JPH07145152A - 3,4−ジヒドロ−1−(2−ヒドロキシフェニル)−2(1h)−キノキサリノン誘導体及び関連化合物 - Google Patents

3,4−ジヒドロ−1−(2−ヒドロキシフェニル)−2(1h)−キノキサリノン誘導体及び関連化合物

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JPH07145152A
JPH07145152A JP30752693A JP30752693A JPH07145152A JP H07145152 A JPH07145152 A JP H07145152A JP 30752693 A JP30752693 A JP 30752693A JP 30752693 A JP30752693 A JP 30752693A JP H07145152 A JPH07145152 A JP H07145152A
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JP
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alkyl group
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hydrogen atom
atom
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JP30752693A
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English (en)
Inventor
Motoshi Kawasaki
元士 川崎
Tadahiro Sawayama
忠弘 澤山
Tomohiro Niko
智浩 児子
Shizuya Nagata
鎮也 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記化1で表される3,4−ジヒドロ−1−
(2−ヒドロキシフェニル)−2(1H)−キノキサリ
ノン誘導体又はそのアルカリ金属塩。 【化1】 (式中、Aは酸素,カルボニル又はNR1 、BはNR2
又はCR34 、R3 は水素等、或いはR1 と共に結合
を形成、Wは酸素原子又は硫黄原子、X1 及びX2 はト
リフルオロメチル等、Y1 は水素等、Y2 は水素等、Y
3 はハロゲン等、Y4 は水素等、Zは水素,低級アルキ
ル,置換低級アルキル又は生体内で水素原子に変換しう
る基を意味する。但し、Aが酸素又はNR1 のとき、B
はCR34であり、Aがカルボニルのとき、BはNR
2 ,Wは酸素原子である。) 【効果】 上記化1の化合物及びそのアルカリ金属塩
は、平滑筋弛緩作用に基づく血管拡張作用,血圧低下作
用等を有するので循環器系疾患治療薬等の医薬として有
用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平滑筋弛緩作用を有す
る、後記式(I)で表される新規な3,4−ジヒドロ−
1−(2−ヒドロキシフェニル)−2(1H)−キノキ
サリノン誘導体及び関連化合物並びにそのアルカリ金属
塩に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者らの知る限りにおいて、従来
3,4−ジヒドロ−1−(2−ヒドロキシフェニル)−
2(1H)−キノキサリノン及び1−(2−ヒドロキシ
フェニル)−2(1H)−キノキサリノン誘導体は知ら
れていない。
【0003】J. Chem. Research (S), 2-3 (1992) に
は、1−(2,4−ジメトキシフェニル)−7−メトキ
シ−2(1H)−キノキサリノン及びその3,4−ジヒ
ドロ体が記載されているが、その合成法の詳細,融点等
の物理的性質及び生物活性は記載されていない。
【0004】Khim.-Farm. Zh., 2, 19-26 (1968)には、
1−エトキシフェニル−3−プロピオニルメチル−2
(1H)−キノキサリノンが記載されているが、この化
合物自体の生物活性は記載されていない。
【0005】米国特許第4,296,114 号明細書には、下記
化5で表される1−フェニル−2(1H)−キノキサリ
ノン誘導体又はその薬学的に許容される塩類,エステル
類及びアミド類が消炎剤,皮膚疾患治療剤,中枢抑制
剤,食欲抑制剤として有用であると記載されているが、
1 の置換フェニル基として、ヒドロキシフェニル基,
2−アルコキシフェニル基を有する化合物についての具
体的記載は全くない。
【0006】
【化5】
【0007】〔式中、R1 はハロゲン,アルコキシ,ア
ルキル,カルボキシアルキルなどで置換されたフェニル
であり、R3 は水素,アルキル,ハロゲン,ヒドロキ
シ,シアノ,カルボキシル,トリフルオロメチルなどで
あり、環Aは、R3 を4個まで有していてもよいベンゼ
ン又はピリジン環である。〕
【0008】Tetrahedron, 47, 1837-1860 (1991),Tet
rahedron Letters, 1611-1614 (1979) 及びHETEROCYCLE
S, 20, 1481-1485 (1983)には、4−(2−ヒドロキシ
フェニル)−7−メトキシ−2H−1,4−ベンズオキ
サジン−3(4H)−オン,4−(2−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)−7−メトキシ−2H−1,4−ベ
ンズオキサジン−3(4H)−オン,4−(2−ヒドロ
キシ−4−メチルフェニル)−7−メトキシ−2H−
1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オン,4−
(2−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−7−メトキ
シ−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オ
ン,4−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)−
7−メトキシ−2H−1,4−ベンズオキサジン−3
(4H)−オン及び4−〔2−ヒドロキシ−5−(2−
tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−エトキシカルボ
ニルエチル)〕−7−メトキシ−2H−1,4−ベンズ
オキサジン−3(4H)−オンの内の数種の化合物の合
成方法が記載されているが、これらの化合物の生物活性
については全く記載されていない。
【0009】J. Heterocyclic Chem., 18, 287-291 (19
81)には、1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニ
ル)−2,4(1H,3H)−キナゾリンジオンの合成
方法が記載されているが、この化合物の生物活性につい
ては全く記載されていない。
【0010】西ドイツ特許出願公開第2652144 号公報に
は、下記化6で表される化合物並びにその生理学的に許
容される酸付加塩及び第4級塩が、抗炎症作用,鎮静作
用及び鎮痛作用を有すると記載されているが、R1 とし
てヒドロキシフェニル基,2−アルコキシ−5−置換フ
ェニル基を有する化合物についての記載は全くない。
【0011】
【化6】
【0012】〔式中、R1 はC1 〜C6 アルキル、アル
コキシカルボニル,ヒドロキシなどを意味し、R2 が水
素原子でR3 がハロゲンの場合はメトキシフェニル,エ
トキシフェニル又は3,4−キシリル、そしてR2 がベ
ンジル又はメチルで置換されたフェニルの場合は水素原
子であってもよい。
【0013】R2 はベンジル、ピリジルなどを意味し、
1 がメトキシフェニル,エトキシフェニル又は3,4
−キシリルでR3 がハロゲンの場合は水素原子である。
【0014】R3 は水素原子又はハロゲンを意味する。
ただし、R1 がメトキシフェニル,エトキシフェニル又
は3,4−キシリルでありR2 が水素原子であるとき
は、R3 はハロゲンである。〕
【0015】Ann. pharmaceutiques francaises, 46, 2
23-232 (1988)には、7−クロロ−1−(2−メトキシ
フェニル)−2,4(1H,3H)−キナゾリンジオン
及び7−クロロ−1−(2−エトキシフェニル)−2,
4(1H,3H)−キナゾリンジオンが抗炎症作用,鎮
痙作用及び鎮痛作用を有すると記載されている。
【0016】Bull. Soc. Chim. Fr., (5-6, Pt. 2), 13
31-1338 (1975)には、7−クロロ−1−(2−エトキシ
フェニル)−2,4(1H,3H)−キナゾリンジオン
が記載されているが、その具体的な生物活性については
記載されていない。
【0017】Curr. Sci., 37, 529-539 (1968)には、1
−(2−メトキシフェニル)−2,4(1H,3H)−
キナゾリンジオンの合成方法が記載されているが、その
生物活性については記載されていない。
【0018】特開昭49−110682号公報には、下
記化7で表される2,4(1H,3H)−キナゾリンジ
オン誘導体が抗炎症作用及び鎮痛作用を有すると記載さ
れているが、R1 の置換フェニル基としてヒドロキシフ
ェニル基,2−低級アルコキシフェニル基を有する化合
物についての具体的記載は全くない。
【0019】
【化7】
【0020】〔式中、R1 はフェニル基,置換フェニル
基(ここに置換基はハロゲン,低級アルキル,低級アル
コキシ及びトリフルオロメチルから選ばれる1〜2個で
ある)又はシクロヘキシル基を意味し、R2 はアルキル
基,置換アルキル基又は不飽和アルキル基を意味す
る。〕
【0021】ヨーロッパ特許出願公開第477819号公報に
は、下記化8で表される1−(2−ヒドロキシ又はメル
カプトフェニル)−1H−ベンズイミダゾール−2−オ
ン誘導体が記載されており、それらはCa2+依存性カリ
ウムチャネル開口作用を有すると述べられている。本発
明の化合物は、後記式(I)から明らかなように、上記
公報に記載されている化合物の基本骨格とは構造上異な
るキノキサリン,ベンズオキサジン又はキナゾリンを基
本骨格としている点で、これら化合物とは明らかに異な
っている。
【0022】
【化8】
【0023】〔式中、R1 は水素,C1-6 アルキルなど
であり、XはO,S又はNCNであり、YはO又はSで
あり、R4 ,R5 ,R6 及びR7 は相互に独立して水
素,ハロゲン,トリフルオロメチル,ヒドロキシ,SO
2NRIII(式中、RI 及びRIIは独立して水素又はC
1-6 アルキルである)などであり、R11は水素,ハロゲ
ン,ニトロなどであり、R13は水素,ハロゲンなどであ
り、R12は水素であるか、或いはR13と一緒になって芳
香族の、又は部分的に飽和していてもよいC4-7 炭素環
を形成し、R14は水素であるか、或いはR13と一緒にな
って芳香族の、又は部分的に飽和していてもよいC4-7
炭素環を形成する。〕
【0024】
【発明が解決しようとする課題】平滑筋弛緩作用を有す
る化合物は、主に循環器、呼吸器、消化器、泌尿器障害
等の治療薬として用いられている。例えば、カルシウム
チャネル拮抗薬およびカリウムチャネル開口薬が知られ
ている。現在開発中或いは臨床において使用中の化合物
として、カルシウムチャネル拮抗薬ではニフェジピン、
ジルチアゼム、ベラパミル等が知られ〔例えば、Anne
M. Keogh & Jhon S. Schroeder : J. Cardiovasc. Phar
macol., 16 suppl.6, s28-s35 (1990); Y. Ouchi & H.
Orimo : J.Cardiovasc. Pharmacol., 16 suppl.2, s1-s
4 (1990)参照〕、カリウムチャネル開口薬ではニコラン
ジル、ピナシジル、クロマカリム等が知られている〔例
えば、Buckingham, J. C. ら:J. Cardiovasc. Pharmac
ol., 8, 798-804 (1986); Escande D. & Cavero I.:Tr
ends Pharmacol. Sci., 13, 269-272 (1992); Good,M.
D. ら:Br. J. Pharmacol., 105, 933-940 (1992)参
照〕。しかし、これらの薬剤は、効果あるいは副作用の
面で必ずしも満足できるものではなく、新しいタイプの
平滑筋弛緩薬の開発が望まれている。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、新しい化
学構造を有し、かつ優れた平滑筋弛緩作用を有する化合
物を得るべく鋭意研究を重ねた結果、3,4−ジヒドロ
−1−(2−ヒドロキシフェニル)−2(1H)−キノ
キサリノン誘導体及び関連化合物が平滑筋弛緩作用を有
することを見出し、本発明を完成した。
【0026】本発明によれば、一般式(I)
【化9】
【0027】〔式中、Aは酸素原子,カルボニル基又は
NR1 を意味し、ここにR1 は水素原子,低級アルキル
基,ヒドロキシ置換低級アルキル基,低級アルコキシ置
換低級アルキル基,低級アルカノイル基又はアロイル基
を意味し、BはNR2 又はCR34 を意味し、ここに
2 は水素原子,低級アルキル基,ヒドロキシ置換低級
アルキル基,低級アルコキシ置換低級アルキル基,又は
ニトロキシ置換低級アルキル基を意味し、R3 及びR4
は、同一又は異なって、水素原子,低級アルキル基,ヒ
ドロキシ置換低級アルキル基,低級アルコキシ置換低級
アルキル基,ニトロキシ置換低級アルキル基,フェニル
置換低級アルキル基,ヒドロキシフェニル置換低級アル
キル基,低級アルコキシフェニル置換低級アルキル基,
フェニル基,低級アルコキシ置換フェニル基又はハロゲ
ン置換フェニル基を意味し、或いはAがNR1 ,BがC
34 のとき、R3 とR1 が一緒になってAとBの間
(3,4−ジヒドロキノキサリン環の3,4位間)に2
重結合を形成していてもよく、その場合はR4 はヒドロ
キシ基又は低級アルコキシ基をも意味し、
【0028】Wは酸素原子又は硫黄原子を意味し、X1
及びX2 は、少なくとも一方は水素原子以外の原子又は
基を意味し、同一又は異なって、水素原子,ハロゲン原
子,トリフルオロメチル基,ニトロ基,シアノ基,低級
アルコキシカルボニル基,カルボキシル基,5−テトラ
ゾリル基,カルバモイル基,ヒドロキシ基,C1 〜C2
フルオロアルコキシ基,スルファモイル基,低級アルキ
ルスルファモイル基,ジ低級アルキルスルファモイル基
又はベンゾイル基を意味し、
【0029】Y1 は水素原子,ハロゲン原子又はニトロ
基を意味し、Y2 は水素原子を意味するか、或いはY3
と共にそれらが結合しているべンゼン環と一緒になって
ナフタレン環を形成し、Y3 は水素原子,ハロゲン原
子,トリフルオロメチル基,ニトロ基又はフェニル基を
意味し、Y4 は水素原子又は低級アルキル基を意味する
か、或いはY3 と共にそれらが結合しているべンゼン環
と一緒になってナフタレン環を形成し、Zは水素原子,
低級アルキル基,低級アルコキシ置換低級アルキル基,
ヒドロキシ置換低級アルキル基,ニトロキシ置換低級ア
ルキル基又は生体内で水素原子に変換しうる基を意味す
る。
【0030】但し、(i) Aが酸素原子又はNR1 のと
き、BはCR34 であり、(ii)Aがカルボニル基のと
き、BはNR2 であり、Wは酸素原子であり、Y3 はハ
ロゲン原子,トリフルオロメチル基,ニトロ基又はフェ
ニル基である。〕
【0031】で表される3,4−ジヒドロ−1−(2−
ヒドロキシフェニル)−2(1H)−キノキサリノン誘
導体及び関連化合物又はそのアルカリ金属塩が提供され
る。
【0032】式(I)で表される化合物のアルカリ金属
塩としては、例えばリチウム塩,ナトリウム塩,カリウ
ム塩が挙げられる。式(I)の化合物及びその塩は水和
物又は溶媒和物の形で存在することもあるので、これら
の水和物,溶媒和物もまた本発明の化合物に包含され
る。
【0033】式(I)で表される化合物において生体内
で水素原子に変換しうる基とは、例えばアセチル基,プ
ロピオニル基,ベンゾイル基,エトキシカルボニル基,
アミノ酸残基等のアシル基が挙げられる。以下、このよ
うな基を有する化合物をプロドラッグと記すことがあ
る。
【0034】式(I)の化合物は、場合により1個以上
の不斉炭素原子を有するので、数種の立体異性体が存在
し得る場合がある。これらの立体異性体,それらの混合
物及びラセミ体は本発明の化合物に包含される。
【0035】本明細書における用語を以下に説明する。
「低級アルキル基」とは、特に断らない限り、1〜6個
の炭素原子を有する直鎖又は分枝したアルキル基を意味
するが、炭素原子数1〜3の低級アルキルが好ましい。
「低級アルカノイル基」とは、炭素原子数2〜6の飽和
脂肪族カルボン酸残基を意味する。「アロイル基」と
は、非置換又は置換芳香族カルボン酸残基を意味し、例
えばベンゾイル,クロロベンゾイル,メチルベンゾイ
ル,メトキシベンゾイル等の、置換基としてハロゲン原
子,低級アルキル基,低級アルコキシ基等を有していて
もよい安息香酸残基が挙げられる。
【0036】本発明の化合物のうちで好適なものとし
て、一般式(Ia)
【化10】
【0037】〔式中、R1aは水素原子,C1 〜C3 アル
キル基,ヒドロキシ置換C1 〜C3 アルキル基,C1
3 アルコキシ置換C1 〜C3 アルキル基,C2 〜C4
アルカノイル基又はベンゾイル基を意味し、R3a及びR
4aは、同一又は異なって、水素原子,C1 〜C3 アルキ
ル基,ヒドロキシ置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C
3 アルコキシ置換C1 〜C3 アルキル基,ニトロキシ置
換C1 〜C3 アルキル基,フェニル置換C1 〜C3 アル
キル基,ヒドロキシフェニル置換C1 〜C3 アルキル
基,C1 〜C3 アルコキシフェニル置換C1 〜C3 アル
キル基,フェニル基,C1 〜C3 アルコキシ置換フェニ
ル基又はハロゲン置換フェニル基を意味し、或いはR3a
はR1aと一緒になって3,4−ジヒドロキノキサリン環
の3,4位間に2重結合を形成していてもよく、その場
合はR4aはヒドロキシ基又はC1 〜C3 アルコキシ基を
も意味し、
【0038】Wは酸素原子又は硫黄原子を意味し、X1a
及びX2aの一方はハロゲン原子,トリフルオロメチル
基,ニトロ基,シアノ基,C1 〜C3 アルコキシカルボ
ニル基,カルボキシル基,5−テトラゾリル基,カルバ
モイル基又はC1 〜C2 フルオロアルコキシ基を意味
