JPH07146988A - 物体移動検出装置 - Google Patents
物体移動検出装置Info
- Publication number
- JPH07146988A JPH07146988A JP29341593A JP29341593A JPH07146988A JP H07146988 A JPH07146988 A JP H07146988A JP 29341593 A JP29341593 A JP 29341593A JP 29341593 A JP29341593 A JP 29341593A JP H07146988 A JPH07146988 A JP H07146988A
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- JP
- Japan
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- impulse response
- movement
- speaker
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 視野から外れた場所にある物体の移動も検出
可能とする。 【構成】 物体13の移動が監視されるべき空間に、ス
ピーカ21から音波を放射し、その空間からの音波をマ
イクロホン22で受音し、スピーカ21及びマイクロホ
ン22間のインパルス応答を音響エコーキャンセラ31
のインパルス応答推定部33で推定し、その残留エコー
e(k)のパワーがしきい値を越えると物体13の移動
があったと物体移動検出部24で判定する。
可能とする。 【構成】 物体13の移動が監視されるべき空間に、ス
ピーカ21から音波を放射し、その空間からの音波をマ
イクロホン22で受音し、スピーカ21及びマイクロホ
ン22間のインパルス応答を音響エコーキャンセラ31
のインパルス応答推定部33で推定し、その残留エコー
e(k)のパワーがしきい値を越えると物体13の移動
があったと物体移動検出部24で判定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は例えば部屋への侵入者
の監視に利用され、物体が移動したことを検出する物体
移動検出装置に関する。
の監視に利用され、物体が移動したことを検出する物体
移動検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、物体の移動、部屋への侵入者の有
無の監視には、ビデオカメラ、光センサ、超音波センサ
などが用いられてきた。これらは、対象となる物体で反
射した光や超音波を検出することで物体の検出を行なう
方法である。つまり、従来の手法は例えば図3に示すよ
うに、部屋11の上部一隅にビデオカメラ、光センサ、
超音波センサなどの監視装置12が設けられ、その部屋
11の人体13の侵入があると、監視装置12からの光
又は超音波が人体13により反射され、監視装置12に
おけるそれまでの反射波の受信状態が変化して、人体1
3の侵入、つまり物体13の移動が検出される。
無の監視には、ビデオカメラ、光センサ、超音波センサ
などが用いられてきた。これらは、対象となる物体で反
射した光や超音波を検出することで物体の検出を行なう
方法である。つまり、従来の手法は例えば図3に示すよ
うに、部屋11の上部一隅にビデオカメラ、光センサ、
超音波センサなどの監視装置12が設けられ、その部屋
11の人体13の侵入があると、監視装置12からの光
又は超音波が人体13により反射され、監視装置12に
おけるそれまでの反射波の受信状態が変化して、人体1
3の侵入、つまり物体13の移動が検出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし図3に示すよう
に監視装置12と物体13との間に障害物14があり、
監視装置12の死角、つまり監視装置12から直接見通
しがきかない場所にある物体13の移動は監視装置12
で全く検出できないという問題点があった。
に監視装置12と物体13との間に障害物14があり、
監視装置12の死角、つまり監視装置12から直接見通
しがきかない場所にある物体13の移動は監視装置12
で全く検出できないという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明によればインパ
ルス応答測定手段により、音波に関するインパルス応答
が継続的に測定され、物体移動検出手段により、その測
定されたインパルス応答の変化から物体の移動が検出さ
れる。前記インパルス応答測定手段としては音響エコー
キャンセラが用いられる。
ルス応答測定手段により、音波に関するインパルス応答
が継続的に測定され、物体移動検出手段により、その測
定されたインパルス応答の変化から物体の移動が検出さ
れる。前記インパルス応答測定手段としては音響エコー
キャンセラが用いられる。
【0005】この発明では音波の回折、散乱、反射現象
が利用され、上記従来技術の問題点を克服してビデオカ
メラ等の死角にある物体の移動検知が可能となる。この
発明で言うところの「音波」とは回折、散乱、反射現象
が十分に利用できる可聴周波数程度の音波を意味し、具
