JPH07150511A - 路面融雪装置 - Google Patents

路面融雪装置

Info

Publication number
JPH07150511A
JPH07150511A JP29928893A JP29928893A JPH07150511A JP H07150511 A JPH07150511 A JP H07150511A JP 29928893 A JP29928893 A JP 29928893A JP 29928893 A JP29928893 A JP 29928893A JP H07150511 A JPH07150511 A JP H07150511A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
snow melting
heat pump
water storage
storage tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29928893A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2500847B2 (ja
Inventor
Hiroshi Aida
裕志 合田
Seiji Nagata
聖司 永田
Masaki Mikami
正樹 三上
Hajime Onoda
元 小野田
Hidetaka Hasebe
英孝 支部
Keizo Okawa
敬三 大川
Ichiro Takasaki
一郎 高崎
Yoshiaki Oka
喜秋 岡
Kazuhiko Tomita
和彦 富田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kimmon Manufacturing Co Ltd
Hokkaido Prefecture
Hokkaido Gas Co Ltd
Original Assignee
Kimmon Manufacturing Co Ltd
Hokkaido Prefecture
Hokkaido Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kimmon Manufacturing Co Ltd, Hokkaido Prefecture, Hokkaido Gas Co Ltd filed Critical Kimmon Manufacturing Co Ltd
Priority to JP5299288A priority Critical patent/JP2500847B2/ja
Publication of JPH07150511A publication Critical patent/JPH07150511A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2500847B2 publication Critical patent/JP2500847B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning Of Streets, Tracks, Or Beaches (AREA)
  • Road Paving Structures (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガスエンジンヒートポンプを採用した路面融
雪装置の融雪効果を上げると共に、ヒートポンプ自体の
熱効率を上げること。 【構成】 貯湯槽60を高温室62、中温室64、およ
び低温室66の3段の貯湯室に仕切り、高温室から低温
室まで温水が出来るだけ長い流路を経て流れるように連
通させる。高温室にヒートポンプ50から高温水を流入
させ、高温室からこの高温水を融雪パイプ70に送り、
融雪パイプからの低温水を低温室へ送り、低温室からこ
の低温水をヒートポンプへ戻すという流路系を形成す
る。高および低温室での温水温度は、実質的に独立して
いるので、ヒートポンプにおける高温水と低温水との温
度差を大きくとれ、熱効率が上がる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガスエンジンを駆動
源として用いたヒートポンプを利用した路面融雪装置、
特にこの装置に設けられている貯湯槽に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の融雪方式の主流は、温水ボイラ
式、電熱線式によるものであった。しかし、温水ボイラ
式であると、熱源として灯油や都市ガスを使用する。灯
油の場合には、燃料タンク設備およびその設置スペース
が必要となる他、燃料の運搬・補給を頻繁に行う必要が
あり、また、都市ガスの場合には、温水ボイラでの部分
負荷特性が悪いため、ボイラの運転時に、一定温水温度
による出湯を行う必要がある。このため、ガスボイラの
場合には、ランニングコストが高いというデメリットが