し、他方は水素原子又はハロゲン原子を意味し、
【0039】Y1aは水素原子,ハロゲン原子又はニトロ
基を意味し、Y2aは水素原子を意味するか、或いはY3a
と共にそれらが結合しているべンゼン環と一緒になって
ナフタレン環を形成し、Y3aは水素原子,ハロゲン原
子,トリフルオロメチル基又はフェニル基を意味し、Y
4aは水素原子又はC1 〜C3 アルキル基を意味するか、
或いはY3aと共にそれらが結合しているべンゼン環と一
緒になってナフタレン環を形成し、Za は水素原子,C
1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3 アルコキシ置換C1
3アルキル基,ヒドロキシ置換C1 〜C3 アルキル
基,ニトロキシ置換C1 〜C3アルキル基又はアシル基
を意味する。〕
【0040】で表される3,4−ジヒドロ−1−(2−
ヒドロキシフェニル)−2(1H)−キノキサリノン誘
導体、3,4−デヒドロ体、そのアルカリ金属塩が挙げ
られる。
【0041】好適な別の本発明の化合物として、一般式
(Ib)
【化11】
【0042】〔式中、X1a,X2aは前掲に同じものを意
味し、R3bは水素原子,C1 〜C3 アルキル基,ヒドロ
キシ置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3 アルコキシ
置換C1 〜C3 アルキル基,ニトロキシ置換C1 〜C3
アルキル基,フェニル置換C1 〜C3 アルキル基,ヒド
ロキシフェニル置換C1〜C3 アルキル基又はC1 〜C3
アルコキシフェニル置換C1 〜C3 アルキル基を意味
し、R4bは水素原子,C1 〜C3 アルキル基,ヒドロキ
シ置換C1 〜C3アルキル基,C1 〜C3 アルコキシ置
換C1 〜C3 アルキル基,ニトロキシ置換C1 〜C3
ルキル基,フェニル置換C1 〜C3 アルキル基,ヒドロ
キシフェニル置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3
ルコキシフェニル置換C1 〜C3 アルキル基,フェニル
基,C1 〜C3 アルコキシ置換フェニル基又はハロゲン
置換フェニル基を意味し、Wは酸素原子又は硫黄原子を
意味し、の一方は、ハロゲン原子,トリフルオロメチル
基,ニトロ基,シアノ基,C1 〜C3 アルコキシカルボ
ニル基,カルボキシル基,5−テトラゾリル基又はカル
バモイル基を意味し、他方は水素原子又はハロゲン原子
を意味し、Y3aは水素原子,ハロゲン原子,トリフルオ
ロメチル基又はフェニル基を意味し、Y4bは水素原子を
意味するか、或いはY3bと共にそれらが結合しているべ
ンゼン環と一緒になってナフタレン環を形成し、Zb
水素原子,C1 〜C3 アルキル基又はアシル基を意味す
る。〕
【0043】で表される4−(2−ヒドロキシフェニ
ル)−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−
オン誘導体,そのアルカリ金属塩が挙げられる。
【0044】好適な更に別の本発明の化合物として、一
般式(Ic)
【化12】
【0045】〔式中、R2a,Y1a,Y2a,Y4a,Za
前掲に同じものを意味し、X1b及びX2bの一方はハロゲ
ン原子,トリフルオロメチル基又はニトロ基を意味し、
他方は水素原子又はハロゲン原子を意味し、Y3cはハロ
ゲン原子,トリフルオロメチル基又はフェニル基を意味
する。〕で表される1−(2−ヒドロキシフェニル)−
2,4(1H,3H)−キナゾリンジオン誘導体,その
アルカリ金属塩が挙げられる。
【0046】好適な化合物の具体例として、下記化13
〜化17で表される第1表〜第5表の化合物及びそのア
ルカリ金属塩が挙げられる。第1表〜第5表において記
載の簡略化のために次の略号を使用する。Me:メチル
基、Et:エチル基、iso−Pr:イソプロピル基、
Ph:フェニル基、Ac:アセチル基、Bz:ベンゾイ
ル基。
【化13】
【0047】
【表1】 第1表 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ W X1a2a1a2a3a4aa ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ O 6−CF3 H H H H H H O 6−CF3 H H H H H Me O 6−CF3 H H H Cl H H O 6−CF3 H H H Cl H Me O 6−CF3 H H H Cl H Et O 6−CF3 H H H Cl H iso−Pr O H 7−CF3 H H Cl H H O H 7−CF3 H H Cl H Me O 6−NO2 H H H Cl H H O 6−NO2 H H H Cl H Me O 6−F H H H Cl H H O 6−F H H H Cl H Me ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0048】
【表2】 第1表のつづき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ W X1a2a1a2a3a4aa ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ O 6−Br H H H Cl H H O 6−Br H H H Cl H Me O 5−Cl 7−Cl H H Cl H H O 5−Cl 7−Cl H H Cl H Me O 6−CF3 7−Cl H H Cl H H O 6−CF3 7−Cl H H Cl H Me O 6−CN H H H Cl H H O 6−CN H H H Cl H Me O 6−OCF3 H H H Cl H H O 6−OCF3 H H H Cl H Me O 6−SO2NMe2 H H H Cl H Me O 6−OCF3 H H H Ph H H O 6−CF3 H H H Ph H Me O 6−CF3 H H H C=C−C=C H O 6−CF3 H H H C=C−C=C Me O 6−CF3 H H C=C−C=C H H O 6−CF3 H H C=C−C=C H Me O 6−CF3 H Cl H Cl H H O 6−CF3 H Cl H Cl H Me O 6−CF3 H H H H Me H O 6−CF3 H H H H Me Me O 6−CF3 H H H Br H H ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0049】
【表3】 第1表のつづき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ W X1a2a1a2a3a4aa ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ O 6−CF3 H H H Br H Me O 6−CF3 H H H CF3 H H O 6−CF3 H H H CF3 H Me O 6−CF3 H H H NO2 H Me S 6−CF3 H H H Cl H H S 6−CF3 H H H Cl H Me S 6−Br H H H Cl H H S 6−Br H H H Cl H Me ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0050】
【化14】
【0051】
【表4】 第2表 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ R1a3a4a W Za ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ H H H O Ac H H H O Bz H H Me O H H H Me O Me H H Me O Ac H H Me O Bz H H Me O iso−Pr H H Et O H H H Et O Me H H iso−Pr O H H H iso−Pr O Me H H Ph O H H H Ph O Me H H Ph-2-Br O Me H H CH2CH2OH O H H H CH2CH2OMe O Me H Me Me O H H Me Me O Me H Et Et O H H Et Et O Me H Me Ph O H H Me Ph O Me ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0052】
【表5】 第2表のつづき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ R1a3a4a W Za ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ H Ph Ph O Me Me H H O H Me H H O Me Ac H H O H Ac H H O Me Bz H H O H Bz H H O Me CH2CH2OH H H O Me CH2OCH3 H H O Me H Me Me S H H Me Me S Me H Et Et S H H Et Et S Me ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0053】
【化15】
【0054】
【表6】 第3表 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ R4a W X1a1aa ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ H O CF3 H H H O CF3 H Me H O CF3 H CH2CH2OMe H O CF3 H CH2CH2OH H O CF3 H CH2CH2ONO2 H O CF3 H Ac H O CF3 H COOEt H O CF3 H COCH2NH2 ・ HCl H O CF3 NO2 Me Me O CF3 H H Me O CF3 H Me Me O CF3 H Ac Ph O CF3 H H Ph O CF3 H Me Ph O CF3 H Ac OMe O CF3 H Me OH O CF3 H H CH2CH2OH O CF3 H Me CH2CH2ONO2 O CF3 H Me CH2-Ph O CF3 H Me CH2-Ph-4-OMe O CF3 H Me CH2-Ph-4-OH O CF3 H Me ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0055】
【表7】 第3表のつづき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ R4a W X1a1aa ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ H O Br H H H O Br H Me H O CN H H H O CN H Me H O 5-テトラソ゛リル H Me H O CONH2 H Me H O CO2 H H H H O CO2 H H Me Ph O CO2 H H H Ph O CO2 H H Me H O CO2 Me H H H O CO2 Me H Me H S CF3 H H H S CF3 H Me Me S CF3 H H Me S CF3 H Me Ph S CF3 H H Ph S CF3 H Me ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0056】
【化16】
【0057】
【表8】 第4表 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ W R3b R4b X1a X2a Y3a Y4b Zb ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ O H H 7-CF3 H Cl H H O H H 7-CF3 H Cl H Me O H H 7-CF3 H Cl H Ac O H H 7-Cl H Cl H H O H H 7-Cl H Cl H Me O H H 7-NO2 H Cl H H O H H 7-NO2 H Cl H Me O H H H 6-CF3 H H H O H H H 6-CF3 H H Me O H H H 6-CF3 Cl H H O H H H 6-CF3 Cl H Me O H H H 6-CF3 Cl H Ac O H H H 6-Cl Cl H H ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0058】
【表9】 第4表のつづき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ W R3b R4b X1a X2a Y3a Y4b Zb ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ O H H H 6-Cl Cl H Me O H H H 6-Cl Cl H Bz O H H H 6-Br Cl H H O H H H 6-Br Cl H Me O H H H 6-CN Cl H H O H H H 6-CN Cl H Me O H H H 6-CN Cl H Ac O H H H 6-CONH2 Cl H H O H H H 6-CONH2 Cl H Me O H H H 6-CO2H Cl H H O H H H 6-CO2H Cl H Me O H H H 6-CO2Me Cl H H O H H H 6-CO2Me Cl H Me O H H H 6-CO2Na Cl H H O H H H 6-(5-テトラソ゛リル) Cl H H O H H H 6-(5-テトラソ゛リル) Cl H Me O H H H 6-Cl C=C-C=C H O H H H 6-Cl C=C-C=C Me O H H 8-Cl 6-Cl Cl H H O H H 8-Cl 6-Cl Cl H Me O H H H 6-OH Cl H H O H H H 6-OH Cl H Me ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0059】
【表10】 第4表のつづき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ W R3b R4b X1a X2a Y3a Y4b Zb ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ O H H H 6-OCF3 Cl H H O H H H 6-OCF3 Cl H Me O H H H 6-Bz Cl H H O H H H 6-Bz Cl H Me O H Me H 6-Cl Cl H H O H Me H 6-Cl Cl H Me O H Ph H 6-Cl Cl H H O H Ph H 6-Cl Cl H Me O Me Me H 6-Cl Cl H H O Me Me H 6-Cl Cl H Me O Me Me H 6-CN Cl H H O Me Me H 6-CO2H Cl H Me S H H H 6-Cl Cl H H S H H H 6-Cl Cl H Me S H H H 6-CN Cl H H S H H H 6-CN Cl H Me S Me Me H 6-Cl Cl H H S Me Me H 6-Cl Cl H Me ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0060】
【化17】
【0061】
【表11】 第5表 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ R2a1b2b1a2a3c4aa ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ H 5−Cl H H H Cl H H H 5−Cl H H H Cl H Me H 6−CF3 H H H Cl H H H 6−CF3 H H H Cl H Me H 6−CF3 H H H Cl H Ac H H 7−CF3 H H Cl H H H H 7−CF3 H H Cl H Me H 5−Cl 7−Cl H H Cl H H H 5−Cl 7−Cl H H Cl H Me H 6−NO2 H H H Cl H H H 6−NO2 H H H Cl H Me H 6−CF3 H H H Ph H H ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0062】
【表12】 第5表のつづき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ R2a1b2b1a2a3c4aa ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ H 6−CF3 H H H Ph H Me H 6−CF3 H H H C=C−C=C H H 6−CF3 H H H C=C−C=C Me H 6−CF3 H H C=C−C=C H H H 6−CF3 H H C=C−C=C H Me H 6−CF3 H Cl H Cl H H H 6−CF3 H Cl H Cl H Me H 6−CF3 H H H Cl Me H H 6−CF3 H H H Cl Me Me H 6−CF3 H H H Br H H H 6−CF3 H H H Br H Me H 6−CF3 H H H CF3 H H H 6−CF3 H H H CF3 H Me Me 6−CF3 H H H Cl H H Me 6−CF3 H H H Cl H Me CH2CH2OMe 6−CF3 H H H Cl H H CH2CH2OMe 6−CF3 H H H Cl H Me CH2CH2ONO2 6−CF3 H H H Cl H H CH2CH2ONO2 6−CF3 H H H Cl H Me CH2CH2ONO2 H 7−CF3 H H Cl H H CH2CH2ONO2 H 7−CF3 H H Cl H Me CH2CH2ONO2 H 7−CF3 H H Cl H CH2CH2ONO2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0063】
