JPH07146388A - ジルコニウムバリア層を備えた燃料被覆の為の改良された内張り - Google Patents

ジルコニウムバリア層を備えた燃料被覆の為の改良された内張り

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JPH07146388A
JPH07146388A JP6160475A JP16047594A JPH07146388A JP H07146388 A JPH07146388 A JP H07146388A JP 6160475 A JP6160475 A JP 6160475A JP 16047594 A JP16047594 A JP 16047594A JP H07146388 A JPH07146388 A JP H07146388A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 原子炉用燃料棒に使用される三層構造の被覆
管に関し、亀裂の発生及びその拡大に対する耐久性を高
める。 【構成】 外周の基材(21)と、該基材の内面に冶金結合
したジルコニウムバリア層(22)と、該ジルコニウムバリ
アに冶金結合した内周の内張り(23)と、を備えた三層構
造の被覆管(17)に於て、内張り(23)の材料として、習用
のジルカロイよりも軟質で延性の高い変性ジルカロイ合
金を採用し、また内張り(23)の厚みを亀裂の発生及びそ
の拡大に与かる限界深さよりも薄くすることにより、耐
久性を高めた。変性ジルカロイ合金は、スズ及び酸素の
含有量が低く抑えられている(スズ1.2重量%未満、酸
素1000ppm 未満)。また内張り(23)の厚みは約25μm以
下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核燃料要素に使用され
る被覆に関する。更に詳細には、本発明は、基材と、該
基材の内面に冶金結合したジルコニウムバリア層と、該
ジルコニウムバリアに冶金結合した内張りと、を備えた
被覆に関する。該内張りは、亀裂の発生およびその拡大
に対する耐久性が改良されている。
【0002】
【従来の技術】原子炉は、核燃料を減速材/冷却材の系
から隔離するため燃料を密封被覆に収納している。「被
覆」なる用語は、本明細書ではジルコニウム基合金製の
管を指す。しばしばこの被覆は、ジルコニウム合金製基
材および非合金ジルコニウム製バリアを含めた数層で構
成される。
【0003】被覆(公称厚み約 0.030インチ)は、中に
典型的にはペレット状の核燃料を納めた、管の形態を成
す。これらのペレットは相互に接触し、各々の被覆管の
ほぼ全長に亙り積み重ねられている。なお被覆管の長さ
は約 160インチである。典型的には、被覆管には、燃料
ペレットを軸方向の所定位置に保つ為のばね、及び、核
分裂性気体を吸収する為のいわゆる「ゲッタ」が備えら
れている。その後、燃料棒の内部はヘリウムで加圧さ
れ、燃料物質から被覆への伝熱が補助される。
【0004】ジルコニウム及びその合金は、中性子吸収
断面積が小さく、約 350℃以下の低温で、強度、延性を
持つと同時に極めて安定であって、脱イオン水あるいは
蒸気の存在下で比較的非反応性であるので、通常環境下
では核燃料被覆管材として優れている。「ジルカロイ」
(Zircaloy)は、耐腐食性のジルコニウム合金被覆材の部
類であり、98〜99重量%のジルコニウムと、残部のス
ズ、鉄、クロム、及び、ニッケルとから成る。「ジルカ
ロイ−2」(Zircaloy-2)及び「ジルカロイ−4」(Zirca
loy-4)は、被覆用に汎用されている二つのジルコニウム
基合金である。ジルカロイ−2は、重量で、約 1.2〜
1.7%のスズ、0.12%の鉄、0.09%のクロム、及び、0.0
5%のニッケルを含む。ジルカロイ−4は、実質的にニ
ッケルを含まず鉄を約 0.2%含むが、他の点では実質的
にジルカロイ−2と同様である。
【0005】核燃料、被覆管、及び、核反応中に生成し
た核分裂生成物の三者の相互作用によりジルカロイ被覆
に亀裂が生ずることがある。この不都合な挙動は、燃料
と被覆との膨張性の差異および摩擦に起因する、燃料被
覆に対する局所的な機械的応力によるものであることが
わかっている。これらの局所的な応力および歪みは、ヨ
ウ素およびカドミウム等の特定の核分裂生成物が存在す
ると、応力腐食割れ及び液体金属脆化として知られる諸
現象による被覆欠陥を生じ得る。
【0006】この問題を克服する為に、数種の被覆は、
管の内面に中性子吸収の少ないバリア層を備えている。
バリア層付き被覆は「複合」(composite) 被覆管とも呼
ばれる。バリア層は、典型的には、適度に純度のあるジ
ルコニウム(スポンジジルコニウム等)製、或いは場合
によっては高純度ジルコニウム(クリスタルバージルコ
ニウム)製の、管内面に冶金結合した円筒である。バリ
ア層付き被覆に関する先駆的研究は、ArmijoとCoffinの
米国特許第 4,200,492号と第 4,372,817号、Vannesjoの
