JPH07149544A - シリコン塗布装置 - Google Patents

シリコン塗布装置

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JPH07149544A
JPH07149544A JP32611693A JP32611693A JPH07149544A JP H07149544 A JPH07149544 A JP H07149544A JP 32611693 A JP32611693 A JP 32611693A JP 32611693 A JP32611693 A JP 32611693A JP H07149544 A JPH07149544 A JP H07149544A
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silicone
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Katsuji Tsuruyama
克二 鶴山
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Shibuya Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シリンジ1の内面にシリコンを均一に塗布して
ピストンがスムーズに摺動できるようにする。 【構成】洗浄されたシリンジ1を、ピストン挿入側の開
口を下向きにして保持するエアハンド18,30と、シ
リンジ1の上記開口からシリンジ1内にエアを吹込む水
切り用エアノズル34と、シリンジ1内に挿入され、シ
リンジ1の内壁面にシリコンを噴射し塗布するシリコン
噴射ノズル36と、シリコンが塗布されたシリンジ1内
に圧力エアを吹込んで内壁面のシリコンを薄膜状に均一
化するシリコン吹き伸ばしノズル38と、上記エアハン
ド18,30を移動させて、シリンジ1を上記各ノズル
34,36,38上に順次位置させる移動手段(ハンド
リング装置のX−Zロボットモジュール12,24)と
を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコン塗布装置に係
り、例えば、シリンジ等の注射製剤容器内をピストンが
滑らかに摺動できるように、その内壁面にシリコンを噴
射し塗布するシリコン塗布装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリンジ等の注射製剤容器は、通常はガ
ラス等の素材から製造されており、その内壁面が素材の
材質のままであると、内部に挿入したピストンがスムー
ズに摺動できず、引っ掛りを生じてしまう。そこで、洗
浄機による洗浄工程の後に、シリンジの内周面全体にシ
リコンを塗布してピストンが円滑に摺動できるようにし
ている。このようなシリンジ等の円筒状部材の内面にシ
リコンを塗布する従来の塗布装置では、シリンジの洗浄
を行なう洗浄機内で仕上洗浄を行なった後、この洗浄機
内の専用のシリコン塗布ステーションで、シリコンを噴
射して塗布するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のシリコン塗布装
置は、シリコンを噴射し塗布するノズルが洗浄機内の洗
浄ノズルと同一駆動系に設置され、シリコン噴射塗布ノ
ズルの運動が洗浄ノズルに依存するため、シリコンの種
類、濃度および水切り時間等のパラメータに関して任意
の設定を行なうことが不可能であった。さらに、従来の
装置では、洗浄機内でシリコンの塗布を行なうため、シ
リンジ内の水滴が残留していたり、水分の多い環境であ
るため、水滴の残っている部分にシリコンが塗布されな
いという問題があった。
【0004】本発明は上記欠点を除くためになされたも
ので、洗浄機等の他の装置と独立して設けることによ
り、シリコンの種類や濃度、噴射時間その他のパラメー
タを任意に設定することができるシリコン塗布装置を提
供することを目的とするものである。また、シリンジの
内面の水分を完全に除去して、シリコンを確実に塗布す
ることができるシリコン塗布装置を提供することを目的
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るシリコン塗
布装置は、洗浄されたシリンジを、ピストン挿入側の開