【表13】 第5表のつづき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ R2a1b2b1a2a3c4aa ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ CH2CH2OH 6−CF3 H H H Cl H H CH2CH2OH 6−CF3 H H H Cl H CH2CH2OH CH2CH2OMe 6−CF3 H H H Cl H CH2CH2OMe ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0064】本発明の化合物は、例えば以下の方法によ
り製造することができる。
【0065】製法(a)――式(I)において、Aが酸
素原子又はNR1 であり、BがCR3141であり、Wが
酸素原子である化合物は、一般式(II)
【0066】
【化18】
【0067】(式中、Y1 ,Y2 ,Y3 ,Y4 及びZは
前掲に同じものを意味し、A1 は酸素原子又はNHを意
味し、R31は水素原子又は低級アルキル基を意味し、R
41は水素原子,低級アルキル基,フェニル基,低級アル
コキシ置換フェニル基又はハロゲン置換フェニル基を意
味し、X11及びX21は、同一又は異なって、水素原子,
ハロゲン原子,トリフルオロメチル基,ニトロ基,ヒド
ロキシ基,C1 〜C2 フルオロアルコキシ基,スルファ
モイル基,低級アルキルスルファモイル基,ジ低級アル
キルスルファモイル基又はベンゾイル基を意味し、L1
はアミノ基又は低級アルコキシ基を意味する。)
【0068】で表される化合物又はエーテル系の保護基
で保護した化合物を閉環させて、一般式(III)
【化19】
【0069】(式中、A1 ,R31,R41,X11,X21
1 ,Y2 ,Y3 ,Y4 及びZは前掲に同じものを意味
する。)で表される化合物を得、エーテル系の保護基が
存在する場合には保護基を脱離させ、さらに必要に応じ
てアルキル化反応又はアシル化反応に付すことにより製
造することができる。
【0070】本閉環反応は、無溶媒下あるいは適当な溶
媒中で行われる。溶媒の具体例としては、メタノール,
エタノール等のアルコール類、ジイソプロピルエーテ
ル,テトラヒドロフラン等のエーテル類、塩化メチレ
ン,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン
等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、アセトニトリルが挙げられる。反応温
度は通常約10℃〜約200 ℃、好ましくは約60℃〜約150
℃である。
【0071】本閉環反応は、酸又は塩基の存在下に加速
される。使用される酸の具体例としては、塩化水素,臭
化水素,硫酸,p−トルエンスルホン酸,カンファース
ルホン酸が挙げられ、塩基の具体例としては、重炭酸ナ
トリウム,重炭酸カリウム等の重炭酸アルカリ、炭酸ナ
トリウム,炭酸カリウム等の炭酸アルカリ、水素化リチ
ウム,水素化ナトリウム,水素化カリウム等のアルカリ
金属水素化物、トリエチルアミン,ジイソプロピルエチ
ルアミン,4−ジメチルアミノピリジン等の第三アミン
が挙げられる。反応温度は通常約0℃〜約200 ℃、好ま
しくは約20℃〜約150 ℃である。
【0072】式(II)においてA1 がNHである化合物
の閉環反応は、不活性雰囲気下、例えば窒素又はアルゴ
ン気流中で行うことが好ましい。
【0073】式(III)の化合物からメチル,エチル,メ
トキシメチル,ベンジル等のエーテル系の保護基を脱離
させるには、適当な溶媒中、フェノール性エーテル開裂
に適した試薬の存在下、好ましくは不活性雰囲気下(例
えば、窒素又はアルゴン気流中)に行われる。試薬と溶
媒との組み合わせは、化合物(III)の種類に応じて適宜
選択されるべきであるが、具体例としてヨウ化トリメチ
ルシラン/クロロホルム,ナトリウムエタンチオラート
/ジメチルホルムアミド,シアン化ナトリウム/ジメチ
ルスルホキシド,ヨウ化リチウム/コリジン,臭化アル
ミニウム/エタンチオール,三臭化ホウ素/塩化メチレ
ン,48%臭化水素酸/酢酸,三フッ化ホウ素・ジエチル
エーテル錯体/エタンチオールが挙げられる。
【0074】反応温度は、化合物(III)及び/又は試薬
の種類によって異なるが、三臭化ホウ素の場合には通常
約−80℃〜約40℃、臭化アルミニウム,三フッ化ホウ素
・ジエチルエーテル錯体の場合には通常約5℃〜約35
℃、ヨウ化トリメチルシランの場合には通常約5℃〜約
50℃、その他の試薬の場合には通常加熱還流温度であ
る。
【0075】式(III)においてX11及びX21がニトロ基
以外の原子又は基であり、Zにおける保護基がベンジル
基の場合には接触還元によっても脱離させることができ
る。接触還元の触媒としては、例えばパラジウム−炭
素,パラジウム−硫酸バリウム,パラジウム−炭酸カル
シウム,酸化白金,ラネーニッケルが挙げられる。溶媒
としてはエタノール,酢酸等が用いられ、反応温度は通
常約10℃〜約50℃である。
【0076】式(III)において、Zが低級アルコキシ置
換低級アルキル基,ヒドロキシ置換低級アルキル基,ニ
トロキシ置換低級アルキル基である化合物は、Zが低級
アルキル基である化合物のエーテル結合の切断を行い、
Zを水素原子に変換して生成したフェノール性水酸基を
常法により、目的とするアルキル基を有するアルキル化
剤で再度アルキル化することによっても、製造すること
ができる。また、同様にして、Zが低級アルキル基であ
る化合物を他の低級アルキル基である化合物に変換して
もよい。
【0077】本アルキル化反応は適当な溶媒中、塩基の
存在下に行われる。溶媒の具体例としては、テトラヒド
ロフラン,ジオキサン等のエーテル類、ジメチルホルム
アミド,ジメチルスルホキシドが挙げられる。塩基の具
体例としては、水素化リチウム,水素化ナトリウム等の
水素化アルカリ金属、炭酸ナトリウム,炭酸カリウム等
の炭酸アルカリが挙げられる。
【0078】アルキル化剤としては、例えば、ヨウ化メ
チル等のハロゲン化低級アルキル,,2−ヨードエチル
メチルエーテル等のハロゲン化エーテル,臭化ベンジル
等のハロゲン化ベンジル,メタンスルホン酸メチルエス
テル等の低級アルキルスルホン酸の低級アルキルエステ
ル,p−トルエンスルホン酸メチルエステル等のアリー
ルスルホン酸の低級アルキルエステルが挙げられる。反
応温度は通常約−50℃〜約100 ℃、好ましくは約−20℃
〜約50℃である。
【0079】式(III)においてA1 がNHである化合物
の場合には、そのアミノ基を保護した状態で、本アルキ
ル化反応に付するのが好ましい。アミノ基の保護基とし
ては、トリフルオロアセチル,トリクロロアセチル等の
アシル基が挙げられる。
【0080】式(III)においてZが水素原子の化合物は
また、適当な溶媒中、塩基の存在下にアシル化剤と反応
させることによりプロドラッグに導くことができる。溶
媒の具体例としては、ジイソプロピルエーテル,テトラ
ヒドロフラン,ジオキサン等のエーテル類、塩化メチレ
ン,クロロホルム,塩化エチレン等のハロゲン化炭化水
素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
アセトニトリルが挙げられる。塩基の具体例としては、
重炭酸ナトリウム,重炭酸カリウム等の重炭酸アルカ
リ、炭酸ナトリウム,炭酸カリウム等の炭酸アルカリが
挙げられる。アシル化剤の具体例としては、無水酢酸,
塩化アセチル,塩化プロピオニル,塩化ベンゾイルが挙
げられる。反応温度は通常約−45℃〜約100 ℃、好まし
くは約−20℃〜約50℃である。
【0081】製法(a)の原料化合物である、式(II)
においてA1 がNHである化合物は、例えば下記化20
で示される方法により製造することができる。
【化20】
【0082】(式中、R31,R41,X11,X21,Y1
2 ,Y3 ,Y4 ,L1 及びZは前掲に同じものを意味
し、L2 はハロゲン原子,低級アルキルスルホニルオキ
シ,アリールスルホニルオキシ等のアルコールの反応性
エステル残基を意味する。)
【0083】式(IV)の化合物は、例えばヨーロッパ特
許出願公開第477819号公報に記載の方法に準じて、或い
は自体公知の方法により製造することができ、必要に応
じてフェノール性水酸基をエーテル系の保護基で保護し
た状態で使用される。また、式(V)の化合物は市販さ
れているか、或いは自体公知の方法により製造すること
ができる。
【0084】式(IV)の化合物と式(V)の化合物との
反応は通常、トリエチルアミン等の塩基の存在下にテト
ラヒドロフラン等の溶媒中で行われる。反応温度は通常
約−20℃〜約100 ℃である。化合物(IV)は酸付加塩の
形で使用し、反応系中で遊離塩基を生成させてもよい。
【0085】製法(a)の原料化合物である、式(II)
においてA1 が酸素原子である化合物は、例えば下記化
21で示される方法により製造することができる。
【化21】
【0086】(式中、R31,R41,X11,X21,Y1
2 ,Y3 ,Y4 ,L1 及びZは前掲に同じものを意味
し、L3 はハロゲン原子を意味する。)
【0087】前記化21の各工程について説明する。
【0088】(工程1)――式(VI)の化合物は自体公
知の方法により製造することができ、式(VII)の化合物
は市販されているか、或いは自体公知の方法により製造
することができる。
【0089】式(VI)の化合物と式(VII)の化合物との
反応は通常、銅粉又はヨウ化第1銅と炭酸カリウム等の
塩基の存在下、無溶媒下あるいはジメチルホルムアミド
等の溶媒中で行われる。反応温度は通常約20℃〜約250
℃である。
【0090】(工程2)――本反応は通常、ナトリウム
メトキシド等の塩基の存在下にメタノール等の溶媒中で
行われる。反応温度は通常約0℃〜約150 ℃である。
【0091】(工程3)――本工程は、化20の方法と
同様にして行うことができるが、塩基として更に水素化
ナトリウム,炭酸カリウム等を使用することができる。
【0092】製法(a)の原料化合物である、式(II)
においてA1 が酸素原子である化合物はまた、例えば下
記化22で示される方法により製造することができる。
【化22】
【0093】(式中、R31,R41,X11,X21,Y1
2 ,Y3 ,Y4 ,L1 ,L3 及びZは前掲に同じもの
を意味し、R51は低級アルキル基又はベンジル基を意味
する。)
【0094】前記化22の各工程について説明する。
【0095】(工程1)――式(X)の化合物は自体公
知の方法により製造することができ、式(XI)の化合物
は市販されているか、或いは自体公知の方法により製造
することができる。
【0096】式(X)の化合物と式(XI)の化合物との
反応は通常、銅粉又はヨウ化第1銅と炭酸カリウム等の
塩基の存在下、無溶媒下あるいはジメチルホルムアミド
等の溶媒中で行われる。反応温度は通常約20℃〜約250
℃である。
【0097】(工程2)――本反応は式(XII)の化合物
から保護基R51を脱離させるものであり、前述の式(II
I)の化合物のエーテル系の保護基の脱離方法と同様に、
溶媒中、フェノール性エーテル開裂に適した試薬の存在
下に行われる。
【0098】(工程3)――本工程は、化21の工程3
と同様にして行うことができる。
【0099】製法(b)――式(I)において、AがN
1 であり、BがCR3141であり、Wが酸素原子であ
る化合物はまた、一般式(XIV)
【0100】
【化23】
【0101】(式中、R31,R41,X11,X21,Y1
2 ,Y3 ,Y4 ,L2 及びZは前掲に同じものを意味
する。)
【0102】で表される化合物又はエーテル系の保護基
で保護した化合物を閉環させて、一般式(XV)
【化24】
【0103】(式中、R31,R41,X11,X21,Y1
2 ,Y3 ,Y4 及びZは前掲に同じものを意味す
る。)で表される化合物を得、エーテル系の保護基が存
在する場合には保護基を脱離させ、さらに必要に応じて
アルキル化反応又はアシル化反応に付すことにより製造
することができる。
【0104】式(XIV)の化合物から式(XV)の化合物へ
の閉環反応は、不活性雰囲気下(例えば、窒素又はアル
ゴン気流中)、無溶媒下あるいは適当な溶媒中で行われ
る。溶媒の具体例としては、製法(a)に記載した溶媒
をそのまま挙げることができる。本反応は必要に応じて
塩基の存在下に行われ、塩基の具体例としては、水素化
リチウム,水素化ナトリウム,水素化カリウム等のアル
カリ金属水素化物、水酸化ナトリウム,水酸化カリウム
等の水酸化アルカリ、ナトリウムメトキシド等のアルカ
リ金属アルコキシド、炭酸ナトリウム,炭酸カリウム等
の炭酸アルカリ、重炭酸ナトリウム,重炭酸カリウム等
の重炭酸アルカリ、トリエチルアミン,ジイソプロピル
エチルアミン,ピリジン,2,4-ジメチルピリジン等の有
機塩基が挙げられる。反応温度は通常約−45℃〜約150
℃、好ましくは約0℃〜約100 ℃である。
【0105】製法(b)の原料化合物である式(XIV)の
化合物は、例えば下記化25で示される方法により製造
することができる。
【化25】
【0106】(式中、R31,R41,X11,X21,Y1
2 ,Y3 ,Y4 ,L2 及びZは前掲に同じものを意味
し、L4 はカルボン酸ハライド,対称酸無水物又は混合
酸無水物のようなカルボン酸の反応性誘導体からアシル
基を除いた残基を意味する。)
【0107】前記化25の各工程について説明する。
【0108】(工程1)――式(XVI)の化合物は、例え
ばヨーロッパ特許出願公開第477819号公報に記載の方法
に準じて、或いは自体公知の方法により製造することが
でき、必要に応じてフェノール性水酸基をエーテル系の
保護基で保護した状態で使用される。また、式(XVII)
の化合物は市販されているか、或いは自体公知の方法に
より製造することができる。
【0109】式(XVI)の化合物と式(XVII)の化合物と
の反応は、好ましくはピリジン等の塩基の存在下、テト
ラヒドロフラン等の溶媒中で行われる。反応温度は通常
約−20℃〜約100 ℃である。
【0110】(工程2)――本還元工程は、適当な溶媒
中、式(XVIII)の化合物と還元剤とを反応させるか、或
いは触媒の存在下に式(XVIII)の化合物を接触還元する
ことにより行われる。
【0111】還元剤としては、例えば金属(例えば亜鉛
粉末,スズ粉末,スズアマルガム)と酸(例えば塩酸,
酢酸)との組み合わせが挙げられる。接触還元の触媒と
しては、例えばパラジウム−炭素,パラジウム−硫酸バ
リウム,パラジウム−炭酸カルシウム,酸化白金,ラネ
ーニッケルが挙げられる。使用される溶媒は、還元剤あ
るいは還元手段の種類に従って適宜選択されるべきであ
るが、例えばエタノール,酢酸が挙げられる。反応温度
は還元剤あるいは還元手段の種類により異なるが、通常
約−20℃〜約100 ℃、接触還元の場合は、好ましくは約
10℃〜約50℃である。
【0112】製法(c)――式(I)においてAが酸素
原子又はNR1 であり、BがCR34 であり、R3とR
4 の少なくとも一方が水素原子であり、Wが酸素原子で
ある化合物を原料化合物として、これをアルキル化反応
に付すことにより、該水素原子を低級アルキル基,ヒド
ロキシ置換低級アルキル基,低級アルコキシ置換低級ア
ルキル基,ニトロキシ置換低級アルキル基,フェニル置
換低級アルキル基,ヒドロキシフェニル置換低級アルキ
ル基又は低級アルコキシフェニル置換低級アルキル基に
置換した、本発明の化合物を製造することができる。
【0113】本反応は適当な溶媒中、塩基の存在下に行
われる。溶媒の具体例としては、ジエチルエーテル,ジ
イソプロピルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサ
ン等のエーテル類、トルエン,キシレン等の芳香族炭化
水素類が挙げられる。塩基の具体例としては、リチウム
ジイソプロピルアミド,リチウムヘキサメチルジシラジ
ドが挙げられる。
【0114】アルキル化剤としては、例えば、ヨウ化メ
チル等のハロゲン化低級アルキル,,2−ヨードエチル
メチルエーテル等のハロゲン化エーテル,臭化ベンジル
等のハロゲン化ベンジル,メタンスルホン酸メチルエス
テル等の低級アルキルスルホン酸の低級アルキルエステ
ル,p−トルエンスルホン酸メチルエステル等のアリー
ルスルホン酸の低級アルキルエステルが挙げられる。反
応温度は通常約−150℃〜約100 ℃、好ましくは約−100
℃〜約50℃である。
【0115】本アルキル化反応に使用される原料化合物
は、対応する原料化合物を用い、Aが酸素原子である化
合物は製法(a)により、AがNR1 である化合物は製
法(a)又は(b)により製造することができる。原料
化合物は必要に応じて、エーテル系の保護基で保護した
状態で、或いはAがNHである場合には、メトキシメチ
ル,ベンジルオキシメチル,トリメチルシリルエトキシ
メチル等のアミノ基の保護基で保護した状態で、アルキ
ル化反応に付される。
【0116】本アルキル化反応によって得られた化合物
は、該化合物に保護基が存在する場合には保護基を脱離
させ、さらに必要に応じてアルキル化反応又はアシル化
反応に付すことにより、本発明の化合物を製造すること
ができる。
【0117】該アミノ基の保護基の脱離は、適当な溶媒
中で酸性条件下に行われる。溶媒としては、メタノー
ル,エタノール,プロパノール,ブタノール等のアルコ
ール類、或いはそれらと水との混液が用いられる。
【0118】酸の具体例としては、塩化水素,臭化水
素,硫酸,カンファースルホン酸が挙げられる。反応温
度は通常約−40℃〜約150 ℃、好ましくは約0℃〜約10
0 ℃である。
【0119】製法(d)――式(I)においてAがNR
1 、BがCR343であり、R3 がR1 と一緒になって
3,4−ジヒドロキノキサリン環の3,4位間に2重結
合を形成しており、Wが酸素原子の化合物は、一般式(I
d)
【0120】
【化26】
【0121】(式中、X11,X21,Y1 ,Y2 ,Y3
4 及びZは前掲に同じものを意味し、R43は水素原
子,低級アルキル基,ヒドロキシ置換低級アルキル基,
低級アルコキシ置換低級アルキル基,ニトロキシ置換低
級アルキル基,フェニル置換低級アルキル基,ヒドロキ
シフェニル置換低級アルキル基,低級アルコキシフェニ
ル置換低級アルキル基,フェニル基,低級アルコキシ置
換フェニル基又はハロゲン置換フェニル基を意味す
る。)で表される化合物を緩和な条件下に酸化したの
ち、保護基が存在する場合には保護基を脱離させ、さら
に必要に応じてアルキル化反応又はアシル化反応に付す
ことにより製造することができる。
【0122】本酸化反応としては、約0℃〜約50℃でジ
クロロジシアノパラベンゾキノン(DDQ)/メタノー
ルで処理する方法、約0℃〜約50℃,酸性条件下で酸素
