JPH07149451A - 放射線標識識別装置および放射線標識装置 - Google Patents

放射線標識識別装置および放射線標識装置

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JPH07149451A
JPH07149451A JP5299200A JP29920093A JPH07149451A JP H07149451 A JPH07149451 A JP H07149451A JP 5299200 A JP5299200 A JP 5299200A JP 29920093 A JP29920093 A JP 29920093A JP H07149451 A JPH07149451 A JP H07149451A
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JP
Japan
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radiation
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subject
identifying
detecting means
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JP5299200A
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Masaji Fujii
正司 藤井
Kiichiro Uyama
喜一郎 宇山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放射線を利用することによって識別し得る
が、外観的に識別できない標識を被検体に設け、これに
より偽造物の検出を容易にするとともに、シーツ類等の
仕分け等の効率化を図り得る放射線標識識別装置および
放射線標識装置を提供する。 【構成】 放射線を吸収する標識を外観的に識別不可能
な状態で設けられた被検体91に対してX線管1からX
線を照射し、被検体91を透過したX線をイメージング
システム2で検出し、この検出信号をデータ収集部21
を介して中央制御装置4に供給し、該検出信号に基づい
て被検体91の標識を識別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線を吸収する標識
を外観的に識別不可能な状態で設けられた被検体の標識
を識別する放射線標識識別装置および前記標識を被検体
に設けた放射線標識装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、紙幣、有価証券または入場券等
では、記号等の情報を表面に印刷等し、これらの情報を
光学的に読み取って、それらの真偽を判定するようにし
ている。また、別の方法としては、紫外線に反応する塗
料を用いて情報を印刷する例もある。このように、光学
的に読み取ることができたり、または紫外線を利用した
ものは、取り扱いが簡単であるが、比較的容易に偽造す
ることができる。また、サニタリ関連において、例えば
シーツやタオル等を依頼主毎に仕分けする作業が必要で
あるが、従来、このような仕分けは人手により行われて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、紙
幣、有価証券または入場券等に記号等の情報を印刷した
り、または紫外線を用いて印刷したものにおいては、こ
れらの情報を比較的容易に偽造することができるという
問題がある。
【0004】また、サニタリ関連において、具体的には
ホテルや鉄道等において大量のシーツやタオル等の仕分
けを人手によって行っているが、非常に非能率的である
とともに、包装したり、畳んだ後には、目視で識別する
ことができないという問題がある。
【0005】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、放射線を利用することによっ
て識別し得るが、外観的に識別できない標識を被検体に
設け、これにより偽造物の検出を容易にするとともに、
シーツ類等の仕分け等の効率化を図り得る放射線標識識
別装置および放射線標識装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の放射線標識識別装置は、放射線を吸収する
標識を外観的に識別不可能な状態で設けられた被検体の
標識を識別する放射線標識識別装置であって、放射線を
発生し、該放射線を被検体に照射する放射線発生手段
と、被検体を透過した放射線を検出する放射線検出手段
と、該放射線検出手段からの検出信号に基づいて被検体
の標識を識別する標識識別手段とを有することを要旨と
する。