体的には超音波とは数10kHz以上の周波数の音波を
意味し、この発明の「音波」とは十数kHz以下の可聴
音波を意味する。
が利用され、上記従来技術の問題点を克服してビデオカ
メラ等の死角にある物体の移動検知が可能となる。この
発明で言うところの「音波」とは回折、散乱、反射現象
が十分に利用できる可聴周波数程度の音波を意味し、具
体的には超音波とは数10kHz以上の周波数の音波を
意味し、この発明の「音波」とは十数kHz以下の可聴
音波を意味する。
【0006】
【実施例】図1にこの発明の実施例を示し、図3と対応
する部分に同一符号を付けてある。この発明では物体1
3の移動が検出されるべき空間、この例では部屋11の
インパルス応答を測定する手段20が設けられる。即ち
部屋11内に音波を放射するスピーカ21と、その部屋
11内の音響信号を受信するマイクロホン22と、スピ
ーカ21を駆動する音源信号x(k)とマイクロホン2
2の出力信号y(k)とから部屋11内のインパルス応
答を演算する演算部23とが設けられる。
する部分に同一符号を付けてある。この発明では物体1
3の移動が検出されるべき空間、この例では部屋11の
インパルス応答を測定する手段20が設けられる。即ち
部屋11内に音波を放射するスピーカ21と、その部屋
11内の音響信号を受信するマイクロホン22と、スピ
ーカ21を駆動する音源信号x(k)とマイクロホン2
2の出力信号y(k)とから部屋11内のインパルス応
答を演算する演算部23とが設けられる。
【0007】スピーカ21から音波が送出されると、そ
の音波は、回折効果などにより障害物14の向こう側
(図の左側)に伝搬する。この時、障害物14に対しス
ピーカ21と反対側、つまり障害物14の陰に位置して
いる物体13により、音波が散乱や反射などの影響を受
ける。その後、その音波は、物体13側で障害物14と
対向する壁面(図で左側の面)11aなどで反射されて
再度部屋のスピーカ21側(右側)に伝搬し、マイクロ
ホン22で受音される。ここで、重要なことは、物体1
3の位置によって物体13が音波に与える影響が異なる
ことである。従って、物体13側(図の左側)から戻っ
て来る音波、マイクロホン22の出力により継続的に観
測し、物体13が移動した場合には音波の戻り方が異な
るということを利用することにより物体13の移動を検
出する。
の音波は、回折効果などにより障害物14の向こう側
(図の左側)に伝搬する。この時、障害物14に対しス
ピーカ21と反対側、つまり障害物14の陰に位置して
いる物体13により、音波が散乱や反射などの影響を受
ける。その後、その音波は、物体13側で障害物14と
対向する壁面(図で左側の面)11aなどで反射されて
再度部屋のスピーカ21側(右側)に伝搬し、マイクロ
ホン22で受音される。ここで、重要なことは、物体1
3の位置によって物体13が音波に与える影響が異なる
ことである。従って、物体13側(図の左側)から戻っ
て来る音波、マイクロホン22の出力により継続的に観
測し、物体13が移動した場合には音波の戻り方が異な
るということを利用することにより物体13の移動を検
出する。
【0008】しかし、実際には物体13側(図の左側)
から戻ってくる音波のみを選別し観測することはできな
い。そこでインパルス応答演算部23において、スピー
カ21からマイクロホン22までの音響的なインパルス
応答を計測する。インパルス応答は部屋11内全体の音
響伝達特性を表しているので、その物体13が、音波放
源(スピーカ)21に対し障害物14の向こう側にあっ
たとしても、物体13が移動した場合には、インパルス
応答が変化することが予測される。そこで、継続的に計
測されたインパルス応答の時間的な変化量を物体移動検
出部24で算出し、インパルス応答の変化量が大きい場
合には、物体13が移動したものと判定を行う。
から戻ってくる音波のみを選別し観測することはできな
い。そこでインパルス応答演算部23において、スピー
カ21からマイクロホン22までの音響的なインパルス
応答を計測する。インパルス応答は部屋11内全体の音
響伝達特性を表しているので、その物体13が、音波放
源(スピーカ)21に対し障害物14の向こう側にあっ
たとしても、物体13が移動した場合には、インパルス
応答が変化することが予測される。そこで、継続的に計
測されたインパルス応答の時間的な変化量を物体移動検
出部24で算出し、インパルス応答の変化量が大きい場
合には、物体13が移動したものと判定を行う。
【0009】なお、インパルス応答の具体的演算手段
は、例えば、中溝:“信号解析とシステム同定”,コロ
ナ社(1988)などに記載されている。以上説明した
ように、この発明に基づけば、従来の方法では不可能で
あった監視装置の死角の位置にある物体の移動も検出可
能であることが明らかになった。図2Aにこの発明の具
体例を示し、図1と対応する部分に同一符号を付けてあ
る。つまり図1中のインパルス応答演算部23を音響エ
コーキャンセラ31で構成した場合である。よく知られ
ているように、音響エコーキャンセラ31は、スピーカ
21から送出された音がマイクロホン22で受音されて
ハウリングなどの問題が発生することを防止する装置で
ある。音響エコーキャンセラの動作は、スピーカ21と