ガス/アルコール類(例えばメタノール,エタノール)
で処理する方法、還流温度下でニトロベンゼンで処理す
る方法等が挙げられる。
【0123】式(Id)の化合物は、対応する原料化合物を
用い、製法(a),(b)又は(c)により製造するこ
とができる。
【0124】製法(e)――式(I)においてAがNR
1 、BがCR341であり、R3 がR1 と一緒になって
3,4−ジヒドロキノキサリン環の3,4位間に2重結
合を形成しており、Wが酸素原子の化合物はまた、一般
式(Ie)
【0125】
【化27】
【0126】(式中、X11,X21,Y1 ,Y2 ,Y3
4 及びZは前掲に同じものを意味する。)で表される
化合物を、必要に応じてエーテル系の保護基で保護した
のち、一般式(V′)
【0127】
【化28】
【0128】(式中、L4 ,R41は前掲に同じものを意
味する。)で表される化合物と縮合閉環させ、保護した
場合には保護基を脱離させ、さらに必要に応じてアルキ
ル化反応又はアシル化反応に付すことにより製造するこ
とができる。
【0129】式(Ie)の化合物は、例えばヨーロッパ特
許出願公開第477819号公報に記載の方法に準じて、或い
は自体公知の方法により製造することができる。また、
式(V′)の化合物は市販されているか、或いは自体公
知の方法により製造することができる。
【0130】式(Ie)の化合物と式(V′)の化合物と
の反応は通常、酸の存在下に無溶媒下あるいは適当な溶
媒中で行われる。溶媒の具体例としては、テトラヒドロ
フラン,塩化メチレン,エタノール,メタノールが挙げ
られる。酸の具体例としては、塩酸,硫酸,p−トルエ
ンスルホン酸が挙げられる。反応温度は通常約−45℃〜
約150 ℃、好ましくは約−20℃〜約100 ℃である。化合
物(Ie)は酸付加塩の形で使用してもよい。
【0131】製法(f)――式(I)においてAがNH
であり、BがCR3143(ただしR31が水素原子である
場合は除く)であり、Wが酸素原子である化合物は、一
般式(If)
【0132】
【化29】
【0133】(式中、R43,X11,X21,Y1 ,Y2
3 ,Y4 及びZは前掲に同じものを意味する。)で表
される化合物を、必要に応じてエーテル系の保護基で保
護したのち、これに求核剤を付加し、保護した場合には
保護基を脱離させ、さらに必要に応じてアルキル化反応
又はアシル化反応に付すことにより製造することができ
る。
【0134】本反応は適当な溶媒中、求核剤の存在下に
行われる。求核剤としては例えば、アルキルマグネシウ
ムハライド,ジアルキル銅(I)リチウム錯体が挙げら
れ、具体例としてはメチルマグネシウムクロリド,メチ
ルマグネシウムブロミド,エチルマグネシウムブロミ
ド,フェニルマグネシウムブロミド,オルトブロモフェ
ニルマグネシウムブロミド,パラメトキシフェニルマグ
ネシウムブロミド,ジメチル銅(I)リチウム錯体,ジ
エチル銅(I)リチウム錯体が挙げられる。
【0135】溶媒の具体例としては、ジエチルエーテ
ル,ジイソプロピルエーテル,テトラヒドロフラン,ジ
オキサン等のエーテル類、ベンゼン,トルエン,キシレ
ン等の芳香族炭化水素類が挙げられる。反応温度は通常
約−100 ℃〜約100 ℃、好ましくは約−50℃〜約50℃で
ある。
【0136】式(If)の化合物は、対応する原料化合物
を用い、製法(d)又は(e)により製造することがで
きる。
【0137】製法(g)――式(I)においてAがNR
1 又は酸素原子であり、BがCR34 であり、Wが硫
黄原子である化合物は、一般式(Ig)
【0138】
【化30】
【0139】(式中、A1 ,R3 ,R4 ,Y1 ,Y2
3 ,Y4 及びZは前掲に同じものを意味し、X13及び
23は同一又は異なって、水素原子,ハロゲン原子,ト
リフルオロメチル基,C1 〜C2 フルオロアルコキシ
基,ヒドロキシ基又はスルファモイル基を意味する。た
だし、X13及びX23が共に水素原子の場合を除く。)で
表される化合物を、必要に応じてエーテル系の保護基で
保護したのち、適当な溶媒中、五硫化リンと反応させ、
保護した場合には保護基を脱離させ、さらに必要に応じ
てアルキル化反応又はアシル化反応に付すことにより製
造できる。
【0140】溶媒の具体例としては、ピリジン,ルチジ
ン,ベンゼン,トルエン,テトラヒドロフラン,ジオキ
サンが挙げられる。反応温度は通常約−20℃〜約200
℃、好ましくは約20℃〜約150 ℃である。
【0141】式(Ig)においてA1 がNHである化合物
の反応においては、不活性雰囲気下、例えば窒素又はア
ルゴン気流中で行うことが好ましい。
【0142】式(Ig)の化合物は、対応する原料化合物
を用い、製法(a),(b),(c),(d),(e)
及び(f)により製造することができる。
【0143】製法(h)――式(I)においてAが酸素
原子、BがCR3141であり、Wが酸素原子の化合物
は、一般式(Ih)
【化31】
【0144】(式中、L3 ,R31,R41,X11,X21
1 ,Y2 ,Y3 ,Y4 及びZは前掲に同じものを意味
する。)で表される化合物を閉環させ、エーテル系の保
護基が存在する場合にはこれを脱離させ、さらに必要に
応じてアルキル化反応又はアシル化反応に付すことによ
り製造することができる。
【0145】本反応は通常、塩基の存在下、無溶媒下あ
るいは適当な溶媒中で行われる。溶媒の具体例として
は、ジオキサン,ジグライム,トルエン,キシレン,ニ
トロベンゼン,ジメチルホルムアミドが挙げられる。塩
基の具体例としては、酢酸カリウム,炭酸カリウム,カ
リウムtert−ブトキシド,4−ジメチルアミノピリジ
ン,水素化ナトリウム,水素化カリウムが挙げられる。
反応温度は通常約0℃〜約250 ℃、好ましくは約50℃〜
約200 ℃である。
【0146】製法(h)の原料化合物である式(Ih)で
表わされる化合物は、例えば下記化32で示される方法
により製造することができる。
【化32】
【0147】(式中、R31,R41,X11,X21,Y1
2 ,Y3 ,Y4 ,L1 ,L2 ,L3及びZは前掲に同
じものを意味する。)前記化32の各工程について説明
する。
【0148】(工程1)――式(XIX)と式(V)で表さ
れる化合物は市販されているか、或いは自体公知の方法
により製造することができ、式(XIX)の化合物は、必要
に応じて保護した状態で使用される。
【0149】式(XIX)の化合物と式(V)の化合物との
反応は通常、水素化ナトリウム等の塩基の存在下、無溶
媒下あるいはジメチルホルムアミド等の溶媒中で行われ
る。反応温度は通常約−50℃〜約100 ℃である。
【0150】(工程2)――本工程は、カリウムtert−
ブトキシド等の塩基の存在下、無溶媒下あるいはジメチ
ルホルムアミド等の溶媒中で行われる。反応温度は通常
約−50℃〜約150 ℃である。
【0151】本反応は比較的強い条件下においては、閉
環反応が続いて進行し、化合物(Ih)で単離されること
なく閉環体化合物(Ih′)を得ることができる。
【化33】
【0152】(式中、R31,R41,X11,X21,Y1
2 ,Y3 ,Y4 及びZは前掲に同じものを意味す
る。)
【0153】製法(i)――式(I)において、Aがカ
ルボニル基で、BがNR2 である化合物は、必要に応じ
てエーテル系の保護基で保護した一般式(XXI)
【0154】
【化34】
【0155】(式中、L3 ,X11及びX21は前掲に同じ
ものを意味する。)で表される化合物と、必要に応じて
エーテル系の保護基で保護した一般式(XXII)
【化35】
【0156】(式中、Y1 ,Y2 ,Y3 ,Y4 及びZは
前掲に同じものを意味し、R5 は低級アルキル基を意味
する。)で表される化合物とを反応させ、保護した場合
には保護基を脱離させ、さらに必要に応じてアルキル化
反応又はアシル化反応に付すことにより製造することが
できる。
【0157】式(XXI)の化合物及び式(XXII) の化合物
は市販されているか、或いは自体公知の方法により製造
することができる。
【0158】化合物(XXI)と化合物(XXII) との反応
は、無溶媒下あるいは適当な溶媒中で行われる。溶媒の
具体例としては、ジイソプロピルエーテル,テトラヒド
ロフラン,ジオキサン,ジグライム,ベンゼン,トルエ
ン,キシレン,ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホ
キシドが挙げられる。本反応は塩基の存在下に行うこと
が好ましく、塩基の具体例としては、水素化ナトリウ
ム,水酸化ナトリウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウ
ム,重炭酸カリウム,トリエチルアミン,ジイソプロピ
ルエチルアミン,4−ジメチルアミノピリジンが挙げら
れる。反応温度は通常約−20℃〜約200 ℃、好ましくは
約50℃〜約150 ℃である。
【0159】式(I)において、Aが酸素原子又はNR
1 であり、BがCR34 の化合物で、R1 が水素原子
又は低級アルキル基であるか、或いはR3 と一緒になっ
て3,4−ジヒドロキノキサリン環の3,4位間に2重
結合を形成しており、X1 又はX2 がトリフルオロメチ
ル基である化合物は常法により、このトリフルオロメチ
ル基を、カルボキシル基又は低級アルコキシカルボニル
基等に変換することができる。
【0160】式(I)において、Aが酸素原子又はNR
1 であり、BがCR34 の化合物で、R1 が水素原子
又は低級アルキル基であるか、或いはR3 と一緒になっ
て3,4−ジヒドロキノキサリン環の3,4位間に2重
結合を形成しており、X1 又はX2 が臭素原子である化
合物は常法により、この臭素原子を、シアノ基,カルバ
モイル基,カルボキシル基,低級アルコキシカルボニル
基又は5−テトラゾリル基等に変換することができる。
【0161】式(I)において、AがNR1 で、BがC
34 であり、R1 とR3 が一緒になって3,4−ジ
ヒドロキノキサリン環の3,4位間に2重結合を形成し
ている化合物は、常法により還元することにより、式
(I)において、AがNH、BがCHR4 である化合物
を製造することができる。
【0162】式(I)において、AがNH、BがCH2
である化合物は、酸素気流中でアルキル化剤R5
3 (R5 は低級アルキル基であり、L3 はハロゲン原子
を意味する。)を用いた通常のアルキル化の条件下、酸
化と同時にアルキル化が進行し、式(I)において、A
がNR1 、BがCR34 であり、R1 とR3 は一緒に
なって3,4−ジヒドロキノキサリン環の3,4位間に
2重結合を形成し、R4 が低級アルコキシ基である化合
物を製造することができる。さらに常法により、R4
エーテル結合の切断を行うことにより、R4 がヒドロキ
シ基である化合物を製造することができる。
【0163】前記各製法によって得られる生成物は、ク
ロマトグラフィー,再結晶,再沈殿等の常法により単離
・精製することができる。
【0164】式(I)で表される本発明の化合物は、ア
ルカリ金属化合物と処理することによりアルカリ金属塩
に導くことができる。アルカリ金属化合物の具体例とし
ては、水素化リチウム,水素化ナトリウム,水素化カリ
ウム等のアルカリ金属水素化物、水酸化リチウム,水酸
化ナトリウム,水酸化カリウム等の水酸化アルカリ、リ
チウムメトキシド,ナトリウムメトキシド,カリウムte
rt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド、ナトリ
ウムアミドが挙げられる。塩類の形成は常法に従って行
われ、例えば水、アルコール類(例えばメタノール,エ
タノール,イソプロピルアルコール)、エーテル類(例
えばジエチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサ
ン,ジイソプロピルエーテル)、芳香族炭化水素類(例
えばベンゼン,トルエン)又はこれらの混液中、約−20
℃〜約50℃で化合物(I)と適当なアルカリ金属化合物
とを接触させることにより行われる。
【0165】以下に本発明の代表的化合物についての薬
理試験結果を示す。
【0166】試験例1――血圧低下作用―― 体重約300 g(16週齢)の雄性高血圧自然発症ラット
(SHR)をジエチルエーテルによる吸入麻酔下に、血
圧測定用のヘパリン含有カテーテル(ポリエチレンチュ
ーブ;PE−50)を左大腿動脈内に留置し、カニューレ
の他端を後頸より体外へ誘導した。術後1日の安定期間
を置いた後、30%ポリエチレングリコールを含むトラガ
ント溶液に懸濁した試験化合物を10mg/kgの用量で経口
投与し、血圧を測定した。血圧は、ノイズを除去して正
確な測定を行うために圧トランスデューサー、増幅器及
びA/Dコンバーターを介してデジタル電気信号に変換
し、コンピューターへ取り込むことによるリアルタイム
自動測定法を用いた。
【0167】試験の結果は第6表に示す。
【0168】
【表14】 第6表 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 試験化合物 デルタ MBP* ±S.E. 投与後最も降圧 (実施例番号で表す) (mmHg) した時間(hr) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 5 −19±2.9 11 8 −25±3.3 11 13 −26±6.7 11 17 −17±3.4 10 22 −16±2.1 10 25 −17±3.5 10 27 −17±3.9 10 31 −15±3.5 5 39 −16±2.2 9 45 −17±5.9 9 50 −17±3.8 11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *:投与前値に比較した降圧分 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0169】試験例2――摘出血管収縮抑制作用―― 雄性Std-Wistar(体重約280 g)の胸部大動脈を摘出
し、常法により螺旋状標本を作製した。標本は綿花にて
内皮細胞を剥離した後、改変クレブス液(118 mMNaCl,
4.7 mM KCl, 2.5 mM CaCl2, 1.2 mM KH2PO4, 25 mM NaH
CO3, 1.2 mM MgSO4・7H2O, 11 mM グルコース)を満た
したバス(10ml)中に懸垂した。静止張力500 mgを負荷
し、フェニレフリン(10-7M )で収縮を誘発した。収縮
が安定した後に試験化合物を累積的に加えて弛緩効果を
検討した。試験化合物はポリエチレングリコール:ジメ
チルスルホキシド(9:1)の混合溶媒又はエタノール
に溶解して、適宜精製水にて希釈した。フェニレフリン
(10-7M )による収縮高を100 %として、その弛緩反応
を抑制率として求め、50%抑制する濃度(IC50値)を
用量−反応曲線から最小二乗法により算出した。
【0170】試験の結果は第7表に示す。
【0171】
【表15】 第7表 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 試験化合物 溶解溶媒 IC50値 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2 PEG:DMSO* 3×10-6M 5 エタノール 3×10-6M 8 エタノール 10-6M 13 エタノール 3×10-6M 17 エタノール 3×10-6M 25 エタノール 2×10-6M 27 エタノール 3×10-6M 31 エタノール 3×10-6M 39 PEG:DMSO* 3×10-5M 50 PEG:DMSO* 3×10-6M 52 エタノール 3×10-6M 58 エタノール 3×10-6M ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *:ポリエチレングリコール:ジメチルスルホキシド(9:1) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0172】式(I)の化合物及びそのアルカリ金属塩
(以下、本発明の化合物と称することもある)は、平滑
筋弛緩作用に基づく、優れた血管拡張作用,血圧低下作
用等を有するので、高血圧症及びそれに伴う動脈硬化
症、狭心症、心筋梗塞等の虚血性心疾患、鬱血性心不
全、不整脈、脱毛症等の循環器系疾患の予防や治療に有
用である。本発明の化合物はまた、循環器系疾患以外に
も、脳血管障害(例えば脳血管攣縮,偏頭痛,めま
い)、呼吸器系障害(例えば可逆性気道閉塞,過敏性気
道閉塞,気管支喘息)、消化器系障害(例えば神経性胃
腸疾患,過敏性大腸疾患)、泌尿器系障害(例えば頻
尿,排尿障害,失禁)等の平滑筋収縮に伴う各種障害の
治療薬としても有用である。
【0173】本発明の化合物の投与経路としては、経口
投与,非経口投与あるいは直腸内投与のいずれでもよい
が、経口投与が好ましい。投与量は、化合物の種類,投
与方法,患者の症状・年齢等により異なるが、通常0.1
〜50mg/kg/日、好ましくは0.2 〜10mg/kg/日であ
る。
【0174】本発明の化合物は通常、製剤用担体と混合
して調製した製剤の形で投与される。製剤用担体として
は、製剤分野において常用され、かつ本発明の化合物と
反応しない物質が用いられる。具体的には、例えば乳
糖,ブドウ糖,マンニトール,デンプン,白糖,メタケ
イ酸アルミン酸マグネシウム,合成ケイ酸アルミニウ
ム,結晶セルロース,カルボキシメチルセルロースナト
リウム,ヒドロキシプロピルデンプン,カルボキシメチ
ルセルロースカルシウム,イオン交換樹脂,メチルセル
ロース,ゼラチン,アラビアゴム,ヒドロキシプロピル
セルロース,低置換度ヒドロキシプロピルセルロース,
ヒドロキシプロピルメチルセルロース,ポリビニルピロ
リドン,ポリビニルアルコール,軽質無水ケイ酸,ステ
アリン酸マグネシウム,タルク,カルボキシビニルポリ
マー,酸化チタン,ソルビタン脂肪酸エステル,ラウリ
ル硫酸ナトリウム,グリセリン,脂肪酸グリセリンエス
テル,精製ラノリン,グリセロゼラチン,ポリソルベー
ト,マクロゴール,植物油,ロウ,ポリエチレングリコ
ール,プロピレングリコール,エチルアルコール,イソ
プロピルアルコール,水等が挙げられる。
【0175】剤型としては、錠剤,カプセル剤,顆粒
剤,散剤,シロップ剤,懸濁剤,坐剤,注射剤等が挙げ
られる。これらの製剤は常法に従って調製される。な
お、液体製剤にあっては、用時、水又は他の適当な媒体
に溶解又は懸濁する形であってもよい。また錠剤,顆粒
剤は周知の方法でコーティングしていてもよい。これら
の製剤は、本発明の化合物を0.1 %以上、好ましくは0.