口を下向きにして保持するシリンジ保持手段と、シリン
ジの上記開口からシリンジ内にエアを吹込む水切り用エ
アノズルと、シリンジ内に挿入され、シリンジの内壁面
にシリコンを噴射し塗布するシリコン噴射ノズルと、シ
リコンが塗布されたシリンジ内に圧力エアを吹込んで内
壁面のシリコンを均一に薄膜化するシリコン吹き伸ばし
用のエアノズルと、上記シリンジ保持手段を移動させ
て、シリンジを上記各ノズル上に順次位置させる移動手
段とを備えている。
【0006】
【作用】上記シリコン塗布装置は、洗浄装置とは完全に
独立して設けられており、シリンジ保持手段によって保
持したシリンジを、移動手段によって、水切り用エアノ
ズル、シリコン噴射ノズルおよびシリコン吹き伸ばしノ
ズルの各ノズル上を順次移動させて、シリンジの内面に
シリコンを均一化した薄膜状に塗布するようにしている
ので、シリコンおよび圧力エアの噴射のサイクルタイム
等を、洗浄装置の洗浄サイクルと別個に、シリコンの種
類や濃度等に応じて任意に設定することができる。
【0007】
【実施例】以下、図面に示す実施例により本発明を説明
する。図1は本発明の一実施例に係るシリコン塗布装置
の上流側に設けられた物品搬送装置(全体として符号2
で示す)の正面図であり、この装置2は、シリンジ等の
注射製剤容器を搬送するために用いられる。図におい
て、4,6はそれぞれ、水平な回転軸(図示せず)を中
心に垂直平面内で回転する第1および第2のスターホイ
ールである。これらのスターホイール4,6,は連続的
に運転され、前工程のシリンジ洗浄機(図示せず)か
ら、90度横倒しになった状態で排出されたシリンジ1
を受取って順次搬送するようになっている。洗浄機によ
って洗浄されたシリンジ1は、6本ずつにグルーピング
され、各グループ毎に所定の間隔(この実施例ではシリ
ンジ6本分の間隔)をあけて排出され、第1のスターホ
イール4に引渡される。従って、第1のスターホイール
4は、図示のように6本のシリンジ1を保持している部
分の後方側は6本分空の状態になり、さらに、その後方
の部分が6本のシリンジ1を受取って保持するようにな
っている。この第1のスターホイール4は、シリンジ1
を6本ずつのグループとして吸着保持し、矢印R方向に
回転して第1の受渡し位置P1 において第2のスターホ
イール6に引渡す。6本のシリンジ1を第2のスターホ
イール6に引渡した後、第1スターホイール4は、シリ
ンジ6本分だけ空の状態でこの第1の受渡し位置P1
通過する。その後、次の6本のシリンジ1を第2のスタ
ーホイール6に引渡す。
【0008】第1のスターホイール4から、上記のよう
に6本ずつにグルーピングされたシリンジ1を受取った
第2のスターホイール6は、上記第1のスターホイール
4と同様に、連続して6本のシリンジ1を保持している
部分の後方側は6本分空の状態になっており、さらにそ
の後方の部分に再び6本のシリンジ1を受取って保持す
るようになっている。この第2のスターホイール6は、
シリンジ1を6本ずつのグループとして吸着保持し、矢
印L方向に回転し、第2の受渡し位置P2 において下方
に配置された搬送スクリュー装置8に引渡す。
【0009】この搬送スクリュー装置8は、図2に示す
ように、平行に配置されて同方向に等速で回転する2本
のスクリュー8a,8bから構成されており、これら両
スクリュー8a,8b上にシリンジ1が横倒しになった
状態で載せられ、両スクリュー8a,8bの回転によっ
て図2の下方から上方へ向けて搬送される。この搬送ス
クリュー装置8のスクリュー8a,8bは、間欠的に回
転されるようになっており、上記第2のスターホイール
6が、シリンジ1を保持した状態で第2の受渡し位置P
2 に到達したときには回転されて第2のスターホイール
6からシリンジ1を受取り、第2のスターホイール6が
シリンジ1を保持していない空の状態で第2の受渡し位
置P2 に到達したときには回転が停止されて待機するよ
うになっている。
【0010】搬送スクリュー装置8の2本のスクリュー
8a,8bは、図3における時計回り方向に回転するよ
うになっており、その回転によって図2の上方へ向けて
搬送されるシリンジ1は、搬送中に図2および図3の右
方へ向けてずれてしまうおそれがあるために、搬送スク
リュー装置8のこれらの図における右側にガイドプレー
ト(図示せず)が配置されている。なお、この実施例で
