JPH071445U - カメラカバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量、小型で携帯性、取扱い性に優れると共
に、日常生活や作業現場等の使用において十分な防水
性、防塵性を有している。また、製造コストを大幅に低
減できる。 【構成】 カメラ１を収容するカメラカバー１０はフロ
ントカバー１１とリヤカバー１８を係脱可能に衝合した
ものからなり、内部は密閉収容部になっている。カメラ
カバー１０は全体が透明の合成樹脂材によって成型する
ことにより、カメラ１のレンズ２、ファインダ用開口
３、フラッシュ４、フィルムカウタ用窓６が外部に露見
している。フロントカバー１１には可撓部１７Ａとボタ
ン本体１７Ｂとからなる外側シャッタボタン１７が一体
に形成してある。リヤカバー１８にはノブ取着部２１が
一体に形成してあり、ノブ取着部２１にはカメラ１のフ
ィルム巻上げノブに噛合する外側巻上げノブ２２が回転
自在に挿着してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一般に使い捨てカメラ或はレンズ付きフィルムと称されているフィ ルム装填済み小型カメラを雨水、雪、塵埃等から保護するためのカメラカバーに 関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、一眼レフレックスカメラやコンパクトカメラに関しては、これらを雨水 、海水から保護するための完全密閉型カメラケースが知られている。

【０００３】 また、近年その軽量性、小型性、低価格等の理由からフィルム装填済み小型カ メラは大きな需要があり、この種の小型カメラを雨水、雪、海水等から保護する ための完全密閉型の防水ケースも知られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来のカメラケースは完全密閉構造に構成してあるため、フィルム装 填済み小型カメラを含む全重量が嵩むと共に、大型になるために携帯性が悪く、 また低価格で購入することができないという欠点がある。

【０００５】 このため、一般人が例えば観光旅行、スキー、海水浴、運動会、フィールドワ ークなどでカメラ使用する場合或は工事現場や屋外の商品陳列場での業務用撮影 に使用する場合のように、ある程度の防水性、防塵性があれば十分である場合で も、従来の完全密閉型防水ケースを購入するか、或は価格や操作性を考慮してフ ィルム装填済み小型カメラをそのまま使用しているのが実情である。

【０００６】 本考案は上述した従来技術の欠点に鑑みなされたもので、軽量、小型で携帯性 、取扱い性に優れると共に、日常の使用において十分な防水性、防塵性を有して おり、しかも従来の防水ケースと比較して極めて低価格で提供できるカメラカバ ーを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上述した課題を解決するために構成された本考案は、係脱可能に構成され、内 側に密閉収容部を形成する一対の衝合体からなり、前記密閉収容部内にカメラを 交換可能に収容するカメラカバーであって、該カメラカバーの各衝合体は前記カ メラの少なくともレンズ部、ファインダ部及びフィルムカウンタ部が外部に露見 するように透明の合成樹脂材によって成型すると共に、いずれか一方の前記衝合 体には前記カメラのシャッタボタンを操作するためのシャッタ外側操作部が一体 に形成してあり、かつ、前記一対の衝合体のうち前記カメラの後面側を覆う衝合 体には前記カメラのフィルム巻上げノブに係合して該フィルム巻上げノブを回転 操作するための巻上げノブ外側操作部を設けたものからなる。

【０００８】

【作用】

カメラカバーは、密閉収容部内に収容したフィルム装填済み小型カメラを雨水 、海水、雪、塵埃等から遮断する。カメラカバーのレンズ部、ファインダ部及び フィルムカウンタ部はカメラカバーを介して外部に露見しており、また、シャッ タ外側操作部を操作することにより、カメラのシャッタ操作を外側から行う。巻 上げノブ外側操作部はカメラのフィルム巻上げノブと係合しており、カメラカバ ーの外側からフィルムの巻上げができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき詳述する。 図１乃至図５において、１は後述するカメラカバー１０内に収容するフィルム 装填済み小型カメラを示し、該フィルム装填済み小型カメラ１（以下カメラ１と いう）は前面１Ａにレンズ２、ファインダ用開口３、フラッシュ４及びフラッシ ュ用スライドスイッチ５、上面１Ｂにフィルムカウンタ用窓６及びシャッタボタ ン７、後面１Ｃにファインダ用窓（図示せず）及び外周面にローレット目を施し たフィルム巻上げノブ８を有している。

【００１０】 １０は内部が前記カメラ１を水滴や塵埃から遮断する密閉収容部１０Ａになっ たカメラカバーで、該カメラカバー１０はフロントカバー１１と後述するリヤカ バー１８とから構成してある。