米国特許第 4,610,842号、及び、Adamson の米国特許第
4,894,203に記載されている。
【0007】バリア層はペレットとの相互作用による被
覆損傷の防止に効果的であることが判明している。しか
し、被覆壁が何らかの危機的状態にある時(例えば、穿
孔や亀裂)、また、燃料棒内部に水が流入した時には、
バリア層の持つ防御性が弱まる。これは、燃料棒内部の
水から発生する蒸気がバリア層を急速に酸化し得るから
である。
【0008】被覆のひび割れが機械的に開始する原因は
様々である。燃料バンドルの内部で燃料棒の間を流動す
る原子炉の水に、ワイヤ或いは金属の切屑や粒子等の破
壊屑が入り込むと、ひび割れが開始し得る。破壊屑は、
被覆壁に接した燃料棒スペーサ位置に滞留し得る。その
結果、汽水混合物が通過する影響で、破壊屑は振動し、
または被覆壁とフレッティングを起こす。この振動は被
覆壁が貫入せられるまで継続する。また腐食も亀裂の発
生およびその拡大の源となり得るし、製造欠陥も亀裂開
始点となり得る。更に、原子炉の耐用期間中の、腐食を
助長する高圧環境下では、燃料棒の内部で亀裂が拡大し
始める可能性がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】被覆のひび割れが万一
生じた場合にジルコニウムバリアを酸化から保護する為
に、三層構造体の使用が提案されている。基材とジルコ
ニウムバリアに加えて、バリアの燃料側に結合する耐腐
食性の内張りを使用する。この内張り層は、典型的には
ジルカロイ製であり、被覆がひび割れて燃料棒内部に蒸
気が形成した時に、バリアを急速な酸化から保護する。
この三層設計は大きな進歩ではあるが、幾つかの問題点
が残る。例えば、核分裂生成物に晒された時、ジルカロ
イの内張りは亀裂の発生およびその拡大の部位となるこ
とがある。内張りの亀裂が充分深くなる(「限界長」<c
ritical length> 或いは「限界深さ」<critical depth>
に達する)と、亀裂はジルコニウムバリアを貫通して拡
大し、恐らくは被覆全体をも貫通する可能性がある。
「限界長」及び「限界深さ」なる用語は、本明細書では
内張り壁面の径方向の亀裂を指すものとする。
【0010】したがって、バリア層を酸化から保護する
と同時に被覆の燃料側に於ける亀裂の発生およびその拡
大に耐久性のある内張りを備えた被覆管に対する必要性
がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、外周の基材
と、該基材の内面に冶金結合したジルコニウムバリア層
と、該ジルコニウムバリアに冶金結合した内周の内張り
と、を備えた被覆を提供する。内周の内張りは習用のジ
ルカロイよりも延性が高く、ゆえにペレットと被覆管と
の相互作用による亀裂の発生およびその拡大に対する耐
久性が改良される。好適には、内周内張りは、合金内ス
ズ含有量および/或いは酸素含有量の低いジルコニウム
合金で製造される。
【0012】本発明のもう一つの側面では、内張りの厚
みが、亀裂拡大に与かる限界深さ以下に維持される。限
界深さは上記のように内張りの亀裂がジルコニウムバリ
アを貫通し、恐らくは被覆全体をも貫通して拡大する可
能性を持つ寸法である。内張りの亀裂が限界長に達する
可能性を封じる為には、内張りの厚みを好適には約30μ
m以下、更に好適には約20μm以下とする。
【0013】本発明の更なる詳細および実施例を、以下
の論考および関連図で述べる。
【0014】
【実施例】I.管構造 本明細書では、「管」なる用語は、種々の用途を持つ金
属管を指し、「燃料棒収納体」或いは単に「収納体」と
あるのは、燃料棒に使用され燃料ペレットを封入する為
の管を指す。燃料棒収納体は「被覆」あるいは「被覆
管」とも呼ばれる。
【0015】図1によると、燃料要素14(普通、燃料棒
と呼ばれる)は燃料物質心16を取り巻く燃料棒収納体17
を含む。燃料要素14は、燃料棒収納体17と燃料物質心16
との間の優れた熱的接触、最低限の寄生中性子吸収、及
び、高速の冷却材流に間々起因する燃料棒曲りや振動に
対する耐久性を提供する。燃料物質心は、典型的には、
核分裂性物質および/或いは親物質の、複数個の燃料ペ
レットである。燃料心は、円筒ペレット形、球形、或い
は、小粒形等の様々な形状を有し得る。核燃料には、ウ
ラン化合物、トリウム化合物、及び、これらの混合物を
含め、様々なものが使用され得る。好適な燃料は、二酸
化ウラン、或いは、二酸化ウランと二酸化プルトニウム
とを含んで成る混合物である。
【0016】収納体17は、基材21、ジルコニウムバリア
22、及び、内張り23を含む構造を持つ複合被覆である。
基材は被覆管の外周領域を成し、内張りは内周領域を成
し、ジルコニウムバリアはこれらの間に位置する。基材
は、ステンレス鋼あるいはジルコニウム合金等の習用の
被覆材で製造され得る。基材に適したジルコニウム合金
は、好適には、少なくとも約98%のジルコニウム、約0.
