JPH07148812A - 液体を封入したプラスチック細管、および徐放性製剤の製造方法、製造装置 - Google Patents

液体を封入したプラスチック細管、および徐放性製剤の製造方法、製造装置

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JPH07148812A
JPH07148812A JP5297677A JP29767793A JPH07148812A JP H07148812 A JPH07148812 A JP H07148812A JP 5297677 A JP5297677 A JP 5297677A JP 29767793 A JP29767793 A JP 29767793A JP H07148812 A JPH07148812 A JP H07148812A
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plastic
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欽也 小川
Kenichi Ito
健一 伊藤
Hiroshi Suzuki
宏始 鈴木
Tokuji Abe
徳治 阿部
Hidetoshi Nakamura
英俊 中村
Tsugio Ogata
次夫 尾方
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Abstract

(57)【要約】 【目的】生産性の良い液体を封入したプラスチック細
管、および徐放性製剤の製造方法、製造装置を提供す
る。 【構成】液体を封入したプラスチック細管の製造装置は
プラスチック押出機20にダイ44が連結し、ダイ44
のマンドレル3に設けられた孔にチューブ2が挿通して
その先端がダイ44の溶融プラスチック10の吐き出し
口18の近傍にあり、チューブ2が液体の供給源に連結
している。その製造方法は、溶融プラスチック10をダ
イ44を通して管状に押し出し細管40を成形するに際
し、ダイ44のマンドレル3に設けられた孔を通して細
管40内に液体を注入する。徐放性製剤の製造方法は、
溶融プラスチック10をダイ44を通して管状に押し出
し細管40を成形するに際し、ダイ44のマンドレル3
に設けられた孔を通して細管40内に沸点170℃以上
の液状の揮発性物質42を封入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェロモン、忌避剤、
香料、防虫剤、または防虫剤を溶解した液体等の液体を
封入したプラスチック細管、および徐放性製剤の製造方
法、製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】徐放性製剤は農業害虫の生理活性物質で
あるフェロモンを用いて、害虫の発生を抑制する交信攪
乱剤として大量に使用されるようになって来ている。徐
放性製剤としては、細管の中に液状の揮発性物質である
フェロモンを含むものが好ましく使用される。
【0003】液体を細管へ注入する場合、その注入時間
は液体の粘度、細管の長さや内径、圧力によって大きく
異なる。例えば、比較的粘性の大きいワタアカミムシの
性フェロモンであるZ,Z−7,11−ヘキサデカジエ
ニルアセテートおよびZ,E−7,11−ヘキサデカジ
エニルアセテート(20℃で粘度約7cP)を、内径
0.8mmのポリエチレン管に6Kg/cm2 の圧力で
圧入する場合、管長が10mの場合は約5分で注入され
るが、管長が100mの場合は約2時間を要した。
【0004】したがって、このような細管への液体の注
入は短い管に低圧で加圧圧入または真空吸い上げをする
か、適当な長さ(数100m)の管に高圧で加圧圧入す
るかのいずれかとなる。しかし、短い管の場合は数多く
の注入操作を必要とし、長い管の場合は特別な加圧装置
を必要とするばかりでなく、その長さに限界を生じる。
いずれの場合も注入の操作には時間と労力がかかり、大
量生産に適さなかった。また揮発性物質注入後の細管を
所望の長さに切断する場合は、通常のヒートシーラーと
細管の一部を融着後、融着部分をカッターで切断すれば
良いが、融着部分の液体を排除するときに背圧を生じる
ため時間をかけて融着せざるを得ず生産性が悪かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を
解決するためなされたもので、内径が小さく長い細管に
高速で液体を連続して封入することができる生産性の良
い、液体を封入したプラスチック細管、および徐放性製