ある。また、電熱線式は、ガスボイラよりもさらにラン
ニングコストが高いというデメリットがある。また、エ
ネルギー変換効率の面では、灯油式、ガス式、および電
熱式のいづれも劣っており、最大でも90%台にすぎな
い。
【0003】一方、エネルギー変換効率が優れていると
いうことで注目されているヒートポンプを用いてロード
ヒーティングを行う融雪方式も実用化が進められてい
る。ヒートポンプの原理的構成は、周知の通り、主とし
て、冷媒ガスを蒸発させて採熱する蒸発器と、外部から
のエネルギー源(例えば、電気、ガスその他の駆動源)
で駆動され冷媒ガスを圧縮する圧縮器と、圧縮された冷
媒ガスを凝縮させて放熱する凝縮器と、利用した冷媒ガ
スを再度減圧する膨張弁とを具えている。このヒートポ
ンプの駆動源として電力を用いる電気式ヒートポンプが
あり、これを用いた融雪装置の一例が例えば、文献:小
林 裕一 他「空気熱源ヒートポンプ式ロードヒーティ
ング実証試験」,寒地技術シンポジウム87講演論文
集,寒地技術シンポジウム実効委員会発行,(1987
年11月18〜20日),第209頁−第214頁
に、その一例が開示されている。
【0004】この従来の電気式ヒートポンプを利用した
ロードヒーティング装置すなわち融雪装置の基本的概念
図を図2に示す。図2において、10は電気式ヒートポ
ンプであり、12は貯湯槽(バッファタンクとも称す
る。)であり、14は融雪パイプであって、通常は、そ
の主要部分が道路の路面の雪や結氷を融かすために道路
に埋設されている。そして、ヒートポンプ10内の凝縮
器(図示せず)での熱交換により加温された温水(これ
を加温水とも称する。)をヒートポンプ10→貯湯槽1
2→ヒートポンプ10へと還流させるための還流路(上
流還流路16a及び下流還流路16bからなる)16を
具え、還流路16中には温水を循環させるための循環ポ
ンプ18を具えている。また、融雪パイプ14は、貯湯
槽12内の温水の一部分を道路に導いた後貯湯槽へと戻
すようにこの貯湯槽12に結合されていて、その途中に
は送水ポンプ20を具えている。ここで、ヒートポンプ
から、直接、温水を融雪パイプに導かないで、一旦貯湯
槽に温水を貯湯する構成としている主な理由は次のとお
りである。周知の通り、融雪装置の場合には、温水の利
用側の負荷変動(この場合には温度変化)が大きいと、
ヒートポンプの発停が頻繁となる。ヒートポンプの発停
が頻繁となると、燃料の損失、動力の損失、熱の損失が
生じ、従って装置全体のエネルギー変換効率が低下する
ので、できるだけヒートポンプに対し負荷変動が影響し
ないようにするのが好ましい。
【0005】一般に、電気式ヒートポンプは一定回転に
よる定出力運転が行われており、負荷変動はそのままヒ
ートポンプの頻繁な発停につながり易い。このため、バ
ッファタンクとしてヒートポンプと融雪パイプの間に貯
湯槽を設けて、負荷変動を貯湯槽で吸収することによっ
てヒートポンプの発停を減らし、ヒートポンプの効率を
高めようとしている。
【0006】ヒートポンプの採熱は一般に空気が用いら
れているが、融雪が必要な冬期間は外気温度が低下する
ため、エネルギー変換効率はそれほど高く出来ず、しか
も電気式ヒートポンプの場合には電気という高価な二次
エネルギーを使用するため、ヒートポンプのエネルギー
利用効率の良さを生かすことが出来ない。
【0007】そこで、この出願にかかる発明者等は、商
用電気を駆動電源として用いる代わりに、ガスエンジン
を用いてヒートポンプを駆動(作動)させるガスエンジ
ンヒートポンプを用いる融雪装置を提案している。この
融雪装置は、ガスエンジンの熱源として都市ガスを用い
ることができ、しかも、ガスエンジンから排出される高
温の排気ガスやエンジン冷却熱も温水加温用に使用出来
るというメリットがあるため、融雪装置全体での経済的
コストおよびエネルギー変換効率の点で上述した従来方
式の融雪装置よりも有利であることはもとより、ヒート
ポンプから貯湯槽へ供給される加温水をエンジン排熱で
加温出来るので、一定温度に加温する場合には、排熱で
加温出来る分だけヒートポンプの加温は低温で済み、そ
の分効率が高く出来る点でも有利である。
【0008】図2に示したような従来の融雪装置の電気
式ヒートポンプをガスエンジンヒートポンプに置き換え
た図3に示すような構成の融雪装置とすれば確かに経済
性およびエネルギー変換効率は向上する。尚、図3にお
いて、ガスエンジンヒートポンプを30で示してある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この融
雪装置の貯湯槽12は1室からなる槽であるため、ヒー
トポンプ30からの高温の温水と融雪パイプ14を循環
して戻ってきた低温の温水とが混合するため、貯湯槽内
に貯湯される温水の平均温度が低下する。そのため、ヒ
ートポンプから送出する温水の温度を高温にする必要が
ある。例えば、貯湯槽12から融雪パイプ14へ送出さ