25%までの鉄、約 0.1%までのニッケル、約 1.7%まで
のスズを含む(百分率は全て重量による)。その他の合
金元素は、ニオブ、ビスマス、モリブデン、及び、当業
界で使用される種々の他元素等である。最も一般的に
は、沸騰水型原子炉の水に対する適当な耐腐食性を備え
ると共に、充分な強度および延性を備えたジルコニウム
合金が使用され得る。
【0017】本発明の好適実施例では、基材はジルカロ
イ−2かジルカロイ−4である。他の好適実施例では、
「ジルロ」(Zirlo) (スズ約1%、ニオブ約1%、鉄約
0.2%以下、を含むジルコニウム基合金)が使用され
る。他の基材用合金の実例は、ジルコニウム/ 2.5%ニ
オブ、「NSF」合金(スズ約1%、鉄を約 0.2〜 0.5
%、ニッケル約0.05%、ニオブ約 0.6〜1%、残部ジル
コニウム)、「ヴァロイ」(Valloy)(鉄約 0.1%、クロ
ム約 1.2%、残部ジルコニウム)、及び、「エクセル」
(Excel) 或いは「エクセライト」(Excellite) (ニオブ
約 0.3%、モリブデン約 0.3%、スズ約 1.2〜 1.5%、
残部ジルコニウム)等である。更に他の合金例は、1989
年10月24日発行のTaylorの米国特許第 4,876,064号に記
載された如き種々のビスマス含有ジルコニウム合金を包
含する。この合金は、例えば、(1)ビスマス約 0.5〜 2.
5重量%、(2) ビスマス及びスズの混合物を約 0.5〜 2.
3重量%に加えてニオブ、モリブデン、テルル、或い
は、これらの混合物であり得る固溶質を約 0.5〜 1.0重
量%、或いは、(3) スズ及びビスマスの混合物を約 0.5
〜 2.5重量%に加えてテルル約 0.3〜 1.0重量%、を含
む。
【0018】幾つかの好適実施例では、基材は、腐食お
よび/或いは亀裂の拡大に対し耐久性を持つ微細構造
(すなわち析出物の粒径分布)を有する。ジルカロイ及
び他の合金の微細構造は、焼なまし工程の温度と時間、
及び、その他の製造因子により制御され得ることが知ら
れている。また、沸騰水型原子炉(BWR)で一般に優
れた耐腐食性を提供するのは細かな析出物であり、一
方、加圧水型原子炉(PWR)では粗い析出物であるこ
とも知られている。何れの環境でも、粗い析出物の方が
軸方向の亀裂拡大に良く耐える。好適実施例では、基材
は、その外周領域では微細な析出物(例えば、直径約0.
01〜0.15μm)が密に分布し、内周領域では粗い析出物
(例えば、直径約 0.2〜1μm)がやや疎らに分布して
いる。この実施例は特にBWRに好適である。PWRで
は、好適な基材には全体に亙り粗い析出物が分布する。
ジルカロイの微細構造、及び、所望の微細構造を有する
被覆の製造法についての詳細な論考は、米国特許出願第
08/052,793号(出願人処理番号:72044-166/24-NT-0544
1 )「亀裂拡大に対する優れた耐久性を有するジルカロ
イ管」(Zircaloy Tubing Having High Resistance to C
rack Propagation) 、及び、米国特許出願第08/052,791
号(出願人処理番号:72044-167/24-NT-05442 )「亀裂
拡大に対する優れた耐久性を有するジルカロイ管の製造
法」(Method of Fabricating Zircaloy Tubing Having
High Resistance to Crack Propagation)にある。なお
両出願とも1993年4月23日に出願され、本願の譲渡人に
譲渡された。これらをあらゆる意味で本願中に取り入れ
る。
【0019】基材21の内面には、ジルコニウムバリア22
が冶金結合している。このバリアは内張りと共に、複合
被覆内部の核燃料物質から上記基材を保護する。燃料ペ
レットが誘発する応力は、例えば、ペレットが原子炉の
運転温度に於てスエリングを起こし、被覆を圧迫するこ
とにより発生する。スエリングの発生中、ジルコニウム
バリアは事実上可塑的に変形して燃料要素内のペレット
誘発応力を除去する。またバリアは、応力腐食割れを防
止する働きを持つと同時に不純物および核分裂生成物等
との接触および反応から被覆を保護する。ジルコニウム
バリアは照射硬化に対する耐久性を持つので、長期間の
使用後も、低い耐力、低い硬度その他の望ましい構造的
特性を保持する。
【0020】好適実施例では、バリア層の厚みは、約50
〜 130μm(約 2.5ミル)、更に好適には約75〜 115μ
m(約 3.2〜 4.7ミル)である。典型的な被覆では、ジ
ルコニウムバリアは被覆の厚み或いは断面積の約5%〜