剤の製造方法、製造装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明の徐放性製剤の製造方法を図1によ
り説明すると以下の通りである。徐放性製剤の製造方法
は、プラスチックを押出機20を通し、溶融プラスチッ
ク10をダイ44を通して管状に押し出し細管40を成
形する際に、細管40内に液状の揮発性物質42を封入
することを特徴とする。封入する液体が常温常圧におけ
る沸点が170℃以上の液体の場合は特に有効である。
細管40内に封入する液体としては、フェロモン、忌避
剤、防虫剤、防虫剤を溶解した液体、香料、消臭剤等が
挙げられる。特に細管40が0.4〜4mmと細い場合
は、細管40内に封入される液体が低沸点のものだと封
入されて液体状態を保つことは困難であるが、フェロモ
ンのように高沸点の液体だと比較的容易である。
【0007】細管40の原料は、成形加工温度が300
℃以下である熱可塑性プラスチックを用いると良い。成
形加工温度が300℃より高いと、封入するものが有機
物の液体であれば熱で分解されてしまったり、気化する
ことにより、押し出し製品の形状を一定に保つことが困
難である。また溶融プラスチック10が高温であるため
管状に引き取りながら冷却するまでの取扱い作業が非常
に難しくなる。具体的には、低密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン
共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン、ポリアミド
樹脂(ナイロン)、ABS(アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン)樹脂、AS(アクリロニトリル−スチ
レン)樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネ
ート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リブチレン、ポリメチルメタクリレート−スチレン共重
合体、メチルペンテン樹脂、アイオノマー、ポリエステ
ル樹脂、ポリアセタール、繊維素系樹脂(酢酸セルロー
ス、セルロイド)、フッ化ビニリデン、ケイ素樹脂等の
熱可塑性プラスチックが挙げられる。これらの中で徐放
性製剤として用いるプラスチックは、その内容物によっ
て任意に選定されるが、フェロモン等の場合は相溶性、
膜透過性を考慮し、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体で
あることが好ましい。細管40内に揮発性物質42を注
入するに際し、揮発性物質42と平行して連続に金属線
41を細管40内に通しても良い。揮発性物質42を細
管40内に注入する前に、空気を送流し細管40の成形
を安定にすることが好ましい。さらに液体を注入した細
管40を連続的に同時に何箇所かで所定の長さに融着、
切断する前に細管40を楕円形に変形すると良い(図2
参照)。
【0008】前記の目的を達成するためになされた本発
明の液体を封入したプラスチック細管の製造方法を図3
により説明すると以下の通りである。液体を封入したプ
ラスチック細管の製造方法は、溶融プラスチック10を
ダイ44を通して管状に押し出し細管9を成形するに際
し、ダイ44のマンドレル3に設けられた孔を通して細
管9内に液体を注入することを特徴とする。ダイ44の
マンドレル3に設けられた孔を通して細管9内に注入さ
れる液体は温度制御されていることが好ましい。プラス
チック細管9を液体封入状態で融着して封止する。ダイ
44に溶融プラスチック10を供給する方向bとダイ4
4から溶融プラスチック10を押し出す方向aが交差し
ており、その溶融プラスチック10を押し出す方向の後
方からダイ44のマンドレル3に設けられた孔に挿通し
たチューブ2を通した液体を供給する。図4に示すよう
に、ダイ49に溶融プラスチック10を供給する方向d
とダイ49から溶融プラスチック10を押し出す方向c
が同一方向であり、その同一方向と交差する方向からダ
イ49のマンドレル3に設けられた孔に挿通したチュー
ブ22を通した液体を供給しても良い。
【0009】前記の目的を達成するためになされた本発
明の液体を封入したプラスチック細管の製造装置を図3
により説明すると以下の通りである。液体を封入したプ
ラスチック細管の製造装置は、プラスチック押出機20
にダイ44が連結し、ダイ44のマンドレル3に設けら
れた孔にチューブ2が挿通してその先端1がダイ44の
溶融プラスチック10の吐き出し口18の近傍にあり、
チューブ2が液体の供給源に連結していることを特徴と