5 〜70%の割合で含有することができる。これらの製剤
はまた、治療上有効な他の成分を含有していてもよい。
【0176】
【実施例】以下に参考例及び実施例を挙げて本発明を更
に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。化合物の同定は元素分析,マス・ス
ペクトル,IRスペクトル,NMRスペクトル等により
行った。
【0177】参考例1―― 2−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)アミノ−5
−トリフルオロメチルアニリン塩酸塩の製造:
【0178】N−(5−クロロ−2−メトキシフェニ
ル)−2−ニトロ−4−トリフルオロメチルアニリン2.
0 g(5.8 mmol)をエタノール15mlに溶解し、濃塩酸0.5
ml及び5%パラジウム−炭素0.20gを加え、水素気流
下、室温で激しく攪拌した。計算量の水素ガスの吸収が
終わった後、反応液を濾過し、濾液を減圧で濃縮して目
的物1.5 g(4.3 mmol)を得た。
【0179】参考例2―― 〔2−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)アミノ−
5−トリフルオロメチルアニリノ〕酢酸メチルの製造:
【0180】参考例1で得られた2−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)アミノ−5−トリフルオロメチル
アニリン塩酸塩2.0 g(5.7 mmol)をテトラヒドロフラン
20mlに溶解し、トリエチルアミン3.0 ml(22 mmol) 及び
ブロモ酢酸メチル4.0 ml(42mmol) を加え、攪拌下6時
間加熱還流した。冷後、反応液に酢酸エチルを加え、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧で濃縮して目的物1.5 g(3.9 mmol)を褐色の油状物と
して得た。
【0181】参考例3―― 〔2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)アミノ
−5−トリフルオロメチルアニリノ〕酢酸メチルの製
造:
【0182】2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニ
ル)アミノ−5−トリフルオロメチルアニリン塩酸塩5.
0 g(15 mmol) をテトラヒドロフラン30mlに溶解し、ト
リエチルアミン5.0 ml(36 mmol) 及びブロモ酢酸メチル
1.6 g(17 mmol) を加え、攪拌下2時間加熱還流した。
反応液を減圧で濃縮して目的物を得た。
【0183】実施例1―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3,4−
ジヒドロ−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キノ
キサリノンの製造:
【0184】参考例2で得られた〔2−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)アミノ−5−トリフルオロメチ
ルアニリノ〕酢酸メチル1.5 g(3.9 mmol)をトルエン50
mlに溶解し、d−カンファースルホン酸2.0 g(9 mmol)
を加えて攪拌下30分間加熱還流した。冷後、反応液に酢
酸エチルを加え、重炭酸ナトリウム水、次いで飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧で濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・精製し、更にジ
エチルエーテル/ヘキサンから再結晶して目的物1.2 g
(3.4 mmol)を無色結晶として得た。融点128〜129
【0185】実施例2―― 1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−3,4
−ジヒドロ−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キ
ノキサリノンの製造:
【0186】実施例1で得られた1−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−6−トリフ
ルオロメチル−2(1H)−キノキサリノン0.10 g(0.2
8 mmol)を無水塩化メチレン5 mlに溶解し、 -78℃で三
臭化ホウ素の1M塩化メチレン溶液0.85 ml(0.85 mmol)を
加えた後、室温まで昇温して一夜撹拌した。反応液に水
を加え、30分間激しく撹拌した後、酢酸エチルで抽出
し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧で濃
縮した。残留物をジエチルエーテル/ヘキサンから再結
晶して目的物0.05 g(0.1 mmol)を無色結晶として得た。
融点190〜191℃
【0187】実施例3―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3,4−
ジヒドロ−3−メチル−6−トリフルオロメチル−2
(1H)−キノキサリノンの製造:
【0188】参考例1で得られた2−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)アミノ−5−トリフルオロメチル
アニリン塩酸塩1.5 g(4.2 mmol)をテトラヒドロフラン
20 mlに溶解し、トリエチルアミン1.8 ml(13 mmol)及び
2−ブロモプロピオン酸メチル1.4 ml(13 mmol)を加
え、撹拌下1日加熱還流した。反応液を減圧で濃縮後、
酢酸エチルを加え、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧で濃縮した。残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロ
ホルムで溶出・精製し、2−[2−(5−クロロ−2−
メトキシフェニル)アミノ−5−トリフルオロメチルア
ニリノ]プロピオン酸メチルを油状物として得た。これ
をトルエン50 mlに溶解し、d−カンファースルホン酸
1.0 g(4.3 mmol)を加えて撹拌下30分間加熱還流し
た。冷後、反応液に酢酸エチルを加え、重炭酸ナトリウ
ム水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧で濃縮した。残留物をクロロホルム/
ジエチルエーテルから再結晶して目的物0.82 g(2.2 mmo
l)を無色結晶として得た。融点215〜217℃
【0189】実施例4―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−メチ
ル−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キノキサリ
ノンの製造:
【0190】実施例3で得られた1−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−3−メチル
−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キノキサリノ
ン3.18 g(8.57 mmol)をジオキサン50 mlに溶解し、
2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノ
ン2.26 g(9.43 mmol)を加えて90℃で2時間撹拌した。
冷後、反応液に酢酸エチルを加え、重炭酸ナトリウム
水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、減圧で濃縮した。残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶
出・精製し、更にクロロホルム/ヘキサンから再結晶し
て目的物1.21 g(3.28 mmol)を無色結晶として得た。融
点165〜166℃
【0191】実施例5―― 1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−3,4
−ジヒドロ−3−メチル−6−トリフルオロメチル−2
(1H)−キノキサリノンの製造:
【0192】実施例3で得られた1−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−3−メチル
−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キノキサリノ
ンを原料として、実施例2と同様にして、1−(5−ク
ロロ−2−ヒドロキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−
3−メチル−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キ
ノキサリノンを得た。融点232〜234℃
【0193】実施例6―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−6−トリ
フルオロメチル−2(1H)−キノキサリノンの製造:
【0194】実施例1で得られた1−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−6−トリフ
ルオロメチル−2(1H)−キノキサリノンを原料とし
て、実施例4と同様にして、1−(5−クロロ−2−メ
トキシフェニル)−6−トリフルオロメチル−2(1
H)−キノキサリノンを得た。融点160〜163℃
【0195】実施例7―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3,4−
ジヒドロ−3−エチル−6−トリフルオロメチル−2
(1H)−キノキサリノンの製造:
【0196】実施例6で得られた1−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)−6−トリフルオロメチル−2
(1H)−キノキサリノン1.0 g(2.8 mmol)をテトラヒ
ドロフラン20 mlに溶解し、-78℃で塩化エチルマグネシ
ウムのテトラヒドロフラン溶液(2 M) 3 mlを徐々に加
え、15分間撹拌した後、-50℃まで昇温し、水を加え
て反応を停止した。反応液に酢酸エチルを加え、飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減
圧で濃縮した。残留物をジエチルエーテル/ヘキサンか
ら再結晶して目的物1.0 g(2.6 mmol)を無色結晶として
得た。融点157〜160℃
【0197】実施例8―― 1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−3,4
−ジヒドロ−3−エチル−6−トリフルオロメチル−2
(1H)−キノキサリノンの製造:
【0198】実施例7で得られた1−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−3−エチル
−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キノキサリノ
ンを原料として、実施例2と同様にして、1−(5−ク
ロロ−2−ヒドロキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−
3−エチル−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キ
ノキサリノンを得た。融点168〜169℃
【0199】実施例9―― 1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−6−ト
リフルオロメチル−2(1H)−キノキサリノンの製
造:
【0200】実施例6で得られた1−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)−6−トリフルオロメチル−2
(1H)−キノキサリノンを原料として、実施例2と同
様にして、1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニ
ル)−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キノキサ
リノンを得た。融点220〜222℃
【0201】実施例10―― 1−(5−クロロ−2−イソプロポキシフェニル)−
3,4−ジヒドロ−6−トリフルオロメチル−2(1
H)−キノキサリノンの製造:
【0202】実施例9で得られた1−(5−クロロ−2
−ヒドロキシフェニル)−6−トリフルオロメチル−2
(1H)−キノキサリノン0.80 g(2.4 mmol)をN,N−
ジメチルホルムアミド5 mlに溶解し、臭化イソプロピル
2.0 ml(5.0 mmol)及び炭酸カリウム3.0 g(21 mmol)を加
えて室温で2日間撹拌した。反応溶液に酢酸エチルを加
え、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、減圧で濃縮し、1−(5−クロロ−
2−イソプロポキシフェニル)−6−トリフルオロメチ
ル−2(1H)−キノキサリノンを油状物として得た。
【0203】これをエタノール20 mlに溶解し、5%パ
ラジウム炭素を加えて水素気流下、室温で激しく撹拌し
た。計算量の水素ガスの吸収が終わった後、反応液を濾
過し、濾液を減圧で濃縮した。残留物をジエチルエーテ
ル/ヘキサンから再結晶して目的物0.35 g(0.91 mmol)
を無色結晶として得た。融点123〜125℃
【0204】実施例11―― 1−(2−アセトキシ−5−クロロフェニル)−6−ト
リフルオロメチル−2(1H)−キノキサリノンの製
造:
【0205】実施例9で得られた1−(5−クロロ−2
−ヒドロキシフェニル)−6−トリフルオロメチル−2
(1H)−キノキサリノン1.0 g(2.9 mmol)を無水酢酸1
0 ml(0.1 mol)に溶解し、炭酸カリウム1.0 g(7.2 mmol)
を加えて室温で一夜撹拌した。反応液を重炭酸ナトリウ
ム水溶液中に注いでしばらく撹拌し、酢酸エチルで抽出
後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後、減圧で濃縮した。残留物を酢酸エチル
から再結晶して目的物1.0 g(2.6 mmol)を無色結晶とし
て得た。融点167〜169℃
【0206】実施例12―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−メト
キシ−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キノキサ
リノンの製造:
【0207】実施例1で得られた1−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−6−トリフ
ルオロメチル−2(1H)−キノキサリノン1.0 g(2.8
mmol)をアセトン20 mlに溶解し、ヨウ化メチル3.2 ml
(51 mmol)及び炭酸カリウム1.4 g(10 mmol)を加え、撹
拌下一夜加熱還流した。反応液を減圧で濃縮後、酢酸エ
チルを加え、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧で濃縮した。残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル/
ヘキサンで溶出・精製し、更にジエチルエーテル/ヘキ
サンから再結晶して目的物0.69 g(1.8 mmol)を無色結晶
として得た。融点198〜200℃
【0208】実施例13―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3,4−
ジヒドロ−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キノ
キサリンチオンの製造:
【0209】実施例1で得られた1−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−6−トリフ
ルオロメチル−2(1H)−キノキサリノン2.0 g(5.6
mmol)をトルエンに溶解し、五硫化二リン0.9 g(4.0 mm
ol)を加えて窒素気流下60℃で4時間加熱撹拌した。冷
後、反応液に、酢酸エチルを加え、水、次いで飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧で濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、クロロホルムで溶出・精製し、更にジエチルエ
ーテル/ヘキサンから再結晶して目的物0.79 g(2.1 mmo
l)を褐色結晶として得た。融点149〜151℃
【0210】実施例14―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−6−トリ
フルオロメチル−2(1H)−キノキサリンチオンの製
造:
【0211】実施例1で得られた1−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−6−トリフ
ルオロメチル−2(1H)−キノキサリノン2.0 g(5.6
mmol)をトルエンに溶解し、五硫化二リン2.0 g(9.0 mm
ol)を加えて1時間加熱還流した。冷後、反応液に、酢
酸エチルを加え、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧で濃縮した。残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチ
ル/ヘキサンで溶出・精製し、更にジエチルエーテル/
ヘキサンから再結晶して目的物0.62 g(1.7 mmol)を黄色
結晶として得た。融点199〜203℃
【0212】実施例15―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3,4−
ジヒドロ−4−メトキシメチル−6−トリフルオロメチ
ル−2(1H)−キノキサリノンの製造:
【0213】実施例1で得られた1−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−6−トリフ
ルオロメチル−2(1H)−キノキサリノン15.0 g(42.
0 mmol)をテトラヒドロフラン150 mlに溶解し、クロロ
メチルメチルエーテル3.8 ml及びジイソプロピルエチル
アミン11.3 mlを加えて撹拌下30分間加熱還流した。
冷後、メタノール10 ml及びトリエチルアミン10 mlを加
えてしばらく撹拌した後、反応液を減圧で濃縮した。残
留物に酢酸エチルを加え、水、次いで飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・精製し、更にジエチ
ルエーテル/ヘキサンから再結晶して目的物12.0 g(29.