約30%を成す。一般には、ジルコニウムバリア層は、所
望の構造的特性を備えた非合金ジルコニウムで製造され
得る。適切なバリア層は、「低酸素スポンジ」級ジルコ
ニウム、「原子炉級スポンジ」ジルコニウム、及び、高
純度の「クリスタルバージルコニウム」で製造される。
一般には、スポンジジルコニウムには不純物が百万部あ
たり少なくとも 1,000重量部(ppm) 、かつ約 5,000ppm
以下、好適には 4,200ppm 未満、含まれている。酸素
は、好適には約 200〜約 800ppm の範囲に保たれる。そ
の他の典型的な不純物量は以下の通りである。アルミニ
ウム―75ppm 以下、ホウ素― 0.4ppm 以下、カドミウム
― 0.4ppm 以下、炭素― 270ppm 以下、クロム― 200pp
m 以下、コバルト―20ppm 以下、銅―50ppm 以下、ハフ
ニウム― 100ppm 以下、水素―25ppm 以下、鉄― 350pp
m 以下、マグネシウム―20ppm 以下、マンガン―50ppm
以下、モリブデン―50ppm 以下、ニッケル―70ppm 以
下、ニオブ― 100ppm 以下、窒素―80ppm 以下、ケイ素
― 100ppm 以下、スズ―50ppm 以下、タングステン― 1
00ppm 以下、チタン―50ppm 以下、及び、ウラン― 3.5
ppm 以下。
【0021】スポンジジルコニウムは、典型的には、高
温大気圧下に於て元素状マグネシウムで還元することに
より調製される。この反応はヘリウム或いはアルゴン等
の不活性雰囲気中で起きる。クリスタルバージルコニウ
ムは、スポンジジルコニウムを用いてその中のジルコニ
ウム金属を四ヨウ化ジルコニウム蒸気に転化し、白熱線
上でこのヨウ化物を分解することにより製造される。ク
リスタルバージルコニウムはスポンジジルコニウムより
高価であるが、殆ど不純物を含まず、照射損傷により良
く耐える。
【0022】ジルコニウムバリア22の内面には、内張り
23が冶金結合している。前記のように、内張りは、複合
被覆の中で核燃料物質16に最も近接した部分である。こ
の内張り層は、燃料要素の内部で蒸気との接触が万一生
じた場合に、ジルコニウムバリアを急速な酸化から守
る。したがって、内張りはジルカロイ等の耐腐食性材料
でなければならない。しかも本発明の主旨から、被覆管
の内面の亀裂開始およびその拡大が最小限に食い止めら
れるよう、内張りは習用のジルカロイよりも軟質でなけ
ればならない。
【0023】内張りは、習用のジルカロイより軟質でな
ければならないが、ジルコニウムバリアよりは硬い方が
好適である。それにより、管は、軟質の非合金ジルコニ
ウムよりも容易に機械加工、ホーン仕上げ等され得る。
したがって、本発明の内張りは、露出したジルコニウム
バリアよりも容易に様々な製造段階を行使され得るとい
う更なる利点を提供する。
【0024】内張りは、多様なジルコニウム合金で形成
され得る。好適な合金は、 300〜 400℃に於て蒸気中で
の腐食に耐え、習用のジルカロイよりも軟質でなければ
ならない。特定の組成を持つ多くのジルコニウム合金が
この規準に合致する。一般には、合金金属(例えば、C
r、Ni、Nb、Sn)及び/或いは酸素の濃度が低い
合金が軟らかい。しかし、合金の耐腐食性を実質的に減
じる水準にまで合金金属を減じることのないよう留意す
べきである。ジルコニウム合金の一つの好適種別は、構
造合金(例えば、被覆基材に使用されたジルカロイ)よ
りもスズ濃度の低いものである。
【0025】好適な低スズ内張り組成物は、スズが約
1.2重量%以下のジルコニウム合金である。更に好適に
は、この合金は約 0.3〜 1.2%、最適には約 0.8%のス
ズを含む。適切な合金の一種別は、少なくとも約98%の
ジルコニウム、約0.24%までの鉄、及び、約 1.2%以下
のスズを含む(百分率は全て重量による)。幾つかの内
張り用合金は、約0.05〜0.15重量%のクロム、及び/或
いは、約0.03〜0.08重量%のニッケルをも含む。その他
の合金金属は、ニオブ、ビスマス、モリブデン、及び、
当業界で使用される種々の他元素等である。この種別の
中での適切な合金の実例は、低スズ化変性ジルカロイを
包含する。斯かる変性ジルカロイのスズ濃度は、好適に
は約 0.5〜 1.2重量%、更に好適には約 0.8〜 1.0重量
%である。二つの特定的好適実施例では、変性ジルカロ
イのスズ含有量は、各々約 0.8重量%及び約 1.0重量%
である。その他の好適なジルカロイでは、合金中の鉄の
濃度が抑えられる。例えば、変性ジルカロイ−2は約0.