れる温水の温度を50℃とし、放熱して貯湯槽12へ戻
ってくる温水の温度を40℃とすると、貯湯槽12中の
温水の平均温度は45℃となる。今、融雪パイプ14へ
50℃の温度を維持しながら温水を続けて流すために
は、ヒートポンプ10から送出される温水の温度は55
℃にしなければならい。ヒートポンプ10から貯湯槽1
2へ送出する温水の温度をこのような高温にすること
は、周知のようにヒートポンプ自体の熱効率が悪くなる
ことを意味する。
【0010】この発明の目的は、負荷変動を吸収しなが
らヒートポンプに流入、および流出するそれぞれの温水
温度を低くし、かつ貯湯槽の出入り温度差を大きくする
ことにより、ヒートポンプ自体の熱効率を従来よりも一
層高めるようにした、ガスエンジンヒートポンプを利用
した路面融雪装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、この発明の路面融雪装置は、ガスエンジンと、この
ガスエンジンにより作動されるヒートポンプと、このヒ
ートポンプにより加温された温水を還流させる還流路を
介してこのヒートポンプに結合された貯湯槽と、この貯
湯槽と結合されていてこの貯湯槽内の温水の一部を道路
を経て還流させるための融雪パイプとを具えている。そ
して、この発明によれば、貯湯槽を、順次に連通する、
複数段の貯湯室で構成していることを特徴とする。
【0012】この発明の実施に当たり、好ましくは、こ
の貯湯槽を高温室、中温室、および低温室の3段構成と
するのがよい。
【0013】さらに、この発明の好適実施例によれば、
高温室および中温室間の連通箇所と、中温室および低温
室間の連通箇所とを、この貯湯槽中を流れる温水の流路
が長くなる位置関係で、設けておくのがよい。このよう
に、流路を長くすれば、各貯湯室間での温水の温度差を
大きめにとれるので有利である。
【0014】さらに、この高温室を、ヒートポンプから
の温水がこれに流入し、およびこれより温水を融雪パイ
プへ流出させると共に、この低温室を、これより温水を
ヒートポンプへ流出させ、および融雪パイプから温水が
これに流入するように構成するのが好適である。
【0015】
【作用】このように構成すれば、貯湯槽の第1段目の貯
湯室にヒートポンプから温水を流入させ、かつこの第1
段目の貯湯室から温水の一部を融雪パイプを経て最終段
の貯湯室へと循環させ、しかも、最終段の貯湯室から温
水の一部をヒートポンプへ戻すように、温水の流路を形
成することができる。このような温水の流れる経路とす
ると、ヒートポンプからの高温度T1 の温水は、第1番
目の貯湯室から融雪パイプを経て最終段の貯湯室へと低
温度T2 の状態で流入する。
【0016】ヒートポンプ、循環ポンプ、および送水ポ
ンプが運転されている場合には、貯湯槽内では、ポンプ
の能力差によって、温水は順方向または逆方向に流れる
場合がある。しかし、流れの方向がいずれの場合であっ
ても、貯湯槽内での温水の流路が長くていわゆるショー
トパスが生じないように貯湯槽自体が構成されている。
またヒートポンプおよび循環ポンプのみが運転されてい
る場合には、各段の貯湯室は互いに順次に連通している
ので、高温の温水は順次最終段目まで貯湯槽内を流れ
る。このため、これらの両場合には、第1段目から最終
段目までの各貯湯室に貯湯される各温水の温度は、路面
融雪装置の運転時には、通常は、この順序で低くなって
いて、第1段目の貯湯室に貯湯される温水の温度は高温
に維持され、また、最終段の貯湯室に維持される温水の
温度は低温に維持され、中間段の貯湯室の温水は高温と
低温との中間の温度となり、貯湯される温水の温度に温
度勾配ができる。
【0017】このようにヒートポンプへ流入する温水が
最終段の低温度温水であることは、ヒートポンプ出口温
度が一定である場合、凝縮器の平均温度が低下し、冷媒
の凝縮圧力が低くなるため、ヒートポンプの熱効率が高
くなる。
【0018】一方、ヒートポンプの運転が停止してヒー
トポンプへの温水循環が停止している時に融雪パイプへ
の送水ポンプが稼働した場合には、貯湯槽の温水流れは
逆転し、低温室から高温室へ移動する。この場合には高
温室の温水から融雪パイプに流出しはじめ、順次低温の
温水へと移行するため、低温の温水が急速に融雪パイプ
に流出することがない。このように一槽のみの場合とは
異なり、この発明の場合には、混合、平均化された温水
やショートパスした低温水が融雪パイプに流出すること
がないため、融雪効果が低下しない。
【0019】この貯湯槽を3段以上の貯湯室構成とすれ
ば、高温室と低温室との間に中温室が介在することにな
るので、高温室と低温室とに貯湯される温水の温度差を
確実に生じさせることができ、従って、ヒートポンプの
熱効率も一層向上させることができる。また、3段構成
とすれば、貯湯槽自体の構造も簡単となり、貯湯槽の製
作費用も安価となる。
【0020】また、各貯湯室間の連通部分を温水の流路
が長くなるように設けているので、貯湯槽内での温水の