9 mmol)を無色結晶として得た。融点110〜111℃
【0214】実施例16―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3,3−
ジエチル−3,4−ジヒドロ−6−トリフルオロメチル
−2(1H)−キノキサリノンの製造:
【0215】実施例15で得られた1−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−4−メト
キシメチル−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キ
ノキサリノン1.0 g(2.5 mmol)をテトラヒドロフラン10
mlに溶解し、−78℃でリチウムジイソプロピルアミド
(3.7 mmol)のテトラヒドロフラン溶液5 mlを徐々に加え
た後、ヨウ化エチル0.4 ml(5.0 mmol)を加え、撹拌下
2.5時間で-40℃まで昇温した。メタノールを加えて
反応を停止した後、反応液を減圧で濃縮した。残留物に
酢酸エチルを加え、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で濃縮した。
【0216】残留物をメタノール10 mlに溶解し、濃塩
酸0.5 mlを加えて室温で30分間撹拌した。反応液に酢
酸エチルを加え、重炭酸ナトリウム水溶液、次いで飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
減圧で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・精製
し、更にジエチルエーテル/ヘキサンから再結晶して目
的物0.29 g(0.94 mmol)を無色結晶として得た。融点1
80〜181℃
【0217】実施例17―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3,4−
ジヒドロ−3,3−ジメチル−6−トリフルオロメチル
−2(1H)−キノキサリノンの製造:
【0218】実施例15で得られた1−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−4−メト
キシメチル−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キ
ノキサリノン3.2 g(8.0 mmol)をテトラヒドロフラン30
mlに溶解し、-78℃でリチウムジイソプロピルアミド(2
0 mmol)のテトラヒドロフラン溶液10 mlを徐々に加え
た後、ヨウ化メチル1.5 ml(24 mmol)を加え30分間撹
拌した。メタノールを加えて反応を停止した後、反応液
を減圧で濃縮した。残留物に酢酸エチルを加え、水、次
いで飽和食塩水で洗浄した後、減圧で濃縮した。
【0219】残留物をメタノール10 mlに溶解し、濃塩
酸0.5 mlを加えて室温で30分間撹拌した。反応液に酢
酸エチルを加え、重炭酸ナトリウム水溶液、次いで飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
減圧で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・精製
し、更にクロロホルム/ヘキサンから再結晶して目的物
0.16 g(0.4 mmol)を無色結晶として得た。融点179〜
182℃
【0220】実施例18―― 1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−3,4
−ジヒドロ−3,3−ジメチル−6−トリフルオロメチ
ル−2(1H)−キノキサリノンの製造:
【0221】実施例17で得られた1−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−3,3−
ジメチル−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キノ
キサリノンを原料として、実施例2と同様にして、1−
(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−3,4−ジ
ヒドロ−3,3−ジメチル−6−トリフルオロメチル−
2(1H)−キノキサリノンを得た。融点169〜17
0℃
【0222】実施例19―― 4−アセチル−1−(5−クロロ−2−メトキシフェニ
ル)−3,4−ジヒドロ−6−トリフルオロメチル−2
(1H)−キノキサリノンの製造:
【0223】実施例1で得られた1−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−6−トリフ
ルオロメチル−2(1H)−キノキサリノン1.0 g(2.8
mmol)を無水酢酸10 ml(0.1 mol)に溶解し、炭酸カリウ
ム1.0 g(7.2 mmol)を加えて室温で一夜撹拌した。反応
液を重炭酸ナトリウム水溶液中に注いでしばらく撹拌
し、酢酸エチルで抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で濃縮し
た。残留物をジエチルエーテル/ヘキサンから再結晶し
て目的物1.0 g(2.5 mmol)を無色結晶として得た。融点
160〜162℃
【0224】実施例20―― 4−アセチル−1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェ
ニル)−3,4−ジヒドロ−6−トリフルオロメチル−
2(1H)−キノキサリノンの製造:
【0225】実施例19で得られた4−アセチル−1−
(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3,4−ジヒ
ドロ−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キノキサ
リノンを原料として、実施例2と同様にして、4−アセ
チル−1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−
3,4−ジヒドロ−6−トリフルオロメチル−2(1
H)−キノキサリノンを得た。融点210〜212℃
【0226】実施例21―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−6−メト
キシカルボニル−2(1H)−キノキサリノンの製造:
【0227】実施例1で得られた1−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−6−トリフ
ルオロメチル−2(1H)−キノキサリノン1.0 g(2.8
mmol)をn−ブタノール5 mlに溶解し、15%水酸化ナト
リウム水溶液を加えて撹拌下1時間加熱還流した。冷
後、反応液に水及び酢酸エチルを加え、濃塩酸を滴下し
て酸性とし、不溶物を濾過した後、有機層を分離し、減
圧濃縮した。残留物をテトラヒドロフランに溶解し、計
算量のジアゾメタンのジエチルエーテル溶液を加えて撹
拌した後、減圧で濃縮した。残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶
出・精製し、更にメタノールから再結晶して[2−(5
−クロロ−2−メトキシフェニル)アミノ−5−メトキ
シカルボニルアニリノ]酢酸メチル0.40 g(1.1 mmol)を
得た。融点147〜149℃
【0228】このうち0.35 g(0.92 mmol)をトルエン10
mlに溶解し、d-カンファースルホン酸0.10 g(0.43 mmo
l)を加えて1時間加熱還流した。冷後、反応液に酢酸
エチルを加え、重炭酸ナトリウム水、次いで飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧で濃縮
した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・精製し、更にジエ
チルエーテル/ヘキサンから再結晶して目的物0.22 g
(0.64 mmol)を無色結晶として得た。融点147〜14
8℃
【0229】実施例22―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−6−カル
ボキシ−2(1H)−キノキサリノンの製造:
【0230】実施例21で得られた1−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−6−メトキシカルボニル−2
(1H)−キノキサリノン1.5 g(4.4 mmol)をメタノー
ル15mlに溶解し、15%水酸化ナトリウム水溶液3 mlを加
えて撹拌下2時間加熱還流した。反応溶液を減圧で濃縮
した後、酢酸エチルを加え、5%塩酸、次いで飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧で濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、酢酸エチルで溶出・精製し、更にジエチルエー
テル/酢酸エチルから再結晶して目的物0.75 g(2.3 mmo
l)を無色結晶として得た。融点230〜232℃
【0231】実施例23―― 1−(5−クロロ−2−メトキシ−3−ニトロフェニ
ル)−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キノキサ
リノンの製造:
【0232】実施例1で得られた1−(5−クロロ−2
−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−6−トリフ
ルオロメチル−2(1H)−キノキサリノン2.0 g(5.6
mmol)を濃硫酸20 mlに溶解し、0℃で硝酸カリウム0.85
g(8.4 mmol)の濃硫酸溶液10mlを加えて30分間撹拌し
た。反応溶液を氷水中に注いでしばらく撹拌し、析出し
た沈殿を濾取し、水洗した後、乾燥した。これをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル/ヘ
キサンで溶出・精製し、更にジエチルエーテル/酢酸エ
チルから再結晶して目的物0.36 g(0.90 mmol)を黄色結
晶として得た。融点212〜214℃
【0233】実施例24―― 6−ブロモ−1−(5−クロロ−2−メトキシフェニ
ル)−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キノキサリノン
の製造:
【0234】5−クロロ−o−アニシジン11.3 g(71.2
mol)及び2,4−ジブロモニトロベンゼン20.0 g(71.2
mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド80 mlに溶解
し、これに臭化銅11.3 g(78.3 mmol)及び炭酸カリウム3
0.0 g(214 mmol)を加えて120℃で4時間加熱撹拌した。
冷後、反応溶液を濾過し、減圧で濃縮した。残留物をカ
ラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム/ヘキサ
ンで溶出・精製し、更にクロロホルム/メタノールから
再結晶して4−ブロモ−N−(5−クロロ−2−メトキ
シフェニル)−2−ニトロアニリン14.6 g(40.8 mmol)
を橙色結晶として得た。融点198〜199℃
【0235】このうち1.0 g(2.8 mmol)をエタノール40
ml及び水20 mlに溶解し、これに鉄1.5 g(28 mmol)及び
塩化アンモニウム1.5 g(28 mmol)を加えて100℃で2時
間加熱撹拌した。反応溶液を減圧で濃縮し、酢酸エチル
を加え、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、減圧で濃縮して5−ブロモ−2−
(5−クロロ−2−メトキシフェニル)アミノアニリン
0.94 g(2.8 mmol)を無色油状物として得た。
【0236】これをテトラヒドロフラン20 mlに溶解
し、ブロモ酢酸メチル2.0 ml(20 mmol)及びトリエチル
アミン3.0 ml(22 mmol)を加えて撹拌下8時間加熱還流
した。反応溶液を減圧で濃縮し、酢酸エチルを加え、
水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、減圧で濃縮して粗[5−ブロモ−2−(5−
クロロ−2−メトキシフェニル)アミノアニリノ]酢酸
メチルを淡黄色油状物として得た。これをトルエン10 m
lに溶解し、d−カンファースルホン酸0.50 g(2.2 mmo
l)を加えて撹拌下30分間加熱還流した。冷後、反応液
に酢酸エチルを加え、重炭酸ナトリウム水、次いで飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧
で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・精製し、残
留物をジエチルエーテル/ヘキサンから再結晶して目的
物0.35 g(0.95 mmol)を無色結晶として得た。融点13
2〜134℃
【0237】実施例25―― 1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−3−フ
ェニル−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キノキ
サリノンの製造:
【0238】2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニ
ル)アミノ−5−トリフルオロメチルアニリン塩酸塩1.
0 g(3.0 mmol)をエタノール10 mlに溶解し、フェニルグ
リオキシル酸メチル2.1 ml(15 mmol)を加えて室温で1
日撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、重炭酸ナトリ
ウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、減圧で濃縮した。残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル/
ヘキサンで溶出・精製し、更にジエチルエーテル/ヘキ
サンから再結晶して目的物0.50 g(1.2 mmol)を無色結晶
として得た。融点216〜223℃
【0239】実施例26―― 1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−3−メ
チル−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キノキサ
リノンの製造:
【0240】2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニ
ル)アミノ−5−トリフルオロメチルアニリン塩酸塩0.
50 g(1.5 mmol)を濃硫酸5 mlに溶解し、ピルビン酸1.2
ml(18 mmol)を加えて室温で30分間撹拌した。反応液
を水中に注いでしばらく撹拌し、重炭酸ナトリウムを加
えて塩基性とした後、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧で濃縮した。残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル/ヘ
キサンで溶出・精製し、更にジエチルエーテル/ヘキサ
ンから再結晶して目的物0.12 g(0.34 mmol)を無色結晶
として得た。融点208〜212℃
【0241】実施例27―― 1−(2−アセトキシ−5−クロロフェニル)−3−メ
チル−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キノキサ
リノンの製造:
【0242】実施例26で得られた1−(5−クロロ−
2−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−6−トリフル
オロメチル−2(1H)−キノキサリノンを原料とし
て、実施例11と同様にして、1−(2−アセトキシ−
5−クロロフェニル)−3−メチル−6−トリフルオロ
メチル−2(1H)−キノキサリノンを得た。融点16
9〜171℃
【0243】実施例28―― 1−(2−アセトキシ−5−クロロフェニル)−3,4
−ジヒドロ−3−メチル−6−トリフルオロメチル−2
(1H)−キノキサリンの製造:
【0244】実施例27で得られた1−(2−アセトキ
シ−5−クロロフェニル)−3−メチル−6−トリフル
オロメチル−2(1H)−キノキサリノン0.35 g(0.88
mmol)を酢酸エチル20 mlに溶解し、5%パラジウム0.05 g
炭素を加えて水素気流下、室温で激しく撹拌した。計算
量の水素ガスの吸収が終わった後、反応液を濾過し、濾
液を減圧で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・精
製して目的物0.23 g(0.58 mmol)を無色油状物として得
た。IRスペクトル(neat): ν3340, 1770, 1690, 13
70, 1180, 1120cm-1
【0245】実施例29―― 1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−3,4
−ジヒドロ−6−トリフルオロメチル−2(1H)−キ
ノキサリノン(実施例2の化合物と同一)の製造:
【0246】参考例3で得られた〔2−(5−クロロ−
2−ヒドロキシフェニル)アミノ−5−トリフルオロメ
チルアニリノ〕酢酸メチルをメタノール30mlに溶解し、
無水炭酸カリウム5.0 g(36 mmol) を加えて45℃で2時
間攪拌した。冷後、反応液を酢酸エチルで抽出し、有機
層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧
で濃縮乾固した。
【0247】残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・精製して粗
製の目的物を得た。これを更にダイヤイオンCHP−2
0P(商標)〔ハイポーラスポリスチレン樹脂(75〜15
0 μm),三菱化成〕を用いた中圧カラムクロマトグラフ
ィーに付し、アセトニトリル/水(0→50%濃度勾配)
で溶出・精製した後、ジエチルエーテル/ヘキサンから
再結晶して目的物2.8g(収率55%)を無色結晶として
得た。融点190〜191℃
【0248】実施例30―― 6−クロロ−4−(5−クロロ−2−メトキシフェニ
ル)−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−
オンの製造:
【0249】5−クロロ−o−アニシジン20 g(0.13 mo
l)及び2−ブロモ−4−クロロアニソール22 g(0.10 mo
l)を混合し、これにヨウ化銅(I)19 g(0.10 mol)及び
炭酸カリウム21 g(0.15 mol)を加えて170℃で20時間
加熱撹拌した。冷後、反応溶液に酢酸エチルを加え、10
%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、減圧で濃縮した。残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル/ヘキ
サンで溶出・精製し、ジ(5−クロロ−2−メトキシフ
ェニル)アミン4.8 g(16 mmol)を無色結晶として得た。
融点118〜120℃
【0250】このうち2.0 g(6.7 mmol)を塩化メチレン
20 mlに溶解し、−20℃で三臭化ホウ素の1M塩化メチレ
ン溶液3.4 ml(3.4 mmol)を加えた後、室温で5時間撹拌
した。反応液に水を加え、しばらく撹拌した後、酢酸エ
チルで抽出し、有機層を重炭酸ナトリウム水、次いで飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・精製し、
4−クロロ−2−(5−クロロ−2−メトキシフェニ
ル)アミノフェノール1.1 g(3.9 mmol)を油状物として
得た。
【0251】これをテトラヒドロフラン40 mlに溶解
し、ブロモ酢酸メチル4.8 ml(50 mmol)及びトリエチル
アミン6.0 ml(43 mmol)を加えて撹拌下1日加熱還流し
た。反応溶液を減圧で濃縮し、酢酸エチルを加え、水、
次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・
精製し、[4−クロロ−2−(5−クロロ−2−メトキ
シフェニル)アミノフェノキシ]酢酸メチル1.4g(3.8 m
mol)を油状物として得た。
【0252】これをトルエン50 mlに溶解し、d−カン
ファースルホン酸0.1 g(0.43 mmol)を加えて撹拌下1.
5時間加熱還流した。冷後、反応液に酢酸エチルを加
え、重炭酸ナトリウム水、次いで飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧で濃縮した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロ
ロホルムで溶出・精製し、残留物をジエチルエーテルか
ら再結晶して目的物1.0g(3.1 mmol)を無色結晶として
得た。融点149〜152℃
【0253】実施例31―― 6−クロロ−4−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニ
ル)−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−
オンの製造:
【0254】実施例30で得られた6−クロロ−4−
(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−2H−1,4
−ベンズオキサジン−3(4H)−オンを原料として、
実施例2と同様にして、6−クロロ−4−(5−クロロ
−2−ヒドロキシフェニル)−2H−1,4−ベンズオ
キサジン−3(4H)−オンを得た。融点250〜25
3℃
【0255】実施例32―― 4−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−7−トリ
フルオロメチル−2H−1,4−ベンズオキサジン−3
(4H)−オンの製造:
【0256】油中の60%水素化ナトリウム0.80 g(20 mm
ol)をヘキサンで洗浄し、減圧乾燥した後、N,N−ジ
メチルホルムアミド30 mlに懸濁し、0℃で2−フルオロ
−5−トリフルオロメチルフェノール2.5 g(14 mmol)を
加えて10分間撹拌した。次いでブロモ酢酸メチル2.3
g(15 mmol)を加えて更に0℃で15分間撹拌した。反応
液を、氷水及び酢酸エチル/ヘキサン1:1の混合溶媒
中に注いだ後、有機層を分離し、10%水酸化ナトリウム
水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
減圧で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・精製し
て(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェノキ
シ)酢酸メチル3.0 g(12 mmol)を得た。
【0257】このうち2.5 g(10 mmol)に5−クロロ−o
−アニシジン1.8 g(11 mmol)を加え、100℃で30分間加
熱溶解した後、カリウムt-ブトキシド0.20 g(1.8 mmol)
を加えて更に100℃で加熱撹拌した。冷後、反応液に酢
酸エチルを加え、10%塩酸、次いで重炭酸ナトリウム水
溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減
圧で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・精製して
N−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−2−フル
オロ−5−トリフルオロメチルフェノキシ酢酸アミド2.