は、シリンジ1は、そのピストンを挿入する側の開口部
の周囲に形成されているフランジ1a(図4参照)を、
図2および図3の右側に向けた状態で搬送され、このフ
ランジ1aがガイドプレートによって支持される。
【0011】上述のように、搬送スクリュー装置8は、
間欠的に回転駆動されるようになっており、第2のスタ
ーホイール6がシリンジ1を吸着保持して第2の受渡し
位置P2 にきたときには回転され、第2のスターホイー
ル6が空の状態のときには停止している。この搬送スク
リュー装置8のスクリュー8a,8bは、回転および停
止を行なう際に、加速・減速に約一回転分の時間がかか
るので、この搬送スクリュー装置8上には、シリンジ1
が6本のグループー2本分の抜けー6本のグループー2
本分の抜けという状態で載せられて搬送されている。そ
して、この搬送スクリュー装置8が停止しているとき
に、その下流端(図2の上方)に載っている6本のシリ
ンジ1が、第1のハンドリング装置10によって把持さ
れて搬送スクリュー装置8上から取出される。
【0012】第1のハンドリング装置10は、X−Zロ
ボットモジュール12と、このX−Zロボットモジュー
ル12に取付けられて上下方向および搬送スクリュー装
置8と直交する水平方向(図2の左右方向)に往復移動
されるロータリー・アクチュエータ14と、ロータリー
・アクチュエータ14によって回転駆動されるロッド1
6に等間隔で取付けられた複数個(本実施例では6個)
のエアハンド18とを備えている。これら6個のエアハ
ンド18は、上記搬送スクリュー装置8によって搬送さ
れるシリンジ1の間隔と等しい間隔で上記ロッド16に
取付けられている。この第1のハンドリング装置10
は、図3に示すように、エアハンド18を下方に向けた
状態で搬送スクリュー装置8の上方から下降して、搬送
スクリュー装置8上の6個のシリンジ1を同時に掴み、
上昇して取出した後、図の左方向へ移動するとともに、
ロータリ・アクチュエータ14によって図3の時計回り
方向に90度回転されてシリンジ1を倒立した状態(注
射針を取付ける側の開口1cを上に向け、ピストンを挿
入する側のフランジ1aを有する開口を下に向けた状
態)にする。
【0013】第1のハンドリング装置10によって搬送
スクリュー装置8上のシリンジ1を掴む際に、安定して
掴むことができるように、搬送スクリュー装置8の上方
にセンタリングガイド20が設けられている。センタリ
ングガイド20は、2本のスクリュー8a,8bの両側
にそれぞれ配置され、これらスクリュー8a,8bに向
かって進退動可能であるとともに上下動も可能な一対の
支持部材20a,20bと、これら各支持部材20a,
20bにそれぞれ取付けられた押えプレート20c,2
0dとを備えている。センタリングガイド20は、上記
第1のハンドリング装置10のエアハンド18がシリン
ジ1を掴む際には、図2および図3に実線で示すよう
に、互いに接近し、かつ、下降して平行な2本の押えプ
レート20c,20dによって上から6本のシリンジ1
を押え、その後、搬送スクリュー装置8上のシリンジ1
が取出され、さらに、次の6本のシリンジ1が搬送スク
リュー装置8の回転によってこの取出し位置まで搬送さ
れてくる間は、図3に想像線で示すように、上昇し、か
つ、搬送スクリュー装置8の両側に離れた位置に後退し
ている。
【0014】上記第1のハンドリング装置10の向かい
側には、第2のハンドリング装置22が配設されてい
る。この第2のハンドリング装置22は、X−Zロボッ
トモジュール24と、このX−Zロボットモジュール2
4によって上下方向および搬送スクリュー装置8と直交
する方向(図2の左右方向)に往復移動されるロッド2
8に、上記第1のハンドリング装置10のエアハンド1
8と同一の間隔で取付けられた6個のエアハンド30と
を備えている。第2のハンドリング装置22は、エアハ
ンド30が常にシリンジ1を倒立した状態で把持して移
動するようになっており、上記第1のハンドリング装置
10のようなロータリ・アクチュエータは備えていな
い。これら2台のハンドリング装置10,22と、両ハ
ンドリング装置10,22のエアハンド18,30が移
動する範囲の下方に設けられたシリコン噴射ノズル36
等により、本発明の一実施例に係るシリコン塗布装置
(全体として符号32で示す)が構成されている。この