12%以下の鉄を含有し、鉄は約0.02〜 0.1重量%である
のが好適と考えられる。また変性ジルカロイ−4は約0.
2%以下の鉄を含有し、鉄は約0.02〜0.12重量%である
のが好適と考えられる。鉄は、ニッケル及びクロムと同
様に、耐腐食性をいくばくか提供し得るので、変性ジル
カロイの耐腐食性があまりに劣化するほど鉄濃度を低く
しない方が良い。
【0026】その他の好適なジルコニウム合金では、酸
素濃度が低い。一般に、内張り合金の酸素含有量が低い
ということは、亀裂に対して、より耐久性があるという
ことである。市販のジルカロイでは、被覆管の受ける応
力に充分耐え得る強度を有するよう、酸素濃度が約1000
重量ppm と意図的に高くされている。本発明の構造体の
内張りはとりたてて強度を持つ必要はないので、斯かる
内張りの酸素含有量を習用の構造合金よりも実質的に減
少させることができる。ゆえに、本発明のジルカロイ内
張りは、好適には約1000重量ppm 以下、更に好適には約
800重量ppm 以下、最適には約 600重量ppm 以下の酸素
を含有する。酸素およびスズの濃度を低くすることによ
り、勿論、ジルカロイ以外の他のジルコニウム合金の硬
度を低くすることもできる。
【0027】本発明の内張りに適した比較的軟質かつ耐
腐食性のジルコニウム合金は、上記の変性ジルカロイの
ほか、希釈鉄−クロム合金、ジルロ(前記)、及び、ス
ズ及び酸素の含有量の低いこれらの合金の変性品を包含
する。希釈鉄−クロム−ジルコニウム合金製の内張り
は、好適には、約0.07〜0.24重量%の鉄、及び、約0.05
〜0.15重量%のクロムを含有する。斯かる合金の一例
は、約 0.1%の鉄、約0.05%のクロム、及び/或いは、
約0.04%のニッケルを含有する。この種の合金は、米国
特許出願第08/011,559号(出願人処理番号:24NT-0530
9、1993年2月1日出願、発明者 Rosenbaum、Adamson
、Cheng 、本願と同じ譲渡人に譲渡)に記載されてい
る。更にその他の適切な合金は、米国特許第 4,876,064
号に開示されたビスマス含有ジルコニウム合金(上記で
基材について述べたと同じく約 0.5〜 2.5重量%のビス
マスを含有)である。好適には、このビスマス含有合金
は比較的軟質とする。したがって、これらはしばしばス
ズ及び/或いは酸素の含有量が低めである。
【0028】内張りは、微視亀裂が限界深さに達するの
を妨げる上で充分薄くなければならない。内張りの亀裂
が限界深さを越えると、亀裂は内張りを越えてバリアへ
と、更には基材までにも拡大し得る。限界深さは内張り
の原料となる特定の合金により変わる。一般に、内張り
が耐腐食性を保持し得る限りに於て、より薄い層の方が
好適である。本発明の変性ジルカロイ製内張りの限界深
さは約30μm以下、好適には約20μm以下である。幾つ
かの製造法については、約10μm以下の内張りを製造す
るのは実際的でない。したがって、内張りの厚みは多く
の場合約10〜20μmに限定される。但し、蒸着法を使用
するなど製造法を少し変更することで更に薄い層を製造
することができる点を了解されたい。
【0029】一例では、被覆管の肉厚は約 700μm(約
28ミル)、うち、内張りは15μm(約 0.6ミル)未満を
占め、ジルコニウムバリアは約75〜 115μm(約 3.2〜
4.7ミル)を占める。次に図2に移ると、核燃料バンド
ル或いは集合体10の切取り断面図が示されている。燃料
バンドルは多数の独立した密封燃料要素あるいは燃料棒
Rを含む独立した燃料単位であり、各々の燃料棒は本発
明の被覆管を備えている。更に、燃料バンドルは、上端
に上部ハンドル12、下端に突起部品Lおよび下部ハンド
ル11を備えた流路チャネルCを備える。チャネルCの上
端は13の位置で開口しており、下部突起部品の下端には
冷却材流入口がある。燃料要素あるいは燃料棒Rの行列
はチャネルCに囲まれ、その中で上部タイプレートU及
び下部タイプレート(図示なし)の両手段により支えら
れている。燃料棒のうち何本かは両タイプレートを繋ぎ
留める(tie) 機能を持たされており、しばしば「タイロ
ッド」と呼ばれる(図示なし)。更に、流路チャネルの
内部に1枚以上のスペーサSが配置されていて、燃料要
素を相互に配列し保持すると同時に流路チャネルをも保
持している。燃料バンドルの耐用期間中、通常、液体冷
却材が、下部突起部品の下端の開口部から流入し、燃料
要素Rの周囲を上方に通過して、上部流出口13から一部
は蒸気状態で流出している。
【0030】次に図3によると、燃料棒収納体17に溶接