【0007】また、本発明の放射線標識識別装置は、放
射線を吸収する標識を外観的に識別不可能な状態で設け
られた被検体の標識を識別する放射線標識識別装置であ
って、フライングスポット放射線を被検体に向けて発生
する放射線発生手段と、被検体からの放射線の散乱線を
検出する散乱線検出手段と、被検体と前記放射線発生手
段および前記散乱線検出手段の組との間で相対的に前記
放射線発生手段から発生するフライングスポット放射線
の被検体に対する走査方向とほぼ直交する方向に走査す
る走査手段と、前記放射線検出手段からの散乱線検出信
号に基づいて被検体に設けられた標識を識別する標識識
別手段とを有することを要旨とする。
【0008】更に、本発明の放射線標識識別装置は、放
射線を吸収する標識を外観的に識別不可能な状態で設け
られた被検体の標識を識別する放射線標識識別装置であ
って、エネルギ帯の可変できる放射線を発生し、該放射
線を被検体に照射する放射線発生手段と、被検体を透過
した放射線を前記エネルギ帯に対して検出する放射線検
出手段と、該放射線検出手段からの検出信号に基づいて
被検体の標識を識別する標識識別手段とを有することを
要旨とする。
【0009】本発明の放射線標識識別装置は、放射線を
吸収する標識を外観的に識別不可能な状態で設けられた
被検体の標識を識別する放射線標識識別装置であって、
放射線を発生し、該放射線を被検体に照射する放射線発
生手段と、複数の異なるエネルギ帯の放射線を複数のデ
ータとして検出する放射線検出手段と、該放射線検出手
段からの検出信号に基づいて被検体の標識を識別する標
識識別手段とを有することを要旨とする。
【0010】また、本発明の放射線標識識別装置は、放
射性同位体を含む物質で標識が形成された被検体から標
識を識別する放射線標識識別装置であって、被検体から
発生する放射線の発生位置を特定するコリメート手段
と、放射線を検出する放射線検出手段と、被検体と前記
コリメート手段および前記検出手段を相対的に走査する
走査手段と、前記放射線検出手段からの検出信号に基づ
いて被検体の標識を識別する標識識別手段とを有するこ
とを要旨とする。
【0011】更に、本発明の放射線標識装置は、所望の
エネルギに加速された電子ビームを発生する電子ビーム
発生手段と、少なくとも2次元の面で偏向可能な偏向手
段と、電子ビームを照射して光子を発生させる光子発生
手段と、光子の放射と停止を制御する制御手段とを有
し、ターゲット上で光子の文字または信号に相当する情
報を形成し、ターゲットの近くに設けられた物体の輝尽
性蛍光体の領域に光子で形成された情報を書き込むこと
ができることを要旨とする。
【0012】
【作用】本発明の放射線標識識別装置では、放射線を吸
収する標識を外観的に識別不可能な状態で設けられた被
検体に放射線を照射し、被検体を透過した放射線を検出
し、この検出信号に基づいて被検体の標識を識別する。
【0013】また、本発明の放射線標識識別装置では、
放射線を吸収する標識を外観的に識別不可能な状態で設
けられた被検体にフライングスポット放射線を向けて発
生し、被検体からの散乱線を検出し、被検体と前記放射
線発生手段および前記散乱線検出手段の組との間で相対
的にフライングスポット放射線の被検体に対する走査方
向とほぼ直交する方向に走査し、散乱線検出信号に基づ
いて被検体の標識を識別する。
【0014】更に、本発明の放射線標識識別装置では、
放射線を吸収する標識を外観的に識別不可能な状態で設
けられた被検体にエネルギ帯の可変できる放射線を照射
し、被検体を透過した放射線をエネルギ帯に対して検出
し、該検出信号に基づいて被検体の標識を識別する。
【0015】本発明の放射線標識識別装置では、放射線
を吸収する標識を外観的に識別不可能な状態で設けられ
た被検体に放射線を照射し、複数の異なるエネルギ帯の
放射線を複数のデータとして検出し、該検出信号に基づ
いて被検体の標識を識別する。
【0016】また、本発明の放射線標識識別装置では、
放射性同位体を含む物質で標識が形成された被検体から
発生する放射線の発生位置をコリメート手段で特定し
て、放射線を検出し、被検体とコリメート手段および検
出手段を相対的に走査し、放射線検出信号に基づいて被
検体の標識を識別する。
【0017】更に、本発明の放射線標識装置では、所望
のエネルギに加速された電子ビームを照射して光子を発
生させ、光子の放射と停止を制御してターゲット上で光
子の文字または記号に相当する情報を形成し、ターゲッ
トの近くに設けられた物体の輝尽性蛍光体の領域に光子
で形成された情報を書き込む。
【0018】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は、本発明の一実施例に係わる放射線標識識別
装置の構成を示すブロック図である。同図において、X