する。ダイ44の溶融プラスチック10の吐き出し口1
8は筒状であり、ダイ44のマンドレル3に前記とは別
なチューブ15が吐き出し口18から外部に挿通し、筒
状の吐き出し口18により形成される溶融プラスチック
10の閉鎖空間が外界と連通している。チューブ2の先
端1を前後調整可能にダイ44に挿通してあることが好
ましい。
【0010】
【作用】本発明の液体を封入したプラスチック細管、お
よび徐放性製剤の製造方法、製造装置においては、中空
細管の製造装置に液注入の治具を加えるだけで容易に行
うことができ、液注入は細管の製造と同時に行われるた
め、注入のため特別な操作が不要であり、また長さに制
限なく連続的に細管への液注入を容易にかつ大量に行う
ことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0012】図1は本発明を適用する徐放性製剤の製造
方法を実施する装置の概略図である。
【0013】ダイ44の側部には溶融プラスチック10
を内部に有する押出機20が連結されている。ダイ44
は溶融プラスチック10の吐き出し口18を有してい
る。バルブ8を介して液体供給源(不図示)に接続した
揮発性物質42を供給するチューブ2および金属線供給
源(不図示)に接続した金属線41がマンドレル3を挿
通している。揮発性物質42と金属線41は、吐き出し
口18から押し出された溶融プラスチック10で形成し
た細管40に導入されるようになっている。細管形成部
の後には冷却水槽43がある。冷却水槽43には細管4
0を通して冷却するための空洞を中心部に有している。
冷却水槽43の後には細管40を引っ張るための引き取
りローラー45、加圧ローラー46、ヒートシーラー4
7、カッター48がこの順に配置されている。
【0014】押出機20の内部の溶融プラスチック10
は、チューブ2と直角の方向からダイ44へ流される。
揮発性物質42はチューブ2を通って細管40へ供給さ
れ、同時に金属線41が送られる。細管40の製造が安
定するまでの間は、チューブ2から先に空気を流し、安
定した後揮発性物質42を流す。細管40の内径を空気
の供給量、溶融プラスチック10の押し出し量、細管4
0の引っ張り速度を調整して所定の寸法にする。細管4
0は吐き出し口18から冷却水槽43までの間で、引き
取りローラー45により引っ張られ多少細くなる。細管
40は冷却水槽45を通ることによってその温度は一定
となり、細管40の寸法は一定になる。さらに細管40
は引き取りローラー45を通って加圧ローラー46で加
圧されてだ円に変形された後(図2参照)、ヒートシー
ラー47で融着されて融着部をカッター48で切断され
る。
【0015】液を注入された細管40を融着する前に楕
円形に変形すると、細管40の円形への復元力により背
圧が少なくなるため高速で同時に数箇所で融着、切断す
ることができる。
【0016】空の細管と比べて、液体を充填した細管4
0は冷却が遅く、プラスチックとしての引張強度も低下
しているので、高速で細管40を引き取ると安定した寸
法の細管40は加工しにくくなるが、液注入と平行して
金属線41を細管40内に送ると、金属線41の伸びは
比較的小さいので細管40を高速で加工することがで
き、細管40を製剤として設置することも容易になるた
め使用することが好ましい。具体的にはアルミニウム、
銅、鉄など容易に曲げられかつ弾性によって復元力がほ
とんどないものが良い。さらに好ましくはアルミニウム
である。
【0017】揮発性物質42は液状で170℃以上の沸
点を有するものが使用可能である。押し出し加工の温度
は通常130〜300℃程度であるため、沸点が170
℃以下のものは注入の際、一部気化して注入量が不安定
になったり、細管40の破損が起こりやすく危険であ
る。具体的にはフェロモン、忌避剤、香料、防虫剤、消
臭剤等が使用可能であり、特にフェロモンは炭素数10
以上の高分子量の液体が多く、比較的低粘度であるので
適している。また封入する揮発性物質42は常温での粘
度が10cP以下のものが好ましいが、加温により低粘
度になるものでも良い。具体的な忌避剤としては、ジア
リルジスルフィド、ジメチルフタレート/ジメチルカー
ベート、シネオール/ジメチルフタレート、p−トルア
ミド/パルミチン酸メチル等が挙げられる。
【0018】溶融プラスチック10は通常の熱可塑性の
ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体が使用
でき、ポリオレフィンとしては、ポリエチレンやポリプ
ロピレンなどが好ましい。
【0019】液体を収納する細管40の内径は、最終製