された端栓18により燃料要素あるいは燃料棒Rがその両
端を密封されている。端栓18は脚柱19を備え、燃料集合
体の内部への燃料要素の装着を補助している。燃料要素
の一端には空隙領域あるいはプレナム20があり、燃料物
質16の縦方向への膨張、及び、燃料物質により放出され
た気体の蓄積を可能にしている。典型的には、核分裂反
応による様々な有害ガス及びその他の生成物を除去する
為に、ゲッタ(図示なし)が使用される。空間20の中に
は、螺旋部品形態の核燃料物質保持材24が位置し、燃料
要素の取扱中や輸送中にペレット柱が軸方向に移動しな
いよう制約を与えている。
【0031】本発明の複合被覆の重要な特徴は、前記の
改良が、中性子の減速に殆ど悪影響を及ぼさずに実施さ
れる点である(バリア材質の選択にもよる)。斯かる被
覆は、冷却力低下事故あるいは核制御棒の落下を含めた
事故の間に被覆の基材部分に形成される共晶が最低限で
ある(バリア材質の選択にもよる)ため、原子炉に容易
に許容され得る。更に、当該複合被覆は、独立したホイ
ル或いは独立した内張りを燃料要素に挿入した場合に発
生するような伝熱上の熱遮蔽がないので、伝熱性の不利
益がごく僅かである。また本発明の複合被覆は組立工程
の様々な段階での習用の非破壊試験法により検査するこ
とができる。
【0032】上記に加え、当該構造体用にジルコニウム
及びジルコニウム合金が選択されているので、複合被覆
の内面および外面は軽水原子炉用の被覆製造工程と相容
れ、これにより現状の製造手法、潤滑剤、エッチング剤
等がそのまま使用できる。II.管の製造 本発明の被覆管を製造するには様々な方法が使用され得
る。適切な方法は、基材と金属バリアとの間、及び、金
属バリアと内張りとの間に冶金結合を形成する上で充分
な相互拡散性(cross diffusion) を生じなければならな
いが、金属バリア自体と合金化するほどの相互拡散性を
生じてはならない。典型的には、バリア及び内張りは、
中空のジルコニウム合金ビレット(最終的な被覆の基材
を成す)の内面に結合した円筒管あるいはスリーブとし
て準備される。好適には、諸部品は同時押出しにより相
互に結合される。但し他の方法も使用できる。例えば、
熱間等静圧圧縮成形あるいは爆発接合によっても諸部品
がビレットに結合され得る。もう一つの方法では、バリ
ア及び内張りのスリーブは、加熱( 750℃にて8時間
等)して管とビレットとを拡散結合することによりビレ
ット内面に結合される。結合(例えば押出しによる)の
前に、バリア及び内張りのスリーブは、好適には、高真
空下の電子ビーム溶接等の結合手法により両端をビレッ
トに接合される。電子ビーム溶接法は、円筒管の両端を
融合するまで加熱する為に電子ビームを使用する、習用
方法である。
【0033】押出し工程は、約1000〜1400°F(約 538
〜 760℃)で、高圧下で、一組のテーパ状のダイに管を
通過させることにより行なわれる。適切な押出し機は、
ペンシルヴァニア州コレオボリス(Coreobolis)のマネス
マン・デマング社(Mannessmann Demang)から入手され
る。押出し後、複合材は習用の焼きなまし及び管の減径
工程を受けて「素管」(tubeshell) として知られる製品
を製造する。素管は、テレダイン・ワーチャング(Teled
yne Wahchang) 社(アメリカオレゴン州アルバニー<Alb
any>)、ウェスタン・ジルコニウム(Western Zirconiu
m) 社(ユタ州オグデン<Ogden> 、ウェスティングハウ
ス<Westinghouse>関連)、及び、セジュ(Cezus) 社(フ
ランス)等の種々の販売者から、特定寸法および特定組
成の製品として入手される。
【0034】必要寸法の最終管を得るには、冷間加工、
熱処理、焼きなまし等の種々の製造工程が使用され得
る。これらの諸段階を行なう上で必要な装置および操作
条件は当業者には容易に明らかとなるし、本願と同日の
1993年7月14日出願の、本願と同じ譲渡人に譲渡された
米国特許出願第08/ , 号(出願人処理番号:GENE-0
05/24-05468 )「ジルコニウムバリア層および内張りを
備えた燃料被覆の製造法」(Method for Making Fuel Cl
adding Having Zirconium Barrier Layers and Inner L
iners)にも記載されている。上記出願をあらゆる意味で
本願に取り入れる。管の減径に適した一方法は、約65〜
80%の冷間加工(ピルガーミルで行なう)を三工程含
み、その各段階後に応力除去あるいは再結晶焼きなまし