線管1から発生したX線は被検体91を透過し、イメー
ジングシステム2によって検出される。該被検体91は
例えば紙幣や有価証券等であり、この被検体は外観的に
は判別不可能であるが、X線透視像からは識別すること
ができる文字または記号等からなる標識が設けられてい
るものである。例えば、後述する図3(a)に示す紙幣
の例では、拡大して示すように「JAPAN」という標
識がシリコン文字121で紙幣に形成され、この標識の
左下端と右上端にオリエンテーションマーク122が形
成されている。そして、このように形成される標識の上
に通常の印刷が行われる。
【0019】従って、イメージングシステム2で検出し
たX線透過データをデータ収集部21で収集し、この収
集データを中央制御装置4に供給し、該中央制御装置4
で収集データから画像を再構成することにより被検体9
1に設けられている標識を識別することができるように
なっている。
【0020】また、被検体91は搬送手段3によって矢
印90で示す方向に搬送されるようになっているが、前
記X線管1とイメージングシステム2の手前には搬送手
段3で搬送されてくる点線で示す被検体91を照明装置
7で照射し、この照射された被検体91をTVカメラ6
で撮像し、この撮像画像を中央制御装置4に供給するよ
うになっている。なお、X線管1はX線制御部11で制
御され、搬送手段3はメカ制御部31で制御されるよう
になっている。このTVカメラ6、照明装置7は一般的
な光学文字読み取り手段(OCR)を構成しているもの
であり、これにより例えば紙幣の標識以外の情報を読み
取るようになっている。このように、本放射線標識識別
装置は、X線を使用して標識を読み取る放射線的な機能
とOCRの機能を有し、両者の検出情報を比較すること
により、本物を更に正確に識別することができる。
【0021】中央制御装置4は、全体の動作を制御する
CPU41、TVカメラ6に接続されたTVカメライン
ターフェース42、メカ制御部31に接続されたメカイ
ンターフェース43、データ収集部21に接続されたD
ASインターフェース44、ハードディスク45、判定
出力インターフェース51、画像メモリ46、2値化処
理部47、特徴抽出部48、画像処理部49、ディスプ
レイインターフェース50を有し、これらの各装置はシ
ステムバス92を介して相互に接続されるとともに、こ
れらの装置のうち画像メモリ46、2値化処理部47、
特徴抽出部48、画像処理部49,50は画像バス93
を介して相互に接続されている。また、ディスプレイイ
ンターフェース50にはCRTディスプレイ5が接続さ
れている。
【0022】前記X線管1およびイメージングシステム
2は、具体的には例えば図4,5または6(a)に示す
ような方法でX線像を得るようになっている。まず、図
4に示す方法では、X線管1から発生するX線を被検体
91に向けて照射し、該被検体91を透過したX線をX
線−光変換手段2aで受けて、光に変換し、これをTV
カメラ2bで撮像して、X線像を得るようになってい
る。
【0023】また、図5に示す方法では、X線管1から
X線ファンビームを発生し、コンベア94上に載置され
て搬送されてくる被検体91にX線ファンビームを照射
し、被検体91を透過したX線をコンベア94の下方に
配設されているX線ラインセンサ91で検出し、この検
出信号をデータ収集部21で収集する。なお、このよう
にX線ラインセンサ95を使用するものはX線ファンビ
ームを使用するものであるため、装置の寸法を小型化す
ることができる。
【0024】更に、図6(a)に示す方法は、被検体9
1から散乱するX線を検出するようにしている。すなわ
ち、図6において、X線管1から発生するX線を回転コ
リメータ96を介して被検体91に照射し、該被検体9
1から散乱するX線を散乱線検出器97a,97bで検
出し、この検出データをデータ収集部21で収集してい
る。なお、散乱線検出器97a,97bには蛍光板22
が設けられている。また、図6において、被検体91は
コンベア94に載置されて搬送され、この搬送されてい
る被検体91のX線透過データを透過線検出器98で検
出し、この検出データをデータ収集部21aで収集する
ようになっている。なお、図6(b)は回転コリメータ
96の構成を示しているが、該回転コリメータにはスリ
ットが螺旋状に形成されている。
【0025】上述したように、データ収集部21で収集
された検出データは、DASインターフェース44を介
して中央制御装置4内に入力され、該中央制御装置4の
CPU41の制御により被検体91に潜像的に形成され
ている標識を読み取るようになっている。
【0026】次に、図2に示すフローチャートを参照し
て、上述したように読み取った標識の文字を認識する処
理について説明する。図2において、中央制御装置4に
入力された画像データはDASインターフェース44で