マイクロホン22の間のインパルス応答をインパルス応
答推定部33で推定し、推定されたインパルス応答を持
つフィルタと、スピーカ21を駆動する音源信号x
(k)とを、畳み込み部32で畳み込み演算して疑似エ
コーy′(k)を合成し、これをマイクロホン22の出
力y(k)から差回路34で引算することで、スピーカ
21から出てマイクロホン22で受音された信号(音響
エコー)を消去するものである。
は、例えば、中溝:“信号解析とシステム同定”,コロ
ナ社(1988)などに記載されている。以上説明した
ように、この発明に基づけば、従来の方法では不可能で
あった監視装置の死角の位置にある物体の移動も検出可
能であることが明らかになった。図2Aにこの発明の具
体例を示し、図1と対応する部分に同一符号を付けてあ
る。つまり図1中のインパルス応答演算部23を音響エ
コーキャンセラ31で構成した場合である。よく知られ
ているように、音響エコーキャンセラ31は、スピーカ
21から送出された音がマイクロホン22で受音されて
ハウリングなどの問題が発生することを防止する装置で
ある。音響エコーキャンセラの動作は、スピーカ21と
マイクロホン22の間のインパルス応答をインパルス応
答推定部33で推定し、推定されたインパルス応答を持
つフィルタと、スピーカ21を駆動する音源信号x
(k)とを、畳み込み部32で畳み込み演算して疑似エ
コーy′(k)を合成し、これをマイクロホン22の出
力y(k)から差回路34で引算することで、スピーカ
21から出てマイクロホン22で受音された信号(音響
エコー)を消去するものである。
【0010】音響エコーキャンセラにおけるインパルス
応答の推定は適応アルゴリズムを用いるのが通例であ
る。適応アルゴリズムとは、ディジタル化された音源信
号x(k)と残留エコーe(k)を利用して、各サンプ
ル時刻毎に逐次的にインパルス応答を推定するアルゴリ
ズムであって、学習同定法、LMS法などが代表例とし
て知られている。音響エコーキャンセラの詳細について
は、特願平4−44649「反響消去装置」などに詳し
い。
応答の推定は適応アルゴリズムを用いるのが通例であ
る。適応アルゴリズムとは、ディジタル化された音源信
号x(k)と残留エコーe(k)を利用して、各サンプ
ル時刻毎に逐次的にインパルス応答を推定するアルゴリ
ズムであって、学習同定法、LMS法などが代表例とし
て知られている。音響エコーキャンセラの詳細について
は、特願平4−44649「反響消去装置」などに詳し
い。
【0011】さて、図2Aの構成において、音源信号x
(k)をスピーカ21に入力し、音響エコーキャンセラ
を動作させる。音源信号x(k)としては、周波数帯域
の広い定常信号(例えば白色雑音や疑似音声)が望まし
いが、楽音や音声信号などの信号であってもよい。音響
エコーキャンセラ31の動作開始後、適応アルゴリズム
が収束するのに要する時間(通常は数秒程度)が経過し
た後には、インパルス応答推定部33にはインパルス応
答が良好に推定されていると考えられる。そしてサンプ
ル時間毎に、インパルス応答の推定値は更新される。言
い換えると、継続的なインパルス応答の測定(推定)が
行われる。そして、推定されたインパルス応答は、物体
移動検出部24に転送される。
(k)をスピーカ21に入力し、音響エコーキャンセラ
を動作させる。音源信号x(k)としては、周波数帯域
の広い定常信号(例えば白色雑音や疑似音声)が望まし
いが、楽音や音声信号などの信号であってもよい。音響
エコーキャンセラ31の動作開始後、適応アルゴリズム
が収束するのに要する時間(通常は数秒程度)が経過し
た後には、インパルス応答推定部33にはインパルス応
答が良好に推定されていると考えられる。そしてサンプ
ル時間毎に、インパルス応答の推定値は更新される。言
い換えると、継続的なインパルス応答の測定(推定)が
行われる。そして、推定されたインパルス応答は、物体
移動検出部24に転送される。
【0012】物体移動検出部24では、まず、インパル
ス応答の変動量を計算する。変動の大きさを定量化する
方法は種々の方法の適用が可能であるが、ここでは次式
で定義される量Jを例として説明する。 J(k,m)=Σ(h(k)i−h(k−m)i)2 (1) ここで、{h(k)0,h(k)1,h(k)2,…}
は、時刻kに推定されたインパルス応答を表し、Σはh
(k)iをインパルス応答の次数だけ加算する。そし
て、(1)式は、時刻kのインパルス応答h(k)i
と、mサンプル分の時間過去に推定されたインパルス応
答h(k−m)iとの変動(差)の2乗和を表してい
る。実際にインパルス応答が変化していない場合には、
J(k,m)としては、推定誤差に相当する小さな値が
得られる。一方、物体13が移動してインパルス応答が
変化した場合には、J(k,m)の値は大きなものにな
る。
ス応答の変動量を計算する。変動の大きさを定量化する
方法は種々の方法の適用が可能であるが、ここでは次式
で定義される量Jを例として説明する。 J(k,m)=Σ(h(k)i−h(k−m)i)2 (1) ここで、{h(k)0,h(k)1,h(k)2,…}
は、時刻kに推定されたインパルス応答を表し、Σはh
(k)iをインパルス応答の次数だけ加算する。そし
て、(1)式は、時刻kのインパルス応答h(k)i