を行なうものである。
【0035】ここで、本発明による特定の好適手法を述
べる。本実施例の記載では諸条件を特定しているが、本
方法の各段階は各々の条件に幅を持たせた中で行なわれ
得ることを了解されたい。この方法は、直径約6〜10イ
ンチ、長さ2フィートの中空のジルカロイビレットを出
発材料とする。このビレットは工程の最終段階で一つの
構造体の基材を成す。この最終時点で、ビレットは外径
約 1.5インチ、長さ約400フィートの管に変形される。
【0036】まず、ビレットは焼入れされる。焼入れの
方法は、一般には、ビレットを約1000℃以上の高温に加
熱し、その後水槽の水に浸漬することにより1000℃から
約 700℃に急冷するものである。1000℃から 700℃への
急冷速度が重要であるが、 700℃に達した後の冷却速度
は必要に応じて速くても遅くても良い。次に、基材とし
て選択した材料で製造された中空ビレットの中に、ジル
コニウムバリアとして選択した金属で製造された管を挿
入し、更にその中に内張りとして選択した材料で製造さ
れた管を挿入する。そして、ビレット、バリア、及び、
内張りの管の両端は上記の電子ビーム溶接法により結合
される。溶接された管を、管温度を約 570℃として押し
出し、直径約3インチとする。押し出された管は更に焼
きなましされ、冷間加工されて、直径約 2.5インチの素
管ができる。
【0037】中にジルコニウムバリア及び内張りを結合
させた素管は、三段階の冷間加工の一回目を受ける。素
管はピルガーミルを通過する。ピルガーミルは、かなり
複雑ではあるが一般に入手可能な装置であることが了解
されよう。ピルガーミルでの冷間加工の間、管の外側を
造形ダイが回転し、管の内側を硬質のテーパ状マンドレ
ルが支える。このようにして、管の肉厚および直径が同
時に減少する。
【0038】一回目の工程で、典型的には約69%の冷間
加工が行なわれる。この百分率の値は、肉厚の減少率と
ほぼ対応している。管が、応力を除去されずに更に冷間
加工されると、製造中に管に亀裂が入るであろう。冷間
加工に起因する応力を除去するには、ニューハンプシャ
ー州ナシュア(Nashua)のセントール・ヴァキューム・イ
ンダストリーズ(Centorr Vacuum Industries) から入手
される如き大型の真空焼きなまし炉で、管を約 593℃で
2時間焼きなましする。
【0039】次に、管壁の外周領域30%を約 927℃にて
熱処理する。これは、素管の壁の約33%を透過する高エ
ネルギー或いは高周波(誘導コイルによる)で素管を加
熱することにより行なわれる。誘導加熱の間、管の中央
に水を流す。これには二つの目的があり、第一には、こ
れにより管の外側領域が加熱されている間も管の内部が
低温に保たれること、第二には、加熱エネルギーが取り
除かれた時、管全体が急速に冷却されることである。素
管の内周領域は実質的に加熱されない点を認めることが
重要である。誘導加熱法の詳細は、Eddensの米国特許第
4,576,654号に記載があり、この特許をあらゆる意味で
本願中に取り入れる。この選択的加熱段階は、基材の外
周領域に微細な析出物を生成することにより、その領域
の耐腐食性に寄与する。
【0040】管の冷却については、ジルコニウム合金あ
るいはバリア材料に対してほぼ不活性なあらゆる流体が
使用できる。例えば、気体冷却材、水、或いは、蒸気も
この方法に使用できる。この時点で、ピルガーミルによ
り二回目の冷間加工が行なわれる(今回は約74%)。こ
の冷間加工段階で誘発された応力を除去するには、もう
一度焼きなまし(再び 593℃で約2時間)を行なう。最
後に、上記と同じく三回目の冷間加工を行なう。これで
管は最終寸法すなわち外径約 1.5インチ、公称肉厚約30
ミルに圧縮される。
【0041】この管は、燃料棒の長さ(すなわち約14フ
ィート長)に切り揃えられて、最後の再結晶焼きなまし
を 577℃で約2時間受ける。或いはその代わりに、この
最後の焼きなましは約 480℃〜 577℃の間の何れかの温
度で行なわれる応力除去焼きなましでも良い。この最後
の焼きなましの後は、管はいつでも原子炉に使用でき
る。
【0042】当業者には、上記の方法に列挙した諸段階
に加えて様々な段階が実施されることが認められよう。
例えば、管圧延機により生じた表面欠陥を除去する為
に、化学的エッチングが行なわれる。更に、管の曲り矯
正が、専用の装置でしばしば行なわれる。そのほか、腐
食試験および表面の亀裂欠陥を探る超音波試験等の種々
の非破壊試験が行なわれる。これは網羅的な一覧ではな
く、使用され得る幾つかの段階を記載したに過ぎない。