A/D変換されて、画像メモリ46に取り込まれる(ス
テップ210,220)。画像メモリ46に取り込まれ
た画像データは前処理が行われる(ステップ230)。
前処理は、画像処理部49を用いて空間フィルタや論理
フィルタ等を適用し、ノイズ除去、孤立点除去、不要画
像除去等の処理を行う。
【0027】前処理された画像データは、2値化処理部
47で2値化処理され(ステップ240)、それから幾
何歪補正およびアフィン変換処理を受けて、歪を取り除
かれる(ステップ250)。次に、文字寸法やピッチ等
の予め入力された文字情報を用いて文字領域の切り出し
を行って(ステップ260)、位置、寸法の正規化を行
い(ステップ270)、標準パターンとの相関を取り
(ステップ280)、そして文字認識を行う(ステップ
290)。
【0028】なお、図3(a)に示す紙幣の例では、図
示のように表面印刷、基材、裏面印刷等で構成される
が、被検体に形成される標識としては、拡大して示すよ
うに「JAPAN」という標識がシリコン文字121で
形成され、この標識の左下端と右上端にオリエンテーシ
ョンマーク122が形成され、このオリエンテーション
マークで標準パターンとの正規化を行い、相関を取り、
最も類似導電率の高い文字を候補として認識するように
なっている。
【0029】図3(b)は、紙幣の左右半分に文字を分
解して標識をX線的潜像として印刷した例を示してい
る。すなわち、標識「JAPAN」を実線と点線で示し
ているが、この実線部分と点線部分を紙幣の左右に分離
して印刷したものである。読み取りでは、オリエンテー
ションマークを用いて、位置合わせを行い、重ね合わせ
処理を行い、その後に標準パターンとの相関を判定し、
文字の認識を行うようになっている。
【0030】図8および図9は、エネルギサブトラクシ
ョン法でのデータ収集法を示している。放射線のエネル
ギが異なると光子減弱係数が大きく異なる物質が存在す
る。図7はシリコンの光子減弱係数の光子エネルギによ
る変化を示している。破線で他の物質の代表である水
(H2 O)を対比して示している。エネルギが0.03
から0.1MeVに変化した時、その係数は次の表のよ
うに変化している。
【0031】
【表1】
【0032】従って、エネルギ帯の異なるデータ間でサ
ブトラクションを取ると、シリコンによる画像のSN比
を向上させることができる。図8に示す画像処理では、
まず第1のエネルギでデータ収集を行ってから(ステッ
プ310)、次に別の第2のエネルギでデータ収集を行
う(ステップ320)というように複数の異なるエネル
ギ帯でデータ収集を行い、この収集された各データに信
号レベルの差や階調方向の歪を補正する等の重み付けを
行った後、サブトラクションを行い(ステップ34
0)、サブトラクション後の画像データの位置と方向を
正規化し(ステップ350)、所望の透視画像を得、そ
れから文字読み取り、判定を行っている(ステップ36
0)。なお、複数のデータ収集を行う場合には、検出器
側の幾何歪が問題になる場合があるので、サブトラクシ
ョンの前にステップ330で示す幾何歪補正およびアフ
ィン変換処理を行って歪を除去してから演算を行ってい
る。
【0033】また、一度のデータ収集で複数のエネルギ
帯のデータを得る場合にも、標準パターンとの歪を補正
するために、幾何歪補正を行う場合もある。図9(a)
は、投影データの収集法を示している。データ収集はX
線管電圧を変化させて2回行ってもよいが、図9(a)
では、2つの検出器A,Bの間にX線の硬化を起こさせ
るフィルタ99を設け、検出器Aで低エネルギ帯の検出
を行い、検出器Bで高エネルギ帯の検出を行っている。
【0034】また、図9(b)は、シンチレータ10
1,102とフォトダイオード103,104の組合せ
を利用し、シンチレータ101,102を図9(a)に
示すフィルタ99相当として用いることにより、異なる
エネルギ帯のX線透過データを得ることを示している
(特開昭60−200189号参照)。
【0035】図10は、シーツやタオル等の被検体91
にシリコン等による放射線的標識105を設け、これを
標識判定装置106で放射線像として読み取り識別する
ことにより、仕分けを行う場合を示している。なお、処
理内容は上述したものと同じである。
【0036】以上説明した実施例では、放射線的潜像で
ある標識を被検体に設け、この標識を読み取ることによ
り、紙幣、有価証券、入場券等の偽造を防止するととも
に、これらの偽造物の検出を容易にすることができる。
また、このような標識を例えばシーツやタオル等の被検
体に設けることにより、これらの仕分けを容易にするこ
とができる。
【0037】本実施例の放射線標識識別装置は、従来の
ような可視光や紫外線等を使用する方法に対して、放射
線を使用するため、更にセキュリティに適した判定を行