【００１１】 フロントカバー１１は、一側がグリップ用に膨出した前面部１１Ａ、上面部１ １Ｂ、左側面部１１Ｃ、右側面部（図示せず）及び下面部１１Ｄから形成されて おり、カメラ１の前面１Ａから上面１Ｂ、両側面１Ｃ、１Ｃ（一方は図示せず） 及び下面１Ｄを覆うことができるようになっている。 そして、全面部１１Ａにはフラッシュ用スライドスイッチ５を操作するための 開口部１２、右側面部にはスイッチ用逃げ穴１３が形成してある。

【００１２】 また、フロントカバー１１の開口端にはリヤカバー１８と嵌合して内部に水滴 、塵埃が入るのを防止するための嵌合突縁部１４が周設してあり、嵌合突縁部１ ４の途中には複数の係合凹部１５、１５、・・・が形成してある。更に、前面部 １１Ａの中央にはレンズ２の位置を示すための環状突条１６が形成してある。

【００１３】 そして、上述したフロントカバー１１は、カメラ１のレンズ２、ファインダ用 開口３、フラッシュ４、フィルムカウンタ用窓６が外部に対して露見するように 、例えばアクリル系、スチロール系の合成樹脂材によって全体が透明に形成して ある。

【００１４】 更に、１７はカメラ１のシャッタボタン７の位置に対応したフロントカバー１ １の上面部１１Ｂに一体に形成した外側シャッタボタンを示す。該外側シャッタ ボタン１７は上面部１１Ｂの一部を肉薄に形成した円形の可撓部１７Ａと、該可 撓部１７Ａの中央に上、下方向に突出形成した円柱状のボタン本体１７Ｂとから なっており、ボタン本体１７Ｂの下面はシャッタボタン７に当接している。

【００１５】 他方、１８はフロントカバー１１と係脱可能に衝合してカメラカバー１０を構 成するリヤカバーを示す。該リヤカバー１８はカメラ１の後面１Ｄから上面１Ａ 、両側面１Ｃ、１Ｃ及び下面１Ｄ側を覆うことができるように、後面部１８Ａ、 上面部１８Ｂ、左側面部１８Ｃ、右側面部１８Ｄ及び下面部１８Ｅからなってい る。

【００１６】 また、リヤカバー１８の開口端には前記嵌合突縁部１４と嵌合する嵌合段部１ ９が周設してあり、嵌合段部１９の途中にはフロントカバー１１の係合凹部１５ と係脱自在に係合する係合爪２０が突出形成してある。

【００１７】 そして、上述したリヤカバー１８もカメラ１のファインダ用窓３、フラッシュ ４等が露見するように、フロントカバー１１と同様に全体を透明の合成樹脂材に よって成型してある。

【００１８】 更に、２１はカメラ１のフィルム巻上げノブ８の位置に対応してリヤカバー１ ８の後面部１８Ａから上面部１８Ｂに形成したノブ取着部を示し、該ノブ取着部 ２１は後面部１８Ａから外側に突出形成した平面略半球状の膨出部２１Ａと、該 膨出部２１Ａの内面から水平方向に突出形成され、先端が二又状になったノブ支 持腕２１Ｂと、膨出部２１Ａの上方を覆うようにリヤカバー１８の上面部１８Ｂ に凹設した円形の覆部２１Ｃと、該覆部２１Ｃの中央に開口形成した挿通穴２１ Ｄと、覆部２１Ｃとの間に空隙２１Ｅを存して上面部２１Ｂから水平方向に張出 し形成された湾曲状の止め輪係合部２１Ｆとからなっている。

【００１９】 ２２はフィルム巻上げノブ８を回転操作するための外側巻上げノブを示し、該 外側巻上げノブ２２は軸部２２Ａと、該軸部２２Ａの軸方向中間に周設された係 止溝２２Ｂと、軸部２２Ａの上端に円板状に形成され、外周面にローレット目が 設けられている巻上げ操作部２２Ｃと、軸部２２Ｂの下端に大径の円柱状に形成 され、外周面がフィルム巻上げノブ８と噛合するように歯形状に形成された回転 駆動部２２Ｄと、該回転駆動部２２Ｄの下面中心から軸方向に突出し、前記ノブ 取着部２１のノブ支持腕２１Ｂに回転可能に嵌合する小径円柱状の揺動規制軸部 ２２Ｅとから一体になっている。

【００２０】 更に、２３は前記外側巻上げノブ２２をノブ取着部２１に対して回転可能に係 止するためのＣ字状の止め輪を示し、該止め輪２３は外側巻上げノブ２２の係止 溝２２Ｂに圧入嵌合された状態でノブ取着部２１の空隙２１Ｅに外周側が嵌入す るようになっている。

【００２１】 本実施例のカメラカバー１０は上述の如く構成してあり、フロントカバー１１ とリヤカバー１８を衝合して係合凹部１５、１５、・・・と係合爪２０、２０、 ・・・とを係合することにより、密閉収容部１０Ａ内にカメラ１を密封する。し かる後、挿通穴２１Ｄを介して外側巻上げノブ２２の回転駆動部２２Ｄをリヤカ バー１８内に挿入してフィルム巻上げノブ８に噛合させ、止め輪２３を外側巻き 上げノブ２２の係止溝２２Ｂに押圧嵌合させることにより、カメラ１とカメラカ バー１０の組付けを簡単に行うことができる。