【0043】本発明の複合管を使用して核燃料要素を製
造するには、まず、一端にだけ開口部を残して管の他端
に密栓を固定する。被覆収納体に核燃料物質を詰め、空
隙に核燃料物質保持手段を挿入し、この空隙を核燃料と
連絡させたまま収納体の開口部に密栓した後、栓を被覆
収納体の末端と結合して両者間を密閉することにより、
完成した燃料要素が得られる。III .結論 明快に理解できるよう上記で本発明をやや詳しく記載し
たが、冒頭の請求項の範囲内で幾つかの変更および修正
が実施され得ることは明らかであろう。例として、本明
細書は好適なジルコニウム合金管を記載しているが、他
の形状も同様に使用され得る。例えば、板、及び、他の
形状の金属部品も使用され得る。上記のジルカロイ及び
その他の合金は、本発明の管として有利に使用され得る
合金の一例である。その他のジルコニウム基合金および
類似構造を持つ他金属の合金も、被覆管の燃料側への損
傷に耐久性を持たせるため本明細書に記載した構造体と
して多くの例で使用され得る。
【0044】本発明を要約すれば、本発明は、外周の基
材と、該基材の内面に冶金結合したジルコニウムバリア
層と、該ジルコニウムバリアに冶金結合した内周の内張
りと、を備えた被覆を提供する。内周の内張りは習用の
ジルカロイよりも延性を持つ。内周内張りは、例えば、
低含有量のスズ(例えば、1.2 重量%未満)及び/或い
は低含有量の酸素(例えば、1000ppm 未満)を含むジル
コニウム合金を使用することにより高い延性を付与され
る。また内周内張りの厚みは約25μm以下である。
【図面の簡単な説明】
【図1】基材、バリア層、及び、内張りを備えた本発明
の核燃料要素の断面図である。
【図2】核燃料棒を収納した核燃料バンドルの部分的破
断斜視図である。
【図3】燃料棒の内部を示した核燃料バンドルの部分的
破断斜視図である。
【符号の説明】 10 核燃料バンドル 11 下部ハンドル 12 上部ハンドル 13 チャネル上部開口部 14 燃料棒 16 燃料物質心 17 燃料棒収納体(燃料棒被覆) 18 端栓 19 脚柱 20 プレナム 21 基材 22 ジルコニウムバリア層 23 内張り 24 核燃料保持体 C 流路チャネル L 下部突起 R 燃料棒 S スペーサ U 上部タイプレート

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面を有する被覆管であって、 内面を有する外周の基材と、 上記外周基材の内面に結合し、それ自体も内面を有する
    ジルコニウムバリア層と、 上記ジルコニウムバリア層の内面に結合した内周の内張
    りであって、該内周内張りは、約1000重量ppm 以下の酸
    素を含有するジルコニウム合金を含んで成る、内周内張
    りと、を備えて成る被覆管。
  2. 【請求項2】 前記内周内張りの厚みは約20μm以下で
    ある、請求項1の被覆管。
  3. 【請求項3】 前記ジルコニウムバリア層の厚みは約50
    〜 130μmである、請求項1の被覆管。
  4. 【請求項4】 前記内周内張りは約 800重量ppm 以下の
    酸素を含有する、請求項1の被覆管。
  5. 【請求項5】 前記基材は、ジルカロイ−2、ジルカロ
    イ−4、ジルロ、ジルコニウム/ 2.5%ニオブ、NSF
    合金、ヴァロイ、エクセル、及び、エクセライトの中か
    ら選択されるジルコニウム合金を含んで成る、請求項1
    の被覆管。
  6. 【請求項6】 前記基材はジルカロイ−2或いはジルカ
    ロイ−4を含んで成る、請求項1の被覆管。
  7. 【請求項7】 断面を有する被覆管であって、 内面を有する外周の基材と、 上記外周基材の内面に結合し、それ自体も内面を有する
    ジルコニウムバリア層と、 上記ジルコニウムバリア層の内面に結合したジルコニウ
    ム合金製の内周の内張りであって、該内周内張りの厚み
    は約20μm以下である、内周内張りと、を備えて成る被
    覆管。
  8. 【請求項8】 前記内周内張りの厚みは約15μm以下で
    ある、請求項7の被覆管。
  9. 【請求項9】 ジルコニウム合金製の前記内周内張りは
    約1000重量ppm 以下の酸素を含有する、請求項7の被覆
    管。
  10. 【請求項10】 前記ジルコニウムバリア層は、クリス
    タルバージルコニウム及びスポンジジルコニウムの中か
    ら選択される、請求項7の被覆管。
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