0 g(5.1 mmol)を無色結晶として得た。融点156〜1
57℃
【0258】このうち0.10 g(0.26 mmol)をN,N−ジ
メチルホルムアミド1 mlに溶解し、炭酸カリウム0.10 g
(0.72 mmol)を加えて撹拌下30分間加熱還流した。反
応溶液を減圧で濃縮した後、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・精製
して目的物0.070 g(0.20 mmol)を無色油状物として得
た。IR(neat): ν1710, 1500, 1330, 1120cm-1
【0259】実施例33―― 4−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−7−ト
リフルオロメチル−2H−1,4−ベンズオキサジン−
3(4H)−オンの製造:
【0260】実施例32で得られた4−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−7−トリフルオロメチル−2
H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オンを原
料として、実施例2と同様にして、4−(5−クロロ−
2−ヒドロキシフェニル)−7−トリフルオロメチル−
2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オンを
得た。融点198〜199℃
【0261】実施例34―― 4−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−6−トリ
フルオロメチル−2H−1,4−ベンズオキサジン−3
(4H)−オンの製造:
【0262】油中の60%水素化ナトリウム3.2 g(80 mmo
l)をヘキサンで洗浄し、減圧乾燥した後、N,N−ジメ
チルホルムアミド100 mlに懸濁し、0℃で2−フルオロ
−4−トリフルオロメチルフェノール10 g(56 mmol)を
5分間で滴下した後、10分間撹拌した。次いでブロモ
酢酸メチル9.2 g(60 mmol)を加えて更に0℃で15分間
撹拌した。反応液を、氷水及び酢酸エチル/ヘキサン=
1/1の混合溶媒中に注いだ後、有機層を分離し、5%
水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで水洗し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で濃縮して(2−
フルオロ−4−トリフルオロメチルフェノキシ)酢酸メ
チル12.2 g(48.4 mmol)を無色結晶として得た。
【0263】このうち11.0 g(43.6 mmol)に5−クロロ
−o−アニシジン16.0 g(102 mmol)を加え、100℃で加
熱溶解した後、カリウムt-ブトキシド1.0 g(9.0 mmol)
を加えて更に100℃で30分間加熱撹拌した。冷後、反
応液に酢酸エチルを加え、10%塩酸、重炭酸ナトリウム
水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、減圧で濃縮した。析出した結晶をヘ
キサンでトリチュレイトしてN−(5−クロロ−2−メ
トキシフェニル)−2−フルオロ−4−トリフルオロメ
チルフェノキシ酢酸アミド8.4 g(22 mmol)を無色結晶と
して得た。
【0264】このうち7.5 g(19 mmol)をN,N−ジメチ
ルホルムアミド50 mlに溶解し、炭酸カリウム10 g(72 m
mol)を加えて撹拌下1時間加熱還流した。反応溶液を
減圧で濃縮した後、酢酸エチルを加え、水洗し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で濃縮した。残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エ
チル/ヘキサンで溶出・精製し、更にエーテル/ヘキサ
ンから再結晶して目的物5.4 g(15 mmol)を無色結晶とし
て得た。融点110〜111℃
【0265】実施例35―― 4−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−6−ト
リフルオロメチル−2H−1,4−ベンズオキサジン−
3(4H)−オンの製造:
【0266】実施例34で得られた4−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−6−トリフルオロメチル−2
H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オンを原
料として、実施例2と同様にして、4−(5−クロロ−
2−ヒドロキシフェニル)−6−トリフルオロメチル−
2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オンを
得た。融点210〜211℃
【0267】実施例36―― 4−(2−アセトキシ−5−クロロフェニル)−6−ト
リフルオロメチル−2H−1,4−ベンズオキサジン−
3(4H)−オンの製造:
【0268】実施例35で得られた4−(5−クロロ−
2−ヒドロキシフェニル)−6−トリフルオロメチル−
2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オンを
原料として、実施例11と同様にして、4−(2−アセ
トキシ−5−クロロフェニル)−6−トリフルオロメチ
ル−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オ
ンを得た。融点98〜99℃
【0269】実施例37―― 6−ブロモ−4−(5−クロロ−2−メトキシフェニ
ル)−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−
オンの製造:
【0270】油中の60%水素化ナトリウム10.3 g(257 m
mol)をヘキサンで洗浄し、減圧乾燥した後、N,N−ジ
メチルホルムアミド200 mlに懸濁し、0℃で2,4−ジ
ブロモフェノール50.0 g(198 mmol)を10分間で滴下し
た後、10分間撹拌した。次いでブロモ酢酸メチル20.6
ml(218 mmol)を10分間で滴下し、更に0℃で15分
間撹拌した。反応液を、氷水及び酢酸エチル/ヘキサン
=1/1の混合溶媒中に注いだ後、有機層を分離し、5
%水酸化ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で濃縮し
た。残留物をジエチルエーテル/ヘキサンから再結晶し
て2,4−ジブロモフェノキシ酢酸メチル56.91 g(176
mmol)を無色結晶として得た。
【0271】このうち3.0 g(9.2 mmol)に5−クロロ−
o−アニシジン1.6 g(10 mmol)を加え、100℃で加熱溶
解した後、カリウムtert−ブトキシド0.2 g(1.8 mmol)
を加えて更に100℃で15分間加熱撹拌した。冷後、反
応液に酢酸エチルを加え、10%塩酸、重炭酸ナトリウム
水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、減圧で濃縮した。残留物をクロロホ
ルムから再結晶してN−(5−クロロ−2−メトキシフ
ェニル)−2,4−ジブロモフェノキシ酢酸アミド1.1
g(2.4 mmol)を無色結晶として得た。融点223〜22
4℃
【0272】このうち1.0 g(2.2 mmol)をN,N−ジメ
チルホルムアミド5mlに溶解し、炭酸カリウム1.0 g(7
mmol)及び臭化銅(I)0.32 g(2.2 mmol)を加え100℃
で一夜加熱撹拌した。反応溶液に酢酸エチル/ヘキサン
=1/2の加熱撹拌した混合溶媒を加え、水、次いで飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、クロロホルムで溶出・精製し、更
にエーテル/ヘキサンから再結晶して目的物0.60g(1.6
mmol)を無色結晶として得た。融点133〜134℃
【0273】実施例38―― 6−ブロモ−4−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニ
ル)−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−
オンの製造:
【0274】実施例37で得られた6−ブロモ−4−
(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−2H−1,4
−ベンズオキサジン−3(4H)−オンを原料として、
実施例2と同様にして、6−ブロモ−4−(5−クロロ
−2−ヒドロキシフェニル)−2H−1,4−ベンズオ
キサジン−3(4H)−オンを得た。融点258〜26
0℃
【0275】実施例39―― 4−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−6−シア
ノ−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オ
ンの製造:
【0276】実施例37で得られた6−ブロモ−4−
(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−2H−1,4
−ベンズオキサジン−3(4H)−オン2.0 g(5.4 mmo
l)をN,N−ジメチルホルムアミド5 mlに溶解し、シ
アン化銅(I)0.54 g(6.0 mmol)を加えて130℃で20
時間加熱撹拌した。反応溶液を50℃まで冷却し、塩化鉄
(III)3.0 g(18 mmol)及び15%塩酸30 mlを加えて1
0分間加熱撹拌した。冷後、反応溶液を重炭酸ナトリウ
ムを含む氷水中に注いでしばらく撹拌後、酢酸エチルで
抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した後、減圧で濃縮した。残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル/ヘ
キサンで溶出・精製し、更に酢酸エチル/ジエチルエー
テルから再結晶して目的物0.93 g(2.9 mmol)を無色結晶
として得た。融点259〜261℃
【0277】実施例40―― 6−カルバモイル−4−(5−クロロ−2−メトキシフ
ェニル)−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4
H)−オンの製造:
【0278】実施例39で得られた4−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−6−シアノ−2H−1,4−
ベンズオキサジン−3(4H)−オン1.0 g(3.2 mmol)
にポリリン酸6 gを加え、120℃で30分間加熱撹拌し
た。60℃まで冷却し、水を加えてしばらく撹拌した。析
出した固体物を濾取し、水洗後、乾燥した。これをシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルで
溶出・精製し、更に酢酸エチルから再結晶して目的物0.
80 g(2.4 mmol)を無色結晶として得た。融点247〜2
50℃
【0279】実施例41―― 6−カルバモイル−4−(5−クロロ−2−ヒドロキシ
フェニル)−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4
H)−オンの製造:
【0280】実施例40で得られた6−カルバモイル−
4−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−2H−
1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オンを原料と
して、実施例2と同様にして、6−カルバモイル−4−
(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−2H−1,
4−ベンズオキサジン−3(4H)−オンを得た。融点
285〜287℃
【0281】実施例42―― 4−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−6−(5
−テトラゾリル)−2H−1,4−ベンズオキサジン−
3(4H)−オンの製造:
【0282】実施例39で得られた4−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−6−シアノ−2H−1,4−
ベンズオキサジン−3(4H)−オン0.40 g(1.3 mmol)
をN,N−ジメチルホルムアミド5 mlに溶解し、アジド
化ナトリウム0.17 g(2.6 mmol)及び塩化アンモニウム0.
14 g(2.6 mmol)を加えて90℃で一夜加熱撹拌した。冷
後、反応溶液に水を加え、更に濃塩酸を加えて酸性とし
た後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、減圧で濃縮した。残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム/メ
タノールで溶出・精製し、更にメタノール/ジエチルエ
ーテルから再結晶して目的物0.22 g(0.61mmol)を無色
結晶として得た。融点237〜239℃(分解)
【0283】実施例43―― 4−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−6−シ
アノ−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−
オンの製造:
【0284】実施例39で得られた4−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−6−シアノ−2H−1,4−
ベンズオキサジン−3(4H)−オンを原料として、実
施例2と同様にして、4−(5−クロロ−2−ヒドロキ
シフェニル)−6−シアノ−2H−1,4−ベンズオキ
サジン−3(4H)−オンを得た。融点272〜274
【0285】実施例44―― 4−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−6−
(5−テトラゾリル)−2H−1,4−ベンズオキサジ
ン−3(4H)−オンの製造:
【0286】実施例43で得られた4−(5−クロロ−
2−ヒドロキシフェニル)−6−シアノ−2H−1,4
−ベンズオキサジン−3(4H)−オン0.96 g(3.2 mmo
l)をN,N-ジメチルホルムアミド10 mlに溶解し、アジド
化ナトリウム0.62 g(9.5 mmol)及び塩化アンモニウム0.
54 g(10 mmol)を加えて90℃で22時間加熱撹拌した。
冷後、反応溶液に水を加え、更に濃塩酸を加えて酸性と
した後、クロロホルムで抽出し、有機層を無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、減圧で濃縮した。残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム
/メタノールで溶出・精製し、更にメタノールから再結
晶して目的物0.79 g(2.3 mmol)を無色結晶として得た。
融点>300℃(分解)
【0287】実施例45―― 6−カルボキシ−4−(5−クロロ−2−メトキシフェ
ニル)−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)
−オンの製造:
【0288】実施例39で得られた4−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−6−シアノ−2H−1,4−
ベンズオキサジン−3(4H)−オン3.0 g(9.5 mmol)
をエタノール50 ml に溶解し、15%水酸化ナトリウム水
溶液30 ml を加えて撹拌下3時間加熱還流した。反応液
にエタノール 50 ml 及び濃塩酸15 ml を加えて撹拌下
1時間加熱還流した。反応液に水を加え、エタノールを
減圧で留去後、析出物を濾取し、水洗した後、乾燥し
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチルで溶出・精製し、更に酢酸エチルから再
結晶して目的物2.1g(6.3 mmol)を無色結晶として得
た。融点258〜259℃
【0289】実施例46―― 6−カルボキシ−4−(5−クロロ−2−ヒドロキシフ
ェニル)−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4
H)−オンの製造:
【0290】実施例45で得られた6−カルボキシ−4
−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−2H−1,
4−ベンズオキサジン−3(4H)−オンを原料とし
て、実施例2と同様にして、6−カルボキシ−4−(5
−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−2H−1,4−
ベンズオキサジン−3(4H)−オンを得た。融点28
8〜290℃
【0291】実施例47―― 4−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−6−メ
トキシカルボニル−2H−1,4−ベンズオキサジン−
3(4H)−オンの製造:
【0292】実施例46で得られた6−カルボキシ−4
−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−2H−
1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オン0.30 g
(0.94 mmol)をメタノール8 ml及びトルエン2 mlの混合
溶媒に溶解し、トリメチルシリルジアゾメタンのヘキサ
ン溶液(2 M) 4 mlを加えて室温でしばらく撹拌した。反
応液を減圧で濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーに付し、クロロホルム/メタノールで
溶出・精製し、更にジエチルエーテル/ヘキサンから再
結晶して目的物0.22g(0.66 mmol)を無色結晶として得
た。融点251〜253℃
【0293】実施例48―― 4−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−6−メト
キシカルボニル−2H−1,4−ベンズオキサジン−3
(4H)−オンの製造:
【0294】実施例45で得られた6−カルボキシ−4
−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−2H−1,
4−ベンズオキサジン−3(4H)−オン0.40 g(1.2 m
mol)をメタノール30 mlに溶解し、計算量のジアゾメタ
ンのジエチルエーテル溶液を加えて室温で撹拌した。反
応液を減圧で濃縮した後、酢酸エチルを加え、飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧
で濃縮した。残留物をジエチルエーテル/ヘキサンから
再結晶して目的物0.39 g(1.1 mmol)を無色結晶として得
た。融点149〜151℃
【0295】実施例49―― 4−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3(4
H)−オキソ−2H−1,4−ベンズオキサジン−6−
カルボン酸ナトリウムの製造:
【0296】実施例45で得られた6−カルボキシ−4
−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−2H−1,
4−ベンズオキサジン−3(4H)−オン0.40 g(1.2 m
mol)を水30 mlに懸濁し、重炭酸ナトリウム0.17 g(2.0
mmol)を加えて撹拌した。反応液を減圧で10 mlまで濃縮
して食塩を加え、結晶を析出させた。これをろ取して目
的物の0.75水和物0.43 g(1.1 mmol)を無色結晶として得
た。融点225〜235℃
【0297】実施例50―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−6−トリ
フルオロメチル−2,4(1H,3H)−キナゾリンジ
オンの製造:
【0298】5−クロロ−o−アニシジン20.0 g(127 m
mol)を塩化メチレン200 mlに溶解し、クロロ炭酸メチル
10.0 ml(130 mmol)及びピリジン10.5 ml(130 mmol)を
加えて室温で2時間撹拌した。反応液を15%塩酸、次い
で水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で
濃縮した。残留物をジエチルエーテル/ヘキサンから再
結晶してN−メトキシカルボニル−5−クロロ−o−ア
ニシジン26.8 g(124 mmol)を無色結晶として得た。
【0299】このうち17 g(79 mmol)及び2−フルオロ
−5−トリフルオロメチルベンズアミド10 g(48 mmol)
をN,N−ジメチルホルムアミド10 mlに溶解し、炭酸
カリウム30 g (220 mmol)を加えて140−150 ℃で2時
間加熱撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧
で濃縮した。残留物をジエチルエーテルから再結晶して
目的物3.9 g(11 mmol)を無色結晶として得た。融点28
8〜289℃
【0300】実施例51―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−(2
−ニトロキシエチル)−6−トリフルオロメチル−2,
4(1H,3H)−キナゾリンジオンの製造:
【0301】実施例50で得られた1−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−6−トリフルオロメチル−
2,4(1H,3H)−キナゾリンジオン1.0 g(2.7 mm
ol)をN,N−ジメチルホルムアミド2 mlに溶解し、2
−ブロモニトロキシエタン1 ml及び炭酸カリウム2.0 g
(14 mmol)を加えて室温で4時間撹拌した。反応液に酢
酸エチルを加え、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で濃縮した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸
エチル/ヘキサンで溶出・精製して目的物1.1 g(2.4 mm
ol)を無色油状物として得た。IR(neat): ν17
20, 1680, 1630, 1330, 1280, 1130cm-1
【0302】実施例52―― 1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−6−ト
リフルオロメチル−2,4(1H,3H)−キナゾリン
ジオンの製造:
【0303】実施例50で得られた1−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−6−トリフルオロメチル−
2,4(1H,3H)−キナゾリンジオンを原料とし
て、実施例2と同様にして、1−(5−クロロ−2−ヒ
ドロキシフェニル)−6−トリフルオロメチル−2,4
(1H,3H)−キナゾリンジオンを得た。融点238
〜239℃
【0304】実施例53―― 1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−3−
(2−ニトロキシエチル)−6−トリフルオロメチル−
2,4(1H,3H)−キナゾリンジオンの製造:
【0305】実施例52で得られた1−(5−クロロ−
2−ヒドロキシフェニル)−6−トリフルオロメチル−
2,4(1H,3H)−キナゾリンジオン0.45 g(1.3 m
mol)をN,N-ジメチルホルムアミド5 mlに溶解し、2−ブ
ロモニトロキシエタン0.25 g(1.5 mmol)及び炭酸カリウ
ム0.41 g(3.0 mmol)を加えて室温で1時間撹拌した。反
応液に酢酸エチルを加え、水、次いで飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・精製して目的物0.32
g(0.72 mmol)を無色油状物として得た。IR(nea
t): ν3320, 1720, 1650, 1630, 1330, 1280, 1130cm
-1
【0306】実施例54―― 1−〔5−クロロ−2−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル〕−3−(2−ヒドロキシエチル)−6−トリフ
ルオロメチル−2,4(1H,3H)−キナゾリンジオ
ンの製造:
【0307】実施例52で得られた1−(5−クロロ−
2−ヒドロキシフェニル)−6−トリフルオロメチル−
2,4(1H,3H)−キナゾリンジオン0.70 g(2.0 m
mol)をN,N−ジメチルホルムアミド5 mlに溶解し、2
−ブロモエチルメトキシメチルエーテル1.0 g(6.0 mmo
l)及び炭酸カリウム3.0 g(22 mmol)を加えて80℃で1
時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水、次いで
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧で濃縮した。残留物をエタノール20 mlに溶解
し、15%塩酸1 mlを加えて撹拌下1時間加熱還流した。
反応液を減圧で濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出・
精製し、更にジエチルエーテルから再結晶して目的物0.