と、mサンプル分の時間過去に推定されたインパルス応
答h(k−m)iとの変動(差)の2乗和を表してい
る。実際にインパルス応答が変化していない場合には、
J(k,m)としては、推定誤差に相当する小さな値が
得られる。一方、物体13が移動してインパルス応答が
変化した場合には、J(k,m)の値は大きなものにな
る。
【0013】物体13の移動の判定は、この変動量J
(k,m)に基づいて行う。例えば、最も簡単な判定方
法としては、あるしきい値Tjを定め、J(k,m)<
Tjの場合には移動物体13が無いと判定し、J(k,
m)>Tjの場合には移動物体13があると判定する方
法がある。その他、判定誤りを防ぐためには、複数の時
刻の変動量J(k,m)の値がTjを越えた時に物体が
移動すると判定する方法、ファジイ論理を用いてあいま
いさを持たせて判定する方法など、様々な判定方法を適
用することが可能である。
(k,m)に基づいて行う。例えば、最も簡単な判定方
法としては、あるしきい値Tjを定め、J(k,m)<
Tjの場合には移動物体13が無いと判定し、J(k,
m)>Tjの場合には移動物体13があると判定する方
法がある。その他、判定誤りを防ぐためには、複数の時
刻の変動量J(k,m)の値がTjを越えた時に物体が
移動すると判定する方法、ファジイ論理を用いてあいま
いさを持たせて判定する方法など、様々な判定方法を適
用することが可能である。
【0014】一方、インパルス応答の変動量の代わり
に、音響エコーキャンセラ31の残留エコーe(k)の
パワーを利用することも可能である。スピーカ21とマ
イクロホン22の間のインパルス応答は、通常、物体1
3の移動に伴って急激に変化する。しかし、音響エコー
キャンセラ31で推定されるインパルス応答は、急激な
変化に追従できず、推定の遅れを生じる。言い換える
と、実際のインパルス応答がhaからhb変化した直後
には、音響エコーキャンセラ31のインパルス応答推定
値は変化前haの値に留まっている。従って、疑似エコ
ーy′(k)と、実際の音響エコーy(k)とは、入力
信号x(k)との畳み込みとしてそれぞれ次式で表わせ
る。
に、音響エコーキャンセラ31の残留エコーe(k)の
パワーを利用することも可能である。スピーカ21とマ
イクロホン22の間のインパルス応答は、通常、物体1
3の移動に伴って急激に変化する。しかし、音響エコー
キャンセラ31で推定されるインパルス応答は、急激な
変化に追従できず、推定の遅れを生じる。言い換える
と、実際のインパルス応答がhaからhb変化した直後
には、音響エコーキャンセラ31のインパルス応答推定
値は変化前haの値に留まっている。従って、疑似エコ
ーy′(k)と、実際の音響エコーy(k)とは、入力
信号x(k)との畳み込みとしてそれぞれ次式で表わせ
る。
【0015】 y′(k)=x(k)*ha (2) y(k)=x(k)*hb (3) ただし、*は畳み込み演算を表す。これより、残留エコ
ーe(k)は(4)式とする。 e(k)=y(k)−y′(k)=x(k)*hb−x(k)*ha =x(k)*(hb−ha) (4) この(4)式より、残留エコーe(k)は、インパルス
応答の変化量(hb−ha)を反映した量であることが
わかり、特に、音源信号x(k)が白色雑音信号の場合
には、残留エコーe(k)の2乗平均値(パワー)と
(1)式で定義された変化量は一致する。
ーe(k)は(4)式とする。 e(k)=y(k)−y′(k)=x(k)*hb−x(k)*ha =x(k)*(hb−ha) (4) この(4)式より、残留エコーe(k)は、インパルス
応答の変化量(hb−ha)を反映した量であることが
わかり、特に、音源信号x(k)が白色雑音信号の場合
には、残留エコーe(k)の2乗平均値(パワー)と
(1)式で定義された変化量は一致する。
【0016】以上のことから、残留エコーe(k)のパ
ワーを継続的に観測すれば、図2Bに示すように、例え
ば、人が室内に侵入してインパルス応答が変動した結
果、残留エコーe(k)のパワーが増加するので、その
侵入を検出することができる。検出の判定は、変動量J
(k,m)を用いた場合と同様に、しきい値Teを用い
て判定する方法などが適用できる。インパルス応答変動
量J(k,m)を利用する場合には、(1)式の演算
を、物体移動検出部24において行う必要があるのに対
して、この残留エコーe(k)は、音響エコーキャンセ
ラ31においてインパルス応答推定を行う場合には必ず
計算される量であるので、残留エコーe(k)を利用す
る方法は、大幅な演算量の削減となる。
ワーを継続的に観測すれば、図2Bに示すように、例え
ば、人が室内に侵入してインパルス応答が変動した結
果、残留エコーe(k)のパワーが増加するので、その
侵入を検出することができる。検出の判定は、変動量J
(k,m)を用いた場合と同様に、しきい値Teを用い
て判定する方法などが適用できる。インパルス応答変動
量J(k,m)を利用する場合には、(1)式の演算
を、物体移動検出部24において行う必要があるのに対
して、この残留エコーe(k)は、音響エコーキャンセ
ラ31においてインパルス応答推定を行う場合には必ず
計算される量であるので、残留エコーe(k)を利用す
る方法は、大幅な演算量の削減となる。
【0017】