シリコン塗布装置32は、シリンジ1のフランジ1a側
の開口部(ピストンを挿入する側の大きい開口部)から
エアを吹き込んで水切りを行なう水切り用エアノズル3
4と、シリコンをシリンジ1の内壁面に噴射して塗布す
るシリコン噴射ノズル36と、このシリコン噴射ノズル
36によってシリンジ1の内面に塗布されたシリコンを
薄く、かつ、均一に引き伸ばす吹き伸ばし用エアノズル
38とを備えている。
【0015】上記のように、第1のハンドリング装置1
0によって搬送スクリュー装置8上から取出されたシリ
ンジ1は、エアハンド18の横方向への移動および90
度の回転によって、水切り用エアノズル34の上方に倒
立した状態になって移動される。ここで、下方を向いて
いるフランジ1a側の広い開口部から水切り用エアノズ
ル34が挿入されて内部にエアが吹込まれ、前の工程で
行なわれた洗浄によって残留していた水分が除去され
る。次に、エアハンド18を上昇させるとともに横方向
への移動をさせることにより、6本のシリンジ1が、倒
立した状態のままでシリコン噴射ノズル36の上方に移
動される。この位置でエアハンド18を下降させること
により、シリンジ1内にシリコン噴射ノズル36の先端
が挿入され、シリンジ1の内壁面にシリコンが噴射、塗
布される。このシリコンが塗布される位置では、第2の
ハンドリング装置22のエアハンド30が、第1のハン
ドリング装置10のエアハンド18の向かい側から移動
して、同じシリンジ1を両側から同時に掴む。その後、
第1のハンドリング装置10のエアハンド18は、シリ
ンジ1を離し、上昇して搬送スクリュー装置8側へ後退
するとともに、図3の反時計回り方向に回転され、搬送
スクリュー装置8上の後続の6本のシリンジ1を掴める
状態になる。一方、搬送スクリュー装置8は、停止中に
第1のハンドリング装置10によって最も下流側の6本
のシリンジ1が取出された後、再び回転駆動され、その
下流端の取出し位置に次の6本のシリンジ1が到達する
と回転が停止される。
【0016】シリコンを塗布する位置で、第1のハンド
リング装置10から6本のシリンジ1を受取った第2の
ハンドリング装置22は、エアハンド30によってシリ
ンジ1を倒立した状態のまま把持して、図3の左方へ移
動して、シリコン吹き伸ばし用エアノズル38上に位置
させる。この位置でシリンジ1を下降させることによ
り、吹き伸ばし用エアノズル38をシリンジ1の下側の
開口から挿入し、エアを吹き付けることにより、上記シ
リコン噴射ノズル36によって塗布されたシリコンを、
シリンジ1の内面全体に均一な薄膜となるように引き伸
ばす。その後、第2のハンドリング装置22のエアハン
ド30は、上昇し、図2および図3の左方へと移動して
排出コンベア40の上方に到達する。排出コンベア40
上には、シリンジ1を倒立した状態で受入れて保持する
キャリア42が搬送されてきており、エアハンド30を
下降させることにより、6本のシリンジ1をそれぞれ下
方のキャリア42内に倒立した状態のまま挿入する。そ
の後、第2のハンドリング装置22のエアハンド30
は、上昇され、図2および図3の右方へ移動して、再び
次の6本のシリンジ1を第1のハンドリング装置10の
エアハンド18から受取るために、シリコン噴射ノズル
36上へ移動する。なお、シリンジ1が倒立状態で収容
されるキャリア42は、図5および図6に示すように、
シリンジ1のピストンが挿入される側の開口部の周囲に
形成されているフランジ部1aの外径よりもやや大きい
内径を有する円筒状をしており、底面には十字状の支持
部42aが形成されている。
【0017】シリコン塗布装置32によって内壁面にシ
リコンが均一な薄膜状に塗布されたシリンジ1は、上記
キャリア42内に倒立した状態で収容され、排出コンベ
ア40によって搬送されて、次の打栓および充填等の工
程を行なう装置に送られる。
【0018】次に、上記構成に係る装置の作動について
説明する。図示しない洗浄機から排出されるシリンジ1
は、6本ずつにグルーピングされ、各グループ間には6
本分ずつの間隔を有する状態で、物品搬送装置2の第1
のスターホイール4に引渡される。この第1のスターホ
イール4および下流側の第2のスターホイール6はいず
れも連続運転されており、6本のシリンジー6本分の間
隙ー6本のシリンジー6本分の間隙、という順序で第1
のスターホイール4によって搬送されてくるシリンジ1
