩耗性、熱伝導性、潤滑性等に優れたバルブガ
イドが得られる。
イドが得られる。
【0027】(b) 被削性がよいため、機械加工が容易
で、かつ工具の損耗も少なく、製造コストの節減を図る
ことができる。
で、かつ工具の損耗も少なく、製造コストの節減を図る
ことができる。
【0028】(c) 焼結と同時に銅系材料の溶浸を行う
ため、従来の焼結工法によるバルブガイドの製造と同等
の工程で容易に製造することができる。
ため、従来の焼結工法によるバルブガイドの製造と同等
の工程で容易に製造することができる。
【図1】本発明の製造要領を示す概略断面図である。
【図2】バルブガイドを備える動弁機構の要部の断面図
である。
である。
(10)バルブガイド (11)圧粉体 (12)銅系材料
Claims (2)
- 【請求項1】 粉末材料を所要寸法の円筒体に圧縮成形
して圧粉体とした後、銅系材料を溶浸させつつ前記圧粉
体を焼結することを特徴とする内燃機関用バルブガイド
の製造方法。 - 【請求項2】 圧粉体をほぼ垂直に保持してその上端に
銅系材料を載置し、圧粉体の焼結と同時に銅系材料を溶
融させて溶浸することを特徴とする請求項1記載の内燃
機関用バルブガイドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29993993A JPH07150915A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 内燃機関用バルブガイドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29993993A JPH07150915A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 内燃機関用バルブガイドの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07150915A true JPH07150915A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=17878771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29993993A Pending JPH07150915A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 内燃機関用バルブガイドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07150915A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006307347A (ja) * | 2001-10-02 | 2006-11-09 | Eaton Corp | 弁ガイド |
-
1993
- 1993-11-30 JP JP29993993A patent/JPH07150915A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006307347A (ja) * | 2001-10-02 | 2006-11-09 | Eaton Corp | 弁ガイド |
JP2006342429A (ja) * | 2001-10-02 | 2006-12-21 | Eaton Corp | 粉末金属エンジン部品 |
JP4638386B2 (ja) * | 2001-10-02 | 2011-02-23 | イートン コーポレーション | 弁ガイド |
JP4690256B2 (ja) * | 2001-10-02 | 2011-06-01 | イートン コーポレーション | 粉末金属エンジン部品 |
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