品の特性上の要求に応じて設定すれば良く、0.4mm
〜4mmのものが好ましく、さらに0.6mm〜2mm
のものが好ましい。内径が4mm以上のものは大量の液
を注入する場合、揮発性物質42は可燃物なので取扱上
の危険が大きくなる。内径が0.4mm以下のものは細
管40が液体を含まずに押し出される可能性がある。
【0020】溶融プラスチック10の押し出し温度は1
30〜300℃程度が好ましい。金属線41は細管40
に挿通する前に100℃以上に加熱することが好まし
い。
【0021】実施例1 上記の装置、動作によって以下の条件で細管40の中に
揮発性物質42としてワタアカミムシの性フェロモン
(Z,Z−7,11−ヘキサデカジエニルアセテートお
よびZ,E−7,11−ヘキサデカジエニルアセテー
ト:3mmHgにおける沸点約170℃、20℃で粘度
約7cP)を含む徐放性製剤を製造した。細管40は内
径0.8mm、肉厚0.3mm、長さ200mmの寸法
にする。尚、吐き出し口18は径3.0mm、チューブ
2は内径1.0mm、外径1.5mmである。
【0022】押出機20の内部で溶融プラスチック10
として高密度ポリエチレンを溶融し、吐き出し口18よ
り210℃で押し出す。引き取りローラー45は1m/
secで回し、ポリエチレン押し出し量は2.9g/s
ec、空気量は0.5ml/sec(常温、常圧換
算)、アルミニウム線(外径1.0mm)は1m/se
cで送り前記寸法の細管40を得た。寸法が安定した
後、空気を150℃に加熱されたフェロモン液に切り替
え、送液量を空気と同じ0.5ml/secに調整した
ところ液注入細管40が得られた。液注入細管40を同
時に5箇所で融着し、カッター48で200mmに切断
すると、徐放性製剤が毎秒5本得られた。これは1時間
当たり18000本に相当する高生産性で、ほぼ自動的
に製造することができる。
【0023】比較例1 これに対して従来の細管成形後に液体を加圧圧入する方
法で、実施例と同様に細管の中に液状の揮発性物質とし
てワタアカミムシの性フェロモンを含む徐放性製剤を製
造した。細管は内径0.8mm、肉厚0.3mm、長さ
200mmにする。中空細管200mに8Kg/cm2
でフェロモン液を加圧圧入したところ3時間を要した。
この細管を融着、切断する機器にかけ200mmの製剤
1000本を得るために手動で操作を開始せねばならず
更に1時間を要した。すなわち従来の方法では4時間で
1000本しか徐放性製剤を製造できず生産性が悪かっ
た。
【0024】図3は本発明を適用する液体を封入したプ
ラスチック細管の製造方法をクロスタイプダイ44を用
いて実施する装置の図である。
【0025】ダイ44の側部には押出機20が連結して
いる。押出機20のシリンダー11は溶融プラスチック
10を押し出すスクリュー12を内蔵している。アウト
ダイ4、5はダイマンドレル3を囲んでボルト16およ
びナット17を用いて固定されている。ダイマンドレル
3はナット6を用いてアウトダイ5に固定されている。
ダイマンドレル3の中心にはバルブ8を介して液体供給
源(不図示)に接続されたチューブ2が挿通し断熱材7
で囲まれて固定され、ダイマンドレル3により溶融プラ
スチック10で形成されるコーンの内側の先端の近くま
でチューブ2の前後調節可能なノズル1が突出してい
る。またダイマンドレル3にはバルブ14を介して外界
と通じたチューブ15が挿通し、調圧孔13がコーンの
内側に面している。アウトダイ4、5とダイマンドレル
3の間には、押出機20から溶融プラスチック10を移
送する通路19が挿通し、溶融プラスチック10の吐き
出し口18が筒状を形成している。吐き出し口18から
押し出された細管9を冷却するための冷却器36、細管
9を引き取るための引き取りローラー37、細管9を融
着するためのヒートシーラー38がこの順でクロスタイ
プダイ44の外部に配置されている。
【0026】押出機20のシリンダー11内部の溶融プ
ラスチック10はスクリュー12で方向bに押し出さ
れ、通路19を通って吐き出し口18から方向aに出て
細管9を形成する。細管9が所定の寸法になるように引
き取りローラー37の速度を調節しながら成形する。ノ
ズル1の先端を可能な限り細管形成部に近づけノズル1
から液体を供給する。バルブ8を調節して供給された液
体を、一定の太さにサイジングされた細管9に均一に満
たして引き取りローラー37で引き取る。引き取られた
細管9を冷却器36で冷却し、ヒートシーラー38で融
着する。液体の一部が蒸発し細管9を膨らますことのな
いように、バルブ14を調節して発生した蒸気を調圧孔
13から外へ排出する。
【0027】図4は本発明を適用する液体を封入したプ