うことができる。また、放射線としては、透過放射線お
よび散乱放射線の両方を使用してデータ収集を行うこと
ができ、判定の信頼性を向上することができる。
【0038】更に、放射線と光学的な判定を複合して使
用することが可能であり、より判定の信頼性を向上する
ことができ、偽造を更に困難にすることができる。ま
た、放射線的標識は暗号化して写し込むことができる。
エネルギサブトラクションを用いた時のみ判定可能とす
ることができる。
【0039】図11は、放射性同位体(以下、RIとい
う)の標識を使用した被検体の検出例を示す図である。
図11において、111は検出器、112は回転コリメ
ータであり、図6(b)で示したと同様に放射線的に不
透明な材料で製作された円筒体にスパイラル状のスリッ
トを対称に設けている。また、113は被検体である。
【0040】被検体113に微量のRIを含む文字や記
号等の標識を設け、回転コリメータ112に接近した位
置を通過させる。コリメータが回転することにより、図
6(c)で示す被検体113に点線114で示す方向に
コリメータ112の通過孔が移動し、RIから放射され
る放射線を検出するようになっている。検出器111は
少なくとも一次元の広がりを有する検出器であり、回転
コリメータ112を通過した放射線の位置全域をカバー
している。回転コリメータ112の位置を被検体が通過
していくことにより、被検体全域から放射される標識の
画像データを得ることができる。
【0041】図12および図13は、図11に示した検
出方法の能率を向上させるものである。図12では、回
転コリメータ123のスパイラルスリットを2倍のピッ
チとし、2条の放射線を通過させ、2個の検出器12
1,122で1ラインのデータを検出することにより2
信の能率向上が可能となるが、更に増加させることもで
きる。
【0042】図13は図11の組合せを被検体進行方向
に複数並べたものであり、長手方向に分割してデータ収
集を行っている。これは被検体が連続してなく、1つの
ものを素早くデータ収集する必要がある場合に有効であ
る。RIの核種を限定し、エネルギを特定できる検出器
を用いることにより、更に標識の信頼性を向上すること
ができる。
【0043】図14は、放射線に反応して発光する蛍光
体で標識を行う例を示している。図14(a)におい
て、X線源121のX線で被検体113上の蛍光体文字
を照射し、TVカメラ122で撮像するものである。ま
た、図14(b),(c)に示すように、被検体上に輝
尽性発光蛍光体を用いて形成された輝尽発光体文字14
3からなる標識の場合には、予めX線照射を行い、被検
体が使用後に回収された時に、レーザ光発生器141に
よるフライングスポットレーザで励起し、蛍光を検出器
142で読み取ることができる。同図に示すように、X
線励起と読み取りをパイプラインで行うこともできる。
なお、標識の消去はレーザ光の均一照射で行うことがで
きる。
【0044】図15は、紙幣151の一部の領域である
輝尽性蛍光体塗布領域152を設け、この領域に放射線
で例えば「JAPAN」という放射線励起文字153を
書き込み、回収後に読み取り装置で読み取るものであ
る。このように標識においては、必要に応じて書き込み
情報を消去し、新たな標識や情報を書き込むことができ
る。
【0045】図16は、図15に示した放射線励起文字
153を書き込む場合の放射線による情報の書き込み手
段を示した図である。図16において、161は鉛板等
の放射線的に不透明な在留に標識の孔をあけた穴明け文
字を示しており、このような穴明き文字161にX線等
の放射線を照射することにより、同図に示すように「J
APAN」という標識が形成される。
【0046】図17は、電子ビーム171を走査し、タ
ーゲットT上に該電子ビームを当てることにより透過型
によるX線発生を行うものであり、偏向コイル172お
よびサブレッサグリッド173を制御し、X線をオン/
オフして走査することにより文字や記号等の標識をター
ゲットT上に形成し、これによりターゲットのすぐ近く
に設けられた紙幣にX線を照射するものである。
【0047】上述した実施例においては、情報を書換え
することが可能であるので、被検体の仕分けランクの増
加や偽造を更に困難にする効果がある。また、複雑な情
報の書き込みが可能となり、単に標識にとどまらず、発
行元や製造条件、使用条件なども情報として形成するこ
とができる。また、情報の追記や削除も可能である。
【0048】なお、上記実施例では、放射線標識の材料
として、シリコンの例を示したが、シリコンに限らず、
可視光での判別が難しく、放射線的に判別が可能なもの
であればよいものである。例えば、酸化チタンと酸化鉛
の顔料を用いてパターンを描いておけば、可視光では判
別困難であるが、X線では吸収が大きく異なり判別する