ショートパスを実質的に抑制でき、従って、この発明に
よれば貯湯槽内で高温水と低温水が混合するおそれが低
減できるので好適である。
【0021】また、貯湯槽を具えた構造であるので、ヒ
ートポンプの発停回数の低減、融雪路面の負荷変動に対
する吸収、緩和効果がある。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例を
説明する。
【0023】図1は、この発明の、ガスエンジン式ヒー
トポンプを利用した路面融雪装置の構成の一例を説明す
るための概略図である。
【0024】この発明の路面融雪装置は、ガスエンジン
式ヒートポンプ50、貯湯槽60、融雪パイプ70を具
えている。ガスエンジン式ヒートポンプ50は、ガスエ
ンジン(図示せず)とこれにより圧縮器(図示せず)が
駆動されるヒートポンプとで構成したものであり、これ
自体の構成は従来の電気式ヒートポンプの駆動源をガス
エンジンで置き換え、さらに、このガスエンジンの冷却
熱、および排気ガスを蒸発器(図示せず)中の冷媒での
採熱用の熱源若しくは温水加温として用いているにすぎ
ないので、その詳細な説明を省略する。
【0025】このヒートポンプ50と貯湯槽60は、還
流路58(上流還流路52および下流還流路54)によ
りヒートポンプ50で得られた温水を貯湯槽60を経て
ヒートポンプ50へと還流させるように結合させてあ
る。この実施例では、貯湯槽60を、高温室62、中温
室64および低温室66の3段の貯湯室の構成としてあ
る。そして、これら貯湯室を順次に温水が流れるように
順次に連通させた構造となっている。この実施例では、
好ましくは、高温室62および中温室64間の連通箇所
68aと、中温室64および低温室66間の連通箇所6
8bとを、貯湯槽60中を流れる温水の流路が長くなる
位置関係で、それぞれ設けてある。例えば貯湯室62,
64,66が横方向に並ぶ図1に示すような配置となっ
ている場合には、連通箇所68aを下側に設けたら、連
通箇所68bは上側に設けるようにすれば良い。また、
上下方向に交互に設ける代わりに、或いは、これに追加
して横方向に左右反対側に順次に設けても良い。また、
この連通箇所の大きさは設計に応じた任意好適な大きさ
とすれば良い。尚、これら貯湯室(62,64,66)
は、適当な材料で形成した仕切り板82a、82bで貯
湯槽60内を適当な間隔で仕切って形成することができ
る。
【0026】この高温室62をヒートポンプ50と上流
還流路52により結合させてヒートポンプ50からの温
水が高温室62へ流入するように構成する。また、低温
室66をヒートポンプ50と下流還流路54によって結
合させて高温室62に流入した温水を中温室64を経て
低温室66からヒートポンプ50に戻すように構成して
ある。このような温水の還流をここでは循環ポンプ56
で行う。尚、この循環ポンプ56は、このような還流が
達成できる任意好適な箇所に設ければ良い。
【0027】一方、融雪パイプ70は、この実施例で
は、上流パイプ72と下流パイプ74と融雪すべき道路
の路面に埋め込まれている路面パイプ76と温水を循環
させるための送水ポンプ78とを具えている。この融雪
パイプ70は、貯湯槽60内の温水の一部を道路を経て
還流させるためものである。従って、この実施例では、
上流パイプ72を高温室62に結合させ、下流パイプ7
4を低温室66に結合させて高温室62から融雪パイプ
70を経て低温室66へと温水を送水出来るように構成
してある。
【0028】尚、貯湯槽60への還流路58および融雪
パイプ70の結合は、貯湯槽60内での温水の流路が長
くなるような位置であって、しかも、出来るだけ高温状
態で融雪パイプ70に温水を送出し、かつ出来るだけ低
温状態でヒートポンプ50へ温水を戻せる位置で、行う
のが好適である。このようにすることにより、貯湯槽6
0内で高温の温水と低温の温水との急速な混合を回避出
来、或いはまた、ヒートポンプ50の送出側の温水温度
と戻り側の温水温度の差を大きくし得るからである。
【0029】次に、この実施例の構造による動作につき
説明する。
【0030】ガスエンジンを始動させて路面融雪装置を
運転すると、周知の通り、ガスエンジンヒートポンプ5
0の凝縮器のところで熱交換されて還流路58の低温水
が加温され温度が高くなる。この温度を例えば50℃と
する。循環ポンプ56および送水ポンプ78も運転され
ているので、この温水は貯湯槽60を経てヒートポンプ
へと還流をし、一方、温水の一部が貯湯槽60から融雪
パイプ70を経て貯湯槽60へと還流する。
【0031】この50℃の高温水が融雪パイプ70の上
流パイプ72を経て路面パイプ76に送水されると、こ
の路面パイプ76で放熱して融雪を行う。そのため、温
水の温度が低下して下流パイプ74へは例えば40℃の
温水として流れ、この低温水が低温室66へと流入す
る。
【0032】このように、ガスエンジンヒートポンプ5
0、循環ポンプ56、および送水ポンプ78が運転され