は、第1の受渡し位置P1 において第2のスターホイー
ル6に同様のグルーピングされた状態で引渡される。さ
らに、これらグルーピングされたシリンジ1はこの第2
のスターホイール6によって搬送され、第2の受渡し位
置P2 で、第2のスターホイール6の下方に配設された
搬送スクリュー装置8に引渡される。
【0019】第2のスターホイール6の下流側に配設さ
れた搬送スクリュー装置8は、間欠的に運転されるよう
になっており、第2のスターホイール6が第2の受渡し
位置P2 にシリンジ1を吸着保持して搬送してきたとき
には、この搬送スクリュー装置8の2本のスクリュー8
a,8bが回転駆動され、スクリュー8a,8bの各溝
上に1本ずつシリンジ1を受取って搬送する。また、第
2のスターホイール6が第2の受渡し位置P2 にシリン
ジ1をもたない空の状態で回転してきたときには、両ス
クリュー8a,8bの回転は停止される。その後、第2
のスターホイール6が、次のグループの6本のシリンジ
1を第2の受渡し位置P2 に搬送してきたときには、こ
の搬送スクリュー装置8は再び回転駆動されてそのシリ
ンジ1を受取る。本実施例においては、上述したように
搬送スクリュー装置8上に、シリンジ1が6本のグルー
プー2本分の抜けー6本のグループー2本分の抜けとい
う状態で載せられて搬送される。
【0020】2本のスクリュー8a,8b上に間隙のな
い状態でシリンジ1を載せ、間欠的に回転および停止を
繰り返すことにより、搬送スクリュー装置8はシリンジ
1をその最も下流側(図2の上方)迄搬送する。2本の
スクリュー8a,8bが図3の時計回り方向に回転して
シリンジ1を搬送すると、これらシリンジ1は図2およ
び図3の右方向へ次第にずれようとするが、搬送スクリ
ュー装置8の右側には図示しないガイドプレートが配設
されており、各シリンジ1のフランジ1a側を押さえて
ガイドしている。シリンジ1が最も下流端に到達した状
態で両スクリュー8a,8bの回転が停止されると、両
側のセンタリングガイド20が搬送スクリュー装置8側
へ接近し、下降して、2本の押えプレート20c.20
dによって、6本のシリンジ1を両スクリュー8a,8
b上に押さえる。
【0021】センタリングガイド20によって6本のシ
リンジ1を両スクリュー8a,8b上に押さえつけてい
る間に、第1のハンドリング装置10のエアハンド18
が下方を向いた状態で搬送スクリュー装置8に向かって
下降し、搬送スクリュー装置8上の6本のシリンジ1を
掴む。掴んだ後、この第1のハンドリング装置10のエ
アハンド18は、上昇してシリンジ1を搬送スクリュー
装置8上から取出し、図2および図3の左方へ移動す
る。なお、この第1のハンドリング装置10のエアハン
ド18がシリンジ1を掴んで上昇する際には、センタリ
ングガイド20は上昇および後退して取出されるシリン
ジ1に干渉しないようになっている。各エアハンド18
は、ロータリアクチュエータ14によって図3の時計回
り方向に90度回転され、搬送スクリュー装置8上で図
の右方を向いていたフランジ1a側を下方に向けてシリ
ンジ1を倒立状態にする。次いで、エアハンド18が下
降して倒立状態のシリンジ1の下側の開口部内に水切り
用のエアノズル34の先端を挿入させる。水切り用エア
ノズル34からシリンジ1内にエアを噴出して前の洗浄
工程で残っていた水分を除去する。
【0022】第1のハンドリング装置10のエアハンド
18は、水切りを行なった後再び上昇し、さらに、図の
左方へ移動して、倒立状態のシリンジ1をシリコン噴射
ノズル36の上方に位置させ、そのまま下降して、下方
の開口部内にこのシリコン噴射ノズル36を挿入させ
る。ここでシリコン噴射ノズル36からシリコンを噴射
してシリンジ1の内面にシリコンを塗布する。第1のハ
ンドリング装置10のエアハンド18によって把持され
てシリコンが塗布されているシリンジ1に対し、逆の方
向(図2および図3の左方)から第2のハンドリング装
置22のエアハンド30が接近し、同じシリンジ1を反
対側から掴む。その後、第1のハンドリング装置10の
エアハンド18は、このシリンジ1を離して上昇し、搬
送スクリュー装置8の上方へと戻り、次のグループのシ
リンジ1に対して上記作動を繰り返す。
【0023】内壁面にシリコンが塗布されたシリンジ1
を掴んでいる第2のハンドリング装置22のエアハンド