ことが可能である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
放射線を吸収する標識を外観的に識別不可能な状態で設
けられた被検体に放射線を照射し、被検体を透過した放
射線を検出し、この検出信号に基づいて被検体の標識を
識別するので、例えば紙幣、有価証券等に標識を設ける
ことにより偽造の困難さを増大し、セキュリティを向上
するとともに、また偽造物の検出を容易にすることがで
き、更にシーツやタオル等に標識を設けることにより仕
分けを容易にすることができる。
【0050】また、本発明によれば、放射線を吸収する
標識を外観的に識別不可能な状態で設けられた被検体に
フライングスポット放射線を向けて発生し、被検体から
の散乱線を検出し、被検体と前記放射線発生手段および
前記散乱線検出手段の組との間で相対的にフライングス
ポット放射線の被検体に対する走査方向とほぼ直交する
方向に走査し、散乱線検出信号に基づいて被検体の標識
を識別するので、例えば紙幣、有価証券等に標識を設け
ることにより偽造の困難さを増大し、セキュリティを向
上するとともに、また偽造物の検出を容易にすることが
でき、更にシーツやタオル等に標識を設けることにより
仕分けを容易にすることができる。
【0051】更に、本発明によれば、放射線を吸収する
標識を外観的に識別不可能な状態で設けられた被検体に
エネルギ帯の可変できる放射線を照射し、被検体を透過
した放射線をエネルギ帯に対して検出し、該検出信号に
基づいて被検体の標識を識別するので、例えば紙幣、有
価証券等に標識を設けることにより偽造の困難さを増大
し、セキュリティを向上するとともに、また偽造物の検
出を容易にすることができ、更にシーツやタオル等に標
識を設けることにより仕分けを容易にすることができ
る。
【0052】本発明によれば、放射線を吸収する標識を
外観的に識別不可能な状態で設けられた被検体に放射線
を照射し、複数の異なるエネルギ帯の放射線を複数のデ
ータとして検出し、該検出信号に基づいて被検体の標識
を識別するので、例えば紙幣、有価証券等に標識を設け
ることにより偽造の困難さを増大し、セキュリティを向
上するとともに、また偽造物の検出を容易にすることが
でき、更にシーツやタオル等に標識を設けることにより
仕分けを容易にすることができる。
【0053】また、本発明によれば、放射性同位体を含
む物質で標識が形成された被検体から発生する放射線の
発生位置をコリメート手段で特定して、放射線を検出
し、被検体とコリメート手段および検出手段を相対的に
走査し、放射線検出信号に基づいて被検体の標識を識別
するので、例えば紙幣、有価証券等に標識を設けること
により偽造の困難さを増大し、セキュリティを向上する
とともに、また偽造物の検出を容易にすることができ、
更にシーツやタオル等に標識を設けることにより仕分け
を容易にすることができる。
【0054】更に、本発明によれば、所望のエネルギに
加速された電子ビームを照射して光子を発生させ、光子
の放射と停止を制御してターゲット上で光子の文字また
は記号に相当する情報を形成し、ターゲットの近くに設
けられた物体の輝尽性蛍光体の領域に光子で形成された
情報を書き込むことができるので、被検体に標識を適確
かつ簡単に書き込むことができ、被検体の偽造の困難さ
を増大し、セキュリティを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる放射線標識識別装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す放射線標識識別装置の標識文字識別
処理を示すフローチャートである。
【図3】図1の放射線標識識別装置に使用される被検体
の例として紙幣を示す図である。
【図4】図1に示す放射線標識識別装置に使用されてい
るX線管およびイメージングシステムを構成する具体的
例を示す図である。
【図5】図1に示す放射線標識識別装置に使用されてい
るX線管およびイメージングシステムを構成する他の具
体的例を示す図である。
【図6】図1に示す放射線標識識別装置に使用されてい
るX線管およびイメージングシステムを構成する別の具
体的例を示す図である。
【図7】物質による光子減弱係数の光子エネルギによる
変化を示す図である。
【図8】エネルギサブトラクション法でのデータ収集法
を示すフローチャートである。
【図9】エネルギ帯の異なる領域の投影データの収集を
示す図である。
【図10】タオルの仕分け装置を示す図である。
【図11】RIの標識を使用した被検体の検出例を示す
図である。
【図12】図11に示した検出方法の他の例を示す図で
ある。
【図13】図11に示した検出方法の別の例を示す図で
ある。
【図14】放射線に反応して発光する蛍光体で標識を行
う例を示す図である。
【図15】情報書換え可能な蛍光体標識を示す図であ