ている場合には、貯湯槽60内での温水の流れる方向
は、循環ポンプ56および送水ポンプ78の能力に依存
する。従って、ポンプ能力によって温水は高温室62→
連通部68a→中温室64→連通部68b→低温室66
の順方向に流れるか、或いはその逆方向に流れる。いず
れの流れの方向であっても、この発明に係る貯湯槽60
は、その内部での温水の流路が長くなるように複数の、
互いに連通した貯湯室に分けられているので、低温室6
6へ流入した低温水が高温室62側へ流入して高温水と
混合するおそれは実質的に回避出来る。従って、貯湯槽
60の第1段目の高温室62は最終段の低温室66とは
互いに温度隔離されているのと同等に考えられるので、
高温室62に貯湯される温水の温度はヒートポンプ50
で熱交換されたときの温度T1 に実質的に依存してその
温度T1 またはこれに近い温度となっており、また、低
温室66に貯湯される温水の温度は融雪パイプ70での
放熱後に還流してきた温水の温度T2 に実質的に依存し
てその温度T2 またはこれに近い温度となっている。
【0033】また、ヒートポンプ50へ還流して戻って
くる温水の温度も貯湯槽の最終段である低温室66の温
水の温度40℃であるかこれに近い温度であるので、ヒ
ートポンプ50において温水の流入側を低温度とするこ
とができ、従って、ヒートポンプ自体の熱効率を高める
ことができる。
【0034】また、ガスエンジンヒートポンプ50およ
び循環ポンプ56が停止していて送水ポンプ78のみが
運転されている場合には、貯湯槽60内では低温室66
から高温室62へと温水が流れるが、この場合には、高
温室62から融雪パイプ70を経て低温室66へと戻っ
てくる温水は、路面パイプ76で冷やされているので、
低温となっている。従って、この場合であっても、融雪
に寄与出来る高温室と低温室とでの温水の温度差は、あ
る程度までは維持出来るが、ヒートポンプ50で加温さ
れた高温水が高温室62へ給湯されなければ、貯湯槽内
の温水の温度は全体的に低下するので、高低両室間での
温度差も小さくなる。従って、このような運転は、融雪
装置のランニングコストと融雪効果とを考慮して最適に
行うようにするのがよい。
【0035】この発明は、上述した実施例にのみ限定さ
れるものではなく、多くの変形および変更をなし得るこ
とは当業者に明らかである。例えば、上述した実施例で
は、3段の貯湯室構成としたが、所要に応じて4段以上
として構成しても、上述した実施例の場合と同様な効果
を奏し得る。また、上述した実施例では、貯湯槽を貯湯
室が横方向に並ぶ横形としたが、縦方向に配列した縦形
としても良い。
【0036】また、貯湯槽を同一の槽内で仕切板を設け
て各段の貯湯室を設けた例につき説明したが、その構造
は、個別の貯湯槽を同数段だけ並べてそれぞれを順次連
通させる構造としたものと、実質的に、同等であるの
で、この構造もこの発明の範囲内に含まれるものとす
る。
【0037】また、上述した実施例では、ヒートポンプ
50の出湯温度を例えば50℃の一定温度とし、かつ、
貯湯槽の高温室62の温水温度も50℃とした例につき
説明したが、この50℃の温度に何ら限定されるもので
はない。また、戻り温水の温度を40℃として説明した
が、この温度にも何ら限定されるものではない。
【0038】空気より採熱するヒートポンプの熱出力
は、外気温度に依存するため、一般に外気温度が低下す
るほど出力も減少する。ガスエンジンヒートポンプの場
合には、エンジンの冷却熱や排気ガスの熱も温水加温に
利用出来る分、外気温度の低下に伴う能力の減少の依存
度が低く出来、従って、低外気温度における融雪効果を
妨げることが少ないことも一つのメリットである。
【0039】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明の路面融雪装置によれば、貯湯槽内を順次に連通す
る複数の貯湯室に分けて貯湯する構造と成っている。従
って、第1段目の貯湯室にはヒートポンプからの高温の
温水を貯湯してこの高温の温水を融雪パイプへ送水し、
最終段の貯湯室には融雪後の低温の温水を貯湯するよう
にし、しかも、この低温室の温水をヒートポンプへと戻
す流路系を形成することができる。第1段目と最終段目
の貯湯室は互いに離れていて、それぞれに貯湯されてい
る温水は混合するおそれがないので、両貯湯室に貯湯さ
れる温水は、温度的に実質的に独立しているとみなされ
る。従って、この発明の路面融雪装置は、貯湯槽を複数
段の貯湯室に分けていない場合の装置に比べて、ヒート
ポンプの熱効率を大きくすることが出来る。
【0040】また、この発明の路面融雪装置は、複数段
の貯湯室に分けた貯湯槽を用いているので、貯湯室に分
けていない貯湯槽を具える装置に比べて、融雪効果が高
くなり、このため効率良く路面融雪装置を運転させるこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の路面融雪装置の構成の一実施例を説