30は、シリンジ1を倒立状態にしたまま上昇し、さら
に図の左方へ向けて移動した後下降する。この位置には
シリコン吹き伸し用のエアノズル38が配置されてお
り、下降したシリンジ1の下方側の開口部内にこのシリ
コン吹き伸し用のエアノズル38の先端が挿入される。
ここでシリコン吹き伸し用エアノズル38から圧力エア
を噴射することにより、シリンジ1の内面に塗布されて
いるシリコンをシリンジ1の内周面全域に亘って均一に
引き伸して薄膜状にする。
【0024】その後、内周面にシリコンが薄膜状に均一
化されて塗布されたシリンジ1を把持しているエアハン
ド30は上昇し、図の左側に配設されて、上記搬送スク
リュー装置8の搬送方向と同方向に走行する排出コンベ
ア40の上方へ移動する。この排出コンベア40上に
は、図5および図6に示す円筒状のキャリア42が、上
記シリンジ1の間隔(エアハンド18,30の間隔)と
等しい間隔で搬送されており、排出コンベア40上に移
動したエアハンド30を下降させて、シリンジ1を倒立
状態のまま排出コンベア40上のキャリア42内に挿入
する。キャリア42内に挿入されたシリンジ1は、排出
コンベア40によって搬出され、乾燥滅菌装置等の次工
程を行なう装置に送られる。このようにシリンジ1のハ
ンドリングにX−Zロボットモジュール12,24を使
用しているので、各種サイズ・形状のものに兼用するこ
とができる。また、キャリア42への挿入をソフトに行
なうことができる。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、洗
浄されたシリンジの内面にシリコンを塗布する装置を、
洗浄装置等の他の装置から独立させ、ピストン挿入側の
開口を下向きにして保持するシリンジ保持手段と、シリ
ンジの上記開口からシリンジ内にエアを吹込む水切り用
エアノズルと、シリンジ内に挿入され、シリンジの内壁
面にシリコンを噴射し塗布するシリコン噴射ノズルと、
シリコンが塗布されたシリンジ内に圧力エアを吹込んで
内壁面のシリコンを均一に薄膜化するシリコン吹き伸ば
し用のエアノズルと、上記シリンジ保持手段を移動させ
て、シリンジを上記各ノズル上に順次位置させる移動手
段とから構成したことにより、洗浄ノズル等の作動に拘
束されることなく、シリコンや圧力エアの噴射時間等の
パラメータを、シリコンの種類や濃度等に応じて任意に
設定することができる。しかも、シリンジの内面から水
分を完全に除去した後にシリコンを塗布するので、シリ
ンジの内面全体に確実に塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るシリコン塗布装置の上
流側に設けられた物品搬送装置の正面図であり、図3の
A方向矢視図である。
【図2】本発明の一実施例に係るシリコン塗布装置の平
面図である。
【図3】本発明の一実施例に係るシリコン塗布装置の正
面図である。
【図4】上記実施例に掛るシリコン塗布装置によって処
理されるシリンジを示す正面図である。
【図5】上記物品を倒立状態で収容するキャリアの一例
を示す正面図である。
【図6】図5のキャリアの平面図である。
【符号の説明】
1 シリンジ 12 移動手段(X−Zロボットモジュール) 18 シリンジ保持手段(エアハンド) 24 移動手段(X−Zロボットモジュール) 30 シリンジ保持手段(エアハンド) 34 水切り用エアノズル 36 シリコン噴射ノズル 38 シリコン吹き伸ばし用エアノズル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄されたシリンジを、ピストン挿入側
    の開口を下向きにして保持するシリンジ保持手段と、シ
    リンジの上記開口からシリンジ内にエアを吹込む水切り
    用エアノズルと、シリンジ内に挿入され、シリンジの内
    壁面にシリコンを噴射し塗布するシリコン噴射ノズル
    と、シリコンが塗布されたシリンジ内に圧力エアを吹込
    んで内壁面のシリコンを均一に薄膜化するシリコン吹き
    伸ばし用のエアノズルと、上記シリンジ保持手段を移動
    させて、シリンジを上記各ノズル上に順次位置させる移
    動手段とを備えたことを特徴とするシリコン塗布装置
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