【発明の効果】移動物体の検出において、ビデオカメラ
では視野からはずれた場所にある物体の検出は不可能で
あったが、この発明は音の波動性を利用することで、ス
ピーカ、マイクロホンから直接見通しのきかない場所の
移動物体の検出が可能となる。また、インパルス応答の
変化から移動を検出するので、光学的手法などの従来法
に比べて物体の移動への感度が高いという特徴もある。
では視野からはずれた場所にある物体の検出は不可能で
あったが、この発明は音の波動性を利用することで、ス
ピーカ、マイクロホンから直接見通しのきかない場所の
移動物体の検出が可能となる。また、インパルス応答の
変化から移動を検出するので、光学的手法などの従来法
に比べて物体の移動への感度が高いという特徴もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すブロック図。
【図2】Aは図1中のインパルス応答演算部23をエコ
ーキャンセラで構成した例を示すブロック図、Bは物体
が移動した場合の残留エコーのパワーの時間変化例を示
す図である。
ーキャンセラで構成した例を示すブロック図、Bは物体
が移動した場合の残留エコーのパワーの時間変化例を示
す図である。
【図3】従来の移動物体検出装置を示す図。
フロントページの続き (72)発明者 羽田 陽一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 音波に関するインパルス応答を継続して
測定するインパルス応答測定手段と、 そのインパルス応答測定手段で得られるインパルス応答
の変化から物体の移動を検出する物体移動検出手段とを
有することを特徴とする物体移動検出装置。 - 【請求項2】 上記インパルス応答測定手段は音響エコ
ーキャンセラであることを特徴とする請求項1記載の物
体移動検出装置。 - 【請求項3】 上記物体移動検出手段は上記音響エコー
キャンセラの残留エコーのパワーを検出するものである
ことを特徴とする請求項2記載の物体移動検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29341593A JPH07146988A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | 物体移動検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29341593A JPH07146988A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | 物体移動検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07146988A true JPH07146988A (ja) | 1995-06-06 |
Family
ID=17794479
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29341593A Pending JPH07146988A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | 物体移動検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07146988A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010505153A (ja) * | 2005-10-07 | 2010-02-18 | アノクシス・アーゲー | 空間を監視するための方法及びその方法を実行するための装置 |
WO2013078002A1 (en) * | 2011-11-23 | 2013-05-30 | Qualcomm Incorporated | Acoustic echo cancellation based on ultrasound motion detection |
WO2014207881A1 (ja) * | 2013-06-28 | 2014-12-31 | 株式会社日立製作所 | 環境変化同定装置 |
WO2016149245A1 (en) * | 2015-03-19 | 2016-09-22 | Cisco Technology, Inc. | Ultrasonic echo canceler-based technique to detect participant presence at a video conference endpoint |
EP3236439A1 (en) * | 2016-04-19 | 2017-10-25 | Harman International Industries, Incorporated | Acoustic presence detector |
-
1993
- 1993-11-24 JP JP29341593A patent/JPH07146988A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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