明するための概略図である。
【図2】従来の電気ヒートポンプ式の路面融雪装置の説
明図である。
【図3】ガスエンジンヒートポンプを採用した路面融雪
装置の説明に供する図である。
【符号の説明】
50:ガスエンジンヒートポンプ 52:上流還流路 54:下流還流路 56:循環ポンプ 58:還流路 60:貯湯槽 62:高温室 64:中温室 66:低温室 68a,68b:連通箇所 70:融雪パイプ 72:上流パイプ 74:下流パイプ 76:路面パイプ 78:送水ポンプ 82a,82b:仕切板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 合田 裕志 北海道札幌市中央区北4条東5丁目373番 地 北海道瓦斯株式会社内 (72)発明者 永田 聖司 北海道札幌市中央区北4条東5丁目373番 地 北海道瓦斯株式会社内 (72)発明者 三上 正樹 北海道札幌市中央区北4条東5丁目373番 地 北海道瓦斯株式会社内 (72)発明者 小野田 元 東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式会 社金門製作所内 (72)発明者 支部 英孝 東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式会 社金門製作所内 (72)発明者 大川 敬三 東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式会 社金門製作所内 (72)発明者 高崎 一郎 東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式会 社金門製作所内 (72)発明者 岡 喜秋 北海道札幌市北区北19条西11丁目1番地 北海道立工業試験場内 (72)発明者 富田 和彦 北海道札幌市北区北19条西11丁目1番地 北海道立工業試験場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスエンジンと、該ガスエンジンにより
    作動されるヒートポンプと、該ヒートポンプにより加温
    された温水を還流させる還流路を介して該ヒートポンプ
    に結合された貯湯槽と、該貯湯槽と結合されていて該貯
    湯槽内の温水の一部を道路を経て還流させるための融雪
    パイプとを具える路面融雪装置において、 前記貯湯槽を、順次に連通する、複数段の貯湯室で構成
    していることを特徴とする路面融雪装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の路面融雪装置におい
    て、前記貯湯槽を高温室、中温室、および低温室の3段
    構成としたことを特徴とする路面融雪装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の路面融雪装置におい
    て、高温室および中温室間の連通箇所と、中温室および
    低温室間の連通箇所とを、該貯湯槽中を流れる温水の流
    路が長くなる位置関係で、設けてあることを特徴とする
    路面融雪装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の路面融雪装置におい
    て、 前記高温室は前記ヒートポンプからの温水が流入し、お
    よび前記融雪パイプへ温水を流出させ、 前記低温室は前記ヒートポンプへ温水を流出しおよび前
    記融雪パイプから温水が流入する構成となっていること
    を特徴とする路面融雪装置。
JP5299288A 1993-11-30 1993-11-30 路面融雪装置 Expired - Lifetime JP2500847B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5299288A JP2500847B2 (ja) 1993-11-30 1993-11-30 路面融雪装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5299288A JP2500847B2 (ja) 1993-11-30 1993-11-30 路面融雪装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07150511A true JPH07150511A (ja) 1995-06-13
JP2500847B2 JP2500847B2 (ja) 1996-05-29

Family

ID=17870597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5299288A Expired - Lifetime JP2500847B2 (ja) 1993-11-30 1993-11-30 路面融雪装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2500847B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102277847A (zh) * 2011-04-23 2011-12-14 邹本鉴 一种道路清雪器