【００２２】 そして、挿通穴２１Ｄは止め輪２３と円板状の巻き上げ操作部２２Ｃとによっ てその上方を覆ってあるからカメラカバー１０内に水滴、塵埃が侵入するのを防 止できる。

【００２３】 また、カメラ１のフィルムが撮影済みになったら、カメラ１を新しいものと交 換することにより、カメラカバー１０は繰り返し使用することができる。

【００２４】 次に、図６は本実施例の変形例を示し、その特徴とするところは、カメラカバ ー３１を実施例のフロントカバー１１に相当するカバーのみで構成したことにあ る。

【００２５】 即ちカメラカバー３１は一側がグリップ用に膨出した前面部３２Ａ、上面部３ ２Ｂ、左側面部３２Ｃ、右側面部３２Ｄ及び下面部３２Ｅとからなり、後方が開 口したカバー本体３２と、前面部３２Ａを除く上面部３２Ｂ、左右側面部３２Ｃ 、３２Ｄ及び下面部３２Ｅの各内面に前後方向に突出形成した複数本の支持用リ ブ３３、３３、・・・とから一体に成型してあり、前面部３２Ａの中央にはレン ズ２の位置を示すための環状突条３４が形成してある。

【００２６】 更に、３５はカバー本体３２の上面部３２Ｂに一体に形成した外側シャッタボ タンを示し、該外側シャッタボタン３５は実施例のものと同様に可撓部３５Ａと ボタン本体３５Ｂとからなっている。

【００２７】 そして、上述の構成からなるカメラカバー３１はその全体が透明の合成樹脂材 によって成型してある。

【００２８】 カメラ１はカメラカバー３１の後側開口から圧入により完全に嵌装することに より、普通の使用状態ではカメラカバー３１から脱落することなく保持すること ができる。

【００２９】 また、カメラ１は後面１Ｃを除く外側面をカメラカバー３１によって覆うよう にしたから、水滴等に対してカメラ１を有効に保護することができる。

【００３０】 なお、実施例及び変形例ではカメラカバー１０、３１の全体を透明に形成した が、カメラ１のレンズ２、ファインダ用開口３、フラッシュ４、フィルムカウン タ用窓６及びファインダ用窓に対応する部分以外に着色することにより、模様を 表したり、高級感を持たせるようにしてもよい。

【００３１】

【考案の効果】

本考案は以上詳述した如くであって、密閉収容部内にフィルム充填済み小型カ メラを収容するカメラカバーを透明の合成樹脂材によって成型し、かつ、該小型 カメラのシャッタをシャッタ外側操作部により、フィルム巻上げノブを巻上げノ ブ外側操作部によってそれぞれ外側から操作するように構成したから、軽量かつ 小型で携帯性、取扱い性に優れており、また日常生活及び作業現場等での使用に おいて必要十分な防水性、防塵性を備え、しかも従来技術と比較して価格を大幅 に低減できるカメラカバーにすることができる等、優れた実用的効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係るカメラカバーの外観斜視
図である。

【図２】カメラカバーの中央縦断面図である。

【図３】フィルム充填済み小型カメラと共に示すカメラ
カバーの分解斜視図である。

【図４】外側シャッタボタンの構成を示すカメラカバー
の部分拡大断面図である。

【図５】外側巻き上げノブ及びその取付構造を示すカメ
ラカバーの部分拡大断面図である。

【図６】実施例の変形例に係るカメラカバーの外観斜視
図である。

【符号の説明】

１ カメラ ２ レンズ ３ ファインダ用窓 ４ フラッシュ ６ フィルムカウンタ用窓 ７ シャッタボタン １０、３１ カメラカバー １１ フロントカバー １７、３５ 外側シャッタボタン １８ リヤカバー ２２ 外側巻き上げノブ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 係脱可能に構成され、内側に密閉収容部
   を形成する一対の衝合体からなり、前記密閉収容部内に
   カメラを交換可能に収容するカメラカバーであって、該
   カメラカバーの各衝合体は前記カメラの少なくともレン
   ズ部、ファインダ部及びフィルムカウンタ部が外部に露
   見するように透明の合成樹脂材によって成型すると共
   に、いずれか一方の前記衝合体には前記カメラのシャッ
   タボタンを操作するためのシャッタ外側操作部が一体に
   形成してあり、かつ、前記一対の衝合体のうち前記カメ
   ラの後面側を覆う衝合体には前記カメラのフィルム巻上
   げノブに係合して該フィルム巻上げノブを回転操作する
   ための巻上げノブ外側操作部を設けてあることを特徴と
   するカメラカバー。