56 g(1.3 mmol)を無色結晶として得た。融点125〜1
26℃
【0308】実施例55―― 1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−3−
(2−ヒドロキシエチル)−6−トリフルオロメチル−
2,4(1H,3H)−キナゾリンジオンの製造:
【0309】実施例50で得られた1−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−6−トリフルオロメチル−
2,4(1H,3H)−キナゾリンジオン0.80 g(2.2 m
mol)をN,N-ジメチルホルムアミド10 mlに溶解し、2−
ブロモエチルメトキシメチルエーテル0.51 g(3.0 mmol)
及び炭酸カリウム1.5 g(11 mmol)を加えて80℃で1時間
撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水、次いで飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
減圧で濃縮した。残留物を塩化メチレン5 mlに溶解し、
0℃で三臭化ホウ素の塩化メチレン溶液(1 M) 10 ml(10
mmol)を加えた後、0℃で30分間撹拌した。反応液に水
を加え、しばらく撹拌した後、酢酸エチルで抽出し、有
機層を重炭酸ナトリウム水、次いで飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧で濃縮した。
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
酢酸エチル/ヘキサンで溶出・精製し、更にジエチルエ
ーテルから再結晶して目的物0.25 g(0.62 mmol)を無色
結晶として得た。融点201〜202℃
【0310】実施例56―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−7−トリ
フルオロメチル−2,4(1H,3H)−キナゾリンジ
オンの製造:
【0311】N−メトキシカルボニル−5−クロロ−o
−アニシジン0.77 g(3.7 mmol)及び2−フルオロ−4−
トリフルオロメチルベンズアミド0.80 g(3.7 mmol)に炭
酸カリウム1.5 g(11mmol)を加えて150℃で30分間加
熱撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、クロロホルムで溶出・精製し、更にクロロホル
ム/ヘキサンから再結晶して目的物0.30 g(0.81 mmol)
を無色結晶として得た。融点219〜221℃
【0312】実施例57―― 1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−(2
−ニトロキシエチル)−7−トリフルオロメチル−2,
4(1H,3H)−キナゾリンジオンの製造:
【0313】実施例56で得られた1−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−7−トリフルオロメチル−
2,4(1H,3H)−キナゾリンジオンを原料とし
て、実施例51と同様にして、1−(5−クロロ−2−
メトキシフェニル)−3−(2−ニトロキシエチル)−
7−トリフルオロメチル−2,4(1H,3H)−キナ
ゾリンジオンを無色油状物として得た。IR(nea
t): ν1720, 1680, 1640,1460, 1350, 1280, 1130cm
-1
【0314】実施例58―― 1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−7−ト
リフルオロメチル−2,4(1H,3H)−キナゾリン
ジオンの製造:
【0315】実施例56で得られた1−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−7−トリフルオロメチル−
2,4(1H,3H)−キナゾリンジオンを原料とし
て、実施例2と同様にして、1−(5−クロロ−2−ヒ
ドロキシフェニル)−7−トリフルオロメチル−2,4
(1H,3H)−キナゾリンジオンを得た。融点249
〜251℃
【0316】
【発明の効果】本発明の化合物(I)及びそのアルカリ
金属塩は、平滑筋弛緩作用に基づく、優れた血管拡張作
用,血圧低下作用等を有するので循環器系疾患治療薬等
の医薬として有用である。
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【化3】 〔式中、R3bは水素原子,C1 〜C3 アルキル基,ヒド
ロキシ置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3 アルコキ
シ置換C1 〜C3 アルキル基,ニトロキシ置換C1 〜C
3 アルキル基,フェニル置換C1 〜C3 アルキル基,ヒ
ドロキシフェニル置換C1 〜C3 アルキル基又はC1
3 アルコキシフェニル置換C1 〜C3 アルキル基を意
味し、R4bは水素原子,C1 〜C3 アルキル基,ヒドロ
キシ置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3 アルコキシ
置換C1 〜C3 アルキル基,ニトロキシ置換C1 〜C3
アルキル基,フェニル置換C1 〜C3 アルキル基,ヒド
ロキシフェニル置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3
アルコキシフェニル置換C1〜C3 アルキル基,フェニ
ル基,C1 〜C3 アルコキシ置換フェニル基又はハロゲ
ン置換フェニル基を意味し、Wは酸素原子又は硫黄原子
を意味し、X1a及びX2aの一方はハロゲン原子,トリフ
ルオロメチル基,ニトロ基,シアノ基,C1 〜C3 アル
コキシカルボニル基,カルボキシル基,5−テトラゾリ
ル基,カルバモイル基又はC1 〜C2 フルオロアルコキ
シ基を意味し、他方は水素原子又はハロゲン原子を意味
し、Y3aは水素原子,ハロゲン原子,トリフルオロメチ
ル基又はフェニル基を意味し、Y4bは水素原子を意味す
るか、或いはY 3a と共にそれらが結合しているべンゼン
環と一緒になってナフタレン環を形成し、Zb は水素原
子,C1 〜C3 アルキル基又はアシル基を意味する。〕
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】米国特許第4,296,114 号明細書には、下記
化3で表される1−フェニル−2(1H)−キノキサリ
ノン誘導体又はその薬学的に許容される塩類,エステル
類及びアミド類が消炎剤,皮膚疾患治療剤,中枢神経
制剤,食欲抑制剤として有用であると記載されている
が、R1 の置換フェニル基として、ヒドロキシフェニル
基,2−アルコキシフェニル基を有する化合物について
の具体的記載は全くない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】〔式中、X1a,X2aは前掲に同じものを意
味し、R3bは水素原子,C1 〜C3 アルキル基,ヒドロ
キシ置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3 アルコキシ
置換C1 〜C3 アルキル基,ニトロキシ置換C1 〜C3
アルキル基,フェニル置換C1 〜C3 アルキル基,ヒド
ロキシフェニル置換C1〜C3 アルキル基又はC1 〜C3
アルコキシフェニル置換C1 〜C3 アルキル基を意味
し、R4bは水素原子,C1 〜C3 アルキル基,ヒドロキ
シ置換C1 〜C3アルキル基,C1 〜C3 アルコキシ置
換C1 〜C3 アルキル基,ニトロキシ置換C1 〜C3
ルキル基,フェニル置換C1 〜C3 アルキル基,ヒドロ
キシフェニル置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3
ルコキシフェニル置換C1 〜C3 アルキル基,フェニル
基,C1 〜C3 アルコキシ置換フェニル基又はハロゲン
置換フェニル基を意味し、Wは酸素原子又は硫黄原子を
意味し、Y3aは水素原子,ハロゲン原子,トリフルオロ
メチル基又はフェニル基を意味し、Y4bは水素原子を意
味するか、或いはY 3a と共にそれらが結合しているべン
ゼン環と一緒になってナフタレン環を形成し、Zb は水
素原子,C1 〜C3 アルキル基又はアシル基を意味す
る。〕
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0234
【補正方法】変更
【補正内容】
【0234】5−クロロ−o−アニシジン11.3 g(71.2
mol)及び2,−ジブロモニトロベンゼン20.0 g(71.2
mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド80 mlに溶解
し、これに臭化銅11.3 g(78.3 mmol)及び炭酸カリウム3
0.0 g(214 mmol)を加えて120℃で4時間加熱撹拌した。
冷後、反応溶液を濾過し、減圧で濃縮した。残留物をカ
ラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム/ヘキサ
ンで溶出・精製し、更にクロロホルム/メタノールから
再結晶して4−ブロモ−N−(5−クロロ−2−メトキ
シフェニル)−2−ニトロアニリン14.6 g(40.8 mmol)
を橙色結晶として得た。融点198〜199℃
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0272
【補正方法】変更
【補正内容】
【0272】このうち1.0 g(2.2 mmol)をN,N−ジメ
チルホルムアミド5mlに溶解し、炭酸カリウム1.0 g(7
mmol)及び臭化銅(I)0.32 g(2.2 mmol)を加え100℃
で一夜加熱撹拌した。反応溶液に酢酸エチル/ヘキサン
=1/2の混合溶媒を加え、水、次いで飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で濃縮
した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、クロロホルムで溶出・精製し、更にエーテル/ヘ
キサンから再結晶して目的物0.60g(1.6 mmol)を無色結
晶として得た。融点133〜134℃
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0315
【補正方法】変更
【補正内容】
【0315】実施例56で得られた1−(5−クロロ−
2−メトキシフェニル)−7−トリフルオロメチル−
2,4(1H,3H)−キナゾリンジオンを原料とし
て、実施例2と同様にして、1−(5−クロロ−2−ヒ
ドロキシフェニル)−7−トリフルオロメチル−2,4
(1H,3H)−キナゾリンジオンを得た。融点249
〜251℃.実施例59―― 7−ブロモ−1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニ
ル)−2(1H)−キノキサリノンの製造: (1)5−クロロ−o−アニシジン及び2,4−ジブロ
モニトロベンゼンを原料として実施例24と同様にし
て、7−ブロモ−1−(5−クロロ−2−メトキシフェ
ニル)−2(1H)−キノキサリノンを得た。融点20
6〜208℃. (2)これを原料として、実施例2と同様にして、7−
ブロモ−1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)
−2(1H)−キノキサリノンを得た。融点256〜2
60℃(分解).実施例60 ―― 1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−7−シ
アノ−2(1H)−キノキサリノンの製造:実施例59
(1)で得られた7−ブロモ−1−(5−クロロ−2−
メトキシフェニル)−2(1H)−キノキサリノンを原
料として、実施例39と同様にして、1−(5−クロロ
−2−メトキシフェニル)−7−シアノ−2(1H)−
キノキサリノンを得た。融点225〜228℃.これを
原料として、実施例2と同様にして、1−(5−クロロ
−2−ヒドロキシフェニル)−7−シアノ−2(1H)
−キノキサリノンを得た。融点>300℃(分解).
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/505 ADA 9454−4C 31/535 ABN 9454−4C ACD 9454−4C C07D 241/44 253/06 A 265/36

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1で表される化合物又はそのアル
    カリ金属塩。 【化1】 〔式中、Aは酸素原子,カルボニル基又はNR1 を意味
    し、ここにR1 は水素原子,低級アルキル基,ヒドロキ
    シ置換低級アルキル基,低級アルコキシ置換低級アルキ
    ル基,低級アルカノイル基又はアロイル基を意味し、B
    はNR2 又はCR34 を意味し、ここにR2 は水素原
    子,低級アルキル基,ヒドロキシ置換低級アルキル基,
    低級アルコキシ置換低級アルキル基,又はニトロキシ置
    換低級アルキル基を意味し、R3 及びR4 は、同一又は
    異なって、水素原子,低級アルキル基,ヒドロキシ置換
    低級アルキル基,低級アルコキシ置換低級アルキル基,
    ニトロキシ置換低級アルキル基,フェニル置換低級アル
    キル基,ヒドロキシフェニル置換低級アルキル基,低級
    アルコキシフェニル置換低級アルキル基,フェニル基,
    低級アルコキシ置換フェニル基又はハロゲン置換フェニ
    ル基を意味し、或いはAがNR1 ,BがCR34 のと
    き、R3 はR1 と一緒になってAとBの間に2重結合を
    形成していてもよく、その場合はR4 はヒドロキシ基又
    は低級アルコキシ基をも意味し、Wは酸素原子又は硫黄
    原子を意味し、X1 及びX2 は、少なくとも一方は水素
    原子以外の原子又は基を意味し、同一又は異なって、水
    素原子,ハロゲン原子,トリフルオロメチル基,ニトロ
    基,シアノ基,低級アルコキシカルボニル基,カルボキ
    シル基,5−テトラゾリル基,カルバモイル基,ヒドロ
    キシ基,C1 〜C2 フルオロアルコキシ基,スルファモ
    イル基,低級アルキルスルファモイル基,ジ低級アルキ
    ルスルファモイル基又はベンゾイル基を意味し、Y1
    水素原子,ハロゲン原子又はニトロ基を意味し、Y2
    水素原子を意味するか、或いはY3 と共にそれらが結合
    しているべンゼン環と一緒になってナフタレン環を形成
    し、Y3 は水素原子,ハロゲン原子,トリフルオロメチ
    ル基,ニトロ基又はフェニル基を意味し、Y4 は水素原
    子又は低級アルキル基を意味するか、或いはY3 と共に
    それらが結合しているべンゼン環と一緒になってナフタ
    レン環を形成し、Zは水素原子,低級アルキル基,低級
    アルコキシ置換低級アルキル基,ヒドロキシ置換低級ア
    ルキル基,ニトロキシ置換低級アルキル基又は生体内で
    水素原子に変換しうる基を意味する。但し、(i) Aが酸
    素原子又はNR1 のとき、BはCR34 であり、(ii)
    Aがカルボニル基のとき、BはNR2 であり、Wは酸素
    原子であり、Y3 はハロゲン原子,トリフルオロメチル
    基,ニトロ基又はフェニル基である。〕
  2. 【請求項2】 下記化2で表される化合物又はそのアル
    カリ金属塩。 【化2】 〔式中、R1aは水素原子,C1 〜C3 アルキル基,ヒド
    ロキシ置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3 アルコキ
    シ置換C1 〜C3 アルキル基,C2 〜C4 アルカノイル
    基又はベンゾイル基を意味し、R3a及びR4aは、同一又
    は異なって、水素原子,C1 〜C3 アルキル基,ヒドロ
    キシ置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3 アルコキシ
    置換C1 〜C3 アルキル基,ニトロキシ置換C1 〜C3
    アルキル基,フェニル置換C1 〜C3 アルキル基,ヒド
    ロキシフェニル置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3
    アルコキシフェニル置換C1 〜C3 アルキル基,フェニ
    ル基,C1 〜C3 アルコキシ置換フェニル基又はハロゲ
    ン置換フェニル基を意味し、或いはR3aはR1aと一緒に
    なって3,4−ジヒドロキノキサリン環の3,4位間に
    2重結合を形成していてもよく、その場合はR4aはヒド
    ロキシ基又はC1 〜C3 アルコキシ基をも意味し、Wは
    酸素原子又は硫黄原子を意味し、X1a及びX2aの一方は
    ハロゲン原子,トリフルオロメチル基,ニトロ基,シア
    ノ基,C1 〜C3 アルコキシカルボニル基,カルボキシ
    ル基,5−テトラゾリル基,カルバモイル基又はC1
    2 フルオロアルコキシ基を意味し、他方は水素原子又
    はハロゲン原子を意味し、Y1aは水素原子,ハロゲン原
    子又はニトロ基を意味し、Y2aは水素原子を意味する
    か、或いはY3aと共にそれらが結合しているべンゼン環
    と一緒になってナフタレン環を形成し、Y3aは水素原
    子,ハロゲン原子,トリフルオロメチル基又はフェニル
    基を意味し、Y4aは水素原子又はC1 〜C3 アルキル基
    を意味するか、或いはY3aと共にそれらが結合している
    べンゼン環と一緒になってナフタレン環を形成し、Za
    は水素原子,C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3 アルコ
    キシ置換C1 〜C3アルキル基,ヒドロキシ置換C1
    3 アルキル基,ニトロキシ置換C1 〜C3アルキル基
    又はアシル基を意味する。〕
  3. 【請求項3】 下記化3で表される化合物又はそのアル
    カリ金属塩。 【化3】 〔式中、R3bは水素原子,C1 〜C3 アルキル基,ヒド
    ロキシ置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3 アルコキ
    シ置換C1 〜C3 アルキル基,ニトロキシ置換C1 〜C
    3 アルキル基,フェニル置換C1 〜C3 アルキル基,ヒ
    ドロキシフェニル置換C1 〜C3 アルキル基又はC1
    3 アルコキシフェニル置換C1 〜C3 アルキル基を意
    味し、R4bは水素原子,C1 〜C3 アルキル基,ヒドロ
    キシ置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3 アルコキシ
    置換C1 〜C3 アルキル基,ニトロキシ置換C1 〜C3
    アルキル基,フェニル置換C1 〜C3 アルキル基,ヒド
    ロキシフェニル置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3
    アルコキシフェニル置換C1〜C3 アルキル基,フェニ
    ル基,C1 〜C3 アルコキシ置換フェニル基又はハロゲ
    ン置換フェニル基を意味し、Wは酸素原子又は硫黄原子
    を意味し、X1a及びX2aの一方はハロゲン原子,トリフ
    ルオロメチル基,ニトロ基,シアノ基,C1 〜C3 アル
    コキシカルボニル基,カルボキシル基,5−テトラゾリ
    ル基,カルバモイル基又はC1 〜C2 フルオロアルコキ
    シ基を意味し、他方は水素原子又はハロゲン原子を意味
    し、Y3aは水素原子,ハロゲン原子,トリフルオロメチ
    ル基又はフェニル基を意味し、Y4bは水素原子を意味す
    るか、或いはY3bと共にそれらが結合しているべンゼン
    環と一緒になってナフタレン環を形成し、Zb は水素原
    子,C1 〜C3 アルキル基又はアシル基を意味する。〕
  4. 【請求項4】 下記化4で表される化合物又はそのアル
    カリ金属塩。 【化4】 〔式中、R2aは水素原子,C1 〜C3 アルキル基,ヒド
    ロキシ置換C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3 アルコキ
    シ置換C1 〜C3 アルキル基又はニトロキシ置換C1
    3 アルキル基を意味し、X1b及びX2bの一方はハロゲ
    ン原子,トリフルオロメチル基又はニトロ基を意味し、
    他方は水素原子又はハロゲン原子を意味し、Y1aは水素
    原子又はハロゲン原子を意味し、Y2aは水素原子を意味
    するか、或いはY3cと共にそれらが結合しているべンゼ
    ン環と一緒になってナフタレン環を形成し、Y3cはハロ
    ゲン原子,トリフルオロメチル基又はフェニル基を意味
    し、Y4aは水素原子又はC1 〜C3 アルキル基を意味す
    るか、或いはY3cと共にそれらが結合しているべンゼン
    環と一緒になってナフタレン環を形成し、Za は水素原
    子,C1 〜C3 アルキル基,C1 〜C3 アルコキシ置換
    1 〜C3アルキル基,ヒドロキシ置換C1 〜C3 アル
    キル基,ニトロキシ置換C1 〜C3アルキル基又はアシ
    ル基を意味する。〕
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の化合物又はそのアルカ
    リ金属塩を有効成分とする平滑筋弛緩薬。
JP30752693A 1992-11-19 1993-11-11 3,4−ジヒドロ−1−(2−ヒドロキシフェニル)−2(1h)−キノキサリノン誘導体及び関連化合物 Pending JPH07145152A (ja)

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