る。
【図16】図15に示した放射線励起文字を書き込む場
合の放射線による情報の書き込み手段を示した図であ
る。
【図17】電子ビームを走査し、ターゲット上に電子ビ
ームを当てることにより透過型によるX線発生を行う構
成を示す図である。
【符号の説明】
1 X線管 2 イメージングシステム 3 搬送手段 4 中央制御装置 5 CRTディスプレイ 6 TVカメラ 7 照明装置 11 X線制御部 21 データ収集部 46 画像メモリ 49 画像処理部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線を吸収する標識を外観的に識別不
    可能な状態で設けられた被検体の標識を識別する放射線
    標識識別装置であって、放射線を発生し、該放射線を被
    検体に照射する放射線発生手段と、被検体を透過した放
    射線を検出する放射線検出手段と、該放射線検出手段か
    らの検出信号に基づいて被検体の標識を識別する標識識
    別手段とを有することを特徴とする放射線標識識別装
    置。
  2. 【請求項2】 放射線を吸収する標識を外観的に識別不
    可能な状態で設けられた被検体の標識を識別する放射線
    標識識別装置であって、フライングスポット放射線を被
    検体に向けて発生する放射線発生手段と、被検体からの
    放射線の散乱線を検出する散乱線検出手段と、被検体と
    前記放射線発生手段および前記散乱線検出手段の組との
    間で相対的に前記放射線発生手段から発生するフライン
    グスポット放射線の被検体に対する走査方向とほぼ直交
    する方向に走査する走査手段と、前記放射線検出手段か
    らの散乱線検出信号に基づいて被検体に設けられた標識
    を識別する標識識別手段とを有することを特徴とする放
    射線標識識別装置。
  3. 【請求項3】 放射線を吸収する標識を外観的に識別不
    可能な状態で設けられた被検体の標識を識別する放射線
    標識識別装置であって、エネルギ帯の可変できる放射線
    を発生し、該放射線を被検体に照射する放射線発生手段
    と、被検体を透過した放射線を前記エネルギ帯に対して
    検出する放射線検出手段と、該放射線検出手段からの検
    出信号に基づいて被検体の標識を識別する標識識別手段
    とを有することを特徴とする放射線標識識別装置。
  4. 【請求項4】 放射線を吸収する標識を外観的に識別不
    可能な状態で設けられた被検体の標識を識別する放射線
    標識識別装置であって、放射線を発生し、該放射線を被
    検体に照射する放射線発生手段と、複数の異なるエネル
    ギ帯の放射線を複数のデータとして検出する放射線検出
    手段と、該放射線検出手段からの検出信号に基づいて被
    検体の標識を識別する標識識別手段とを有することを特
    徴とする放射線標識識別装置。
  5. 【請求項5】 放射性同位体を含む物質で標識が形成さ
    れた被検体から標識を識別する放射線標識識別装置であ
    って、被検体から発生する放射線の発生位置を特定する
    コリメート手段と、放射線を検出する放射線検出手段
    と、被検体と前記コリメート手段および前記検出手段を
    相対的に走査する走査手段と、前記放射線検出手段から
    の検出信号に基づいて被検体の標識を識別する標識識別
    手段とを有することを特徴とする放射線標識識別装置。
  6. 【請求項6】 所望のエネルギに加速された電子ビーム
    を発生する電子ビーム発生手段と、少なくとも2次元の
    面で偏向可能な偏向手段と、電子ビームを照射して光子
    を発生させる光子発生手段と、光子の放射と停止を制御
    する制御手段とを有し、ターゲット上で光子の文字また
    は信号に相当する情報を形成し、ターゲットの近くに設
    けられた物体の輝尽性蛍光体の領域に光子で形成された
    情報を書き込むことができることを特徴とする放射線標
    識装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101147912B1 (ko) * 2008-07-21 2012-05-29 설진영 금속 탐지층 또는 금속잉크 인쇄층을 구비하는 보안용지
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KR20160066860A (ko) * 2014-12-03 2016-06-13 조승연 연대기 및 진위 판명을 위한 방사성 동위원소를 이용한 지문화 방법

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