ラスチック細管の製造方法をスパイダータイプダイ49
を用いて実施する装置の図である。
【0028】アウトダイ24にはブレーカプレート26
を用いて押出機39が直列に連結されている。押出機3
9のシリンダー31は溶融プラスチック10を押し出す
スクリュー30を内蔵している。ダイマンドレル23は
スパイダー27、28によってアウトダイ24に接続固
定されている。ニードルバルブ34を介して液体供給源
(不図示)に接続されたチューブ22がアウトダイ2
4、スパイダー28、ダイマンドレル23を挿通し、ダ
イマンドレル23により溶融プラスチック10で形成さ
れるコーンの内側の先端の近くまでチューブ22の前後
調節可能なノズル21が突出している。またバルブ24
を介して外界と通じたチューブ25がアウトダイ24、
スパイダー28、ダイマンドレル23を挿通し、調圧孔
33がコーンの内側に面している。アウトダイ24とダ
イマンドレル23の間には、押出機39から溶融プラス
チック10を移送する通路35が挿通し、溶融プラスチ
ック10の吐き出し口32が筒状を形成している。吐き
出し口32から押し出された細管9を冷却するための冷
却器36、細管9を引き取るための引き取りローラー3
7、細管9を融着するためのヒートシーラー38がこの
順でスパイダータイプダイ49の外部に配置されてい
る。
【0029】押出機39のシリンダー31内部の溶融プ
ラスチック10はスクリュー30で方向dに押し出さ
れ、通路35を通って吐き出し口32から方向cに出て
細管9を形成する。細管9が所定の寸法になるように引
き取りローラー37の速度を調節しながら成形する。ノ
ズル21の先端を可能な限り細管形成部に近づけノズル
21から液体を供給する。ニードルバルブ34を調節し
て供給された液体を、一定の太さにサイジングされた細
管9に均一に満たして引き取りローラー37で引き取
る。引き取られた細管9を冷却器36で冷却し、ヒート
シーラー38で融着する。液体の一部が蒸発し細管9を
膨らますことのないように、バルブ29を調節して発生
した蒸気を調圧孔33から外へ排出する。
【0030】実施例2 実施例1におけるワタアカミムシの性フェロモンを忌避
剤であるジアリルジスルフィド(常温常圧における沸点
180℃)に代えて、高密度ポリエチレンの押し出しと
同時に実施例1と同一条件で注入、融着、切断すること
により蚊等の駆除に有効な除放性製剤が連続して得られ
た。
【0031】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明を適
用した製造方法、製造装置により液体を封入したプラス
チック細管、および徐放性製剤を製造すると、細管の形
成、液体の封入という一連の操作を同時に行うことがで
きるため、時間と労力がかからず生産性良く製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する徐放性製剤の製造方法を実施
するための装置の概略構成図である。
【図2】本発明を適用する徐放性製剤の製造方法による
製造途中の徐放性製剤の側断面図および従断面図であ
る。
【図3】本発明を適用する液体を封入したプラスチック
細管の製造方法を実施するための装置の断面図である。
【図4】本発明を適用する液体を封入したプラスチック
細管の製造方法を実施するための別の装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
1・21はノズル、2・15・22・25はチューブ、
3・23はダイマンドレル、4・5・24はアウトダ
イ、6・17はナット、7は断熱材、8・14・29・
34はバルブ、9・40は細管、10は溶融プラスチッ
ク、11・31はシリンダー、12・30はスクリュ
ー、13・33は調圧孔、16はボルト、18・32は
吐き出し口、19・35は通路、20・39は押出機、
26はブレーカプレート、27・28はスパイダー、3
6は冷却器、37・45は引き取りローラー、38・4
7はヒートシーラー、41は金属線、42は揮発性物
質、43は冷却水槽、44はクロスタイプダイ、46は
加圧ローラー、48はカッター、49はスパイダータイ
プダイである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:20 B29L 23:22 (72)発明者 鈴木 宏始 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 阿部 徳治 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田1番地 信 越化学工業株式会社高分子機能性材料研究 所内 (72)発明者 中村 英俊 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田1番地 信 越化学工業株式会社高分子機能性材料研究 所内 (72)発明者 尾方 次夫 埼玉県志木市幸町四丁目26番7号