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62200135A (ja) * 1986-02-27 1987-09-03 Niigata Plant Service Kk 無散水融雪における水循環法
JPH01268910A (ja) * 1988-04-19 1989-10-26 Niigata Eng Co Ltd 熱電併給システムにおける融雪設備

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62200135A (ja) * 1986-02-27 1987-09-03 Niigata Plant Service Kk 無散水融雪における水循環法
JPH01268910A (ja) * 1988-04-19 1989-10-26 Niigata Eng Co Ltd 熱電併給システムにおける融雪設備

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102277847A (zh) * 2011-04-23 2011-12-14 邹本鉴 一种道路清雪器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2500847B2 (ja) 1996-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6735969B2 (en) Gas heat pump type air conditioning device, engine-coolant-water heating device, and operating method for gas heat pump type air conditioning device
US5429179A (en) Gas engine driven heat pump system having integrated heat recovery and auxiliary components
US5099651A (en) Gas engine driven heat pump method
US6260376B1 (en) Air conditioning installation for a motor vehicle with a cold reservoir
US4295518A (en) Combined air cycle heat pump and refrigeration system
US4347714A (en) Heat pump systems for residential use
US7503184B2 (en) Gas engine driven heat pump system with integrated heat recovery and energy saving subsystems
US5003788A (en) Gas engine driven heat pump system
US5020320A (en) Engine driven heat pump system
JPS62108969A (ja) 冷却回路及び作動方法
CN101140122B (zh) 使用组合节流装置的热泵机组
EP1288593A2 (en) Gas heat pump type air conditioning device
JPH08210709A (ja) 寒冷地向けヒートポンプ空調機
US4510762A (en) Heat recovery method
EP2489965A1 (en) Air-conditioning hot-water supply system
JP2003056944A (ja) 空気調和装置
CN100465537C (zh) 空调装置
JP2003035467A (ja) エンジン冷却装置
JP2018155456A (ja) ハイブリッドヒートポンプシステム
JP2003090653A (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP2500847B2 (ja) 路面融雪装置
JP3047831B2 (ja) ヒートポンプシステム
JP3330100B2 (ja) 寒冷地向けヒ−トポンプ空調機
KR101203574B1 (ko) 열병합 발전 시스템 및 그 제어방법
JPH10300266A (ja) 縦型アースヒートポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960130