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融プラスチックをダイを通して管状に
    押し出し細管を成形するに際し、該ダイのマンドレルに
    設けられた孔を通して該細管内に液体を注入することを
    特徴とする液体を封入したプラスチック細管の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記プラスチック細管を液体封入状態で
    所定の長さで融着して封止し切断することを特徴とする
    請求項1に記載の液体を封入したプラスチック細管の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記プラスチック細管の内径が0.4m
    m〜4mmであることを特徴とする請求項1に記載の液
    体を封入したプラスチック細管の製造方法。
  4. 【請求項4】 溶融プラスチックをダイを通して管状に
    押し出し細管を成形する際に、該細管内に常温常圧にお
    ける沸点が170℃以上の液状の揮発性物質を封入する
    ことを特徴とする徐放性製剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記プラスチックがポリオレフィンまた
    はエチレン−酢酸ビニル共重合体であることを特徴とす
    る請求項4に記載の徐放性製剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ダイに溶融プラスチックを供給する
    方向と前記ダイから溶融プラスチックを押し出す方向が
    交差しており、その溶融プラスチックを押し出す方向の
    後方から前記ダイのマンドレルに設けられた孔に液体を
    供給することを特徴とする請求項1に記載の液体を封入
    したプラスチック細管の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ダイに溶融プラスチックを供給する
    方向と前記ダイから溶融プラスチックを押し出す方向が
    同一方向であり、その同一方向と交差する方向から前記
    ダイのマンドレルに設けられた孔に液体を供給すること
    を特徴とする請求項1に記載の液体を封入したプラスチ
    ック細管の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記細管内に揮発性物質を注入するに際
    し、揮発性物質と平行して連続に金属線を細管内に通す
    ことを特徴とする請求項4に記載の徐放性製剤の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記揮発性物質を細管内に注入する前
    に、空気を送流し細管の成形を安定にしたことを特徴と
    する請求項4に記載の徐放性製剤の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記プラスチック細管を所定の長さに
    融着、切断する前に、楕円形に変形することを特徴とす
    る請求項4に記載の徐放性製剤の製造方法。
  11. 【請求項11】 プラスチック押出機にダイが連結し、
    該ダイのマンドレルに設けられた孔にチューブが挿通し
    てその先端がダイの溶融プラスチックの吐き出し口近傍
    にあり、該チューブが液体の供給源に連結していること
    を特徴とする液体を封入したプラスチック細管の製造装
    置。
  12. 【請求項12】 該ダイの溶融プラスチックの吐き出し
    口が筒状であり、該ダイのマンドレルに前記とは別なチ
    ューブが該吐き出し口から外部に挿通し、該筒状の吐き
    出し口により形成される溶融プラスチックの閉鎖空間が
    外界と連通していることを特徴とする請求項11に記載
    の液体を封入したプラスチック細管の製造装置。
  13. 【請求項13】 該チューブの先端を前後調整可能に該
    ダイに挿通してあることを特徴とする請求項11に記載
    の液体を封入したプラスチック細管の製造装置。
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